JP2637356B2 - コンクリート製液槽及び管渠等の改修ライニング工法及び同改修ライニング構造 - Google Patents

コンクリート製液槽及び管渠等の改修ライニング工法及び同改修ライニング構造

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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/20Controlling water pollution; Waste water treatment
    • Y02A20/208Off-grid powered water treatment

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば下水の集積処
理槽、汚泥処理槽等のコンクリート製液槽及び管渠等の
改修ライニング工法及び改修ライニング構造に関する。
【0002】
【従来の技術】大容量の下水処理槽等の液槽や管渠等
は、一般に鉄筋コンクリート製のものとして地中に埋没
状態に建造設置されている。かかる液槽等は、その内部
に貯留される下水等からの揮発成分、とくに細菌によっ
て発生する硫酸その他の酸化物成分等の影響で、予測を
こえる短かい期間のうちに内面腐食を生じ、周囲の壁面
や天井面がぼろぼろになって構造強度が損われる事態を
生じ、近時この腐食の問題が大きくクローズアップされ
ている。
【0003】而して、上記のような腐食を発生したコン
クリート製液槽等は、安全性のためにも、爾後的に補修
を施し、望ましくは以降の腐食防止をはかり得るものと
することが強く求められている。
【0004】従来、このような腐食したコンクリート液
槽等の改修のための工法としては、次のような方法が試
みられている。即ち、コンクリート躯体壁面(天井面を
含む意味において用いられる。)の腐食部分を取り除い
た後、当該壁面の内側に木材とか合板パネル等で型枠を
組み、型枠内にコンクリートを注入して養生硬化せしめ
た後、型枠を取り外して新規なコンクリート壁を構成
し、そしてこの新しいコンクリート壁面に例えばタール
系塗料等の耐薬品性の防食塗料を塗布して仕上げをした
り、あるいは耐薬品性の合成樹脂板を貼着固定して壁面
をライニングする工法が採られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
上記のような工法によるときは、第1に、新たなコンク
リート壁の築造工程と、コンクリート壁面の仕上げ処理
工程との二つの工程を必要とし、特に前者の工程に多く
の手間と時間がかかり、工期、工費のいずれの点でも好
ましいものではなかった。
【0006】のみならず、コンクリート壁面に樹脂板等
でライニング被覆した場合においても、躯体強度はコン
クリート壁の強度のみに依存するものであるため、地震
等の外的な振動に対して不十分であり、耐久性に問題を
残すものであった。
【0007】一方、防食塗料で塗装仕上げした場合にお
いては、該塗料の塗層自体の耐薬品性、耐久性に問題が
あり、比較的短期間のうちに再び下地のコンクリート壁
面に腐食を生じやすく、恒久的なものになし得なかっ
た。
【0008】この発明は、上記のような従来の問題点に
鑑み、腐食を生じた鉄筋コンクリート製の液槽等につ
き、改修を施すことによってもとの構造物にも増して強
度的に一段と優れたものとすることができ、かつ改修後
においては腐食の発生のおそれのないものとし、しかも
比較的簡易な作業で改修工事を完了することができるよ
うな改修ライニング工法及びそれによって構築される改
修ライニング構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的において、本
願第1の発明は、下水処理槽等の液槽あるいは管渠等の
改修ライニング工法に係るものであって、上記液槽等の
コンクリート躯体壁面の腐食欠陥部を除去したのち素地
調整し、該壁面に所定配置に多数個のアンカーボルトを
固植し、上記躯体壁面との間に所定間隔を隔てゝ剛性金
属枠体を配置しかつ上記アンカーボルトを利用して該金
属枠体を直接または間接に固定し、次いで上記金属枠体
の外面側に硬質合成樹脂製の多数個のライニングパネル
を並べて配設し、かつ該各ライニングパネルを上記金属
枠体に ボルト・ナットで締結固定すると共に、次い
で、更に該ライニングパネル群の外面側に棒状抑止棧を
格子状配置等に配列してこれをライニングパネル面上に
固定金具で固定し、しかる後前記躯体壁面とライニング
パネルとの間の空間部内にコンクリート等の裏込材を注
入充填し、そして、上記裏込材の養生硬化後、前記抑止
棧及びその固定金具を除去することを特徴とする液槽等
の改修ライニング工法を要旨とするものである。
【0010】好ましくは、上記のライニングパネルして
は、硬質合成樹脂製のパネル本体の周側面に緩衝用の弾
性薄板を貼着一体化したものが用いられ、パネルの熱伸
縮あるいは地震時振動等によって隣接パネル間に加わる
応力を上記弾性薄板で吸収して、ライニング被覆の破損
や目地部分のシール不良の発生を防止するものとなされ
る。
【0011】また、金属枠体の取付固定を簡単かつ確実
に行いうるものとするために、次のような工程を採用す
るのが有利である。即ち、コンクリート躯体壁面に固植
されたアンカーボルトの先端に、所定大の金属板からな
る枠体取付板を、その背面に有する雌ねじ筒部を上記ボ
ルトに螺合して高さ調節自在に装着し、該枠体取付板の
レベル調整を行った後、前記金属枠体を該取付板にボル
ト・ナットで締結固定するものとするのが有利である。
【0012】更にまた、ライニングパネル面上に配設さ
れる抑止棧の取付固定は、次のようにして行うのが有利
である。即ち、金属枠体に固着するライニングパネル取
付用のスタッドボルトとして、その長さ方向の中間部に
括れ部を有して、該括れ部より先端側をノックオフ部と
したものを用い、ライニングパネルの取付固定後におい
て該パネル面上からスタッドボルトの上記ノックオフ部
を突出せしめるものとし、このノックオフ部に前記固定
金具を取付けて前記抑止棧を固定するものとするのが好
ましい。
【0013】本願第2の発明は、上記ライニング工法に
よって得られる液槽等のライニング構造に関し、液槽等
のコンクリート躯体壁面に所定配置に多数個のアンカー
・ボルトが固植され、前記躯体壁面との間に所定間隔を
隔てゝ剛性金属枠体が配置され、該金属枠体が前記アン
カーボルトの先端部に直接または間接に固定されるとと
もに、前記金属枠体の外面側に多数個の硬質合成樹脂板
からなるライニングパネルが敷き並べ状態に配置され、
該ライニングパネルが前記金属枠体にボルト・ナットで
締結固定されるとともに、前記躯体壁面とライニングパ
ネルとの間の空間部内にコンクリート等の裏込材が注入
充填されかつ固化されてなることを特徴とするものであ
る。
【0014】ライニングパネルは、最も一般的には耐薬
品性、コスト等の面での有利性から、塩化ビニル樹脂か
らなるものが好適に用いられる。
【0015】また、ライニングパネルは、隣接するパネ
ルとの間の目地部分のシ−ル性を完全なものとするべ
く、好ましくは周縁部外面に浅い段部を有し、隣接する
パネル間にまたがって上記段部に対応断面形状の帯状目
地被覆材が嵌め込まれ、接着固定されたものとなされ
る。
【0016】なお、この発明に用いられる裏込材として
は、一般的な普通コンクリートのほか、水性ディスパー
ジョンセメント系、水溶性ポリマーセメント系等のポリ
マーセメント系コンクリートやモルタル、更にはエポキ
シ樹脂等の合成樹脂組成物等を使用可能なものとして挙
示することができる。
【0017】
【実施例】次に、この発明の好適な実施例を添付図面に
基いて説明する。
【0018】図1ないし図8に示す実施例は、腐食した
下水処理槽等の液槽の改修施工例を示すものである。か
かる液槽の腐食したコンクリート躯体(1)の壁面(1
a)は、多くの場合ぼろぼろの状態であるので、その腐
食欠陥部を適宜の掻取り工具等を用いて除去したのち、
その表面の素地調整を施す。
【0019】そして、図1、2に示すように、該壁面
(1a)に所定の配列ピッチに多数本のアンカーボルト
(2)を固植する。例えばコンクリート躯体(1)に壁
面側から孔(3)を穿設し、これにアンカー部(2a)
を挿入してその裾部を強制拡開することにより、アンカ
ーボルト(2)を強固に立設固定する。
【0020】次に、このアンカーボルト(2)の先端に
Tプレートと称されるような枠体取付板(4)を取付け
る。この枠体取付板(4)は、例えば10cm角程度の
鋼板からなるもので、その背面中央部に雌ねじ筒(5)
を有し、図3に示すように該雌ねじ筒(5)をボルト
(2)に螺合することにより、高さ調節可能に装着せし
めるものする。
【0021】次に、上記枠体取付板(4)の外面、即ち
槽内面側の適宜位置に、スタッドボルト(6)を溶接固
着して立設する。もとより、これは予め枠体取付板
(4)に取り付けておくものとしても良い。なお、スタ
ッドボルト(6)は、次工程の金属枠体(7)の取り付
けの便宜のために、図1に示すように長さの中間部に切
断用の括れ部(6b)を有し、それより先端側をノック
オフ部(6a)としたものを用いるのが好ましい。そし
て、上記枠体取付板(4)をアンカーボルト(2)の軸
線周りに回転して、全ての枠体取付板(4)が同一平面
内に位置するように、その高さ調節を行う。
【0022】続いて、槽壁の強度部材となる剛性金属枠
体(7)の取付けを行う。該枠体(7)は、図1ないし
図3の参照によって理解し得るように、鋼製アングル材
をもって1辺の長さを500mm程度とする額縁状の周枠
部(7a)と、その中央部に1つの縦枠部(7b)とを
有する正方形の枠体からなり、その四隅部に内方に向い
て突出した取付け用ブラケット部(7c)が設けられて
いる。(8)は該ブラケット部(7c)に設けられた取
付孔である。而して、金属枠体(7)は、その四隅部の
任意の1つの取付孔(8)に前記スタッドボルト(6)
を適合させて挿通し、ワッシャ(9)を介してナット
(10)をかけて締結固定する。また、これだけでは取
付強度に不十分であるので、更に隣接する金属枠体
(7)(7)同士を、図3に示すように連結孔(16
a)を通じてボルト・ナット(16)で締結固定して連
結する。そして、かかる作業を繰り返し、多数個の金属
枠体(7)を隣接するものどうしで相互に密接する状態
に縦横に配列し、該枠体群をもって前記コンクリート壁
面(1a)から所定間隔(S)を隔てた位置に補強枠組
みを形成する。なお、前記スタッドボルト(6)のノッ
クオフ部(6a)は、上記枠体取付け後に切断用括れ部
(6b)で折って除去する。
【0023】次に、上記各金属枠体(7)について、そ
の周枠部(7a)の四隅部と、縦枠部(7b)の中央部
との5個所に、図2に示すようにそれぞれスタッドボル
ト(11)を溶接固定して立設する。もとより、このス
タッドボルト(11)は予め金属枠体(7)に取付けて
おくものとしても良い。またこのスタッドボルト(1
1)には、長さの中間部に切断用の括れ部(11b)を
有して、それより先端側を部分をノックオフ部(11
a)としたもの用いるものとする。
【0024】そして、次に上記金属枠体(7)の外面側
に、対応大の方形に形成した多数個のライニングパネル
(12)を当接配置し、前記スタッドボルト(11)を
利用してこれを固定する。
【0025】ライニングパネル(12)は、硬質合成樹
脂製のものであり、その樹脂材質は特に限定されるもの
ではなく、耐薬品性、機械的強度に優れたものであれば
何でも使用可能出あるが、特にコスト面を考慮した場合
硬質塩化ビニル樹脂板を好適に用い得る。
【0026】図示実施例において、ライニングパネル
(12)は、図4、5に示すように、厚さ20mm程度
の硬質塩化ビニル樹脂板からなるパネル本体(12a)
と、その四周側面に貼着一体化された軟質塩化ビニル樹
脂製の緩衝用弾性薄板(12b)とで構成されている。
上記弾性薄板(12b)は、施工後隣接して配置される
ライニングパネル(12)(12)間に介在して緩衝作
用を果し、パネルの伸縮、地震時の振動等によって加わ
る応力を吸収して、ライニング被覆に損壊を生じるのを
防ぐのに役立つものである。従って、弾性材料からなる
ものであれば他の任意の材料に置換しても良い。
【0027】また、ライニングパネル(12)は、周縁
部外側面に、幅20mm、高さ3mm程度の浅い切欠段部
(13)が形成され、施工後に隣接パネル間にまたがる
態様に対応断面形状の目地被覆材(14)を嵌合しうる
ものとなされている。また、パネル本体(12a)部分
の四隅部と中央部に合計5個の取付用孔(15)が穿設
されている。この取付用孔(15)は、図5に示すよう
に、パネルの背面側から、順次径大としたボルト挿通孔
部(15a)、ナット嵌合孔部(15b)、及び封鎖片
嵌合孔部(15c)が階段状に形成されたものとなされ
ている。
【0028】而して、ライニングパネル(12)の取付
けは、その5個の取付孔(15)に金属枠体(7)から
突設されたスタッドボルト(11)を適合させて挿通
し、外面側から円形ナット(17)をかけて締結固定す
ることによって行う。この固定後において、ナット(1
7)は取付孔(15)のナット嵌合孔部(15b)内に
納まり、スタッドボルト(11)のノックオフ部(11
a)は、パネル(12)を貫通してその外面側に大きく
突出したものとなされる。
【0029】上記の如くして、多数個のライニングパネ
ル(12)を縦横配列に面状配置して固定した後、隣接
パネル相互間に残ることのある隙間部分、及び取付用ナ
ット(17)の周辺部分にシーリング剤を充填して止水
処理を施す。これによって実質的に液槽のコンクリート
壁の内側に、その壁面(1a)と略平行する形に止水効
果をもった一体のライニング壁を完成する。
【0030】そこで、次に上記コンクリート壁面(1
a)とライニング壁との間の空間部にコンクリート等の
裏込材を注入充填してライニング構成部材の全体を一体
化するが、ライニング壁を補強しないままに裏込材の注
入充填を行うと、ライニングパネル(12)が裏込材の
注入充填圧で撓曲変形し、あるいはライニング壁の損壊
を生じるおそれがある。
【0031】このため、裏込材注入を行う前に、予めラ
イニング壁の外面側に抑止用の補強枠組みを施工する。
この補強枠組みの好ましい施工例を図6、7に示す。同
図に示すように、ライニング壁の外面に沿わせて多数本
の鋼管等からなる水平抑止棧(18)を平行状に配置
し、固定金具(20)でこれらを固定すると共に、更に
上記水平抑止棧(18)上に同様の鋼管等からなる垂直
抑止棧(19)を所定ピッチに配列固定して格子状の補
強枠組を構成する。
【0032】ここに、抑止棧(18)(19)の固定金
具(20)は、図1、6に示すように、ライニングパネ
ル(12)面上に突出したスタッドボルト(11)のノ
ックオフ部(11a)にセンタースピンドル(21)の
一端の雌ねじ部(21a)を螺合してこれに取付けるも
のとし、該スピンル(21)に昇降自在に組付けられた
押え翼部材(22)を抑止棧(18)(19)の外面に
押圧せしめた後、スピンドル(21)の後部の雄ねじ部
(21b)に具備するナット(23)を締め付けること
により、上記押え翼部材(22)で抑止棧(18)(1
9)を抑圧固定しうるようになされたものである。
【0033】上記の抑止棧(18)(19)による補強
枠組を施工した後、前述したようにコンクリート躯体壁
面(1a)とライニングパネル(12)によるライニン
グ壁との間の空間部内に、裏込材(25)(図8参照)
の注入充填を行う。
【0034】そして、上記注入裏込材(25)の養生硬
化後、固定金具(20)の押え翼部材(22)を緩めて
抑止棧(18)(19)を撤去し、更にスタッドボルト
(11)を切断用括れ部(11b)で折ってノックオフ
部(11a)を切り離し、固定金具(20)とともに除
去する。
【0035】最後に、隣接するライニングパネル(1
2)(12)間の目地部分に形成される浅い溝部分、即
ち前記切欠段部(13)(13)によって形成される凹
部内に、対応断面形状の硬質合成樹脂製の帯状目地被覆
材(14)(図5、8参照)を嵌め込み、かつ接着固定
すると共に、取付け孔(15)の封鎖片嵌合孔部(15
c)に、対応形状の硬質合成樹脂製封鎖片(24)(図
3、8参照)を嵌め込んで接着固定する。そして、更に
要すれば、上記目地被覆材(14)及び封鎖片(24)
の周辺部分をシーリング剤で止水処理し、改修工事のす
べてを完了する。
【0036】したがって、上記によって施工されたライ
ニング構造は、図8に示すような構成を有する。即ち、
液槽のコンクリート躯体(1)の壁面(1a)に所定配
置に多数個のアンカーボルト(2)が固植され、前記躯
体壁面(1a)との間に所定間隔を隔てゝ剛性金属枠体
(7)が配置され、該金属枠体が前記アンカーボルト
(9)の先端部に直接または間接に固定されるととも
に、前記金属枠体(7)の外面側に多数個の硬質合成樹
脂板からなるライニングパネル(12)が敷き並べ状態
に配置され、該ライニングパネル(12)が前記金属枠
体(7)にボルト・ナット(11)(17)で締結固定
されると共に、前記躯体壁面(1a)とライニングパネ
ル(12)との間の空間部内に裏込材(25)が注入充
填されかつ固化されてなる構成を有する。
【0037】図9及び図10は、この発明をコンクリー
ト製管渠の改修施工例を示すものである。
【0038】この場合、金属枠体(37)及びライニン
グパネル(42)は、管渠のコンクリート躯体(31)
の径に対応して、同方向に複数個のセグメント単位に分
割された弯曲状のものを用いるものとする。また、コン
クリート躯体壁面(31a)とライニングパネル(4
2)との間の空間部内への裏込材(55)の注入充填
は、例えば、環状の上記空間部の両端を閉鎖したのち、
この端面閉鎖部材の少なくとも一方または両方に設けた
注入口から裏込材を圧力注入することによって支障なく
行いうる。また、この裏込材(55)の注入充填に先立
ってパネル面上に組付けられる抑止用の補強枠組は、図
9に鎖線で示すように、鋼管等の抑止棧(48)を各ラ
イニングパネル(42)の中央部上において、管渠の軸
線方向に水平状に所要本数を平行状に配置するものとす
るのが一般的である。
【0039】その他の事項は、図1ないし図8に示した
実施例の施工例の場合と同様であり、相互に対応部分を
同一の符号で示して重複説明を省略する。
【0040】以上、この発明の好ましい実施例について
説明したが、この発明は特許請求の範囲に記載した構成
を逸脱しない範囲で任意の設計的変更が許容されるもの
であり、図示実施例の具体的構成に何ら限定されるもの
ではない。
【0041】
【発明の効果】この発明の改修ライニング工法によれ
ば、コンクリート躯体壁面(1a)(31a)との間に
所定間隔を隔てて予めライニングパネル(12)(4
2)によるライニング壁を施工し、該ライニング壁を裏
込材の型枠に利用してコンクリート等の裏込材(25)
(55)の注入充填を行うものであるから、別途型枠を
組んで裏込材注入を行う場合に較べて資材の節減、工期
の短縮、労務の軽減をはかり得る。
【0042】かつ、裏込材(25)の注入によって新た
に形成される裏込材壁体内に、液槽等のコンクリート躯
体(1)側とアンカーボルト(2)で連結一体化された
金属枠体(7)(37)が埋設されたものとなり、液槽
や管渠の全体の強度の顕著な増大をはかり得る。
【0043】また、液槽等の躯体内面は、硬質合成樹脂
からなるライニングパネルによるライニング壁で被覆さ
れるので、恒久的に優れた耐蝕性を有する液槽や管渠に
改修することができるとともに、ライニング壁は表面平
滑性に優れたものとなし得るので、下水等の槽内貯留
液、流動液の滞留のない流下特性に優れたものとなしう
る。
【0044】この発明のライニング工法によって施工さ
れる請求項5のライニング構造においても、実質的に上
記同様の効果を実現しうるものであり、またその他の請
求項に記載された限定事項に基ずく作用効果は、実施例
の説明に記述されたとおりである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るコンクリート製液槽の改修ライ
ニング工法に用いられる構成部材を分離状態にして示し
た斜視図である。
【図2】金属枠体の取付施工状態を示す斜視図である。
【図3】ライニングパネルの取付前の状態を、図2のII
−II線に沿う部分において示した断面図である。
【図4】ライニングパネルの正面図である。
【図5】図4のV−V線の断面図である。
【図6】ライニング壁の施工後、その外面に補強枠組を
施工した状態を示す斜視図である。
【図7】補強枠組の構成例を示す正面図である。
【図8】改修ライニング構造の完成後の状態を示す縦断
面図である。
【図9】コンクリート製管渠の改修ライニング工法に用
いられる構成部材を分離状態にして示した斜視図であ
る。
【図10】コンクリート製管渠の改修ライニング構造の
完成後の状態を示す横断面図である。
【符号の説明】
1、31…コンクリート躯体 1a、31a…コンクリート躯体壁面 2…アンカーボルト 4…枠体取付板 6…スタッドボルト 7、37…金属枠体 10…ナット 11…スタッドボルト 11a…ノックオフ部 11b…切断用括れ部 12…ライニングパネル 12a…パネル本体 12b…弾性薄板 13…切欠段部 14…目地被覆材 16…ボルト・ナット 18、19、48…抑止棧 20…固定金具 25、55…裏込材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E03F 11/00 E03F 11/00 E04F 13/08 101 8913−2E E04F 13/08 101J 13/18 8913−2E 13/18 F (72)発明者 三戸 常次 千葉県市原市荻作590ー13 (56)参考文献 特開 昭64−21124(JP,A) 特開 平4−7434(JP,A) 特開 平4−306398(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液槽等のコンクリート躯体壁面の腐食欠
    陥部を除去したのち素地調整し、該壁面に所定配置に多
    数個のアンカーボルトを固植し、上記躯体壁面との間に
    所定間隔を隔てゝ剛性金属枠体を配置しかつ上記アンカ
    ーボルトを利用して該金属枠体を直接または間接に固定
    し、 次いで上記金属枠体の外面側に硬質合成樹脂製の多数個
    のライニングパネルを並べて配設し、かつ該各ライニン
    グパネルを上記金属枠体にボルト・ナットで締結固定す
    ると共に、 次いで、更に該ライニングパネル群の外面側に棒状抑止
    棧を格子状配置等に配列してこれをライニングパネル面
    上に固定金具で固定し、 しかる後前記躯体壁面とライニングパネルとの間の空間
    部内にコンクリート等の裏込材を注入充填し、 そして、上記裏込材の養生硬化後、前記抑止棧及びその
    固定金具を除去することを特徴とするコンクリート製液
    槽及び管渠等の改修ライニング工法。
  2. 【請求項2】 ライニングパネルは、硬質合成樹脂製の
    パネル本体の周側面に、緩衝用の弾性薄板を貼着一体化
    したものを用いる請求項1記載のコンクリート製液槽及
    び管渠等の改修ライニング工法。
  3. 【請求項3】 コンクリート躯体壁面に固植されたアン
    カーボルトの先端に、所定大の金属板からなる枠体取付
    板を、その背面に有する雌ねじ筒部を上記ボルトに螺合
    して高さ調節自在に装着し、 該枠体取付板のレベル調整を行った後、前記金属枠体を
    該取付板にボルト・ナットで締結固定する請求項1また
    は2に記載のコンクリート製液槽及び管渠等の改修ライ
    ニング工法。
  4. 【請求項4】 金属枠体に固着するライニングパネル取
    付用のスタッドボルトは、その長さ方向の中間部に括れ
    部を有して、該括れ部より先端側をノックオフ部とした
    ものを用い、 ライニングパネルの取付固定後において該パネル面上か
    らスタッドボルトの上記ノックオフ部を突出せしめるも
    のとし、このノックオフ部に前記固定金具を取付けて前
    記抑止棧を固定するものとした請求項1ないし3のいず
    れか1に記載のコンクリート製液槽及び管渠等の改修ラ
    イニング工法。
  5. 【請求項5】 貯液槽のコンクリート躯体壁面に所定配
    置に多数個のアンカー・ボルトが固植され、 前記躯体壁面との間に所定間隔を隔てゝ剛性金属枠体が
    配置され、該金属枠体が前記アンカーボルトの先端部に
    直接または間接に固定されるとともに、 前記金属枠体の外面側に多数個の硬質合成樹脂板からな
    るライニングパネルが敷き並べ状態に配置され、該ライ
    ニングパネルが前記金属枠体にボルト・ナットで締結固
    定されると共に、 前記躯体壁面とライニングパネルとの間の空間部内にコ
    ンクリート等の裏込材が注入充填されかつ硬化されてな
    ることを特徴とするコンクリート製液槽及び管渠等の改
    修ライニング構造。
  6. 【請求項6】 ライニングパネルは、硬質塩化ビニル樹
    脂からなる請求項5記載のコンクリート製液槽及び管渠
    等の改修ライニング構造。
  7. 【請求項7】 ライニングパネルは、周縁部外面に浅い
    段部を有し、隣接するパネル間にまたがって上記段部に
    対応断面形状の帯状目地被覆材が嵌め込まれ、接着固定
    されてなる請求項6記載のコンクリート製液槽及び管渠
    等の改修ライニング構造。
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