JP2636479B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2636479B2
JP2636479B2 JP2209532A JP20953290A JP2636479B2 JP 2636479 B2 JP2636479 B2 JP 2636479B2 JP 2209532 A JP2209532 A JP 2209532A JP 20953290 A JP20953290 A JP 20953290A JP 2636479 B2 JP2636479 B2 JP 2636479B2
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【発明の詳細な説明】 (a)産業上の利用分野 この発明は、平均律に調律された電子楽器の和音の響
きの修正に関する。
(b)従来の技術 現在実用化されている電子機器は、その殆どが平均律
に調律されている。すなわち、指定された音高の楽音を
平均律の周波数で発音する。ところで、平均律は指数的
な周波数比(半音が2の12乗根)で構成されているた
め、和音演奏等で複数の楽音を同時に発生させたときに
は、細かり唸りが生じその響きが濁ったものになる。
(c)発明が解決しようとする課題 ところで、自然楽器にもピアノ等のように平均律に調
律されている楽器があるが、ピアノの場合には平均律で
和音を発音させても、共振作用により複数の弦の振動数
の比が純正調の関係になるように接近していく現象が観
測されている。
従来、電子楽器において和音を純正調で響かせるため
には、発音する楽音の周波数を純正調にピッチ修正して
発音するようにしていたが、このような方式では、上述
したような平均律に調律された自然楽器がその響きによ
って純正調に接近していく現象を模倣することができな
かった。
この発明は、平均律の楽音を純正調のろ過特性を持つ
フィルタでろ過することにより、上記共振現象を模倣し
た電子楽器を提供することを目的とする。
(d)課題を解決するための手段 この発明は、指定された音高の楽音信号を平均律で形
成する楽音信号形成手段と、前記平均律で形成された楽
音信号のうち純正調もしくは純正調近傍の周波数成分を
よく通過させまたは増幅するろ過手段と、を設けたこと
を特徴とする。
(e)作用 この発明の電子楽器では、楽音形成手段は平均律で調
律された楽音を形成し、形成された楽音はろ過手段を通
過する。ろ過手段の特性はこの楽音の純正調の周波数成
分を最もよく通過させまたは増幅するように調整され
る。平均律の周波数と純正調の周波数とは、最大15セン
ト程度異なっているが近い周波数であるため、平均律の
楽音には純正調の周波数成分も多く含まれており、この
周波数成分が多く通過することにより、聴取する者には
純正調の楽音のように聞こえる。このような作用によ
り、音色的には、例えば、平均律で調弦された弦が他の
弦の振動により、強制的に純正調に近い周波数で振動し
ている状態(ピアノ等に見られる現象)に類似した音色
を得ることができ、また、これ以外にも響きの向上に寄
与することができる。
(f)実施例 第1図はこの発明の実施例である電子楽器のブロック
図である。この電子楽器はキーボード14を備えた電子鍵
盤楽器であり、キーボードのキーオンによって複数の楽
音を同時に発音させることができる。すなわち、複数の
キーを適当に組み合わせて同時にオンすることにより、
種々の和音を発音することができる。
この電子楽器はCPU10がその全体の動作を制御してお
り、このCPU10にはバス11を介して、ROM12,RAM13,キー
ボード14,スイッチ群15およびトーンジェネレータ16が
接続されている。ROM12には動作プログラムやプリセッ
トされている音色データ等が記憶されており、RAM13に
はキーオンされた内容等を記憶するレジスタ等が設定さ
れる。スイッチ群15には音色選択スイッチ等が含まれ
る。
前記トーンジェネレータ16の構成を第2図に示す。こ
のトーンジェネレータは波形メモリ方式のトーンジェネ
レータであり、CPU10から入力された種々のパラメータ
に基づいて生成されたアドレスで波形メモリ22をアクセ
スしてその波形データを読み出す。このトーンジェネレ
ータ16は複数チャンネル(例えば16チャンネル)の発音
チャンネルを有しており、これらの発音チャンネルは時
分割動作によってそれぞれ独立して発音動作を実行する
ことができる。したがって、この図に示した回路は全て
16分割の時分割動作を行う回路であり、全てのチャンネ
ルについて同様の動作が行われる。CPU10から送られて
くるキーコードやチャンネル指定データ等のデータはレ
ジスタ20に入力される。レジスタ20に対してはCPU10は
任意のタイミングに(キーイベントがあった時)データ
を入力すればよい。レジスタ20は入力されているデータ
をそのチャンネルに割り当てられている時分割タイミン
グに同期させて各回路に出力する。前記波形メモリ22の
アドレス入力端子にはフェーズジェネレータ21が接続さ
れている。フェーズジェネレータ21には、レジスタ20か
らキーコードKC,キーオンパルスKONP,キーオフパルスKO
FP,キーベロシティKVおよび音色番号TCが入力される。
フェーズジェネレータ21はこれらのデータに基づいて波
形メモリ22をアクセスするアドレスやアクセスするタイ
ミング等を決定し、所定のタイミングにそのアドレスを
出力する。このアクセスによって波形メモリ22からは波
形データ(楽音波形の瞬間値)が読み出される。読み出
された波形データは、フィルタ25に入力される。フィル
タ25にはパラメータとしてディレイタイムDT,キーオン
パルスKONPが入力される。フィルタ25の詳細な説明は第
3図において行う。フィルタ25を通過した楽音信号は乗
算器24に入力される。乗算器24にはエンベロープジェネ
レータ23からエンベロープ信号が入力され、波形データ
にエンベロープ(楽音の発音レベル変化波形)が付加さ
れる。エンベロープジェネレータ23には、キーコードK
C,キーオンパルスKONP,キーオフパルスKOFP,キーベロシ
ティKVおよび音色番号TCが入力され、これらのパラメー
タに基づいてその楽音のエンベロープを生成する。乗算
器24によってエンベロープが付加された楽音信号はアキ
ュムレータ26によって全チャンネル分加算され合成され
た変音波形信号となる。合成された楽音波形信号はD/A
変換回路27に入力されて、アナログの楽音信号として出
力される。出力された楽音信号はサウンドシステム17に
入力されてスピーカ等から発音される。
フィルタ25は第3図(A)のように、遅延回路と帰還
回路とを組み合わせたいわゆるくし形フィルタ(Comb F
ilter)が各チャンネル分設けられて構成される。回路
は、遅延回路30,帰還用乗算器32および加算器31で構成
されている。遅延回路30はキーオン信号により内容をリ
セットし、入力された楽音データを一定時間(ディレイ
タイムDT)遅延したのち出力する回路である。帰還用乗
算器32は遅延回路30から出力された信号を1以下の増幅
率で増幅して(減衰させて)加算器31に入力する。加算
器31は前段回路(乗算器24)から入力された信号と帰還
されてきた信号とを加算して遅延回路30に入力する。こ
のような回路構成にすることにより、周期がディレクタ
イムDTと一致する信号f0(=1/DT)およびその倍音の出
力が極めて大きくなり、不一致の度合いが大きくなるに
つれその周波数成分の出力が小さくなる特性(同図
(B)参照)が得られる。遅延回路30にセットされるデ
ィレイタイムDTは第4図に示すディレクタイムテーブル
から読み出され、レジスタ20を介して入力される。セッ
トされるディレイタイムは、発音中の楽音に対応する純
正調周波数と一致する周期のものである。
第4図は前記ROM12に記憶されているディレイタイム
テーブルDLTM(ROOT,l)の構成を示す図である。この電
子楽器で複数の楽音を発音するとき、その複数の楽音で
構成される和音を検出し、その和音の根音の周波数を基
準として他の楽音の周波数が純正調に響くようにフィル
タの特性を設定している。このテーブルでは、最低オク
ターブのC〜Bの各音が根音(基準周波数)となった場
合に、他の11音(最低オクターブ)がどのような周波数
で表現されるかを、ディレイタイム(=1/周波数)で記
憶している。最低オクターブのディレイタイムを記憶し
ておけば、それよりも高いオクターブの周波数を倍音で
包含することができるからである。第5図および第6図
にCの楽音をろ過するフィルタ特性およびEの楽音をろ
過するフィルタ特性を示す。第5図は根音がCの場合を
示し、第6図は根音がEの場合を示している。根音の平
均律周波数が基準周波数となるため、第5図(A)およ
び第6図(B)のフィルタ特性は平均律と一致してい
る。また、第5図(B)のE音は和音の3度音となるた
め、フィルタには平均律よりも14セント程度高い周波数
特性がセットされる。さらに、第6図(A)のC音は和
音の短6度音となるため、フィルタには平均律よりも14
セント程度高い周波数特性がセットされている。
第7図は同電子楽器の動作を示すフローチャートであ
る。装置の電源がオンされるとまずn1で初期設定動作を
実行する。こののちキーイベントがあるまでその他の処
理(n3)を実行しながら待機する(n2)。ここでその他
の処理とは発音レベルや調整やスイッチ群15のオンオフ
の受け付け等である。キーイベントがあるとn2からn4に
進んでキーオンイベントであるキーオフイベントである
かを判断する。キーオンイベントの場合にはn5〜n22の
動作を実行する。またキーオフイベントの場合にはn30
以下の動作を実行する。
キーオンイベントの場合にはオンされたキーのキーコ
ードをイベントキーコードレジスタEVKCにセットし(n
5)、この楽音を発音する発音チャンネルを割り当てる
(n6)。適当なチャンネルが割り当てられた場合にはn7
からn8に進み、割り当てるべきチャンネルがなかった場
合にはn7からn3にリターンする。適当なチャンネルが割
り当てられた場合にはn8において、イベントキーコード
レジスタEVKCの内容をKC(N)にセットし、割り当てら
れたチャンネルナンバをCH(N)にセットする。この後
Nに1を加算し(n9)、キーオン処理を実行する(n1
0)。ここで、Nは発音数レジスタである。次に、オン
されたキーが左の鍵域であるか否かを判断する。すなわ
ち、左手の範囲で和音が演奏されると考え、左手で演奏
されるキーボードの範囲でキーオン/オフイベントがあ
れば、これらの操作に基づいて、以下の和音の検出動作
を実行しようとするものである。なお、以下の動作は全
鍵域にわたって行ってもよく、また複数のキーボートを
有する電子楽器の場合には和音演奏用のキーボードにつ
いてこの動作を実行してもよい。左鍵域の場合にはn12
で和音検出動作を実行する。この和音検出動作は一般的
に行われているテーブル方式等の和音検出動作でよい。
当音が検出された場合にはn13からn14に進み、検出され
た和音の種類をタイプレジスタTYPEにセットするととも
に、その和音の根音を根音レジスタR00Tにセットする
(n14)。和音の根音ROOTに基づいて各音階構成音l=
0〜11のディレイタイムを前記ディレイタイムテーブル
から読み出してDT(l)にセットする(n15)。チャン
ネルポインタiに1を加算し(n16)このチャンネルポ
インタiで指定されたキーコードKC(i)の値を12で除
算してその剰余をノーコードNCとする(n17)。このチ
ャンネルナンバCH(i)に対応するフィルタのディレイ
タイムDT(NC)をトーンジェネレータに出力する(n1
8)。このディレイタイムはレジスタ20を介して遅延回
路30にセットされる。この動作をi=Nになるなるまで
繰り返したのち(n19,n20)待機ルーチンにもどる。
一方、n13において和音が検出されなかった場合には
以前の動作で決定されている和音に基づいて今回発音す
る楽音のフィルタ特性を修正するため、今回発音される
楽音のキーボードKC(N−1)の内容を12で除した剰余
をノートコードとしてセットする(n21)。このノート
コードによって割り出されたディレクタイムDT(NC)を
トーンジェネレータに出力する(n22)。
また、発生したキーイベントがキーオフイベントの場
合にはオフされたキーのキーコードをイベントキーコー
ドレジスタEVKCにセットし(n30)、このキーコードの
楽音を発音中のチャンネルがあるか否かを判断する(n3
1)。このキーコードを発音しているチャンネルがある
場合には発音数レジスタNを1減算し(n32)、該当の
発音チャンネルにキーオフ処理を実行させる(n33)。
この消音動作によって全ての発音チャンネルが消音した
場合にはそのままリターンする(n34)。発音チャンネ
ルが残っている場合にはキーコードレジスタKC(N),
チャンネルナンバレジスタCH(N)およびディレクタイ
ムレジスタDT(N)を消音した発音番号Kまでシフトし
たのち(n35)n11に進む。
以上のようにこの実施例では、検出された和音の根音
を基準として、他の楽音を純正調のフィルタでろ過する
ようにしたことにより、平均律に調律されていながら響
きを純正調のような澄んだものにすることができる。な
お、フィルタは純正調の周波数にピークを持つものであ
ればくし形フィルタに限らない。また、和音の検出方法
は実施例に限らない。さらに、和音ではなく曲の調性を
検出してピッチ修正するようにしてもよい。
(g)発明の効果 以上のようにこの発明の電子楽器によれば、形成され
た平均律の楽音のうち純正調の周波数にピークを有する
ろ過手段でろ過することによって、ピアノ,オルガン等
で和音を発音させたときに純正調にピッチが引き込まれ
る効果を模倣することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例である電子楽器のブロック
図、第2図は同電子楽器のトーンジェネレータのブロッ
ク図、第3図(A),(B)は同トーンジェネレータに
使用されるくし形フィルタの回路図および特性を示す
図、第4図は同電子楽器に設定されているディレイタイ
ムテーブルを示す図、第5図,第6図はディレイタイム
を設定された前記くし形フィルタのディレイタイムの特
性を示す図、第7図は同電子楽器の動作を示すフローチ
ャートである。 16……トーンジェネレータ、25……フィルタ、 30……遅延回路、31……加算器、 32……帰還用アンプ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】指定された音高の楽音信号を平均律で形成
    する楽音信号形成手段と、 前記平均律で形成された楽音信号のうち純正調もしくは
    純正調近傍の周波数成分をよく通過させまたは増幅する
    ろ過手段と、 を設けたことを特徴とする電子楽器。
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