JP2636257B2 - エンジンの点火時期制御装置 - Google Patents

エンジンの点火時期制御装置

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JP2636257B2 JP22005787A JP22005787A JP2636257B2 JP 2636257 B2 JP2636257 B2 JP 2636257B2 JP 22005787 A JP22005787 A JP 22005787A JP 22005787 A JP22005787 A JP 22005787A JP 2636257 B2 JP2636257 B2 JP 2636257B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、排気還流を行なうエンジンの点火時期を制
御する技術に関する。
[従来の技術] 従来、排気還流(EGR)を行なうエンジンの点火時期
制御は、例えばエンジン回転数とエンジン負荷にもとづ
く通常の制御と、EGR量にもとづく制御とによって行な
われ、運転性、燃費の向上、およびノッキングの低減を
図っている(特開昭53−137344号公報参照)。
又、上記EGR量にもとづく点火時期制御の精度を向上
する技術として、下記に示すような例えば排気還流弁
(EGR弁)の動作状態を反映するもの、又は実際の排気
還流状態を反映するものがある。
(i)EGR弁の動作状態を反映する技術:EGR弁が開弁す
る時間を検出することにより、例えば過渡運転時のEGR
弁の作動遅れを補償する(特開昭59−221467号公報参
照)。
(ii)実際のEGR量を反映する技術:EGR弁が開弁してか
ら実際にEGRが行なわれるまでの遅れを予め推定し、こ
の遅れ時間後から点火時期を例えば進角する(特開昭54
−160921号公報参照)。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来の技術では、いずれも機差、
経時変化等によりEGR量にもとづく点火時期制御が影響
を受けて、たとえば進角する時期がばらつき、EGR弁の
切替時にノッキングの発生又はエンジントルクの低下等
を招く問題があった。
これは、機差、経時変化等により、たとえばEGR弁の
応答性、およびEGR弁の制御用電磁弁の応答性がEGR通路
等のつまり、エンジン特性のばらつき、制御回路のばら
つき等によって、影響を受け、EGR弁に開度を指令して
から、あるいはEGR弁が開弁してから実際にEGRが行なわ
れるまでの時間がばらつくことによる。
本発明は、上記問題点を解決することにより、EGRを
行なうエンジンの点火時期を適切に制御して、ノッキン
グの低減、エンジン出力特性、燃費等をそろって向上す
ることを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成する手段として、本発明のエンジンの
点火時期制御装置は、第1図に例示するように、 エンジンMAの排気還流弁MBの開度を制御する排気還流
制御手段MCと、 少なくとも排気還流弁MBの開度にしたがって点火時期
を制御する点火時期制御手段MDと、 上記排気還流弁MBの開度が変更されたときから所定時
間遅らせて変更後の開度にしたがった点火時期制御を上
記点火時期制御手段MDに実行させる遅延手段MEと を備えたエンジンの点火時期制御装置において、 ノッキング、エンジントルク等のエンジンMAの運転状
態を検出する運転状態検出手段MFと、 上記排気還流弁MBの開度が変更されたとき、上記エン
ジンMAの運転状態の変動が小さくなる方向に上記所定時
間を補正する遅延時間補正手段MGと を備えたことを特徴とする。
排気還流弁制御手段MCとは、たとえば電子制御式とし
ては、エンジン回転数、エンジン負荷等をセンサで検出
して、排気還流弁MBの開度を電磁弁で制御するもの、あ
るいは機械式としては、吸気管負圧および排気圧力を利
用して排気還流弁MBを制御するものである。
点火時期制御手段MDとは、たとえば排気還流弁MBの開
度に対応した点火時期マップを複数備え、たとえばエン
ジン回転数と負荷とにもとづき、排気還流弁MBの開度に
したがってエンジンMAの点火時期を制御するものであ
る。又は、排気還流弁MBの開度が「ゼロ」の場合の点火
時期マップを備え、排気還流弁MBの開度にもとづく補正
量のマップを備えることにより、点火時期を制御する。
遅延時間補正手段MGとは、たとえば排気還流弁MBの開
度が「ゼロ」から「所定開度」、あるいは所定開度間で
変更されたとき、運転状態検出手段MFによって検出され
たエンジンMAのノッキングの有無を検出し、ノッキング
が発生した場合には、遅延手段MEが制御する所定時間を
ノッキングが小さくなる方向に補正するもの、あるいは
変更されたときエンジントルクの落ち込みを検出し、エ
ンジントルクの落ち込みが小さくなる方向に所定時間を
補正するものである。
[作用] 本発明の点火時期の制御装置は、エンジンMAの排気還
流弁MBの開度を排気還流制御手段MCが変更し、この変更
があったときから所定時間後に、遅延手段MEが点火時期
制御手段MDに変更後の開度にしたがった点火時期制御を
行なわせる。一方、遅延手段MEが上記点火時期制御手段
MDの変更後の開度にしたがった点火時期制御を開始させ
る時期である所定時間は、遅延時間補正手段MGにより運
転状態検出手段MFの検出した運転状態の変動が小さくな
る方向に補正される。これにより、排気還流弁MBの開度
が変更されたとき、たとえば排気還流状態と点火時期制
御とのタイミングの相異により発生するエンジンのノッ
キング、又はエンジントルク等の変動が小さくなる方向
に、点火時期制御の変更時期を定める所定時間が補正さ
れることから、実際の排気還流状態に合致した点火時期
制御が行なわれる。
[実施例] 以下本発明の一実施例を図面にもとづいて詳細に説明
する。
第2図は本実施例が適用されるシステムの概略構成を
エンジン10を中心に示すものである。
エンジン10は、エンジンコントローラ12によって制御
されるもので、エアクリーナ14の近傍には、吸入空気温
を検出して吸気温信号を出力する吸気温センサ16が設け
られている。該吸気温センサ16の下流側には、スロット
ルバルブ20が配置され、このスロットルバルブ20には、
スロットルバルブ全閉状態で「オン」する(LL「オ
ン」)アイドルスイッチ22と、スロットルバルブ20の開
度を検出するスロットルセンサ24とが取り付けられてい
る。スロットルバルブ20の下流側には、サージタンク26
が形成され、吸入空気圧を検出して吸気圧信号を出力す
る吸気圧センサ27が設けられている。この吸気圧センサ
27が設けられたサージタンク26の下流には、インテーク
マニホールド28および吸入ポート30が設けられている。
吸入ポート30には、エンジンコントローラ12からの開弁
信号によって、開弁する燃料噴射バルブ32が取り付けら
れている。燃料噴射バルブ32から噴射された燃料を燃焼
させる燃焼室34の下流側にはエキゾーストマニホールド
36が設けられている。エキゾーストマニホールド36に
は、排出ガスの残留酸素濃度を検出して、空燃比信号を
出力するO2センサ38が取り付けられている。
燃焼室34を形成するエンジンブロック40には、ウォー
タジャケット内の冷却水温を検出して冷却水温信号を出
力するエンシン水温センサ42、およびエンジン10の振動
を検出してノッキング信号を出力するノックセンサ43が
取り付けられている。
燃焼室34に設けられた点火プラグ44には、エンジンコ
ントローラ12からの出力に応じて点火時期が制御される
イグナイタ46からの高電圧がディストリビュータ48を介
して供給されている。該ディストリビュータ48には、エ
ンジン回転数Neを検出してエンジン回転数信号を出力す
るエンジン回転数センサ50と気筒判別信号を出力する気
筒判別センサ52とが取り付けられている。
又、上記エキゾーストマニホールド36と上記サージタ
ンク26との間には、排気還流(EGR)量を制御する排気
還流弁(EGR弁)54が介装されている。このEGR弁54は、
上記スロットルバルブ20の上流側に接続された電磁弁56
と下流側に接続された電磁弁58とを介して加えられる負
圧により開度が制御されるものである。このEGR弁54に
は、開度を検出して、EGR弁開度信号を出力するEGR開度
センサ60が設けられている。上記EGR弁54に負圧を供給
する電磁弁56,58は、エンジンコントローラ12からの出
力に応じて「オン」「オフ」が制御されるものである。
これにより、エンジン10の吸気側に排気を還流するEGR
弁54の開度は、エンジンコントローラ12により、図示し
ない弁駆動実行ルーチンによって、フィードバック制御
される。
エンジンコントローラ12は、入出力インタフェース6
4、記憶部66、および中央処理部68を備え、以下に示す
処理を行なう。
(1)エンジン10の各部のセンサからの信号等を、入出
力インタフェース64を介して入力する処理。
(2)上記入力された各種の信号にもとづき、記憶部66
に記憶されている第3図ないし第5図に示す進角マップ
切替ディレータイム学習制御ルーチン、図示しない各種
の制御ルーチンのプログラム、およびデータ等にしたが
って、各種駆動信号を中央処理部68で演算する処理。
(3)中央処理部68の演算結果にもとづいて、エンジン
10の各部の駆動信号等を入出力インタフェース64から出
力する処理。
次に、エンジンコントローラ12により第3図ないし第
5図に示すフローチャートによって所定時間毎(ここで
は10ms毎)に実行される本実施例の進角マップ切替ディ
レータイム学習制御ルーチンを説明する。
第3図に示すルーチンは、エンジン10の始動後、各種
フラグのイニシャライズ処理(ここでは後述するフラグ
Fのクリア)に続いて起動されるものであって、まず、
入出力インタフェース64を介してエンジン水温センサ42
の検出した冷却水温を入力し、この値が50[℃]以上か
否かを判断することにより、冷却水温は常温か否かを判
断する(ステップ100)。ここで常温でない(たとえば
冷間時)とされた場合はそのまま一旦終了し、一方常温
であると判断された場合には、次に入出力インタフェー
ス64を介して吸気圧センサ27の検出した吸入空気圧を入
力し、この値がΔ10[mmHg abs]以上であるか否かを判
断することにより、車両はノッキングが発生し易く、し
かもトルク変化の大きな加速中か、あるいは上記ノッキ
ングおよびトルク変化がほとんど発生しない定常・減速
中かを判断する(ステップ110)。ここで加速中である
と判断された場合には、次に入出力インタフェース64を
介してエンジン回転数センサ50の検出したエンジン回転
数Neを入力し、この値が1000[rpm]を越えていて、し
かも上記吸入空気圧が150[mmHg abs]より大きくかつ6
80[mmHg abs]より小さいか否か判断することにより、
エンジン10の状態が排気還流を実行する領域(EGR域)
か否かを判断する(ステップ120)。
上記EGR域か否かの判断により、現在EGR域であるとさ
れた場合には、次にEGR弁54が「オン」のときセットさ
れ、「オフ」のときクリアされるフラグFのセット状態
を判断する(ステップ130)。ここでフラグFがセット
状態であればすでにEGR弁54が開弁されているのでその
まま一旦終了し、フラグFがクリア状態であるとされた
場合、すなわち前回まではEGR域でなく、今回EGR域にな
ったときには、次にフラグFをセットし(ステップ14
0)、続いてEGR弁54を閉弁(EGROFF)から開弁(EGRO
N)にする信号を図示しないEGR弁制御ルーチンに出力す
る(ステップ150)。なお、EGR制御ルーチンは、本進角
マップ切替ディレータイム学習制御ルーチンに割り込み
処理されるものであって、エンジン回転数Neと吸入空気
圧とにもとづて、電磁弁56,58の「オン」「オフ」デュ
ーティ比を制御することにより、EGR弁54の開度を実際
に制御するものである。
上記EGRONを出力した後は、次に後述する進角マップ
をEGROFFからEGRON時に切り替える時間(オンディレー
時間)を算出する(ステップ160)。このオンディレー
時間は、オンディレータイムと学習値との積により求め
られるものである。このオンディレータイムはエンジン
回転数Neと吸入空気圧とにもとづくマップとして予め設
定され、学習値は上記オンディレータイムに対応して設
定されるものである。なお、学習値は、イニシャル時に
は、値「1.0」に設定されている。
上記オンディレー時間を算出した後は、上記EGRON後
このオンディレー時間を経過したとき、進角マップをEG
RON用に切り替える(ステップ170)。このEGRON用の進
角マップは、エンジン回転数Neと吸入空気圧とから進角
値を与えるマップである。この切替により、図示しない
点火実行ルーチンは、切替後の進角マップによって点火
時期を制御する。
上記進角マップの切り替え後は、次に上記学習値の更
新を行なう(ステップ180)。この学習値更新は、第4
図に示すように、まず図示しないノッキング制御ルーチ
ンにより、上記進角マップを切り替えた後から所定時間
内に、ノッキングの発生があったとの判定が行なわれた
か否かを判断する(ステップ190)。上記ノッキング制
御ルーチンは、点火毎に割込処理されるものがあって、
入出力インタフェース64を介して、ノックセンサ43の信
号を入力し、該信号にもとづいてノッキングの発生の有
無を判定する。
上記ノッキングの判定により、所定時間内ノッキング
が発生したとされた場合、すなわちここでは進角マップ
の切替が早すぎて、実際にEGRが行なわれる前に進角さ
れた場合には、次にEGR弁54の「オン」「オフ」を示す
フラグFを判断する(ステップ200)。ここでは、フラ
グFがセットされていると判断され、次に学習値を10
(%)大きくする処理を行なう(ステップ210)。これ
により、学習値が10(%)大きくなって上記オンディレ
ー時間が10(%)だけ長くなり、次回からの進角マップ
の切替が遅くなる。
一方、上記所定時間内にノッキング有の判定があった
か否かの判断により、ノッキングが無かったとされた場
合すなわちここでは進角マップの切替が早すぎなかった
場合には(ステップ190)、次にフラグFの判断を行な
う(ステップ220)。ここではフラグFがセットされて
いると判断され、次に学習値を10(%)小さくする処理
を行なう(ステップ230)。これにより、次回からの進
角マップの切替が早くなる。
したがって上記進角マップの切替時間を調整する学習
値をノッキングの有無にもとづいて、増減することによ
り、進角マップの切替は、ノッキングの発生境界で行な
われる。
上記EGRON時の学習値更新を行なった後で、走行状態
がEGR域でなくなった場合には、この状態が第3図のル
ーチンで既述したEGR域か否かの判断により検出され
(ステップ120)、次にフラグFの判断が行なわれる
(ステップ240)。ここでフラグFがクリア状態であれ
ばそのまま一旦終了し、一方フラグFがセット状態であ
るとされた場合、すなわち前回まではEGR域であって、
今回EGR域でなくなったときには、次にフラグFをクリ
アし(ステップ250)、続いてEGR弁54を開弁(EGRON)
から閉弁(EGROFF)にする信号を既述した図示しないEG
R弁制御ルーチンに出力する(ステップ260)。これによ
り、EGR弁54が実際に開弁される。
上記EGROFFを出力した後は、次に後述する進角マップ
をEGRONからEGROFF時に切り替える時間(オフディレー
時間)を算出する(ステップ270)。このオフディレー
時間は、既述したオンディレー時間と同様に、オフディ
レータイムと学習値との積により求められるものであ
る。
上記オフディレー時間を算出した後は、上記EGROFF後
このオフディレー時間を経過したとき、進角マップをEG
ROFF用に切り替える(ステップ170)。このEGROFF用の
進角マップは、EGRON用と同様にエンジン回転数Neと吸
入空気圧とから進角値を与えるマップである。
上記進角マップの切り替え後は、次に上記学習値の更
新を行なう(ステップ180)。この学習値更新では、第
4図に示すように、まず既述した上記進角マップを切り
替えた後から、所定時間内に、ノッキングの発生があっ
たとの判定が行なわれたか否かを判断する(ステップ19
0)。
上記ノッキングの判定により、所定時間内にノッキン
グが発生したとされた場合、すなわちここでは進角マッ
プの切替が遅すぎて、実際にEGRが行なわれなくなった
後に遅角された場合には、次にEGR弁54の「オン」「オ
フ」を示すフラグFを判断する(ステップ200)。ここ
では、フラグFがセットされていないと判断され、次に
学習値を10(%)小さくする処理を行なう(ステップ28
0)。これにより、学習値が10(%)小さくなって、上
記オフディレー時間が10(%)だけ短くなり、次回から
の進角マップの切替が早くなる。
一方、上記所定時間内にノッキングの有の判定があっ
たか否かの判断により、ノッキングが無かったとされた
場合、すなわちここでは進角マップの切替が早すぎた場
合には(ステップ190)、次にフラグFの判断を行なう
(ステップ220)。ここではフラグFがクリアされてい
ると判断され、次に学習値を10(%)大きくする処理を
行なう(ステップ290)。これにより、次回からの進角
マップの切替が遅くなる。
したがって、上記進角マップをEGRON用からEGROFF用
に切り替える時期を調整する学習値をノッキングの有無
にもとづいて、増減することにより、進角マップの切替
は、EGROFF用からEGRON用に切り替える時と同様にノッ
キングの発生境界で行なわれる。
第3図のルーチンで車両が加速中でない場合であると
判断したときには(ステップ110)、学習値更新を行な
わずに、進角マップの切替のみを行なう減速時制御を実
行する(ステップ300)、これは、加速時以外では、ノ
ッキングおよびエンジントルクの落ち込みの発生が少な
いことから、既述したようなノッキングの発生による学
習値更新ができにくいこと、およびエンジントルク低
下、ノッキング発生等の不具合による問題の発生がない
ことによる。
この減速時制御は、第5図に示すように、まずEGR域
か否かを判断し(ステップ310)、現在EGR域でなけれ
ば、次にEGR弁54の「オン」「オフ」を示すフラグFの
判断を行ない(ステップ320)、フラグFがEGR弁54の閉
弁状態を示すクリア状態であればそのまま一旦終了し、
一方フラグFがセット状態であれば、続いてフラグFを
クリアする(ステップ330)。上記フラグFをクリアし
た後は、以下順にEGR弁54を閉弁する信号を既述した図
示しないEGR弁制御ルーチンに出力し(ステップ340)、
次に既述したオフディレータイムをマップから読み込み
(ステップ350)、続いて進角マップをEGRON用からEGRO
FF用に切り替える(ステップ360)。
一方、EGR域か否かの判断により(ステップ310)、現
在EGR域であるとされた場合には、次にEGR弁54の「オ
ン」「オフ」を示すフラグFの判断を行ない(ステップ
370)、フラグFがEGR弁54の開弁状態を示すセット状態
であればそのまま一旦終了し、一方フラグFがクリア状
態であれば、続いてフラグFをセットする(ステップ38
0)。上記したフラグFをセットした後は、以下順にEGR
弁54を開弁する信号を既述した図示しないEGR弁制御ル
ーチンに出力し(ステップ390)、次に既述したオンデ
ィレータイムをマップから読み込み(ステップ400)、
続いて進角マップをEGROFF用からEGRON用に切り替える
(ステップ410)。
上記減速時制御により、EGR弁54が開閉弁したとき、
この開閉弁されたときからオンディレータイム又はオフ
ディレータイム後に、進角マップが切り替えられる。
以下に本実施例の効果を第6図の動作状態を示すグラ
フを参照して説明する。
たとえばエンジン10の運転状態がEGR域になった時点T
1で、EGR弁54を制御する電磁弁56,58のデューティ比
(%)が0から100%にされた場合には、実際のEGR量は
遅れた時点T2で100%になる。この時点T2の前後ΔT1,Δ
T2内の適正切替領域に進角マップがEGROFF用からEGRON
用に切り替えられれば、エンジン10にノッキングの発生
又はエンジントルクの低下等の問題は発生しない。
ところが、EGROFF用からEGRON用に進角マップを切り
替えるタイミングが1点鎖線で示すように早くなった場
合には、この過進角領域でノッキングが発生する。一
方、点線で示すように、遅くなった場合には、この過遅
角領域でトルクの低下が発生する。
又、経時変化等により、EGR量が0から100%になる時
刻が時点T3まで遅くなった場合に、従来のように、時点
T2で進角マップを切り替えた場合には、適正切替領域と
時点T3との間にEGR遅れ領域が発生して、見かけ上過進
角になり、この領域でノッキングが発生する。
そこで本実施例は、たとえばEGR供給が時点T3になっ
て、EGR遅れ領域によるノッキングが発生したとき、学
習値を大きくて、時点T1からの遅れ時間を大きくするこ
とにより、進角マップを切り替えるタイミングを時点T3
方向に補正する。一方、ノッキングが発生しないとき、
学習値を小さくして、遅れ時間を小さくすることによ
り、過遅角領域が発生しないように補正する。これによ
り、進角マップ切替タイミングがEGR量が0から100
(%)になるときと一致し、ノッキングによる耐久性の
低下および過遅角による燃費、出力特性の悪化、排気温
の上昇による耐久性の低下等が防止され、耐久性、燃
費、出力特性がそろって向上するという極めて優れた効
果を奏する。
時点T4に示すように、電磁弁デューティ比が100
(%)から0(%)にされた場合にも、過進角、過遅
角、EGR遅れ領域が機差、経時変化等により発生する
と、同様に学習値がノッキングの低下する方向に補正さ
れ、進角マップ切替タイミングは、EGR量が100(%)か
ら0(%)になるときと一致する。したがって、この場
合にも、ノッキング等が防止され、耐久性、燃費、出力
特性がそろって向上するという効果を奏する。
次に、第2実施例を第7図および第8図に示す進角マ
ップ切替ディレータイム学習制御ルーチンにもとづいて
説明する。本実施例は、第1実施例ではエンジン10の運
転状態を検出する手段としてノックセンサ43の検出値に
もとづくノッキングの発生の有無により行なっていたの
を図示しない歪ゲージ等からなるエンジントルクセンサ
に代えたものである。
第7図に示すルーチンは、第3図のルーチンと同様
に、まず冷却水温は常温か否かを判断する(ステップ11
00)。ここで常温であると判断された場合には、次に加
速中か否かを判断する(ステップ1110)。ここで加速中
であると判断された場合には、EGR域か否かを判断する
(ステップ1120)。上記EGR域か否かの判断により、現
在EGR域であるとされた場合には、次にフラグFのセッ
ト状態を判断する(ステップ1130)。ここでフラグFが
クリア状態であるとされた場合には、次にフラグFをセ
ットし(ステップ1140)、続いてEGR弁54をEGRONにする
信号を図示しないEGR弁制御ルーチンに出力する(ステ
ップ1150)。上記EGRONを出力した後は、次にオンディ
レー時間を算出する(ステップ1160)。このオンディレ
ー時間は、オンディレータイムと学習値の積により求め
られるものである。上記オンディレー時間を算出した後
は、進角マップをEGRON用に切り替える(ステップ117
0)。
上記進角マップの切り替え後は、次に上記学習値の更
新を行なう(ステップ1180)。この学習値更新は、第8
図に示すように、まず入出力インタフェース64を介して
エンジントルクセンサの検出値を所定時間入力し(ステ
ップ1185)、次に該入力したエンジントルク値の落ち込
み時間が所定時間を越えているか否かを判断することに
より、エンジントルクの立ち上がりが遅いか否かを判断
する(ステップ1190)。
上記エンジントルクの立ち上がりが遅いか否かの判断
により、所定時間内にトルクが立ち上がらなかったとさ
れた場合、すなわちここでは進角マップの切替が遅すぎ
て、実際にEGRが行なわれた後に進角された場合には、
次にEGR弁54の「オン」「オフ」を示すフラグFを判断
する(ステップ1200)。ここでは、フラグFがセットさ
れていると判断され次に学習値を10(%)小さくする処
理を行なう(ステップ1210)。これにより、学習値が10
(%)小さくなって、上記オンディレー時間が10(%)
だけ短くなり、次回からの進角マップの切替が早くな
る。
一方、上記所定時間内にトルクの立ち上がりがあった
か否かの判断により、トルクが立ち上がったとされた場
合すなわちここでは進角マップの切替が遅すぎなかった
場合には(ステップ1190)、次にフラグFの判断を行な
う(ステップ1220)。ここではフラクFがセットされて
いると判断され、次に学習値を10(%)大きくする処理
を行なう(ステップ1230)。これにより、次回からの進
角マップの切替が遅くなる。
したがって上記進角マップの切替時期を調整する学習
値をエンジントルクの立ち上がりが遅いか否かにもとづ
いて増減することにより、進角マップの切替は、エンジ
ントルクの落ち込みが所定以下の状態で行なわれる。
上記EGRON時の学習値更新を行なった後で、走行状態
がEGR域でなくなった場合には、この状態が第7図のル
ーチンで既述したEGR域か否かの判断により検出され
(ステップ1120)、次にフラグFの判断が行なわれる
(ステップ1240)。ここでフラグFがセット状態である
とされた場合には、エンジントルクセンサの検出した現
在のエンジントルクを読み込み(ステップ1245)、次い
でフラグFをクリアし(ステップ1250)、続いてEGROFF
信号を既述した図示しないEGR弁制御ルーチンに出力す
る(ステップ1260)。上記EGROFFを出力した後は、次に
オフディレー時間を算出する(ステップ1270)。このオ
フディレー時間は、既述したオンディレー時間と同様
に、オフディレータイムと学習値の積により求められる
ものである。上記オンディレー時間を算出した後は、進
角マップをEGROFF用に切り替える(ステップ1170)。
上記進角マップの切り替え後は、次に上記学習値の更
新を行なう(ステップ1180)。この学習値更新では、第
8図に示すように、まず既述したエンジントルクセンサ
の検出値を所定時間入力し(ステップ1185)、次に上記
ステップ1245にて読み込んだエンジントルクと上記所定
時間内に入力したエンジントルクとにより、エンジント
ルクの落ち込み時間が所定時間を越えているか否かによ
って、エンジントルクの立ち上がりが遅いか否かを判断
する(ステップ1190)。
上記エンジントルクの立ち上がりが遅いか否かの判断
により、所定時間内にトルクが立ち上がらなかったとさ
れた場合、すなわちここでは進角マップの切替が早すぎ
て、実際EGRが行なわれなくなる前に遅角された場合に
は、次にフラグFを判断する(ステップ1200)。ここで
は、フラグFがクリアされていると判断され、次に学習
値を10(%)大きくする処理を行なう(ステップ128
0)。これにより、学習値が10[%]大きくなって、上
記オンディレー時間が10[%]だけ長くなり、次回から
の進角マップの切替が遅くなる。
一方、上記所定時間内にトルクの立ち上がりがあった
か否かの判断により、トルクが立ち上がったとされた場
合、すなわちここでは進角マップの切替が早すぎなかっ
た場合には(ステップ1190)、次にフラグFの判断を行
なう(ステップ1220)。ここではフラグFがクリアされ
ていると判断され、次に学習値を10[%]小さくする処
理を行なう(ステップ1290)。これにより、次回からの
進角マップの切替が早くなる。
したがって上記進角マップの切替時期を調整する学習
値をエンジントルクの立ち上がりが遅いか否かにもとづ
いて、増減することにより、進角マップの切替は、エン
ジントルクの落ち込みが所定以下の状態で行なわれる。
なお、第7図のルーチンで車両が加速中でない場合で
あるとされたときには(ステップ1110)、第1実施例と
同様に第5図に詳細を示す減速時制御が実行される。
以上に説明したように、本第2実施例は、第1実施例
と同様に、進角マップを切り替えるタイミングが適切に
なるように補正することにより、ノッキングによる耐久
性の低下および過遅角による燃費、出力特性の悪化、排
気温の上昇による耐久性の低下等を防止して、耐久性、
燃費、出力特性がそろって向上するという極めて優れた
効果を奏する。そのうえ、本実施例では、ノッキングを
発生させないで進角マップを切り替えるタイミングを補
正することができることから、ノッキング制御装置を搭
載していないエンジンにも適用できるという効果を奏す
る。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものでな
く、種々な態様の実施が可能である。
[発明の効果] 本発明のエンジンの点火時期制御装置は、排気還流弁
の開度が変更されたとき、ノッキング,エンジントルク
等のエンジンの運転状態の変動が小さくなる方向に点火
時期を制御することにより、たとえば実際の排気還流状
態と排気還流弁の開度にしたがう点火時期制御とのタイ
ミングが合致する。したがって、実際の排気還流状態又
は点火時期制御のタイミング等が機差、経時変化等で変
化しても、常に上記タイミングを実際の排気還流状態に
合致させることができる。この結果、ノッキング、過遅
角が防止され、エンジンおよび排気系の耐久性、燃費、
出力特性等がそろって向上するという極めて優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のエンジンの点火時期制御装置の基本的
構成を例示する構成図、第2図は本発明の実施例が適用
されるシステムの構成図、第3図は第1実施例の進角マ
ップ切替ディレータイム学習制御ルーチンのフローチャ
ート、第4図はその学習値更新ルーチンのフローチャー
ト、第5図は同じく減速時制御ルーチンのフローチャー
ト、第6図は第1実施例の動作を説明するためのグラ
フ、第7図は第2実施例の進角マップ切替ディレータイ
ム学習制御ルーチンのフローチャート、第8図はその学
習値更新ルーチンのフローチャートである。 MA……エンジン、MB……排気還流弁 MC……排気還流制御手段 MD……点火時期制御手段 ME……遅延手段、MF……運転状態検出手段 MG……遅延時間補正手段 10……エンジン 12……エンジンコントローラ 27……吸気圧センサ 42……エンジン水温センサ 43……ノックセンサ 50……エンジン回転数センサ 54……EGR弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋爪 明 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−89980(JP,A) 特開 昭54−160921(JP,A) 特開 昭59−221467(JP,A) 特開 昭58−160530(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの排気還流弁の開度を制御する排
    気還流制御手段と、 少なくとも排気還流弁の開度にしたがって点火時期を制
    御する点火時期制御手段と、 上記排気還流弁の開度が変更されたときから所定時間遅
    らせて変更後の開度にしたがった点火時期制御を上記点
    火時期制御手段に実行させる遅延手段と を備えたエンジンの点火時期制御装置において、 ノッキング,エンジントルク等のエンジンの運転状態を
    検出する運転状態検出手段と、 上記排気還流弁の開度が変更されたとき、上記エンジン
    の運転状態の変動が小さくなる方向に上記所定時間を補
    正する遅延時間補正手段と を備えたことを特徴とするエンジンの点火時期制御装
    置。
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