JP2635241B2 - ラベルプリンタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、台紙に貼着されたラ
ベルに印字し、印字されたラベルを外部に突出させるラ
ベルプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、１つの商品に添付されるラベルが
複数枚ある場合に、それらのラベルを連続して印字発行
するラベルプリンタが知られている。

【０００３】このようなラベルプリンタは、例えば、商
品情報が記憶されているＰＬＵファイル及び添加物情報
が記憶されている添加物ファイル等が設けられており、
１つの商品に添付されるラベルを印字発行するのに、ま
ず、ＰＬＵファイルから商品情報を呼び出して、その商
品情報に基づいて印字バッファに、品名、加工日、値
段、バーコード等の値付ラベルの印字情報を描画する。
その印字バッファに描画された印字情報に基づいて値付
ラベルを印字し、その印字された値付ラベルは剥離板に
より台紙から分離されて外部に突出される。このとき剥
離板の近傍に設けられたラベルセンサにより値付ラベル
が突出したことがラベル有りとして検出される。ここで
値付ラベルは、取り剥がされて商品に貼り付けられる。

【０００４】その値付ラベルが取り除かれたことがラベ
ルセンサによりラベル無しとして検出されると、添加物
ファイルからその商品の添加物の情報を呼び出し、その
添加物の情報に基づいて印字バッファにその添加物ラベ
ルの印字情報を描画する。この印字バッファに描画され
た印字情報に基づいて添加物ラベルを印字し、その印字
された添加物ラベルは剥離板により台紙から分離されて
外部に突出される。このようにして２枚のラベルが連続
して発行されるようになっていた。

【０００５】もちろん、このように１つの商品に添付さ
れるラベルは２枚ではなく、例えばバーコード無し値付
ラベル、バーコードラベル、添加物ラベルの３枚の場合
等もあるが、このように３枚以上のラベルにおいても印
字発行の方法は全く同様である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来のラベルプリンタ
では、１つの商品に対する１枚目のラベル（例えば値付
ラベル）が印字発行された後に、２枚目の印字情報を呼
び出し、呼び出した印字情報を印字バッファに描画する
処理が行われ、２枚目のラベル（添加物ラベル）が印字
発行されるということになる。もちろん１つの商品に対
して発行される３枚目以降のラベルについても２枚目の
ラベルの印字発行と同様に、その前のラベルの印字発行
後に印字バッファに印字する情報を描画していた。従っ
て、１つの商品に添付される２枚目以降のラベルの印字
開始が、印字する情報を印字バッファに描画する時間だ
け遅れてしまうので、印字発行後のラベルの貼り付け作
業が連続してスムーズにできないという問題があった。

【０００７】そこでこの発明は、１つの商品に対して添
付される複数のラベルを発行するときに、前ラベルが取
り除かれると直ぐに次ラベルの印字を行うことができ、
ラベルの貼り付け作業が連続してスムーズに行うことが
できるラベルプリンタを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は、商品の情報
を台紙に貼着されたラベルに印字し、印字したラベルを
台紙から分離して突出するラベルプリンタにおいて、突
出したラベルを検出するラベル検出手段と、１つの商品
に添付される複数のラベルに印字する商品情報がそれぞ
れ各ラベル１枚毎の印字情報としてドット展開して記憶
される複数の記憶手段と、ラベル検出手段によりラベル
が取り除かれたことが検出されると、各記憶手段に記憶
された印字情報をラベルに順次印字させる印字制御手段
とを設けたものである。

【０００９】

【作用】このような構成の本発明において、１つの商品
に複数のラベルが添付される時に、その商品の商品情報
は各ラベル毎に印字される印字情報としてそれぞれドッ
ト展開されて各記憶手段に記憶される。印字制御手段に
より、ラベル検出手段がラベルが取り除かれたことが検
出されると各記憶手段に記憶された印字情報が順次ラベ
ルに印字される。

【００１０】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。

【００１１】図１において、１はサーマルヘッドであ
り、このサーマルヘッド１の印字面に対抗してプラテン
２が配置されている。前記サーマルヘッド１と前記プラ
テン２との間にラベル用紙３が供給され、サーマルヘッ
ド１により印字されたラベル３ａは剥離板４により台紙
３ｂからその一部が分離して外部に突出するようになっ
ている。透過形光学センサからなるラベル検出手段とし
てのラベル検出器５は、外部に突出するラベル３ａを検
出するとＯＮするようになっている。

【００１２】図２に要部回路構成のブロック図を示す。
１１は制御部本体を構成するＣＰＵ（中央処理手段）で
ある。このＣＰＵ１１が行う処理のプログラムデータが
記憶されるＲＯＭ（リード・オンリー・メモリ）１２、
前記ＣＰＵ１１が処理を行うときに使用するプリントＦ
（フラグ）およびＰＲＣＦ（プリントコントロールフラ
グ）等の各種メモリのエリアが形成されたＲＡＭ（ラン
ダム・アクセス・メモリ）１３は、システムバス１４を
介して前記ＣＰＵ１１と接続されている。

【００１３】なお前記ＲＡＭ１３には、さらに図３
（ａ）に示す商品の品番、品名、単価、有効期間、添加
物コード等の商品情報が記憶されたＰＬＵ（プライス・
ルック・アップ）ファイル１３ａ、図３（ｂ）に示すＰ
ＬＵファイル１３ａの添加物コードに対応して商品に添
加される添加物情報が記憶された添加物ファイル１３ｂ
及び、前記ＰＬＵファイル１３ａ又は前記添加物ファイ
ル１３ｂから情報を呼び出したときにその情報を一時的
に保存する等の処理を行うときに使用されるワークメモ
リ１３ｃが形成されている。

【００１４】印字Ｉ／Ｆ（インターフェイス）１５、キ
ー入力Ｉ／Ｆ１６、表示Ｉ／Ｆ１７、検出器Ｉ／Ｆ１８
は、システムバス１４を介して前記ＣＰＵ１１と接続
し、またそれぞれ前記サーマルヘッド１及び前記プラテ
ン２からなる印字部１９、キー入力部２０、表示部２
１、前記ラベル検出器５と接続されている。

【００１５】印字バッファ２２は、デュアルポートＲＡ
Ｍからなり、前記システムバス１４を介してＣＰＵ１１
と接続され、一方前記印字部１９と接続され、前記シス
テムバスを介して書き込まれた印字データを前記印字部
により印字できるようになっている。また図４に示すよ
うに発行される１枚のラベルの印字量に対応して、記憶
手段としてのＡエリア２２ａ及びＢエリア２２ｂの２つ
の記憶領域に分割されるようになっている。図５に前記
ＣＰＵ１１が行う要部処理の流れ図を示す。

【００１６】電源が投入されると、このラベルプリンタ
の各種メモリ等の初期化（イニシャライズ）、例えばプ
リントＦを０にセットする等が行われる。このイニシャ
ライズが終了すると、まず、キー入力部２０により品番
指定のキー入力があるか確認し、品番指定のキー入力が
あれば、後述する品番呼出処理を行うようになってい
る。次にキー入力部２０によりプリント指示のキー入力
があるか確認し、プリント指示のキー入力があれば、プ
リントＦに「１」を設定する。次にキー入力部２０によ
りプリント中止指示のキー入力があるか確認し、プリン
トキ中止指示のキー入力があれば、プリントＦに「０」
を設定する。

【００１７】次にプリントＦが「１」に設定されている
か否か判断する。プリントＦが１に設定されていれば後
述するプリント処理を行うようになっている。またプリ
ントＦが「１」に設定されていなければ、再びキー入力
部２０により品番指示のキー入力があるか確認する処理
に戻るようになっている。図６に品番呼出処理の流れ図
を示す。

【００１８】まずキー入力部２０のキー入力により指定
された品番について、ＰＬＵファイル１３ａを検索す
る。指定された品番が無い場合にはエラーとして処理す
る。指定された品番があれば、まず印字バッファ２２の
Ａエリア２２ａ及びＢエリア２２ｂをクリアし、ＰＬＵ
ファイル１３ａから指定された品番に対応する商品情報
を呼び出してＲＡＭ１３のワークメモリ１３ｃに記憶さ
せる。そしてワークメモリ１３ｃに記憶させた商品情報
に基づいて、Ａエリア２２ａに値付ラベルの印字情報と
して品名、値段、バーコード等のイメージデータを描画
する。

【００１９】次にワークメモリの添加物コードが「００
００」か否か確認する。添加物コードが「００００」な
らばＰＲＣＦを「０」に設定して、この品番呼出処理を
終了する。

【００２０】また、添加物コードが「００００」でなけ
れば、ワークメモリ１３ｃの添加物コードについて、添
加物ファイル１３ｂを検索する。その添加物コードに対
応して添加物情報が無い場合には添加物コードが「００
００」と同様に、ＰＲＣＦを「０」に設定して、この品
番呼出処理を終了する。その添加物コードに対応して添
加物情報があれば、添加物ファイル１３ｂからその添加
物コードに対応する添加物情報を呼び出してＲＡＭ１３
のワークメモリ１３ｃに記憶させる。そしてワークメモ
リ１３ｃに記憶させた添加物情報に基づいてＢエリア２
２ｂに添加物ラベルの印字情報として添加物情報等のイ
メージデータを描画する。そしてＰＲＣＦを「１」に設
定して、この品番呼出処理を終了する。図７にプリント
処理の流れ図を示す。

【００２１】まずラベル検出器５がＯＮしているか確認
する。ラベル検出器５がＯＮしていると、このプリント
処理を終了するようになっている。またラベル検出器５
がＯＮしていなければ、ＰＲＣＦが「１」に設定されて
いるか否か判断し、ＰＲＣＦが「１」に設定されていな
ければ、Ａエリア２２ａを指定して、Ａエリア２２ａに
描画されたイメージデータにより、値付ラベルを印字発
行し、このプリント処理を終了するようになっている。
また、ＰＲＣＦが「１」に設定されていれば、Ａエリア
２２ａを指定して、Ａエリア２２ａに描画されたイメー
ジデータにより値付ラベルを印字発行する。このとき発
行された値付ラベルの例を図８（ａ）に示す。Ａエリア
２２ａによる値付ラベルの印字発行が終了すると、次に
ＯＮ状態のラベル検出器５がＯＦＦ状態になるまでの待
機状態となる。

【００２２】ＯＮ状態のラベル検出器５がＯＦＦ状態に
なると、Ｂエリア２２ｂを指定して、Ｂエリア２２ｂに
描画されたイメージデータにより、添加物ラベルを印字
発行する（印字制御手段）。このときの添加物ラベルの
例を図８（ｂ）に示す。そしてこのプリント処理を終了
するようになっている。

【００２３】このような構成の本実施例において、キー
入力部２０のキー入力により品番指定が行われると、そ
の品番指定によりＰＬＵファイル１３ａが検索され、そ
の品番に対応した商品情報に基づいて値付ラベルのイメ
ージデータがＡエリア２２ａに描画される。その商品情
報の中に登録されている添加物コードが「００００」で
なければ、その添加物コードにより添加物ファイル１３
ｂが検索される。その添加物コードに対応した添加物情
報があれば、その添加物情報に基づいて添加物ラベルの
イメージデータがＢエリア２２ｂに描画される。

【００２４】従って、キー入力部２０によりプリント指
示のキー入力があれば、値付ラベルだけではなく添加物
ラベルもすでに印字バッファに描画されているので、ラ
ベル検出手段によるラベル３ａの取り除かれたことが検
出されると、直ぐに印字開始される。

【００２５】また、プリントＦが１に設定されていれば
特に操作しなくとも、同一種類の商品に添付される値付
ラベルと添加物ラベルは、剥離板４により台紙３ｂから
分離され外部に突出された印字済みラベルが取り除かれ
れば、次のラベルが直ぐに印字発行され、キー入力部２
０によりプリント中止指示を行うまで、何枚でも発行す
ることができる。

【００２６】このように本実施例よれば、１つの商品に
添付される値付ラベルと添加物ラベルの印字情報を印字
バッファ２２をＡエリア２２ａ及びＢエリア２２ｂに２
つに分割して、それぞれに描画しておくことによって、
値付ラベルが取り除かれると直ぐに添加物ラベルが印字
開始するので、商品へのラベルの貼り付け作業が連続し
てスムーズに行うことができる。

【００２７】さらに、同一の種類の複数の商品に添付さ
れるラベルを印字発行する場合においても、印字バッフ
ァで値付ラベル及び添加物ラベルのイメージデータを各
印字発行時において描画する必要がないため、値付ラベ
ル及び添加物ラベルの貼り付け作業において連続してス
ムーズに行うことができる。

【００２８】この実施例においては、１つの商品に添付
されるラベルが値付ラベルと添加物ラベルの２枚ある場
合について説明したが、もちろんこれに限るものではな
く、１つの商品に添付されるラベルが３枚以上ある場合
でも適用できるものである。ただし、そのような場合に
は印字バッファがそれらのラベルに印字される総印字量
に応じてイメージデータを記憶できる容量を持つもので
あることが要求される。

【００２９】なお、この実施例においては、１つの印字
バッファを分割したが、もちろん、印字バッファを１つ
の商品に添付されるラベルの枚数に対応できるだけの個
数設けても良いものである。

【００３０】

【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
１つの商品に対して添付される複数のラベルを発行する
ときに、前ラベルが取り除かれると直ぐに次ラベルの印
字を行うことができ、ラベルの貼り付け作業が連続して
スムーズに行うことができるラベルプリンタを提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す印字部要部の構成
図。

【図２】同実施例の要部回路構成を示すブロック図。

【図３】同実施例のＰＬＵファイル及び添加物ファイル
の構成を示す図。

【図４】同実施例の印字バッファの分割を示す図。

【図５】同実施例の要部処理の流れを示す図。

【図６】同実施例の品番呼出処理の流れを示す図。

【図７】同実施例のプリント処理の流れを示す図。

【図８】同実施例のラベルの例を示す図。

【符号の説明】

５…ラベル検出器、１１…ＣＰＵ、１３…ＲＯＭ、１３
ａ…ＰＬＵファイル、１３ｂ…添加物ファイル、１３ｃ
…ワークメモリ、２２…印字バッファ、２２ａ…Ａエリ
ア、２２ｂ…Ｂエリア。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品の商品情報を台紙に貼着されたラベ
   ルに印字し、印字したラベルを台紙から分離して突出す
   るラベルプリンタにおいて、突出したラベルを検出する
   ラベル検出手段と、１つの商品に添付される複数のラベ
   ルに印字する商品情報がそれぞれ前記各ラベル１枚毎の
   印字情報としてドット展開して記憶される複数の記憶手
   段と、前記ラベル検出手段によりラベルが取り除かれた
   ことが検出されると、前記各記憶領域に記憶された印字
   情報をラベルに順次印字させる印字制御手段とを設けた
   ことを特徴とするラベルプリンタ。