JP2635064B2 - 定着器用ロール - Google Patents

定着器用ロール

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真複写機,電子プリンター等におけ
る未定着画像を紙等の記録材に熱定着するための定着器
用ロールに関する。
[従来の技術と問題点] 従来、電子写真複写機等の未定着画像(トナー像)を
紙等の記録材に定着する方法として、熱定着方式が採用
されている。こうした熱定着方式では、定着に効率が良
くかつ高画像が得られるという点で、シリコーンゴムを
芯金に被覆した定着器用ロールが使用されることが多
い。
ところで、前記定着器用ロールの被覆層としては、未
定着画像を形成する熱可塑性粉末(トナー)との高離型
性,高強度,耐熱性などが要求されるが、一般のシリコ
ーンゴムにおいては硬化方法により性能に差が生じてく
る。即ち、有機過酸化物を加硫剤として用いる高温加硫
型シリコーンゴム(HTVシリコーンゴム)は高強度で耐
熱性に優れているものの、離型性に劣る為トナーオフセ
ットを起こしやすい。こうしたことから、高温加硫型シ
リコーンゴムを定着器用ロールの被覆層とするときは、
離型性を増す為、ロール表面へシリコーンオイルを塗布
しながら定着を行なう方法がとられている。一方、縮合
反応硬化型シリコーンゴム(RTVシリコーンゴム)は離
型性に優れており、ロール被覆層として用いた場合、低
速の機種などではシリコーンオイルを塗布せずに使用で
きる。しかし、強度,耐熱性に劣り、短時間でゴム破壊
を起こして使用できなくなるという問題点があった。更
に、付加反応硬化型シリコーンゴム(LTVシリコーンゴ
ム)も定着器用ロールの被覆層として使用できるが、強
度,離型性共に定着器用ロールの被覆材として満足でき
るものではなかった。
しかるに、近年の電子写真複写機等のカラー化,高速
化に伴い、定着器用ロールの使用条件は益々厳しくなっ
てきている。つまり、カラー化の傾向によりカラートナ
ーは従来の黒色よりもオフセットを起こし易い為、以前
よりも定着器用ロールの離型性が要求されるようになっ
てきている。そのため、従来使用されていた高温加硫型
シリコーンゴムを被覆層とし、更にシリコーンオイルを
塗布して定着器用ロールとする方法も行われた。しか
し、ジメチルポリシロキサンやメチルビニルポリシロキ
サンをベースとする従来のシリコーンゴムはシリコーン
オイルに膨潤し易いため、シリコーンオイルをロール表
面に塗布しながら使用を続けると、シリコーンゴム層の
強度が低下し、初期強度の低い縮合反応硬化型シリコー
ンゴムでは短時間でゴム破壊を起こし使用できなくなる
という問題点があった。また、シリコーンオイルの膨潤
により外径が徐徐に大きくなる為、ニップル幅が徐徐に
変化して正常の紙送りができないなどの問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、強度及び
耐熱性に優れるとともにシリコーンオイルに膨潤しにく
く、かつゴム破壊を起こしにくく、しかも外径の変化に
よる紙送り等のトラブルがなく十分な離型性を有する定
着器用ロールを提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段と作用] 本発明は、芯金の表面に、全有機基の3〜50モル%が
フェニル基であるジオルガノポリシロキサンをベースと
する第1のシリコーンゴム層を設け、かつこの第1のシ
リコーンゴム層の上に表面層として一液縮合反応硬化型
の第2のシリコーンゴム層を厚さ10〜1000μm設けたこ
とを要旨とする。
本発明において、全有機基の3〜50モル%がフェニル
基であるメチルフェニルビニルポリシロキサン等のジオ
ルガノポリシロキサンをベースとするシリコーンゴム
は、通常離型性を増すために塗布されるジメチルポリシ
ロキサンからなるシリコーンオイルとの相溶性,親和性
が小さい為、シリコーンオイルを塗布しても、外径の変
化は小さく紙送り等のトラブルの発生も少なくなってく
る。また、全有機基の3〜50モル%がフェニル基である
ジオルガノポリシロキサンをベースとするシリコーンゴ
ムは、トナーとの離型性が十分でない為表面層として離
型性の良い一液縮合反応硬化型RTVシリコーンゴム層を
厚さ10〜1000μm設けることで、定着器用ロールとトナ
ーとの離型性を十分にもたせるものである。
また、本発明において、定着器用ロールの下層を形成
する全有機基の3〜50モル%がフェニル基であるジオル
ガノポリシロキサンをベースとする第1のシリコーンゴ
ム層としては、下記シリコーンゴムA、即ち、 (イ)平均組成式 但し、 a;0.95〜2.05 R1;3〜50モル%がフェニル基、残りはメチル基又はメチ
ル基とビニル基 で示されるジオルガノポリシロキサン 100重量部、 (ロ)比表面積が50m2/g以上であるシリカ系充填剤10〜
60重量部、 (ハ)平均組成式 但し、 R2;一価炭化水素基 R3;水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基 0≦b<4,0<c≦4,b+c≦4 で示されるシラン又は重合度が50以下のオルガノポリシ
ロキサン 0〜30重量部、 (ニ)硬化触媒 0.01〜5重量部、 からなる組成物より得られるものが好適に用いられる。
ここで、前記シリコーンゴムAについて詳述すると、上
記(イ)の成分は で示される鎖状ポリシロキサンで、この場合mは全有機
基の3〜50モル%、好ましくは3〜30モル%がフェニル
基になるように決められる。また、nは必ずしも必要と
しない(n=0であってもよい)が、ビニル基が全有機
基の0.02〜3モル%、特に0.1〜0.5モル%になるように
決められる。更に、このシロキサンの重合度は25℃の粘
度が1000〜10000000c.sであるものが好ましく、液状物
として加工する場合には1000〜100000c.s、固形ゴムと
して加工する場合には3000000c.s以上とするのが良い。
(ロ)のシリカ系充填剤は、シリコーンゴムの補強の
為に使用されるもので、このシリカ系充填剤は比表面積
が少なくとも50m2/gである微粒子状のものとする必要が
ある。このシリカ系充填剤としてはヒュームドシリカと
呼ばれている乾式法シリカ、沈降性シリカといわれてい
る湿式法シリカのいずれでも良く、これらはまたその表
面のけい素原子に結合した水酸基をトリメチルシル化し
たもの、その表面を低重合度ジメチルポリシロキサンで
疎水化処理したもの、さらにはこれらにチタンやアルミ
ニウムなどの他の金属の酸化物を副成分として含有させ
たものであってもよい。このシリカ系充填剤の配合量
は、(イ)の成分100重量部に対して10〜60重量部、よ
り好ましくは20〜50重量部である。
上記(ハ)の成分は、上記(ロ)のシリカ系充填剤の
分散性を向上させるために用いられるもので、分子中に
少なくとも1個のシラノール基又はハロゲンを除く加水
分解基を有するシランあるいは低分子(重合度50以下)
シロキサン類である。この(ハ)の成分としては、具体
的には低重合度の末端シラノール封鎖ジオルガノポリシ
ロキサン,ジフェニルシランジオール,ジメチルジエト
キシシランなどが例示される。(ハ)の成分の添加量は
(イ)の成分100重量部に対して0〜30重量部である
が、一般的には1〜30重量部、特に2〜10重量部とする
ことが望ましく、前記シリカ系充填剤の種類や配合量に
応じて適宜な添加量が選択され得る。
前記(ニ)の硬化触媒は、有機過酸化物が代表的なも
ので、有機過酸化物としては従来からシリコーンゴムに
用いられる全てのものが適応可能であるが、アシル系過
酸化物であるベンゾイルパーオキサイド,2,4−ジクロル
ベンゾイルパーオキサイドなどはロール成型時の芯金、
プライマーとの接着性、圧縮永久歪みの増大などの点か
ら望ましくなく、ジクミルパーオキサイド、ジターシャ
リーブチルパーオキサイドなどのアルキル系過酸化物を
使用することが好ましい。なお、硬化触媒の使用量は
(イ)の成分100重量部に対し0.01〜5重量部、望まし
くは0.1〜3重量部程度である。
本発明の定着器用ロールの表面層を形成するシリコー
ンゴム層としては、前記シリコーンゴムAと同様に下記
シリコーンゴムBも好適に用いられる。即ち、このシリ
コーンゴムBは、 平均組成式 但し、 d;0.95〜2.05 R4;3〜50モル%がフェニル基、残りはメチル基又はメチ
ル基とビニル基 で示され、分子両末端がビニル基で封鎖されているジオ
ルガノポリシロキサン 100重量部 1分子中に少なくとも≡Si−Hを2個以上有するオル
ガノポリシロキサン 上記のジオルガノポリシロキサンのビニル基に対し
て≡Si−H/−C=Cが0.5〜5となる量 比表面積が50m2/g以上であるシリカ系充填剤10〜60重
量部、 平均組成式 但し、 R2;一価炭化水素基 R3;水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基 0≦b<4,0<c≦4,b+c≦4 で示されるシラン又は重合度が50以下のオルガノポリシ
ロキサン 0〜30重量部、 硬化触媒 1〜50ppm からなる組成物より得られるものである。ここで、上記
の成分の代表例としては、 (但し、pはフェニル基が3〜50モル%、好ましくは5
〜30モル%となるように決められる)が挙げられる。な
お、上記の成分の重合度はシリコーンゴムAの(イ)
の成分と同様である。
また、上記の成分としては、基本的には1分子中に
≡Si−H基を2個以上有するシロキサンである。この
の成分の代表的なものとしては、メチルハイドロジエン
ポリシロキサンが挙げられる。更には、の成分として
して相溶性という面からはフェニル基を含有しているも
のが好ましく、例えば で示されるものなどが挙げられる。なお、の成分の添
加量はの成分のビニル基当り0.5〜5.0、好ましくは1.
0〜3.0となる量である。
更に、前記の硬化触媒は、≡Si−CH=CH2に≡Si−
Hを付加させるための触媒で、白金化合物を用いること
が一般的である。この白金化合物としては、従来から公
知のものを使用できる。この硬化触媒の添加量は1〜50
ppm程度、特に5〜20ppm程度である。ここで、この付加
反応を制御するための反応制御材をシコーンゴムBの組
成物柱に添加することも可能である。
なお、上記及びの成分は、シリコーンゴムAの
(ロ)及び(ハ)の成分とそれぞれ同じであるので、そ
の説明を省略する。
また、前記シリコーンゴムA、Bの構成部分(イ)、
のジオルガノポリシロキサンはいずれも公知の方法で
得ることができる。
上述したシリコーンゴムA,Bを形成する組成物中に
は、必要に応じてR3SiO0.5単位およびSiO2単位、または
R3SiO0.5単位、R2SiO単位およびSiO2単位からなり、R3S
iO0.5単位またはR3SiO0.5単位およびR2SiO単位とSiO2
位とのモル比が0.5〜1.5であり、かつその分子中に脂肪
族不飽和基または≡SiOHを含有するオルガノポリシロキ
サンを添加することもできる。
更に、シリコーンゴム組成物には、上記成分以外にけ
いそう土、石英粉、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタ
ンなどの増量充填剤を始め、接着性向上剤、耐熱添加
剤、酸化防止材、着色剤などの成分を添加することも任
意である。
本発明において、定着器用ロールの表面層を形成する
一液縮合反応硬化型シリコーンゴム層とは、末端水酸基
封鎖ジメチルポリシロキサンに、橋かけ剤としてアセト
キシシラン,ケトオキシム化合物,シラザン,アミド化
合物,アミノキシ化合物などの各種有機けい素化合物を
用い、硬化剤として金属有機酸塩等を用いた一般の一液
型RTVシリコーンゴムと呼ばれるものである。このシリ
コーンゴムにも補強用充填剤,増量用充填剤,分散性向
上剤,接着性向上剤,耐熱添加剤,酸化防止剤,着色剤
などの成分を加えることは任意であるが、多量に加えす
ぎると、一液縮合反応硬化型シリコーンゴムの離型性に
悪影響を与えてしまうので好ましくない。
ところで、縮合反応硬化型シリコーンゴムには、一液
縮合反応硬化型シリコーンゴム(前者)と二液縮合反応
硬化型シリコーンゴム(後者)と呼ばれる2つの種類が
ある。本発明で定着器用ロールの表面層を前者に限定し
たのは、前者が後者に比べて下層の第1のシリコーンゴ
ム層との接着性に優れていること、及び多量に補強用充
填剤を加えなくとも強度がでる、即ちシリコーンゴム本
来の離型性を失わずに使用できる為であり、後者の二液
縮合反応硬化型シリコーンゴムでは接着性,離型性共に
満足なものは得られない。
本発明において、一液縮合反応硬化型シリコーンゴム
の厚さを10〜1000μmとしたのは、10μm未満では定着
器用ロールが紙などにより摩耗する為短時間で第1のシ
リコーンゴム層だけになってしまうからである。又、10
00μmを越えると、一液縮合反応硬化型シリコーンゴム
が離型剤として塗布されるシリコーンオイルに膨潤し易
い為外径の変化が大きくなり、紙送り等のトラブルが発
生するからである。
本発明において、一液縮合反応硬化型シリコーンゴム
層は定着器用ロールの表面に周知の各種方法で成型でき
るが、例えばその厚さを厚めに成型した後で表面を研磨
することでも可能である。しかし、定着器用ロール表面
の離型性を向上させる目的でドクターナイフを用いた回
転成型法やスプレーコーティング法により表面を平滑に
成型して無研磨の状態で使用できるようにするのが好ま
しい。また、上述した2層構造を有する定着器用ロール
を製造する方法は特に特別な方法を必要とせず、通常の
方法で製造できる。一例として、洗浄,脱脂されたステ
ンレススチールなどの芯金表面に接着性向上の為にプラ
イマーを塗布し、風乾する。その後、前記した下層とし
ての全有機基の3〜50モル%がフェニル基であるジオル
ガノポリシロキサンをベースとするシリコーンゴム層を
プレス法、インジェクション法、巻き蒸し法、注型法な
どにより成型を行なう。そして、ポストキュアーを行な
った後、研磨して所定の外径として下層を形成する。更
に、このロールの表面にドクターナイフを用いた回転成
型法やスプレーコーティング法により一液縮合反応硬化
型シリコーンゴム層を成型する。ひきつづき、数日間放
置して一液縮合反応硬化型シリコーンゴム層を完全に硬
化させた後、表面層のポストキュアーを行ない、更にシ
リコーンオイルに含浸して定着器用ロールとする。な
お、表面層の一液縮合反応硬化型シリコーンゴム層は、
オイル含浸の前後で必要に応じて表面研磨などを行なう
こともできる。
[実施例] 以下、本発明の実施例I〜実施例III及び比較例I〜I
IIについて第1図及び第2図を参照して説明する。な
お、第2図は第1図のX−X線に沿う断面図である。
即ち、下記に示すフェニル基含有量の異なる4種類の
生ゴムI〜IIIを用いて下記処方のコンパウンドを製造
した。ここで、実施例I〜IIIの生ゴムはフェニル基を
含有するものであり、比較例Iはフェニル基を含まない
生ゴムである。
生ゴム 100重量部 末端シラノール封鎖ジメチルポリシロキサン(20c.s)
5重量部 アエロジル200(日本アエロジル製) 30重量部 ジクミルパーオキサイド 3重量部 生ゴム 実施例I…ビニル基0.2モル%フェニル基3モル%含有
フェニルビニルポリシロキサン 実施例II…ビニル基0.2モル%フェニル基10モル%含有
メチルビニルポリシロキサン 実施例III…ビニル基0.2モル%フェニル基50モル%含有
メチルフェニルビニルポリシロキサン 比較例I…ビニル基0.2モル%含有メチルビニルポリシ
ロキサン 次に、外径が46mmのステンレス製の芯金1を洗浄後、
接着剤層(図示せず)を介して上記コンパウンドを夫々
巻き付けて200℃,20分間プレス成型で加硫を行なった。
つづいて、200℃,4時間のポストキュアーを行なった
後、研磨して外径が49.5mmの第1のシリコーンゴム層
(下層)2を形成した。更に、夫々のロールの表面にス
プレーコーティングで一液縮合反応硬化型シリコーンゴ
ム(商品名KE445 T・RTV,信越化学工業(株)製)を約2
00μmコーティングして第2のシリコーンゴム層(表面
層)3を形成した。ひきつづき、このロールを48時間放
置後、200℃,4時間のポストキュアーを行い、シリコー
ンオイル(商品名KF96 100c.s信越化学工業(株)製)
に150℃、6時間の含浸処理を施して外径約50mmの試験
ロールを得た。
しかして、これらのロールを電子写真複写機(コピー
スピード50枚/分)の定着ロールとしてセットしてコピ
ー試験を行なってトナーとのオフセット性、シリコーン
オイルによる膨潤などを調べながら評価を行なった。そ
の結果は、下記第1表に示す通りである。
比較例II 実施例IIと同じフェニル基含有量の生ゴムを用いて、
同様な処方のコンパウンドを製造して上記実施例の方法
でシリコーンゴム層を加硫,ポストキュアー,含浸処理
した後、外径50.0mmに表面研磨して表面に一液縮合反応
硬化型シリコーンゴム層を形成せずに試験ロールとし、
上記実施例と同様な試験を行なった。その結果は下記第
1表に示す通りである。
比較例III 上記実施例と同じ芯金1を洗浄後、接着剤層を介して
シリコーンゴム(商品名KE−1400RTV,信越化学工業
(株)製)と硬化剤とからなる二液縮合反応硬化型シリ
コーンゴム層を注型法により成型した。次いで、3日間
室温で放置,硬化させた後、上記実施例と同じポストキ
ュア,含浸処理をして外径50.0mmに表面研磨して試験ロ
ールとし、上記実施例と同様な試験を行なった。その結
果は下記第1表に示す通りである。
即ち、実施例I〜IIIの場合4×104枚で問題が生じな
かったが、比較例I〜IIIの場合、紙シワの発生、トナ
ーオフセット、ゴム破壊が起り、実施例に比べて劣って
いることが明らかになった。
[発明の効果] 以上詳述した如く本発明によれば、強度及び耐熱性に
優れるとともにシリコーンオイルに膨潤しにくく、かつ
ゴム破壊を起こしにくく、しかも外径の変化による紙送
り等のトラブルがなく十分な離型性を有し、電子写真複
写機や電子プリンターなどに有用な定着器用ロールを提
供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る定着器用ロールの斜視
図、第2図は第1図のX−X線に沿う断面図である。 1……芯金、2……第1のシリコーンゴム層(下層)、
3……第2のシリコーンゴム層(表面層)。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯金の表面に、全有機基の3〜50モル%が
    フェニル基であるジオルガノポリシロキサンをベースと
    する第1のシリコーンゴム層を設け、かつこの第1のシ
    リコーンゴム層の上に表面層として一液縮合反応硬化型
    の第2のシリコーンゴム層を厚さ10〜1000μm設けたこ
    とを特徴とする定着器用ロール。
  2. 【請求項2】前記第1のシリコーンゴム層が、 (イ)平均組成式 で示されるジオルガノポリシロキサン 100重量部、 (ロ)比表面積が50m2/g以上であるシリカ系充填剤10〜
    60重量部、 (ハ)平均組成式 で示されるシラン又は重合度が50以下のオルガノポリシ
    ロキサン 0〜30重量部、 (ニ)硬化触媒 0.01〜5重量部、 からなる組成物より得られるものであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の定着器用ロール。
  3. 【請求項3】前記第1のシリコーンゴム層が、 平均組成式 で示され、分子両末端がビニル基で封鎖されているジオ
    ルガノポリシロキサン 100重量部 1分子中に少なくとも≡Si−Hを2個以上有するオル
    ガノポリシロキサン 上記のジオルガノポリシロキサンのビニル基に対して
    ≡Si−H/−C=Cが0.5〜5となる量 比表面積が50m2/g以上であるシリカ系充填剤10〜60重
    量部、 平均組成式 で示されるシラン又は重合度が50以下のオルガノポリシ
    ロキサン 0〜30重量部、 硬化触媒 1〜50ppm からなる組成物より得られるものであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の定着器用ロール。
  4. 【請求項4】前記第1・第2のシリコーンゴム層の2層
    にシリコーンオイルが含浸されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の定着器用ロール。
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