JP3497065B2 - シリコーンゴム被覆ロール - Google Patents

シリコーンゴム被覆ロール

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JP3497065B2
JP3497065B2 JP25159097A JP25159097A JP3497065B2 JP 3497065 B2 JP3497065 B2 JP 3497065B2 JP 25159097 A JP25159097 A JP 25159097A JP 25159097 A JP25159097 A JP 25159097A JP 3497065 B2 JP3497065 B2 JP 3497065B2
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正吉 安西
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ジーイー東芝シリコーン株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、電子写真複写機、ファク
シミリなどで使用される転写ロール、加熱ロール、加圧
ロール、クリーニングロール等各種ロールに適用できる
シリコーン被覆ゴムロールに関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】乾式電子写真法にお
いて、転写ドラムから紙等の支持体上に転写されるトナ
ー粉末像を支持体上に定着させる方法としては、支持体
を加熱ロールと加圧ロールとの間に通してトナー粉末像
を支持体上に加熱、加圧することにより定着させる接触
加熱方法が採用されている。この方法においては、未定
着のトナー粉末が加圧ロールに付着しやすいため、トナ
ー粉末との離型性のよい加圧ロールが要求されており、
従来、このような加圧ロールのゴム層としてはシリコー
ンゴムが使用されている。しかしながら、このシリコー
ンゴム製ロールは、比較的離型性(非粘着性)に優れて
いるが、紙送りの回数の増加に伴って、トナーなどによ
ってロール表面が汚れ、それが画質に悪影響を及ぼすと
いう欠点があった。そこで、このような欠点を解消する
ため、シリコーンゴムの表面にフッ素樹脂またはフッ素
ゴムを被覆する方法がとられている。さらに最近、これ
ら複写機、ファクシミリなどの小型化、軽量化が進み、
それにつれて紙送り機構、定着機構におけるロールの圧
着力が低減される傾向にある。そのため、ゴムロール
は、低い圧着力でもスリップせず、定速で紙送りができ
るように、また十分なニップ幅がもてるように、ますま
す低硬度化の傾向が強まってきている。ところが、これ
ら接触加熱定着方式においては、しばしば複写紙にしわ
が発生したり、画像が不鮮明になるという問題点を生じ
ることが多かった。この問題は、特に比較的低硬度、例
えば、JIS A 硬度が20以下であるようなシリコーンゴム
を形成するシリコーンゴム組成物において顕著であっ
た。本発明者はかかる問題点を解決するため鋭意検討し
た結果、複写紙の画像が不鮮明になる主原因は、上記加
圧ロールが常に圧縮変形された状態に置かれているため
にシリコーンゴム層に圧縮永久歪みが発生し易く、また
長期的に熱がかかり、熱的な劣化がおこり易くシリコー
ンゴム層での硬度変化が発生し、そのため加圧ローラへ
の接触面積が変動し鮮明な画像を得るための最適接触面
積を維持できないためであることが判った。そこで上記
問題の解決に当たり、特公平6−89777 号公報では特定
のメチルハイドロジェンポリシロキサンを配合してなる
付加反応型シリコーンゴム組成物を見出し、低硬度(JIS
A10〜30)、低圧縮永久歪み(10%以下)を達成させて
いる。しかしながら、必須成分であるRSiO3/2(T)単位を
有するメチルハイドロジェンポリシロキサンの配合で
は、硬さ(JIS A) 0〜10の範囲の設計が困難である。さ
らに合成するためのコスト上の問題がある。また、特開
平9−77980 号公報では、ケイ素原子結合水素原子を含
有する2種のオルガノポリシロキサンを配合してなる付
加反応硬化型のシリコーンゴム組成物を見出し、低硬
度、低圧縮永久歪みおよび硬化途上で接触しているロー
ル軸やフッ素樹脂に対しての良好な接着を実現してい
る。しかしながら、2種のケイ素原子結合水素原子含有
オルガノポリシロキサン、塩化白金酸のイソプロピルア
ルコール溶液(アルコール錯体)を配合してなる付加反
応型のシリコーンゴム組成物では、アルコール錯体が原
因と考えられる圧縮永久歪みの大きさと長期の熱により
熱劣化が生じ著しく硬度変化が起こり、何れも問題を解
決するにいたっていないのが現状である。
【0003】
【発明の目的】本発明は、このような問題点を解決し
て、低硬度で紙送り性に優れ、耐久性のあるシリコーン
ゴム被覆ロールを提供すること、特に電子写真機の定着
ロールとして使用した場合に複写紙に鮮明な画像を与え
得るシリコーンゴム被覆ロールを提供することを目的と
する。
【0004】
【発明の構成】本発明者は上記目的を達成すべく鋭意検
討した結果、シリコーンゴム被覆ロールのシリコーンゴ
ム層として、特定の液状シリコーンゴム組成物を硬化さ
せてなる、特定の性状を満足するものを使用することが
極めて有効であることを見出し、本発明を完成するに至
った。即ち本発明は、ロール芯上に、JIS A 硬度が0〜
30の範囲内であり、 230℃、72時間空気中および密封状
態下(空気遮断状態下)で加熱老化試験した後の硬度変
化が±5の範囲内であり、かつ 180℃、22時間、25%圧
縮試験による圧縮永久歪みが10%以下であるシリコーン
ゴム層が形成されているシリコーンゴム被覆ロールであ
って、該シリコーンゴム層は下記液状シリコーンゴム組
成物を硬化させてなるものであることを特徴とするシリ
コーンゴム被覆ロールである。 (A) 1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケ
ニル基を有するオルガノポリシロキサン;100 重量部、
(B) 無機質充填剤;5〜300 重量部、(C) 一般式:
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R はアルケニル基を除く一価炭化
水素基であり、m とn の合計は40〜200 の整数であり、
n は2〜30の整数である。)で表され、一分子中に2〜
30個のケイ素原子結合水素原子を含有するオルガノポリ
シロキサン;(A) 成分中のアルケニル基に対する(C) 成
分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が 0.5〜5とな
る量、(D) 塩化白金酸とアルケニル基を有する化合物と
の錯化合物からなる白金系触媒;(A) 成分に対して白金
原子として1〜100ppmとなる量、(E) アセチレンアルコ
ール系化合物からなる硬化反応抑制剤;0.01〜1重量部
を含有する液状シリコーンゴム組成物。
【0007】
【発明の構成】以下に、先ず本発明のシリコーンゴム被
覆ロールの構成成分である液状シリコーンゴム組成物を
詳細に説明する。(A) 成分のオルガノポリシロキサンは
本組成物の主剤であり、この(A) 成分は1分子中に少な
くとも2個のケイ素原子に結合したアルケニル基を有す
ることを特徴とする。これは、得られる組成物を十分に
硬化させるためである。アルケニル基としてはビニル
基、アリル基、プロペニル基等の低級アルケニル基が例
示され、特にビニル基であることが好ましい。またこの
ようなアルケニル基は分子のどこに存在してもよいが、
少なくとも分子の末端に存在することが好ましい。さら
に、本成分の分子構造は直鎖状、分枝を含む直鎖状、環
状、網目状のいずれであってもよいが、好ましくはわず
かの分枝状を含むか含まない直鎖状である。本成分の分
子量は特に限定はなく、粘度の低い液状から非常に高い
生ゴム状まで包含し特に限定されないが、硬化物が低硬
度でかつ低圧縮永久歪みのゴム状弾性体となるには、25
℃の粘度が 500センチポイズ以上であることが好まし
く、特に 500〜500,000 センチポイズの範囲内であるこ
とが好ましく、さらには、 1,000〜100,000 センチポイ
ズの範囲であることが好ましい。このような(A) 成分の
オルガノポリシロキサンとしては、ビニルポリシロキサ
ン、メチルビニルシロキサンとジメチルシロキサンの共
重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチ
ルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封
鎖のジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサン共
重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチ
ルシロキサン−ジフェニルシロキサン−メチルビニルシ
ロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖の
ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサン共重合
体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖のジメチルシロキ
サン−メチルフェニルシロキサン−メチルビニルシロキ
サン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖の
メチル(3,3,3 −トリフロロプロピル)ポリシロキサ
ン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のジメチルシ
ロキサン−メチル(3,3,3 −トリフロロプロピル)シロ
キサン共重合体、CH2=CH(CH3)2SiO1/2 単位と(CH3)3SiO
1/2単位とSiO4/2単位からなるポリシロキサン等が例示
される。本発明においては上記オルガノポリシロキサン
を組合せて使用してもよい。
【0008】(B) 成分の無機質充填剤は、本組成物を硬
化させて得られるシリコーンゴムに機械的強度、熱伝導
性、あるいは導電性を付与するための成分である。この
ような(B) 成分としては、沈澱シリカ微粉末、ヒューム
ドシリカ微粉末、焼成シリカ微粉末、ヒュームド酸化チ
タン微粉末、粉砕石英微粉末、ケイ藻土微粉末、アルミ
ノケイ酸微粉末、酸化鉄微粉末、酸化亜鉛微粉末、炭酸
カルシウム微粉末、カーボンブラック微粉末、アルミナ
微粉末、水酸化アルミニウム微粉末、銀微粉末、ニッケ
ル微粉末が例示される。これらの無機質充填剤を未処理
のまま配合してもよく、また、これらの表面をオルガノ
アルコキシシラン、オルガノクロロシラン、オルガノジ
シラザン等の有機ケイ素化合物により予め表面処理して
配合してもよく、さらに、これらの無機質充填剤を上記
(A) 成分中でこれらの有機ケイ素化合物により表面処理
しながら配合してもよい。(B) 成分の配合量は、(A) 成
分 100重量部に対して5〜300 重量部の範囲内であり、
特に、10〜200 重量部の範囲内であることが好ましい。
これは、(A) 成分100 重量部に対して(B) 成分の配合量
が5重量部未満であると、得られるシリコーンゴムの機
械的強度が乏しくなるためであり、また、これが 300重
量部を超えると、シリコーンゴム組成物の調製自体が困
難であるためである。
【0009】(C) 成分のオルガノポリシロキサンは本組
成物を硬化させるための成分であり、一般式
【0010】
【化3】
【0011】で表され、一分子中に2〜30個のケイ素原
子結合水素原子を含有するオルガノポリシロキサンであ
る。上式中、R はアルケニル基を除く一価炭化水素基で
あり、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニ
ル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル
基、フェネチル基等のアラルキル基;3−クロロプロピ
ル基、3,3,3 −トリフロロプロピル基等のハロゲン化ア
ルキル基が挙げられ、特にメチル基であることが好まし
い。また、JIS A 硬度が0〜30であるような比較的低硬
度のシリコーンゴムを得るためには、上式中、n が2〜
30の範囲内の整数であり、且つn とm の合計の数が40〜
200 の範囲内であることが必須である。n の数が2未満
であるとゴム状弾性体が得られず、30を超えると低硬度
化および低圧縮永久歪み化の設計が困難である。さらに
m+n の数が40未満であると低分子量であるため、合成
の際に収率よく目的物を得ることが困難であり、さらに
配合により得られるシリコーンゴムの機械的強度が乏し
くなり、また低分子量シロキサンが発生し易くなること
からフッ素樹脂、ロール芯軸等の接着性が劣る問題が生
じる。また、 m+n の数が 200を超えると、硬化反応が
極端に低下し実用性に欠ける問題が生じる。(C) 成分の
配合量は、(A) 成分中のアルケニル基に対する(C) 成分
中のケイ素原子結合水素原子のモル比が 0.5〜5の範囲
内となる量であり、特に、これが0.8 〜3の範囲内とな
る量であることが好ましい。これは、(A) 成分中のアル
ケニル基に対する(C) 成分中のケイ素原子結合水素原子
のモル比が 0.5未満であると、得られる組成物が十分に
硬化しなくなるためであり、また、これが5を超えると
得られるシリコーンゴムの圧縮永久歪み率が低下し、目
的物を得ることが困難となるからである。さらに、得ら
れるシリコーンゴムの硬度(JIS A)を0〜30、圧縮永久
歪み率を10%以下で設計するには、(A) 成分中のアルケ
ニル基に対する(C) 成分中のケイ素原子結合水素原子の
モル比が 0.8〜3の範囲内となる量がより好ましい。
【0012】(D) 成分の白金系触媒は、本組成物の硬化
を促進するための触媒である。この(D) 成分の白金系触
媒としては、塩化白金酸とアルケニル基を有する化合物
との錯化合物であることが必須であり、アシビーの触媒
(塩化白金酸とビニルテトラマーとの錯体、米国特許第
4288345 号明細書)、カールステットの触媒(塩化白金
酸とビニルダイマーとの錯体、米国特許第3814730 号明
細書)などが例示される。これは上記以外の白金系触
媒、例えば、スパイアーの触媒(塩化白金酸のアルコー
ル溶液、米国特許第2823218 号明細書)、ラモアーの触
媒(塩化白金酸とオクタノールとの錯体、米国特許第32
20972 号明細書)だと、アルコール錯体が原因と考えら
れる、圧縮永久歪みの悪化と、熱劣化(耐熱試験)によ
る極端な硬度変化が発生し、上記(D) 成分以外の白金系
触媒では不適とされるからである。(D) 成分の配合量
は、(A) 成分に対して白金原子として1〜100ppmとなる
量であり、硬化性および硬化後の物理的特性を考慮した
場合、3〜50ppm が好ましい。
【0013】(E) 成分のアセチレンアルコール系化合物
は、本組成物の貯蔵安定性を向上させたり、取扱作業性
を向上させるための硬化反応抑制剤である。具体的に
は、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−フェニ
ル−1−ブチン−3−オール、1−エチニル−1−シク
ロヘキサノール、3,5 −ジメチル−1−ヘキシン−3−
オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3−
フェニル−1−ブチン−3−オール等が挙げられる。
(E) 成分の配合量は、(A) 成分 100重量部に対して0.01
〜1重量部の範囲内となる量であり、特に0.03〜0.5 重
量部の範囲内であることが好ましい。これは、(A) 成分
100重量部に対して(E) 成分の配合量が0.01重量部未満
であると、硬化反応を抑制するには至らなく、本組成物
の貯蔵安定性や取扱作業性を損なう。また、これが1重
量部を超えると、抑制効果はあるものの、硬化不良や本
発明の特性(特に圧縮永久歪み)を大きく損なうからで
ある。
【0014】本発明の組成物は、 (A)〜(E) の各成分以
外に、必要に応じてトナーの離型性を向上させるための
シリコーン油、顔料、耐熱剤、難燃剤、可塑剤や低モジ
ュラス化のためにアルケニル基を1分子中に1個有する
オルガノポリシロキサンなどを本発明の目的を損なわな
い範囲内で配合することができる。本発明の組成物は、
上記の (A)〜(E) 成分、および必要に応じてその他任意
の成分を均一に混合することにより得られる。本発明の
組成物を調製する方法としては、例えば、上記の (A)〜
(E) 成分、および必要に応じてその他任意の成分を2本
ロール、ニーダーミキサー、ロスミキサー等の周知の混
練装置により均一に混合する方法が挙げられる。
【0015】次に本発明のシリコーンゴム被覆ロールに
ついて説明する。本発明は、ロール芯軸の外周に、少な
くとも上記の (A)〜(E) 成分を配合したシリコーンゴム
組成物を硬化させてなるシリコーンゴム層を設けること
により得られる。また、定着ロール等に用いられる場合
で、トナー粉末との剥離性に特に優れていることを要求
される際には、従来技術の如く、上記シリコーンゴム層
(内層)の上にフッ素樹脂又はフッ素ゴムをコーティン
グあるいはフッ素樹脂製チューブを被覆した外層を設け
ることもできる(以下、この態様を多層ロールという場
合がある)。本発明のシリコーンゴム被覆ロールは、内
層のシリコーンゴムに特徴を有し、他の基本的構造は従
来のものと同様である。本発明に用いるロールの金属芯
金は、機械的強度が十分であれば、鉄、アルミニウム、
ステンレス鋼等いずれの材質のものでもよく、またプラ
イマー処理されたものであってもよい。又、本発明の多
層ロールで使用するフッ素樹脂の例としては、四フッ化
エチレン樹脂、四フッ化エチレン−パーフルオロビニル
エーテル共重合体、四フッ化エチレン−六フッ化プロピ
レン共重合体、四フッ化エチレン−エチレン共重合体、
ポリフッ化ビニリデンなどが挙げられ、フッ素ゴムの例
としては、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重
合体、フッ化ビニリデン−クロルトリフルオロエチレン
共重合体などが挙げられ、熱収縮チューブ、フィルム、
水性塗料などの形で入手できる。フッ素樹脂製チューブ
においては、その内面をナトリウム・ナフタレン法、ス
パッタエッチング法、コロナ放電処理などにより処理さ
れたものがシリコーンゴムとの接着をより強固にし、有
用である。本発明の多層ロールは、以下の工程により製
造される。まず、金属芯金の外周へ付加反応型液状シリ
コーンゴムの被覆層を形成した後、フッ素樹脂の熱収縮
チューブまたはフッ素ゴムの水性塗料を塗装する方法
や、フッ素樹脂の熱収縮チューブにおいては、付加反応
型液状シリコーンゴムと共に、金属芯金の外周に同時に
被覆層を形成する方法、即ち、フッ素樹脂の熱収縮チュ
ーブ内に付加反応型液状シリコーンゴムを注入形成する
方法がある。このときフッ素樹脂またはフッ素ゴムと付
加反応型液状シリコーンゴムの界面はプライマー処理さ
れたものであってもよい。成形金型内部にシリコーンゴ
ム組成物を流入し、これを加熱硬化させる方法として
は、通常液状シリコーンゴム組成物の成形方法に用いら
れる圧縮成形、トランスファー成形、射出成形による方
法が使用可能である。このシリコーンゴム組成物の加熱
硬化温度すなわち成形温度は、低すぎるとシリコーンゴ
ム組成物の硬化速度が低下し生産性が低下するし、逆に
成形温度が高くなりすぎると得られるシリコーンゴム成
形体が型内面に付着し、脱型し難くなる傾向を示すので
通常は50〜220 ℃の範囲であり、好ましくは 100〜170
℃の範囲である。
【0016】本発明のシリコーンゴム被覆ロールは、電
子写真複写機で使用される転写ロール、定着ロール、ク
リーニングロール、更にファクシミリで使用される紙送
りロール等、各種用途のロールとして使用される。
【0017】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
詳細に説明する。以下において部とあるのは重量部を示
し、粘度は25℃における値であり、Meはメチル基を示
す。また、シリコーンゴムの評価は次のようにして行っ
た。 〔シリコーンゴムの硬度〕シリコーンゴム組成物を 150
℃の加熱プレス機により10分間で硬化させた。得られた
シリコーンゴムを、さらに 200℃のオーブン中で4時間
熱処理した。このようにして得られたシリコーンゴムの
硬度をJIS K 6301に規定のJIS A 硬度計により測定し
た。 〔シリコーンゴムの加熱老化試験後の硬度変化〕上記の
方法にて作製したシリコーンゴムを、さらに空気存在
下、および空気遮断状態下で加熱老化試験を実施(230℃
で72時間の加熱処理を行った)。加熱処理前に対する硬
度の変化を測定した。 〔シリコーンゴムの圧縮永久歪み率〕シリコーンゴム組
成物を 150℃の加熱プレス機により10分間で硬化させ
た。得られたシリコーンゴムを、さらに 200℃のオーブ
ン中で4時間熱処理した。このようにして得られたシリ
コーンゴムの圧縮永久歪み率をJIS K 6301に規定の圧縮
永久歪み試験方法に従って測定した。なお、圧縮試験時
の熱処理温度は 180℃であり、加熱処理時間は22時間と
した。 〔シリコーンゴムの熱伝導率〕シリコーンゴム組成物を
150℃の加熱プレス機により10分間で硬化させた。得ら
れた 140×60×20mmのシリコーンゴムを、さらに 200℃
のオーブン中で4時間熱処理した。このようにして得ら
れたシリコーンゴムの熱伝導率をQTM迅速熱伝導率計
QTM−500(京都電子工業株式会社製)にて測定した。 〔シリコーンゴムの体積抵抗率〕上記の方法により作製
したシリコーンゴムの体積抵抗率をJIS C 2123に規定さ
れる体積抵抗率試験方法に従って測定した。 〔シリコーンゴムの実装試験〕直径8mm×長さ300mm の
アルミニウムシャフト上に付加反応型液状シリコーンゴ
ム用プライマーME151 (商品名、東芝シリコーン
(株)製)を塗布し、その外周にシリコーンゴム組成物
をロール外径18mm×長さ 250mmの円筒状に被覆し、150
℃で20分間加熱硬化させた後、その外層に四フッ化エチ
レン−六フッ化プロピレン共重合体の熱収縮チューブを
40μmの厚さで被覆した。このロールの実装試験を行う
ために、このものをPPC複写機の定着ロールとして組
み込み、ロール間圧力3kgf/cm2 で10万枚の複写を行っ
たのち、このロールの外観および複写物の画像の確認を
行った。使用した構成材料は、以下の通りである。 ・(A) 成分 ポリマー(1) :平均組成式
【0018】
【化4】
【0019】l =500 (ビニル基の含有量=0.145重量
%)、粘度5000cP ポリマー(2) :上記式、l =700 (ビニル基の含有量=
0.104 重量%)、粘度10,000cP ポリマー(3) :上記式、l =900 (ビニル基の含有量=
0.081 重量%)、粘度30,000cP ・(B) 成分 フィラー(4) :平均粒子5μm、粉砕石英微粉末 フィラー(5) :Me2SiCl2表面処理乾式シリカ粉、比表面
積 200m2/g フィラー(6) :酸化鉄 フィラー(7) :カーボンブラック ・(C) 成分 ポリマー(8) :MD'15D85M (ケイ素原子結合水素原子の
含有量=0.204 重量%) ポリマー(9) :MD'5D45M(ケイ素原子結合水素原子の含
有量=0.132 重量%) ポリマー(10):MD'20D30M (ケイ素原子結合水素原子の
含有量=0.558 重量%) ポリマー(11):MD'5D95M(ケイ素原子結合水素原子の含
有量=0.067 重量%) ポリマー(12):MD'25D125M(ケイ素原子結合水素原子の
含有量=0.229 重量%) 参照ポリマー(13):MD'50M(ケイ素原子結合水素原子の
含有量=1.581 重量%) 参照ポリマー(14):M'4Q単位(ケイ素原子結合水素原子
の含有量=1.220 重量%) ・(C) 成分 参照ポリマー(15):M'D40M' 単位(ケイ素原子結合水素
原子の含有量=0.065重量%) 参照ポリマー(16):MD'20M単位(ケイ素原子結合水素原
子の含有量=1.468 重量%) 参照ポリマー(17):MD20D'45T10 単位(ケイ素原子結合
水素原子の含有量=0.913重量%)
【0020】
【化5】
【0021】・(D) 成分 白金系化合物(18):カールステットの触媒(塩化白金酸
とビニルダイマーとの錯体)、白金含有量 1.0重量% 白金系化合物(19):アシビーの触媒(塩化白金酸とビニ
ルテトラマーとの錯体)、白金含有量 1.0重量% 参照白金系化合物(20):スパイアーの触媒(塩化白金酸
のイソプロピルアルコール溶液)、白金含有量 1.0重量
% 参照白金系化合物(21):ラモアーの触媒(塩化白金酸と
オクタノールとの錯体)、白金含有量 1.0重量% ・(E) 成分 アセチレンアルコール系抑制剤(22):3−メチル−1−
ブチン−3−オール アセチレンアルコール系抑制剤(23):1−エチニル−1
−シクロヘキサノール 参照カルボン酸エステル系抑制剤(24):マレイン酸ジア
リル 参照アミン系抑制剤(25):N,N,N',N' −テトラメチルエ
チレンジアミン 実施例1 (A) 成分として、ポリマー(1) を 100部、(B) 成分とし
て、平均粒子径が5μmである粉砕石英微粉末40部、ジ
メチルジクロロシランで表面処理した比表面積200m2/g
の乾式シリカ5部、酸化鉄3部を均一に配合し、さらに
(C) 成分の平均組成式MD'15D85M (ケイ素原子結合水素
原子の含有量=0.204 重量%)4.48部{(A) 成分のビニ
ル基に対する、(C) 成分のケイ素原子結合水素原子のモ
ル比は、1.7 である。}、(E) 成分の3−メチル−1−
ブチン−3−オール0.05部を十分混合後、(D) 成分の塩
化白金酸とビニルダイマーとの錯化合物(白金金属含有
量=1重量%)0.3 部を加えてシリコーンゴム組成物を
調製した。このシリコーンゴム組成物を硬化させて得ら
れたシリコーンゴムの特性評価〔シリコーンゴムの硬
度、加熱老化試験後の硬度変化、圧縮永久歪み率、実装
試験〕を行った。結果を表1に示す。
【0022】実施例2 実施例1において、(C) 成分のMD'15D85M 4.48部をMD' 5
D45M(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.132 重量
%)6.93部{(A) 成分のビニル基に対する(C) 成分のケ
イ素原子結合水素原子のモル比は 1.7である}に変更し
た以外は、実施例1と同様にしてシリコーンゴム組成物
を調製した。このシリコーンゴム組成物を硬化させて得
られたシリコーンゴムの特性評価の結果を表1に示す。
【0023】実施例3 実施例1において、(C) 成分のMD'15D85M 4.48部をMD'
20D30M (ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.558 重
量%)1.64部{(A) 成分のビニル基に対する(C)成分の
ケイ素原子結合水素原子のモル比は 1.7である}に変更
した以外は、実施例1と同様にしてシリコーンゴム組成
物を調製した。このシリコーンゴム組成物を硬化させて
得られたシリコーンゴムの特性評価の結果を表1に示
す。
【0024】実施例4 実施例1において、(D) 成分の塩化白金酸とビニルダイ
マーとの錯化合物を、塩化白金酸とビニルテトラマーと
の錯化合物(白金金属含有量=1.0 重量%)に変更した
以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴム組成物を調
製した。このシリコーンゴム組成物を硬化させて得られ
たシリコーンゴムの特性評価の結果を表1に示す。
【0025】比較例1 実施例1において、(C) 成分のMD'15D85M 4.48部を参照
(C) 成分であるMD'50M(ケイ素原子結合水素原子の含有
量=1.581 重量%)0.58部{(A) 成分のビニル基に対す
る参照(C) 成分のケイ素原子結合水素原子のモル比は
1.7である}に変更した以外は、実施例1と同様にして
シリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム
組成物を硬化させて得られたシリコーンゴムの特性評価
の結果を表2に示す。
【0026】比較例2 実施例1において、(C) 成分のMD'15D85M 4.48部を参照
(C) 成分であるM'4Q単位(ケイ素原子結合水素原子の含
有量=1.220 重量%)0.75部{(A) 成分のビニル基に対
する(C) 成分のケイ素原子結合水素原子のモル比は、1.
7 である}に変更した以外は、実施例1と同様にしてシ
リコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組
成物を硬化させて得られたシリコーンゴムの特性評価の
結果を表2に示す。
【0027】比較例3 実施例1において、(D) 成分の塩化白金酸とビニルダイ
マーとの錯化合物を参照(D) 成分である塩化白金酸のイ
ソプロピルアルコール溶液(白金金属含有量=1.0 重量
%)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシリコー
ンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物を
硬化させて得られたシリコーンゴムの特性評価の結果を
表2に示す。
【0028】比較例4 実施例1において、(D) 成分の塩化白金酸とビニルダイ
マーとの錯化合物を参照(D) 成分である塩化白金酸とオ
クタノールとの錯化合物(白金金属含有量=1.0 重量
%)に変更した以外は、実施例1と同様にしてシリコー
ンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム組成物を
硬化させて得られたシリコーンゴムの特性評価の結果を
表2に示す。
【0029】比較例5 実施例1において、(E) 成分の3−メチル−1−ブチン
−3−オール(アセチレンアルコール系抑制剤)を参照
(E) 成分であるマレイン酸ジアリル(カルボン酸エステ
ル系抑制剤)に変更した以外は、実施例1と同様にして
シリコーンゴム組成物を調製した。このシリコーンゴム
組成物を硬化させて得られたシリコーンゴムの特性評価
の結果を表2に示す。
【0030】比較例6 実施例1において、(E) 成分の3−メチル−1−ブチン
−3−オール(アセチレンアルコール系抑制剤)を参照
(E) 成分であるN,N,N',N' −テトラメチルエチレンジア
ミン(アミン系抑制剤)に変更した以外は、実施例1と
同様にしてシリコーンゴム組成物を調製した。このシリ
コーンゴム組成物を硬化させて得られたシリコーンゴム
の特性評価の結果を表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】実施例5 (A) 成分として、ポリマー(2) を 100部、(B) 成分とし
て平均粒子径が5μmである粉砕石英微粉末90部、ジメ
チルジクロロシランで表面処理した比表面積 200m2/gの
乾式シリカ5部、酸化鉄3部を均一に配合し、さらに
(C) 成分のMD'5D95M(ケイ素原子結合水素原子の含有量
=0.067 重量%)7.49部{(A) 成分のビニル基に対する
(C) 成分のケイ素原子結合水素原子のモル比は 1.3であ
る}、(E)成分の1−エチニル−1−シクロヘキサノー
ル0.05部を十分混合後、(D) 成分の塩化白金酸とビニル
テトラマーとの錯化合物(白金金属含有量=1重量%)
0.3部(Pt30ppm)を加えてシリコーンゴム組成物を調製
した。このシリコーンゴム組成物を硬化させて得られた
シリコーンゴムの特性評価〔シリコーンゴムの硬度、加
熱老化試験後の硬度変化、圧縮永久歪み率、熱伝導率、
実装試験〕を行った。結果を表3に示す。
【0034】実施例6 実施例5において、(C) 成分のMD'5D95Mの配合量を10.3
8 部{(A) 成分のビニル基に対する(C) 成分のケイ素原
子結合水素原子のモル比は 1.8である}に変更した以外
は、実施例5と同様にしてシリコーンゴム組成物を調製
した。このシリコーンゴム組成物を硬化させて得られた
シリコーンゴムの特性評価の結果を表3に示す。
【0035】実施例7 実施例5において、(C) 成分のMD'5D95Mの配合量を14.4
1 部{(A) 成分のビニル基に対する(C) 成分のケイ素原
子結合水素原子のモル比は 2.5である}に変更した以外
は、実施例5と同様にしてシリコーンゴム組成物を調製
した。このシリコーンゴム組成物を硬化させて得られた
シリコーンゴムの特性評価の結果を表3に示す。
【0036】実施例8 実施例5において、(C) 成分のMD'5D95Mの配合量を17.2
9 部{(A) 成分のビニル基に対する(C) 成分のケイ素原
子結合水素原子のモル比は 2.5である}に変更した以外
は、実施例5と同様にしてシリコーンゴム組成物を調製
した。このシリコーンゴム組成物を硬化させて得られた
シリコーンゴムの特性評価の結果を表3に示す。
【0037】比較例7 実施例5において、(C) 成分を参照(C) 成分M'D40M'
(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.065 重量%)5.
36部{(A) 成分のビニル基に対する上記参照(C)成分の
ケイ素原子結合水素原子のモル比は 0.9である}および
参照 (C)成分 MD'20M (ケイ素原子結合水素原子の含有
量=1.468 重量%)0.079 部{(A) 成分のビニル基に対
する上記参照(C) 成分のケイ素原子結合水素原子のモル
比は 0.3である}に変更し、(E) 成分の1−エチニル−
1−シクロヘキサノールをのぞき、さらに(D) 成分の白
金触媒を参照(D) 成分である塩化白金酸のイソプロピル
アルコール溶液(白金金属含有量=1重量%)0.3 部(P
t30ppm) に変更した以外は実施例5と同様にしてシリコ
ーンゴム組成物を調製した〔尚、この組成物は特開平9
−77980 号公報記載のものである〕。このシリコーンゴ
ム組成物を硬化させて得られたシリコーンゴムの特性評
価の結果を表4に示す。
【0038】比較例8 実施例5において、(C) 成分7.49部を参照(C) 成分M20D
20D'45T10 単位(ケイ素原子結合水素原子の含有量=0.
913 重量%)0.46部{(A) 成分のビニル基に対する上記
参照(C) 成分のケイ素原子結合水素原子のモル比は 1.1
である。}に変更し、また(D) 成分の白金触媒の量を1
部(Pt100ppm)に変更した以外は実施例5と同様にして
シリコーンゴム組成物を調製したで配合〔尚、この組成
物は特公平6−89777 号公報記載のものである〕。この
シリコーンゴム組成物を硬化させて得られたシリコーン
ゴムの特性評価の結果を表4に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】実施例9 (A) 成分としてポリマー(3) を 100部、(B) 成分とし
て、平均粒子径が5μmである粉砕石英微粉末15部、お
よびカーボンブラック8部を均一に配合し、さらに(C)
成分のMD'25D125M(ケイ素原子結合水素原子の含有量=
0.229 重量%)2.62部{(A) 成分のビニル基に対する
(C) 成分のケイ素原子結合水素原子のモル比は 2.0であ
る。}、(E) 成分の3−メチル−1−ブチン−3−オー
ル0.05部を十分混合後、(D) 成分の塩化白金酸とビニル
ダイマーとの錯化合物(白金金属含有量=1重量%)0.
2 部(Pt20ppm)を加えて、シリコーンゴム組成物を調製
した。このシリコーンゴム組成物を硬化させて得られた
シリコーンゴムの硬度(JIS A) は10であり、加熱老化試
験後の硬度変化は空気存在下では+1ポイント、空気遮
断状態下では−1ポイントであった。またシリコーンゴ
ムの圧縮永久ひずみ率は9%であり、体積抵抗率は1×
104 Ω・cmであった。次いでこの組成物においての実装
試験でも10万枚連続複写を行ったが、紙ジワや紙詰まり
はなく、また画像が鮮明に複写されていた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 83/07 C08L 83/07 C09D 127/12 C09D 127/12 F16C 13/00 F16C 13/00 G03G 13/20 G03G 13/20 15/20 103 15/20 103 B29L 31:32 B29L 31:32 (56)参考文献 特開 平9−77980(JP,A) 特開 平9−143371(JP,A) 特開 平8−48885(JP,A) 特開 平6−345973(JP,A) 特開 平6−228501(JP,A) 特開 平9−138606(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール芯上に、JIS A 硬度が0〜30の範
    囲内であり、 230℃、72時間空気中および密封状態下
    (空気遮断状態下)で加熱老化試験した後の硬度変化が
    ±5の範囲内であり、かつ 180℃、22時間、25%圧縮試
    験による圧縮永久歪みが10%以下であるシリコーンゴム
    層が形成されているシリコーンゴム被覆ロールであっ
    て、該シリコーンゴム層は下記液状シリコーンゴム組成
    物を硬化させてなるものであることを特徴とするシリコ
    ーンゴム被覆ロール。 (A) 1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケ
    ニル基を有するオルガノポリシロキサン;100 重量部、 (B) 無機質充填剤;5〜300 重量部、 (C) 一般式: 【化1】 (式中、R はアルケニル基を除く一価炭化水素基であ
    り、m とn の合計は40〜200 の整数であり、n は2〜30
    の整数である。)で表され、一分子中に2〜30個のケイ
    素原子結合水素原子を含有するオルガノポリシロキサ
    ン;(A) 成分中のアルケニル基に対する(C) 成分中のケ
    イ素原子結合水素原子のモル比が 0.5〜5となる量、 (D) 塩化白金酸とアルケニル基を有する化合物との錯化
    合物からなる白金系触媒;(A) 成分に対して白金原子と
    して1〜100ppmとなる量、 (E) アセチレンアルコール系化合物からなる硬化反応抑
    制剤;0.01〜1重量部を含有する液状シリコーンゴム組
    成物。
  2. 【請求項2】 シリコーンゴム被覆ロールが電子写真複
    写機の定着ロールである請求項1記載のシリコーンゴム
    被覆ロール。
  3. 【請求項3】 シリコーンゴム被覆ロールのシリコーン
    ゴム層の上に、フッ素樹脂又はフッ素ゴムをコーティン
    グあるいはフッ素樹脂製チューブを被覆した外層を設け
    たことを特徴とする請求項2記載のシリコーンゴム被覆
    ロール。
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