JP2634316B2 - サーボ制御装置の安全装置 - Google Patents

サーボ制御装置の安全装置

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JP2634316B2 JP2305417A JP30541790A JP2634316B2 JP 2634316 B2 JP2634316 B2 JP 2634316B2 JP 2305417 A JP2305417 A JP 2305417A JP 30541790 A JP30541790 A JP 30541790A JP 2634316 B2 JP2634316 B2 JP 2634316B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、可動体の実測位置と予測位置との誤差値
の大小に応じて可動体の停止信号を発するサーボ制御装
置の安全装置に関するものである。
〔従来の技術〕
第2図は従来のサーボ制御装置の要部とその安全装置
のブロック回路図である。
図中、(1)は指令位置信号、(2)は加算器、
(3)は加算器(2)に接続されたサーボ増幅器、
(4)はサーボ増幅器(3)に接続されたモータ、
(5)はモータ(4)に結合された実位置信号(5a)を
出力するABS(絶対位置)エンコーダ、(6)は指令位
置信号(1)から実位置を予測する予測器、(7)は予
測された位置と実位置の誤差(7a)を出力する差分器、
(8)は誤差(7a)の許容最大値を格納するバッファ、
(9)は誤差(7a)とバッファ(8)に入っている許容
最大値とを比較し異常信号(9a)を出力する比較器であ
る。
尚、上記予測器(6)の構成としては、指令位置信号
(1)が入力されてから、フィードバック信号としてAB
Sエンコーダ(5)より実位置信号(5a)が帰還される
までの時間と、該時間に対応して可動体の移動が予測さ
れる予測位置とを、各時間毎に予め記憶し、実位置信号
(5a)の帰還時間に合わせて該当する予測位置を位置指
令信号(6a)として出力するものである。
従来のサーボ制御装置の安全装置は上記のように構成
され、予測された位置指令信号(6a)とABSエンコーダ
(5)の出力する実位置信号(5a)は、差分器(7)で
照合され、各信号(6a),(5a)間の誤差(7a)とバッ
ファ(8)に入っている誤差の許容最大値とを比較器
(9)で比較し、誤差(7a)の方が大きい場合は異常信
号(9a)を出力しサーボ制御装置を止める。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のような従来のサーボ制御装置の安全装置では、
許容最大値が常に一定であるため、許容最大値を最大速
度での動作時に合わせて設定すると、低速時の異常検出
速度が鈍くなってしまい異常が発生したときに即時には
サーボ制御装置を止めることができなかった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになさ
れたもので、サーボ装置の低速時には異常検出感度を上
げ、異常が発生したときに可能な限り即時にはサーボ制
御装置を止めることができるサーボ制御装置の安全装置
を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係るサーボ制御装置の安全装置は、可動体
の移動量に応じた数のパルス信号を前記可動体の実位置
信号として出力するエンコーダと、前記可動体の予測位
置を前記可動体に対する移動位置指令入力時より各所定
時間後毎に予め記憶し、前記エンコーダより出力された
実位置と前記実位置予測器に記憶された予測位置との誤
差を所定時間毎に演算する誤差演算手段と、可動体の各
移動速度に応じた誤差の許容最大値をそれぞれ設定する
許容最大値設定手段と、前記移動位置指令の変化の度合
い応じて前記設定された誤差の許容最大値を切り換え出
力するとともに、前記許容最大値を前記可動体の静止時
の値に切り換える際は、前記エンコーダより入力される
実位置信号の時間遅れを見越して静止時の許容最大値に
切り換える許容最大値切り換え手段と、前記誤差演算手
段で演算された誤差が上記切り換え出力された許容最大
値を超える時可動体の停止信号を発する比較手段とを設
けたものである。
〔作用〕
この発明によれば、許容最大値設定手段により、可動
体の速度に依存させて誤差の許容最大値を切り換え設定
するようにしたため、可動体の低速運転時であっても異
常検出感度が低下することがなくなる。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例を示すブロック回路図で
あり、従来装置と同様の部分は同一符号で示す。
図中、(8a)は指令位置信号の変化のない、すなわ
ち、静止時の許容最大値を格納するバッファ、(8b)は
指令位置信号の変化時、すなわち、動作時の許容最大値
を格納するバッファ、(10)は指令位置信号(1)によ
りスイッチを切り替える信号を出力する切り替え器、
(11)は切り替え器(10)により切り替えられるスイッ
チである。
動作時のバッファ(8b)には従来の許容最大値を格納
し、静止時のバッファ(8a)には静止時に見合った動作
時より小さい許容最大値を格納しておく。
次に、この実施例の動作を説明する。
指令位置信号(1)が変化していないときは切り替え
器(10)によりスイッチ(11)は静止時のバッファ(8
a)側に接続され差分器(7)からの誤差と静止時の許
容最大値が比較器(9)で比較される。また、指令位置
信号(1)が変化し始めると切り替え器(10)はスイッ
チ(11)を動作時のバッファ(8b)側に切り換えられる
と、同じく差分器(7)からの誤差と動作時の許容最大
値が比較器(9)で比較される。指令位置信号(1)が
変化しなくなってからサーボ制御装置のフィードバック
の遅れを見越した分の時間後に切り替え時(10)はスイ
ッチ(11)を静止時のバッファ(8a)側に切り替える。
ただし、上記時間後までに指令位置信号が変化した場合
はスイッチ(11)を切り替えないようにする。
また、上記実施例では静止時と動作時の2つの状態に
分けたが、いくつかの許容最大値を求めることにより、
更に効果を上げることができることは言うまでもない。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、可動体の移動量に
応じた数のパルス信号を前記可動体の実位置信号として
出力するエンコーダと、前記可動体の予測位置を前記可
動体に対する移動位置指令入力時よりも各所定時間後毎
に予め記憶し、前記エンコーダより出力された実位置と
前記実位置予測器に記憶された予測位置との誤差を所定
時間毎に演算する誤差演算手段と、可動体の各移動速度
に応じた誤差の許容最大値をそれぞれ設定する許容最大
値設定手段と、前記移動位置指令の変化の度合い応じて
前記設定された誤差の許容最大値を切り換え出力すると
ともに、前記許容最大値を前記可動体の静止時の値に切
り換える際は、前記エンコーダより入力される実位置信
号の時間遅れを見越して静止時の許容最大値に切り換え
る許容最大値切り換え手段と、前記誤差演算手段で演算
された誤差が上記切り換え出力された許容最大値を超え
る時可動体の停止信号を発する比較手段とを備えたこと
で、可動体の低速運転時また静止時においても異常検出
感度を低下させることがないため、装置の安全性を向上
することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明によるサーボ制御装置の安全装置の一
実施例を示すブロック回路図、第2図は従来のサーボ制
御装置の安全装置のブロック回路図である。 図中、(4)モータ、(5)はABS(絶対位置式)エン
コーダ、(5a)は実位置信号、(6)は実位置予測器、
(8a)は静止時のバッファ、(8b)は動作時のバッフ
ァ、(9)は比較器、(10)は切り替え器。 尚、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動体の移動量に応じた数のパルス信号を
    前記可動体の実位置信号として出力するエンコーダと、
    前記可動体の予測位置を前記可動体に対する移動位置指
    令入力時より各所定時間後毎に予め記憶し、前記エンコ
    ーダより出力された実位置と前記実位置予測器に記憶さ
    れた予測位置との誤差を所定時間毎に演算する誤差演算
    手段と、可動体の各移動速度に応じた誤差の許容最大値
    をそれぞれ設定する許容最大値設定手段と、前記移動位
    置指令の変化の度合い応じて前記設定された誤差の許容
    最大値を切り換え出力するとともに、前記許容最大値を
    前記可動体の静止時の値に切り換える際は、前記エンコ
    ーダより入力される実位置信号の時間遅れを見越して静
    止時の許容最大値に切り換える許容最大値切り換え手段
    と、前記誤差演算手段で演算された誤差が上記切り換え
    出力された許容最大値を超える時可動体の停止信号を発
    する比較手段とを備えたことを特徴とするサーボ制御装
    置の安全装置。
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