JP2633447B2 - 液体アンモニア処理を施したセルロース系繊維構造物の濃染化方法 - Google Patents

液体アンモニア処理を施したセルロース系繊維構造物の濃染化方法

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JP2633447B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体アンモニア処理を施
したセルロース系繊維構造物の濃色染色法に関する。
【0002】
【従来の技術】セルロース系繊維は、吸湿性や吸水性に
優れていること、静電気が発生し難いこと、汚れが落ち
易いこと等の長所を持つている反面、漂白しただけで
は、染料の染着性や水に対する寸法安定性が悪い等の欠
点がある。これらの欠点を改良する方法として、苛性ソ
ーダ水溶液や液体アンモニアで処理する方法が知られて
いる。
【0003】
【本発明が解決しようとする問題点】セルロース系繊維
に苛性ソーダ水溶液処理(シルケット加工)をすると、
染色性が大巾に改善され、また寸法安定性も向上する。
一方、液体アンモニア処理すると、寸法安定性は向上す
るものの、染色性は特に綿の染色の大半に用いられてい
る反応染料を適用した場合、苛性ソーダ処理に比して劣
るという問題点があつた。
【0004】近年、セルロース系繊維に液体アンモニア
処理を施した風合がソフトで且つ洗濯後のしわや収縮の
少ない製品に対する需要が増加しつつある。
【0005】本発明の目的は、液体アンモニア処理を施
したセルロース系繊維構造物に対して、低コストで品質
の良好な濃色染を行なう方法を提供することである。
【0006】そこで、本発明者は、これらの問題点を解
決すべく、液体アンモニア処理を施したセルロース系繊
維構造物について、染料の染着性を向上させ、且つ堅牢
度の優秀な濃色染を行なうことのできる方法について鋭
意検討した結果、今回、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の開示】本発明は、液体アンモニア処理を施した
セルロース系繊維構造物に中温タイプ反応染料及びアル
カリ剤を付与した後、アルカリ液で処理して固着するに
あたり、アルカリ液の含浸処理の前に、該反応染料が付
与されたセルロース系繊維構造物を乾熱固着処理に付
し、且つアルカリ液を含浸処理した後に、該繊維構造物
を蒸熱固着処理に付すことを特徴とする液体アンモニア
処理を施したセルロース系繊維構造物の濃染化方法を提
供するものである。
【0008】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0009】本明細書において「セルロース系繊維構造
物」には、綿、麻、レーヨンなどの天然または再生セル
ロース繊維よりなる糸、織編物、不織布等が包含され、
該繊維構造物はポリエステル、ポリアミド等の他の天
然、半合成または合成繊維を含んでいてもよい。
【0010】本発明の方法は、液体アンモニア処理を施
したセルロース系繊維構造物に対して、中温タイプ反応
染料をアルカリ性で固着させる方法において、アルカリ
液の含浸処理の前及び後に、それぞれ乾熱固着処理(ベ
ーキング)及び蒸熱固着処理(スチーミング)を施す点
に特徴を有するものであり、連続染色が可能である。そ
の染色工程の一例を以下に示す。
【0011】
【表1】
【0012】本発明の方法においてセルロース系繊維構
造物の染色には、中温タイプ反応染料を使用する。ここ
で「中温タイプ反応染料」は、セルロース系繊維に対し
て中程度の反応性を有する染料であり、例えばモノフル
オロトリアジン系、スルフアートエチルスルホン(ビニ
ルスルホン)系、スルフアートエチルスルホン(ビニル
スルホン)基を含む多官能型などの染料グループが挙げ
られる。
【0013】セルロース系繊維構造物に対するかかる染
料の付与は、上記中温タイプ反応染料及びアルカリ剤を
含む水溶液(染色液)を用いて行なうことができ、該染
色液にはさらに、例えば、マイグレーシヨン防止剤、還
元防止剤、ヒドロトロープ剤、浸透・湿潤剤などを必要
に応じて配合することができる。
【0014】染色液に配合するアルカリ剤としては、例
えば重炭酸ソーダ、炭酸ソーダ、苛性ソーダ、第3りん
酸ソーダなどの無機アルカリが挙げられ、好ましくは重
炭酸ソーダ、炭酸ソーダが挙げられる。これらアルカリ
剤は、一般に0.2〜2.0重量%、好ましくは0.5〜
1.5重量%の範囲内の量で使用することができる。
【0015】マイグレーシヨン防止剤としては、例えば
ダックアルギンNSPM(株式会社紀文製)、ダイアサ
ーバーMG−N(三菱化成工業KK製)、タマノリSA
−25(荒川化学工業KK製)等を用いることができ
る。
【0016】また、還元防止剤、ヒドロトロープ剤及び
浸透・湿潤剤としては、当該分野で通常使用されている
ものが同様に使用可能である。
【0017】上記染色液のセルロース系繊維構造物への
付与方法としては、パッド法、噴霧法、塗布法などが挙
げられ、例えばパッド法の場合、一般に、絞り率40〜
100%、好ましくは60〜80%の範囲内で行うのが
適当である。
【0018】このようにして染色液を付与したセルロー
ス系繊維構造物は、通常中間乾燥した後、本発明に従い
乾熱固着処理を実施する。中間乾燥は、通常100〜1
50℃の乾燥機中にて約1〜約5分間保持することによ
つて実施することができ、また、中間乾燥後の乾熱固着
処理は、通常、120〜200℃、好ましくは150〜
170℃のサーモユニット、例えば、ローラ型のサーモ
ゾル染色機やピンテンター型のヒートセッター等の中に
約1〜約6分間、好ましくは約2〜約3分間保持するこ
とによつて行なうことができる。
【0019】乾熱固着処理した繊維構造物は次いでアル
カリ液の含浸処理に付す。この処理に使用するアルカリ
液は、アルカリ剤を必要に応じて硫酸ソーダ、食塩等の
無機塩類と共に水に溶解することにより調製することが
できる。ここで使用しうるアルカリ剤としては、例え
ば、重炭酸ソーダ、炭酸ソーダ、苛性ソーダ、ケイ酸ソ
ーダ、水酸化カリウムなどの無機アルカリが挙げられ、
苛性ソーダ、ケイ酸ソーダが好適である。これらアルカ
リ剤は、一般に0.2〜30.0重量%、好ましくは0.
5〜10.0重量%の範囲内の濃度で使用することがで
きる。
【0020】このアルカリ液での固着処理は、通常、繊
維構造物をアルカリ液に浸漬し、絞り率50〜110
%、好ましくは80〜100%の範囲内で絞ることによ
り行なうことができる。
【0021】このようにしてアルカリ液を含浸処理した
繊維構造物はさらに、本発明に従い蒸熱固着処理(スチ
ーミング)を実施する。この蒸熱固着処理は、一般に、
繊維構造物を加熱水蒸気に曝すことにより行なうことが
でき、例えば約100〜約110℃の温度の常圧飽和水
蒸気を用いて約20〜約60秒処理することにより行な
うことができる。
【0022】このように蒸熱固着処理した繊維構造物
は、常法に従い洗浄、水洗、乾燥などの後処理工程に付
すことができ、これにより、従来法に比べて、はるかに
高濃度で染色された堅牢性に優れたセルロース系繊維構
造物を得ることができる。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるもので
はない。
【0024】実施例1 (イ)染色液の調製 染料 60g/l マイグレーション防止剤 1g/l (アルギン酸ソーダ) 還元防止剤 10g/l (メタニトロベンゼンスルホン酸ソーダ) 炭酸ソーダ 10g/l (ロ)使用染料 (ロ)−a スミフィックス スプラ イエロー 3R
F(住友化学工業KK製 反応染料,C.I.Reactive Yel
low 145) (ロ)−b シバクロン レッド C−2G(チバ・ガ
イギー製 反応染料, C.I.Reactive Red 228) (ロ)−c レマゾール ブルー R−KN(三菱化成
ヘキスト製 反応染料,C.I.Reactive Blue 19) (ロ)−d レマゾール ブラック B(三菱化成ヘキ
スト製 反応染料,C.I.Reactive Black 5) (ハ)染色方法 毛焼、糊抜、精練、漂白、液体アンモニア加工後の綿1
00%ポプリン(50番手単糸、経密度148本/イン
チ、綿密度80本/インチ)を用いて、下記の工程及び
条件下にて染色を行なった。
【0025】
【表2】
【0026】(ニ)染着性評価方法 染料の染着性は、染色布K/S値(数値が大きいほど濃
い)で評価した。
【0027】K/S値は、測色機データカラー3890
により、染色布の反射率を測定し、下記Kubelca-Munk式
でK/S値を算出した。
【0028】
【数1】
【0029】 R:各々の染色布の最大吸収波長に於ける反射率 染料a・・・・・420nm、b・・・・・520nm c・・・・・600nm、d・・・・・580nm (ホ)染色堅牢度評価 洗濯試験;JIS L 0844 A−4法による。
【0030】摩擦試験;JIS L 0849 学振II
型試験機による。
【0031】(ヘ)結果 下記第1表に示す。
【0032】比較例1 染料液の調製に際して炭酸ソーダを用いず且つ染色方法
において乾熱固着工程を省略した以外、実施例1と全く
同様の操作を行なった。結果を下記第1表に示す。
【0033】
【表3】
【0034】染料a〜d何れにおいても、実施例1(本
発明法)は比較例1より濃染化した。また、実施例1の
染色布は比較例1の染色布より濃いにもかかわらず、洗
濯堅牢性及び摩擦堅牢度共に同等以上の性能を有してい
た。
【0035】実施例2及び比較例2 毛焼、糊抜、精練、漂白、液体アンモニア加工後の綿−
麻混紡(混紡比50:50)粗布(20番手単糸、経密
度60本/インチ、緯密度60本/インチ)を用いて、
前記実施例1及び比較例1と同様の操作を行なった。
【0036】結果を第2表に示す。
【0037】
【表4】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体アンモニア処理を施したセルロース
    系繊維構造物に中温タイプ反応染料及びアルカリ剤を付
    与した後、アルカリ液で処理して固着するにあたり、ア
    ルカリ液の含浸処理の前に、該反応染料が付与されたセ
    ルロース系繊維構造物を乾熱固着処理に付し、且つアル
    カリ液を含浸処理した後に、該繊維構造物を蒸熱固着処
    理に付すことを特徴とする液体アンモニア処理を施した
    セルロース系繊維構造物の濃染化方法。
JP4301529A 1992-10-15 1992-10-15 液体アンモニア処理を施したセルロース系繊維構造物の濃染化方法 Expired - Lifetime JP2633447B2 (ja)

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