JP2632807B2 - 焦点調節装置 - Google Patents

焦点調節装置

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JP2632807B2
JP2632807B2 JP61128745A JP12874586A JP2632807B2 JP 2632807 B2 JP2632807 B2 JP 2632807B2 JP 61128745 A JP61128745 A JP 61128745A JP 12874586 A JP12874586 A JP 12874586A JP 2632807 B2 JP2632807 B2 JP 2632807B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、焦点調節装置、更に詳しくは、カメラ等の
光学装置において、ズーミングの操作に応じて後群レン
ズでなるフォーカスレンズの焦点調節動作を自動的に行
なう焦点調節装置に関する。
〔従来の技術〕
スチルカメラ、ビデオカメラ等の焦点調節手段とし
て、前群レンズを駆動する方式と、後群レンズを駆動す
る方式とがある。後者には、前群レンズより後群レン
ズが小さく軽いためレンズを移動させるための消費電力
が少なくて済む、前群レンズの場合に較べて後群レン
ズの移動量が少ないため短時間で合焦させることができ
る、前群レンズ駆動用のヘリコイドが不要になるので
レンズの製作費が安くて済む、等の多くの優れた利点が
ある。このように後者には多くの利点があるにもかかわ
らず、ズームレンズを有してなるカメラにおいては、前
者の駆動方式が採用されている(実公昭54−14496号,
特公昭51−17045号公報参照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
その理由としては、後群レンズを駆動する方式では、
マニュアルフォーカス時に、ズームレンズの移動に伴い
焦点位置が変化してしまうからである。即ち、オートフ
ォーカス時において、後群レンズが追従できる速度でズ
ームレンズが移動するものであれば問題ないが、マニュ
アルフォーカスの場合は、後群レンズを静止させたまま
でズームレンズを移動させると焦点位置がずれてしまう
ことになる。
そこで、これを解決するために、ズームレンズと後群
レンズの移動量を決定しているそれぞれのカムに相関性
を持たせ、ズームレンズが移動するときにそれに追従し
て後群レンズが移動するようにすればよいが、このよう
なカム機構をレンズ鏡筒に実際に設けることは構成が非
常に複雑になり困難である。また、上記のようなカム機
構を設けることができたとしても十分な工作精度を出す
ことができず、ズーミングの全領域に亘って高い合焦精
度を得ることができないものとなる。従って、このよう
な複雑なカム機構を設けることなく、マニュアルフォー
カス時にも、ズーミングに対応させて後群レンズを移動
できるものとすれば、ズームレンズを有したカメラにお
いても、前述したように利点の多い後群レンズ駆動方式
が実現できることになる。一般に、上記のような後群レ
ンズ駆動方式において、設定距離の可変範囲とズーミン
グの可変範囲とに対応した後群レンズの合焦調節可能な
領域は極めて限定されたものとなる。従って、後群レン
ズを上記領域を逸脱した位置までその変位を許容するよ
うに構成することは無駄であり、且つ合焦調節の応答時
間が遅延する虞れがある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであ
り、複雑な機構等を用いることなく簡単な構成で、設定
距離に応じた合焦対応位置に後群レンズでなるフォーカ
シングレンズを無駄な変位を含まずに迅速に移動させる
ことによりズーミング操作の如何に係わらず合焦状態を
維持することのできる焦点調節装置を提供することを目
的とする。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明の焦点調節装置は、少なくともズームレンズと
合焦調節のための移動が可能に設けられた後群レンズと
を含んでなるレンズ系と、 上記レンズ系に関する設定距離に対応する信号を生成
する設定距離信号生成手段と、 上記ズームレンズの位置を検出するズームセンサと、 絞り情報を検出する絞りセンサと、 種々の設定距離についてその距離での合焦状態におけ
る上記ズームレンズと上記後群レンズとの位置関係に関
するデータを記憶部に記憶し、上記ズームセンサにより
検出されたズームレンズ位置、上記設定距離信号生成手
段の出力信号による設定距離及び上記絞りセンサにより
検出された絞り情報に対応した上記合焦状態における後
群レンズ位置を上記データに基づいてトレースし、その
位置に後群レンズを移動せしめるための制御信号を出力
するコントロール回路と、 上記コントロール回路からの制御信号に応動して上記
後群レンズを駆動するステッピングモータと、 を具備し、上記ズームレンズによるズーミング可変範
囲、上記設定距離の可変範囲及び上記後群レンズの合焦
調節における移動範囲を上記ステッピングモータの所定
の同一のステップ数にそれぞれ対応させるように構成し
たものである。
〔作 用〕
上記構成の本発明の装置では、例えば距離環等に類似
の操作環の操作により或る設定距離に対して合焦状態が
得られているときにズームレンズを操作すると、ズーム
センサにより検知されるズームレンズ位置に対応する信
号並びに上記設定距離信号生成手段による上記設定距離
を表わす信号がコントロール回路に入力される。
上記コントロール回路は、同回路内部に設定された種
々の設定距離に対応したその距離での合焦状態における
ズームレンズと後群レンズとの位置関係に関するデータ
に基づいて、上記ズームレンズ位置と上記設定距離とに
対応した合焦状態における後群レンズ位置をトレース
し、この結果に応じて上記制御信号を出力して駆動手段
を動作せしめ、ズーミング操作の如何にかかわらず、後
群レンズを自動的に合焦対応位置に駆動させる。特に、
該駆動は上記後群レンズの合焦調節可能領域に関するデ
ータに基づいて後群レンズの位置が常に上記領域を逸脱
しないようにしてなされる。従ってズームレンズを動か
しても、そのときの設定距離に応じた合焦状態が確実に
追従維持される。
〔実施例〕
以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
第1図は、本発明の一実施例を示す焦点調節装置のブ
ロック図である。この第1図に示す焦点調節装置はビデ
オカメラに適用されたもので、同カメラの撮像レンズ鏡
筒1は、前群レンズ2,ズームレンズ3,絞り4および後群
レンズ5等を内蔵していて、前群レンズ2が鏡筒1の固
定部に固定されているのに対して、後群レンズ5は焦点
調節のために光軸方向に移動できるようになっている。
即ち、後群レンズ5は、第2図に示すように、レンズ保
持枠7に一体的に設けたピン7aがステッピングモータ8
の出力軸8aに連結した送りねじ9に係合しているので、
ステッピングモータ8が駆動されると、送りねじ9のピ
ッチによりレンズ保持枠7が光軸方向に沿って設けたガ
イド部材10を矢印A,又は矢印B方向に移動することにな
る。ステッピングモータ8はコントロール回路11からの
制御信号により駆動される。また、後群レンズ5は無限
遠位置に至ったとき、第2図に示すように、レンズ保持
枠7に一体的に設けた遮光部7bがフォトインタラプタか
らなるゼロ点センサ12により後群レンズ5の基準位置
(ゼロ点)が検知されるようになっている。このゼロ点
センサ12の出力はコントロール回路11に入力されること
になる。
レンズ鏡筒1の外周には、第3図に示すように、距離
目盛を刻設した操作環6が固定枠との間に適当な摩擦力
を有して回動自在に設けられている。この操作環6はレ
ンズ鏡筒1内の光学素子等とは機械的には何ら連結して
おらず、それ自身の回動により、指標1aによって支持さ
れた距離目盛が距離目盛センサ13によって電気的に読み
取られ、この読み取られた電気信号がコントロール回路
11に入力されるようになっている。
距離目盛センサ13は、例えば、第4図に示すように構
成されている。即ち、第4図において、操作環6の内側
には、導電接点14が固設されていて、同導電接点14は、
レンズ鏡筒1の固定枠外周に回転方向に沿って形成され
た薄膜状の導電体15と、この導電体15に略平行して同様
に形成された薄膜状の抵抗体16に摺接している。導電体
15に接地され、抵抗体16はコントロール回路11の入力端
に接続されている。そして、この操作環6は「至近」の
目盛位置または「無限」の目盛位置を越える「オート」
(図示されず)の位置まで回動できるようになってお
り、操作環6の回動位置に応じて抵抗値が変化すると、
この抵抗値の変化に応じて、コントロール回路11のA/D
コンバータ17に入力する電気信号が変化する。A/Dコン
バータ17はこの距離目盛センサ13からの電気信号をA/D
変換し、距離目盛に応じたディジタル信号をマイクロコ
ンピュータ18に送る。操作環6が「オート」の回動位置
に設定されたときには、導電接点14は抵抗体16に接触せ
ず、導電体15のみに接触するので、導電体15と抵抗体16
間が開放状態となり、このときのコントロール回路11へ
の入力情報は、「オート」となる。即ち、コントロール
回路11は「オート」を読み取ると、同コントロール回路
11は後群レンズ5を駆動するステッピングモータ8の制
御を操作環6によるマニュアルフォーカスからオートフ
ォーカスに切り換える。
ズームレンズ3はズームスイッチ32を操作したとき、
レンズコントロール部19からの制御信号によって駆動さ
れるモータ20により光軸方向に移動でき、ズームセンサ
21によって焦点距離が読み取られ、この読み取られた電
気信号がレンズコントロール部19に入力されるようにな
っている。ズームセンサ21は、例えば、ポテンショメー
タ,ホトセンサ等によって構成される位置センサであ
る。
絞り4は、手動,自動のいずれより操作されるもので
あってもよいが、その絞り値が絞りセンサ22により読み
取られ、この読み取られた電気信号がレンズコントロー
ル部19に入力されるようになっている。
上記レンズ鏡筒1の光学系を透過する被写体光は撮像
素子23の撮像面に結像され、同撮像素子23で光電変換さ
れて映像信号となるが、この映像信号はカメラ回路24で
処理されてビデオ信号として取り出される。映像信号の
うちの輝度信号はカメラ回路24からオートフォーカス処
理回路25に入力される。このオートフォーカス処理回路
25は輝度信号から微分などの信号処理を施して高調波成
分を抽出し、オートフォーカス時に同高調波成分の出力
の位相と、後群レンズ5の振動の位相とを比較して、前
ピン,後ピン,合焦のいずれかを判断してコントロール
回路11に焦点状態信号を送るそれ自体は公知の回路(例
えば、特開昭56−116007号公報)である。また、コント
ロール回路11には基準周波数発生回路26より、例えば、
15Hzの整数倍のクロック信号が入力されている。このク
ロック信号がコントロール回路11に入力されていること
により、15Hzの周波数を基にコントロール回路11からス
テッピングモータ8に必要パルスが送られ同パルスによ
りステッピングモータ8がオートフォーカス,或いはマ
ニュアルフォーカスの駆動を行なう。
コントロール回路11は第5図に示すように、マイクロ
コンピュータ18内に、記憶部30,演算部28およびステッ
プ数計算部29を有している。記憶部30は焦点距離と撮影
距離により決定される後群レンズ5の適正位置を表わす
特性曲線を記憶しているROM(リードオンリーメモリ)
である。演算部28は、A/Dコンバータ17より入力される
距離目盛センサ13の出力と、レンズコントロール部19よ
り入力されるズームセンサ21の出力および絞りセンサ28
の出力を読み込み、上記記憶部30に記憶している特性曲
線から後群レンズ5の適正位置を算出するものである。
また、オートフォーカス時にはオートフォーカス処理回
路25の出力が導かれてこれを演算するようになってい
る。この演算部28の出力はモータ駆動回路31に導かれて
いるとともに、ステップ数計算部29により後群レンズ5
の位置がどこにあるか常にステップ数がカウントされる
ようになっている。また、演算部28にはオートフォーカ
ス時に距離表示を行なうための距離表示装置27が接続さ
れている。
上記マイクロコンピュータ18内の記憶部30に記憶され
ている特性曲線としては、例えば、第6図に示すような
ものである。この第6図において、横軸は後群レンズ5
の、撮像素子23の撮像面を基準とする繰出量を示し、縦
軸は、ズームレンズ3の移動量を示す。この第6図から
明らかなように、ズームレンズ3が「T(望遠)」の位
置にあるとき、後群レンズ5が「無限」,「1m」,「0.
5m」の距離位置に焦点が合うのはそれぞれ位置a1,a2,a3
である。また、ズームレンズ3が「S(標準)」の位置
にあるとき、後群レンズ5が上記各距離位置に焦点が合
うのはそれぞれ位置b1,b2,b3であり、ズームレンズ3が
「W(広角)」の位置にあるときに、後群レンズ5が上
記各距離位置に焦点が合うのはそれぞれ位置c1,c2,c3
ある。即ち、後群レンズ5を「無限」に合焦させた状態
にしておこうとするとき、ズームレンズ3の「W」から
「T」までの移動による焦点距離の変化に対して、略
「く」の字形状の特性曲線l1で示すように後群レンズ5
の繰出量を変化させる必要がある。また、後群レンズ5
を「1m」,「0.5m」にそれぞれ合焦させておくには、上
記ズームレンズ3の全領域の移動による焦点距離の変化
に対して、略「く」の字形状の特性曲線l2,l3で示すよ
うに後群レンズ5の繰出量を変化させる必要がある。こ
の特性曲線l1,l2,l3の形状は全て異なる。この3つの距
離位置「無限」,「1m」,「0.5m」以外のこの間の距離
位置についても、後群レンズ5の繰出量は上記特性曲線
l1,l2,l3間で、これらと異なる形状の図示しない特性曲
線に沿ったものになることは言うまでもない。
上記特性曲線l1,l2,l3で代表されるような、焦点距離
および撮影距離に応じて異なる後群レンズ5の繰り出し
をカム機構で行なわせることは困難であるが、上記各特
性曲線l1,l2,l3およびこれらの各曲線間の領域で、焦点
距離および撮影距離に応じた図示されない各特性曲線が
上記記憶部30に記憶されており、これらの曲線群をトレ
ースすることによりステッピングモータ8によって繰出
量の複雑な制御が可能となる。特に本発明の装置では、
上記トレースの結果に完全に拘束されてステッピングモ
ータ8の駆動がなされ、上記「無限」の特性曲線l1
「至近」の特性曲線l2との間の領域以外には後群レンズ
5が制御されないようになっている。上記領域は、本装
置における、設定距離の可変範囲(0.5m〜∞)とズーミ
ングの可変範囲(T〜W)とに対応した後群レンズによ
る合焦調節可能領域である。この領域を逸脱しては合焦
状態が全く得られない。
次に、上記のように構成されている焦点調節装置の動
作を説明する。
マニュアルフォーカスの場合、操作環6を回動させ所
望の距離目盛に指標1aを合わせると、この設定された距
離目盛に応じた電気信号が距離目盛センサ13よりコント
ロール回路11に入力される。なお、このとき焦点距離の
設定はズームスイッチ32の操作により行なわれるように
なっており、レンズコントロール部19からの制御信号に
よりモータ20が駆動してズームレンズ3は所望の焦点距
離の位置に制御される。そして、このズームレンズ3の
位置、即ち、焦点距離情報がズームセンサ21により検知
されレンズコントロール部19によって読み取られる。ま
た、絞り4の情報も絞りセンサ22によって電気信号に変
換されレンズコントロール部19によって読み取られる。
距離目盛センサ13からの電気信号はA/Dコンバータ17
でA/D変換され当該時点において設定されている撮影距
離情報としてコントロール回路11のマイクロコンピュー
タ18の演算部28に入力され、また、レンズコントロール
部19から演算部28に上記焦点距離情報および絞り情報が
入力されると、演算部28では、これらの各情報を読み込
んでこれを記憶部30の内容である第6図につき上述した
ような各特性曲線と参照させる。そして、入力情報に適
した特性曲線から後群レンズ5の適正な繰出位置をトレ
ースすると、演算部28はこれに応じた信号をモータ駆動
回路31に送出してステッピングモータ8を適正位置に回
転させる。これによって後群レンズ5は、或る撮影距離
においてズーミング操作がなされた場合、この操作に応
動して常に合焦状態を維持すべく追従移動する。前述の
とおり本発明の装置では、上記追従移動のためのステッ
ピングモータ8の駆動は、第6図に供って説明した特性
曲線に関する上記トレースの結果に完全に拘束されてな
されるよう構成されている。このため、後群レンズ5の
移動は、如何なる場合においても第6図の特性曲線l1
l3との間の領域(即ち、合焦調節可能領域)を逸脱する
ことなく行なわれる。第6図より了解されるとおり、上
記合焦調節可能領域は後群レンズ5の機械的可動範囲
(第6図における直交2軸による第1象限の大部分)に
比し、極めて限定された領域である。本発明では、後群
レンズ5が上記のとおり限定された合焦調節可能領域内
のみを移動するため極めて高速の追従応答がなされ得
る。特に、ズームレンズが「W」側にあるときは、第6
図のとおり、設定距離の可変範囲(0.5m〜∞)に対し後
群レンズの移動許容範囲は極めて狭くなっているため、
上述の高速追従の効果は顕著である。
上記焦点調節装置をオートフォーカスの状態にする場
合には、第3,4図に示すように、操作環6を矢印Cの方
向に回動させ、「無限」位置を越える「オート」(図示
されず)の位置に設定する。すると、このときコントロ
ール回路11はオートフォーカスのための制御動作を行な
うように切り換えられ、このコントロール回路11からの
15Hzの周波数を基準とするパルスにより、ステッピング
モータ8は後群レンズ5を矢印A,Bに沿う光軸方向(第
2図参照)に交互に振動させる。後群レンズ5は光軸方
向に振動することによって光路長が微小変動するので、
オートフォーカス処理回路25に入力する輝度信号に含ま
れる高周波成分のレベルが微小変動する。この高周波成
分の変動波形(変調信号)は合焦状態で最小になり、前
ピンと後ピンでは変調信号の位相が180゜反転すること
になるので、オートフォーカス処理回路25から合焦信号
がコントロール回路11の演算部28に入力されると、同演
算部28はモータ駆動回路31にステッピングモータ8を合
焦点を中心として前後に同一振幅で振動させるための信
号を与える。この振幅は絞り情報、即ち、被写界深度を
考慮して行なわれるので、後群レンズ5は実際には合焦
点に静止しているのと変らない状態になる。この合焦状
態では、距離表示装置27に演算部28より表示信号が送ら
れ合焦点の距離表示が発光ダイオード,或いは液晶等に
より行なわれる。
合焦点からずれ、オートフォーカス処理回路25から前
ピン,又は後ピンの信号がコントロール回路11の演算部
28に導かれると、同演算部28はモータ駆動回路31にステ
ッピングモータ8を振動させながら合焦点に向って歩進
させる信号を与える。即ち、合焦点に向っては大なる振
幅で、その反対方向には小なる振幅で振動する信号がス
テッピングモータ8に与えられることによって後群レン
ズ5が合焦に向って移動していく。なお、オートフォー
カス時にズームレンズ3がモータ20によって移動る速度
は、後群レンズ5が合焦点に向って移動する速度よりも
遅くオートフォーカス動作が追従できるようになってい
る。
一般に、上記のように撮像素子出力の輝度信号中の高
周波成分に基づいて合焦度合を識別する方式のオートフ
ォーカスシステムでは、余り大幅にピントが外れてしま
うと合焦度合そのものの識別(前ピンまたは後ピンにど
の程度ずれたかということ)が困難である。本発明の装
置では、後群レンズが常時上述の合焦可能領域内に位置
しているため、余り極端な非合焦状態に到ることがな
い。従って、上記のような合焦不能状態に陥るような虞
れがない。
上記実施例においては、第6図の特性曲線l1とl3との
間にl2のみならず多数の特性曲線群を設定した場合に対
応するデータを記憶部30(第5図)内に蓄積し、該デー
タにより合焦のための後群レンズ位置をトレースできる
ように構成したが、このようなトレースを可能ならしめ
るための構成、すなわちデータの設定、は上記態様に限
定されるものではない。以下に他の構成例につき説明す
る。先ず、一応満足な合焦精度を得るための設計条件と
して、ズームセンサ21(第1図)のT→Wのフルレンジ
を0〜64(均等分割),距離目盛センサ13の0.5m→∞の
フルレンジを0〜64(同),後群レンズ5の変位のフル
レンジ(第6図の0位置から曲線l3の最左端位置まで)
をステッピングモータ8の0〜64ステップに各対応させ
ものとする。このように設定すると、第6図の曲線l1
びl3に対応する後群レンズ位置は、全てステッピングモ
ータ8のステップ数により表現することができる。そこ
で曲線l1上における後群レンズ位置に対応するステップ
数をXN,曲線l3上における後群レンズ位置に対応するス
テップ数をX∞,距離目盛センサにおける当該時点での
設定値(上記のとおりフルレンジを0〜64とした場合)
をDすれば、上記Dに対応すべき合焦状態での後群レン
ズ位置Sは、いわゆる補間法により、 として、求めることができる。従って上記X∞及びXN,
従って曲線l1及びl2、に関する数値を記憶部30に蓄積す
るとともに、上記(1)式を設定しておき、この数値及
び式のデータに基づく演算によって合焦のための後群レ
ンズ位置をトレースするよう構成する。この場合は、前
述のように極めて多数の特性曲線をデータとして設定し
ておく場合に比し、記憶部30の容量が格段に節約でき
る。また、後者の方式で後群レンズ位置をトレースした
場合も、後群レンズは必然的に上述の合焦調節可能領域
を逸脱することがないため、このことによる前者の方式
における利点もそのまま踏襲されることになることは勿
論である。
上記実施例における距離目盛センサ13は抵抗値の変化
を利用して距離目盛を電気信号に変換するものである
が、このほか、例えば、第7図に示す距離目盛センサ3
3,或いは第8図に示す距離目盛センサ43等を用いるよう
にしてもよい。距離目盛センサ33は第7図に示すよう
に、操作環6に一体的に取り付けられた3ビット構成の
ホトセンサ34と、レンズ鏡筒1の固定枠外周に、各ビッ
ト毎に回転方向に沿って部分的に貼り付けられた反射体
35,36,37とによって構成されており、ホトセンサ34のリ
ード線はコントロール回路11のマイクロコンピュータ18
に接続されている。従って、この距離目盛センサ38にお
いては、操作環6の回動量に応じた位置でホトセンサ34
が反射体35,36,37の有無を反射光の有無によって読み取
り、これを電気信号に変換してマイクロコンピュータ18
に送るので、距離目盛がディジタル信号としてマイクロ
コンピュータ18に読み込まれることになる。
また、距離目盛センサ43は第8図に示すように、操作
環6に一体的に取り付けられた3ビット構成の導電接点
44と、レンズ鏡筒1の固定枠外周に、各ビット毎に回転
方向に沿って形成された薄膜状の導電体45〜48とによっ
て構成されており、このうち導電体45は接地され、他の
導電体46〜48は抵抗51〜53によって電圧Vccが印加され
ているとともに、マイクロコンピュータ18の入力端に接
続されている。従って、この距離目盛センサ43において
は、操作環6の回動位置に応じて導電接点44が導電体46
〜48と導電体45との間を短絡又は解放状態とするので、
導電体46〜48のそれぞれはローレベル“L"(接地)或い
はハイレベル“H"(電圧Vcc)になり、マイクロコンピ
ュータ18に3ビットのディジタル信号で距離目盛が入力
されることになる。なお、第7,8図に示す距離目盛セン
サ33,43は3ビット構成のものとしているが、実際に
は、望遠(T)状態で、0.5m〜∞(第6図参照)の距離
を約80〜100に分割できるように7ビット程度の構成に
するのが望ましい。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、カム機構等を用
いることなく簡単な電気的な回路構成で、フォーカシン
グレンズたる後群レンズを無駄な変位をすることなく迅
速に応動せしめ、ズーミング操作の如何に係わらず設定
距離に応じた合焦状態を維持することができる。また、
ズーミング可変範囲、設定距離の可変範囲及び後群レン
ズの合焦調節における移動範囲をステッピングモータの
所定の同一のステップ数にそれぞれ対応するように構成
しているので、ステッピングモータのステップ送り量
が、即ち後群レンズ移動量として認識でき、ステップ送
り量に基づいて後群レンズ移動量を割り出すための演算
器を必要とせず、回路構成を簡素化することができる。
更に、合焦状態における後群レンズ位置をトレースし後
群レンズを移動させる際に絞り情報を用いているので、
絞りを小さくすることで被写界深度が深くなり合焦の許
容範囲が広くなることを利用し、例えば続けて撮影する
場合にレンズ駆動回数を減らすことができ、記録操作か
ら撮影までの時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を示す焦点調節装置の電気
回路のブロック図、 第2図は、上記第1図中の後群レンズの駆動部分を示す
断面図、 第3図は、上記第1図中の操作環の外観を示す斜視図、 第4図は、上記第1図中の距離目盛センサの一例を示す
概略構成図、 第5図は、上記第1図中のコントロール回路の機能の一
部を示すブロック図、 第6図は、上記第5図中の記憶部に記憶されたレンズ制
御用の特性曲線図、 第7,8図は、距離目盛センサの他の例を示す概略構成図
である。 3……ズームレンズ 5……後群レンズ(フォーカスレンズ) 8……ステッピングモータ(駆動手段) 11……コントロール回路 13……距離目盛センサ(設定距離信号生成手段) 21……ズームセンサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともズームレンズと合焦調節のため
    の移動が可能に設けられた後群レンズとを含んでなるレ
    ンズ系と、 上記レンズ系に関する設定距離に対応する信号を生成す
    る設定距離信号生成手段と、 上記ズームレンズの位置を検出するズームセンサと、 絞り情報を検出する絞りセンサと、 種々の設定距離についてその距離での合焦状態における
    上記ズームレンズと上記後群レンズとの位置関係に関す
    るデータを記憶部に記憶し、上記ズームセンサにより検
    出されたズームレンズ位置、上記設定距離信号生成手段
    の出力信号による設定距離及び上記絞りセンサにより検
    出された絞り情報に対応した上記合焦状態における後群
    レンズ位置を上記データに基づいてトレースし、その位
    置に後群レンズを移動せしめるための制御信号を出力す
    るコントロール回路と、 上記コントロール回路からの制御信号に応動して上記後
    群レンズを駆動するステッピングモータと、 を具備し、上記ズームレンズによるズーミング可変範
    囲、上記設定距離の可変範囲及び上記後群レンズの合焦
    調節における移動範囲を上記ステッピングモータの所定
    の同一のステップ数にそれぞれ対応させるように構成し
    たものであることを特徴とする焦点調節装置。
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