JP3507086B2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP3507086B2
JP3507086B2 JP23530292A JP23530292A JP3507086B2 JP 3507086 B2 JP3507086 B2 JP 3507086B2 JP 23530292 A JP23530292 A JP 23530292A JP 23530292 A JP23530292 A JP 23530292A JP 3507086 B2 JP3507086 B2 JP 3507086B2
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moving
signal
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裕人 大川原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インナーフォーカス型
のレンズシステムに対するレンズ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は、従来から知られているインナ
ーフォーカス型のレンズシステムの構成図である。図1
2に示したように、インナーフォーカス型のレンズシス
テム1は、同図の左側の被写体側から右側に向かって順
次光軸に沿って配設された第1固定レンズ2と、光軸と
平行に移動して変倍を行う変倍レンズ3と、絞り4と、
第2固定レンズ5と、光軸と平行に移動して焦点調節を
行うと共に、変倍が行われて焦点面が移動した場合の補
正を行ういわゆるコンペ機能を兼ね備えたフォーカスコ
ンペレンズ6とを有している。そして、このレンズシス
テム1による光学的被写体像は、撮像素子7の撮像面7
aに結像され、光電変換されて映像信号として出力され
る。
【0003】このようなインナーフォーカス型のレンズ
システム1では、上記のようにフォーカスコンペレンズ
6がコンペ機能と焦点調節機能とを兼ね備えているた
め、焦点距離が等しくても、撮像面7aに合焦するため
のフォーカスコンペレンズ6の位置は、被写体距離によ
って異なってしまう。
【0004】すなわち、各焦点距離において被写体距離
を変化させたとき、撮像面7aに合焦させるためのフォ
ーカスコンペレンズ6の位置を連続してプロットする
と、図13のようになる。従って、ボケのないズーミン
グを行うためには、ズーミング中は、被写体距離に応じ
て図13に示された合焦レンズ軌跡を選択し、選択した
合焦レンズ軌跡どおりにフォーカスコンペレンズ6を移
動させる必要がある。
【0005】なお、前玉フォーカス型のレンズシステム
では、変倍レンズに対して独立したコンペレンズが設け
られており、さらに変倍レンズとコンペレンズが機械的
なカム環で結合されている。従って、たとえばカム環に
マニュアルズーム用のツマミを設け、手動で焦点距離を
変えようとした場合、ツマミをいくら速く動かしても、
カム環はこれに追従して回転し、変倍レンズとコンペレ
ンズはカム環のカム溝に沿って移動するので、フォーカ
スレンズのピントが合っていれば、上記動作によってボ
ケを生じることはない。
【0006】一方、インナーフォーカス型のレンズシス
テム1では、上記のように、ボケのないズーミングを行
うためには図13に示された軌跡どおりにフォーカスコ
ンペレンズ6を移動させる必要がある。このため、図1
3のような被写体距離に対応する複数の合焦レンズ軌跡
情報を何らかの形(軌跡そのものでも、レンズ位置を変
数とした関数でも良い)でレンズ制御用マイコンに記憶
させておき、フォーカスコンペレンズ6と変倍レンズ3
との位置によって合焦レンズ軌跡を選択して、この選択
した合焦レンズ軌跡上を辿りながらズーミングを行う軌
跡追従方式が一般に採用されている。なお、軌跡追従方
式の詳細は後述する。
【0007】この際、フォーカスコンペレンズ6による
合焦制御を正確にしてボケを完全に無くすには、変倍レ
ンズ3、およびフォーカスコンペレンズ6の位置をある
程度正確に検知する必要がある。特に、図13からも明
らかなように、変倍レンズ3が等速度またはそれに近い
速度で移動する場合、焦点距離の変化によって刻々とフ
ォーカスコンペレンズ6が辿るべき合焦レンズ軌跡の傾
きが変化している。これは、フォーカスコンペレンズ6
の移動速度と移動の向きが刻々と変化することを示して
おり、換言すれば、フォーカスコンペレンズ6用のアク
チュエータは、1Hz〜数100Hzまでの精度良い速
度応答をしなければならないことになる。
【0008】このような要求を満たすため、フォーカス
コンペレンズ6用のアクチュエータとしては、ステッピ
ングモータを用いるのが一般的になりつつある。ステッ
ピングモータは、レンズ制御用のマイコン等から出力さ
れる歩進パルスに完全に同期しながら回転し、1パルス
当たりの歩進角度が一定なので、高い速度応答性と停止
精度、位置精度が得られるからである。さらに、ステッ
ピングモータを用いる場合、歩進パルスに対する歩進角
度が一定であるから、歩進パルスをそのままインクリメ
ント型の位置エンコーダとして用いることができ、特別
な位置エンコーダを追加しなくても良いという利点もあ
る。
【0009】次に、インナーフォーカス型のレンズシス
テム1において合焦を保ちながら変倍動作を行うための
上記の軌跡追従方式の従来例を、図14に基づいて説明
する。
【0010】図14において、縦軸はフォーカスコンペ
レンズ6の位置、横軸は変倍レンズ3の位置を示してい
る。また、z0、z1、z2、…z11は変倍レンズ3の位
置を示しており、a0、a1、a2、…a11と、b0、b
1、b2、…b11とは、異なる2つの被写体距離に対応し
ており、変倍レンズ3の移動に追従してフォーカスコン
ペレンズ6が辿るべき代表的な合焦レンズ軌跡を示して
いる。これら合焦レンズ軌跡情報は、合焦レンズ軌跡テ
ーブルとして制御用マイコンに記憶されている。
【0011】図14に示したように、合焦レンズ軌跡テ
ーブルには、離散的な被写体距離に対応する代表的な合
焦レンズ軌跡しか記憶されていないため、記憶されてい
ない被写体距離の場合には、記憶された合焦レンズ軌跡
をそのまま辿ったのでは、合焦を保ちながら変倍動作を
行うことができなくなる。そこで、記憶されていない被
写体距離の場合には、記憶された合焦レンズ軌跡に基づ
いて、記憶されていない被写体距離に対応する合焦レン
ズ軌跡を算出している。図14のp0、p1、p2、…p1
1は、算出された合焦レンズ軌跡である。このp0、p
1、p2、…p11のような合焦レンズ軌跡は、次式
【0012】
【数1】p(n+1)= {b(n+1)−a(n+
1)} ×{p(n)−a(n)} / {b
(n)−a(n)}+a(n+1) により算出される。
【0013】数式1によれば、例えば図14において、
フォーカスコンペレンズ6がp0の位置に在る場合、p
0が線分「b0−a0」を内分する比を求め、この内分
比に従って「b1−a1」を内分する点をp1としてい
る。この点p1と点p0との位置差(すなわち距離)
と、変倍レンズ3がz0からz1まで移動するのに要す
る時間から、合焦を保つためのフォーカスコンペレンズ
がp0からp1へと移動するための移動速度が求めら
れる。
【0014】ところで、変倍レンズ3がテレからワイド
方向に移動する場合には、図13から明らかなように、
バラけている合焦レンズ軌跡が収束する方向なので、上
述した軌跡追従方式でも合焦は維持できる。しかし、ワ
イドからテレ方向では、収束点にいたフォーカスコンペ
レンズ6がどの合焦レンズ軌跡を辿るべきかが判らない
ので、同様な軌跡追従方式では合焦を維持できない。
【0015】そこで、コントラスト方式(山登り方式)
の自動焦点調節動作(AF)時に得られる前ピン、後ピ
ン情報(ボケ情報)を最も小さくする合焦レンズ軌跡を
選択し、その合焦レンズ軌跡に基づいてフォーカスコン
ペレンズ6を追従させながらズーミングする方式が提案
されている。
【0016】すなわち、2次元撮像素子(CCD)を備
えたビデオカメラなどでは、撮影レンズ(インナーフォ
ーカス型レンズシステム)から入力された被写体の光学
像を2次元撮像素子により光電変換し、その光電変換さ
れた映像信号から画面の鮮鋭度を検出し、その鮮鋭度が
最大となるようにフォーカスコンペレンズ6の位置を制
御して合焦させている。
【0017】前記画面の鮮鋭度の評価資料としては、一
般に、バンドパスフィルタにより抽出された映像信号の
高周波成分の強度、或いは微分回路などにより抽出され
た映像信号のボケ幅検出強度などが利用されている。画
面の鮮鋭度は、通常の被写体を撮影した場合、いわゆる
ピントがボケている状態では小さく、ピントが合うにつ
れて大きくなって完全にピントが合うと最大値になる。
従って、フォーカスコンペレンズ6の位置制御は、画面
の鮮鋭度が小さいときは大きくなる方向になるべく速く
移動させ、画面の鮮鋭度が大きくなってくるにつれてゆ
っくりと移動させて、鮮鋭度軌跡の山の頂上、すなわち
ピントが完全に合った位置で停止させるようにしてい
る。このようなAF方式は、一般に、山登り方式と呼ば
れている。
【0018】このようなAF制御を行いながらズーミン
グを行う場合には、前記AF制御により得られる前記ボ
ケ情報(フォーカスコンペレンズ6の移動方向と移動速
度)が、合焦レンズ軌跡に従って追従する際のフォーカ
スコンペレンズ6の移動速度(以下、この移動速度をフ
ォーカス速度と呼ぶ)に一致するように、ズーミング中
に辿るべき合焦レンズ軌跡を限定している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は、一般
に、AF制御において過去の一定時間の映像信号(鮮鋭
度信号)に基づいてフォーカスコンペレンズ6の移動方
向と移動速度を決定しているため、ズーミング速度が極
めて速く、変倍レンズ3がワイド端からテレ端まで極め
て短時間に移動してしまうような場合には、時々刻々変
化する映像信号に対応する応答性が悪く、追従すべき合
焦レンズ軌跡の限定が困難となる結果、ボケが大きくな
ってしまうという問題があった。また、AF制御におけ
るボケの判断は、変倍レンズ3の移動とフォーカスコン
ペレンズ6の移動という2つのパラメータを反映した映
像信号に基づいて行っているため、フォーカスコンペレ
ンズ6についてのみその移動方向と移動速度を判断する
際に、判断を誤ってしまい、ボケが大きくなる場合があ
った。
【0020】本発明は、このような事情の下になされた
もので、その目的は、被写体の映像信号を利用して合焦
を維持しながらズーミングを行う際、ズーミングの態様
や環境に左右されることなく、常に所定以上の合焦精度
を維持しながらズーミングを行えるようにすることであ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、変倍動作を行うための第1のレンズと、
該第1のレンズの移動時の焦点面の移動を補正するため
の第2のレンズと、前記第1のレンズ、第2のレンズを
それぞれ独立に光軸と平行に移動させるレンズ移動手段
と、撮影された被写体の映像信号から鮮鋭度信号を抽出
する抽出手段とを有するカメラであって、前記第1のレ
ンズの移動時に前記映像信号の鮮鋭度信号の増減する変
化量が所定のしきい値以下となるように前記第2のレン
ズの移動速度を切換える移動状態切換手段を備えてい
る。
【0022】
【作用】第1のレンズは変倍動作を行い、第2のレンズ
は第1のレンズの移動時の焦点面の移動を補正するレン
ズとして機能する。レンズ移動手段は、第1のレンズ、
第2のレンズをそれぞれ独立に光軸と平行に移動させ
る。
【0023】抽出手段は、撮影された被写体の映像信号
から鮮鋭度信号を抽出する。
【0024】そして、移動状態切換手段は、第1のレン
ズの移動時に前記映像信号の鮮鋭度信号増減する変化
量が所定のしきい値以下となるように第2のレンズの移
速度を切換える。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図11に基づ
いて説明する。
【0026】[第1実施例]図1は本発明の第1実施例
によるレンズ制御装置を備えたビデオカメラの概要を示
すブロック構成図である。
【0027】図1において、10はインナーフォーカス
型のレンズシステムであり、上述した従来例と同様に、
図において左側の被写体側から右側に向かって順次光軸
に沿って配設された第1固定レンズ11、光軸と平行に
移動して変倍を行う変倍レンズ12、絞り13、第2固
定レンズ14、光軸と平行に移動して焦点調節を行うと
共に、変倍が行われて焦点面が移動した場合の補正を行
ういわゆるコンペ機能を兼ね備えたフォーカスコンペレ
ンズ15を有している。
【0028】そして、このレンズシステム10による光
学的被写体像は、CCD等により構成された撮像素子1
6の撮像面16aに結像され、光電変換されて映像信号
として出力される。この映像信号(電気信号)は、第1
増幅器(またはインピーダンス変換器)17により増幅
され、AGC(自動利得制御)回路18により出力の振
幅が一定に保持され、フィルタ19により高周波成分の
みが抽出される。そして、信号処理回路20は、フィル
タ19からの映像信号に対してAF(オートフォーカ
ス)処理を行うために、高周波成分の強度(鮮鋭度信
号)を求めるなどの信号処理を行い、レンズ制御用マイ
コン21に出力する。
【0029】変倍レンズ12、フォーカスコンペレンズ
15は、それぞれレンズ移動手段22、23により移動
される。レンズ移動手段22、23は、ステッピングモ
ータ22a、23aと、ドライバ22b,23bとを有
している(以下、変倍レンズ12移動用のステッピンク
モータをズームモータ、フォーカスコンペレンズ15駆
動用のステッピンクモータをフォーカスモータとい
う)。これらズームモータ22a、フォーカスモータ2
3aに各々直結された出力軸22c、23cには、それ
ぞれラック22d、23dが噛合され、これらラック2
2d、23dは、それぞれ変倍レンズ12、フォーカス
コンペレンズ15に固定されている。
【0030】そして、レンズ制御用マイコン21から出
力される移動命令信号(方向信号s1、s2、速度信号s
3、s4)に従ってドライバ22b、23bから駆動エネ
ルギーがズームモータ22a、フォーカスモータ23a
にそれぞれ供給されて出力軸22c、23cが回転する
ことにより、ラック22d、23dと一体に変倍レンズ
12、フォーカスコンペレンズ15が、光軸と平行(図
中、矢印A、B方向)に移動する。
【0031】変倍レンズ12、フォーカスコンペレンズ
15の位置は、それぞれレンズ位置検出手段24、25
により検出される。レンズ位置検出手段24、25は、
フォトセンサ24a、25aと、遮光板24b、25b
とを有しており、フォトセンサ24a、25aは、発光
部と受光部(図示省略)とに構成され、遮光板24b、
25bは、それぞれ変倍レンズ12、フォーカスコンペ
レンズ15に固定されている。
【0032】そして、変倍レンズ12、フォーカスコン
ペレンズ15が光軸と平行に移動すると、それと一体に
遮光板24b、25bが移動し、フォトセンサ24a、
25aの発光部と受光部との間の光路を遮ったとき、受
光部の出力信号はロー(Low)レベルになり、遮らな
いときはハイ(High)レベルになる。
【0033】従って、受光部の出力信号が変化する位置
を基準位置として、変倍レンズ12、フォーカスコンペ
レンズ15が基準位置に存在するか否かを検知すること
ができる。そして、レンズ制御用マイコン21は、この
基準位置と、レンズ移動速度、レンズ移動方向などによ
り、各レンズの位置を認識することができる。
【0034】絞り13は、適性露光量を維持するように
ドライバ26により駆動される。すなわち、絞り制御回
路27は、AGC回路18の出力信号のレベルを検出
し、このレベルが一定レベル(適性露光量)でないとき
は、一定レベルにするための絞り量制御信号を発生す
る。この絞り量制御信号は、第2増幅器28により増幅
されてドライバ26に出力され、ドライバ26により適
性露光量となるように絞り13が駆動される。
【0035】絞り13の絞り状態は、エンコーダ29に
より検出され、その検出信号は、第3増幅器30により
増幅され、信号変換回路31によりレンズ制御用マイコ
ン21が読取可能な信号に変換された後、該レンズ制御
用マイコン21に出力される。
【0036】レンズ制御用マイコン21には、変倍レン
ズ12をワイド方向、テレ方向にそれぞれ移動させるた
めのワイドスイッチ32、テレスイッチ33、フォーカ
スコンペレンズ15を無限遠方向、至近方向にそれぞれ
移動させるための無限スイッチ34、至近スイッチ3
5、AFモードを設定するAFスイッチ36が接続され
ている。これら各スイッチとレンズ制御用マイコン21
との接続ラインには、プルアップ抵抗37を介して電源
38が接続されている。
【0037】レンズ制御用マイコン21には、図13の
合焦レンズ軌跡内容をテーブル化した図2のような合焦
レンズ軌跡テーブルTがプリセットされている。そし
て、レンズ制御用マイコン21は、AF制御により得ら
れる鮮鋭度信号を利用して合焦レンズ軌跡テーブルT内
の合焦レンズ軌跡を選択しながらズーミングを行う。こ
の際、たとえズーミング時間が極めて短くても、ボケを
極力小さくするようにズーミングを行っている。このよ
うに、ズーミング時間が極めて短くてもボケを極力小さ
くできる原理を図2に基づいて説明する。
【0038】図2(a)、(b)、(c)とも、横軸
は、変倍レンズ位置を示し、縦軸については、図2
(a)は映像信号の高周波成分(鮮鋭度信号)のレベル
を示し、図2(b)、(c)はフォーカスコンペレンズ
位置を示している。
【0039】図2において、或る被写体(被写体距離)
に対してズーミングを行う際の合焦レンズ軌跡D4であ
るとする。ここで、変倍レンズ位置Pよりワイド側での
フォーカス速度を正(フォーカスコンペレンズ6は至近
方向に移動)とし、変倍レンズ位置Pよりテレ側で無限
方向に移動する際のフォーカス速度を負とする。
【0040】フォーカスコンペレンズ6が合焦レンズ軌
跡に忠実に従って合焦を維持しながら移動するとき、鮮
鋭度信号の大きさは、前述のように最大になり、しかも
その大きさは図2(a)のD1に示したようにほぼ一定
になる。
【0041】図2(b)に示したように、ズーミング
時、フォーカス速度をVpとし、フォーカス速度Vpよ
り正方向に速い速度を+、フォーカス速度Vpより正方
向に遅い速度を−で表し、合焦レンズ軌跡に忠実に従っ
て移動する理想的なフォーカス速度Vpに対して、フォ
ーカス速度Vfを大小(速い速度、遅い速度で移動)さ
せながらズーミングすると、その軌跡はD5のようにジ
グザクの軌跡となり、鮮鋭度信号レベルは図2(a)の
D2のように山、谷を生じるように変化する。この鮮鋭
度信号D2は、合焦レンズ軌跡D4と軌跡D5との交点
位置Qで最大となり、軌跡D5の+(速い速度)、−
(遅い速度)が切替わるポイントRで最小となる。
【0042】図2(a)のD3は、前記鮮鋭度信号D2
の最小値を示しているが、逆に、最小値D3を設定して
おき、鮮鋭度信号D2の大きさが最小値D3と等しくな
る毎に、前記軌跡D5の+、−を切替えれば、切替え後
のフォーカスコンペレンズ6の移動方向を、合焦レンズ
軌跡D4に近付く方向に設定できる。
【0043】すなわち、鮮鋭度信号レベルの最大値D1
と最小値D3の差の分だけ像がボケる毎に、そのボケを
減らすようにフォーカスコンペレンズ6の移動方向と移
動速度を制御することにより、ボケ量を抑制したズーミ
ングを行うことができる。
【0044】このような手法を用いることにより、図2
(c)に示した合焦レンズ軌跡D6、D7、D8が収束
から発散していくワイドからテレ方向のズーミングにお
いて、たとえフォーカス速度Vpが分からなくても、前
記数式1で求められた前記追従先位置p(n+1)に基
づいて得られる前記追従速度に対し、速い速度(+)、
遅い速度(−)となるフォーカス速度Vfで、D9のよ
うに切替動作を繰り返せば、鮮鋭度信号レベルが最小値
D3よりも下がらない、つまり一定量以上のボケを生じ
ないような合焦レンズ軌跡を選択できる。また、ボケ量
の大きさは、鮮鋭度信号レベル最小値D3を適切に設
定することにより、見た目にボケが判らない程度にする
ことが可能となる。
【0045】すなわち、ワイドからテレ方向のズーミン
グ時に、過去一定期間の鮮鋭度信号を必要とせず、現在
の鮮鋭度信号レベルを監視して判断するだけで良く、ま
た、ボケが一定量だけ生じた際、どの向きにフォーカス
コンペレンズ15を移動させればボケが減るのかを認識
できるので、ズーミング時間などに左右されることな
く、ボケの小さいスーミングを行える。
【0046】次に、上記のようなズーミングを行うため
のレンズ制御動作を図3、図4のフローチャートに基づ
いて説明する。なお、図3、図4のフローはサブルーチ
ン化されており、このフローが実行される前に映像信号
の高周波成分量(鮮鋭度信号レベル)の取り込み処理、
AFモード処理、マニュアルモード処理などが実行され
ている。
【0047】レンズ制御用マイコン21は、まず、ズー
ム速度Vz、図2に示した+、−の方向、すなわち、フ
ォーカスコンペレンズ15を合焦レンズ軌跡追従速度V
より速い速度(+)、遅い速度(−)で移動させるため
の補正速度V+,V-の初期値を設定し、速い速度
(+)、遅い速度(−)の切換処理を実行するか否かを
示す反転フラグに「1」をセットする(ステップS
1)。なお、反転フラグは、「0」が反転を実行すべき
ことを示し、「1」が反転不要であることを示してい
る。
【0048】次に、ワイドスイッチ32、テレスイッチ
33のオン/オフ状態を判別することにより、ズーミン
グ中であるか否かを判断する(ステップS2)。その結
果、ワイドスイッチ32、テレスイッチ33が両方とも
オフされており、ズーミング中でなければ、1垂直同期
時間内に1回処理される鮮鋭度信号取り込みルーチンで
記憶された鮮鋭度信号レベルの現在値「信号0」から、
任意の定数αを減じた値を、図2のD3に対応する最小
値(しきい値)TH1として(ステップS3)、後述の
ステップS15に進み、フォーカスモータ23aを駆動
して(この場合のフォーカス速度Vfは別のサブルーチ
ンにより決定される)、メインフローにリターンする。
すなわち、しきい値TH1は、ズーミング開始直前に決
定される。
【0049】一方、ワイドスイッチ32、或いはテレス
イッチ33のいずれかがオンされズーミング中であれ
ば、どちらのスイッチがオンされているかを判別して、
ワイドからテレ方向へのズーミングであるか否かを判断
する(ステップS4)。その結果、テレスイッチ33の
方がオンされており、ワイドからテレ方向へのズーミン
グであれば、現在の鮮鋭度信号レベル「信号0」が前記
しきい値TH1以下であるか否か、すなわち、図2
(b)の方向(速度)切換ポイントRにフォーカスコン
ペレンズ15が到達したか否かを判断する(ステップS
5)。その結果、現在の鮮鋭度信号レベル「信号0」が
しきい値TH1以下であり、フォーカスコンペレンズ1
5が速度切換ポイントRに到達しておれば、+、−の方
向(速い速度と遅い速度)の切換処理を実行する必要が
あるので、反転フラグに「0」をセットして(ステップ
S7)、ステップS8に進む。一方、現在の鮮鋭度信号
レベル「信号0」がしきい値TH1より大きく、フォー
カスコンペレンズ15が速度切換ポイントRに到達して
いなければ、速い速度と遅い速度の切換処理を実行する
必要がないので、初期設定された反転フラグ「1」の状
態を維持すべく、ステップS7をスキップして、ステッ
プS8に進む。
【0050】ステップS4にて、テレからワイド方向へ
のズーミング中であると判断されたときは、合焦レンズ
軌跡追従速度Vを補正しないようにするため、補正速度
V+,V-を共に「0」として(ステップS6)、ステッ
プS7に進む。
【0051】ステップS8では、変倍レンズ12、フォ
ーカスコンペレンズ15の現在位置と、合焦レンズ軌跡
テーブルT内の軌跡データとに基づいて、フォーカスコ
ンペレンズ15の合焦レンズ軌跡追従速度Vを算出す
る。次に、反転フラグに「0」がセットされているか否
かを判別することにより、速い速度と遅い速度の切換処
理を実行すべきか否かを判断する(ステップS9)。そ
の結果、反転フラグに「0」がセットされており、速い
速度と遅い速度の切換処理を実行すべきであれば、補正
フラグに「1」がセットされているか否かを判別するこ
とにより、合焦レンズ軌跡追従が速い速度で行われてい
るか否かを判断する(ステップS10)。
【0052】その結果、補正フラグに「1」がセットさ
れ、合焦レンズ軌跡追従が速い速度で行われておれば、
その速い速度を遅い速度に切換えるべく、ステップS8
にて算出された合焦レンズ軌跡追従速度Vが「+」であ
り、フォーカスコンペレンズ15を至近方向に移動させ
るべき状況の場合は、フォーカス速度Vf=(合焦レン
ズ軌跡追従速度V)−(補正速度V-)とし、合焦レン
ズ軌跡追従速度Vが「−」であり、フォーカスコンペレ
ンズ15を無限遠方向に移動させるべき状況の場合は、
フォーカス速度Vf=(合焦レンズ軌跡追従速度V)+
(補正速度V-)とし、補正フラグに「0」をセットす
る(ステップS11)。
【0053】一方、補正フラグに「0」がセットされ、
合焦レンズ軌跡追従が遅い速度で行われておれば、その
遅い速度を速い速度に切換えるべく、ステップS8にて
算出された合焦レンズ軌跡追従速度Vが「+」であり、
フォーカスコンペレンズ15を至近方向に移動させるべ
き状況の場合は、フォーカス速度Vf=(合焦レンズ軌
跡追従速度V)+(補正速度V+)とし、合焦レンズ軌
跡追従速度Vが「−」であり、フォーカスコンペレンズ
15を無限遠方向に移動させるべき状況の場合は、フォ
ーカス速度Vf=(合焦レンズ軌跡追従速度V)−(補
正速度V+)とし、補正フラグに「1」をセットする
(ステップS13)。
【0054】ステップS9にて、反転フラグに「1」が
セットされていると判断され、速い速度と遅い速度の切
換処理を実行する必要がなければ、補正フラグに「1」
がセットされているか否かを判別することにより、合焦
レンズ軌跡追従が速い速度で行われているか否かを判断
する(ステップS12)。
【0055】その結果、補正フラグに「1」がセットさ
れ、合焦レンズ軌跡追従が速い速度で行われておれば、
その速い速度を維持すべく上記ステップS13に進み、
補正フラグに「0」がセットされ、合焦レンズ軌跡追従
が遅い速度で行われておれば、その遅い速度を維持すべ
く上記ステップS11に進む。
【0056】ステップS11、またはステップS13の
処理を行った後は、変倍レンズ12が前記ズーム速度V
zで移動するようにズームモータ22aを駆動し(ステ
ップS14)、フォーカスコンペレンズ15が前記フォ
ーカス速度Vfで移動するようにフォーカスモータ23
aを駆動して(ステップS15)、メインフローにリタ
ーンする。
【0057】以上説明したように、ワイドからテレ方向
へのズーミング中、フォーカスコンペレンズ15を、合
焦レンズ軌跡追従速度Vよりも速い速度、遅い速度に切
換えながら(ジグザグに軌跡を描きながら)移動させる
ことにより、映像信号の高周波成分(鮮鋭度信号)のレ
ベルを増減させ、鮮鋭度信号レベルがしきい値TH1よ
りも小さくなる毎に、速い速度と遅い速度の切換えを行
うようにしている。
【0058】このような処理により、鮮鋭度信号の変化
要因をフォーカスコンペレンズ15の移動に限定でき、
さらに過去一定期間の鮮鋭度信号を用いることなく、移
動速度切換時のフォーカスコンペレンズ位置と合焦位置
との位置関係を知ることが可能となる。
【0059】従って、ズーミング時間に左右されること
なく、鮮鋭度信号レベルをしきい値以下にしない、すな
わち、しきい値分以上のボケを生じさせないズーミング
が可能となる。
【0060】ここで、上記ステップS14、S15にて
行われる、ズームモータ22a、フォーカスモータ23
の駆動方法について説明する。
【0061】ズームモータ22a、フォーカスモータ2
3aを駆動するためのドライバ22b、23bは、レン
ズ制御用マイコン21から出力されるH/Lの方向信号
S1、S2と、クロック波形の回転周波数信号としての
速度信号S3、S4により制御される。ズームモータ2
2aに対する方向信号S1は、ワイドスイッチ32、テ
レスイッチ33のいずれがオンされているかによってH
/Lが決定される。また、フォーカスモータ23aに対
する方向信号S2は、フォーカスモータ速度Vfが正/
負のいずれであるかにかによってH/Lが決定される。
【0062】ドライバ22b、23bは、方向信号S
1、S2に応じて4相のモータ励磁相の位相を順回転、
或いは逆回転に設定し、かつ速度信号S3、S4に応じ
て4相のモータ励磁相の印加電圧(または電流)を変化
させながら出力することにより、モータの回転方向と回
転周波数とを制御している。
【0063】[第2実施例]次に、本発明の第2実施例
を図5〜図8に基づいて説明する。
【0064】上記第1実施例は、速い速度(+)と遅い
速度(−)のバランスによっては、鮮鋭度信号レベルの
変化の仕方が、その変極点を軸として対称にならない場
合があり、この場合は、例えば、合焦レンズ軌跡を至近
側では選択しやすいが、無限遠側では選択しにくくなる
結果、特定の被写体距離で合焦を維持したズーミングが
困難になるといったような問題が生じる。また、鮮鋭度
信号レベルが増減する周期が一定の場合、例えば、合焦
レンズ軌跡の傾きが緩やかなワイド側に比べ、合焦レン
ズ軌跡の傾きが急激なテレ端近傍では、速い速度と遅い
速度の切換え動作を行う間にフォーカスコンペレンズ位
置が大きく変化するので、合焦レンズ軌跡選択の精度が
低下し、追従すべき合焦レンズ軌跡を特定できなくなる
ことがあった。また、高輝度被写体についてズーミング
する場合や、小絞り状態かつ被写界深度が深い状態でズ
ーミングする場合には、鮮鋭度信号レベルの増減変化量
が小さくなるので、速い速度と遅い速度の切換え動作の
周期が長くなり、高速ズーミングなどを行う際に、合焦
レンズ軌跡に基づくフォーカスコンペレンズ15の追従
動作が不可能になる場合がある。
【0065】そこで、第2実施例では、このような問題
を解決すべく、フォーカスコンペレンズ15を合焦レン
ズ軌跡追従速度Vより速い速度(+)、遅い速度(−)
で移動させるための補正速度V+,V-を、状況に応じて
適切に決定している。
【0066】次に、このような処理を含む第2実施例の
レンズ制御動作を説明する。なお、第2実施例のハード
構成は第1実施例と全く同様であるので、その説明は省
略する(第3実施例も同じ)。
【0067】図5、図6は、第2実施例のレンズ制御動
作を示すフローチャートである。
【0068】レンズ制御用マイコン21は、まず、ズー
ム速度Vzに初期値βを設定し、速い速度(+)、遅い
速度(−)の切換処理を実行するか否かを示す反転フラ
グに「1」をセットする(ステップS21)。なお、反
転フラグは、「0」が反転を実行すべきことを示し、
「1」が反転不要であることを示している。
【0069】次に、変倍レンズ12、フォーカスコンペ
レンズ15の現在位置と、合焦レンズ軌跡テーブルT内
の軌跡データとに基づいて、フォーカスコンペレンズ1
5の合焦レンズ軌跡追従速度Vを算出する(ステップS
22)。そして、フォーカスコンペレンズ15を追従速
度Vより速い速度(+)、遅い速度(−)で移動させる
ための補正速度V+,V-を算出する(ステップS2
3)。
【0070】ここで、フローチャートの説明を一旦中断
し、補正速度V+,V-の算出方法を図7に基づいて説明
する。
【0071】図7(a)において、横軸は変倍レンズ位
置、縦軸はフォーカスコンペレンズ位置を示し、D10
は合焦レンズ軌跡を示している。
【0072】図7(a)において、変倍レンズ位置がx
だけ変化し、その変化に追従してフォーカスコンペレン
ズ位置がyだけ変化するような場合のフォーカス速度
が、ステップS22にて算出された合焦レンズ軌跡追従
速度Vである。また、変倍レンズ位置がxだけ変化し、
その変化に追従してフォーカスコンペレンズ位置がn、
またはmだけ変化するような場合のフォーカス速度が、
ステップS23にて求めるべき補正速度V+,V-であ
る。
【0073】ここで、速い速度状態を作る合焦レンズ軌
跡追従速度Vに補正速度V+を加えた(V+V+)と、遅
い速度状態を作る合焦レンズ軌跡追従速度Vから補正速
度V−を減じた(V−V-)とが、合焦レンズ軌跡追従
速度Vの方向ベクトルに対して、等しい角度γだけ離れ
た方向ベクトルを持つように、n、mを決定する。この
ようにすれば、至近側の合焦レンズ軌跡は選択しやすい
が、無限遠側の合焦レンズ軌跡は選択しにくいといった
不具合を解消でき、全ての被写体距離に対して合焦を維
持したズーミングが可能となるからである。
【0074】前記n、mは、次の数式2〜5により求め
られる。すなわち、図7(a)において、
【0075】
【数2】 tan(θ)=y/x tan(θ−γ)=(y−m)/x tan(θ+γ)=(y+n)/x が成り立つ。また、
【0076】
【数3】 tan(θ±γ)=(tanθ±tanγ)/(1±tanθtanγ) が成り立つ。そして、これら数式2、3より、
【0077】
【数4】 m=(x2 +y2 )/(x/k+y) ただし、
k=tanγ
【0078】
【数5】 n=(x2 +y2 )/(x/k−y) ただし、
k=tanγ となり、n、mが求められる。ここで、図7(b)に示
したように、γの大きさは、合焦レンズ軌跡の傾き具合
に応じて、焦点距離により、ワイド側の値を基準値
「1」として、ミドル領域では0.8倍、テレ領域では
2倍とするように変化させる。
【0079】このようにすると、フォーカスコンペレン
ズ15の移動状態に応じて変化する鮮鋭度信号レベルの
増減周期を、所定のフォーカスコンペレンズ位置変化量
に対して一定に保つことができ、ズーミング中に追従す
べき合焦レンズ軌跡を見逃す可能性を低減できる。
【0080】なお、γの値とk(k=tanγ)の値と
の対応関係は、レンズ制御用マイコン21内のメモリに
テーブル形式で記憶され、必要に応じて読出すことによ
り、数式4、5の演算を行う。
【0081】また、変倍レンズ位置が単位時間当たりx
だけ変化すると、x=ズーム速度Vz、y=合焦レンズ
軌跡追従速度Vの関係があるので、実際の数式4、5の
演算では、これらズーム速度Vz、合焦レンズ軌跡追従
速度Vをそれぞれx、yとしてn、mを算出する。そし
て、n=補正速度V+、m=補正速度V-の関係があるの
で、算出したn、mを、それぞれ補正速度V+補正速度
V-としている。
【0082】このようにして、補正速度V+補正速度V-
を求めた後は、ワイドスイッチ32、テレスイッチ33
のオン/オフ状態を判別することにより、ズーミング中
であるか否かを判断する(ステップS24)。その結
果、ワイドスイッチ32、テレスイッチ33が両方とも
オフされており、ズーミング中でなければ、1垂直同期
時間内に1回処理される鮮鋭度信号取り込みルーチンで
記憶された鮮鋭度信号レベルの現在値「信号0」から、
任意の定数αを減じた値を、しきい値TH1として(ス
テップS36)、ステップS35に進み、フォーカスモ
ータ23aを駆動して(この場合のフォーカス速度Vf
は別のサブルーチンにより決定される)、メインフロー
にリターンする。すなわち、このしきい値TH1は、ズ
ーミング開始直前に決定される。
【0083】一方、ワイドスイッチ32、或いはテレス
イッチ33のいずれかがオンされズーミング中であれ
ば、どちらのスイッチがオンされているかを判別して、
ワイドからテレ方向へのズーミングであるか否かを判断
する(ステップS25)。その結果、テレスイッチ33
の方がオンされており、ワイドからテレ方向へのズーミ
ングであれば、現在の鮮鋭度信号レベル「信号0」がし
きい値TH1以下であるか否か、すなわち、図2(b)
の方向(速度)切換ポイントRにフォーカスコンペレン
ズ15が到達したか否かを判断する(ステップS2
6)。その結果、現在の鮮鋭度信号レベル「信号0」が
しきい値TH1以下であり、フォーカスコンペレンズ1
5が速度切換ポイントRに到達しておれば、+、−の方
向(速い速度と遅い速度)の切換処理を実行する必要が
あるので、反転フラグに「0」をセットして(ステップ
S27)、ステップS29に進む。一方、現在の鮮鋭度
信号レベル「信号0」がしきい値TH1より大きく、フ
ォーカスコンペレンズ15が速度切換ポイントRに到達
していなければ、速い速度と遅い速度の切換処理を実行
する必要がないので、初期設定された反転フラグ「1」
の状態を維持すべく、ステップS27をスキップして、
ステップS29に進む。
【0084】ステップS25にて、テレからワイド方向
へのズーミング中であると判断されたときは、合焦レン
ズ軌跡追従速度Vを補正しないようにするため、補正速
度V+,V-を共に「0」として(ステップS28)、ス
テップS29に進む。
【0085】ステップS29では、反転フラグに「0」
がセットされているか否かを判別することにより、速い
速度と遅い速度の切換処理を実行すべきか否かを判断す
る。その結果、反転フラグに「0」がセットされてお
り、速い速度と遅い速度の切換処理を実行すべきであれ
ば、補正フラグに「1」がセットされているか否かを判
別することにより、合焦レンズ軌跡追従が速い速度で行
われているか否かを判断する(ステップS30)。その
結果、補正フラグに「1」がセットされ、合焦レンズ軌
跡追従が速い速度で行われておれば、その速い速度を遅
い速度に切換えるべく、ステップS22にて算出された
合焦レンズ軌跡追従速度Vが「+」であり、フォーカス
コンペレンズ15を至近方向に移動させるべき状況の場
合は、フォーカス速度Vf=(合焦レンズ軌跡追従速度
V)−(補正速度V-)とし、合焦レンズ軌跡追従速度
Vが「−」であり、フォーカスコンペレンズ15を無限
遠方向に移動させるべき状況の場合は、フォーカス速度
Vf=(合焦レンズ軌跡追従速度V)+(補正速度V
-)とし、補正フラグに「0」をセットする(ステップ
S31)。
【0086】一方、補正フラグに「0」がセットされ、
合焦レンズ軌跡追従が遅い速度で行われておれば、その
遅い速度を速い速度に切換えるべく、ステップS22に
て算出された合焦レンズ軌跡追従速度Vが「+」であ
り、フォーカスコンペレンズ15を至近方向に移動させ
るべき状況の場合は、フォーカス速度Vf=(合焦レン
ズ軌跡追従速度V)+(補正速度V+)とし、合焦レン
ズ軌跡追従速度Vが「−」でフォーカスコンペレンズ1
5を無限遠方向に移動させるべき状況の場合は、フォー
カス速度Vf=(合焦レンズ軌跡追従速度V)−(補正
速度V+)とし、補正フラグに「1」をセットする(ス
テップS33)。
【0087】ステップS29にて、反転フラグに「1」
がセットされており、速い速度と遅い速度の切換処理を
実行する必要がなければ、補正フラグに「1」がセット
されているか否かを判別することにより、合焦レンズ軌
跡追従が速い速度で行われているか否かを判断する(ス
テップS32)。
【0088】その結果、補正フラグに「1」がセットさ
れ、合焦レンズ軌跡追従が速い速度で行われておれば、
その速い速度を維持すべく上記ステップS33に進み、
補正フラグに「0」がセットされ、合焦レンズ軌跡追従
が遅い速度で行われておれば、その遅い速度を維持すべ
く上記ステップS31に進む。
【0089】ステップS31、またはステップS33の
処理を行った後は、変倍レンズ12が前記ズーム速度V
zで移動するようにズームモータ22aを駆動し(ステ
ップS34)、フォーカスコンペレンズ15が前記フォ
ーカス速度Vfで移動するようにフォーカスモータ23
aを駆動して(ステップS35)、メインフローにリタ
ーンする。
【0090】[第2実施例の応用変形例] 前記図7(a)に示したγの値を被写界深度(絞りの状
態)、または被写体(被写体輝度)に応じて変化させる
ようにしても良い。すなわち、図5のステップS23に
て補正速度V+、V−を算出する際、前記数式4、5
おけるkの値を、図8(a)、(b)で決まるγの大き
さに従って変化させる。
【0091】図8(a)は、被写界深度(絞りの状態)
に応じたγの値を示しており、絞り値0の場合のγの大
きさを基準値「1」として、その他の絞り値0の場合の
γの大きさは、基準値に対する倍率で示している。例え
ば、絞り値3の時のγの大きさは、基準値「1」の2倍
になる。
【0092】図8(b)は、被写体(被写体輝度)に応
じたγの値を示しており、通常の被写体輝度の場合のγ
の大きさを基準値「1」として、高輝度の被写体の場合
のγの大きさは、通常の被写体輝度の場合の2倍として
いる。
【0093】このようにすると、小絞り状態(被写界深
度が深い状態)や、高輝度被写体に対して高速でズーミ
ングしても、合焦レンズ軌跡追従を維持できるようにな
る。
【0094】[第3実施例]次に本発明の第3実施例を
図9〜図11に基づいて説明する。
【0095】上記第1実施例は、速い速度と遅い速度と
の速度切換えの判断基準となる鮮鋭度信号レベルのしき
い値TH1を一定値に固定していたため、鮮鋭度信号レ
ベルが変化していくような被写体(例えば、ワイドで画
面内に多数存在している被写体の中からコントラストの
低い被写体を選んで、合焦を維持しながらズーミングを
行う場合など、鮮鋭度信号レベルはテレ端に近付くに従
って徐々に小さくなる)では、合焦時の鮮鋭度信号レベ
ルが設定した一定の最小値より小さくなる場合があり、
この場合、辿るべき合焦レンズ軌跡を見失い、大ボケし
たままテレ端までズーミングされてしまう。なお、この
ような問題は、主要被写体を合焦時の鮮鋭度信号レベル
が高い被写体から低い被写体に変えながらズーミングす
る場合にも同様に発生する。
【0096】そこで、第3実施例では、ズーミング中に
鮮鋭度信号の変化に応じて、速い速度と遅い速度との速
度切換えの判断基準となる鮮鋭度信号レベルのしきい値
TH1をピークホールドさせながら変化させるようにし
ており、このような処理は図9、図10のフローチャー
トに基づいて行われる。
【0097】次に、図9、図10のフローチャートに基
づいた上記の処理を説明するが、このフローチャートは
難解なので、各ステップを概説した後、図11に基づい
て具体例で説明する。なお、図9、図10におけるステ
ップS53〜S61は、第1実施例の図3、図4におけ
るステップS7〜S15と全く同じなので、その説明は
省略する。
【0098】レンズ制御用マイコン21は、まず、ズー
ム速度Vz、図2に示した+、−の方向、すなわち、フ
ォーカスコンペレンズ15を合焦レンズ軌跡追従速度V
より速い速度(+)、遅い速度(−)で移動させるため
の補正速度V+,V-の初期値を設定し、速い速度
(+)、遅い速度(−)の切換処理を実行するか否かを
示す反転フラグに「1」をセットする(ステップS4
1)。なお、反転フラグは、「0」が反転を実行すべき
ことを示し、「1」が反転不要であることを示してい
る。
【0099】次に、ワイドスイッチ32、テレスイッチ
33のオン/オフ状態を判別することにより、ズーミン
グ中であるか否かを判断する(ステップS42)。その
結果、ワイドスイッチ32、テレスイッチ33のいずれ
もオフされており、ズーミング中でなければ、ステップ
S61に進んで、フォーカスモータ23aを駆動して
(この場合のフォーカス速度Vfは別のサブルーチンに
より決定される)、メインフローにリターンする。
【0100】一方、ワイドスイッチ32、テレスイッチ
33が両方ともオンされており、ズーミング中であれ
ば、どちらのスイッチがオンされているかを判別して、
ワイドからテレ方向へのズーミングであるか否かを判断
する(ステップS43)。その結果、ワイドイッチ32
の方がオンされており、テレからワイド方向へのズーミ
ング中であると判断されたときは、合焦レンズ軌跡追従
速度Vを補正しないようにするため、補正速度V+,V-
を共に「0」として(ステップS44)、ステップS5
3に進む。
【0101】一方、テレイッチ33の方がオンされてお
り、ワイドからテレ方向へのズーミング中であると判断
されたときは、1垂直同期期間内に1回処理される鮮鋭
度信号取り込みルーチンで、複数の垂直同期期間にわた
って記憶されている鮮鋭度信号レベルのうち、現在値
「信号0」が、1垂直同期期間前の値「信号1」以上で
あるか否か、すなわち、現在の方が過去よりもピントが
合ったか否かを判断する(ステップS45)。その結
果、現在の方が過去よりもピントが合っておれば、鮮鋭
度信号レベルの現在値「信号0」から任意の定数αを減
じた値を、しきい値TH1として設定して(ステップS
46)、ステップS47に進む。一方、現在値「信号
0」が1垂直同期期間前の値「信号1」より小さく、現
在の方が過去よりもピントがボケておれば、しきい値T
H1を設定せずにステップS47に進む。すなわち、ス
テップS45、S46の処理により、鮮鋭度信号レベル
の変化に応じたしきい値TH1のピークホールドを行っ
ている。
【0102】次に、TH1カウンターのカウント値が
「0」であるか否かを判断する(ステップS47)。な
お、TH1カウンターはダウンカウンターであり、レン
ズ移動に対する映像信号の遅れなどを考慮する必要があ
るため、また、映像信号の高周波成分の強度(鮮鋭度信
号レベル)が大きくなる状態にあるのか、或いは小さく
なる状態にあるのかを確実に認識するために活用され
る。ステップS47にて、TH1カウンターのカウント
値が「0」でないと判断されたとき、すなわち、所定時
間経過していないときは、TH1カウンターのカウント
値をデクリメントして(ステップS48)、ステップS
54に進む。
【0103】一方、TH1カウンターのカウント値が
「0」であると判断されたとき、すなわち、所定時間経
過したときは、鮮鋭度信号レベルの現在値「信号0」が
しきい値TH1以下であるか否かを判断する(ステップ
S49)。その結果、鮮鋭度信号レベルの現在値「信号
0」がしきい値TH1より大きければ、しきい値TH1
が「0」であるか否かを判断する(ステップS50)。
その結果、しきい値TH1が「0」であれば、しきい値
TH1として「0」を設定し(ステップS51)、TH
1カウンターに所定値βを設定して(ステップS5
2)、反転フラグを「0」とする(ステップS53)。
一方、しきい値TH1が「0」でなければ、ステップS
54に進む。これ以降のステップの説明は、上述したよ
うに省略する。
【0104】ステップS45からS53までの処理によ
り、鮮鋭度信号レベル「信号0」と、速い速度と遅い速
度との切換えの判断基準となるしきい値TH1は、例え
ば図11に示したように変化する。
【0105】図11は、横軸がズームレンズ位置(時間
軸に相当)を示し、縦軸が鮮鋭度信号レベル「信号0」
を示している。図11では図2(a)と異なり、鮮鋭度
信号レベル「信号0」が変化している。しきい値TH1
は、鮮鋭度信号レベル「信号0」よりαだけ小さいレベ
ルを保ちつつ大きくなり、最大値でピークホールドされ
ている。P1、〜P3は、鮮鋭度信号レベルが増減変化
するように、フォーカスコンペレンズ15の移動速度を
速い速度から遅い速度(または遅い速度から速い速度)
に変化させた位置であり、P4は鮮鋭度信号レベル「信
号0」の第2のピーク位置を示し、P5〜P7は、速度
切換後、TH1カウンターによるカウント値βのカウン
ト時間だけ経過した位置を示している。
【0106】以下、図11の例を用いて図のステップ
S45〜S53の処理を説明する。
【0107】今、図10のステップS59で決定された
フォーカス速度Vfでフォーカスコンペレンズ15が移
動しており、鮮鋭度信号レベル「信号0」は大きくなっ
ていく状態にあるとする。このとき、しきい値TH1
は、ステップS46の処理により、鮮鋭度信号レベル
「信号0」よりαだけ小さいレベルを保ちつつ大きくな
り、最大値でピークホールドされる。
【0108】フォーカスコンペレンズ位置が合焦レンズ
軌跡からずれるに従って、鮮鋭度信号レベル「信号0」
は小さくなっていく。その後、鮮鋭度信号レベル「信号
0」がしきい値TH1より小さくなると、ステップS4
9にて真と判断され、ステップS51以降に進み、フォ
ーカスコンペレンズ15の移動速度が速い速度から遅い
速度に切変わる。このとき、しきい値TH1は「0」と
なり、鮮鋭度信号レベル「信号0」が再び大きくなって
くるまで、しきい値TH1は「0」のままとなる。フォ
ーカスコンペレンズ15がP3の位置からP5の位置ま
でくる期間は、速度切換えを禁止して、P3の位置で決
まった遅いフォーカス速度を維持する。
【0109】その後、鮮鋭度信号レベル「信号0」が大
きくなるに従い、ステップS46の処理により、しきい
値TH1をピークホールドする。P2の位置で遅い速度
から速い速度に切換えた後、P3の位置でステップS4
9の判断を行う。
【0110】このP3の位置では鮮鋭度信号レベル「信
号0」が小さくなっていく最中である。すなわち、被写
体や被写体距離を変化させたために、P4の位置から鮮
鋭度信号レベル「信号0」が小さくなっていくような場
合、速度切換え後(P3の位置より後)のフォーカスコ
ンペレンズ15の移動方向が合焦方向から離れる方向に
設定される可能性があり、そのような場合には鮮鋭度信
号レベル「信号0」はさらに小さくなり続けることにな
る。
【0111】このような場合、辿るべき合焦レンズ軌跡
を見失い、大ボケしたままテレ端までいってしまうの
で、もう一度速度切換えを行って、真の合焦方向にフォ
ーカスコンペレンズ15を移動させる必要がある。
【0112】この処理は次のようにして行われる。すな
わち、鮮鋭度信号レベル「信号0」が小さくなっていく
とき、しきい値TH1は「0」のまま維持されるので、
ステップS50の判断で真となり、ステップS51以降
の処理に進み、速い速度から遅い速度への切換えが再度
実行される(P3の位置参照)。
【0113】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のレ
ンズ制御装置によれば、被写体の映像信号を利用して合
焦を維持しながらズーミングを行う際、ズーミング時間
の長短、被写体距離の長さ、被写体輝度などのズーミン
グの態様や環境に左右されることなく、常に所定以上の
合焦精度を維持しながらズーミングを行うことが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるレンズ制御装置を備えた
ビデオカメラの概要を示すブロック構成図である。
【図2】本発明の原理を説明するための図である。
【図3】本発明の第1実施例のレンズ制御動作例を示す
フローチャートである。
【図4】図3の続きのフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施例のレンズ制御動作例を示す
フローチャートである。
【図6】図5の続きのフローチャートである。
【図7】補正速度の算出方法を説明するための図であ
る。
【図8】本発明の第2実施例の応用変形例を説明するた
めの図である。
【図9】本発明の第3実施例のレンズ制御動作例を示す
フローチャートである。
【図10】図9の続きのフローチャートである。
【図11】図9の処理内容を具体例で説明するための図
である。
【図12】インナーフォーカス型のレンズシステムを示
す図である。
【図13】合焦を維持するための変倍レンズ位置とフォ
ーカスコンペレンズ位置との関係を被写体距離別に示し
た図である。
【図14】合焦レンズ軌跡追従方法を説明するための図
である。
【符号の説明】
12 変倍レンズ 16 撮像素子 19 フィルタ 20 信号処理回路 15 フォーカスコンペレンズ 21 レンズ制御用マイコン 22 レンズ移動手段 22a ズームモータ 22b ドライバ 23 レンズ移動手段 23a アォーカスモータ 23b ドライバ T 合焦レンズ軌跡テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/232 G02B 7/08 G02B 7/36 H04N 5/225

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変倍動作を行うための第1のレンズと、
    該第1のレンズの移動時の焦点面の移動を補正するため
    の第2のレンズと、前記第1のレンズ、第2のレンズを
    それぞれ独立に光軸と平行に移動させるレンズ移動手段
    と、撮影された被写体の映像信号から鮮鋭度信号を抽出
    する抽出手段とを有するカメラであって、 前記第1のレンズの移動時に前記映像信号の鮮鋭度信号
    の増減する変化量が所定のしきい値以下となるように前
    記第2のレンズの移動速度を切換える移動状態切換手段
    を備えたことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記移動状態切換手段は、前記映像信号
    の高周波成分量の増減する変化量が前記所定のしきい値
    以下となるように前記第2のレンズの移動速度を変化さ
    せながら駆動することを特徴とする請求項1に記載のカ
    メラ。
  3. 【請求項3】 変倍動作を行うための第1のレンズと、
    該第1のレンズの移動時の焦点面の移動を補正するため
    の第2のレンズと、前記第1のレンズ、第2のレンズを
    それぞれ独立に光軸と平行に移動させるレンズ移動手段
    と、映像信号から鮮鋭度信号を抽出する抽出手段と、前
    記第1のレンズの移動時に前記鮮鋭度信号のレベルが増
    減するように前記第2のレンズの移動状態を切換える移
    動状態切換手段と、前記第1のレンズの移動中に前記第
    2のレンズが合焦を維持するための当該第2のレンズの
    移動方向を示す第1のベクトルと、前記移動状態切換手
    段による切換えがなされる前の前記第2のレンズの移動
    方向を示す第2のベクトルとがなす角度と、前記移動状
    態切換手段による切換えがなされた後の前記第2のレン
    ズの移動方向を示す第3のベクトルと前記第1のベクト
    ルとがなす角度とが等しくなるように制御する制御手段
    を備えたことを特徴とするカメラ。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記第1のレンズの移
    動中、前記第2のベクトルまたは前記第3のベクトル
    と、前記第1のベクトルとのなす角度の大きさを、焦点
    距離に応じて変化させることを特徴とする請求項3に記
    載のカメラ。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記第1のレンズの移
    動中、前記第2のベクトルまたは前記第3のベクトル
    と、前記第1のベクトルとのなす角度の大きさを、被写
    界深度に応じて変化させることを特徴とする請求項3に
    記載のカメラ。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記第1のレンズの移
    動中、前記第2のベクトルまたは前記第3のベクトル
    と、前記第1のベクトルとのなす角度の大きさを、被写
    体輝度に応じて変化させることを特徴とする請求項3に
    記載のカメラ。
  7. 【請求項7】 変倍動作を行うための第1のレンズと、 該第1のレンズの移動時の焦点面の移動を補正するため
    の第2のレンズと、 前記第1のレンズ、第2のレンズをそれぞれ独立に光軸
    と平行に移動させるレンズ移動手段と、 撮影された被写体の映像信号から鮮鋭度信号を抽出する
    抽出手段と、 前記第1のレンズの移動時に前記映像信号の鮮鋭度信号
    が所定のレベル値に達する毎に、当該映像信号の鮮鋭度
    信号に基づいて当該映像信号の鮮鋭度信号が増減するよ
    うに前記第2のレンズの移動速度を切換える移動状態切
    換手段と、前記映像信号の鮮鋭度信号の変化に応じて前記所定レベ
    ル値を変化させ、前記所定レベル値をそのピーク値でピ
    ークホールドする手段と、 前記鮮鋭度信号が当該ピークホールド値以下となったと
    きに前記第2のレンズの移動速度を切り換えるととも
    に、前記所定レベルのピークホールド値を解除する手段
    と、 を備えたことを特徴とするカメラ。
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