JPH11183791A - 撮像装置、撮像方法、レンズ制御装置、レンズ制御方法及び記憶媒体 - Google Patents

撮像装置、撮像方法、レンズ制御装置、レンズ制御方法及び記憶媒体

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JPH11183791A
JPH11183791A JP36475797A JP36475797A JPH11183791A JP H11183791 A JPH11183791 A JP H11183791A JP 36475797 A JP36475797 A JP 36475797A JP 36475797 A JP36475797 A JP 36475797A JP H11183791 A JPH11183791 A JP H11183791A
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lens
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lens system
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盛也 太田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変倍速度の如何に拘わらず合焦度の劣化を確
実に検知できるようにする。 【解決手段】 画角の変倍を行う変倍レンズ群と、変倍
レンズ群の移動に伴う焦点面位置の変化を補正する機能
と焦点調節機能とを兼ね備えたフォーカスコンペレンズ
群を含むレンズ系と、被写体距離に応じた合焦時の変倍
レンズ群とフォーカスコンペレンズ群との位置関係を示
す軌跡を記憶する記憶手段とを有し、変倍動作時には記
憶された軌跡を追従するように変倍レンズ群とフォーカ
スコンペレンズ群とを移動させる撮像装置において、レ
ンズ系から得られる光学像を光電変換して映像信号を生
成し、変倍動作時には、生成された映像信号中より焦点
状態を所定の周期で検出して比較することによって合焦
度及び合焦点に近づく方向を判定し、変倍レンズ群の移
動速度に基づいて前記周期を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオカメラ、銀
塩カメラ、電子スチルカメラ等の撮像装置における自動
焦点調節技術に関する。
【0002】
【従来の技術】リアフォーカスズーム型のレンズの場
合、画角の変倍を行うバリエータと焦点調節を行うフォ
ーカスレンズの合焦時における光軸上の位置関係は、フ
ォーカスレンズが変倍動作に伴う焦点面位置の変化を補
正する機能を兼ね備えているため、図2に示すように、
被写体距離毎に異なったものとなる(以下、図2に示し
た線を「カム軌跡」と称する)。そこで、図2におい
て、例えば被写体距離が無限遠のとき、バリエータがワ
イドからレヘ光軸上移動すると、フォーカスレンズは、
光軸上、物体側(至近側)へ凸状の軌跡である∞の符号
で示した軌跡に沿って移動するように制御する。
【0003】このように、従来、ワイドからテレ、又は
テレかららワイドヘズーミングするときには、被写体距
離に応じたカム軌跡をトレースするようにバリエータと
フォーカスレンズを駆動制御し、これによりピントずれ
のない良好な画像を得るようにしていた。
【0004】しかし、図2に示したように、被写体距離
毎のカム軌跡は、ワイド位置へ近づくに従って密になっ
ているため、ワイドからテレへズーミングする場合は、
被写体距離に対応するカム軌跡を正確に選択することは
ことはできず、最初に選択したカム軌跡が被写体距離に
対応するカム軌跡から少しずれてしまっている場合があ
る。
【0005】このような場合には、ズーミングによりボ
ゲが発生する。例えば、ワイドからテレヘズーミングす
る際に、図4に示したように、本来の合焦軌跡に対応し
ない被写体距離(例えば2m)の被写体に対して、初め
に非合焦の被写体距離(例えば1m)のカム軌跡を選択
してトレースした場合には、ワイド端付近ではボケ(合
焦度の劣化)が発生しないが、ミドルからテレにかけて
はボケが発生する。また、被写体の移動等により被写体
距離が変化する等して、それまでトレースしていたカム
軌跡ではピントがずれてしまい、ボケが発生することも
ある。
【0006】そこで、この問題を解決するため、次のよ
うな処理を行っていた。すなわち、ズーミング中にCC
D等の光電変換素子から得られる映像信号から自動合焦
用の信号(以下、AF信号と称する)を所定の周期でサ
ンプリングして合焦度を判定する。そして、前回のサン
プリングにより得られた合焦度と今回のサンプリングに
より得られた合焦度とを比較することにより、合焦度の
高いカム軌跡を見つけ、その合焦度の高いカム軌跡への
乗り換えを行いながら、カム軌跡のトレースを行うよう
にしていた。
【0007】この際、AF信号の検出は、ビデオカメラ
の場合、そのビデオカメラで採用されているテレビジョ
ン方式の垂直走査周波数に同期させて行っている。すな
わち、PAL方式を採用してる場合は5OHz、NTS
C方式を採用してる場合は6OHzの周波数でAF信号
をサンプリングしていた。以下、1周期を1VまたはV
と表現する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高画質化、
高倍率化が進むにつれて、撮影の幅を広げるための機能
の追加が求められている。特に、撮影の幅を広げる超低
速ズーム、いわゆる「絵づくリズーム」や、テレからワ
イドあるはワイドからテレヘの画角の変化をできるだけ
高速に行うための超高速ズームの要求が極めて大きい。
【0009】しかし、ズーム速度を超高速から超低速ま
での広い範囲で可変にした場合、超低速ズームの場合
に、実際にはボケが発生しているにも拘わらず、AF信
号のサンプリング周期との関係で今回サンプリング時の
合焦度が前回から変化せず、カム軌跡の乗り換えが行わ
れなくなり、ボケ止まりが発生するという問題が発生す
る。上記の不具合は、特に、バリエータやフォーカスレ
ンズの駆動用モータとしてステッピングモータを用いた
場合は、モータの駆動停止期間が存在するので顕著に発
生する。
【0010】本発明は、このような背景の下になされた
もので、その課題は、変倍速度の如何に拘わらず合焦度
の劣化を確実に検知できるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、画角の変倍を行う変倍レンズ群と、前記
変倍レンズ群の移動に伴う焦点面位置の変化を補正する
機能と焦点調節機能とを兼ね備えたフォーカスコンペレ
ンズ群を含むレンズ系と、被写体距離に応じた合焦時の
前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレンズ群との位置
関係を示す軌跡を記憶する記憶手段とを有し、変倍動作
時には前記記憶手段に記憶された軌跡を追従するように
前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレンズ群とを移動
させる撮像装置において、前記レンズ系から得られる光
学像を光電変換して映像信号を生成する生成手段と、変
倍動作時に前記生成手段により生成された映像信号中よ
り焦点状態を所定の周期で検出して比較することによっ
て合焦度及び合焦点に近づく方向を判定する判定手段
と、前記変倍レンズ群の移動速度に基づいて前記周期を
決定する決定手段とを備えている。
【0012】また、本発明は、画角の変倍を行う変倍レ
ンズ群と、前記変倍レンズ群の移動に伴う焦点面位置の
変化を補正する機能と焦点調節機能とを兼ね備えたフォ
ーカスコンペレンズ群を含むレンズ系と、被写体距離に
応じた合焦時の前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレ
ンズ群との位置関係を示す軌跡を記憶する記憶手段とを
有し、変倍動作時には前記記憶手段に記憶された軌跡を
追従するように前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレ
ンズ群とを移動させる撮像装置において、前記レンズ系
から得られる光学像を光電変換して映像信号を生成する
生成工程と、変倍動作時に前記生成工程により生成され
た映像信号中より焦点状態を所定の周期で検出して比較
することによって合焦度及び合焦点に近づく方向を判定
する判定工程と、前記変倍レンズ群の移動速度に基づい
て前記周期を決定する決定工程とを備えている。
【0013】また、本発明は、画角の変倍を行う変倍レ
ンズ群と、前記変倍レンズ群の移動に伴う焦点面位置の
変化を補正する機能と焦点調節機能とを兼ね備えたフォ
ーカスコンペレンズ群を含むレンズ系と、被写体距離に
応じた合焦時の前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレ
ンズ群との位置関係を示す軌跡を記憶する記憶手段とを
有し、変倍動作時には前記記憶手段に記憶された軌跡を
追従するように前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレ
ンズ群とを移動させるためのプログラムを記憶する記憶
媒体を有する撮像装置において、前記記憶媒体に記憶さ
れるプログラムは、前記レンズ系から得られる光学像を
光電変換して映像信号を生成する生成ルーチンと、変倍
動作時に前記生成ルーチンにより生成された映像信号中
より焦点状態を所定の周期で検出して比較することによ
って合焦度及び合焦点に近づく方向を判定する判定ルー
チンと、前記変倍レンズ群の移動速度に基づいて前記周
期を決定する決定ルーチンとを備えている。
【0014】また、本発明は、変倍レンズと、フォーカ
スレンズと、映像信号中より所定の周期で焦点状態を検
出する焦点検出手段と、前記焦点検出手段の出力に基づ
いて前記フォーカスレンズを制御する焦点制御手段と、
前記変倍レンズの移動速度に基づいて前記周期を変更す
る制御手段とを備えている。
【0015】また、本発明は、変倍レンズとフォーカス
レンズを有する撮像装置において、映像信号中より所定
の周期で焦点状態を検出する焦点検出工程と、前記焦点
検出工程の出力に基づいて前記フォーカスレンズを制御
する焦点制御工程と、前記変倍レンズの移動速度に基づ
いて前記周期を変更する制御工程とを備えている。
【0016】また、本発明では、前記決定手段,工程,
ルーチンは、前記焦点状態を検出する処理の周期を前記
変倍レンズ群の移動速度により除算し、除算値に対応す
る抽出周期だけ前の抽出周期の合焦度を今回判定された
合焦度との比較対象として決定している。
【0017】また、本発明では、前記レンズ系は、交換
可能なレンズ系により構成されている。
【0018】また、本発明では、前記レンズ系は、交換
可能なレンズ系により構成され、前記判定手段,工程,
ルーチンは、撮像装置本体に搭載された前記生成手段,
工程,ルーチンにより生成された映像信号の垂直走査周
期を、撮像装置本体から通信動作により通信されたテレ
ビジョン方式情報に基づいて認識している。
【0019】また、本発明では、前記レンズ系は、交換
可能なレンズ系により構成され、前記判定手段,工程,
ルーチンは、撮像装置本体に搭載された前記生成手段,
工程,ルーチンにより生成された映像信号の垂直走査周
期を撮像装置本体から通信動作により知得している。
【0020】また、本発明では、前記変倍レンズ群とフ
ォーカスコンペレンズ群は、ステッピングモータにより
駆動制御されている。
【0021】また、本発明では、前記焦点検出手段,工
程は、通常は垂直同期信号の周期で焦点状態を検出し、
前記制御手段,工程は、前記変倍レンズの移動速度が遅
いとき、前記周期を長くするように制御している。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しながら説明する。
【0023】[第1の実施形態]図1は本発明の第1の
実施形態に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図で
ある。図1において、1は光学系であり、4つのレンズ
群よりなる4群構成のリアフォーカスズームレンズ(以
下、RFZレンズと称する)により構成されている。す
なわち、RFZレンズ1は、固定レンズ群である第1レ
ンズ群(以下、前玉と称する)101、移動レンズ群で
あり変倍機能を有する第2のレンズ(以下、バリエータ
と称する)102、固定レンズ群である第3のレンズ群
(以下、アフォーカルと称する)103、および移動レ
ンズ群でありフォーカス機能と、変倍動作に伴う結像面
位置の変化を補正するコンペンセータとしての機能を有
する第4のレンズ群(以下、フォーカスコンペレンズと
称する)により構成されている。
【0024】2はCCD等の光電変換素子、3は光電変
換素子2への入射光量を調節するための絞り、4は絞り
3の開口度を変化させるための絞り駆動部、5は絞り3
の位置を検出する絞り位置検出部、6は絞り位置検出部
5の出力信号に基づいて絞り3の開口度(絞り量)を検
出する検出回路、7は本撮像装置による撮像動作を統括
的に制御する制御部である。
【0025】なお、制御部7は、マイクロコンピュータ
により構成され、図示省略したCPU、ROM、RAM
を有している。ROMには、図2に示したカム軌跡、図
5,8に示したフローチャートに対応する制御プログラ
ム等が記憶されている。そして、CPUは、ROMに記
憶された制御プログラムに従って、RAMをワークエリ
ア等として利用しながら、AF処理等の各種処理を制御
する。
【0026】8、9は、それぞれバリエータ102、フ
ォーカスコンペレンズ104を移動させるためのステッ
ピングモータ等のモータであり、これらモータ8、9
は、それぞれモータドライバ10、11により駆動され
る。12は光電変換素子2の出力信号を増幅させるアン
プ、13は増幅された信号をNTSC映像信号等の映像
信号に変換するプロセス回路である。
【0027】14はプロセス回路13の出力信号から自
動合焦(以下AFと称する)を行うための信号を生成し
てAF動作させるAF制御部、15はズーム操作部であ
る。AF制御部14は、被写体の合焦情報として映像信
号の高周波成分、エッジ形状等を用い、その合焦情報に
基づいて合焦度を判定している。なお、AF法として
は、山登り式などが提案されているが、その基本原理
は、例えば、特開昭62−103616号公報等によっ
て公知となっているため、ここでは詳細な説明は省略す
る。ズーム操作部15は、テレまたはワイドのズーム方
向と、ズーム速度の信号を出力する。このズーム速度
は、複数の任意な速度でも、或いは固定の速度であって
もかまわない。
【0028】図2は、画角の変倍を行うバリエータ10
2と焦点調節を行うフォーカスコンペレンズ104の合
焦時における光軸上の位置関係を示すカム軌跡を示して
おり、ズーム時には、制御部7は、このカム軌跡をトレ
ースするように、バリエータ102とフォーカスコンペ
レンズ104を駆動させることにより、ボケが発生しな
いようにする。しかし、被写体の移動や最初に選択した
カム軌跡の誤り等により、ボケが発生することもあるの
で、AF制御部14は、ボケの発生を検知している。
【0029】この際、AF制御部14は、プロセス回路
13にて生成される映像信号を、その映像信号の垂直走
査周波数でサンプリングし、サンプリングした映像信号
中の高周波成分等に基づいて合焦度を判定しいてる。そ
して、AF制御部14は、前回のサンプリングにより得
られた合焦度と後述するサンプリング周期で得られた合
焦度とを比較することにより、合焦度の高いカム軌跡を
見つけ、その合焦度の高いカム軌跡への乗り換えを制御
部7に指示する。
【0030】このように、今回と前回の合焦度の比較に
依らずにカム軌跡を選択するようにしたのは、次の理由
による。
【0031】すなわち、今回と前回の合焦度を比較した
場合は、超低速ズームの場合に、AF信号のサンプリン
グ周期とズーム速度との関係で、今回サンプリング時の
合焦度が前回から変化しなくなる場合があるからであ
る。この例を図3を用いて説明する。図3は、バリエー
タ102の駆動モータとしてステッピングモータを使用
した場合のバリエータ102の駆動周期とAF信号との
関係を示した図であり、横軸はAF信号のサンプリング
周期(V)となっている。
【0032】ズーム速度を例えばPPS(PPS:ステ
ッピンクモータの駆動パルス÷速度)で表現すると、A
F信号のサンプリング周期毎にバリエータ102を駆動
する場合は、バリエータ102が駆動されたときの全て
のAF信号を確実にサンプリングすることができる(図
3の毎V駆動参照)。しかし、例えばプロセス回路13
にて生成される映像信号の垂直走査周波数(ここではN
TSC方式の60Hzであるとする)に同期してAF信
号(映像信号)のサンプリングを行った場合は、60P
PS未満のズーム速度のときに、サンプリング動作に対
してバリエータ102の駆動が間欠駆動となる。図3の
スロー時は、ズーム速度が15PPSの場合のAF信号
を示しており、AF信号が4回サンプリングされる毎に
1回の割合でバリエータ102が駆動されてAF信号が
変化している。
【0033】この場合は、4回のサンプリングタイミン
グのうち3回は、バリエータ102が停止しているの
で、当然、前回と今回のサンプリング時の合焦度もその
割合で同一となる。そのため、たとえ図4の非合焦軌跡
をトレースしていてボケが発生していたとしても、合焦
軌跡への乗り換えが遅れてしまったり、或いはボケ止ま
りの状態となる。
【0034】そこで、AF制御部14は、ズーム速度、
及びAF信号のサンプリング周期に基づいて、何V前の
AF信号と比較すればよいかを算出している。
【0035】次に、ズーム中のカム軌跡トレース動作を
図5のフローチャートに従って説明する。なお、図5の
処理は、ズーミング動作中において、繰り返し実行され
るものである。
【0036】まず、ズーム操作部15からのズーム駆動
命令に基づいて、ズーム動作モードであるか否かを判別
し(ステップS1)、ズーム動作モードでなければ、終
了する。一方、ズーム動作モードであれば、ズーム操作
部15からのズーム速度信号を読込む(ステップS
2)。そして、AFスイッチ(図示省略)により、AF
モードが設定されているか否かを判別する(ステップS
3)。その結果、AFモードが設定されていなければ、
ズーム操作部15から指示されたズーム速度、現在のバ
リエータ102、フォーカスコンペレンズ104の位置
に基づいて、カム軌跡を算出すると共に、算出したカム
軌跡に対応するフォーカス駆動量を算出する(ステップ
S7)。このカム軌跡の算出は、図2のようなカム軌跡
としては、代表的なものしか記憶しておらず、その間の
抜けているカム軌跡を計算により求めて、少量の情報に
より高精度に合焦させるようにするために行うものであ
る。
【0037】一方、AFモードが設定されていれば、A
F信号のサンプリング周波数を読み込み(ステップS
4)、ズーム速度、及びAF信号のサンプリング周波数
から何V前のAF信号を使用するかを、次の式により計
算する(ステップS5)。
【0038】PV=SV÷ZMSP (1) ただし、PV:何V前のデータを使用するか、SV:A
F信号のサンプリング周波数、ZMSP:ズーム速度で
ある。なお、PVは、商に余りが生じた場合は切り上げ
る。この式(1)で求められたPV前のサンプリング周
期と今回のサンプリング周期の間では、バリエータ10
2は確実に駆動されている。また、このPV前のサンプ
リング周期は、バリエータ102が確実に駆動されてい
るサンプリング周期のうち、今回のサンプリング周期と
の間隔が最小のサンプリング周期でもある。
【0039】次に、式(1)により算出したPV前のA
F信号と現在のAF信号を比較する(ステップS6)。
そして、合焦度の高い方のカム軌跡を選択し、選択した
カム軌跡をトレースするためのフォーカス駆動量を、ズ
ーム速度、バリエータ102の位置に基づいて算出する
(ステップS7)。そして、算出したフォーカス駆動量
の分だけ、フォーカスコンペレンズ104を駆動して
(ステップS8)、終了する。
【0040】このように、今回のAF信号との比較対象
のAF信号を、式(1)で求めたPV前のAF信号、す
なわちバリエータ102が確実に駆動されているサンプ
リング周期(V)のAF信号としているので、実際には
ボケが発生しているのにAF信号が変化しないためにボ
ケを認識することができないというようなことがなくな
り、確実にボケを検出して、迅速にカム軌跡の乗り換え
を行わうことが可能となる。
【0041】[第2の実施形態]図6は、第2の実施形
態に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【0042】第2の実施形態に係る撮像装置は、交換レ
ンズタイプの撮像装置であり、カメラユニット40のカ
メラユニット制御部17は、プロセス回路13にて生成
された映像信号中のAF制御用の信号、絞り動作のため
の信号、ズーム操作部15からの操作信号などを、カメ
ラ接点19及びレンズ接点18を介して、レンズユニッ
ト30のレンズユニッ制御部16に送信する。レンズユ
ニット制御部16は、カメラユニット制御部17から送
信された信号に基づいて、AF制御や絞り制御を行い、
ズーム位置、フォーカス位置、絞り位置等をカメラユニ
ット制御部17に送信する。
【0043】レンズユニット制御部16のAF制御部1
4は、第1の実施形態のAF制御部14と同様に、今回
のAF信号との比較対象のAF信号を、式(1)を用い
て決定する。従って、第1の実施形態と全く同様の効果
がえられる。なお、AF制御部14をカメラユニット4
0に搭載することにより、レンズユニット30の低価格
化を図ることも可能である。
【0044】[第3の実施形態]図7は、第3の実施形
態に係る撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
第3の実施形態に係る撮像装置も、第2の実施形態と同
様に交換レンズタイプの撮像装置であり、構成および機
能もほぼ同様である。
【0045】ただし、第3の実施形態では、カメラユニ
ット40にNTSC、PAL等のテレビジョン方式を記
憶する方式記憶部20が追加されており、この方式記憶
部20に記憶されたテレビジョン方式がカメラ接点19
及びレンズ接点18を介して、レンズユニット30のA
F制御部14に送信される。そして、AF制御部14
は、送信されたテレビジョン方式に基づいて、その垂直
走査周波数を認識し、認識した垂直走査周波数でAF信
号をサンプリングする。また、AF制御部14は、認識
した垂直走査周波数を用いて、何V前のAF信号を今回
のAF信号との比較対象にすべきかを算出する。
【0046】次に、第3の実施形態におけるズーム中の
カム軌跡トレース動作を図8のフローチャートに従って
説明する。なお、図8の処理は、ズーミング動作中にお
いて、繰り返し実行されるものである。
【0047】まず、ズーム操作部15からのズーム駆動
命令に基づいて、ズーム動作モードであるか否かを判別
し(ステップS21)、ズーム動作モードでなければ、
終了する。一方、ズーム動作モードであれば、ズーム操
作部15からのズーム速度信号を読込む(ステップS2
2)。そして、AFスイッチ(図示省略)により、AF
モードが設定されているか否かを判別する(ステップS
23)。その結果、AFモードが設定されていなけれ
ば、ズーム操作部15から指示されたズーム速度、現在
のバリエータ102、フォーカスコンペレンズ104の
位置に基づいて、カム軌跡を算出すると共に、算出した
カム軌跡に対応するフォーカス駆動量を算出する(ステ
ップS27)。このカム軌跡の算出は、図2のようなカ
ム軌跡としては、代表的なものしか記憶しておらず、そ
の間の抜けているカム軌跡を計算により求めて、少量の
情報により高精度に合焦させるようにするために行うも
のである。
【0048】一方、AFモードが設定されていれば、カ
メラデータ(テレビジョン方式)をカメラユニット40
から通信動作により読み込み、その垂直走査周波数を認
識し、認識した垂直走査周波数に同期してAF信号をサ
ンプリングする(ステップS24)。そして、ズーム速
度、及びAF信号のサンプリング周波数から何V前のA
F信号を使用するかを計算する(ステップS25)。こ
こでは、テレビジョン方式がNTSCの場合は下記の式
(2)を使用し、PALの場合は下記の式(3)を使用
する。
【0049】PV=NV÷ZMSP (2) ただし、NVは、NTSCテレビジョン方式の垂直走査
周波数。
【0050】PV=PaV÷ZMSP (3) ただし、PaVは、PALテレビジョン方式の垂直走査
周波数。
【0051】なお、PVは、商に余りが生じた場合は切
り上げる。これら式(2)、式(3)で求められたPV
前のサンプリング周期と今回のサンプリング周期の間で
は、バリエータ102は確実に駆動されている。また、
このPV前のサンプリング周期は、バリエータ102が
確実に駆動されているサンプリング周期のうち、今回の
サンプリング周期との間隔が最小のサンプリング周期で
もある。
【0052】次に、式(2)、または式(3)により算
出したPV前のAF信号と現在のAF信号を比較する
(ステップS26)。そして、合焦度の高い方のカム軌
跡を選択し、選択したカム軌跡をトレースためのフォー
カス駆動量を、ズーム速度、バリエータ102の位置に
基づいて算出する(ステップS27)。そして、算出し
たフォーカス駆動量の分だけ、フォーカスコンペレンズ
104を駆動して(ステップS28)、終了する。
【0053】このように、AF信号のサンプリング周波
数として使用すべき周波数を、カメラユニット40から
送信されたテレビジョン方式情報に基づいて認識するこ
とにより、交換レンズであるレンズユニット30を、テ
レビジョン方式が異なるカメラユニット40に使用する
ことが可能となり、汎用性のあるものとすることができ
る。
【0054】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
ることなく、例えば、テレビジョン方式ではなく、その
テレビジョン方式の垂直走査周波数そのものを送信する
ようにしてもよい。また、数周期前の合焦度と今回の合
焦度とを比較することによりカム軌跡を選択するのでは
なく、ズーム速度が遅い場合は、サンプリング周波数そ
れ自体を小さくしてサンプリング周期を長くして、常に
今回と前回の合焦度を比較することによりカム軌跡を選
択するようにすることも可能である。また、バリエータ
とフォーカスコンペレンズを、連続的に回転するモータ
により駆動する場合にも適用可能である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画角の変倍を行う変倍レンズ群と、変倍レンズ群の移動
に伴う焦点面位置の変化を補正する機能と焦点調節機能
とを兼ね備えたフォーカスコンペレンズ群を含むレンズ
系と、被写体距離に応じた合焦時の変倍レンズ群とフォ
ーカスコンペレンズ群との位置関係を示す軌跡を記憶す
る記憶手段とを有し、変倍動作時には記憶された軌跡を
追従するように前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレ
ンズ群とを移動させる撮像装置において、レンズ系から
得られる光学像を光電変換して映像信号を生成し、変倍
動作時には、生成された映像信号中より焦点状態を所定
の周期で検出して比較することによって合焦度及び合焦
点に近づく方向を判定し、変倍レンズ群の移動速度に基
づいて前記周期を決定するように構成した。
【0056】従って、実際にはボケが発生しているのに
合焦度が変化しないために合焦度の劣化を認識すること
ができないというようなことが、変倍速度の如何に拘わ
らず無くなり、合焦度の劣化を確実に検知して、迅速に
カム軌跡の乗り換えを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図2】カム軌跡を示す図である。
【図3】AF信号のサンプリング周期毎にバリエータを
駆動する場合と、間欠周期でバリエータを駆動する場合
とのAF信号の変化例を示した図である。
【図4】カム軌跡の乗り換えの必要性を説明するための
図である。
【図5】本発明の第1,第2の実施形態におけるズーム
中のカム軌跡トレース動作を示すフローチャートであ
る。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る撮像装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る撮像装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施形態におけるズーム中のカ
ム軌跡トレース動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:リアフォーカスズームレンズ 2:CCD 7:制御部 8,9:モータ 10,11:モータドライバ 13:プロセス回路 14:AF制御部 15:ズーム操作部 16:レンズユニット制御部 17:カメラユニット制御部 20:方式記憶部 30:レンズユニット 40:カメラユニット 102:バリエータ 104:フォーカスコンペレンズ

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画角の変倍を行う変倍レンズ群と、前記
    変倍レンズ群の移動に伴う焦点面位置の変化を補正する
    機能と焦点調節機能とを兼ね備えたフォーカスコンペレ
    ンズ群を含むレンズ系と、被写体距離に応じた合焦時の
    前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレンズ群との位置
    関係を示す軌跡を記憶する記憶手段とを有し、変倍動作
    時には前記記憶手段に記憶された軌跡を追従するように
    前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレンズ群とを移動
    させる撮像装置において、 前記レンズ系から得られる光学像を光電変換して映像信
    号を生成する生成手段と、 変倍動作時に前記生成手段により生成された映像信号中
    より焦点状態を所定の周期で検出して比較することによ
    って合焦度及び合焦点に近づく方向を判定する判定手段
    と、 前記変倍レンズ群の移動速度に基づいて前記周期を決定
    する決定手段と、 を備えたことを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記決定手段は、前記焦点状態を検出す
    る処理の周期を前記変倍レンズ群の移動速度により除算
    し、除算値に対応する抽出周期だけ前の抽出周期の合焦
    度を今回判定された合焦度との比較対象として決定する
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記レンズ系は、交換可能なレンズ系に
    より構成されたことを特徴とする請求項1記載の撮像装
    置。
  4. 【請求項4】 前記レンズ系は、交換可能なレンズ系に
    より構成され、前記判定手段は、撮像装置本体に搭載さ
    れた前記生成手段により生成された映像信号の垂直走査
    周期を、撮像装置本体から通信動作により通信されたテ
    レビジョン方式情報に基づいて認識することを特徴とす
    る請求項1記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記レンズ系は、交換可能なレンズ系に
    より構成され、前記判定手段は、撮像装置本体に搭載さ
    れた前記生成手段により生成された映像信号の垂直走査
    周期を撮像装置本体から通信動作により得ることを特徴
    とする請求項1記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】 前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレ
    ンズ群は、ステッピングモータにより駆動制御されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  7. 【請求項7】 画角の変倍を行う変倍レンズ群と、前記
    変倍レンズ群の移動に伴う焦点面位置の変化を補正する
    機能と焦点調節機能とを兼ね備えたフォーカスコンペレ
    ンズ群を含むレンズ系と、被写体距離に応じた合焦時の
    前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレンズ群との位置
    関係を示す軌跡を記憶する記憶手段とを有し、変倍動作
    時には前記記憶手段に記憶された軌跡を追従するように
    前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレンズ群とを移動
    させる撮像装置において、 前記レンズ系から得られる光学像を光電変換して映像信
    号を生成する生成工程と、 変倍動作時に前記生成工程により生成された映像信号中
    より焦点状態を所定の周期で検出して比較することによ
    って合焦度及び合焦点に近づく方向を判定する判定工程
    と、 前記変倍レンズ群の移動速度に基づいて前記周期を決定
    する決定工程と、 を備えたことを特徴とする撮像方法。
  8. 【請求項8】 前記決定工程は、前記焦点状態を検出す
    る処理の周期を前記変倍レンズ群の移動速度により除算
    し、除算値に対応する抽出周期だけ前の抽出周期の合焦
    度を今回判定された合焦度との比較対象として決定する
    ことを特徴とする請求項7記載の撮像方法。
  9. 【請求項9】 前記レンズ系は、交換可能なレンズ系に
    より構成されたことを特徴とする請求項7記載の撮像方
    法。
  10. 【請求項10】 前記レンズ系は、交換可能なレンズ系
    により構成され、前記判定工程は、撮像装置本体に搭載
    された前記生成工程により生成された映像信号の垂直走
    査周期を、撮像装置本体から通信動作により通信された
    テレビジョン方式情報に基づいて認識することを特徴と
    する請求項7記載の撮像方法。
  11. 【請求項11】 前記レンズ系は、交換可能なレンズ系
    により構成され、前記判定工程は、撮像装置本体に搭載
    された前記生成工程により生成された映像信号の垂直走
    査周期を撮像装置本体から通信動作により得ることを特
    徴とする請求項7記載の撮像方法。
  12. 【請求項12】 前記変倍レンズ群とフォーカスコンペ
    レンズ群は、ステッピングモータにより駆動制御される
    ことを特徴とする請求項7記載の撮像方法。
  13. 【請求項13】 画角の変倍を行う変倍レンズ群と、前
    記変倍レンズ群の移動に伴う焦点面位置の変化を補正す
    る機能と焦点調節機能とを兼ね備えたフォーカスコンペ
    レンズ群を含むレンズ系と、被写体距離に応じた合焦時
    の前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレンズ群との位
    置関係を示す軌跡を記憶する記憶手段とを有し、変倍動
    作時には前記記憶手段に記憶された軌跡を追従するよう
    に前記変倍レンズ群とフォーカスコンペレンズ群とを移
    動させるためのプログラムを記憶する記憶媒体を有する
    撮像装置において、前記記憶媒体に記憶されるプログラ
    ムは、 前記レンズ系から得られる光学像を光電変換して映像信
    号を生成する生成ルーチンと、 変倍動作時に前記生成工程により生成された映像信号中
    より焦点状態を所定の周期で検出して比較することによ
    って合焦度及び合焦点に近づく方向を判定する判定ルー
    チンと、 前記変倍レンズ群の移動速度に基づいて前記周期を決定
    する決定ルーチンと、 を含むことを特徴とする記憶媒体。
  14. 【請求項14】 前記決定ルーチンは、前記焦点状態を
    検出する処理の周期を前記変倍レンズ群の移動速度によ
    り除算し、除算値に対応する抽出周期だけ前の抽出周期
    の合焦度を今回判定された合焦度との比較対象として決
    定することを特徴とする請求項13記載の記憶媒体。
  15. 【請求項15】 前記レンズ系は、交換可能なレンズ系
    により構成されたことを特徴とする請求項13記載の記
    憶媒体。
  16. 【請求項16】 前記レンズ系は、交換可能なレンズ系
    により構成され、前記判定ルーチンは、撮像装置本体に
    搭載された前記生成ルーチンにより生成された映像信号
    の垂直走査周期を、撮像装置本体から通信動作により通
    信されたテレビジョン方式情報に基づいて認識すること
    を特徴とする請求項13記載の記憶媒体。
  17. 【請求項17】 前記レンズ系は、交換可能なレンズ系
    により構成され、前記判定ルーチンは、撮装置本体に搭
    載された前記生成ルーチンにより生成された映像信号の
    垂直走査周期を撮像装置本体から通信動作により得るこ
    とを特徴とする請求項13記載の記憶媒体。
  18. 【請求項18】 前記変倍レンズ群とフォーカスコンペ
    レンズ群は、ステッピングモータにより駆動制御される
    ことを特徴とする請求項13記載の記憶媒体。
  19. 【請求項19】 変倍レンズと、 フォーカスレンズと、 映像信号中より所定の周期で焦点状態を検出する焦点検
    出手段と、 前記焦点検出手段の出力に基づいて前記フォーカスレン
    ズを制御する焦点制御手段と、 前記変倍レンズの移動速度に基づいて前記周期を変更す
    る制御手段と、 を備えたことを特徴とするレンズ制御装置。
  20. 【請求項20】 請求項19において、前記焦点検出手
    段は、通常は垂直同期信号の周期で焦点状態を検出し、
    前記制御手段は、前記変倍レンズの移動速度が遅いと
    き、前記周期を長くするように制御することを特徴とす
    るレンズ制御装置。
  21. 【請求項21】 変倍レンズとフォーカスレンズを有す
    る撮像装置において、 映像信号中より所定の周期で焦
    点状態を検出する焦点検出工程と、 前記焦点検出工程の出力に基づいて前記フォーカスレン
    ズを制御する焦点制御工程と、 前記変倍レンズの移動速度に基づいて前記周期を変更す
    る制御工程と、 を備えたことを特徴とするレンズ制御方法。
  22. 【請求項22】 請求項21において、前記焦点検出工
    程は、通常は垂直同期信号の周期で焦点状態を検出し、
    前記制御工程は、前記変倍レンズの移動速度が遅いと
    き、前記周期を長くするように制御することを特徴とす
    るレンズ制御方法。
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