JP2632684B2 - サスペンションの制御装置 - Google Patents

サスペンションの制御装置

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JP2632684B2 JP62211890A JP21189087A JP2632684B2 JP 2632684 B2 JP2632684 B2 JP 2632684B2 JP 62211890 A JP62211890 A JP 62211890A JP 21189087 A JP21189087 A JP 21189087A JP 2632684 B2 JP2632684 B2 JP 2632684B2
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stabilizer bar
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ロール剛性を発揮するスタビライザーバー
と減衰力調整および車高調整可能なエアーサスペンショ
ンとを有する車輛におけるサスペンションの制御装置に
関する。
〔従来の技術〕
ロール剛性を発揮するスタビライザーバーと減衰力調
整および車高調整可能なエアーサスペンションとを有す
る車輛におけるサスペンションの制御装置としては、従
来から、第5図に示すようなサスペンション構造を利用
する方法が提案されている。
このサスペンション構造は、車輛の四輪各部の車軸側
Aと車体側Bとの間に装備されたエアーサスペンション
1と、例えば、車輛のフロント側左右の車輪T間に装備
されたスタビライザーバーSとを有してなる。
そして、エアーサスペンション1は、その上端にアク
チュエーターaを有すると共に、その内部にはコントロ
ールバルブ(図示せず)を有しており、かつ、外部には
空気室を有しており、アクチュエーターaの駆動でコン
トロールバルブを作動し発生減衰力を高低変更すると共
に、空気室内における空気圧の変更で車輛車高を高低変
更するとしている。
従って、例えば、車輛を操縦する運転者の好みによっ
て空気室内に圧気を供給して車輛車高を上昇させると共
に、アクチュエーターaを駆動してエアーサスペンショ
ン1における発生減衰力を高減衰力とする所謂減衰力ハ
ードにすれば、車輛の荒地走行時の走破性を向上させる
ことが可能になる。
また、空気室内から圧気を排出して車輛車高を下降さ
せると共に、アクチュエーターaを駆動してエアーサス
ペンション1における発生減衰力を低減衰力とする所謂
減衰ソフトにすれば、車輛の平坦路走行時の乗り心地を
優先させることが可能になる。
そしてまた、車輛の走行時にロール現象が招来される
ときには、スタビライザーバーSによるロール剛性が発
揮されて上記ロール現象が抑制され、車輛の操縦安定性
が得られる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記した構造からなる従来のサスペン
ションの制御装置にあっては、車輛の走行状況に応じた
好ましい乗り心地や操縦安定性が得られない不都合を生
じる。
即ち、前記従来のサスペンション構造におけるスタビ
ライザーバーSは、そのロール剛性によってアンチロー
ル機能を発揮し車輛の操縦安定性を確保できるように、
一般には、かなり硬い設定値とされている。
従って、平坦路走行中の車輛の乗り心地を優先させる
ために、エアーサスペンション1における発生減衰力を
減衰力ソフトにしても、車輛の左右輪Tが逆位相で上下
動するときには、上記スタビライザーバーSの剛性が発
揮されることになり、所謂硬い感触となって、減衰力ソ
フトの効果が半減され乗り心地が悪化される不都合があ
る。
また、上記した不都合を解決するために、スタビライ
ザーバーSの剛性を比較的低いものに設定すると、減衰
力ソフトの効果は半減されなくなるが、スタビライザー
バーSの本来機能たるアンチロール機能自体が低下され
ることになり、必要なロール制御ができず車輛の操縦安
定性を得られなくなる危惧がある。
そこで本発明は、前記した事情に鑑みて、車輛の各種
走行状況に応じて好ましい乗り心地と操縦安定性とを得
ることができるサスペンションの制御装置を新たに提供
することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の問題点を解決するために、本発明の構成は、車
輛の左右輪間に装備されるスタビライザーバーと、車輛
の車体側と車軸側との間に装備されてアクチュエーター
の作動でその発生減衰力を可変とするエアーサスペンシ
ョンとを備えたサスペンションにおいて、エアーサスペ
ンションへ圧気を供給するアキュムレーターと、スタビ
ライザーバーの両端と車輛の車軸との間に介装させた二
つの制御用シリンダとを設け、上記各制御用シリンダは
シリンダ体と、シリンダ体内にピストン体を介して収装
されたロッド体と、シリンダ体内にピストン体で区画さ
れた二つの油室とを有し、上記二つの油室は外部の二つ
のオペレートチェック弁を介して相互に連通されると共
にリザーバタンクに連通され、更に上記二つのオペレー
トチェック弁は上記アキュムレーター又は大気側に選択
的に連通又は遮断されることを特徴とするものである。
〔作 用〕
エアーサスペンションが伸縮調整されて車輛車高が変
更調整されると共に、エアーサスペンションにおける発
生減衰力が高低調整され、しかも、スタビライザーバー
のロール剛性がハード、ミディアム、ソフトの三段階に
選択され得るので、これらの選択組み合せで路面状況に
応じた車輛の各種の走行状況を現出できる。
〔実施例〕
以下、図示した実施例に基いて本発明を説明する。
本発明に係るサスペンションの制御装置は、第1図に
示すように、車輛の四輪各部の車軸側Aと車体側Bとの
間にそれぞれ装備されるエアーサスペンション1、1
と、車輛の左右の車輪T、T間に装備されるスタビライ
ザーバーSと、スタビライザーバーSの一端と車輛の車
軸側Aとの間にそれぞれ配設される二つの制御用シリン
ダ2、2′とを有してなる。
そして、上記各エアーサスペンション1は、空気室R
を有すると共にアクチュエーターaを有してなり、さら
に本実施例にあっては、上記エアーサスペンション1に
は、第2図に示すように、ガスばねとしてのサブタンク
rが連設されている。
ここで、上記各エアーサスペンション1への圧気の給
排機構について少しく説明する。
先ず、各エアーサスペンション1の各空気室Rは、そ
れぞれ切換バルブ10を介して各サブタンクrに連通され
ていると共に、それぞれレベリングバルブ11を介してア
キュムレーターQに連通されている。
上記アキュムレーターQには、モーター等の駆動源12
で駆動されるポンプ13からの圧気が逐次補充されると
し、当該アキュムレーターQ内の圧気は当該アキュムレ
ーターQと前記各レベリングバルブ11との間に配設され
ているメインバルブ14の開放時に前記各空気室R側に供
給されるとしている。
そして、上記アキュムレーターQからの圧気は、前記
各制御用シリンダ2,2′に附設されているオペレートチ
ェック弁3(図中3a,3bで示す)への作動用のパイロッ
ト圧としても利用されるとしている。
なお、図中13aはフィルター、13bはチェック弁、13c
はリリーフ弁、13dは排気弁、15はドライヤー、14aはチ
ェック弁、14bは絞り、16は圧力スイッチ、17aは給気バ
ルブ、17bは排気バルブをそれぞれ示す。
前記した圧気の給排機構中における各バルブ類の切換
作動およびエアーサスペンション1に附設されたアクチ
ュエーターaの駆動は、図示していないが、コントロー
ラーからの指令信号によって可とされ、当該コントロー
ラーに入力される信号としては、手動操作による選択信
号の他に、車速センサー、車高センサー、ハンドル角セ
ンサーさらには加速度センサー等の検出手段からの検出
信号がある。
従って、空気室R内へ圧気が供給されるとエアーサス
ペンション1が伸長されて車輛車高が高車高に調整され
ると共に、上記圧気が空気室R内から排出されるとエア
ーサスペンション1が収縮されて車輛車高が低車高に調
整されることになる。
また、アクチュエーターaの作動で内部のローターリ
ーバルブ(図示せず)が駆動されるとその発生減衰力が
高低調整され、所謂減衰力ハードあるいは減衰力ソフト
のいずれかの減衰力発生状況になる。
さらに、本実施例にあっては、エアーサスペンション
1の伸縮時には、空気室Rとガスばねとしてのサブタン
クrとの連通が選択されることによって、所謂ばねハー
ドあるいはばねソフトが選択される。
従って、例えば、空気室R内に圧気を供給して車輛車
高を上昇させると共に発生減衰力を所謂減衰力ハードに
すると、車輛の荒地走行に適することになる。
そして、空気室R内から圧気を排出して車輛車高を下
降させると共に発生減衰力を所謂減衰力ソフトにする
と、車輛の平地走行に適することになる。
また、車輛車高が高低いずれにあっても、空気室Rと
サブタンクrとを連通すると所謂ばねソフトになって、
平地走行時の乗り心地を優先させることが可能になり、
上記連通を遮断すると、荒地走行時の乗り心地を優先さ
せることが可能になる。
そしてまた、車輛に急旋回によるロール現象やスクオ
ートあるいはノーズダイブによるピッチング現象が招来
されるときには、各エアーサスペンション1における発
生減衰力および各空気室R内における空圧の高低制御に
よって、上記ロール現象およびピッチング現象を抑制し
て車輛姿勢を制御することが可能になる。
一方、制御用シリンダ2、2′は、その伸縮の可不可
が選択されるように形成されていて、両者の伸縮が可と
されるときには、スタビライザーバーSの捩りトルク、
即ち、ロール剛性が減殺されて所謂スタビソフトの状態
が現出され、かつ、両者の伸縮が不可とされるときに
は、スタビライザーバーSの捩りトルク、即ち、ロール
剛性がそのまま維持されて所謂スタビハードの状態が得
られ、更に一方の制御用シリンダを伸縮させ、他方の制
御用シリンダを中立に保持した場合にはスタビライザの
剛性がミディアムとなる。従って、エアーサスペンショ
ン1と制御用シリンダ2、2′を複合制御すると下記表
1のモードと適用例が得られる。
制御用シリンダ2、2′は、第2図に示すように、当
該制御用シリンダ2、2′に接続されたオペレートチェ
ック弁3(図中3a,3bで示す)で、その伸縮の可不可が
選択されるように形成されているもので、当該オペレー
トチェック弁3にパイロット圧が作用しているときには
所謂開放弁状態になり、上記制御用シリンダ2の伸縮が
可とされ、上記オペレートチェック弁3にパイロット圧
が作用していないときには所謂閉弁状態になり、上記制
御用シリンダ2、2′の伸縮が不可とされる。
そして、上記オペレートチェック弁3へのパイロット
圧は、本実施例にあっては、前記圧気の給排機構中のア
キュムレーターQから充当されるとしている。
ここで、上記制御用シリンダ2、2′について、少し
く説明する。
第2図では、本発明における制御用シリンダ2、2′
を原理的に示しているが、当該制御用シリンダ2、2′
は、シリンダ体20と、当該シリンダ体20内に収装された
ピストン体21と、当該ピストン体21に連結されるロッド
体22とを有してなり、上記ピストン体21によって、シリ
ンダ体20内に区画形成された二つの油室23,24内には、
それぞれスプリング25,26が収装されていて、上記ピス
トン体21をシリンダ体20内の中央で中立させるように両
方向から附勢している。
そして、上記二つの油室23,24は、外部のオペレート
チェック弁3b,3bを介して相互に連通されると共に、リ
ザーバータンク4に連通されている。
尚、上記シリンダ体20の下端(図中右方端)は、車輛
の車軸側AのロアーアームA1に連結され、上記ロッド体
22の上端(図中左方端)は、車輛の車体側Bに配設され
たスタビライザーバーSの一端に連結される(第1図参
照)。
従って、前記各オペレートチェック弁3b,3bが所謂開
放状態にあるときには、ピストン体21のシリンダ体20内
での下降(図中右行)に伴って、一方の油室23内に他方
の油室24側からの作動油が吸入されると共に、油室24内
のピストンロツド22侵入量体積分の油はリザーバータン
ク4側に向けて流出されることになり、従って、当該制
御用シリンダ2、2′は、収縮されることになる。
また、上記と逆に、ピストン体21のシリンダ体20内で
の上昇(図中左行)に伴って、油室24内に他方の油室23
とピストンロツド22の排出体積分の作動油がリザーバー
タンク4側から吸入されると共に、他方の油室23内から
も作動油が流出されることになり、従って、当該制御用
シリンダ2、2′は、伸長されることになる。
即ち、各オペレートチェック弁3b,3bが所謂開放状態
にあるときには、制御用シリンダ2、2′の伸縮が許容
されると共に、当該制御用シリンダ2、2′の伸縮は、
車輛の車軸側Aと車体側Bとの間でその相間距離を変更
するような動きがあるときに、当該動きを許容すること
になる。
さらに詳しくは、例えば、車輛のフロント側左右の車
輪Tが逆位相で上下動するような場合に、スタビライザ
ーバーSによるロール剛性が車体側Bに作用せず、車輛
における乗り心地が良化されることになる。
また、上記したところと逆に、各オペレートチェック
弁3b,3bが所謂閉弁として機能するときには、各油室23,
24内とリザーバータンク4との間の連通が阻止されるこ
とになり、当該制御用シリンダ2、2′は、その伸縮が
阻止された状態になる。
このため、例えば、車輛のフロント側左右の車輪Tが
逆位相で上下動するような場合に、スタビライザーバー
Sによるロール剛性が車軸側Aに作用することになり、
車輛における操縦安定性が向上されることになる。
なお、上記各オペレートチェック弁3b,3bが開放状態
になるのは、給気バルブ17a、17a′の作動で圧気が供給
されているときであり、また、当該各オペーレートチェ
ック弁3b,3bが所謂閉弁として機能するのは、排気バル
ブ17b、17b′の作動で圧気が排出されているときである
のは勿論である。給気バルブ17a、17a′又は排気バルブ
17b、17b′は同時に開閉されたり、選択的に開閉され
る。
従って、上記制御用シリンダ2、2′によれば、スタ
ビライザーバーSのロール剛性のハード、ソフト、ミデ
ィアムのモードを選択して、例えば、所謂スタビハード
にすると走行車輛におけるロール現象やピッチング現象
に対処し得て車輛の操縦安定性を向上し得ると共に、所
謂スタビソフトにすると走行車輛における減衰力ソフト
の維持が可能となり車輛の乗り心地を向上し得ることに
なる。
第3図及び第4図は、前記した制御用シリンダ2、
2′の具体的な実施例を示すものであって、当該制御用
シリンダ2、2′は、第3図に示すように、適宜のハウ
ジングH内に前記した各オペレートチェック弁3b,3bお
よびリザーバータンク4と共に一体に形成されている。
ハウジングH内には、制御用シリンダ2、2′とリザ
ーバータンク4とを連通する油通路L1,L2を有すると共
に、上記制御用シリンダ2内と上記リザーバータンク4
との連通を可とする油通路L3を有する。
ハウジングHの下端(図中右方端)には、ロアーアー
ムA1(第1図参照)への取付部H1を有している。尚、後
述するロッド体22の上端(図中左方端)には、スタビラ
イザーバーSへの取付部22aを有している。
上記制御用シリンダ2、2′を構成するシリンダ体20
は、ハウジングHの一部に有底円筒状となるように形成
されているものであって、当該シリンダ体20内にはピス
トン体21が摺動自在に収装され、当該ピストン体21がシ
リンダ体20内に二つの油室23,24を区画形成している。
そして、ピストン体21をピストンナット21a利用でそ
の基端に連結したロッド体22は、その先端をシリンダ体
20の上端側外部に突出させている。
上記シリンダ体20の上端側は、キャップ部材20aの装
着によって閉塞されるとし、当該キャップ部材20aの軸
芯部を前記ロッド体22が貫通するとしている。
そして、上記キャップ部材20aの外周側にはオイルシ
ール20bが介装され、上記キャップ部材20aの内周側には
その内周面が上記ロッド体22の外周面に摺接する軸受20
cが配設されている。
前記ピストン体21の上端面上にはストッパー21bが配
設されており、上記ピストン体21が上記シリンダ体20内
を大きいストローク上昇するときのストローク規制手段
にしている。
また、前記シリンダ体20内には、前記ピストン体21を
当該シリンダ体20内におけるピストンストローク域の中
立位置に位置決めるための一対のスプリング25,26が収
装されており、当該各スプリング25,26は上記ピストン
体21を両方向から附勢するように機能している。
ハウジングHに穿設されている油通路L1は、前記ピス
トン体21がシリンダ体20内で伸び切り直前位置に摺動し
たときに、当該ピストン体21の外周によってその開口が
閉塞されるように位置決めされて穿設されており、ま
た、油通路L2は、上記ピストン体21がシリンダ体20内で
底付き直前位置に摺動したときに、当該ピストン体21の
外周によってその開口が閉塞されるように位置決められ
て穿設されている。
そして、油通路L3は、上記ピストン体21がシリンダ体
20内の中立位置にあるときにその開口を上記ピストン体
21の外周で閉塞するように位置決められている。
尚、上記ピストン体21の外周中央には、バックアップ
リング21cで附勢されたピストンリング21dが介装されて
いて、当該ピストンリング21dが前記油通路L1,油通路L2
および油通路L3の各開口を閉塞するとしている。
前記油通路L1,油通路L2中には、それぞれオペレート
チェック弁3b,3bが配設されており、当該各オペレート
チェック弁3b,3bは、第4図に示すように、所謂ポペッ
ト弁形式に同一に形成されている。
即ち、ハウジングH内にそれぞれ配設されたバルブシ
ート部材30a,30b内には、それぞれポペット31a,31bが上
下動自在に収装され、当該ポペット31a,31bが上昇して
いるときには当該ポペット31a,31bの上流側と下流側と
の連通を遮断し、逆に、上記ポペット31a,31bが下降し
ているときには、上記連通を可とするとしている。
尚、上記各ポペット31a,31bは、前記各バルブシート
部材30a,30bをハウジングH内に定着させるために、そ
れぞれハウジングHに螺着されたキャップ部材32a,32b
の上面にその下端がそれぞれ係止されたスプリング33a,
33bの上端が当接されて上昇方向に附勢されている。
また尚、前記各バルブシート部材30a,30bの外周側面
には環状溝、また、その肉厚には油孔が穿設され、当該
各バルブシート部材30a,30bの外周側と内周側との連通
を可とすると共に、上記環状溝は前記油通路L1,油通路L
2にそれぞれ連通されるとしている。
前記各ポペット31a,31bの先端にはそれぞれプッシュ
ロッド33a,33bの先端が近隣されており、当該プッシュ
ロッド33a,33bの後端に前記したアキュムレーターQか
らの気圧が作用されると、これが前進(図中下降)して
上記ポペット31a,31bを所定量下降させるようになって
いる。
上記プッシュロッド34a,34bは、ハウジングHに内に
摺動自在に収装され、前記各バルブシート部材30a,30b
との間にそれぞれ配設されたスプリング35a,35bによっ
て上昇方向に附勢されている。
そして、上記各プッシュロッド34a,34bの後端側には
それぞれ気室36a,36bが形成されていて、当該各気室36
a,36b内に外部からの圧気が流入されると、前記各スプ
リング35a,35bの反発力に打ち勝って上記ハウジングH
内で下降、即ち、前進して、各ポペット31a,31bを下
降、即ち、後退させることになる。
従って、本実施例において、前記各オペレートチェッ
ク弁3b,3bは、パイロット圧の作用によって、前進する
プッシュロッド34a,34bでポペット31a,31bが後退され
て、開放状態を呈すると共に、上記パイロット圧の解除
でプッシュロッド34a,34bが後退することによってポペ
ット31a,31bが前進し、油通路L1,L2を一方向流れの通路
とするチェック弁として機能することになる。
そして、各オペレートチェック弁3b,3bが開放状態に
なると制御用シリンダ2の伸縮が可とされると共に、各
オペレートチェック弁3b,3bがチェック弁として機能す
るとその伸縮が阻止されることになる。
前記ハウジングHには、リザーバータンク4が配設さ
れているが、当該リザーバータンク4は、第3図に示す
ように、上記ハウジングH内に油室40と空気室41とを区
画形成するように、ゴム膜42を有してなり、当該ゴム膜
42の外側縁は上記空気室41と外部とを隔絶するようにハ
ウジングHに螺装されたキャップ部材43によって定着さ
れている。
そして、上記油室40は、前記各オペレートチェック弁
3b,3bを介しての油通路L1,L2と連通されるように形成さ
れていると共に、油通路L3と連通されている。
また、上記空気室41は、本実施例にあって、前記キャ
ップ部材43に穿設された開口43aを介して、外部と連通
されていて、当該空気室41内が所謂大気圧となるように
設定されている。
〔発明の効果〕
本発明によれば、次の効果がある。
(1)車輛の左右輪間にスタビライザーバーを設け、車
体側と車軸側との間に減衰力が可変でアキュムレーター
から圧気が供給されるエアーサスペンションを設けてい
るから、車輛の走行時にロール現象が抑制され、又、発
生減衰力を高低調整でき、車高を高低調整でき、これに
より車輛における好ましい乗り心地と操縦安定性が得ら
れる。
(2)二つの制御シリンダにおける各オペレートチェッ
ク弁がアキュムレーター側に連通しているときには各オ
ペレートチェック弁が開放状態となって制御シリンダを
伸縮させ、これによりスタビソフトの状態を設定でき、
同じく各オペレートチェック弁が大気側に連通している
ときは各オペレートチェック弁が閉弁状態となってスタ
ビハードの状態を設定でき、更に一方の制御シリンダ側
のオペレートチェック弁を開放状態とし且つ他方の制御
シリンダ側のオペレートチェック弁を閉弁状態としたと
きはスタビミディアムの状態を設定できる。
(3)各オペレートチェック弁はサスペンションシステ
ムにおけるアキュムレーターからの圧気を利用するだけ
で開放状態とすることができ、特別の装備をわざわざ設
ける必要がないから汎用性が期待できる。しかもアキュ
ムレーターからの圧気は制御シリンダを直接伸縮させる
ものでは無く、オペレートチェック弁を開かせるだけの
わずかな圧力で良いから大がかりな装置を必要としない
ですむ。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るサスペンションの制御装置を使用
するサスペンション構造を示す概略斜視図、第2図は本
発明に係るサスペンションの制御装置を示す回路図、第
3図は本発明における制御用シリンダの具体的な実施例
を示す断面図、第4図は第3図中の線IV−IVで示す断面
図、第5図は従来例としてのサスペンション構造を第1
図と同様に示す概略斜視図である。 〔符号の説明〕 1……エアーサスペンション 2、2′……制御用シリンダ 3,3a,3b……オペレートチェック弁 4……リザーバータンク 10……切換バルブ 13……ポンプ A……車軸側 B……車体側 Q……アキュムレーター R……空気室 T……車輪 S……スタビライザーバー a……アクチュエーター r……サブタンク

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輛の左右輪間に装備されるスタビライザ
    ーバーと、車輛の車体側と車軸側との間に装備されてア
    クチュエーターの作動でその発生減衰力を可変とするエ
    アーサスペンションとを備えたサスペンションにおい
    て、エアーサスペンションへ圧気を供給するアキュムレ
    ーターと、スタビライザーバーの両端と車輛の車軸との
    間に介装させた二つの制御用シリンダとを設け、上記各
    制御用シリンダはシリンダ体と、シリンダ体内にピスト
    ン体を介して収装されたロッド体と、シリンダ体内にピ
    ストン体で区画された二つの油室とを有し、上記二つの
    油室は外部の二つのオペレートチェック弁を介して相互
    に連通されると共にリザーバタンクに連通され、更に上
    記二つのオペレートチェック弁は上記アキュムレーター
    又は大気側に選択的に連通又は遮断されることを特徴と
    するサスペンションの制御装置。
  2. 【請求項2】アキュムレーターへの圧気を補充するポン
    プが設けられている特許請求の範囲第1項記載のサスペ
    ンションの制御装置。
  3. 【請求項3】エアーサスペンションの空気室には切換バ
    ルブを介してサブタンクが連設されている特許請求の範
    囲第1項又は第2項記載のサスペンションの制御装置。
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