JP3473673B2 - 車両用懸架装置 - Google Patents

車両用懸架装置

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JP3473673B2
JP3473673B2 JP28880997A JP28880997A JP3473673B2 JP 3473673 B2 JP3473673 B2 JP 3473673B2 JP 28880997 A JP28880997 A JP 28880997A JP 28880997 A JP28880997 A JP 28880997A JP 3473673 B2 JP3473673 B2 JP 3473673B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ショックアブソー
バの減衰力が制御される車両用懸架装置に関する。 【0002】 【従来の技術】車両用懸架装置は、一般的に車輪と車体
との間に設けられるショックアブソーバを有している。
従来のショックアブソーバの減衰力制御を行う装置は、
特開平5−294122号公報に記載されている。この
装置は、スカイフック理論に基づきばね上速度、ばね上
とばね下の相対速度によりショックアブソーバの減衰係
数を制御している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置を搭載した車両用懸架装置においては、車両の
乗心地性及び操縦性は十分とは言えない。本発明は、こ
のような課題に鑑みてなされたものであり、乗り心地性
及び操縦性を向上可能な車両用懸架装置を提供すること
を目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の車両
用懸架装置は、車輪と車体との間に設けられ伸縮速度が
所定値よりも大きい時は減衰力特性がほぼ一定であり、
伸縮速度が所定値以下のときには減衰力特性が可変とな
ショックアブソーバと、ショックアブソーバの減衰力
を可変するアクチュエータと、車輪と車体との間の相対
速度の絶対値及び方向に応じてショックアブソーバの減
衰力が可変するようにアクチュエータを制御する制御手
段とを備える。 【0005】本車両用懸架装置においては、伸縮速度の
高速域における減衰力特性に影響を与えることなく、所
定値以下の低速域におけるショックアブソーバの減衰力
特性のみを調整することができ、より最適な乗り心地及
び操縦安定性を得ることができる。また、本車両用懸架
装置においては、ショックアブソーバの伸縮速度の低速
域における減衰力を可変することができるので、車輪の
接地性すなわち操縦性を向上させることができるととも
に、制御手段が車輪と車体との間の相対速度の絶対値及
び方向に応じてショックアブソーバの減衰力が可変する
ようにアクチュエータを制御するので、車両の乗り心地
性を向上させることができる。 【0006】特に、ショックアブソーバは車体の左右部
位と左右の車輪との間にそれぞれ設けられており、制御
手段は、それぞれの部位と車輪との間の相対速度の方向
が同一の場合には、相対速度の絶対値が大きい方のショ
ックアブソーバの減衰力を基準値よりも大きくし、相対
速度の絶対値が小さい方のショックアブソーバの減衰力
を基準値よりも小さくするとともに、相対速度の方向が
逆の場合には、双方のショックアブソーバの減衰力を基
準値よりも大きくするようにそれぞれのアクチュエータ
を制御することが好ましい。 【0007】車両が低周波路面を走行する際には、路面
のうねりに応じて車体の左右部位が双方とも上又は下方
向に移動し、相対速度の方向が同一となる。また、車両
旋回時には車体に働く遠心力に応じて左右いずれかの車
体部位が下方向に沈み込むと同時に他方の車体部位が上
方向に浮き上がろうとし、相対速度の方向が逆となる。 【0008】本車両用懸架装置における制御手段は、前
者の場合において相対速度の絶対値が大きい方のショッ
クアブソーバの伸縮速度低速域における減衰力を基準値
よりも大きくし、相対速度の絶対値が小さい方のショッ
クアブソーバの伸縮速度低速域における減衰力を基準値
よりも小さくするようにそれぞれのアクチュエータを制
御する。したがって、車体左右部位の車輪に対する相対
速度差を小さくし、車体姿勢変化を抑制することができ
る。 【0009】本車両用懸架装置における制御手段は、後
者の場合において双方のショックアブソーバの減衰力を
基準値よりも大きくするようにアクチュエータを制御す
る。したがって、車両旋回時の車体上下方向の浮き沈み
を抑制し、車体姿勢変化を抑制することができる。 【0010】本車両用懸架装置のショックアブソーバは
車体の少なくとも2箇所の部位と2つの車輪との間にそ
れぞれ設けられており、制御手段は、双方の部位と双方
の車輪との間のそれぞれの相対速度の差に応じてショッ
クアブソーバの減衰力の可変量が可変するようにそれぞ
れのアクチュエータを制御することが好ましい。 【0011】この場合、制御手段は対応車体部位間の上
下方向相対速度差に応じて減衰力可変量を可変するよう
にアクチュエータを制御する。好ましくは2箇所の車体
部位間の相対速度差が大きい場合に減衰力可変量が増大
させられる。このように減衰力可変量を相対速度差に応
じさせることにより、減衰力をスムーズに変動させるこ
とができるので、急激な減衰力変化による制御ショック
を抑制することができる。 【0012】本車両用懸架装置のショックアブソーバは
車体の少なくとも2箇所の部位と2つの車輪との間にそ
れぞれ設けられており、制御手段は、双方の部位と双方
の車輪との間のそれぞれの相対速度の絶対値の和が増加
するに伴ってショックアブソーバの減衰力の可変量を少
なくするようにそれぞれのアクチュエータを制御する。 【0013】この場合、相対速度の絶対値、すなわち車
輪に対する全体としての車体姿勢変化に応じて減衰力の
可変量が可変させられるので、振動絶縁効果をより顕著
に向上させることができる。 【0014】本車両用懸架装置のショックアブソーバは
車体の前後部位と前後の車輪との間にそれぞれ設けられ
ており、制御手段は、それぞれのショックアブソーバの
減衰力の可変量が所定条件下で異なるようにそれぞれの
アクチュエータを制御することとしてもよい。車体前後
部位のショックアブソーバの減衰力は車両旋回時の回頭
性を左右する。したがって、車両の構造上旋回時の回頭
性が十分でない場合には、後輪側の車体部位に設けられ
たショックアブソーバの減衰力可変量を増大させてオー
バーステア傾向とし、これとは逆の場合には前輪側の車
体部位に設けられたショックアブソーバの減衰力可変量
を増大させてアンダーステア傾向とし、適切な回頭性と
なるようにする。また、減衰力可変量を適当な条件下で
切換える場合には、前輪側と後輪側の減衰力可変量切換
条件を変えることにより上記のように車両回頭性を制御
することができる。 【0015】また、本発明に係る第2の車両用懸架装置
は、左右の車輪と左右の車体部位との間に設けられ減衰
力が可変可能な左右のショックアブソーバと、ショック
アブソーバの減衰力を可変する左右のアクチュエータ
と、車輪と車体部位との間のそれぞれの相対速度及び車
体を鉛直上方から仮想的に吊り下げる第1スカイフック
ショックアブソーバ並びに車体をロール方向上方から仮
想的に吊り下げる第2スカイフックショックアブソーバ
の減衰係数に基づいて左右のショックアブソーバの減衰
力が可変するように左右のアクチュエータを制御する制
御手段とを備える。 【0016】本車両用懸架装置においては、制御手段
が、左右の車輪と車体との間の相対速度及び鉛直上方か
ら車体を仮想的に吊り下げる第1スカイフックショック
アブソーバの減衰係数に基づいて、左右のショックアブ
ソーバの減衰力を可変するように左右のアクチュエータ
を制御し、スカイフック理論に基づく制振制御を行うこ
とによって車体上下方向の制振を行う。また、制御手段
は、左右の車輪と車体との間の相対速度及びロール方向
上方から車体を仮想的に吊り下げる第2スカイフックシ
ョックアブソーバの減衰係数に基づいて左右のショック
アブソーバの減衰力を可変するように左右のアクチュエ
ータを制御し、車体ロール方向の制振を行う。したがっ
て、上下方向及びロール方向の車体姿勢変化を抑制する
ことができる。なお、上記ショックアブソーバの減衰力
を伸縮速度の低速域において可変して制御することとす
れば、車輪接地性を増大させて操縦性を向上させること
ができる。 【0017】本車両用懸架装置の制御手段は、車輪を操
舵する操舵手段の操作状態に応じて第1及び第2スカイ
フックショックアブソーバの減衰係数を求めることが好
ましい。操舵手段の操作状態から車両が直進中であるか
旋回中かであるかを判定することができる。したがっ
て、制御手段はこのような車両運動状態に応じて第1及
び第2スカイフックショックアブソーバの減衰係数を求
め、車体上下方向及びロール方向の制振を行うことがで
きる。 【0018】本発明に係る第3の車両用懸架装置は、車
輪と車体との間に設けられ減衰力が可変可能なショック
アブソーバと、ショックアブソーバの減衰力を可変する
アクチュエータと、車輪の上下方向速度、車輪と車体と
の間の相対速度、及びショックアブソーバ下端側を鉛直
上方から仮想的に吊り下げるスカイフックショックアブ
ソーバの減衰係数に応じてショックアブソーバの減衰力
が可変するようにアクチュエータを制御する制御手段と
を備える。 【0019】本車両用懸架装置の制御手段は、スカイフ
ック理論に基づき、ばね下に相当する車輪の上下方向速
度及び車輪と車体との間の相対速度、及びばね下側に位
置するショックアブソーバ下端側を鉛直上方から仮想的
に吊り下げるスカイフックショックアブソーバの減衰係
数に応じて、車輪及び車体間のショックアブソーバの減
衰力を制御するようにアクチュエータを制御する。した
がって、ばね下に相当する車輪の制振を行うことがで
き、車輪接地性を向上させて車両操縦性を向上させるこ
とができる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、実施の形態に係る車両用懸
架装置を用いた車両について説明する。同一要素又は同
一機能を有する要素には同一符号を用いるものとし、重
複する説明は省略する。また、従来のものと同一の車両
構成要素については、簡単のため説明を省略する。 【0021】図1は実施の形態に係る車両200を示
す。車両200は、車体201及び車体201下部に回
転可能に設けられた右前輪11FR、左前輪11FL、右後
輪11RR並びに左後輪11RLを備えている。前輪1
FR,11FLはステアリングハンドル4aを操作するこ
とにより操舵され、前輪11FR,11FL又は/及び後輪
11RR,11RLは図示しないエンジンの駆動力が伝達さ
れて回転するため、車両200はこのエンジンの駆動に
よって走行するとともにハンドル4aの操作によってそ
の進行方向を変えることができる。 【0022】それぞれの車輪11FR,11FL,11RR
11RLは、懸架装置211FR,211FL,211RR,2
11RLによって車体201を支持している。それぞれの
懸架装置211FR,211FL,211RR,211RLは、
それぞれの車輪11FR,11FL,11RR,11RLと車体
201との間に設けられたショックアブソーバ(ダン
パ)10FR,10FL,10RR,10RLを備えている。懸
架装置211FR,211FL,211RR,211RLは、車
輪11FR,11FL,11RR,11RLを回転可能に支持す
る支持部材としてのナックルと車体201とを接続する
ロアアーム202FR,202FL,202RR,202RL
備えている。 【0023】ショックアブソーバ10FR,10FL,10
RR,10RLは、ロアアーム202FR,202FL,202
RR,202RLと車体201との間に配置されており、そ
の長手方向両端間に加わる荷重に応じて長手方向に伸縮
することができる。ショックアブソーバ10FR,1
FL,10RR,10RLは、コイルスプリング203FR
203FL,203RR,203RL内を貫通している。コイ
ルスプリング203FR,203FL,203RR,203RL
の下端部は、ショックアブソーバ10FR,10FL,10
RR,10RLの長手方向中央部外周面に固定されており、
上端部は車体201に固定されている。 【0024】ショックアブソーバ10FR,10FL,10
RR,10RLは、伸縮速度の低速域における減衰力が可変
可能とされている。ショックアブソーバ10FR,1
FL,10RR,10RLの減衰力は、車体201に設けら
れたアクチュエータ2FR,2FL,2RR,2RLを駆動する
ことによって可変させられる。アクチュエータ2FR,2
FL,2RR,2RLの駆動は、車体201内に配置されたア
ブソーバコントロールコンピュータ(ECU)8からア
クチュエータ2FR,2FL,2RR,2RLに入力される制御
信号によって制御される。したがって、ECU8はショ
ックアブソーバ10FR,10FL,10RR,10RLの減衰
力を制御する。 【0025】車両200は、各車輪11FR,11FL,1
RR,11RL毎に設けられた車輪速センサ6FR,6FL
RR,6RL及び車体の姿勢変化や加速度を測定する各種
センサを備えている。ECU8は、これらの情報に基づ
いてショックアブソーバ10FR,10FL,10RR,10
RLの減衰力を制御するが、この減衰力の制御については
後述する。次に、懸架装置についてさらに詳しく説明す
る。 【0026】図2は、図1に示した車両200を長手方
向に垂直に切った車両200の断面図(I-I矢印断面
図)であり、同図中には前輪用の懸架装置211FR,2
11FLが示されている。なお、後輪用の懸架装置211
RR,211RLの構造は、前輪用の懸架装置211FR,2
11FLと同一なのでその説明を省略する。前輪11FR
11FLの内側には、ロアアーム202FR,202FLの一
端が連結された車輪11FR,11FLを回転可能に支持す
るステアリングナックル206FR,206FLが設けられ
ており、ステアリングナックル206FR,206FLの上
端部にはアッパーアーム207FR,207FLの一端が連
結されている。ロアアーム202FR,202FL及びアッ
パーアーム207FR,207FLの他端は、車体201に
揺動可能に連結されている。 【0027】車両200が例えば左旋回を始めると、車
体201は進行方向に平行なロールセンタRCの軸を中
心に右回転しようとし、車両重心Gには旋回による遠心
力及びロールセンタRC回りのモーメントが加わり、車
体201は旋回外側、すなわち右側に傾く。したがっ
て、左側のショックアブソーバ10FL及びコイルスプリ
ング203FLは、これに加わる荷重の減少に伴ってコイ
ルスプリング203FLのばね力にしたがって伸長しよう
とし、右側のショックアブソーバ10FR及びコイルスプ
リング203FRは、これに加わる荷重の増加に伴ってコ
イルスプリング203FRのばね力に抗して収縮しようと
する。 【0028】このような旋回中における左右のショック
アブソーバ10FL,10FRの伸縮速度は0.05m/s
以下の低速であり、車両直進中に小さな障害物を乗り越
える時の伸縮速度よりも小さい。本ショックアブソーバ
10FL,10FRは伸縮速度の低速域の減衰力を可変する
ことができる。低速域の減衰力を可変することができる
ショックアブソーバ10FL,10FRとしては種々のもの
が考えられるが、本実施の形態に係る好適なショックア
ブソーバについて以下に説明する。 【0029】図3は、図2に示した右前輪用ショックア
ブソーバ10FRを含む懸架装置主要部をショックアブソ
ーバ10FRの長手方向に沿って切った断面図(II-II矢
印断面図)である。なお、残りのショックアブソーバ1
FL,10RR,10RLの構造は、ショックアブソーバ1
FRと同一なのでその説明を省略する。ショックアブソ
ーバ10FRは、走行中のコイルスプリング203FRの振
動を減衰させて車両の乗り心地を向上させると共に、車
輪の接地性を高めて操縦安定性を向上させる役割を担う
ものであり、車両状態に応じて伸縮可能な構造となって
いる。ショックアブソーバ10FRは、その上端が車体2
01に取り付けられ、その下端が図2に示したロアアー
ム202FRに固定された軸体13に取り付けられてい
る。 【0030】ショックアブソーバ10FRは、ピストンロ
ッド16と外筒18とを備えている。外筒18の長手方
向中央部外周にはこの外周を囲むように円環受皿型のガ
イド10aが固定されている。ピストンロッド16の上
端部分にはブラケット10bが掛止されており、ブラケ
ット10bと車体201との間にはゴム部材10cが介
在している。また、ガイド10aとブラケット10bの
間にはコイルスプリング203FRが配設されており、こ
のコイルスプリング203FRにより車体201が弾力的
に支えられている。 【0031】外筒18の内部には、内筒20が外筒18
と同軸に配設されている。外筒18と内筒20との間に
は、環状室21が形成されている。外筒18の上端に
は、ロッドガイド22が嵌挿されている。ロッドガイド
22は大径部22aと小径部22bとを有する円柱状の
剛性部材である。小径部22bの外周面は内筒20の内
周面と係合し、大径部22aの外周面は外筒18の内周
面と係合している。ロッドガイド22には、その中央部
に貫通孔が設けられている。この貫通孔には、ピストン
ロッド16が液密かつ摺動可能に挿通されている。ま
た、外筒18の上端には、キャップ24が、その中央を
ピストンロッド16が貫通するように固定されている。 【0032】ピストンロッド16は、その下端部分を小
径とした円柱状の中空部材である。ピストンロッド16
はその小径部が内筒20の内部に収容されるように配置
されている。ピストンロッド16には、内筒20の内部
に収容される位置に、リバウンドストッパ26及ぴリバ
ウンドストッパプレート28が装着されている。 【0033】リバウンドストッパプレート28は環状の
剛性部材であり、ピストンロッド16の外周に固定され
ている。また、リバウンドストッパ26は弾性を有する
環状部材であり、リバウンドストッパプレート28の上
部に装着されている。ピストンロッド16が上方へ所定
距離変位すると、リバウンドストッパ26がロッドガイ
ド22と当接し、ピストンロッド16の更なる変位が規
制される。 【0034】ピストンロッド16の下端部分には、上側
からサブピストン30、メインピストン32の順でこれ
らが固定されている。内筒20の内部空間は、サブピス
トン30及びメインピストン32により、サブピストン
30より上方の上室34と、サブピストン30とメイン
ピストン32との間の中室36と、メインピストン32
より下方の下室38とに区画されている。 【0035】サブピストン30及びメインピストン32
は、それぞれ上室34と中室36との間、及び中室36
と下室38との間での流体の流通を許容するオリフィス
及び弁機構を備えており、ピストンロッド16の進退動
に応じて減衰力を発生させる。 【0036】外筒18の下端には、べースバルブ41が
固定されている。べ一スバルブ41は、下室38と環状
室21との流体の流通を許容するように構成されてい
る。外筒18の内部には、油等の作動流体FOILが、内
筒20の内部空間を充満すると共に、環状室21を所定
の高さまで満たすように収容されている。 【0037】図4は、図3に示したショックアブソーバ
の領域IIIの拡大図である。図4の左半分には、上室3
4側から下室38側への流体の流通を許容する構成部分
が示され、また、図4の右半分には下室38側から上室
34側への流体の流通を許容する構成部分が示されてい
る。なお、簡単のため作動流体FOILは図示しない。 【0038】ピストンロッド16の内部には、その軸方
向に貫通する通路40が設けられている。通路40は、
大径部40aと、大径部40aの下方へ延びる小径部4
0bとを備えている。通路40の大径部40aと小径部
40bとの境界部分には、段差40cが形成されてい
る。この通路40の大径部40aには、上述のアクチュ
エータを駆動することによりピストンロッド16の長手
方向に沿って移動可能な調整ロッド42が挿入されてい
る。 【0039】調整ロッド42の上端は、ピストンロッド
16の上部へ達しており、車体201に取り付けられる
アクチュエータ2FRと係合している。アクチュエータ2
FRは、ECU8からの信号に応じて調整ロッド42をピ
ストンロッド16の長手方向に沿って移動させるもので
あり、例えば、ステッピングモータ及びギヤなどの駆動
力伝達機構等により構成される。 【0040】調整ロッド42は、減衰力可変手段の構成
部材の一つであり、通路40の大径部40aの内径より
も小さな外径を有する小径部42aと、小径部42aの
下端部分に形成された円錐部42bとを備えている。調
整ロッド42は、円錐部42bの先端が通路40の小径
部40bへ進入するように配置されている。円錐部42
bの外周面と、通路40の段差40cとの間にはクリア
ランスCが形成されている。 【0041】調整ロッド42の外周の小径部42aより
上方の部位にはOリング43が装着されている。Oリン
グ43により、調整ロッド42の小径部42aの外周と
通路40の大径部40aの内周との間に、環状の連通空
間44が画成されている。この連通空間44は、クリア
ランスCを介して、通路40の小径部40bの内部空間
と連通している。 【0042】ピストンロッド16には、その径方向に延
びて、上室34と連通空間44とを連通する連通路46
が設けられている。更に、ピストンロッド16には、そ
の径方向に延びて、通路40の小径部40bの内部空間
と中室36とを連通する連通路47が設けられている。 【0043】調整ロッド42は、図示しないネジ部にお
いて、通路40の大径部4Oaと螺合しており、その上
端部がアクチュエータ2FRと係合している。このため、
アクチュエータ2FRにより調整ロッド42が回転し、こ
れにより調整ロッド42の上下位置を変化させること
で、クリアランスCを調整することができる。 【0044】ピストンロッド16の小径部分の外周に
は、上側から順にストッパプレート48、リーフシート
49、リーフバルブ50、サブピストン30、リーフバ
ルブ54、及びリーフシート56が嵌着されている。 【0045】リーフバルブ50,54は、薄板材より構
成された低い曲げ剛性を有する部材である。サブピスト
ン30の上端面及び下端面には、それぞれ、環状溝58
及び60が設けられている。リーフバルブ50及び54
は、それぞれ、環状溝58及び60を閉塞するように配
設されている。また、サブピストン30には、環状溝5
8の内部空間と中室36とを連通する貫通通路62、及
び、環状溝60の内部空間と上室34とを連通する貫通
通路64が設けられている。 【0046】リーフバルブ50は、中室36の液圧が上
室34の液圧に比して所定の開弁圧P1だけ高圧となっ
た場合に撓み変形することで開弁し、中室36から上室
34へ向かう作動流体FOILの流れを許容する。また、
リーフバルブ54は、上室34の液圧が中室36の液圧
に比して所定の開弁圧P2だけ高圧となった場合に撓み
変形することで開弁し、上室34から中室36へ向かう
作動流体の流れを許容する。 【0047】サブピストン30の外周には、ピストンリ
ング66が装着されている。ピストンリング66により
サブピストン30と内筒20との間のシール性が確保さ
れている。ピストンロッド16の外周のリーフシート5
6の更に下方には、上側から順に、中空の連通部材6
8、リーフシート70、スペーサ72、スプリングシー
ト74、及びスペーサ76が嵌着されている。 【0048】連通部材68は、その径方向を貫通し、ピ
ストンロッド16の連通路47と連通する連通路77を
備えている。また、スペーサ76の外周には、スプリン
グシート78が軸方向に摺動可能に嵌着されている。ス
プリングシート74とスプリングシート78との間に
は、スプリング80が配設されている。 【0049】ピストンロッド16の外周のスペーサ76
の更に下方には、上側から順に、リーフバルブ82、メ
インピストン32、及びリーフバルブ86が嵌着されて
いる。メインピストン32の上端面には、複数のシート
面92が設けられている。また、メインピストン32の
下端面には、複数のシート面94が、シート面92に対
応しない位置に設けられている。リーフバルブ82及び
86は複数枚の薄板材を重ねてなる部材であり、それぞ
れシート面92及び94の頂面に当接するように配設さ
れている。また、メインピストン32の外周にはピスト
ンリング95が装着されている。ピストンリング95に
より、メインピストン32と内筒20との間のシール性
が確保されている。 【0050】メインピストン32には、その軸方向を貫
通する貫通通路96及び98が設けられている。貫通通
路96は、その上端部においてシート面92の間の凹部
に開口し、その下端部においてシート面94の頂面に開
口するように構成されている。また、貫通通路98は、
その上端部においてシート面92の頂面に開口し、その
下端部においてシート面94の間の凹部に開口するよう
に構成されている。 【0051】リーフバルブ82を構成する最もメインピ
ストン32側の薄板材には、リーフバルブ82がシート
面92に当接した状態で、貫通通路98と中室36とを
連通させる第1オリフィス(図示せず)が形成され、リ
ーフバルブ86がシート面94に当接した状態で貫通通
路96と下室38とを連通させる第2オリフィス(図示
せず)が形成されている。 【0052】ピストンロッド16の外周のリーフバルブ
86の更に下方には、スリーブ状のスペーサ198が嵌
着されている。また、ピストンロッド16の下端部には
ネジ部16cが形成されており、このネジ部16cには
スプリングシート100が螺着されている。スペーサ1
98の外周にはスプリングシート102が軸方向に摺動
可能に装着されている。スプリングシート102とスプ
リングシート100との間にはスプリング104が配設
されている。 【0053】ピストンロッド16の小径部分の下端に
は、通路40を塞ぐスクリュー105が装着されてい
る。このため、通路40と下室38との連通は遮断さ
れ、通路40は上室34及び中室36のみを連通してい
る。 【0054】ピストンロッド16の下部の小径部分の外
周に配設された部材は、スプリングシート100によ
り、大径部16aと小径部分との境界の段差面に向けて
押圧されることで、ピストンロッド16に一体に固定さ
れている。 【0055】リーフバルブ82及び86は、それぞれ、
スプリング80及び104の付勢力により、メインピス
トン32のシート面92及び94の頂面に向けて押圧さ
れている。リーフバルブ82は、下室38の液圧が中室
36の液圧に比して所定の開弁圧P3以上の高圧になる
と、スプリング80の付勢力に抗して上向きに撓み変形
することで開弁し、下室38から中室36へ向かう作動
流体の流れを許容する。また、リーフバルブ86は、中
室36の液圧が下室38の液圧に比して所定の開弁圧P
4以上の高圧になると、スプリング104の付勢力に抗
して下向きに撓み変形することで開弁し、中室36から
下室38へ向かう作動流体の流れを許容する。 【0056】本実施の形態において、リーフバルブ50
及び54が低剛性の薄板部材より構成されていること
で、これらの開弁圧P1、P2は非常に小さな値に設定
されている。一方、リーフバルブ82、86がそれぞれ
スプリング80、104により押圧されていることで、
これらの開弁圧P3及びP4は、開弁圧P1及びP2よ
りも大きな値に設定されている。 【0057】図5は、ショックアブソーバ10FRにより
実現される減衰力特性を示す。横軸はピストンロッド1
6の長手方向変位速度Vを示し、縦軸はショックアブソ
ーバ10FRが発生する減衰力Fを示す。なお、以下の説
明ではピストンロッド16が内筒20から退出する方
向、すなわち、伸長方向に変位する場合の減衰力Fを正
とする。 【0058】ピストンロッド16が伸長方向(正方向)
に変位すると、上室34の容積が減少すると共に下室3
8の容積が増加する。これらの容積変化を補償するため
に、図3に示した作動流体FOILが上室34から中室3
6を経て下室38へ流入する。更に、ピストンロッド1
6が内筒20から退出することで、内筒20の容積が増
加する。この内筒20の容積の増加を補償するため、作
動流体FOILが環状室21からべ一スバルブ41を介し
て下室38へ流入する。 【0059】ピストンロッド16の変位速度Vが十分に
低速である場合、上室34と中室36との間の差圧、及
び中室36と下室38との間の差圧は小さく、リーフバ
ルブ54、及びリーフバルブ86は何れも閉弁状態に保
持される。このため、上室34内の作動流体FOILは、
ピストンロッド16の連通路46、連通空間44、クリ
アランスC、通路40の小径部40b、連通路47、及
び連通部材68の連通路77からなる流路(以下、バイ
パス通路と称す)を通って、中室36へ流入する。ま
た、中室36内の作動流体は、メインピストン32の貫
通通路96から第2オリフィス及び第1オリフィスから
貫通通路98を通って下室38へ流入する。作動流体F
OILがバイパス通路及びこれらのオリフィスを経由して
流通する際には、流通抵抗に伴う減衰力が発生する。 【0060】ショックアブソーバ10が発生する減衰力
Fは、作動流体が上室34から中室36へ流通する際の
流通抵抗R1に応じて発生する減衰力Faと、作動流体
が中室36から下室38へ流通する際の流通抵抗R2に
応じて発生する減衰力Fbとの和となる。このため。図
5に符号A1で示す如く、減衰力Fは変位速度Vの増加
に伴って大きな勾配で立ち上がる。 【0061】作動流体FOILが上室34から中室36へ
流通する際の流通抵抗R1が増加すると、上室34と中
室36との間の差圧が上昇する。また、作動流体FOIL
が中室36から下室38へ流通する際の流通抵抗R2が
増加すると、中室36と下室38との間の差圧が上昇す
る。そして、上室34と中室36との間の差圧がリーフ
バルブ54の開弁圧P2に達するまで変位速度Vが上昇
すると、リーフバルブ54が開弁する。以下、リーフバ
ルブ54が開弁する際のピストンロッド16の変位速度
V、及びショックアブソーバ10FRが発生する減衰力F
を、それぞれ、第1開弁速度V1、及び、第1開弁減衰
力F1と称する。 【0062】上述の如く、本実施の形態においては、第
1開弁減衰力F1が非常に小さな値、例えば、3〜5k
gfとなるように、リーフバルブ54の開弁圧P2を十
分に小さく設定している。このようにリーフバルブ54
の開弁圧P2が設定された場合、第1開弁速度V1は
0.05m/s以下の非常に低い速度となる。 【0063】リーフバルブ54が開弁すると、上室34
から中室36への流体の移動は、バイパス通路と共に貫
通通路64を介して行なわれるようになる。このため、
作動流体FOILが上室34から中室36へ向けて流通す
る際の流通抵抗R1が減少する。そして、流通抵抗R1
が減少することで、図5に符号A2を付して示す如く、
変位速度Vが第1開弁速度V1を上回った領域では、減
衰力Fの増加勾配が減少する。 【0064】変位速度Vが更に増加し、中室36と下室
38との間の差圧がリーフバルブ86の開弁圧P4に達
すると、リーフバルブ86が開弁する。以下、リーフバ
ルブ86が開弁する際の変位速度V及び減衰力Fを、そ
れぞれ、第2開弁速度V2、及び、第2開弁減衰力F2
と称する。本実施の形態においては、第2開弁減衰力F
2が例えば50kgf程度になるように、リーフバルブ
86の開弁圧P4を設定している。この場合、第2開弁
速度V2は0.2m/s程度の値となる。 【0065】リーフバルブ86が開弁すると、中室36
から下室38へ至る流路の流路面積が増大することで、
作動流体FOILが中室36から下室38へ向けて流通す
る際の流通抵抗R2は小さくなる。このため、図5に符
号A3で示す如く、変位速度Vが第2開弁速度V2を上
回った領域では、減衰力Fの増加勾配は更に減少する。 【0066】一方、ピストンロッド16が内筒20へ進
入する方向、すなわち、収縮方向に変位する場合には、
上室34の容積が増加すると共に、下室38の容積が減
少する。これらの容積変化を補償するために、作動流体
OILが下室38から中室36を経て上室34へ流入す
る。また、ピストンロッド16が内筒20へ進入するこ
とで、内筒20の容積が減少する。かかる内筒20の容
積減少を補償するため、作動流体FOILが下室38から
ベースバルブ41を介して環状室21へ流出する。 【0067】本実施の形態において、リーフバルブ50
の開弁圧P1は、リーフバルブ54の開弁圧P2とほぼ
一致するように設定されている。このため、変位速度V
が第1開弁速度V1にほぼ等しいv1に達し、減衰力F
が第1開弁減衰力F1にほぼ等しいf1となった時点
で、リーフバルブ50が開弁する。 【0068】また、リーフバルブ82の開弁圧P3は、
リーフバルブ86の開弁圧P4に比して若干小さくなる
ように設定されている。このため、変位速度Vが第2開
弁速度V2より小さいv2(例えば0.15m/s程
度)に達し、減衰力Fが第2開弁減衰力F2より小さい
f2(例えば30kgf程度)となった時点で、リーフ
バルブ82が開弁する。なお、以下、リーフバルブ50
及び82が開弁する際のピストンロッド16の変位速度
であるv1及びv2も、それぞれ第1開弁速度及び第2
開弁速度と称し、また、リーフバルブ50及び82が開
弁する際の減衰力Fであるf1及びf2も、それぞれ第
1開弁減衰力及び第2開弁減衰力と称する。 【0069】ピストンロッド16が収縮方向に変位する
場合においても、ピストンロッド16が伸長方向へ変位
する場合と同様に、ピストンロッド16の変位速度Vが
第1開弁速度v1に達するまでは、図5に符号B1を付
して示す如く、減衰力Fは比較的大きな勾配で立ち上が
る。そして、変位速度Vが第1開弁速度v1に達する
と、リーフバルブ50が開弁することで、図5に符号B
2を付して示す如く、減衰力Fの増加勾配は減少する。
更に、変位速度Vが第2開弁速度v2に達すると、リー
フバルブ82が開弁することで、図5に符号B3を付し
て示す如く、減衰力Fの増加勾配は更に減少する。 【0070】このように、本ショックアブソーバ10FR
によれば、ピストンロッド16の変位速度Vが、低速域
(第1開弁速度V1、v1以下の領域)から、高速域
(第1開弁速度V1、v1を超える領域)へと遷移する
のに応じて、順次、減衰力Fの増加勾配が減少するよう
な減衰力特性が実現される。 【0071】ところで、バイパス通路の開度はクリアラ
ンスCの大きさに応じて変化する。バイパス通路の開度
が大きいほど、作動流体FOILがバイパス通路を流通す
る際の流通抵抗は小さくなる。バイパス通路を流通する
際の流通抵抗が小さくなると、一定の変位速度Vに対し
て生ずる上室34と中室36との間の差圧が小さくな
り、減衰力Fが小さくなる。すなわち、図5に符号a
1、b1を付して破線で示すように、減衰力特性の勾配
は小さいものとなる。 【0072】したがって、クリアランスCを調整するこ
とで、ピストンロッド16の変位速度Vが第1開弁速度
V1、v1よりも大きい領域、すなわち、高速域におけ
る減衰力特性をほぼ一定に維持しつつ、第1開弁速度V
1、v1以下における減衰力特性を変化させることがで
きる。上述の如く、第1開弁速度V1、v1は0.05
m/s以下の低い値に設定されている。したがって、本
実施の形態に係るショックアブソーバ10FRによれば、
クリアランスCを変化させることによって、高速域にお
ける減衰力特性に影響を与えることなく、0.05m/
s以下の低速域におけるショックアブソーバ10FRの減
衰力特性のみを調整することができる。また、アクチュ
エータ2FRの駆動を制御してクリアランスCを段階的に
変化させることにより、ピストンロッド16の低速域に
おいてショックアブソーバ10FRの減衰力特性の勾配を
段階的に可変することも可能となる。 【0073】本実施の形態に係るショックアブソーバ1
FR,10FL,10RR,10RLを用いて走行実験を行っ
た。この結果、低速域における減衰力特性に依存して、
車両の乗り心地及び操縦安定性が大きく変化した。例え
ば、クリアランスCを減少させて低速域における減衰力
特性の勾配を増加させると、旋回走行時のステアリング
の保舵力が大きくなることで、ステアリングの手応え感
が増加する。また、低速域における減衰力特性の変化に
対して、旋回走行時の車両のローリング速度、及び、操
舵時における車両のヨーイング変化の応答性は敏感に変
化する。したがって、本実施形態に係るショックアブソ
ーバ10FRによれば、クリアランスCを調整し、低速域
における減衰力特性を変化させることで、より最適な乗
り心地及び操縦安定性を得ることができる。 【0074】なお、減衰力の制御対象となるショックア
ブソーバは、上述したショックアブソーバ10FRに限ら
れるものではなく、伸縮速度の低速域で減衰力を可変可
能としたものであれば、その他の構造のものであっても
よい。 【0075】次に上述のショックアブソーバ10FR,1
FL,10RR,10RLを備えた車両200のシステム構
成について説明する。 【0076】図6は、本実施の形態に係る車両200の
システム構成を示す。車両200は、ステアリングハン
ドル4aの操舵角に応じた操舵角信号を出力する舵角セ
ンサ4bと、それぞれの車輪11FR,11FL,11RR
11RLの回転速度に応じた車輪速信号を出力する車輪速
センサ6FR,6FL,6RR,6RLとを備えている。また、
車両200は、車体201のヨー方向の角速度に応じた
ヨーレート信号を出力するヨーレートセンサ5と、車体
201の前側部位の上下方向の加速度に応じた上下加速
度信号を出力する上下Gセンサ217Fと、車体201
の後側部位の上下方向の加速度に応じた上下加速度信号
を出力する上下Gセンサ217Rと、車体201の左右
方向の加速度に応じた横加速度信号を出力する横Gセン
サ219と、車体201の前側のロール方向の角速度に
応じたロールレート信号を出力するロールレートセンサ
226Fと、車体201の後側のロール方向の角速度に
応じたロールレート信号を出力するロールレートセンサ
226Rと、車輪11FR,11FL,11RR,11RL位置
毎の車体201の部位に設けられて車輪位置毎の車体の
上下加速度に応じた個別上下加速度信号を出力するGセ
ンサ7FR,7FL,7RR,7RLと、車輪11FR,11FL
11RR,11RLと車体201の各対応部位との間の相対
位置に応じたストローク位置信号を出力するストローク
センサ9FR,9FL,9RR,9RLとを備えている。 【0077】これらの操舵角信号、車輪速信号、ヨーレ
ート信号、上下加速度信号、横加速度信号、ロールレー
ト信号及び個別上下加速度信号はECU8に入力され、
ECU8は入力された信号に基づいてショックアブソー
バの減衰力制御及び各種の制御を行う。なお、各センサ
と出力信号との関係を以下の表に示す。また、以下の説
明において、「’」は1階時間微分値を示し、「”」は
2階時間微分値を示す。すなわち、位置Zの1階時間微
分値dZ/dtを速度Z’とし、位置Zの2階時間微分
値dZ/dtを加速度Z”とする。 【0078】 【表1】なお、車両200は減衰力制御に関して上記全てのセン
サを有する必要はなく、以下の減衰力制御に用いられる
センサを適宜選択するものとする。 【0079】図7及び図8は、図1に示した車両200
の前側及び後側をそれぞれモデル化して示すモデル図で
ある。左右の前側ショックアブソーバ10FL,10FR
及びコイルスプリング203FL,203FRは、それぞれ
車体201の前左部位と車輪11FLとの間、及び車体2
01の前右部位と車輪11FRとの間に設けられている。
左右の後側ショックアブソーバ10RL,10RR、及びコ
イルスプリング203RL,203RRは、それぞれ車体2
01の後左部位と車輪11RLとの間、及び車体201の
後右部位と車輪11RRとの間に設けられている。車体2
01の前側重心Gは、スカイフックショックアブソーバ
10SLによって仮想的に鉛直方向上方から吊り下げられ
ており、車体201の幅方向一端部は、スカイフックシ
ョックアブソーバ10SRによって仮想的にロール方向上
方から吊り下げられている。 【0080】以下の表は、同図中に示された符号の指示
する物理量を示す。 【0081】 【表2】【表3】 なお、以下の説明における物理量は、原則としてその符
号が同一の信号を出力する各センサ(表1)から得られ
るものとする。また、その物理量を出力信号の符号が対
応しないセンサから得ることができる場合は、その旨を
適宜説明する。ECU8は、上記センサからの出力に基
づいて各ショックアブソーバの目標減衰係数を求め、実
際のショックアブソーバの減衰係数がこの目標減衰係数
に一致するようにそれぞれのアクチュエータを制御す
る。以下、詳説する。 【0082】(第1減衰力制御)まず、ECU8による
第1減衰力制御について説明する。 【0083】図9は、ECU8による減衰力制御を示す
フローチャートである。まずECU8は、ステップS1
0において各ショックアブソーバの目標減衰係数CFR
FL,CRR,CRLの初期値、すなわち、初期減衰係数C
FR0、CFL0、CRR0、CRL0を設定する。次に、目標減衰
係数による制御を行うタイミングであるかどうかを判定
し(S20)、そのタイミングである場合はストローク
速度VFRS,VFLS,VRRS,VRLSを検出し(S30)、
検出されたストローク速度VFRS,VFLS,VRR S,VRLS
に応じて目標減衰係数CFR,CFL,CRR,CRLを演算す
る(S40)。しかる後、ECU8は実際のショックア
ブソーバ10FR,10FL,10RR,10RLの減衰係数が
この目標減衰係数CFR,CFL,CRR,CRLに一致するよ
うにそれぞれのアクチュエータ2FR,2FL,2RR,2RL
を制御し、その減衰力を可変する(S50)。この減衰
力制御は、イグニションスイッチがオフされる等の制御
終了時まで数msecの周期毎に行われ、制御終了と判
定された場合(S60)は、この減衰力制御を終了す
る。 【0084】なお、ショックアブソーバ10FR,1
FL,10RR,10RLに働く減衰力Fは、その伸縮速度
Vの方向と逆であり、(減衰力F)=−(減衰係数C)
×(伸縮速度V)で与えられる。 【0085】ステップS30におけるストローク速度検
出には種々の方法がある。 【0086】ストローク速度検出方法:1では、各スト
ロークセンサ9FR,9FL,9RR,9RLから出力されるス
トローク位置信号ZFR,ZFL,ZRR,ZRL(各車輪と車
体間の相対位置を示す)をそれぞれ時間tで微分し、ス
トローク速度VFRS,VFLS,VRRS,VRLSを検出する。 【0087】以下の表は、ストローク速度検出方法:1
に用いられる関係式を示す。 【0088】 【表4】 ストローク速度検出方法:2では、各車体部位に設けら
れた上下Gセンサ7FR,7FL,7RR,7RLから出力され
る上下加速度信号ZFR2”,ZFL2”,ZRR2”,ZRL2
を時間tで積分し、ばね上上下方向速度ZFR2’,
FL2’,ZRR2’,ZRL2’を算出する。次に、車両の
運動計算又は実験によって求められたばね上上下方向速
度VVERとストローク速度VSTKとの関係を示す関数Q
(VVER)=VS TKに、算出されたばね上上下方向速度Z
FR2’,ZFL2’,ZRR2’,ZRL2’を代入し、ストロー
ク速度VFRS,VFLS,VRRS,VRLSを検出する。 【0089】以下の表は、ストローク速度検出方法:2
に用いられる関係式を示す。 【0090】 【表5】 ステップS40における目標減衰係数CFR,CFL
RR,CRL、すなわち目標減衰力FFR,FFL,FRR,F
RLの演算は以下のように行う。すなわち、車両200が
低周波路面を走行する際には、路面のうねりに応じて車
体201の左右部位が双方とも上又は下方向に移動し、
ストローク速度の方向が同一となる。また、車両旋回時
には車体201に働く遠心力に応じて左右いずれかの車
体部位が下方向に沈み込むと同時に他方の車体部位が上
方向に浮き上がろうとし、ストローク速度の絶対値が逆
となる。 【0091】ECU8は、前者の場合においてストロー
ク速度の絶対値が大きい方のショックアブソーバの伸縮
速度低速域における減衰力を基準値よりも大きくし、ス
トローク速度の絶対値が小さい方のショックアブソーバ
の伸縮速度低速域における減衰力を基準値よりも小さく
するようにそれぞれのアクチュエータを制御する。した
がって、車体左右部位の車輪に対する相対速度差を小さ
くし、車体姿勢変化を抑制することができる。 【0092】また、ECU8は、後者の場合において双
方のショックアブソーバの減衰力を基準値よりも大きく
するようにアクチュエータを制御する。したがって、車
両旋回時の車体上下方向の浮き沈みを抑制し、車体姿勢
変化を抑制することができる。 【0093】すなわち、左右のストローク速度の絶対値
|VFLS|,|VFRS|又は|VRLS|,|VRRS|が同相の場合
は、ストローク速度の絶対値の大きい方のショックアブ
ソーバの目標減衰係数が初期値よりも可変量=(係数G
F)×(変位量△CF)又は(係数GR)×(変位量△
R)だけ増大するような目標減衰係数を演算し、目標
減衰力を増大させる。また、この場合、ストローク速度
の絶対値の小さい方のショックアブソーバの目標減衰係
数は初期値よりも可変量=(係数GF)×(変位量△
F)又は(係数GR)×(変位量△CR)だけ減少する
ような目標減衰係数を演算し、目標減衰力を減少させ
る。 【0094】また、左右のストローク速度の絶対値|V
FLS|,|VFRS|又は|VRLS|,|VRRS|が逆相の場合は、
双方のショックアブソーバの目標減衰係数が初期値より
も可変量=(係数GF)×(変位量△CF)又は(係数G
R)×(変位量△CR)だけ増大するような目標減衰係数
を演算し、目標減衰力を増大させる。このように減衰力
可変量を設定することにより、車体のロール方向回転運
動及び上下方向運動を抑制する方向に可変量が増減し、
効率的な車体制振を行うことができる。 【0095】以下の表は、これらの前後輪側のショック
アブソーバの目標減衰力FFR,FFL,FRR,FRLの演算
式と、それぞれの演算を行う際の条件を示す。 【0096】 【表6】 図10は、ステップS40において、上記の表6に示し
た条件毎に前輪側の目標減衰力FFR,FFL、すなわち、
目標減衰係数CFR,CFLを演算するためのフローチャー
トである。 【0097】前輪側の目標減衰係数CFR,CFLの演算に
おいては、まず、ステップS41fにおいて右前輪側ス
トローク速度VFRSが左前輪側ストローク速度VFLSに一
致するかどうかを判定し、一致する場合には、条件(1
−3)の演算を行い(S42f)、一致しない場合には
条件(1−1)、(1−2)又は(1−4)のいずれで
あるかの判定を行う。すなわち、右前輪側ストローク速
度VFRSと左前輪側ストローク速度VFLSの符号が同一で
ある場合は、条件(1−1)又は(1−2)に相当する
ので、これらが同相であると判定することができ、異な
る場合は条件(1−4)に相当するので、逆相であると
判定できる(S43f)。 【0098】ストローク速度が同相であると判定された
場合には、双方のストローク速度VFRS,VFLSの絶対値
の大きさに応じて条件(1−1)であるか(1−2)か
が判定できる(S44f)ため、左前輪側ストローク速
度の絶対値|VFLS|が大きいと判定される場合には、条
件(1−1)に規定される減衰係数を演算し(S45
f)、右前輪側ストローク速度の絶対値|VFRS|が大
きいと判定される場合には、条件(1−2)に規定され
る減衰係数を演算する(S46f)。 【0099】ストローク速度が逆相であると判定された
場合には、一義的に条件(1−4)が満たされる旨が判
明するので、条件(1−4)に規定される減衰係数を演
算する(S47f)。 【0100】図11は、ステップS40において、上記
の表6に示した条件毎に後輪側の目標減衰力FRR
RL、すなわち、目標減衰係数CRR,CRLを演算するた
めのフローチャートである。後輪側の目標減衰係数
RR,CRLの演算は、それぞれ前輪側の目標減衰係数C
FR,CFLの演算において、ストローク速度VFRS,VFLS
の代わりにストローク速度VRRS,VRLSを用いる点のみ
が異なり、この演算は図10において説明したステップ
S41f〜S47fの代わりにステップS41r〜S4
7rを行うことにより行う。 【0101】目標減衰係数CFR,CFL又はCRR,CRL
可変量を決定する変位量△CF又は△CRの係数GF又は
Rの設定には、種々の方法がある。 【0102】以下の表は、係数GF及びGRの設定方法を
示す。 【0103】 【表7】 すなわち、係数GF又はGR設定方法:1では、常にこれ
を1とし、常に一定の割合で目標減衰係数CFR,CFL
はCRR,CRLを決定する。この場合、ECU8における
目標減衰係数CFR,CFL又はCRR,CRLの演算の負荷が
小さいため、高速に演算を行うことができる。 【0104】しかしながら、目標減衰係数CFR,CFL
はCRR,CRLが、変位量△CF又は△CRに応じて段階的
に変化するので、この目標減衰係数に応じて制御を行っ
た場合、アクチュエータの減衰力変化が段階的となり、
スムーズな車体制振制御が行われない場合もある。 【0105】そこで、係数GF又はGR設定方法:2で
は、所定のしきい値BF又はBKを設定し、左右のストロ
ーク速度差の絶対値|VFLS−VFRS|又は|VRLS−VRRS
|がしきい値BF又はBK以下の場合には、絶対値|VFLS
−VFRS|又は|VRLS−VRRS|の増加に伴って係数GF
又はGRが増大するようにし、しきい値BF又はBKより
も大きい場合には係数GF又はGRが飽和するようにし、
目標減衰係数CFR,CFL又はCRR,CRLが左右のストロ
ーク速度差の小さい領域から大きな領域まで多段階或は
連続的に変化するようにしてスムーズな車体制振制御を
行う。好ましくは、|VFLS−VFRS|又は|VRLS−VRRS
|がしきい値BF又はBK以下の場合には、前者を後者で
除算したものを係数GF又はGRとし、|VFLS−VFRS
又は|VRLS−VRRS|がしきい値BF又はBKよりも大き
い場合には、係数GF又はGRを1に設定する。 【0106】係数GF又はGR設定方法:3では、全体の
上下方向車体挙動としてのストローク速度絶対値の和|
FLS|+|VFRS|又は|VRLS|+|VRRS|が増加するに
伴って係数GF又はGRが減少するようにしてこのような
場合に左右の減衰力差が大きくならないようにし、振動
絶縁効果を顕著に向上させるとともに、左右のストロー
ク速度差に応じて目標減衰係数CFR,CFL又はCRR,C
RLがスムーズに変化するように係数GF又はGR設定方
法:2の手法を組合わせる。すなわち、本方法では、|
FLS−VFRS|又は|VRLS−VRRS|を|VFLS|+|VFRS
|又は|VRLS|+|VR RS|で除算し、係数GF又はGR
設定する。 【0107】また、この場合には係数GF又はGRは、ス
ムーズな減衰力変化を行わせるためにしきい値BF又は
Kを設定する必要はないので、係数GF又はGR設定方
法:4では、しきい値BF又はBKを設けることなく常に
係数GF又はGRを係数GF又はGR設定方法:3と同様に
設定し、左右のストローク速度差が小さい領域から大き
な領域に亘る全ての領域においてスムーズかつ精密な減
衰力変化を行うこともできる。 【0108】減衰力可変量、すなわち減衰係数可変量
(GF・△CF,GR・CR)は所定条件下で異なるように
してもよい。すなわち、車体前後部位のショックアブソ
ーバの減衰力は車両旋回時の回頭性を左右する。したが
って、車両の構造上旋回時の回頭性が十分でない場合に
は、後輪側の車体部位に設けられたショックアブソーバ
の減衰力可変量を増大させてオーバーステア傾向とし、
これとは逆の場合には前輪側の車体部位に設けられたシ
ョックアブソーバの減衰力可変量を増大させてアンダー
ステア傾向とし、適切な回頭性となるようにする。本例
では、回頭性を通常傾向からオーバーステア傾向にする
設定方法について説明する。 【0109】すなわち、減衰係数可変量(GF・△CF
R・CR)の係数GF,GRは、係数GF又はGR設定方
法:2,3における除算時の分母BF,BRの大きさに依
存する。これらの値BF,BRは常に定数としてもよい
が、BF>BRとすることにより、減衰係数可変量(GF
・△CF,GR・CR)が後輪側で増大し、車両旋回時に
オーバーステア傾向とすることができ、回頭性を向上さ
せることができる。また、値BF,BRは、減衰力可変量
の切換しきい値でもあるため、前輪側と後輪側の減衰力
可変量切換条件であるBF,BRをBF>BRとすることに
より、車両回頭性を向上させることができる。すなわ
ち、BF,BRには以下の2通りの設定方法がある。 【0110】 【表8】 また、減衰係数可変量(GF・△CF,GR・CR)の変位
量△CF,△CRの設定を△CF>△CRとすることによっ
ても減衰係数可変量(GF・△CF,GR・CR)を車両前
後で異ならせることができ、車両回頭性を向上させるこ
とができる。なお、△CF=△CRとしてもよい。すなわ
ち、△CF,△CRには以下の2通りの設定方法がある。 【0111】 【表9】 以上、説明したように、本減衰力制御を行う車両200
は、車輪11FR,11FL,11RR,11RLのと車体20
1との間に設けられ伸縮速度の低速域における減衰力が
可変可能なショックアブソーバ10FR,10FL,1
RR,10RLと、ショックアブソーバ10FR,10FL
10RR,10RLの減衰力を可変するアクチュエータ
FR,2FL,2RR,2RLと、車輪と車体との間の相対速
度(ストローク速度)の絶対値及び方向に応じてショッ
クアブソーバ10FR,10FL,10RR,10RLの減衰力
が可変するようにアクチュエータ2FR,2FL,2RR,2
RLを制御するECU8とを備える。 【0112】ショックアブソーバ10FR,10FL,10
RR,10RLは車体201の左右部位と左右の車輪1
FR,11FL、11RR,11RLとの間にそれぞれ設けら
れており、ECU8は、それぞれの部位と車輪11FR
11FL,11RR,11RLとの間の相対速度の方向が同一
の場合には、相対速度の絶対値が大きい方のショックア
ブソーバの減衰力を基準値(減衰係数初期値CFR0,C
FL0,CRR0,CRL0)よりも大きくし、相対速度の絶対
値が小さい方のショックアブソーバの減衰力をこの基準
値よりも小さくするとともに、相対速度の方向が逆の場
合には、双方のショックアブソーバの減衰力をこの基準
値よりも大きくするようにそれぞれのアクチュエータ2
FR,2FL,2RR,2RLを制御する。 【0113】車両200のショックアブソーバ10FR
10FL,10RR,10RLは、車体201の少なくとも前
後又は左右の2箇所の部位と2つの車輪との間にそれぞ
れ設けられており、ECU8は、双方の部位と双方の車
輪との間のそれぞれの相対速度の差に応じてショックア
ブソーバ10FR,10FL,10RR,10RLの減衰力の可
変量が可変するようにそれぞれのアクチュエータを制御
する。 【0114】車両200のショックアブソーバ10FR
10FL,10RR,10RLは車体201の少なくとも2箇
所の部位と2つの車輪との間にそれぞれ設けられてお
り、ECU8は、双方の部位と双方の車輪との間のそれ
ぞれの相対速度の絶対値の和に応じてショックアブソー
バの減衰力の可変量が可変するようにそれぞれのアクチ
ュエータを制御する。 【0115】車両200のショックアブソーバ10FR
10FL,10RR,10RLは車体201の前後部位と前後
の車輪との間にそれぞれ設けられており、ECU8は、
それぞれのショックアブソーバの減衰力の可変量(GF
・△CF,GR・△CR)が所定条件下で異なるようにそ
れぞれのアクチュエータ2FR,2FL,2RR,2RLを制御
する。 【0116】(第2減衰力制御)次に、ECU8による
第2減衰力制御について説明する。本減衰力制御におい
ては、スカイフック理論に基づく車体上下方向制振制御
に加えて車体ロール方向制振制御を行う。以下、詳説す
る。 【0117】図7に示した前側の車両モデルにおいて、
車体左側の上下方向運動方程式、車体右側の上下方向運
動方程式、ロール方向運動方程式、スカイフック理論に
基づく上下方向減衰力関係式、及びスカイフック理論に
基づくロール方向減衰力関係式は、それぞれ、以下の表
に記載される関係式(1−1)、(1−2)、(1−
3)、(1−4)、及び(1−5)で表される。なお、
FL-SPG,FFR-SPG及びFFL-ATN,FFR-ATNは、それぞ
れ左右前側コイルスプリングによるばね力と左右前側シ
ョックアブソーバによる減衰力を示す。 【0118】 【表10】 これらの式から導かれる目標減衰係数CFL及びCFRは、
以下の表の式(2−1)及び(2−2)にそれぞれ示さ
れ、目標減衰係数CFL及びCFRに実際のショックアブソ
ーバの減衰係数が一致するようにECU8がアクチュエ
ータを制御すれば、前側車両の上下及びロール方向の制
振制御を行うことができる。また、図8に示した後側の
車両モデルは、前側と同様であるため、以下の表の式
(2−3)及び(2−4)にそれぞれ示される目標減衰
係数CRL及びCRRに実際のショックアブソーバの減衰係
数が一致するようにECU8がアクチュエータを制御す
れば、後側車両の上下及びロール方向の制振制御を行う
ことができる。 【0119】 【表11】これらの目標減衰係数CFL,CFR,CRL,CRRを演算す
ることによる減衰力制御例は種々のものが考えられる。
以下、好適な減衰力制御例について説明する。 【0120】図12は、表11に示した目標減衰係数C
FL,CFR,CRL,CRRを用いた減衰力制御を説明するた
めのフローチャートである。ステップS110では、目
標減衰係数CFL,CFR,CRL,CRRを演算するための未
知数であるZFG’、VFLS、VFRS、θF’、ZRG’、V
RLS、VRRS、θR’を検出する。なお、表11における
他の数値は既知であるとする。また、車両の前側と後側
とで近似的に同じ未知数と見做される場合、すなわちθ
F’やθR’は一方の未知数のみを検出してもよい。 【0121】前後の車体重心位置上下速度ZFG’及びZ
RG’は、前後の上下加速度センサ217F及び217R
出力ZFG”及びZRG”をローパスフィルタ等の積分器を
用いて時間積分することにより検出することができる。
また、車輪ごとに設けられた左右の上下加速度センサ7
FL,7FR又は7RL,7RRの出力の時間積分値を左右で平
均することによってZFG’及びZRG’を検出してもよ
い。 【0122】ストローク速度VFLS、VFRS、VRLS及び
RRSは、ストロークセンサ9FL、9FR、9RL及び9RR
の出力、すなわち、各ストローク位置ZFL、ZFR、ZRL
及びZRRを時間微分することによって検出することがで
きる。 【0123】また、ロールレートθF’及びθR’は、前
後のロールレートセンサ226F,226Rの出力θF
及びθR’から検出することができる。また、車輪ごと
に設けられた左右の上下加速度センサ7FL,7FR又は7
RL,7RRの出力をそれぞれローパスフィルタ等の積分器
を用いて時間積分して速度を演算し、演算された速度の
差を左右でとることにより、θF’及びθR’を検出する
こともできる。 【0124】ECU8は、このようにして未知数
FG’、VFLS、VFRS、θF’、ZRG’、VRLS
RRS、θR’を検出した後、検出結果を表11に示した
関係式に代入することにより目標減衰係数CFL,CFR
RL,CRRを演算し(S120)、目標減衰係数CFL
FR,CRL,CRRが所定の制限範囲内になるように補正
し(S130)、目標減衰係数CFL,CFR,CRL,CRR
に実際のショックアブソーバの減衰係数が一致するよう
にアクチュエータの駆動を制御する(S140)。 【0125】なお、ステップS130においては、実際
の減衰力制御における制限から目標減衰係数を以下のよ
うに制限する。すなわち、目標減衰係数CFL,CFR,C
RL,CRRの最大値CFLmax,CFRmax,CRLmax
RRmax、及び最小値CFLmin,CFRm in,CRLmin,C
RRminは関係式(3−1)〜(3−4)を示す以下の表
の通りに設定する。これらの制限範囲外にステップS1
20で演算された目標減衰係数CFL,CFR,CRL,CRR
がなった場合、ECU8はステップS130において演
算された目標減衰係数CFL,CFR,CRL,CRRをその上
限CFLmax,CFRmax,CRL max,CRRmax又は下限C
FLmin,CFRmin,CRLmin,CRRminに補正する。 【0126】 【表12】また、表11における鉛直方向スカイフック減衰係数C
SL及びロール方向スカイフック減衰係数CSRは、常に一
定値であってもよいが、車両直進時には車体上下方向移
動が生じる度合いが高いので上下方向制振を優先させ、
車両旋回時には車体ロールが生じる度合いが高いのでロ
ール方向制振を優先させることが好ましい。そこで、以
下の制御においては車両の旋回の度合いに応じて鉛直方
向スカイフック減衰係数CSL及びロール方向スカイフッ
ク減衰係数CSRの比率を可変する。すなわち、旋回の度
合いが低い場合には鉛直方向スカイフック減衰係数CSL
を増加させ、旋回の度合いが高い場合にはロール方向ス
カイフック減衰係数CSR増大させる。以下の表はステア
リングハンドル4aの操舵角A又はその速度に応じて規
格化された操舵量dstrから演算されるCSL及びCSR
演算式を示す。直進時のCSLをCSL(S)、最大旋回時の
SLをCSL(C)、直進時のCSRをCSR(S)、最大旋回時の
SRをCSR(C)とする。なお、本例では、鉛直方向スカ
イフック減衰係数CSLは直進時の制振効果を大きくする
ためCSL(S)>CSL(C)とし、ロール方向スカイフック減
衰係数CSRは旋回時の制振効果を大きくするためC
SR(S)<CS R(C)とする。また、図13は操舵量dstr
SL及びCSRとの関係を示す。 【0127】 【表13】 図14は、上記スカイフック減衰係数CSL及びCSRが変
化する場合のECU8における減衰力制御を説明するた
めのフローチャートである。ステップS210において
は、前述のステップS110と同様に目標減衰係数
FL,CFR,CRL,CRRを演算するための未知数
FG’、VFLS、VFRS、θF’、ZRG’、VRLS
RRS、θR’を検出する(検出結果I)。しかる後、ス
テップS220において表13に示されたように操舵角
信号Aに基づいて車両の旋回の度合いを検出する(検出
結果II)。なお、旋回時に車両に加わる遠心力は車速
に依存するので、車速を算出可能な車輪速度信号vFR
FL,vRR,vRLを更に用いて旋回の度合いを検出して
もよい。また、車両の旋回の度合いはヨーレート信号Ω
や横加速度信号GTを用いても検出することができる。 【0128】ステップS230では、検出結果IIに応
じてスカイフック減衰係数CSL及びCSRを演算する。本
例では、表13に示した式(4−1)及び(4−2)を
用いる。このようにして表11における全ての未知数が
確定した後、これらの検出結果I及びIIに基づいて、
表11に示した目標減衰係数CFL,CFR,CRL,CRR
演算し(S240)、目標減衰係数CFL,CFR,CRL
RRに実際のショックアブソーバの減衰係数が一致する
ようにアクチュエータを制御する(S250)。 【0129】以上、説明したように、本減衰力制御を行
う車両200は、左右の車輪と左右の車体部位との間に
設けられ減衰力が可変可能な左右のショックアブソーバ
と、ショックアブソーバの減衰力を可変する左右のアク
チュエータと、車輪と車体部位との間のそれぞれの相対
速度(ストローク速度)及び車体201を鉛直上方から
仮想的に吊り下げる第1スカイフックショックアブソー
バ10SL並びに車体201をロール方向上方から仮想的
に吊り下げる第2スカイフックショックアブソーバ10
SRの減衰係数CSL,CSRに基づいて左右のショックアブ
ソーバの減衰力が可変するように左右のアクチュエータ
を制御するECU8とを備える。なお、本アクチュエー
タは、減衰力が伸縮速度の低速域において可変であるた
め、車輪接地性を増大させて操縦性を向上させることが
できるが、本例では必ずしも減衰力可変領域が低伸縮速
度域に限られる必要はない。 【0130】また、車両200のECU8は、車輪を操
舵するステアリングハンドル4aの操作状態に応じて第
1及び第2スカイフックショックアブソーバ10SL,1
SRの減衰係数CSL,CSRを求める。 【0131】(第3減衰力制御)次に、ECU8による
第3減衰力制御について説明する。本減衰力制御におい
ては、スカイフック理論に基いてばね下制振制御を行
う。以下、詳説する。 【0132】図15は、図1に示した車両200の前左
側をモデル化して示すモデル図である。ばね下であるシ
ョックアブソーバ10FL下端部は、減衰係数CSのスカ
イフックショックアブソーバ10SL(FL)によって鉛直上
方から吊り下げられている。なお、同図中のZFL0は基
準水平面から車輪の路面接地位置までの距離、mWFL
左前輪11FLの質量、kWFLは車輪11FLのばね定数、
WFLは車輪11FLの減衰係数である。なお、ばね上の
運動方程式は、mFL・ZFL2=−kFL・(ZFL2
FL1)−CFL・(ZFL2’−ZFL1’)で与えられ、ば
ね下の運動方程式は、mWFL=−kWFL・(ZFL1
FL0)−CWFL・(ZFL1’−ZFL0’)+kFL・(Z
FL2−ZFL1)+CFL・(ZFL2’−ZFL1’)で与えられ
る。 【0133】同様に、ばね下であるショックアブソーバ
10FR,10RL,10RR下端部は、図示しない減衰係数
Sのスカイフックショックアブソーバ10SL(FR),1
SL( RL),10SL(RR)によって鉛直上方からそれぞれ吊
り下げられている。なお、ZF R0,ZRL0,ZRR0は基準
水平面から車輪の路面接地位置までの距離、mWFR,mW
RL,mWRRは車輪11FR,11RL,11RRの質量、
WFR,kWRL,kWRRは車輪11FR,11RL,11RR
ばね定数、CWFR,WRL,WRRは車輪11FR,11RL
11RRの減衰係数とする。 【0134】本モデルの場合、スカイフック理論に基づ
く上下方向減衰力関係式から、制振制御を行うための減
衰係数CFL,CFR,CRL,CRRは、以下の表に示す関係
式(5−1)、(5−2)、(5−3)及び(5−4)
でそれぞれ与えられる。 【0135】 【表14】 したがって、未知数ZFL1’、ZFR1’、ZRL1’、
RR1’、VFLS、VFRS、VRLS、VRRSを検出すれば、
目標減衰係数CFL,CFR,CRL,CRRを表14に基づい
て演算することができる。 【0136】図16は、ECU8における減衰力制御を
説明するためのフローチャートである。ステップS31
0では、まず、未知数ZFL1’、ZFR1’、ZRL1’、Z
RR1’、VFLS、VFRS、VRLS、VRRSを検出する。ばね
下上下速度ZFL1’、ZFR1’、ZRL1’、ZRR1’の検出
には種々の方法が考えられる。 【0137】ばね下上下速度検出方法:1を以下の表に
示す。 【0138】 【表15】 ばね下上下速度検出方法:1では、上下Gセンサをそれ
ぞれのばね下、すなわち、ショックアブソーバ10FL
10FR,10RL,10RRの下端部に配置し、その出力Z
FL1”,ZFR1”,ZRL1”,ZRR1”をローパスフィルタ
等を用いて時間積分することによりZFL1’,ZFR1’,
RL1’,ZRR1’を検出する。 【0139】ばね下上下速度検出方法:2を以下の表に
示す。 【0140】 【表16】 ばね下上下速度検出方法:2では、上下Gセンサ7FL
FR,7RL,7RRの出力ZFL2”,ZFR2”,ZRL2”,
RR2”を時間積分することによってばね上上下速度Z
FL2’,ZFR2’,ZRL2’,ZRR2’を算出し、算出され
た速度ZFL2’,ZFR2’,ZRL2’,ZRR2’からストロ
ーク速度VFLS,VFRS,VRLS,VRRSを減じることによ
りZFL1’,ZFR1’,ZRL1’,ZRR1’を検出する。な
お、ストローク速度VFLS,VFRS,VRLS,VRRSは、表
4及び表5に示したストローク速度検出方法:1及び2
によって検出することができる。 【0141】ステップS320では、これらの検出結果
に応じて目標減衰係数CFL,CFR,CRL,10RRを演算
する(表14)。しかる後、目標減衰係数CFL,CFR
RL,10RRをステップS130と同一の方法を用いて
所定範囲内に制限し(S330)、目標減衰係数CFL
FR,CRL,CRRに実際のショックアブソーバの減衰係
数が一致するようにアクチュエータを制御する(S34
0)。 【0142】以上、説明したように、本減衰力制御を用
いた車両200は、車輪と車体との間に設けられ減衰力
が可変可能なショックアブソーバ10FLと、ショックア
ブソーバ10FLの減衰力を可変するアクチュエータ2FL
と、車輪の上下方向速度ZFL 1、車輪と車体との間の相
対速度VFLS、及びショックアブソーバ10FL下端側を
鉛直上方から仮想的に吊り下げるスカイフックショック
アブソーバ10SL(FL)の減衰係数CSに応じてショック
アブソーバ10FLの減衰力が可変するようにアクチュエ
ータ2FLを制御する制御手段とを備える。 【0143】ECU8は、スカイフック理論に基づき、
ばね下に相当する車輪11FLの上下方向速度ZFL1及び
車輪11FLと車体201との間の相対速度VFLS、及び
ばね下側に位置するショックアブソーバ10FL下端側を
鉛直上方から仮想的に吊り下げるスカイフックショック
アブソーバ10SL(FL)の減衰係数CSに応じて、車輪
11FL及び車体201間のショックアブソーバ10FL
減衰力を制御するようにアクチュエータ2FLを制御す
る。したがって、ばね下に相当する車輪11FLの制振を
行うことができ、車輪接地性を向上させて車両操縦性を
向上させることができる。 【0144】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明の車両に
よれば、車輪車体間の相対速度の絶対値及び方向に応じ
てショックアブソーバの低速域減衰力を制御するので、
車両の操縦性及び安定性を向上させることも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】車両の斜視図。 【図2】図1に示した車両のI-I矢印断面図。 【図3】図2に示した懸架装置主要部のII-II矢印断面
図。 【図4】図3に示したショックアブソーバの部分拡大
図。 【図5】ショックアブソーバの減衰力の伸縮速度に対す
る関係を示すグラフ。 【図6】車両のシステムを示すシステム構成図。 【図7】車両の前側をモデル化した図。 【図8】車両の後側をモデル化した図。 【図9】ECUによる減衰力制御方法を示すフローチャ
ート。 【図10】図9に示す前側目標減衰係数の演算方法を示
すフローチャート。 【図11】図9に示す後側目標減衰係数の演算方法を示
すフローチャート。 【図12】ECUによる減衰力制御方法を示すフローチ
ャート。 【図13】dstrとCSL,CSRの関係を示すグラフ。 【図14】ECUによる減衰力制御方法を示すフローチ
ャート。 【図15】車両の前左側をモデル化した図。 【図16】ECUによる減衰力制御方法を示すフローチ
ャート。 【符号の説明】 11FR,11FL,11RR,11RL…車輪、201…車
体、10FR,10FL,10RR,10RL…ショックアブソ
ーバ、2FR,2FL,2RR,2RL…アクチュエータ、8…
制御手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 正博 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 池田 茂輝 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 鈴木 聡 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−247121(JP,A) 特開 平6−87315(JP,A) 特開 平4−2516(JP,A) 特開 平6−24224(JP,A) カヤバ工業株式会社,自動車のサスペ ンション,日本,株式会社山海堂,1991 年 3月30日,p.68−70 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 1/00 - 25/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】【請求項1】 車輪と車体との間に設けられ伸縮速度が
    所定値よりも大きい時は減衰力特性がほぼ一定であり、
    伸縮速度が所定値以下のときには減衰力特性が可変とな
    るショックアブソーバと、前記ショックアブソーバの減
    衰力を可変するアクチュエータと、前記車輪と前記車体
    との間の相対速度の絶対値及び方向に応じて前記ショッ
    クアブソーバの減衰力が可変するように前記アクチュエ
    ータを制御する制御手段とを備え、 前記ショックアブソーバは前記車体の少なくとも2箇所
    の部位と2つの前記車輪との間にそれぞれ設けられてお
    り、前記制御手段は、双方の前記部位と双方の前記車輪
    との間のそれぞれの相対速度の絶対値の和が増加するに
    伴って前記ショックアブソーバの減衰力の可変量を少な
    くするようにそれぞれの前記アクチュエータを制御する
    ことを特徴とする車両用懸架装置。
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