JP2632624B2 - 含フッ素有機ケイ素化合物 - Google Patents

含フッ素有機ケイ素化合物

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JP2632624B2
JP2632624B2 JP6116692A JP6116692A JP2632624B2 JP 2632624 B2 JP2632624 B2 JP 2632624B2 JP 6116692 A JP6116692 A JP 6116692A JP 6116692 A JP6116692 A JP 6116692A JP 2632624 B2 JP2632624 B2 JP 2632624B2
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博文 木下
伸一 佐藤
則之 小池
高至 松田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分子中に二価のパーフ
ルオロポリエーテル基を有する新規な含フッ素有機ケイ
素化合物に関する。
【0002】
【従来技術】含フッ素有機ケイ素化合物は、耐溶剤性や
耐薬品性等の特性に優れており、種々の用途に広く利用
されている。然しながら、近来における急速な技術の進
歩により、上記の含フッ素有機ケイ素化合物の優れた特
性に対してもさらに向上が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、耐溶剤性や耐薬品性等の特性がさらに向上した新規
な含フッ素有機ケイ素化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1):
【化3】 〔式中、Viはビニル基であり、Rfは、下記式(2):
【化4】 (ここでj及びkは、0または1の整数、m及びnは、
1〜5の整数である)で表され、且つ炭素原子数が12〜
30である二価のパーフルオロポリエーテル基を示す〕で
表される含フッ素有機ケイ素化合物が提供される。
【0005】本発明の含フッ素有機ケイ素化合物は、フ
ッ素含有率が極めて高いため、耐溶剤性、耐薬品性が著
しく優れており、シリコーンゴム等のエラストマーに配
合することにより、該エラストマーのこれらの特性を向
上させることができる。また両末端にビニル基を有して
いるため、付加硬化型のエラストマーに添加すれば、硬
度調整剤としても作用する。さらに、この含フッ素有機
ケイ素化合物は、低表面エネルギーを有するものである
ことから、エラストマーの内添型離型剤として利用で
き、また表面の撥水効果の向上も期待できる。
【0006】本発明の含フッ素有機ケイ素化合物におい
て、二価のパーフルオロポリエーテル基Rfは、前記式
(2) で表されるものである。該基の炭素原子数はフッ素
原子の特性が十分に発現するような数である必要があ
り、この意味で12以上とされる。また製造のし易さを考
慮すると、このパーフルオロポリエーテル基Rfの炭素原
子数は30以下とされる。このパーフルオロポリエーテル
基は鎖長が長く、このため、化合物全体当りのフッ素含
有率が極めて高く、この結果として、優れた耐溶剤性、
耐薬品性が発現するものである。かかるパーフルオロポ
リエーテル基Rfの代表的な例としては、これに限定され
るものではないが、例えば次の式(3), (4),(5) で表さ
れるものを例示することができる。
【化5】
【化6】
【化7】
【0007】また本発明の含フッ素有機ケイ素化合物
は、例えば下記一般式(6):
【化8】 〔式中、Rfは前記と同じ〕で表される両末端シラノール
の化合物と、ジメチルビニル基を有するシリル化剤とを
反応させることにより合成することができる。ここで使
用するシリル化剤としては、例えば下記式(7):
【化9】 で表されるシリルケテンアセタール、その他、下記式
(8)〜(10)、
【化10】 で表される化合物を例示することができる。またシリル
化反応は、通常、室温〜60℃の温度で行われ、これは無
溶媒で行うことができるが、シリル化反応を阻害しない
限り、必要により適当な溶媒を用いて行うこともでき
る。
【0008】尚、上記一般式(6) で表される両末端シラ
ノール化合物は、例えば、下記式(11)、 Vi−Rf−Vi (11) 〔式中、Rfは前記と同じ〕で表される両末端ビニル化合
物と、ジメチルクロルシランとを付加反応触媒の存在下
で付加反応させることにより、下記式(12)、
【化11】 〔式中、Rfは前記と同じ〕で表される両末端ジクロルシ
ラン化合物を合成し、これを、ジエチルエーテルと水と
の混合溶液中に滴下し、加水分解させることにより合成
することができる。上記付加反応は、50〜160 ℃の温度
で行うことが好適であり、付加反応触媒としては、周期
率表第8族元素またはその化合物、例えば塩化白金酸等
の白金化合物、ロジウム−オレフィンコンプレックス等
のロジウム化合物を、アルコール系、ケトン系、エーテ
ル系、炭化水素系等の溶剤に溶解したものが使用され
る。
【0009】
【実施例】実施例1 攪拌子、温度計及び還流冷却器を付した 100mlの三口フ
ラスコに、下記式:
【化12】 で表される両末端シラノール化合物 10.4g、及び前記
式(7) のシリルケテンアセタール 5.58g、を仕込み、
50℃で3時間反応を行った。反応後、生成した酢酸イソ
プロピル及び未反応のシリルケテンアセタールを留去し
たところ、無色透明の液体が得られた。この液体を、 1
H−NMR, 19F−NMR, IR及び元素分析により分
析したところ、その結果は以下の通りであった。
【0010】1H−NMR; σ(ppm) 0.44 (s, 6H, Si−CH3 ) 0.95 (m, 4H, Si−CH2 ) 2.27 (m, 4H, CF−CH2 ) 5.80〜6.03 (m, 6H, −CH=CH2 )19 F−NMR;(CF3 COOH標準)
【化13】 a:− 3.17 ppm b:− 5.88 ppm c:− 8.84 ppm d:−51.78 ppm e:−67.37 ppm IR;チャートを図1に示す。 νc-F :1100〜1300cm-1 以上の分析結果から、得られた液体は、下記式:
【化14】 で表される含フッ素有機ケイ素化合物であることが確認
された。
【0011】実施例2 両末端シラノール化合物として、下記式:
【化15】 であらわされる化合物12.0gを使用した以外は実施例1
と同様にして、無色透明の液体を得た。この液体の分析
結果は、以下の通りであった。
【0012】1H−NMR; σ(ppm) 0.46 (s, 6H, Si−CH3 ) 0.93 (m, 4H, Si−CH2 ) 2.30 (m, 4H, CF−CH2 ) 5.82〜6.04 (m, 6H, −CH=CH2 )19 F−NMR;(CF3 COOH標準)
【化16】 a:− 4.64 ppm b:− 8.85 ppm c:−11.10 ppm d:−40.35 ppm e:−67.52 ppm IR;チャートを図2に示す。 νc-F :1100〜1300cm-1 以上の分析結果から、得られた液体は、下記式:
【化17】 で表される含フッ素有機ケイ素化合物であることが確認
された。
【0013】
【発明の効果】本発明の含フッ素有機ケイ素化合物は、
フッ素含有率が高いことに関連して、耐溶剤性及び耐薬
品性に極めて優れており、耐溶剤性、耐薬品性ゴム材用
の添加剤として、及び離型効果向上のためのゴム添加剤
として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成された含フッ素有機ケイ素化合
物のIRチャート。
【図2】実施例2で合成された含フッ素有機ケイ素化合
物のIRチャート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 則之 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (72)発明者 松田 高至 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−43984(JP,A) 欧州特許出願公開465262(EP,A) 米国特許3423236(US,A) JOURNAL OF FLUORI NE CHEMISTRY,VOL.10 NO.2 P.85−110(1977)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1): 【化1】 〔式中、Viはビニル基であり、Rfは、下記式(2): 【化2】 (ここでj及びkは、0または1の整数、m及びnは、
    1〜5の整数である)で表され、且つ炭素原子数が12〜
    30である二価のパーフルオロポリエーテル基を示す〕で
    表される含フッ素有機ケイ素化合物。
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JOURNAL OF FLUORINE CHEMISTRY,VOL.10 NO.2 P.85−110(1977)

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