JP2631581B2 - 水平濾板型濾過装置 - Google Patents

水平濾板型濾過装置

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JP2631581B2
JP2631581B2 JP3177672A JP17767291A JP2631581B2 JP 2631581 B2 JP2631581 B2 JP 2631581B2 JP 3177672 A JP3177672 A JP 3177672A JP 17767291 A JP17767291 A JP 17767291A JP 2631581 B2 JP2631581 B2 JP 2631581B2
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治彦 中村
安紀 佐藤
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原液板とその下の濾液板
およびその間に水平に挾持される濾材からなる組が複数
段備えられる水平濾板型濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の濾過装置は例えば樹脂液
など、難濾過性の液または比較的高価な液で、その都度
残液処理を必要とするような液の濾過に好適に用いられ
る。
【0003】この濾過装置は多くに場合、多段式に構成
され、従来例を示す図4に見られるように、通常は積層
されて用いられる。各段は上側に原液の導入を受ける原
液板1と、その下に設置される濾液板2およびその間に
水平に挾持される濾紙などの濾材3によって構成され、
さらに各段にはその原液板1に原液導入用の配管4が取
付けられおよび濾液板2に濾液を取り出すための配管5
が取付けられている。6は原液槽であり、7はポンプ、
8はポンプ7により弁8aを介し各配管4に原液を送る
配管である。9は濾過された液(濾液)を溜める槽であ
る。各配管4にも弁4aが設置される。
【0004】ポンプ7により配管8および4を介し各段
の原液板1に濾過すべき原液が導入され、その内の濾材
3を通過することによって濾過され、濾過された液は配
管5により共通の管11を通って濾液槽9に流入する。
濾過時間の経過により濾材3に目詰りを生じるため濾過
能力が低下するが、通常、原液板内に気体を導入して原
液板内の残液全量が濾過された後、濾材3を剥離し、濾
材を交換して次の濾過が行なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、この濾
過装置では各段の濾材3に濾過能力の低下が生じても、
その段の残液はその段の濾材によって全量が濾過された
ため、その残液の処理に長時間を要し、従って濾過能率
を阻害するという問題点があった。
【0006】本発明の目的は上記従来技術の問題点を解
消することであって、それ故、残液の処理に長時間を要
することなく迅速に処理し得るようにした水平濾板型濾
過装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による水平濾板型
濾過装置は複数段に構成され、各段が原液板とその下の
濾液板およびその間に水平に挾持される濾材を含むもの
において、特定の1段で各段の残液処理を行なうことを
特徴とし、そのため該特定の1段以外の各段の原液板に
はその内に加圧気体を導入するための管16および該特
定の1段の原液板内に連通するための管17が設けられ
る。
【0008】
【作用】残液処理の段階でバルブ操作により前記特定の
1段以外の各段の原液板内に加圧気体を導入し、且つ該
各段の原液板内を前記連通用の管17により該特定の段
の原液板内に連通する。従って、各段の残液は導入され
た加圧気体と共に該特定の段の原液板内に導入され、そ
の特定の段で残液の処理が行なわれる。そのため他の各
段は残液の処理を省くことができ、直ちに次の段階に進
むことができる。なお、前記特定の段の原液板には原液
は直接導入されない。
【0009】
【実施例】次に図面を参照のもとに本発明の実施例に関
し説明する。図1は本発明による水平濾板型濾過装置の
一例を全体的に示すものであって、この濾過装置も複数
段に構成され、図1には簡略のため2段で構成されてい
るが、通常は5〜6段で構成され、従ってその場合、5
〜6面の濾過面が在る。
【0010】その各段の構成は従来と同様に、原液板1
とその下の濾液板2およびその間に配置される濾材3か
らなり、特定の1段、好ましくは最下位置に配置される
段を除く各段の原液板1には原液導入用の配管4が取付
けられ、且つ特定の段を含む各段の濾液板2には濾液取
り出し用の配管5が接続される。各配管4には弁4aが
設置される。また図3から明らかなように、原液槽6、
ポンプ7、ポンプ7の吐出側に在って各配管に接続する
配管8、濾液用の槽9が備えられる。なお、図1中の1
0は濾材剥離用の気体を原液板1内に送る配管であり、
該配管に弁10aが設置される。また12は濾材の挾持
により液漏れを防ぐための締付シリンダであり、13は
濾材用のコンベヤ、14は濾材剥離用のシュ−ト、15
はコンベヤモ−タである。
【0011】本発明の基本的な技術思想は複数段のうち
の特定の1段を他のすべての段の残液の処理専用に用
い、それにより他の各段での残液処理を省くようにした
ことである。そのため図2および図3に示すように、特
定の1段を除く他の各段の原液板1には原液導入用の配
管4が取付けられると共に各該配管4を利用して特定の
段以外の各段の原液板1内に加圧気体を導入するための
管16が設置される。さらに前記各段の原液板1内の残
液を該加圧気体と共に特定の1段の原液板1a内に導入
するため特定の段以外の各段の原液板1内を特定の段の
原液板1a内に連通する管17が設置される。なお、特
定の段の原液板1aには原液導入用の配管4は取付けら
れないので、該原液板1aには原液は直接導入されな
い。また該原液板1aには管16からの加圧気体も直接
導入されない。
【0012】加圧気体の導入管16には弁16aが取付
けられ、残液処理及び濾滓脱液時以外は締め切られて加
圧気体の導入を阻止する。また、加圧気体と共に残液を
送り出す管17は特定の段以外の各段の原液板1に設け
られ、各管17は共通の管18を介し特定の段の原液板
1aに接続される。各管17にも弁17aが取付けられ
る。
【0013】なお、図2から明らかなように、残液取り
出し用の管17の原液板1内の先端はその内の濾材3の
上面に近接した位置に在るのが好ましく、一例では5m
m程度離れた近接位置に在る。
【0014】また、図示の実施例では残液処理用の加圧
気体は管16から各配管4を介して各原液板1内に導入
されるように構成されているが、場合によっては各配管
4を利用しないで、管16に分岐管等を設けることによ
り各原液板1に接続するようにしてもよい。
【0015】作動(濾過)時、弁8aと4aを開、加圧
気体用の弁16aを閉にし、且つ弁5aを開、17aを
閉にし、ポンプ7の作動により配管8および各配管4を
介して特定の段以外の各段の原液板1内に濾過すべき原
液を導入し、それらの原液板に備えられた濾材3によっ
て濾過する。濾過された液(濾液)は配管5および共通
の配管11を通り濾液槽9に取り出される。
【0016】濾過時間の経過により濾過能力が低下し、
濾材3上の残液を処理する段階になった際には、弁8a
を閉じ、加圧気体用の弁16aを開にし且つ特定の段の
濾液取り出し用の管5の弁5aは開に保持されるが、他
の弁5aは閉、そして残液搬送用の管17の弁17aを
開にする。従って管16からの加圧気体は特定の段以外
の各段の原液板1内に導入され、その内の残液を管17
に押出し、その管17と共通の管18により特定の段の
原液板1a内に導入し、そこで濾過する。それ故、特定
の段以外のすべての段の原液は該特定の段に集められ、
そこで濾過され、その段の管5を通って濾液槽9に流入
する。その加圧気体としては原液の液性にもよるが、一
例ではゲ−ジ圧1.9気圧程度の圧力が用いられる。
【0017】特定の段以外の各段では残液を該特定の段
に送り出すことによって処理される。なお、濾材の交換
の際にはコンベヤ13の作動により濾材3はシュ−ト1
4によって取り外される。従って、この濾過装置では段
数をnとすれば、(n−1)の段では残液処理に長時間
を要することなく、常に好適に稼動する。
【0018】なお、図示の実施例では複数段が積層され
た状態で設置され、このように積層することが好ましい
が、所望により各段を単板式に構成して並置することに
よって複数段とすることもできる。
【0019】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、複数段の
うちの特定の1段が残液の処理専用に用いられ、それ以
外の段では残液を該特定の1段への搬送によって処理さ
れるので、残液の処理を極めて迅速に行なうことができ
る。一例では残液の処理に従来30分を要したものが5
分程度で可能になる。従って、特定の1段を除く他の段
での濾過作業は常に好適な状態で行なわれ、稼動率を向
上し、そのため濾過性能を著しく向上する利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水平濾板型濾過装置の一例を示す
斜視図である。
【図2】図1に示す濾過装置の要部の断面図である。
【図3】本発明による濾過装置の要部を図式的に示す概
略図である。
【図4】従来の同種の水平濾板型濾過装置を例示する図
式的な概略図である。
【符号の説明】
1 原液板 1a 特定の段の原液板 2 濾液板 3 濾材 4 原液導入配管 16 加圧気体導入管 17 残液送出管

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各段が原液板とその下に配置された濾液
    板および前記原液板と前記濾液板との間に水平に挾持さ
    れる濾材を含む複数段に構成され、前記原液板に導入さ
    れた原液は前記濾材で濾過されて前記濾液板から濾液と
    して取り出される水平濾板型濾過装置において、さらに
    前記複数段のうちの1段を除く他の各段の前記原液板内
    に加圧気体を導入する管と、前記加圧気体と共に前記濾
    材上の残液を前記1段の原液板内に導入するため前記他
    の各段の原液板内を前記1段の原液板内に連通する管が
    設けられていることを特徴とする水平濾板型濾過装置。
JP3177672A 1991-06-21 1991-06-21 水平濾板型濾過装置 Expired - Lifetime JP2631581B2 (ja)

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