JP2630357B2 - 粉体塗料用樹脂組成物 - Google Patents

粉体塗料用樹脂組成物

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JP2630357B2
JP2630357B2 JP13516988A JP13516988A JP2630357B2 JP 2630357 B2 JP2630357 B2 JP 2630357B2 JP 13516988 A JP13516988 A JP 13516988A JP 13516988 A JP13516988 A JP 13516988A JP 2630357 B2 JP2630357 B2 JP 2630357B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は粉体塗料に使用せられる熱硬化性樹脂組成物
に関するものである。
従来技術 粉体塗料は通常樹脂成分、顔料および添加剤を加熱溶
融混練した後冷却して得られる固形物を粉砕して製造さ
れる。従って、使用する樹脂成分が熱硬化性の場合、そ
の樹脂成分は溶融混練時は安定であるが、逆に塗装後の
硬化工程では加熱により充分に硬化しなければならない
という厳しい性能が要求される。このため通常溶剤系塗
料に用いられるポリエステル樹脂とメラミン樹脂あるい
はブロックイソシアナート化合物からなる組成物を用い
た場合、一般に樹脂の軟化点低いため粉体塗料は貯蔵中
にブロッキングを起こし易い。また、軟化点の高いもの
を用いた場合これらは溶融混練中にゲル化しやすいため
粉体塗料の製造が極めて困難であり、また粉体塗料が得
られたとしても塗膜の平滑性、光沢に劣る。従来より、
カルボキシル基含有ポリエステル樹脂とポリエポキシ化
合物とからなる粉体塗料は機械的強度、密着性および酸
食性にすぐれる点から広範な用途に利用されている。そ
の際にポリエポキシ化合物と組み合わせるべきポリエス
テル樹脂として、カルボキシル基含有ポリエステル樹脂
を使用することは例えば特公昭55−15506号や特公昭58
−29342号明細書に記載されていて公知である。しかし
ながら、これらの公知文献に記載されている技術に従う
限りにおいては、40〜70なる酸価を中心とした比較的高
い酸価のポリエステル樹脂を用いた粉体塗料であるた
め、どうしても粉体塗料の保存安定性が悪くて、保存中
にも反応が進行したりして、その結果、そうした塗料を
使用した塗膜の多くは平滑性に劣るという欠点を有して
いた。
発明が解決しようとする問題点 そこでポリエステル樹脂と分子内にエポキシ基を2以
上有する化合物あるいは樹脂硬化剤系の粉体塗料であっ
て、貯蔵中にブロッキングを起こすことがなく、安定性
に優れ、しかも溶融混練りの通常手法で容易に製造する
ことができ、塗膜の平滑性、光沢に優れたものが要望さ
れており、かかる粉体塗料用樹脂組成物を提供すること
が本発明目的である。
問題点を解決するための手段 本発明に従えば、上記発明目的が、 (a)式 A−X−Bで示される繰り返し単位[I]
(式中Aの100〜50モル%は2個以上のベンゼン環がパ
ラ位で相互に結合されてなる基、2個以上のベンゼン環
がパラ位でアゾ、アゾキシ、エステルあるいはトランス
ビニレンにより結合されてなる基、および2,6−ナフチ
レン基からなる群より選ばれるメソゲン基で、50モル%
未満はp−フェニレン基、m−フェニレン基、あるいは
トランス1,4−シクロヘキシレン基であってもかまわな
い;Bは、−(CH2−または −(CH2CH2OmCH2CH2−で表されるスペーサー基;nは2
〜20、mは1〜19の整数;Xはエステル結合)のみ、ある
いは、該単位[I]と式Rで表される単位[II](式中
Rは4個までのOHおよび/またはCOOHを含みうる2〜6
価の脂肪酸族、芳香族、脂環族炭化水素残基)とが
(I)/(II)=99.9/0.1〜70/30重量比で任意順位に
組み合わされてなり、各隣接単位はエステル結合で結合
されていて、末端はカルボキシル基、あるいはヒドロキ
シル基あるいはメチルエステル基で樹脂の酸価が15〜10
0である異方性溶媒相を形成しうるポリエステル樹脂
と、 (b)分子内に2以上のエポキシ基を有する化合物、あ
るいは樹脂とからなる粉体塗料用樹脂組成物により達成
せられる。
本発明で用いられるポリエステル樹脂は、 式 A−X−Bで示される繰り返し単位[I](式中A
の100〜50モル%は、2個以上のベンゼン環がパラ位で
相互に結合されてなる基、2個以上のベンゼン環がパラ
位でアゾ、アゾキシ、エステルあるいはトランスビニレ
ンにより結合されてなる基および2,6−ナフチレン基か
らなる群より選ばれるメソゲン基で、50モル%未満はp
−フェニレン基、m−フェニレン基あるいはトランス1,
4−シクロヘキシレン基であってもかまわない;Bは−(C
H2−または −(CH2CH2OmCH2CH2−で表されるスペーサー基;nは2
〜20、mは1〜19の整数;Xはエステル結合)からなり、
各隣接単位がエステル結合で結合されていて、末端はカ
ルボキシル基、ヒドロキシル基、あるいはメチルエステ
ル基等で、樹脂酸価が15〜100である異方性溶媒相を形
成しうるポリエステル樹脂、あるいは、上記式で示され
る単位[I]と、式Rで示される[II](式中Rは4個
までのOHおよび/またはCOOHを含みうる2〜6価の脂肪
酸、芳香族、脂肪族炭化水素残基)とが(I)/(II)
=99.9/0.1〜70/30の重量比で任意順位に各々エステル
結合により結合されてなり、末端はカルボキシル基、あ
るいはヒドロキシル基あるいはメチルエステル基樹脂酸
価が15〜100の範囲内にある異方性溶媒相を形成しうる
ポリエステル樹脂である。
かかる樹脂はその分子中にA−X−Bで表される単
位、すなわち面構造を有し剛直なメソゲン基(A)と屈
曲性のスペーサー基(B)がエステル結合(X)により
結合された構造を繰り返して有していて、いわゆる主鎖
型高分子液晶を構成し、また液晶性を損なわぬ程度に於
いて特定構造の芳香族環、あるいはトランスシクロヘキ
サン環が含まれ、各隣接単位はエステル結合で結合さ
れ、末端がカルボキシル基あるいはヒドロキシル基、あ
るいはメチルエステル基で、樹脂酸価が15〜100の範囲
内にある新規な熱硬化性のポリエステル樹脂である。
本発明で使用せられるポリエステル樹脂中にAとして
組み入れられる成分は、その100〜50モル%が2個以上
のベンゼン環がパラ位で相互に結合されてなる基、例え
ば、 等、2個以上のベンゼン環がパラ位でアゾ、アゾキシ、
エステル、あるいはトランスビニレンにより結合されて
なる基、例えば、 あるいは、2,6−ナフチレン基 で示されるメソゲン基であり、その50モル%未満はp−
フェニレン、m−フェニレン、あるいはトランス1,4−
シクロヘキシレン基であってもよい。
上記A成分はポリエステルの酸成分として、あるいは
多価アルコール成分として好都合に組み込まれるので、
末端がカルボキシル基、カルボン酸エステル、酸塩化
物、水酸基、アセチル基等である化合物から誘導せられ
ることが好ましい。かかる代表的化合物としては、下記
のものが挙げられる。
メソゲン基として導入せられる場合: メソゲン基以外の構成成分として導入せられる場合: これらは勿論、本発明のA成分を導入する目的で使用
せられる具体的化合物の例示にすぎず、本発明はこれら
化合物により何ら制限せられるものではない。
Bとして組み入れられる成分は、 式−(CH2−、あるいは −(CH2CH2OmCH2CH2− で示されるスペーサー基であり、このスペーサー基は前
述のA成分と、また隣接するA−X−B単位もしくはR
単位と、各々エステル結合により結合せられる。従って
かかるスペーサー基を導入するために使用せられる化合
物も末端が各々HOあるいはCOOHもしくは、その反応性誘
導体であることが好ましく、具体的には下記の如き化合
物が使用せられる。
−(CH2−を有する化合物:エチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,
5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−
オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカ
ンジオール、1,12−ドデカンジオール等、アジピン酸、
セバチン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸等。
−(CH2−CH2OmCH2−CH2−を有する化合物:ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール等。
本発明のポリエステル樹脂には上記のA−X−B(式
中Aはメソンゲン基、Bはスペーサー基、Xはエステル
結合)で示される単位[I]以外に、所望により、式R
で示される単位[II]、即ち、4個までのHO、COOHを含
みうる2〜6価の脂肪族、芳香族、あるいは脂肪族炭化
水素残基が(I)/(II)=99.9/0.1〜70/30の重量比
で含まれる。R単位も隣接するA、B、あるいはRとエ
ステル結合で結合せられるため、原料化合物としては、
少なくとも2個のHO、COOHの如きエステル結合に関与し
うる官能基を有する化合物として用いられるのが好まし
く、具体的には下記の如き化合物を用い、ポリエステル
中に導入せられる。
ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリック酸、
シクロヘキサン1,4−ジオール、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ソルビトール基;無水フタル酸、無水トリメリット酸、
無水ピロメリット酸、テトラクロル無水フタル酸、テト
ラフロロ無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル
酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸等。
上記は何れも例示的なもので限定的なものと解さるべ
きではない。
本発明のポリエステル樹脂は上述のA、BおよびR成
分を導入するに適したアルコールあるいは酸原料化合物
を所定割合で使用し、通常のエステル形成手法により容
易に製造することが可能である。即ち原料化合物中のア
ルコール成分を過剰に用い、130〜300℃の温度で常法に
よりエステル化反応あるいはエステル交換反応で反応せ
しめる。反応は窒素ガス等の不活性気体を通じつつ実施
することが好ましく、また所望によりエステル化触媒、
あるいはエステル交換触媒を用いて行われる。かかる触
媒としては鉛、亜鉛、マンガン、バリウム、カルシウ
ム、マグネシウム、リチウム、ゲルマニウム、アンチモ
ン等の金属の酸化物、酢酸塩等や、p−トルエンスルホ
ン酸、チタン酸アルキルエステル等や、有機錫化合物等
が好適で、通常酸成分に対し、0.01〜0.5重量%程度の
割合で使用せられる。アルコール成分を過剰に用いるこ
とにより、末端がヒドロキシル基、あるいは、その反応
性誘導体のポリエステルが得られる。次に酸無水物を該
ポリエステルに反応せしめることにより目的とするポリ
エステルが容易に製造せられる。尚、酸過剰でエステル
化反応を実施することも可能であるが、酸が溶解し難い
とか、昇華する等で均一反応が困難で未反応の酸が残存
するため、上記方法によりことが好ましい。
既に述べた如く本発明のポリエステル樹脂には面構造
を有する比較的剛直なメソゲン基(A)と屈曲性スペー
サー基(B)とがエステル結合で結合された単位(I)
と、所望により、膜物性制御のための炭化水素残基であ
るRで示される単位(II)とが含まれ、液晶性、膜物性
の点から(I)/(II)が99.9/0.1〜70/30の範囲内に
限定されており、また末端はカルボキシル基、あるいは
ヒドロキシル基あるいはメチルエステル基であり、樹脂
の酸価が15〜100、好ましくは30〜70の間に制御されて
いて、充分な熱硬化性を示しうる。酸価が15よりも低い
場合には、どうしても得られる塗膜の機械的強度が不十
分となるし、逆に100以上の場合には、どうしても粉体
塗料の保存安定性が低下し、従って保存中に反応が進行
してブロッキングを起こし、その結果は塗膜の平滑性が
劣ることになるのでいずれも好ましくない。
分子量に関しては選択せられる各成分の種類による
が、通常数平均分子量500〜4000で相転移温度は約60〜1
80℃の範囲内にある。
尚、本発明者らは前記Aで示されるメソゲン基の50モ
ル%未満を特定の芳香族環、あるいはシクロヘキサン環
構造の有機基、即ちp−フェニレン、m−フェニレン、
あるいはトランス1,4−シクロヘキシレンで置換しても
所期の液晶性を損なうことなく、発明目的に適したポリ
エステル樹脂組成物が得られることを見出した。
本発明では上記の液晶性で、且つ、架橋官能基のカル
ボキシル基を多数有するポリエステル樹脂が、分子内に
2以上のエポキシ基を有する化合物あるいは樹脂、例え
ば、エポキシ樹脂と組み合わされて使用せられる。1分
子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物あるいは樹
脂としてはビスフェノールAもしくはビスフェノールF
のジグリシジルエーテル、オキシ安息香酸のグリシジル
エステル・エーテル、エチレングリコールのジグリシジ
ルエーテルもしくはトリメチロールプロパンのトリグリ
シジルエーテルの如き多価アルコールのポリグリシジル
エーテル、テレフタル酸のジグリシジルエステルの如き
二塩基酸のジグリシジルエステル、またはトリグリシジ
ルイソシアヌレートなどがある。該ポリエステル樹脂を
常温固体で結晶性の剛直メソゲン基を含むため、前述の
架橋剤と配合されても貯蔵中にブロッキングを起こすこ
とがなく、貯安性に優れており、また酸価が大で、硬化
剤との反応性に優れ、また液晶性の特性故に、加熱溶融
時に一挙に粘性の低い液体に変じるため、フロー性に優
れ、塗装外観に優れた非晶性透明な硬化塗膜を与えるこ
とが出来る。さらにまた屈曲性に富み、柔軟なスペーサ
ー基は膜物性改善に有用な炭化水素残基Rを有するため
加工性その他の塗膜物性にも優れているため、粉体塗料
用の樹脂組成物として極めて有用である。
以下実施例により本発明を説明する。
合成例1 加熱装置、撹拌機、窒素導入管、および分留塔を有す
る反応容器に4,4′−ジフェニルカルボン酸ジメチルエ
ステル(DPCDM)1.0モル、1,9−ノナンジオール(1,9N
D)1.0モル、トリメチロールプロパン(TMP)0.1モル、
ジブチルスズオキシサイド0.5gを仕込み、乾燥窒素下加
熱を開始し、原料を融解させた。エステル交換反応によ
り生成するメタノールを反応系外に除去しながら徐々に
230℃まで昇温させてゆき、230℃で2時間反応させた。
その時、脱メタノール量は75mlであった。続いて、エス
テル交換反応を完結させるため、10mmHgの減圧下で1時
間反応させてポリエステルAを得た。
次に、180℃に冷却し、乾燥窒素下、無水トリメリッ
ト酸0.2モルを加え、90分間反応させてポリエステルI
を得た。
得られたポリエステルIは水酸基価14、酸価54の硬化
性官能基を有しており、溶媒としてトリクロルベンゼ
ン、カラム温度135℃でGPCを測定した結果、数平均分子
量(ポリスチレン換算)は5200であった。
また、このポリエステルを示差走査熱量計(DSC)で
毎分10℃の昇温をした場合、約130℃において大きな吸
熱ピークを示し、毎分10℃の冷却をした場合約88℃にお
いて同じく大きな発熱ピークが認められた。
さらに、ヒートステージ付顕微鏡を用いた直交偏光下
での観察により、光学異方性に基づくテクスチャーを確
認した。
合成例2 合成例1で得られたポリエステルAに対し、乾燥窒素
下150℃で溶融状態に保ったまま、無水フタル酸0.3モル
を加え、60分間反応させてポリエステルIIを得た。
得られたポリエステルIIは酸価40の硬化性官能基を有
しており、溶媒としてトリクロルベンゼン、カラム温度
135℃でGPCを測定した結果、数平均分子量(ポリスチレ
ン換算)は4740であった。
また、このポリエステルを示差走査熱量計(DSC)で
毎分10℃の昇温をした場合、約135℃において大きな鋭
い吸熱ピークを示し、毎分10℃の冷却をした場合、約11
3℃において同じく大きな発熱ピークが認められた。
さらに、ヒートステージ付顕微鏡を用いた直交偏光下
での観察により、光学異方性に基づくテクスチャーを確
認した。
合成例3 2,6−ナフタレンジカルボン酸1.0モル、1,9ND1.0モ
ル、TMP0.1モル、ジブチルスズオキサイド0.5部を込
み、乾燥窒素下加熱を開始し、原料を融解させた。エス
テル化反応により生成する反応水を反応系外に除去しな
がら徐々に220℃まで昇温させてゆき、220℃で3時間反
応させた。その時、脱水量は34mlであった。続いて、エ
ステル化反応を完結させるため10mmHgの減圧下で1時間
反応させた。
次に、180℃に冷却し、乾燥窒素下、無水トリメリッ
ト酸0.25モルを加え、90分間反応させてポリエステルII
Iを得た。
得られたポリエステルIIIは水酸基価6、酸価68の硬
化性官能基を有しており、溶媒としてトリクロルベンゼ
ン、カラム温度135℃でGPCを測定した結果、数平均分子
量(ポリスチレン換算)は5400であった。
また、このポリエステルを示差走査熱量計(DSC)で
毎分10℃の昇温をした場合、約112℃においておおきな
吸熱ピークを示し、毎分10℃の冷却をした場合約68℃に
おいて同じく大きな発熱ピークが認められた。
さらに、ヒートステージ付顕微鏡を用いた直交偏光下
での観察により、光学異方性に基づくテクスチャー(少
し不明瞭)を確認した。
合成例4 DPCDM1.0モル、1,9ND1.0モル、TMP0.2モル、ジブチル
スズオキサイド0.5gを仕込み、乾燥窒素下加熱を開始
し、原料を融解させた。エステル交換反応により生成す
るメタノールを反応系外に除去しながら徐々に230℃ま
で昇温させてゆき、230℃で2時間反応させた。その
時、脱メタノール量は72mlであった。続いて、エステル
交換反応を完結させるため10mmHgの減圧下で1時間反応
させた後、180℃に冷却し、乾燥窒素下、無水トリメリ
ット酸0.4モルを加え、90分間反応させてポリエステルI
Vを得た。
得られたポリエステルIVは水酸基価21、酸価95の硬化
性官能基を有しており、溶媒としてトリクロルベンゼ
ン、カラム温度135℃でGPCを測定した結果、数平均分子
量(ポリスチレン換算)は3200であった。
また、このポリエステルを示差走査熱量計(DSC)で
毎分10℃の昇温をした場合、約130℃において大きな吸
熱ピークを示し、毎分10℃の冷却をした場合約58℃にお
いて同じく大きな発熱ピークが認められた。
さらに、ヒートステージ付顕微鏡を用いた直交偏光下
での観察により、光学異方性に基づくテクシスチャーを
確認した。
合成例5 DPCDM0.6モル、テレフタル酸ジメチルエステル0.4モ
ル、1,9ND1.0モル、TMP0.1モル、ジブチルスズオキサイ
ド0.5gを仕込み、乾燥窒素下加熱を開始し、原料を融解
させた。エステル交換反応により生成するメタノールを
反応系外に除去しながら徐々に230℃まで昇温させてゆ
き、230℃で2時間反応させた。その時、脱メタノール
量は73mlであった。続いて、エステル交換反応を完結さ
せるため、10mmHgの減圧下で1時間反応させた後、170
℃に冷却し、乾燥窒素下、無水フタル酸0.3モルを加
え、60分間反応させてポリエステルVを得た。
得られたポリエステルVは酸価44の硬化性官能基を有
しており、溶媒としてトリクロルベンゼン、カラム温度
135℃でGPCを測定した結果、数平均分子量(ポリスチレ
ン換算)は4230であった。
また、このポリエステルを示差走査熱量計(DSC)で
毎分10℃の昇温をした場合、約118℃において吸熱ピー
クを示し、毎分10℃の冷却をした場合、約65℃において
同じく発熱ピークが認められた。
さらに、ヒートステージ付顕微鏡を用いた直交偏光下
での観察により、光学異方性に基づくテクスチャーを確
認した。
合成例6 DPCDM0.8モル、trns−1,4−シクロヘキサンカルボン
酸ジメチルエステル0.2モル、1,6−ヘキサンジオール1.
0モル、TMP0.1モル、ジブチルスズオキサイド0.5gを仕
込み、乾燥窒素下加熱を開始し、原料を融解させた。エ
ステル交換反応により生成するメタノールを反応系外に
除去しながら徐々に240℃まで昇温させてゆき、240℃で
4時間反応させた。その時、脱メタノール量は70mlであ
った。続いて、エステル交換反応を完結させるため10mm
Hgの減圧下で1時間反応させた後、150℃に冷却し、乾
燥窒素下、無水フタル酸0.25モルを加え、60分間反応さ
せてポリエステルVIを得た。
得られたポリエステルVIは酸価34、水酸基価7の硬化
性官能基を有しており、溶媒としてトリクロルベンゼ
ン、カラム温度135℃でGPCを測定した結果、数平均分子
量(ポリスチレン換算)は4000であった。
また、このポリエステルを示差走査熱量計(DSC)で
毎分10℃の昇温をした場合、約145℃において大きな吸
熱ピークを示し、毎分10℃の冷却をした場合約53℃にお
いて同じく大きな発熱ピークが認められた。
さらに、ヒートステージ付顕微鏡を用いた直交偏光下
での観察により、光学異方性に基づくテクスチャーを確
認した。
合成例7 2,6−ナフタレンジカルボン酸1.0モル、ジエチレング
リコール1.2モル、ジブチルスズオキサイド0.5gを込
み、乾燥窒素下加熱を開始し、原料を融解させた。エス
テル化反応により生成する反応水を反応系外に除去しな
がら徐々に220℃まで昇温させてゆき、220℃で2時間反
応させた。その時、脱水量は36mlであった。続いて、エ
ステル化反応を完結させるため10mmHgの減圧下で1時間
反応させた後、150℃に冷却し、乾燥窒素下、無水フタ
ル酸0.4モルを加え、90分間反応させてポリエステルVII
を得た。
得られたポリエステルVIIは酸価53の硬化性官能基を
有しており、溶媒としてトリクロルベンゼン、カラム温
度135℃でGPCを測定した結果、数平均分子量(ポリスチ
レン換算)は2670であった。
また、このポリエステルを示差走査熱量計(DSC)で
毎分10℃の昇温をした場合、約102℃において大きな吸
熱ピークを示し、毎分10℃の冷却をした場合約26℃にお
いて同じく小さな発熱ピークが認められた。
さらに、ヒートステージ付顕微鏡を用いた直交偏光下
での観察により、光学異方性に基づくテクスチャー(少
し不明瞭)を確認した。
合成例8 DPCDM1.0モル、1,9ND1.0モル、TMP0.1モル、ジブチル
スズオキサイド0.5gを仕込み、乾燥窒素下加熱を開始
し、原料を融解させた。エステル交換反応により生成す
るメタノールを反応系外に除去しながら徐々に230℃ま
で昇温させてゆき、230℃で2時間反応させた。その
時、脱メタノール量は72mlであった。続いて、エステル
交換反応を完結させるため、10mmHgの減圧下で1時間反
応させた後、180℃に冷却し、テトラクロロ無水フタル
酸0.3モルを加え、2時間反応させてポリエステルVIII
を得た。
得られたポリエステルVIIIは酸価37の硬化性官能基を
有しており、溶媒としてトリクロルベンゼン、カラム温
度135℃でのGPCを測定した結果、数平均分子量(ポリス
チレン換算)は5690であった。
また、このポリエステルを示差走査熱量計(DSC)で
毎分10℃の昇温をした場合、約133℃において吸熱ピー
クを示し、毎分10℃の冷却をした場合約67℃において同
じく発熱ピークが認められた。
さらに、ヒートステージ付顕微鏡を用いた直交偏光下
での観察により、光学異方性に基づくテクスチャーを確
認した。
合成例9(比較例用) エチレングリコール(EG)83g、ネオペンチルグリコ
ール(NPG)327g、テレフタル酸ジメチルエステル(DM
T)435g、酢酸亜鉛0.4gを仕込み、乾燥窒素下加熱を開
始し、原料を融解させた。エステル交換反応により生成
するメタノールを反応系外に除去しながら徐々に210℃
まで昇温させてゆき、210℃で2時間反応させた。続い
て、TMP6g、テレフタル酸149g、イソフタル酸224g、お
よびジブチルスズオキサイド0.5gを加え、8時間をかけ
て240℃まで昇温し、酸価7まで脱水反応を進行させた
後、180℃に冷却した。乾燥窒素下、無水トリメリット
酸29gをさらに加え、90分間反応させてポリエステルS
を得た。
得られたポリエステルSは酸価23、水酸基価5の硬化
性官能基を有しており、溶媒としてトリクロルベンゼ
ン、カラム温度135℃でGPCを測定した結果、数平均分子
量(ポリスチレン換算)は6590であった。
しかし、このポリエステルは無定形の透明な樹脂で、
示差走査熱量計(DSC)で毎分10℃の昇温測定では吸熱
ピークは認められなかった。
さらに、ヒートステージ付顕微鏡を用いた直交偏光下
で観察しても光学異方性がないため、暗黒でテクスチャ
ーが全く見られなかった。
合成例10(比較例用) EG136g、NPG253g、DMT472g、1,6−ヘキサンジオール2
9g、酢酸亜鉛0.4gを仕込み、乾燥窒素下加熱を開始し、
原料を融解させた。エステル交換反応により生成するメ
タノールを反応系外に除去しながら徐々に210℃まで昇
温させてゆき、210℃で2時間反応させた。続いて、TMP
20g、テレフタル酸308g、イソフタル酸224g、およびジ
ブチルスズオキサイド0.5gを加え、8時間かけて240℃
まで昇温し、酸価6まで脱水反応を進行させた後、200
℃に冷却した。乾燥窒素下、無水トリメリット酸120gを
さらに加え、90分間反応させてポリエステルTを得た。
得られたポリエステルTは酸価50の硬化性官能基を有
しており、溶媒としてトリクロルベンゼン、カラム温度
135℃でGPCを測定した結果、数平均分子量(ポリスチレ
ン換算)は5700であった。
しかし、このポリエステルTはポリエステルSと同じ
く無定形の透明な樹脂で、示差走査熱量計(DSC)で毎
分10℃の昇温測定では吸熱ピークは認められなかった。
さらに、ヒートステージ付顕微鏡を用いた直交偏光下
で観察しても光学異方性がないため、暗黒でテクスチャ
ーが全く見られなかった。
実施例1〜8および比較例1〜3 第1表に示した配合組成で各成分を混合し、次いで各
混合物をブス社製「コニーダーPR−46」で溶融混練し、
微粉砕させてから、150メッシュ金網通過分を静電スプ
レー法により0.8mm厚の燐酸亜鉛処理鋼板が50〜60μm
となるように塗布し、200℃で20分間焼き付けた。
それぞれの塗料および塗膜試験結果を第2表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 63/672 NNT C08G 63/672 NNT

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)式 A−X−Bで示される繰り返し
    単位[I](式中Aの100〜50モル%は、2個以上のベ
    ンゼン環がパラ位で相互に結合されてなる基、2個以上
    のベンゼン環がパラ位でアゾ、アゾキシ、エステルある
    いはトランスビニレンにより結合されてなる基、および
    2,6−ナフチレン基からなる群より選ばれるメソゲン基
    で、50モル%未満はp−フェニレン基、m−フェニレン
    基、あるいは、トランス1,4−シクロヘキシレン基であ
    ってもかまわない;Bは、 −(CH2−または、 −(CH2CH2OmCH2CH2−で表されるスペーサー基;nは2
    〜20、mは1〜19の整数;Xはエステル結合)のみ、ある
    いは、該単位[I]と、式Rで表される単位[II](式
    中Rは4個までのOHおよび/またはCOOHを含みうる2〜
    6価の脂肪酸族、芳香族、脂環族炭化水素残基)とが
    (I)/(II)=99.9/0.1〜70/30重量比で任意順位に
    組み合わされてなり、各隣接単位はエステル結合で結合
    されていて、末端はカルボキシル基、あるいはヒドロキ
    シル基、あるいはメチルエステル基で樹脂酸価が15〜10
    0である異方性溶融相を形成しうるポリエステル樹脂
    と、 (b)1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物
    あるいは樹脂とからなる粉体塗料用組成物。
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