JP2628241B2 - 表示パネル - Google Patents

表示パネル

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JP2628241B2
JP2628241B2 JP3230925A JP23092591A JP2628241B2 JP 2628241 B2 JP2628241 B2 JP 2628241B2 JP 3230925 A JP3230925 A JP 3230925A JP 23092591 A JP23092591 A JP 23092591A JP 2628241 B2 JP2628241 B2 JP 2628241B2
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文男 中島
正光 青木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、それぞれ1面に電極
を形成した1対の絶縁基板を所定の間隔をおいて対向配
置した表示パネルに係り、特に一方の絶縁基板に形成さ
れた電極の取り出し用端子を、他方の絶縁基板上に集約
させた表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】それぞれ電極を形成した1対の絶縁基板
を、所定の間隔をおいて対向配置した構成を有するガス
放電表示パネル等の表示パネルにあっては、各絶縁基板
をそれぞれ一定方向にずらして重ね合わせ、各絶縁基板
の一方端に形成される端縁部(非重複部分)に電極の取
り出し用端子を形成していた。このため、駆動回路と接
続するためには、パネルの両側からリード線などで引き
回さなくてはならず、特にパネルサイズが大きい場合や
パネルが細長い場合にはこのリード線が邪魔になるばか
りでなく、パネルからの取り出し部分が2ケ所となるた
め、作業工程が複雑化する点で問題であった。
【0003】この解決策として、両絶縁基板の取り出し
用端子を、一方の絶縁基板上に集約させた表示パネルが
提案されている。すなわち、特開昭53−118365
号公報において、図6に示すように、上部ガラス基板a
と下部ガラス基板bとを封着材cによって封止した後
に、上部ガラス基板aの封着部外方に導出された電極導
出端部dと、下部ガラス基板bの封着部外方に予め形成
された端子導体eとを、Cu−Beの合金で形成された
接続片fによって接続する、ガス放電パネルgが開示さ
れている。また、同公報においては、上記接続片fの代
わりに、図7に示すように、銀ペースト等の導電性接着
材hによって、上記電極導出端部dと端子導体eとを接
続する、ガス放電パネルiも開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のガス放電パネル
g,iにおいては、上部ガラス基板aの取り出し用端子
たる端子部eが下部ガラス基板b上に形成されており、
該端子部eは上記接続片f或いは導電性接着材hを介し
て電極導出端部dと接続されているため、下部ガラス基
板b上で上部ガラス基板aの電極を取り出すことができ
る。したがって、リード線を長く引き回す必要がなく、
リード処理が下部ガラス基板bの1ヶ所で済むので、作
業工程の簡素化が図れる。
【0005】しかしながら、上記接続片f或いは導電性
接着材hは、ともに上部ガラス基板a及び下部ガラス基
板bの対向面側で、上記封着材cの外方に配されるた
め、ガス放電パネルg,iの表示面積を大きくするため
封着材cを上部ガラス基板aの対向面側外端部に配置し
た場合には、接続片fや導電性接着材hを配置するスペ
ースを上部ガラス基板aの対向面側に確保できないた
め、上記従来例は適用できないものであった。これを逆
にいえば、上記従来例を適用するには上部ガラス基板a
の対向面側で上記封着材cの外方に、上記接続片f等を
配置するためのスペースを必ず空けなければならないこ
とを意味し、表示面積の拡大に対する限界となる点で不
満の残るものであった。
【0006】本発明は、上記した従来例の問題点に鑑み
てなされたものであり、封着材を一方の絶縁基板の対向
面側外端部に配置したため該絶縁基板の対向面上に残余
のスペースを確保できない場合であっても、該絶縁基板
に形成された電極の取り出し用端子を他方の絶縁基板上
に集約することができる表示パネルを提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る表示パネルは、第1の電極を1面に形
成した第1の絶縁基板と、第2の電極を1面に形成した
第2の絶縁基板とを、所定の間隔をおいて各電極形成面
が対向するように配置し、両基板の電極形成面周縁を封
着材を介して気密封止することにより、両基板間に空間
部を形成した表示パネルにおいて、上記第1の絶縁基板
の電極形成面以外の側面に上記第1の電極と電気的に接
続された電極導出端部を形成すると共に、上記第2の絶
縁基板の電極形成面における上記第1の絶縁基板と重な
らない端縁部に上記電極導出端部に対応する端子部を形
成し、また、上記電極導出端部と上記端子部との間に導
電性接着材を配すると共に、該導電性接着材の内部に、
上記電極導出端部と接触する第1の接触片と、上記端子
部と接触する第2の接触片とを有する断面略L字状の金
属板から成る芯部材を配置し、上記電極導出端部と上記
端子部とを電気的に接続するよう構成した。
【0008】上記導電性接着材は、半田などによって構
成される。
【0009】
【作用】しかして、上記第1の絶縁基板の1面に形成さ
れた第1の電極は、上記電極導出端部及び導電性接着材
を介して、上記第2の絶縁基板の端縁部に形成された端
子部と電気的に接続されるので、第1の電極の取り出し
を第2の絶縁基板の端縁部で行うことができる。
【0010】上記電極導出端部は第1の絶縁基板の電極
形成面以外の側面に形成されるので、上記封着材を第1
の絶縁基板の電極形成面の外端部に配置したため、該封
着材の外方に残余のスペースを確保できない場合にも適
用できる。
【0011】しかも、上記導電性接着材の内部に、電極
導出端部と接触する第1の接触片と、上記端子部と接触
する第2の接触片とを有する断面略L字状の金属板から
成る芯部材を配置したため、上記導電性接着材が該芯部
材の表面に沿って膜状に広がり、上記電極導出端部及び
端子部との接触面積が増大し、その結果、電極導出端部
及び端子部間の接触抵抗が低下すると共に、両者間の電
気的接続が確実となる。また、導電性接着材に空洞や亀
裂が生じることを防止することができる。
【0012】
【実施例】以下に本発明を、図示の実施例に基づいて説
明する。図1は本実施例に係る交流型のガス放電表示パ
ネル2の部分断面図であり、該ガス放電表示パネル2
は、前面基板4と背面基板6とを、所定の間隔をおいて
対向配置してなる。
【0013】上記前面基板4は、ガラス等よりなる透光
性絶縁基板8の下面10に、酸化スズ等によって構成さ
れた透明電極12を被着形成すると共に、該透明電極1
2の表面を酸化鉛ガラス等の透光性誘電材からなる第1
の誘電体層14で被覆して構成される。また、上記透光
性絶縁基板8の右側面16には、上記透明電極12と一
体的に形成された電極導出端部18が被着される。
【0014】上記背面基板6は、ガラスやセラミック等
の絶縁基板20の上面22に、銀パラジウム等の導電体
によって構成された電極24を被着形成すると共に、該
電極24の表面を酸化鉛ガラス等からなる第2の誘電体
層26で被覆して構成される。また、上記絶縁基板20
の上面22で、上記前面基板4と重ならない部分(以下
「端縁部28」と称する)には、銀パラジウム等の導電
体によって構成された端子部30が被着形成される。
【0015】なお、図示は省略するが、上記第1の誘電
体層14の表面及び第2の誘電体層26の表面には、酸
化マグネシウム等の耐スパッタ性物質からなる保護膜が
形成されている。また、同じく図示は省略するが、上記
透光性絶縁基板8と第1の誘電体層14との間、及び絶
縁基板20と第2の誘電体層26との間の適宜箇所に
は、表示領域を区画するためのマスク層が形成されてい
る。該マスク層は、黒色ガラス等の遮光性部材によって
構成される。
【0016】上記構成よりなる前面基板4と背面基板6
とは、所定間隙、例えば100μm〜200μmの間隙
を隔てて、上記第1の誘電体層14と第2の誘電体層2
6とが対向するように配置される。そして、前面基板4
の下面外端部32及び背面基板6の上面外端部34は、
フリットガラス等の低融点ガラスによって構成された封
着材36によって気密封止される。その結果、前面基板
4と背面基板6との間には、ガス放電用の空間部38が
形成される。該空間部38には、真空処理を施した後
に、ネオン等の放電ガスが充填される。
【0017】上記電極導出端部18と端子部30との間
には、銀ペースト等によって構成される導電性接着材4
0が配置され、電極導出端部18と端子部30とを電気
的に接続している。
【0018】上記のように構成したため、前面基板4に
形成された透明電極12は、電極導出端部18、導電性
接着材40及び端子部30を介して、背面基板6の端縁
部28に取り出される。なお、図示は省略したが、上記
背面基板6の端縁部28には、背面基板6に配設された
電極24の取り出し用端子も形成されている。このよう
に、背面基板6の端縁部28において、前面基板4に形
成された透明電極12及び背面基板6に形成された電極
24を取り出すことができる。
【0019】つぎに、図2及び図3に基づいて、本実施
例におけるガス放電表示パネル2の製造方法について説
明する。まず、上記絶縁基板20の上面22に、表示パ
ターンに対応した形状に電極24を配設し、該電極24
の表面を第2の誘電体層26で被覆すると共に、絶縁基
板20の端縁部28に端子部30を被着形成して上記背
面基板6を形成する。そして、該背面基板6の上面外端
部34に封着材36を厚膜印刷によって塗布する。
【0020】上記工程と並行して、上記透光性絶縁基板
8の下面10に、表示パターンに対応した形状に上記透
明電極12を配設し、該透明電極12の表面を上記第1
の誘電体層14で被覆すると共に、透光性絶縁基板8の
右側面16に上記透明電極12の延長部たる電極導出端
部18を被着することによって、上記前面基板4を形成
する。そして、該前面基板4の下面外端部32にも封着
材36を厚膜印刷によって塗布する。
【0021】上記前面基板4と背面基板6とを、背面基
板6の上面外端部34に塗布した封着材36と前面基板
4の下面外端部32に塗布した封着材36とが当接する
よう位置決めした後に、導電性接着材40を電極導出端
部18と端子部30との間に塗布し(図3)、所定時間
加熱する。この加熱処理を通じて、上記封着材36が溶
融軟化して前面基板4の下面外端部32と背面基板の上
面外端部34とが気密に封止されると同時に、上記導電
性接着材40が焼結されて電極導出端部18と端子部3
0とが電気的に接続される(図1)。なお、上記加熱処
理は、例えば450℃で1時間程度行われる。
【0022】次に、図4に基づいて、本発明にかかる他
の実施例について説明する。本実施例は、上記実施例に
おける導電性接着材40の中心部に、芯部材たる球形の
ガラスビーズ42が配されたことを特徴としており、そ
の他の構成は上記実施例と同様である。
【0023】該ガラスビーズ42を配することにより、
導電性接着材40がガラスビーズ42の表面に沿って万
遍なく広がるので、電極導出端部18及び端子部30と
の接触面積が大きくなる。その結果、電極導出端部18
及び端子部30間の接触抵抗を低減できると共に、導電
性接着材40によって両者がより確実に接続される。ま
た、導電性接着材40に空洞や亀裂が発生することを防
止することもできる。
【0024】上記ガラスビーズ42は、導電性接着材4
0を塗布した後に埋め込んでもよいが、予め導電性接着
材40中に練り込んでおき、ガラスビーズ42を含んだ
状態で塗布するようにしてもよい。
【0025】上記ガラスビーズ42の代わりに、図5に
示すように、断面略L字状の金属板44を導電性接着材
40の芯部材として用いてもよい。すなわち、該金属板
44を、その第1の接触片46が側面16に形成された
電極導出端部18に、また第2の接触片48が端縁部2
8に形成された端子部30にそれぞれ接触するよう配置
すると共に、その周囲に導電性接着材40を膜状に被着
させる。この結果、電極導出端部18と端子部30と
が、上記金属板44を介して、より確実に電気的に接続
される。また、導電性接着材40によって、金属板44
は強固に固定される。
【0026】なお、上記金属板44の材質は特に限定さ
れず、電気的良導体でさえあれば、いかなる金属で構成
してもよい。また、導電性接着材40としては、上記実
施例におけると同様に銀ペーストを用いてもよいが、銀
ペーストの代わりに半田を用いることもできる。その場
合には、金属板44をりん青銅など半田と相性の良い材
質で構成するのが望ましい。
【0027】上記各実施例においては、交流型のガス放
電表示パネル2を例に説明したが、本発明は、直流型の
ガス放電表示パネルや液晶パネルなど、それぞれ電極を
形成した1対の絶縁基板を所定間隔をおいて対向配置
し、その周縁を気密封止した構成を有する表示パネルに
広く適用可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る表示パネルにおいては、第
1の電極を1面に形成した第1の絶縁基板の電極形成面
以外の側面に電極導出端部を形成するよう構成したの
で、封着材を第1の絶縁基板の電極形成面の外端部に形
成したために残余のスペースを電極形成面上に確保でき
ない場合でも、上記電極導出端部、導電性接着材及び端
子部を介して、上記第1の電極を第2の絶縁基板の端縁
部で取り出すことができる。この結果、外部駆動回路と
接続するためのリード処理を、第2の絶縁基板の端縁部
1ヶ所で済ますことができ、構成の簡素化及び製造の容
易化が図れると共に、表示パネルの信頼性が向上する。
【0029】また、上記導電性接着材の内部に、電極導
出端部と接触する第1の接触片と、上記端子部と接触す
る第2の接触片とを有する断面略L字状の金属板から成
る芯部材を配置したため、上記導電性接着材が該芯部材
の表面に沿って膜状に広がり、上記電極導出端部及び端
子部との接触面積が増大し、その結果、電極導出端部及
び端子部間の接触抵抗が低下すると共に、両者間の電気
的接続が確実となる。また、導電性接着材に空洞や亀裂
が生じることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表示パネルの1実施例を示す部分
断面図である。
【図2】上記実施例の製造方法を示す部分断面図であ
る。
【図3】上記実施例の製造方法を示す部分断面図であ
る。
【図4】本発明に係る表示パネルの他の実施例を示す部
分断面図である。
【図5】本発明に係る表示パネルの他の実施例を示す部
分断面図である。
【図6】従来例を示す部分断面図である。
【図7】従来例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
2 ガス放電表示パネル 4 前面基板 6 背面基板 12 透明電極 16 右側面 18 電極導出端部 24 電極 28 端縁部 30 端子部 36 封着材 38 空間部 40 導電性接着材 42 ガラスビーズ 44 金属板 46 第1の接触片 48 第2の接触片

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極を1面に形成した第1の絶縁
    基板と、第2の電極を1面に形成した第2の絶縁基板と
    を、所定の間隔をおいて各電極形成面が対向するように
    配置し、両基板の電極形成面周縁を封着材を介して気密
    封止することにより、両基板間に空間部を形成した表示
    パネルにおいて、上記第1の絶縁基板の電極形成面以外
    の側面に上記第1の電極と電気的に接続された電極導出
    端部を形成すると共に、上記第2の絶縁基板の電極形成
    面における上記第1の絶縁基板と重ならない端縁部に上
    記電極導出端部に対応する端子部を形成し、また、上記
    電極導出端部と上記端子部との間に導電性接着材を配
    ると共に、該導電性接着材の内部に、上記電極導出端部
    と接触する第1の接触片と、上記端子部と接触する第2
    の接触片とを有する断面路L字状の金属板から成る芯部
    材を配置し、上記電極導出端部と上記端子部とを電気的
    に接続したことを特徴とする表示パネル。
  2. 【請求項2】 上記導電性接着材を半田によって構成し
    たことを特徴とする、請求項1に記載の表示パネル。
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