JP2627029B2 - 重合体スケール付着防止剤及びそれを利用する重合体スケール付着防止方法 - Google Patents

重合体スケール付着防止剤及びそれを利用する重合体スケール付着防止方法

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JP2627029B2
JP2627029B2 JP20132091A JP20132091A JP2627029B2 JP 2627029 B2 JP2627029 B2 JP 2627029B2 JP 20132091 A JP20132091 A JP 20132091A JP 20132091 A JP20132091 A JP 20132091A JP 2627029 B2 JP2627029 B2 JP 2627029B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化ビニル、ハ
ロゲン化ビニリデン等のハロエチレンを必須成分として
含むエチレン性二重結合を有する単量体の重合用の重合
体スケール付着防止剤及び重合体スケールの付着防止方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】重合器内で単量体を重合して重合体を製
造する方法においては、重合体が重合器内壁面などにス
ケールとして付着する問題が知られている。重合体スケ
ールが重合器内壁面などに付着すると、重合体の収率低
下、重合器の冷却能力の低下、及び付着した重合体スケ
ールが剥離して製品に混入することによる製品重合体の
品質低下などを招き、さらに重合体スケールの除去に多
大の労力と時間が必要になるなどの不利が生じる。その
上、重合体スケールは未反応単量体を含んでいるので、
作業者がこれにさらされ、身体障害を引き起こす恐れも
ある。
【0003】従来、エチレン性二重結合を有する単量体
の重合において重合器内壁面などへの重合体スケールの
付着を防止する方法としては、適当な物質を重合体スケ
ール付着防止剤として重合器内壁面などに塗布する方法
が知られている。重合体スケール付着防止剤として適当
な物質としては、例えば、特定の極性化合物(特公昭45
−30343 号)、染料又は顔料(特公昭45−30835 号、同
52−24953 号)、芳香族アミン化合物(特開昭51−5088
7 号)、フェノール性化合物と芳香族アルデヒトとの反
応生成物(特開昭55−54317 号)などが開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の重
合体スケール付着防止剤を用いた方法では、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン等のハロエチレンを必須成分として
含むエチレン性二重結合を有する単量体の重合又は共重
合において、スケール付着防止が常に満足の行く程度に
達成されるとは言いがたい。すなわち、ハロエチレンの
重合やこれを主成分とする単量体混合物の重合において
は、重合開始剤、連鎖移動剤、懸濁剤、その他の添加剤
の種類、又は重合形式、重合器の内壁の材質等の諸条件
によってスケール防止効果が異なる。このため、重合条
件による影響を受けない、より優れたスケール防止剤の
開発が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、塩化ビ
ニル等のハロエチレンを必須成分として含むエチレン性
二重結合を有する単量体の重合又は共重合において、重
合器内壁等への重合体スケールの付着を効果的に防止す
とができる重合体スケール付着防止剤及び重合体ス
ケールの付着防止方法を提供することにある。
【0006】すなわち、本発明は、前記目的を達成する
ものとして、(A) 第一級、第二級、第三級のアミノ基、
第四アンモニウム基及びアゾ基からなる群から選ばれた
少なくとも一種の基を有する芳香族化合物及び/又は前
記の群から選ばれた少なくとも一種の基を有する染料、
及び、(B) ポリビニル硫酸のアルカリ金属塩及びアンモ
ニウム塩から選ばれる少なくとも一種を含有する、 一般式(I):
【化2】 〔ここで、Xはフッ素、塩素等のハロゲン原子を表わ
し、Rは水素原子又はフッ素、塩素等のハロゲン原子を
表わす。〕で表わされるハロエチレンを必須成分として
含むエチレン性二重結合を有する単量体の重合用の重合
体スケール付着防止剤を提供する。
【0007】また、本発明は、前記一般式(I)で表わ
されるハロエチレンを必須成分として含むエチレン性二
重結合を有する単量体の重合器内における重合において
重合体スケールの付着を防止する方法であって、重合器
内壁面に、予め、前記(A) の芳香族化合物及び/又は染
料、及び、(B) ポリビニル硫酸のアルカリ金属塩及びア
ンモニウム塩から選ばれる少なくとも一種を含有してな
る塗膜が形成されている重合器内で、前記重合を行なう
工程を有する重合体スケールの付着防止方法を提供す
る。
【0008】(A) 芳香族化合物及び/又は染料 本発明の重合体スケール付着防止剤の (A)成分である芳
香族化合物及び/又は染料は、第一級、第二級、第三級
のアミノ基、第四アンモニウム基及びアゾ基からなる群
から選ばれた少なくとも一種の基を有する芳香族化合
物、又はこの基を有する染料である。上記の基を有する
芳香族化合物としては、例えば、ジアミノジフェニルア
ミン、エチレンジアニリン、ジアミノナフタレン等の芳
香族アミン、アクリジン、ジアミノアクリジン等のアク
リジン類、フェナジン、アミノフェナジン等のフェナジ
ン類、アミノアゾベンゼン、ヒドロキシアゾベンゼン等
のアゾベンゼン類、及びこれらの塩酸塩又は硫酸塩、さ
らには塩酸ベルベリン等のアルカロイド類などが挙げら
れる。
【0009】また、上記の基を有する染料としては、例
えば、C.I.ソルベントイエロー2,4, 5, 6, 14, 15,
16, 19, 21, 33, 56, 61, 80; C.I.ソルベントオレン
ジ1, 2, 14, 37, 40, 44, 45; C.I.ソルベントレッド
1, 3, 8, 23, 24, 25, 27, 30, 49, 81, 82, 83, 8
4, 100, 121; C.I.ソルベントブラウン3, 5, 20, 37;
C.I.ソルベントブラック3, 5, 7, 22, 23; C.I.ア
シッドブラック123; C.I. ディスパーズイエロー1,
3, 4, 5, 7, 31, 33, 49, 50, 60, 61, 64, 66, 7
1, 72, 76, 78, 79; C.I.ディスパーズオレンジ1, 3,
5, 11, 13, 20, 21, 30, 32, 41, 43, 45, 46, 49, 5
0, 51; C.I.ディスパーズレッド1, 4, 5,7, 11, 1
2, 13, 15, 17, 43, 52, 53, 54, 55, 56, 58, 59, 60,
65, 72, 73,74, 75, 76, 80, 82, 84, 88, 90, 91, 9
2, 97, 99, 101, 103, 113, 116, 117,122, 125, 126,
127, 128, 129;C.I.ディスパーズバイオレット1, 4,
8, 10, 18, 23, 24, 26, 28, 30, 33, 37, 38; C.I.デ
ィスパーズブルー1, 5, 6,43, 44, 88, 96; C.I.デ
ィスパーズブラウン3, 5; C.I.ディスパーズブラック
1, 2, 10, 26, 27, 28, 29, 30, 31; C.I.ベーシック
レッド2, 12; C.I.ベーシックブルー1, 6, 7, 9,
12, 16, 24, 25; C.I.ベーシックブラック2; C.I.ベー
シックオレンジ2, 14, 15; C.I.ベーシックバイオレッ
ト10, 14; C.I.ベーシックイエロー1, 4, 6; C.I.ベ
ーシックグリーン5, 12; C.I.ベーシックブラウン1;
その他、芳香族アミン化合物と芳香族ニトロ化合物との
縮合物、例えば特公昭60−30681 号公報に記載の芳香族
アミン化合物と芳香族ニトロ化合物とを特定の縮合触媒
の存在下、 100〜250 ℃で縮合させて得られる縮合物が
あげられる。これらの芳香族化合物及び染料は、一種単
独でも二種以上を組み合わせても用いることができる。
【0010】これらの中でも好ましいものは、芳香族化
合物としては、ジアミノジフェニルアミン、ジアミノナ
フタレン、ジアミノアクリジン、アミノアゾベンゼン及
び塩酸ベルベリンである。染料のうち好ましいものは、
C.I.ソルベントブラック3,5, 7, 22、C.I.ベーシッ
クブラック2 、C.I.ベーシックオレンジ14、及び特公昭
60−30681 号公報に記載の縮合物の中で、一般式:
【化3】 〔ここで、R 1 は、-H,-NH2 , -Cl,又は-NH -C6 H 5 ,
-NH -C6 H 4 -OH を表わし、 R2 は、-H,-NH2 ,OH 又は
-CH 3 を表わす。〕で表わされる芳香族アミン化合物
と、一般式:
【化4】 〔ここで、 R3 は、-H, -OH, -OCH 3 ,-OC2 H 5 ,-Cl,
-COOH 又は -NH2 を表わす。〕で表わされる芳香族ニト
ロ化合物とを縮合触媒の存在下で 100〜250 ℃で反応さ
せて得られる縮合物、具体的には該公報に記載の縮合物
No.1〜21である。特に好ましい染料は、C.I.ソルベント
ブラック3, 5, 7, 22、及び特公昭60−30681号公報
に記載の縮合物No. 1, 4, 11, 12, 14及び17である。
【0011】(B) ポリビニル硫酸塩 本発明の重合体スケール付着防止剤の (B)成分であるポ
リビニル硫酸塩は、より優れたスケール付着防止効果が
得られる点で、重合度 500以上、さらに 1,000〜5,000
のものを用いることが望ましい。このポリビニル硫酸塩
としては、例えば下記の構造式で示され、スルホン化率
で90〜95%のものを使用できる。
【化5】 (ここで、M はK,Na等のアルカリ金属又はアンモニウム
イオンを示す)。
【0012】(C) ナフトキノン系天然色素 本発明の好ましい一態様においては、重合体スケール防
止剤又は、前記重合器内壁面に形成される塗膜には、さ
らに (C)ナフトキノン系天然色素が添加される。該 (C)
成分の添加により、スケール付着防止効果及びその持続
性が向上する。
【0013】本発明の重合体スケール付着防止剤の (C)
成分であるナフトキノン系天然色素としては、ローソ
ン、ユグロン、プルンバギン等のナフトキノン類;ナフ
タザリン、2,3-ジヒドロキシナフタザリン、2-メチルナ
フタザリン、ナフトプルプリン、2-ヒドロキシ-3- メチ
ルナフタザリン、2-ヒドロキシ-3- エチルナフタザリ
ン、2-ヒドロキシ-3- アセチルナフタザリン、2,7-ジメ
チルナフタザリン、アルカンナン、エキノクロームA、
スピノクロームA等のナフタザリン類;アルカンニン、
シコニン、アセチルシコニン、イソブチルシコニン、
β,β′- ジメチルアクリルシコニン、β- ヒドロキシ
イソバレリルシコニン、テラクリルシコニン等のシコニ
ン類;及びこれらの誘導体などが挙げられる。これらは
一種単独でも二種以上を組合せても用いることができ
る。
【0014】これらの中で好ましいものは、ナフトプル
プリン、アルカンナン、2,3-ジヒドロキシナフタザリ
ン、シコニン、及びすべてのシコニン誘導体であり、特
に好ましいものは、シコニン及びその誘導体である。シ
コニン類及びその誘導体は、紫根より天然抽出物に含ま
れているので該抽出物を用いることができる。シコニン
類のあるものは、最近、バイオ技術を用いて大量生産さ
れ市販されている。この重合体スケール付着防止剤は、
例えば、重合器内壁面などに塗膜として形成されること
によって、重合器内壁面などへのスケール付着を防止す
るために用いられる。
【0015】本発明の重合体スケール付着防止剤は、ス
ケール付着を防止する上で有効な前記(A), (B)及び(C)
成分の他に、必要に応じて、溶媒、界面活性剤、水溶性
高分子化合物、有機又は無機のpH調整剤等を含むこと
ができる。通常、前記塗膜を重合器内壁面などに形成す
る場合には、溶液の状態で、すなわち、塗布液として使
用される。
【0016】本発明の重合体スケール付着防止剤中の
(A) 成分に対する(B) 成分の含有割合は、(A) 成分 100
重量部当り、通常1〜100,000 重量部であり、好ましく
は10〜10,000重量部である。また、(A) 成分に対する
(C) 成分の含有割合は、(A) 成分100重量部当り、通常
0.1〜5000重量部であり、好ましくは1〜 500重量部で
ある。(A) 成分に対する(B) 成分又は(C) 成分の含有割
合が上記通常の範囲外であると、併用による良好なスケ
ール防止効果は得難い。また、(B) 成分の割合が前記の
範囲外であると、(A) 成分が塗布液中で沈澱を形成する
恐れがあり、塗布液が不安定になる結果、重合器内壁面
等に良好な塗膜を形成することが困難である。
【0017】塗布液の調製 上記のような塗布液は、前記の(A) 成分、(B) 成分及び
(C) 成分を適当な溶媒に添加することにより調製され
る。このような塗布液の調製に使用する溶媒としては、
例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパ
ノール、2−メチル−2−プロパノール、3−メチル−
1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、2−ペ
ンタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;4−メ
チルジオキソラン、エチレングリコールジエチルエーテ
ル等のエーテル類;ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチ
ル、アセト酢酸メチル等のエステル類;テトラヒドロフ
ラン、フルフラール、フルフリルアルコール、テトラヒ
ドロフルフリルアルコール等のフラン類;n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;トルエン、ベ
ンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレ
ン、1−クロロブタン、塩化アミル、二塩化エチレン、
1,1,2−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素
類;アセトニトリル、ホルムアミド、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等
の非プロトン性有機溶剤などが挙げられる。これらは適
宜単独で又は二種以上の混合溶媒として使用される。
【0018】これらの溶媒のうち特に好ましいものは、
水;メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒;及
びこれらの混合溶媒である。塗布液中の(A) 成分、(B)
成分及び場合によっては(C) 成分の合計濃度は、後記の
乾燥後の総塗布量が得られる限り、特に制限されない
が、通常、0.0001〜5重量%、好ましくは 0.001〜2重
量%程度である。また、塗布液中の(C) 成分の濃度は、
通常、0.0001〜5重量%であり、好ましくは、 0.001〜
0.5 重量%である。(C) 成分の濃度がこの範囲外である
と、例えば多すぎる場合は、(C) 成分が塗布液中で沈澱
を形成する恐れがあり、重合器内壁面に良好な塗膜を形
成することが困難である。また、少なすぎる場合は、ス
ケール防止効果において良好な(C) 成分の併用の効果が
得難い。上記の塗布液は、好ましくは(D) 成分として水
溶性高分子化合物が添加され、さらに(E) 成分としてp
H調整剤がpHが7以下、さらに好ましくは6以下にな
るように添加される。
【0019】(D) 水溶性高分子化合物としては、ヒドロ
キシル基含有高分子化合物、両性高分子化合物、アニオ
ン性高分子化合物、カチオン性高分子化合物等が挙げら
れ、中でも好ましいものとして、ヒドロキシル基含有高
分子化合物、カチオン性高分子化合物が挙げられる。
【0020】ヒドロキシル基含有高分子化合物として
は、例えば、アミロース、アミロペクチン、デキストリ
ン、酸化デンプン、アセチルデンプン、ニトロデンプ
ン、メチルデンプン、カルボキシメチルデンプン等のデ
ンプン類及びこれらの誘導体;ペクチン酸、プロトペク
チン、ペクチニン酸、アルギン酸、ラミナリン、フコイ
ジン、寒天、カラゲニン等のヒドロキシル基含有植物性
粘液質多糖類;ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘ
パリン、ケラト硫酸、キチン、カロニン、リマコイチン
硫酸等のヒドロキシル基含有動物性粘液質多糖類;リボ
核酸、デオキシリボ核酸等の核酸;メチルセルロース、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グリ
コールセルロース、ベンジルセルロース、シアノエチル
セルロース、セルロースのメチレンエーテル、トリフェ
ニルメチルセルロース、ホルミルセルロース、酢酸セル
ロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢
酸プロピオン酸セルロース、スルホン酸セルロースエス
テル、カルバミン酸セルロースエステル、ニトロセルロ
ース、リン酸セルロース、セルロースキサントゲン酸塩
等のセルロース誘導体;キシラン、マンナン、アラボガ
ラクタン、アラバン等のヘミセルロース類;アルコール
リグニン、ジオキサンリグニン、フェノールリグニン、
ハイドロトロビックリグニン、メルカプトリグニン、チ
オグリコール酸リグニン、リグニンスルホン酸、アルカ
リリグニン、チオアルカリリグニン、酸リグニン、酸化
銅−アンモニアリグニン、過ヨウ素酸リグニン等のリグ
ニン類;フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、部分けん
化ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールなどが
挙げられる。
【0021】両性高分子化合物としては、例えば、にか
わ、ゼラチン、カゼイン、アルブミン等が挙げられる。
【0022】アニオン性高分子化合物としては、例え
ば、ポリアクリルアミドのスルホメチル化物;ポリアク
リル酸;アルギン酸、アクリルアミド−ビニルスルホン
酸共重合体、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン
酸、ポリビニルスルホン酸及びこれらのアルカリ金属塩
又はアンモニウム塩;カルボキシメチルセルロース等の
ように側鎖にカルボキシル基又はスルホン酸基を有する
高分子化合物などが挙げられる。
【0023】カチオン性高分子化合物としては、例え
ば、ポリビニルアミン、ポリエチレンアミン、ポリエチ
レンイミン、ポリアクリルアミド、N−ビニル−2−ピ
ロリドン−アクリルアミド共重合体、ポリビニルピリジ
ン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカルバゾール、
ポリビニルイミダゾリン、ポリジメチルアミノエチルア
クリレート、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート
等の含窒素高分子電解質などが挙げられる。
【0024】これらは一種単独でも二種以上を組み合わ
せても用いることができる。
【0025】これらの(D) 水溶性高分子化合物の中でも
好ましいものは、カルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール、ゼラチンであり、特に好ま
しくは、ポリビニルアルコールである。(D) 成分として
ポリビニルアルコールを用いる場合、その重合度により
スケール防止効果が異なり、重合度1000以上のものを用
いた場合に特に良好なスケール防止効果が得られる。
【0026】塗布液中の(D) 成分の好ましい濃度は、0.
0001〜5重量%であり、特には 0.001〜0.5 重量%であ
る。また、(E) pH調整剤としては、例えば、硫酸、塩
酸、リン酸、硝酸、炭酸、過塩素酸、モリブデン酸、タ
ングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステン
酸、ケイモリブデン酸、ケイタングステン酸、ギ酸、酢
酸、シュウ酸、乳酸、マレイン酸、グリコール酸、チオ
グリコール酸、p−トルエンスルホン酸、タンニン酸及
びフィチン酸、ならびにこれらの酸性塩が挙げられる。
これらは一種単独でも二種以上を組み合わせても用いる
ことができる。これらのうち特に好ましいものは、リン
酸、過塩素酸、モリブデン酸、タングステン酸、リンモ
リブデン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、
ケイタングステン酸、p−トルエンスルホン酸、フィチ
ン酸、及びこれらの酸性塩である。これらのpH調整剤
は、塗布液のpHを調整する際に、予め適当な濃度の水
溶液としておくことが望ましい。
【0027】塗膜の形成 上記のようにして調製される塗布液を用いて重合器内壁
面に塗膜を形成するには、まず、塗布液を重合器内壁面
に塗布し、次いで、例えば室温から 100℃までの温度範
囲で充分に乾燥させた後、さらに必要に応じて水洗す
る。また、前記塗布液は、重合器内壁面だけでなく、重
合中に単量体が接触する他の部位にも塗布することが好
ましく、それによって塗膜を形成しておくことが好まし
い。例えば、攪拌翼、攪拌軸、コンデンサ、ヘッダ、サ
ーチコイル、ボルト、ナット等には、前記塗布液の塗布
により塗膜を形成した方が良い。
【0028】さらに好ましくは、前記塗布液は、重合中
に単量体が接触する部位以外であっても、重合体スケー
ルが付着する恐れのある部位、例えば未反応単量体の回
収系統の未反応単量体が接触する部位、即ち該系統の機
器及び配管の内面などには、前記塗布液を塗布して塗膜
を形成した方が良い。このような部位として、さらに具
体的には、モノマー蒸留塔、コンデンサ、モノマー貯蔵
タンク、バルブ等の内面が挙げられる。
【0029】なお、塗布液を重合器内壁面に塗布する方
法は、特に限定されず、例えば、ハケ塗り、スプレー塗
布、塗布液で重合器を満たした後に抜き出す方法などを
始めとして、そのほか特開昭57−61001 号、同55−3628
8 号、特公表昭56−501116号、同56−501117号、特開昭
59−11303 号などに記載の自動塗布方法を用いることも
できる。また、塗布液が塗布されたことにより濡れた状
態の表面を乾燥する方法も限定されることはなく、例え
ば次のような方法を使用することができる。すなわち、
塗布液の塗布後、適当に昇温した温風を塗布面に当てる
方法、あるいは塗布液を塗布すべき重合器内壁面及びそ
の他の表面を予め例えば30〜80℃に加熱しておき、その
加熱した表面に塗布液を直接塗布する方法などを使用す
ることができる。そして、塗布面の乾燥後は、その塗布
面を必要に応じて水洗する。このようにして得られた塗
膜は、乾燥後の総塗布量が、通常、 0.001〜5g/m2
程度、好ましくは0.01〜2g/m2 である。
【0030】重合 上記のようにして、重合器内壁、及び好ましくはその他
重合中に単量体が接触する部位などに塗布処理を施して
塗膜を形成した後、その重合器内で常法により重合を行
なう。すなわち、ハロエチレンを含む単量体及び重合開
始剤(触媒)のほか、必要に応じて、水などの重合媒
体、及び懸濁剤、固体分散剤、ノニオン性、アニオン性
乳化剤などの分散剤等を仕込み、次いで、常法により重
合を行なう。
【0031】本発明の製造方法で重合される単量体は、
前記一般式(I)で表わされるハロエチレン単独でも
これと共重合可能な他のエチレン性二重結合を有する
単量体との単量体混合物(通常、ハロエチレン含有量50
重量%以上)でも良い。前記一般式(I)で表わされる
ハロエチレンとしては、例えば、塩化ビニル、フッ化ビ
ニル等のハロゲン化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビ
ニリデン等のハロゲン化ビニリデンがあり、これらは一
種単独でも二種以上の単量体混合物としても使用するこ
とができる。コモノマーとして用いることができる他の
エチレン性二重結合を有する単量体としては、例えば、
酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;
アクリル酸,メタクリル酸,及びこれらのエステル及び
塩;ブタジエン,クロロプレン,イソプレン等のジエン
系単量体;スチレン,α−メチルスチレン等のビニル芳
香族化合物,ビニルエーテルなどが挙げられる。これら
のコモノマーは、一種単独でも二種以上組み合わせても
用いることができる。また、本発明の方法が適用される
重合の形式は特に限定されず、懸濁重合、乳化重合、溶
液重合、塊状重合及び気相重合のいずれの重合形式にお
いても有効であり、特に、懸濁重合、乳化重合等のよう
に水性媒体中での重合に、より適する。
【0032】以下、懸濁重合及び乳化重合の場合を例に
挙げて、一般的な重合方法を具体的に説明する。まず、
水及び分散剤を重合器に仕込み、その後、重合開始剤を
仕込む。次に、重合器内を排気して 0.1〜760 mmHgに減
圧した後、単量体を仕込み(この時、重合器の内圧は、
通常 0.5〜30kgf/cm2 ・ G になる)、その後、30〜150
℃の反応温度で重合する。重合中には、必要に応じて、
水、分散剤及び重合開始剤の一種又は二種以上を添加す
る。また、重合時の反応温度は、重合される単量体の種
類によって異なり、例えば、塩化ビニルの重合の場合に
は30〜80℃で重合が行われる。重合は、重合器の内圧が
0〜7kgf/cm2 ・ G に低下した時に、あるいは重合器外
周に装備されたジャケット内に流入、流出させる冷却水
の入口温度と出口温度との差がほぼなくなった時(すな
わち重合反応による発熱がなくなった時)に、完了した
と判断される。重合の際に仕込まれる水、分散剤及び重
合開始剤は、通常、単量体100 重量部に対して、水20〜
500 重量部、分散剤0.01〜30重量部、重合開始剤0.01〜
5重量部である。
【0033】また、溶液重合の場合には、重合媒体とし
て、水の代わりに、例えばトルエン、キシレン、ピリジ
ン等の有機溶媒を使用する。分散剤は必要に応じて用い
られる。その他の重合条件は、一般に、懸濁重合及び乳
化重合についての重合条件と同様である。また、塊状重
合の場合には、重合器内を約0.01〜760 mmHgの圧力に排
気した後、その重合器内に単量体及び重合開始剤を仕込
み、−10℃〜250 ℃の反応温度で重合する。なお、塊状
重合による具体的な重合法としては、例えば、塩化ビニ
ル単量体の重合における液状塊状重合法及び気相重合法
がある。
【0034】本発明の重合体スケールの付着防止方法を
適用して重合を行なった場合には、重合器内壁面等の材
質にかかわらず重合体スケールの付着を防止することが
でき、例えば、ステンレス製その他のスチール製の重合
器、グラスライニングされた重合器等で重合を行なう場
合にも重合体スケールの付着を防止することができる。
【0035】重合系に添加されるものは、何ら制約なく
使用することができる。すなわち、例えば、t−ブチル
パーオキシネオデカノエート、ビス(2−エチルヘキシ
ル)パーオキシジカーボネート、3,5,5−トリメチ
ルヘキサノイルパーオキサイド、α−クミルパーオキシ
ネオデカノエート、クメンハイドロパーオキサイド、シ
クロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ピバレート、ビス(2−エトキシエチル)パーオキシジ
カーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキ
サイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、
α,α′−アゾビスイソブチロニトリル、α,α′−ア
ゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、ペルオキソ
二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、p−
メンタンハイドロパーオキサイドなどの重合開始剤;部
分けん化ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、酢酸
ビニルと無水マレイン酸の共重合体、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン等
の天然又は合成高分子化合物などの懸濁剤;リン酸カル
シウム、ヒドロキシアパタイトなどの固体分散剤;ソル
ビタンモノラウレート、ソルビタントリオレート、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン性乳化
剤;ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのアニ
オン性乳化剤;炭酸カルシウム、酸化チタン等の充填
剤;三塩基性硫酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ジブチ
ルすずジラウレート、ジオクチルすずメチルカプチド等
の安定剤;ライスワックス、ステアリン酸、セチルアル
コール等の滑剤;DOP、DBP等の可塑剤;t−ドデ
シルメルカプタン等のメルカプタン類及びトリクロロエ
チレンなどの連鎖移動剤;pH調節剤などが存在する重
合系においても、本発明の方法は重合体スケールの付着
を効果的に防止することができる。
【0036】本発明を適用した場合に特に好適な重合と
しては、例えば、塩化ビニル等のハロゲン化ビニルもし
くはハロゲン化ビニリデン、又はこれらを主体とする単
量体混合物の懸濁重合又は乳化重合が挙げられる。本発
明の重合体スケール付着防止剤を使用するにあたって
は、塗布液の塗布作業は、適宜、毎バッチないし数十バ
ッチの重合ごとに行なえば良い。形成された塗膜は高い
耐久性を有し、重合体スケールの付着防止作用が持続す
るので、通常は、数バッチ又は数十バッチに一回の割合
で塗布処理を行なえば良く、これにより重合器内壁等に
重合体スケールを付着させることなく、重合器を繰り返
し使用することができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳
細に説明する。なお、後記の表3、表4及び表5におい
て*印を付した実験No. は比較例であり、それ以外の実
験No. は本発明の実施例である。
【0038】実施例1 塗布液の調製例 表1及び表2に示す(A) 成分(芳香族化合物及び/又は
染料)を溶媒に溶解又は分散させ、これに、重合度1500
のポリビニル硫酸カリウムからなる(B) 成分を水溶液に
した状態で添加し、場合によってはさらに表1及び表2
に示す(C) 成分をメタノール溶液にした状態で添加、混
合して塗布液No. 1〜45を調製した。塗布液中の(A) 成
分の濃度は 0.1重量%とした。表1及び表2に、各塗布
液で用いた(A) 成分の種類、(A) 成分と(B) 成分の重量
比、(C) 成分の種類、塗布液中の(C) 成分の濃度、及び
使用した溶媒の種類を示す。但し、塗布液No.20 ,21
は、(B) 成分と(C) 成分の両方を含まない比較例であ
る。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】実施例2 各実験において、内容積20lの攪拌機付ステンレス製重
合器を用いて次のようにして重合を行なった。実験No.1
02〜141 では、表3、表4及び表5に示す、実施例で調
製された塗布液を、重合器内壁、攪拌軸、攪拌翼、バッ
フル、及びその他重合中に単量体が接触する部分に塗布
し、50℃で15分間加熱乾燥した後、水洗して塗膜を形成
した。形成された塗膜は、乾燥後の塗布量が0.1 g/m
2 であった。
【0042】各実験における塗膜の概要は次のとおりで
ある。 −実験No.101 : 全く塗膜を形成しない。 −実験No.102〜120,125 及び 133 : 実施例1で調製
した塗布液をそのまま塗布に用いた。 −実験No.121〜124, 126〜132 及び 134〜141 : 実
施例1で調製した塗布液にさらに表3、表4及び表5に
示す(D) 成分(水溶性高分子化合物)及び場合により
(E) pH調整剤を溶解又は分散させたものを塗布液とし
て用いた。 これらの実験の内、No.101〜103 のものが比較例であ
る。
【0043】表3、表4及び表5に、各実験において用
いた塗布液のNo. 、使用した(D) 成分の種類及びその濃
度、添加した(E) pH調整剤の種類、ならびに塗布液の
pHを示す。次に、このように塗布処理して塗膜が形成
された重合器内に、塩化ビニル 5.2kg、純水10kg、部分
ケン化ポリビニルアルコール 5.2g及びビス(2−エチ
ルヘキシル)パーオキシジカーボネート 2.6gを仕込
み、攪拌しながら58℃で6時間重合した。重合終了後、
生成重合体及び未反応単量体を回収し、重合器内を水洗
した。その後、同様にして、上記の重合条件下で上記操
作を繰り返すことにより合計3バッチの重合を行ない、
3バッチ後のスケール付着量を調べた。結果を表3、表
4及び表5に示す。
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】実施例3 各実験において、内容積20lの攪拌機付ステンレス製重
合器に、実施例2と同様の方法で塗布液を塗布、乾燥、
水洗して塗膜を形成した。形成された塗膜は、乾燥後の
塗布量が0.1 g/m2 であった。
【0048】各実験で形成した塗膜の概要は次のとおり
である。 −実験No.201 : 塗膜を全く形成せず。 −実験No.202〜207 : 実施例1で調製した塗布液をそ
のまま塗布に用いた。 −実験No.208〜225 : 実施例1で調製した塗布液にさ
らに表6及び表7に示す(D) 成分(水溶性高分子化合
物)及び/又は(E) pH調整剤を溶解又は分散させたも
のを塗布液として用いた。 これらの実験の内、No.201〜203 の実験が比較例であ
る。表6及び表7に、各実験において用いた塗布液のN
o. 、使用した(D) の種類及びその濃度、添加した(E)
pH調整剤の種類、ならびに塗布液のpHを示す。
【0049】次に、このように塗布処理して塗膜が形成
された重合器に、水12kg、塩化ビニル 5.1kg、酢酸ビニ
ル 1.2kg、部分けん化ポリビニルアルコール 3.6g、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース 1.2g、トリクロロ
エチレン60g及びα, α’−アゾビス−2,4 −ジメチル
バレロニトリル 1.5gを仕込み、攪拌しながら58℃で6
時間重合した。重合終了後、生成重合体及び未反応単量
体を回収し、重合器内を水洗した。その後、同様にし
て、上記の重合条件下で上記操作を繰り返すことにより
合計3バッチの重合を行ない、3バッチ後のスケール付
着量を調べた。結果を表6及び表7に示す。
【0050】
【表6】
【0051】
【表7】
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、ハロエチレン又は該ハ
ロエチレンを必須成分として含む単量体混合物の重合に
おいて、重合系の組成、重合開始剤等の添加剤の種類な
どによる影響を受けることなく、重合器内壁面などへの
重合体スケールの付着を効果的に防止することができ
る。この効果は、懸濁重合、乳化重合、塊状重合、溶液
重合、気相重合等のあらゆる重合形式においても有効で
あり、また、グラスライニングされた重合器に限らず、
ステンレス製その他のスチール製の重合器で重合を行な
う場合にも有効である。
フロントページの続き (72)発明者 上野 進 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信越化学工業株式会社 塩ビ技術研究所 内 (72)発明者 渡辺 幹雄 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信越化学工業株式会社 塩ビ技術研究所 内 (72)発明者 余野 政義 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信越化学工業株式会社 塩ビ技術研究所 内

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 第一級、第二級、第三級のアミノ基、
    第四アンモニウム基及びアゾ基からなる群から選ばれた
    少なくとも一種の基を有する芳香族化合物及び/又は前
    記の群から選ばれた少なくとも一種の基を有する染料、
    及び、 (B) ポリビニル硫酸のアルカリ金属塩及びアンモニウム
    塩から選ばれる少なくとも一種を含有する、 一般式(I): 【化1】 〔ここで、Xはハロゲン原子を表わし、Rは水素原子又
    はハロゲン原子を表わす。〕で表わされるハロエチレン
    を必須成分として含むエチレン性二重結合を有する単量
    体の重合用の重合体スケール付着防止剤。
  2. 【請求項2】さらに(C)ナフトキノン系天然色素を含
    有する、請求項1に記載の重合体スケール付着防止剤
  3. 【請求項3】溶剤に溶解又は分散された液状であり、さ
    らに(D)水溶性高分子化合物を含み、pHが7以下に
    調整されている、請求項1に記載の重合体スケール付着
    防止剤。
  4. 【請求項4】前記一般式(I)で表されるハロエチレン
    を必須成分として含むエチレン性二重結合を有する単量
    体の重合器内における重合において重合体スケールの付
    着を防止する方法であって、重合器内壁面に、予め、 (A) 第一級、第二級、第三級のアミノ基、第四アンモニ
    ウム基及びアゾ基からなる群から選ばれた少なくとも一
    種の基を有する芳香族化合物及び/又は前記の群から選
    ばれた少なくとも一種の基を有する染料、及び、 (B) ポリビニル硫酸のアルカリ金属塩及びアンモニウム
    塩から選ばれる少なくとも一種を含有してなる塗膜が形
    成されている重合器内で、前記重合を行う工程を有する
    重合体スケールの付着防止方法。
  5. 【請求項5】前記の塗膜がさらに(D)水溶性高分子化
    合物を含有してなる、請求項4に記載の重合体スケール
    付着防止方法。
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