JP2626999B2 - 塗装鋼板用塗料組成物 - Google Patents

塗装鋼板用塗料組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、通常PCM(プレコートメタル)と称される
塗装鋼板を製造するための塗料組成物にするものであ
る。
従来の技術 塗装鋼板(PCM)は、産業用、民生用に広く使用され
ている。
PCM用の塗料は、プレス加工性、鋼板との密着性、耐
蝕性、耐湿性、耐溶剤性などの特性を備えていることが
要求される。
従来、PCM用の塗料としてはアルキド樹脂、アクリル
樹脂あるいはポリエステル樹脂が使用されている。ポリ
エステル樹脂を使用した場合の文献としては、特開昭54
−16537号公報、特開昭54−16538号公報、特公昭62−54
67号公報(特開昭56−167767号公報)などがある。
特に、特公昭62−5467号公報(特開昭56−167767号公
報)には、芳香族ジカルボン酸を主成分とするジカルボ
ン酸を酸成分とし、ビスフェノールAのアルキレンオキ
サイド付加物をグリコール成分の一部として用いたポリ
エステル樹脂をPCM用塗料として用いることが示されて
いる。この文献には、芳香族ジカルボン酸以外の酸成分
としてダイマー酸を用いることができること(ただし実
施例はあげられていない)、またスルホン酸塩基含有芳
香族ジカルボン酸を少量用いることができることが記載
されているが、炭素数10以上のメタン列炭化水素基を有
するジオールを導入することについては記載がない。
本出願人の出願にかかる特開昭57−133166号公報に
は、テレフタル酸またはそのエステルを主成分とする酸
成分と、ネオペンチルグリコールおよびポリテトラメチ
レングリコールを必須成分とするグリコール成分とから
なる高分子量ポリエステルを解重合して得られたポリエ
ステルにメラミン化合物を配合した塗料用樹脂組成物が
示されているが、ダイマー酸の導入、スルホン酸金属塩
基を含有するジカルボン酸(またはそのエステル)また
はグリコールの導入、炭素数10以上のメタン列炭化水素
基を有するジオールの導入については、いずれも開示が
ない。
同じく本出願人の出願にかかる特開昭58−210960号公
報には、テレフタル酸(またはそのエステル)およびイ
ソフタル酸(またはそのエステル)を主成分とする酸成
分と、ネオペンチルグリコールを必須成分とするグリコ
ール成分と、スルホン酸のアルカリ金属塩基および/ま
たはカルボン酸のアルカリ金属塩基を有する多官能性化
合物とを構成成分とする線状ポリエステルにメラミン化
合物を配合した顔料分散性にすぐれたポリエステル樹脂
組成物が示されているが、ダイマー酸の導入、炭素数10
以上のメタン列炭化水素基を有するジオールの導入につ
いては、いずれも開示がない。
なお、特開昭57−25323号公報には、ジカルボン酸成
分としてテレフタル酸、5−金属イソフタル酸およびダ
イマー酸を用いたポリエステルが示されているが、この
文献は繊維、フィルム、その他の成形品と用いるポリエ
ステルの染色性を改良することを目的としており、本発
明とは目的、用途が異なる上、炭素数10以上のメタン列
炭化水素基を有するジオールの導入については開示がな
い。
特開昭58−63718号公報には、テレフタル酸(または
そのエステル)、ダイマー酸、ポリ(テトラメチレンオ
キシド)グリコール、1,4−ブタンジオールおよびスル
ホン酸塩基含有イソフタル酸エステルからなるコポリエ
ステルが示されているが、このコポリエステルは高溶融
強度弾性を有し、かつ吹込み成形品を製造することを目
的としており、やはり本発明とは目的、用途が異なる
上、炭素数10以上のメタン列炭化水素基を有するジオー
ルの導入については開示がない。
発明が解決しようとする課題 PCM用の塗料として使われているアルキド樹脂は、本
来可撓性の乏しい樹脂であるので、他の要求特性は満足
していても、重要な特性の1つであるプレス加工時の曲
げ加工性の点で改良の余地がある。
この点、ポリエステル樹脂を用いたPCM用塗料は、ア
ルキド樹脂の欠点である可撓性の乏しさが改良されてい
るので興味があるが、顔料分散性が必ずしも良好ではな
い上、厚膜塗工が容易ではないという問題もある。
本出願人の出願にかかる特開昭57−133166号公報や特
開昭58−210960号公報に記載の樹脂組成物も、PCM用塗
料としてはなおそれぞれ一長一短があり、必ずしも市場
の要求を満たすものではなかった。
本発明は、このような状況に鑑み、PCM用塗料として
の特性をさらに改善したポリエステル系の塗料、すなわ
ち、顔料分散性および塗膜物性にすぐれかつハイソリッ
ド化が可能なPCM用塗料を提供することを目的になされ
たものである。
課題を解決するための手段 本発明の塗料鋼板用塗料組成物は、芳香族ジカルボン
酸(またはそのエステル)を必須成分とする酸成分とグ
リコール成分とからなり、芳香族ジカルボン酸(または
そのエステル)以外の酸成分の一部またはグリコール成
分の少なくとも一部がスルホン酸金属塩基を含有するジ
カルボン酸(またはそのエステル)またはスルホン酸金
属塩基を含有するグリコールであり、かつグリコール成
分の少なくとも一部が炭素数10以上のメタン列炭化水素
基を有するジオールである還元粘度0.2dl/g以上の飽和
ポリエステル(X)と、アルキルエーテル化ホルムアル
デヒド樹脂(Y)(特にメラミン系化合物)とからなる
ものである。
この場合、芳香族ジカルボン酸(またはそのエステ
ル)以外の酸成分の少なくとも一部がダイマー酸または
その誘導体であることが特に好ましい。
以下本発明を詳細に説明する。
<飽和ポリエステル(X)> 飽和ポリエステル(X)は、芳香族ジカルボン酸(ま
たはそのエステル)を必須成分とする酸成分とグリコー
ル成分とから構成される。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフ
タル酸、無水フタル酸、フタル酸、1,4−ナフタール
酸、1,5−ナフタール酸、ジフェニン酸、4,4′−オキシ
安息香酸、ジグリコール酸、4,4′−スルホニルジ安息
香酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸などが用いられ、
塗膜物性の点からは、特にテレフタル酸およびイソフタ
ル酸の使用が好ましい。芳香族ジカルボン酸のエステル
としては、炭素数が1〜4程度のアルキルエステル、通
常はメチルエステルが用いられる。酸成分に占める芳香
族ジカルボン酸(またはそのエステル)の割合は、30モ
ル%以上、特に40モル%以上とすることが望ましい。
芳香族ジカルボン酸(またはそのエステル)以外の酸
成分としては、テトラヒドロ無水フタル酸、2,5−ノル
ボルナンジカルボン酸、ヘット酸、シュウ酸、マロン
酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グリタール酸、2,2
−ジメチルグルタール酸、アジピン酸、ドデカンジカル
ボン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、1,3−シクロヘキサジカルボン酸などがあげら
れる(エステルとしては炭素数1−4程度のアルキルエ
ステル)が用いられ、その酸成分に占める割合は70モル
%以下、特に60モル%以下とすることが望ましい。な
お、3官能以上のカルボン酸、たとえば、トリメリット
酸、ピロメリット酸、ブタンテトラカルボン酸などを併
用することもできる。
また少量であれば、無水マレイン酸、マレイン酸、無
水イタコン酸、イタコン酸、フマール酸などの不飽和ジ
カルボン酸を併用しても特に支障とはならない。
グリコール成分としては、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、1,2−または1,3−プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,3−、1,4−または2,3
−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオー
ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、ポリテトラメチレング
リコール、ビスフェノールA、水添ビスフェノールAな
どがあげられ、トリメチロールエタン、トリメチロール
プロパン、グリセリン、1,3,6−ヘキサントリオール、
ペンタエリスリトール、ビスフェノールジオキシプロピ
ルエーテルなど3官能以上のアルコールを併用すること
もできる。
そして本発明においては、芳香族ジカルボン酸(また
はそのエステル)以外の酸成分またはグリコール成分の
少なくとも一部として、スルホン酸金属塩基を含有する
ジカルボン酸(またはそのエステル)またはスルホン酸
金属塩基を含有するグリコールを用いる。
スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸(またはそのエ
ステル)またはスルホン酸金属塩基を含有するグリコー
ルとは、分子内に1個以上のスルホン酸金属塩基と、少
なくとも2個のCOOR基(RはHまたはアルキル基)また
はOH基を有するものを言う。
該化合物としては、スルホナトリウムフタル酸、スル
ホカリウムフタル酸、スルホナトリウムテレフタル酸、
スルホカリウムテレフタル酸、スルホナトリウムイソフ
タル酸、スルホカリウムイソフタル酸等のスルホン酸金
属塩基含有ジカルボン酸(またはそのエステル)、3−
ブテン−1,2−ジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、
2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−
ヘキサジエン−3,4−ジオール、2,6−オクタジエン−4,
5−ジオール等の不飽和結合を有するグリコールに酸性
亜流酸塩を反応させて得られるスルホン酸金属基含有グ
リコールなどあげられる。
酸成分またはグリコール成分に占めるスルホン酸金属
塩基含有ジカルボン酸(またはそのエステル)またはス
ルホン酸金属塩基含有グリコールの割合は、0.1〜5モ
ル%、特に0.3〜2モル%であることが望ましく、その
過少は顔料分散性の不足を招き、その過多は顔料分散
性、耐水性の低下を招く。
また本発明において、グリコール成分の少なくとも一
部として、炭素数10以上のメタン列炭化水素基を有する
ジオールを用いる。
該化合物としては、1,2−または1,10−デカンジオー
ル、1,2−または1,11−ウンデカンジオール、1,2−また
は1,12−ドデカンジオール、1,2−または1,14テトラデ
カンジオール、1,2−または1,16−ヘキサデカンジオー
ルなどがあげられる。
グリコール成分に占める炭素数10以上のメタン列炭化
水素基を有するジオールの割合は0.1〜70モル%、特に
0.5〜50モル%であることが望ましく、その過少は顔料
分散性の不足を招き、その過多は塗膜硬度の低下を招
く。
さらにまた本発明においては、芳香族ジカルボン酸
(またはそのエステル)以外の酸性の少なくとも一部と
してダイマー酸を用いることが好ましい。
ダイマー酸は、オレイン酸、リノレイン酸などの不飽
和脂肪酸を二量化したものであって、主成分は不飽和ジ
カルボン酸であり、他に少量の一量体、三量体を含む混
合物である。ダイマー酸の水素添加物も本発明に言うダ
イマー酸に含まれるものとする。
酸成分に占めるダイマー酸の割合は70モル%以下、特
に0.1〜60モル%であることが望ましい。ダイマー酸の
割合が少なすぎても多すぎても、PCM用塗料としての物
性バランスが損なわれる上、顔料分散性の点でも不良と
なる。
上記の各成分を常法に従って不活性ガス雰囲気下に温
度150〜250℃程度で縮合させ、さらに減圧下に220〜280
℃程度で重縮合させることにより、飽和ポリエステルが
製造される。縮合反応触媒としてはジブチルスズオキサ
イド、酢酸亜鉛などが用いられ、重縮合反応触媒として
は三酸化アンチモン、酸化ゲルマニウム、テトラブチル
チタネート、ジブチルスズオキサイドなどが用いられ
る。重縮合反応触媒は、縮合反応時に縮合反応触媒と共
に添加しておくこともできる。
飽和ポリエステル(X)は、還元粘度が0.2dl/g以上
となるように縮合条件、重縮合条件を定めることが必要
であり、還元粘度0.2dl/g以下では、塗膜の柔軟性が損
われて高度の折り曲げ加工や深絞りに充分には耐えられ
なくなる。
<アルキルエーテル化ホルムアルデヒド樹脂(Y)> アルキルエーテル化ホルムアルデヒド樹脂(Y)とし
ては、メラミン系化合物が有用である。
メラミン系化合物としては、メラミンおよびその誘導
体、たとえばヘキサメチロールメラミンのような遊離ア
ミノ基の大部分の水素をメチロール基で置換したもの、
および炭素数が1〜6のアルコキシメチルメラミン、す
なわち上記ヘキサメチロールメラミンの大部分のメチロ
ール基をアルコキシ化したもの、たとえばヘキサメトキ
シメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘ
キサプロポキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチル
メラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキ
サヘキシルオキシメチルメラミンあるいはこれらを2種
を組み合わせた混合エーテル化メラミンがあげられる。
アルコキシメチルメラミンは、たとえばヘキサメトキ
シメチルメラミンの場合、メラミンとホルアルデヒドを
反応させて得られるヘキサメチロームメラミンをメタノ
ールでエーテル化し、さらにその大部分がメトキシメチ
ル基になったものである。
なお以上のほかに、メチロール化ベンゾクアナミンの
メチルエーテル化物やブチルエーテル化物なども同様に
使用することができる。
アルキルエーテル化ホルムアルデヒド樹脂(Y)は、
それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用い
てもよい。
<配合割合> 飽和ポリエステル(X)100重量部に対するアルキル
エーテル化ホルムアルデヒド樹脂(Y)の配合割合は、
5〜45重量%、特に10〜35重量%とすることが望まし
い。アルキルエーテル化ホルムアルデヒド樹脂(Y)の
配合割合が余りに少ないと、塗膜の耐溶剤性や耐汚染性
が低下し、一方その配合割合が余りに多いと、塗膜が硬
くなりすぎて、プレス加工時の高度の折り曲げや深絞り
に耐えられなくなる。
<塗装方法> 本発明の塗料組成物は、上述の飽和ポリエステル
(X)とアルキルエーテル化ホルムアルデヒド樹脂
(Y)との配合物からなるが、鋼板への塗装に際して
は、溶媒としてトルエン、キシレン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソ
ホロン、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソ
ルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビ
トール、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビ
トールアセテート、メタノール、イソプロパノール、ブ
タノール、オクタノール、ジアセトンアルコール、酢酸
エチル、酢酸ブチル、石油エーテル、石油ナフサなどの
溶剤に適当濃度に溶解して用いる。
またこの際には、体質顔料または着色顔料、すなわ
ち、炭素カルシウム、カオリン、クレー、アルミナ、シ
リカ、酸化チタン、タルク、硫酸バリウム、リトポン、
マイカ、石膏、パーライト、ドロマイト等の充填剤、ベ
ンガラ、マンガンブルー、カーボンブラック、鉄黒、ウ
ルトラマリンブルー、クロームイエロー、クロームグリ
ーン、アニリンブラック、シアニンブルー、フタロシア
ニンブルー、キナクリドンレッド等の着色剤を配合する
のが通常である。
このほか、塗料に一般的に用いられる添加剤、たとえ
ば、レベリング剤(シリコーン、セルロースアセテート
ブチレート等)、硬化触媒(p−トルエンスルホン酸お
よびその塩、リン塩モノアルキルエステル、メラミン樹
脂用硬化触媒等)などを必要に応じて配合する。
塗装方法としては、スプレーコート法、ロールコート
法、フローコート法、静電塗装法、電着塗装法、浸漬塗
装法など種々の方法が採用される。
作用および発明の効果 本発明のPCM用塗料組成物は、従来のそれに比し、PCM
用塗料としての要求特性(プレス加工時の曲げ加工性、
鋼板との密着性、耐蝕性、耐湿性、耐溶剤性)をバラン
ス良く備えている。
また、構成成分としてスルホン酸金属塩基含有ジカル
ボン酸(またはそのエステル)またはスルホン酸金属塩
基含有グリコールと、炭素数10以上のメタン列炭化水素
基を有するジオールおよび/またはダイマー酸とを導入
したため、顔料分散性がすぐれているという効果も奏す
る。
このように本発明の塗料は、PCM用塗料として要求さ
れる特質を兼ね備えている。
実 施 例 次に実施例にあげて本発明にさらに説明する。以下
「部」、「%」とあるのは、反射光沢(%)および光沢
保持率(%)を除き、重量基準で表わしたものである。
なお還元粘度は、飽和ポリエステル0.10gをフェノー
ルとテトラクロルエタンの容量比で6対4の混合溶媒25
mlに溶解し、30℃で測定したものである。
<飽和ポリエステル(X)の製造> 製造例1 撹拌機、精留塔、窒素導入管、真空装置および温度計
を備えた反応容器に、テレフタル酸66.5部、イソフタル
酸66.5部、セバシン酸40.5部、エチレングリコール52.8
部、ネオペンチルグリコール78.1部、1,2−ドデカンジ
オール12.2部、スルホイソフタル酸ジメチルエステルNa
塩2.2部、および反応触媒としてのジn−ブチルスズオ
キサイド0.1部と三酸化アンチモン0.2部とを仕込み、15
0℃から220℃まで5時間かけてエステル化反応を行っ
た。次に30分かけて1mmHgまで減圧し、さらに0.1〜0.8m
mHgの減圧下230〜250℃で2時間重縮合反応を行った。
これにより、淡黄色透明の還元粘度、0.60dl/gの飽和
ポリエステルが得られた。
この飽和ポリエステルの組成をNMR、原子吸光、ガル
クロマトグラフィーなどにより解析した、結果を第1表
に示す。
製造例2〜11 製造例1に準じて、第1表に示した組成および還元粘
度を有する飽和ポリエステルを製造した。
結果を第1表に併せて示す。
比較製造例1〜6 製造例1に準じて、第1表に示した組成および還元粘
度を有する飽和ポリエステルを製造した。結果を第1表
に併せて示す。
比較製造例1と2はスルホイソフタル酸ジメチルエス
テルのNa塩および炭素数10以上のメタン列炭化水素基を
有するジオールの双方を欠く場合、比較製造例3と4は
炭素数10以上のメタン列炭化水素基を有するジオールを
欠く場合、比較製造例5と6はスルホイソフタル酸ジメ
チルエステルNa塩を欠く場合である。
なお第1表の酸成分およびグルコール成分の単位は
「モル」である。
<塗料の調製> 実施例1〜11、比較例1〜6 上記で得た飽和ポリエステルをシクロヘキサノン/イ
ソホロン/ソルベッソ#150(エッソスタンダードオイ
ル社製の芳香族系溶剤)の重量比で50/20/30の混合溶媒
に溶解して樹脂分40%の溶液とし、この溶液を用いて下
記の処方で各成分を混合し、ディスパー中で1時間分散
混練して、PCM溶塗料組成物(白エナメル塗料および黒
エナメル塗料)を調製した。
白エナメル塗料処方 黒エナメル塗料処方 上記白エナメル塗料処方において、二酸化チタン50部
に代えてカーボンブラック(酸三菱化成株式会社製のMA
100)4部を用いたもの。
<塗工試験> 顔料分散性判定用 上記の白エナメル塗料100部と黒エナメル塗料)24部
ディスパーで1分間混合して灰色塗料を作成した。
この灰色塗料をその作成直後にバーコーターを用いて
厚さ0.3mmのブリキ板上に乾燥膜厚が17〜21μmとなる
ように塗工し、すぐにラビングテストを行った後、180
℃で焼付けて塗板1とした。
また、この灰色塗料を50℃で5日間貯蔵した後、上記
と同様にして塗工を行い、塗板2とした。
塗膜物性測定用 上記の白エナメル塗料を厚さ0.3mmのリン酸亜鉛処理
軟鋼板(日本テストパネル会社製のボンデ#144処理
板)上に乾燥膜厚が17〜21μmとなるようにリバースコ
ーターを用いて塗工し、軟鋼板の最終到達温度が230℃
になるように90秒間熱風乾燥機で焼付けを行った。
<評価> 上記の塗料組成物および得られた塗装鋼板(PCM)に
つき、下記に述べる方法により顔料分散性の評価および
塗膜物性の測定を行った。結果を後の第2表に示す。
顔料分散性 塗板1および塗板2のラビングテスト部分の色分れ
の程度を目視判定した。
塗板1および塗板2の色差計による色差(Lab値に
より次式で与えられる色差△E)を測定し、色差△Eの
小なるものを顔料分散性良好と判定した。
光沢 60゜−60゜反射光沢を測定した。
鉛筆硬度 塗装鋼板の塗面を、JIS S−6006に規定された高級
鉛筆を用いてJIS K−5400に準じて測定した。
加工性(T折り曲げ加工性) 2φマンドレル程度に折り曲げた折り曲げ部に、試験
片と同じ厚さの軟鋼板をはさみ、万力を使って最終はさ
み曲げを行い、折り曲げ部にクラックの入らないまでに
はさんだ板の枚数で加工性を評価した。n枚の場合をnT
と表わした。
耐キシロール性 塗面を20℃でキシロールをしみこませたガーゼで100
回ラッピングし、塗面状態を観察した。
耐沸水性 沸騰水に5時間浸漬した後、60゜−60゜反射光沢を測
定し、沸騰水浸漬前に対する光沢保持率(%)で表わし
た。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ジカルボン酸(またはそのエステ
    ル)を必須成分とする酸成分とグリコール成分とからな
    り、芳香族ジカルボン酸(またはそのエステル)以外の
    酸成分の一部またはグリコール成分の少なくとも一部が
    スルホン酸金属塩基を含有するジカルボン酸(またはそ
    のエステル)またはスルホン酸金属塩基を含有するグリ
    コールであり、かつグリコール成分の少なくとも一部が
    炭素数10以上のメタン列炭化水素基を有するジオールで
    ある還元粘度0.2dl/g以上の飽和ポリエステル(X)
    と、アルキルエーテル化ホルムアルデヒド樹脂(Y)と
    からなる塗装鋼板用塗料組成物。
  2. 【請求項2】芳香族ジカルボン酸(またはそのエステ
    ル)以外の酸成分の少なくとも一部がダイマー酸または
    その誘導体である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】飽和ポリエステル(X)中の酸成分または
    グリコール成分に占めるスルホン酸金属塩基を含有する
    ジカルボン酸(またはそのエステル)またはスルホン酸
    金属塩基を含有するグリコールの割合が0.1〜5モル%
    である請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】飽和ポリエステル(X)中のグリコール成
    分に占める炭素数10以上のメタン列炭化水素基を有する
    ジオールの割合が0.1〜70モル%である請求項1記載の
    組成物。
  5. 【請求項5】飽和ポリエステル(X)中の酸成分に占め
    るダイマー酸またはその誘導体の割合が0.1〜70モル%
    である請求項2記載の組成物。
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