JP2626327B2 - 映像信号同期回路 - Google Patents

映像信号同期回路

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JP2626327B2
JP2626327B2 JP3198305A JP19830591A JP2626327B2 JP 2626327 B2 JP2626327 B2 JP 2626327B2 JP 3198305 A JP3198305 A JP 3198305A JP 19830591 A JP19830591 A JP 19830591A JP 2626327 B2 JP2626327 B2 JP 2626327B2
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薫 小林
康二 鈴木
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Victor Company of Japan Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像信号同期回路に係
り、特に、2チャネル(2プログラム)同時記録が可能
な家庭用VTRにおける、ビデオ信号のフィールド同期
に好適な映像信号同期回路に関する。
【0002】
【従来の技術】VTRはタイマー録画により、不在中の
TV番組を録画できるのは便利であるが、同時に2つの
TV番組を録画したい場合には、2台のVTRが必要で
ある。また、1台のVTRで2つの番組が記録できる
と、さらに便利となる。しかるに、かかる従来例は未だ
実現しておらず、各番組の映像信号を同期させるための
回路も無かった。僅に、フレームシンクロナイザーが機
能の点で近い従来例である。また、フィールド毎に2つ
のプログラムを交互にVTRに記録し、再生にはフィー
ルドスキップを用いたAVユニット(VSX-X919)が、国内
のあるAV機器メーカーから発売されたことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記フレームシンクロ
ナイザーは回路規模も大きく、コストも高い。また、上
記AVユニット(VSX-X919)は、フィールド単位で同期さ
せるという点では本発明回路の機能近いが、1フィール
ド置きに間引いてしまうので、構成はかなり異なってお
り、画質も劣化してしまうという欠点がある。そこで、
現行のVTRの規格を殆ど変えないで、1台で2つの番
組を同時に記録できるVTR(映像信号同期回路)の実
現が嘱望されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の映像信号同期回
路は、基準となる第1のビデオ信号に、これとは同期し
ていない第2のビデオ信号をある一定の時間差をもって
該第1のビデオ信号に同期させるための映像信号同期回
路において、第1のビデオ信号を復号信号の状態でディ
ジタル信号に変換するA/D変換器と、各ビデオ信号よ
り同期信号を夫々分離する第1,第2の同期信号分離回
路と、これらのビデオ信号の色副搬送波に夫々同期した
クロック信号を発生する第1,第2のクロック発生器
と、第1、第2のクロック信号及び第1,第2の同期信
号を夫々基にして第1,第2のリセット信号を生成する
第1,第2のリセット信号生成回路と、第1のビデオ信
号と第2のビデオ信号に対して一定の時間差分だけ遅延
させる遅延回路と、上記A/D変換されたビデオ信号を
上記第1のリセット信号のタイミングにて一時記憶する
と共に遅延回路を通過した第2のリセット信号のタイミ
ングで一時記憶したビデオ信号を読出すメモリとを備え
て構成することにより上記課題を解決したものである。
【0005】
【実施例】本発明の映像信号同期回路について説明する
前に、家庭用VTRの如き一般的な2ヘッド型VTR
で、上記の機能(1台で2つの番組を同時に記録する機
能)を実現する原理,方法を簡単に説明する。
【0006】図2に示すような、2組の逆アジマスの一
対の磁気ヘッドHA1,HA2及びHB1,HB2をドラムDの
円周面に取付け、夫々に記録ビデオ信号を供給し、ヘッ
ド記録幅の倍以上のピッチでテープを走行させること
で、2つの番組(映像信号)を同時に記録することがで
きる。しかるに、2つのビデオ(映像)信号は独立に送
られてくるため、その周波数や位相は当然異なってい
る。その為、2つの映像信号をそのまま磁気ヘッド
A1,HA2及びHB1,HB2に供給すると、少なくとも一
方のビデオ信号は、再生時にヘッド切換えスイッチング
により、画面上にスキュウ歪を発生する。
【0007】そこで、一方のビデオ信号にVTRのサー
ボをかけ、もう一方のビデオ信号はそのサーボに合わせ
る必要がある。サーボに合わせるには、ビデオ信号を適
当に遅らせることにより行える。具体的に説明するに、
サーボの基準となるビデオ信号2は、図2のようにドラ
ムDに取付けられた一対の磁気ヘッドHA1,HA2に供給
され、これとはθ°だけ角度が異なった一対の磁気ヘッ
ドHB1,HB2に、ビデオ信号1が供給され、図3の如き
態様で磁気テープTに記録される。この図3において、
l,r 及びBl,r は、夫々磁気ヘッドHA1,HA2
びHB1,HB2により形成される記録トラックである。
【0008】この時、ビデオ信号1はビデオ信号2より
もθ/(180×60)秒遅れて記録されることにより、ヘッ
ドの切換えスイッチングがビデオ信号の垂直ブランキン
グ内に入り、スキュウ歪を発生しなくなる。なお、ビデ
オ信号1とビデオ信号2のVTRへの入力時の位相差は
不定であるので常に位相差を監視しなければならない
が、ビデオ信号1は最大1フィールド分(1/60秒) の遅
延を必要とする。
【0009】本発明の映像信号同期回路の具体的実施例
について、図1以降を参照しながら説明する。図1は本
発明の映像信号同期回路1のブロック図であり、2,3
は垂直同期信号分離回路、4,5はバーストロッククロ
ック発生器(以下単に「クロック発生器」とも記載す
る)、6は A/Dコンバータ、7,8はリセット信号生成
回路、9はθ遅延回路、11,12は分周器、13は遅
延用メモリ、14は D/Aコンバータである。これら各構
成回路における信号の動作タイミングを図4のタイミン
グチャートに示す。
【0010】次に、本発明の映像信号同期回路1の機能
について、図4を併せ参照し乍ら説明する。まず、遅延
させるべきビデオ信号1{図4(A) 参照}を A/Dコンバ
ータ6でディジタル信号に変換すると共に、垂直同期信
号分離回路(以下単に「同期分離回路」とも記す)2に
も供給してビデオ信号1の垂直同期信号{図4(C) 参
照}を分離し、この垂直同期信号からメモリ13の書き
込みリセット信号(WR)を生成して、クロック発生器4よ
りメモリ13のクロック入力端子WCに供給される4Fscク
ロックにより、メモリ13の先頭からビデオ信号1を書
き込んでゆく。
【0011】次に、ビデオ信号2{図4(B) 参照}を同
期分離回路3に通して得られる垂直同期信号{図4(D)
参照}を基に、リセット信号生成回路8にて生成したリ
セット信号を、θ遅延回路9にて取付角度θ°分だけ遅
れてメモリ13のRC端子に供給されるビデオ信号2のバ
ーストにロックしたクロック4Fsc′に同期して読み出さ
れる{図4(E) 参照}。バーストロッククロック発生器
4(,5)は、ビデオ信号1(,2)に含まれているカラーバー
スト信号の周波数Fsc(Fsc'){この実施例では4Fsc(4Fs
c')}に同期したクロック信号を発生する回路である。具
体的には、カラーデコーダ用のIC(M51271 等)を用い
たり、ブロッキング発振器等を用いて構成される。
【0012】ところで、ビデオ信号1は単に遅らせるだ
けなので、コンポジット信号のままディジタルに変換す
ることができる。そのため、カラー信号のデコーダやカ
ラー用の A/Dコンバータ,D/Aコンバータは必要としな
い。但し、遅延させた信号の色副搬送波の連続性を保た
ないと、不連続点でカラー信号のデコーダが誤動作し
て、色が着かなくなることがある。そこで、メモリ13
用のリセット信号の生成においては、色副搬送波周期の
みでリセットが掛かるようにする。
【0013】具体的には、リセット信号生成回路7(8)
を図5のように構成する。図5中のFF16,17はD
タイプのフリップフロップ、18,19は ANDゲート、
21,22はインバータである。かかるリセット信号生
成回路7の動作を、図6のリセット信号生成タイミング
チャートを併せ参照して説明する。まず、副搬送波に同
期したクロック{Fsc,図6(E) 参照}で同期分離回路2
からの垂直同期信号をFF(フリップ回路)16でラッ
チし、この立ち下がり(エッジ)からリセット信号を生
成し、更にメモリ書き込み用のクロック{ここでは4Fs
c,図6(E) 参照}でラッチし直すようにすると良い。
これにより、メモリ13の先頭番地0には必ず副搬送波
の立ち上がり位相から書き込まれるようになる。
【0014】次に、読出し用のリセット信号も上記同様
に、読出し信号の副搬送波に同期させて、リセット信号
生成回路8にてリセット信号を生成する。これにより、
メモリ13からの読出しの最後は必ず副搬送波の立ち上
がりの直前となり、副搬送波は連続する。なお、当然の
こと乍ら、θ°分の遅延も副搬送波の周期の整数倍でな
ければならない。
【0015】このように、副搬送波の連続性が保たれる
ように遅延させることは、正確な固定遅延ではないの
で、輝度信号はフィールド毎に長さが0から280n秒の範
囲で変化することになる。しかるに、家庭用VTRで
は、元々再生時にテープTの伸び縮みや、互換再生によ
り、輝度信号の連続性は無くなっているので、この変化
が問題となることはない。
【0016】以上の説明においては、本発明回路1を構
成するメモリ13に、画像専用メモリを使用した例をあ
げたので、アドレス発生回路を省略したが、汎用のメモ
リを使用し、更にこのメモリ用のアドレス発生回路を設
けて構成しても良い。また、クロックに4倍の副搬送波
周波数4Fscを使用したが、これに限らず、Fsc の整数倍
であるなら4倍以外の周波数、例えば3Fscでも良い。
【0017】なお、本発明の映像信号同期回路1をVT
Rに適用する場合は、各ビデオ信号に付随する音声信号
も、2プログラム分記録しなければならない。その記録
方法としては、最も簡単な例として、2本のトラックに
固定ヘッドで夫々モノラル記録する方法がある。その
他、音声用の2ch.(チャンネル)回転ヘッドも備えた所
謂HiFiVTRの仕様では、各プログラムの音声を、これ
ら2つの固定ヘッドと2つの回転ヘッドに振分けて、夫
々ステレオ記録するよう構成しても良い。
【0018】この様な機能を備えたVTRは、TV番組
の2ch.同時録画のみならず、2台のビデオカメラと組
み合わせることにより、新しい用途が開発されるもので
ある。例えば、2台のビデオカメラを人間の左右の目の
間隔だけ離して設置し、その各映像を視聴者の前方に設
置した2台の同サイズのTVに左右各ch.を合せて夫々
表示して、視聴者の左の目で左のTV画面を見つつ、同
時に右の目で右のTV画面を見るようにすれば、頭の中
で立体画像を合成でき、特殊な眼鏡を用いることなく、
より臨場感に溢れたカラー画像を楽しむことができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の映像信号同期回路は以上のよう
に構成したので、必要最小限のメモリで構成でき、完全
な同期を行わないので比較的簡単な回路で実現できると
いう優れた特長がある。更に、本発明回路をVTRに適
用すれば、TV番組の2ch.同時録画を始め、種々の優
れた興味深い用途を開発できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の映像信号同期回路の一実施例を示すブ
ロック系統図である。
【図2】本発明回路を適用し得るVTRの回転ヘッド取
付図である。
【図3】本発明回路をVTRに適用した場合に磁気テー
プに形成されるトラックパターン図である。
【図4】本発明回路の動作説明用タイミングチャートで
ある。
【図5】本発明回路を構成するリセット信号生成回路の
1構成例回路図である。
【図6】リセット信号生成回路の動作説明用タイミング
チャートである。
【符号の説明】
1 映像信号同期回路 2,3 垂直同期信号分離回路 4,5 バーストロッククロック発生器 6 A/Dコンバータ 7,8 リセット信号生成回路 9 θ遅延回路 11,12 分周器 13 メモリ 14 D/Aコンバータ 16,17 FF(フリップフロップ回路) 18,19 ANDゲート 21,22 インバータ T 磁気テープ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準となる第1のビデオ信号に、該ビデオ
    信号とは同期していない第2のビデオ信号をある一定の
    時間差をもって該第1のビデオ信号に同期させるための
    映像信号同期回路であって、 該第1のビデオ信号を復号信号の状態でディジタル信号
    に変換するA/D変換器と、該第1,第2のビデオ信号
    より同期信号を夫々分離する第1,第2の同期信号分離
    回路と、該第1,第2のビデオ信号の色副搬送波に夫々
    同期したクロック信号を発生する第1,第2のクロック
    発生器と、該第1、第2のクロック信号及び第1,第2
    の同期信号を夫々基にして第1,第2のリセット信号を
    生成する第1,第2のリセット信号生成回路と、該第1
    のビデオ信号を該第2のビデオ信号に対して上記一定の
    時間差分だけ遅延させる遅延回路と、上記A/D変換さ
    れたビデオ信号を上記第1のリセット信号のタイミング
    にて一時記憶すると共に該遅延回路を通過した第2のリ
    セット信号のタイミングで該一時記憶したビデオ信号を
    読出すメモリとからなることを特徴とする映像信号同期
    回路。
  2. 【請求項2】一定の時間差は、回転ヘッド方式VTRに
    おける2組のビデオヘッドの取付角度差に由来する時間
    差とほぼ同じである、請求項1記載の映像信号同期回
    路。
  3. 【請求項3】基準となる第1のビデオ信号に第2のビデ
    オ信号を完全には同期させず、映像信号の色信号副搬送
    波の周期毎に同期させることを特徴とする、請求項1記
    載の映像信号同期回路。
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