JP2625906B2 - 光学材料用樹脂 - Google Patents

光学材料用樹脂

Info

Publication number
JP2625906B2
JP2625906B2 JP63148018A JP14801888A JP2625906B2 JP 2625906 B2 JP2625906 B2 JP 2625906B2 JP 63148018 A JP63148018 A JP 63148018A JP 14801888 A JP14801888 A JP 14801888A JP 2625906 B2 JP2625906 B2 JP 2625906B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
reaction
copolymer
birefringence
heat resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63148018A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH023424A (ja
Inventor
憲昭 大島
康彦 志田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP63148018A priority Critical patent/JP2625906B2/ja
Publication of JPH023424A publication Critical patent/JPH023424A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2625906B2 publication Critical patent/JP2625906B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光学材料用樹脂に関し、特にデジタルオーデ
ィオディスクや光メモリーディスクなどの光学式情報記
録ディスク材料に関するものである。
[従来の技術] 記録層あるいは光反射層からなる情報記録層に情報を
記録および再生したり、情報記録層に形成された情報を
再生するデジタルオーディオディスクや光ディスク、光
磁気ディスクの基板として、ガラスや透明な合成樹脂の
円板が用いられる。
ガラス基板は透明性、耐熱性、寸法安定性に優れた素
材であるが、重く、破壊し易く、製造コストが高いとい
う問題点がある。
一方、合成樹脂基板は、ガラス基盤と比較すると成型
加工が容易であり、取り扱い中に破損する危険性も少な
く、軽量であるばかりでなく、コスト的にもガラス基板
より勝っている。一般に、このような合成樹脂(光学材
料用樹脂)としては透明であることのほか、成形性およ
び寸法安定性が良く耐熱性、耐湿性、機械的強度に優れ
ているとともに、光学的に均質で複屈折の小さいことが
要求されている。
このような光学材料用樹脂として、従来からアクリル
樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹
脂、ビスフェノールA系ポリカーボネート樹脂などが知
られている。しかしながら、アクリル樹脂は透明性が高
く光学的に均質で複屈折は小さいものの、吸湿性が大き
いために寸法安定性が不良であり、多湿環境下にて反
り、ねじれなどを生ずるという欠点を有しておりまた、
耐熱性にも問題を有している。
エポキシ樹脂は、光学及び物理的性質は良好なのであ
るが、成形性に問題があり、大量生産には適していな
い。また、ポリスチレン樹脂は加工性に優れ、コストも
安いが干渉縞が出やすく複屈折が大きくなる欠点があ
る。
硬質タイプの塩化ビニル樹脂は吸湿性などに優れてい
るが、加工性、耐久性、耐熱性、成形性などの点で劣っ
ている。一方、ビスフェノールA(2,2−ビス(4′−
ヒドロキシフェニル)プロパン)をホスゲンや炭酸ジフ
ェニル等と反応させて得られるポリカーボネート樹脂
は、耐熱性、耐湿性、耐衝撃性などにおいて優れている
ものの、複屈折が大きく、ディスクに記録された情報の
読取り感度が低下したりエラーが発生しやすいという欠
点がある。
以上のように現在に至まで、良好な透明性を持ちなが
ら、耐熱性、耐久性、機械的強度を有し、かつ光学的に
均質で複屈折の小さな光学材料用樹脂は見い出されてい
ない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上に述べた従来のデジタルオーディオディ
スクや光メモリーディスク用樹脂として必要とされる耐
熱性、耐湿性、機械的強度に優れているとともに、光学
的に均質で複屈折の小さな光学材料用樹脂を提供するも
のである。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は耐熱性、耐湿性、機械的強度に優れてい
るとともに、光学的に均質で複屈折の小さな光学材料用
樹脂を得るべく、鋭意検討を行った。
その結果、特定の構造を有するポリカーボネート共重
合体が耐熱性、耐湿性、機械的強度に優れているととも
に、光学的に均質で複屈折の小さな特徴を有することを
見い出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、デジタルオーディオディスクや光
メモリーディスク用基板として、耐熱性、耐湿性、機械
的強度に優れているとともに、光学的に均質で複屈折の
小さな、下記一般式(1) (式中、Aは 、モル分率nおよびmはそれぞれ0.01から0.99までの任
意の数であり、かつn+mは1である)で表される繰り
返し単位を有するポリカーボネート共重合体からなる光
学材料用樹脂に関するものである。
本発明におけるポリカーボネート共重合体は,ジシク
ロペンタジエン2水和物あるいは1,5−デカリンジオー
ルとネオペンチルグリコールとを炭酸エステル形成性化
合物と反応させることにより,製造することができる。
本発明で用いるジシクロペンタジエン2水和物は、ジ
シクロペンタジエンの水和反応によって得られる異性体
の混合物をそのまま用いても良いし、それぞれの異性体
を単離して用いても良い。
本発明で用いる炭酸エステル形成性化合物としては、
例えばホスゲンや、ジフェニルカーボネート、ジ−p−
トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネー
ト、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチル
カーボネート等のビスアリールカーボネートが挙げられ
る。
本発明で得られるポリカーボネート共重合体におい
て、ジシクロペンタジエン2水和物あるいは1,5−デカ
リンジオールとネオペンチルグルコールの配合割合は任
意であるが、ジシクロペンタジエン2水和物あるいは1,
5−デカリンジオールから誘導される前記一般式(1)
中のnの値は0.5以上が好ましい。この値より小さいと
耐熱性が著しく低下するため実用に耐えない。
前記共重合体の製造法としては、ビスフェノールAか
らポリカーボネートを製造する際に用いられている公知
の方法、例えばジオール類とホスゲンとの直接反応、あ
るいはジオール類とビスアリールカーボネートとのエス
テル交換反応などの方法を採用することができる。
前者のホスゲンとの直接反応法においては、通常酸結
合剤および溶媒の存在下において、ジシクロペンタジエ
ン2水和物あるいは1,5−デカリンジオールとネオペン
チルグリコールとをホスゲンと反応させる。酸結合剤と
しては、例えばピリジンや、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等のアルカリ金属の水酸化物などが用いられ、
また溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロベンゼ
ン、キシレン等が用いられる。さらに、重縮合反応を促
進するために、トリエチルアミンのような第三級アンモ
ニウム塩などの触媒を、また重合度を調節するために、
p−t−ブチルフェノール等の分子量調節剤を添加して
反応を行うことが望ましい。また、必要に応じ亜硫酸ナ
トリウム、ハイドロサルファイド等の酸化防止剤を少量
添加しても良い。
反応は、通常0〜150℃、好ましくは5〜40℃の範囲
の温度で行われる。反応時間は反応温度によって左右さ
れるが、通常0.5分〜10時間、好ましくは1分〜2時間
である。また、反応中は、反応系のpHを10以上に保持す
ることが望ましい。
一方後者のエステル交換反応法においては、ジシクロ
ペンタジエン2水和物あるいは1,5−デカリンジオール
とネオペンチルグリコールおよびビスアリールカボネー
トとを混合し、減圧下で高温において反応させる。反応
は通常150〜350℃、好ましくは200〜300℃の範囲の温度
において行われ、また減圧度は最終で好ましくは1mmHg
以下で、エステル交換反応によって生成した該ビスアリ
ールカーボネートから由来するフェノール類を系外に留
去させる。反応時間は反応温度や減圧度などによって左
右されるが、通常1〜4時間程度である。反応は窒素や
アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好まし
く、また必要に応じ、前述の分子量調節剤や酸化防止剤
などを添加しても良い。
本発明の樹脂材料を成形して基板を得るに際しての成
形方法としては射出成形、圧縮成形等が挙げられるが、
これらの成形法のうち、生産性の点から射出成形が最も
好ましい。なお射出成形により基板を成形するに当たっ
ては、溶融樹脂粘度が低いことが望ましく、樹脂材料の
分子量を耐熱性、機械的強度などに悪影響を与えない範
囲で適時調整することが好ましい。
前記成形法においては、前記共重合体をそのまま成形
しても良いが、必要に応じ、該共重合体に各種の成分、
例えば着色や透明性の劣化を防止するための亜リン酸エ
ステル類、メルトインデックス値を増大させるための可
塑剤などを配合して成形しても良いし、また、本発明の
共重合体の特性を損なわない範囲で他の樹脂を配合して
成形しても良い。
[実施例] 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではな
い。
なお、実施例において得られる諸物性は下記の試験法
により測定した。
(1)光透過率 :分光光度計にて500nmの光透過率を
測定 (2)複屈折 :日本工学(株)製偏光顕微鏡にセナ
ルモンコンペンセータをつけて光ディスク基板の直径80
nmの部分を測定 (3)熱変形温度:ASTM−D−648に従い熱変形試験装置
にて測定 (4)硬度 :JIS−K−6911に従い鉛筆硬度試験装
置にて測定 (5)吸水率 :ASTM−D−570に従い測定 実施例1 1000mlのフラスコにジシクロペンタジエン2水和物の
異性体混合物67.2g(0.4mol)、ネオペンチルグリコー
ル41.7g(0.4mol)およびp−タ−シャリブチルフェノ
ール2.0gをピリジン50mlと塩化メチレン500mlに混合し
室温で攪拌した。ついでホスゲンガスを1000ml/分の供
給割合で1時間吹き込み反応させた。反応終了後、反応
生成物を塩化メチレン1500mlで希釈した後、1N塩酸と水
で洗浄し、5000mlのメタノール中に投入して共重合体を
回収した。得られた共重合体を真空下40℃にて乾燥した
ところ、収量は94gであった。得られた重合体についてG
PC測定を行ったところ、重量平均分子量はポリスチレン
換算値で4.31×104であった。
この共重合体の赤外吸収スペクトルからポリカーボネ
ートのカルボニル基に基ずく吸収が認められ、また1H−
および13C−NMRスペクトルからこの共重合体は、下記の
繰り返し単位を有するものと認められた。
この共重合体をシリンダー温度250℃、金型温度120℃
の条件下で厚さ1.2mm、直径120mmの円盤に射出成形し
た。得られた射出成形板の吸水率、光透過率、鉛筆硬
度、複屈折および熱変形温度の結果を表1に示す。
実施例2 1000mlのフラスコに1,5−デカリンジオール68g(0.4m
ol)、ネオペンチルグリコール10.4g(0.1mol)および
p−タ−シャリブチルフェノール2.0gをピリジン50mlと
塩化メチレン500mlに混合し室温で攪拌した。ついでホ
スゲンガスを1000ml/分の供給割合で1時間吹き込み反
応させた。反応終了後、反応生成物を塩化メチレン1500
mlで希釈した後、1N塩酸と水で洗浄し、5000mlのメタノ
ール中に投入して共重合体を回収した。得られた共重合
体を真空下40℃にて乾燥したところ、収量は72gであっ
た。
得られた共重体についてGPC測定を行ったところ、重
量平均分子量はポリスチレン換算値で3.22×104であっ
た。
この共重合体の赤外吸収スペクトルからポリカーボネ
ートのカルボニル基に基ずく吸収が認められ、また1H−
および13C−NMRスペクトルからこの共重合体は、下記の
繰り返し単位を有するものと認められた。
この共重合体を実施例1と同様の条件で射出成形し
た。得られた射出成形板の吸水率、光透過率、鉛筆硬
度、複屈折および熱変形温度の結果を表1に示す。
比較例 4,4′−(イソプロピリデン)ビスフェノールを原料
とする市販のポリカーボネート樹脂を実施例1と同様の
条件で射出成形した。得られた射出成形板の吸水率、光
透過率、鉛筆硬度、複屈折および熱変形温度の結果を表
1に示す。
[発明の効果] このようにして得られた本発明のポリカーボネート共
重合体からなる樹脂は透明性、耐熱性、機械的強度に優
れるとともに、光学的に均質で複屈折が小さいという特
徴を有しており、光学材料用樹脂として極めて優れたも
のである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) (式中、Aは 、モル分率nおよびmはそれぞれ0.01から0.99までの任
    意の数であり、かつn+mは1である)で表される繰り
    返し単位を有するポリカーボネート共重合体からなる光
    学材料用樹脂。
JP63148018A 1988-06-17 1988-06-17 光学材料用樹脂 Expired - Fee Related JP2625906B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63148018A JP2625906B2 (ja) 1988-06-17 1988-06-17 光学材料用樹脂

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63148018A JP2625906B2 (ja) 1988-06-17 1988-06-17 光学材料用樹脂

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH023424A JPH023424A (ja) 1990-01-09
JP2625906B2 true JP2625906B2 (ja) 1997-07-02

Family

ID=15443265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63148018A Expired - Fee Related JP2625906B2 (ja) 1988-06-17 1988-06-17 光学材料用樹脂

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2625906B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59164348A (ja) * 1983-03-09 1984-09-17 Mitsubishi Petrochem Co Ltd プロピレン系共重合体組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH023424A (ja) 1990-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3830983B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート組成物
EP0622393A2 (en) Modified aromatic polycarbonate resin and modified phenol for preparing it
JP2828699B2 (ja) 高分子化合物及びそれよりなる光学成形品
JP2625906B2 (ja) 光学材料用樹脂
JPH01223119A (ja) 光学材料用樹脂組成物
JPH0645678B2 (ja) 光ディスク用素材
JP3404166B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート共重合体
JP3867930B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート組成物
JPH01223121A (ja) 光学材料用樹脂組成物
JPH01292031A (ja) 光学材料用樹脂組成物
JPH0319248B2 (ja)
JPH01217401A (ja) 光学材料用樹脂組成物
JPH01223118A (ja) 光学材料用樹脂組成物
JPH01223120A (ja) 光学材料用樹脂組成物
JPH0834846A (ja) 芳香族ポリカーボネート共重合体
JPH01223122A (ja) 光学材料用樹脂組成物
JPH01223117A (ja) 光学材料用樹脂組成物
JPH01292030A (ja) 光学材料用樹脂組成物
US4923962A (en) Optical disk substrate comprising aromatic polycarbonate
JPH01315425A (ja) 光学材料用樹脂組成物
JPS61223025A (ja) 光ディスク用素材
JP3992564B2 (ja) プラスチックミラー用成形材料
JPH0834845A (ja) 芳香族ポリカーボネート共重合体
JPH07216079A (ja) 改質芳香族ポリカーボネート樹脂およびその製造法
JPS62185709A (ja) 光学機器用素材

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees