JP2625826B2 - カセットローディング装置におけるカセット上下機構 - Google Patents

カセットローディング装置におけるカセット上下機構

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JP2625826B2
JP2625826B2 JP63037271A JP3727188A JP2625826B2 JP 2625826 B2 JP2625826 B2 JP 2625826B2 JP 63037271 A JP63037271 A JP 63037271A JP 3727188 A JP3727188 A JP 3727188A JP 2625826 B2 JP2625826 B2 JP 2625826B2
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B15/00Driving, starting or stopping record carriers of filamentary or web form; Driving both such record carriers and heads; Guiding such record carriers or containers therefor; Control thereof; Control of operating function
    • G11B15/675Guiding containers, e.g. loading, ejecting cassettes

Description

【発明の詳細な説明】 本発明カセットローディング装置におけるカセット上
下機構を以下の項目に従って説明する。
A.産業上の利用分野 B.発明の概要 C.従来技術 D.発明が解決しようとする問題点 E.問題点を解決するための手段 F.実施例 a.テープカセット[第12図乃至第16図] b.DAT[第2図] c.カセット装着部[第4図] d.カセットローディング装置[第1図乃至第11図] d−1.シャーシ[第4図] d−2.摺動体[第2図、第3図、第5図、第6図] d−3.カセット載置板[第1図乃至第3図、第5図、第
6図] d−4.カセット載置板支持機構[第2図、第3図、第5
図、第6図] d−5.カセット押え[第1図乃至第3図、第5図、第6
図] d−6.リミッター部[第3図、第5図] d−7.枠部材[第1図乃至第3図、第5図乃至第7図] d−8.駆動部[第4図乃至第6図、第9図乃至第11図] d−9.枠部材ロック機構[第2図、第3図、第5図乃至
第7図] d−10.昇降機構[第3図乃至第6図、第8図、第9
図] e.動作[第1図、第5図、第6図、第11図、第16図] e−1.テープカセットの挿入 e−2.ローディング動作 e−2−a.引込動作 e−2−b.下降動作 e−3.アンローディング動作 G.発明の効果 (A.産業上の利用分野) 本発明は新規なカセットローディング装置におけるカ
セット上下機構に関する。詳しくは、カセットをカセッ
ト載置板上に圧着するためのカセット押えをカセット載
置板に支持させないでカセット押えとカセット載置板と
の間に張設されたカセット押えばねを介してカセット載
置板を上下動させる力を伝達するようにすることによっ
てカセットをカセット載置板上に圧着するための圧着力
を無理なく得られるようにした新規なカセットローディ
ング装置におけるカセット上下機構を提供しようとする
ものである。
(B.発明の概要) 本発明カセットローディング装置におけるカセット上
下機構は、先端にカセット押圧部材を備えたアーム片を
有するカセット押えとカセット載置板を支持した支持ア
ームとを別個に回動自在に設けると共に上記カセット押
圧部材に押圧力を与えるカセット押えばねによって連結
し、カセット押えばねが伸張することによってカセット
押圧部材にカセットを押圧する弾発力が得られ、また、
カセット載置板を上下動させる力が支持アームにカセッ
ト押えを介して伝達されるようにし、これによって、カ
セット押えをカセット載置板に支持する場合に比してカ
セットをカセット載置板上に圧着するための圧着力を無
理なく得られるようにしたものである。
(C.従来技術) カセットケース内に記録媒体テープ、例えば、磁気テ
ープを収納すると共に、カセットケース外に露出した磁
気テープを保護するための蓋部材が設けられたテープカ
セットを使用するテープレコーダにあっては、テープカ
セットをカセット装着部に装着するときには磁気テープ
を露出させるために上記蓋部材をシャーシ側に設けられ
た蓋開け部材によって開放位置に保持する必要がある。
そして、蓋部材には不使用時にこれを閉塞位置に保持し
ておくための弾発部材が設けられているため、蓋部材を
シャーシ側に設けられた蓋開け部材によって開放位置に
保持した状態では、シャーシ側とテープカセットとの間
で上記弾発部材の弾発力が働いてカセットケースをカセ
ット載置板から浮き上がらせようとする。
そのために、カセットケースをカセット載置板に押え
つけておくに充分な力でテープカセットを押圧しておく
ことが必要となる。
また、デジタルオーディオテープレコーダ(以下、
「DAT」と云う。)用のテープカセットのように、リー
ル駆動軸の係合軸部を挿通するためにカセットケースの
底板に形成された挿通孔を不使用時に閉塞しておくシャ
ッターが設けられたテープカセットを使用するテープレ
コーダにあっては、カセット載置板上に設けられたシャ
ッターのロック解除用突分がシャッターのロックを確実
に解除し得るようにするためにも、カセットケースをカ
セット載置板上に所定の圧着力で押圧しておく必要があ
る。
そこで、従来のこの種テープレコーダのカセット載置
板にはカセット押えが可動自在に設けられると共に、カ
セット載置板とカセット押えとの間にカセット押えのカ
セット押圧部材にテープカセットをカセット載置板上に
圧着するための押圧力を付勢するための弾発部材が設け
られていた。
(D.発明が解決しようとする問題点) ところで、テープレコーダのカセット載置板というの
はテープレコーダ全体の大きさから比較してごく小さな
部分である。特に、DATのテープカセットはきわめて小
さく、従って、そのカセット載置板はきわめて小さい。
上記のように小さい部材であるカセット載置板にカセ
ット押えを支持し、これに弾発部材を関連させて所定の
圧着力を得るには、種々の問題が生じる。
例えば、小さな部材であるカセット載置板にカセット
押えや弾発部材を支持すること自体スペース上の無理が
あり、更に、カセット押えのカセット載置板への支点と
弾発部材による弾発力のカセット押えへの作用点との間
を充分にとれないため、所定の圧着力を得るためには高
いばね定数のばねを使用しなければならず、狭いスペー
スの中でただでさえ組立作業性の悪いところで高いばね
定数のばねを組み付けなければならない等の問題があ
る。
(E.問題点を解決するための手段) 本発明カセットローディング装置におけるカセット上
下機構は、上記した問題点を解決するために、カセット
載置板を上下方向に移動可能に支持した回動自在な支持
アームと、アーム片を備え該アーム片の先端にカセット
をカセット載置板上に押圧するカセット押圧部材を備え
たカセット押えとをそれぞれ回動自在に設けると共に、
両者の間にカセット押えばねを張設し、駆動機構による
カセット押えの回動がカセット押えばねを介して支持ア
ームに伝達されるようにすると共に、カセット押えばね
が伸張されることによってカセット押圧部材をカセット
に対して弾接させる弾発力が生じるようにしたものであ
る。
従って、本発明カセットローディング装置におけるカ
セット上下機構によれば、カセットをカセット載置板に
対して圧着するためのカセット押えをカセット載置板に
支持しなくて済みスペース的な余裕が生じ、カセットを
カセット載置板上に圧着するための圧着力を無理なく得
ることができる。
(F.実施例) 以下に、本発明カセットローディング装置におけるカ
セット上下機構の詳細を添附図面に示した実施例に従っ
て説明する。尚、図示した実施例は、本発明をDATのカ
セットローディング装置におけるカセット上下機構に適
用したものである。
先ず、カセットローディング装置についての説明に入
る前に、これに着脱自在に装着されるテープカセットに
ついて説明する。
(a.テープカセット)[第12図乃至第16図] 1がDAT用のテープカセットである。
2はカセットケースであり、合成樹脂で形成された上
ハーフ3と下ハーフ4とをねじ止め等により結合して成
る。
カセットケース2内には磁気テープ5を巻装した一対
のリールハブ6、7が回転自在に収納されている。尚、
8は上ハーフ3に設けられた透明な窓板であり、これを
透してリールハブ6、7を見ることができるようになっ
ている。
9はカセットケース2の前端部に回動自在に取着され
た前面蓋であり、カセットケース2の前端面を開閉する
ためのものである。該前面蓋9にはこれを常時閉塞位置
に保持するための図示しない弾発部材、例えば、トーシ
ョンばねが付設されている。
10はカセットケース2の底面部に摺動自在に設けられ
たシャッターであり、カセットケース2の底面を開閉す
るためのものである。シャッター10は底板部11と該底板
部11の左右両側縁から上方に向って立ち上げられた背の
低い側板部12、12とが合成樹脂により一体に形成されて
成る。13、13、・・・はシャッター10の側板部12、12の
上縁部内面に突設された案内突条であり、該案内突条1
3、13、・・・がカセットケース2の左右両側面の下ハ
ーフ4と上ハーフ3との間に前後方向に延びるように形
成された案内溝14、14に摺動自在に係合されることによ
り、シャッター10はカセットケース2に前後方向に摺動
自在なるように装着される。
15、15はシャッター10の前端縁に左右に適当に離間し
た位置から上方に向って突設された突片である。
16はカセットケース2の前面開口部に沿って張架され
た磁気テープ5の後方に形成されたガイド部材等挿入用
空間部であり、該空間部16の奥面17の左右方向における
中央部に上下方向に延びる凹部18が形成されている。
19はシャッター10の前縁部の左右方向における略中央
部に立設された支柱、20は該支柱19に近接した位置に形
成された係合部である。
21はトーションバネであり、そのコイル部21aが上記
支柱19に外嵌され、一方の短い腕21bが上記係合部20に
係合され、そして、他方の長い腕21cの先端部が上記ガ
イド部材等挿入用空間部16の奥面17に弾接し、トーショ
ンバネ21の弾発力がシャッター10を前記空間部16を閉じ
る方向、即ち、前方に移動せしめるように付勢してい
る。
また、シャッター10の底板部11には2つの挿通孔22、
22が形成されており、シャッター10が後退せしめりられ
たとき、第14図に2点鎖線で示すように、この挿通孔2
2、22が下ハーフ4の底板に形成された挿通孔23、23と
一致され(以下、この状態におけるシャッター10の位置
を「開き位置」と言う。)、DATに設けられたリール駆
動用の係合軸がカセットケース2内に進入することがで
きるようになっている。尚、このとき支柱19は凹部18内
に入り込むようになっている。そして、シャッター10が
前方へ移動して、第13図に示すように、シャッター10が
カセットケース2の空間部16の下方を閉じた状態で、シ
ャッター10の挿通孔22、22と下ハーフ4の挿通孔23、23
とは互いにその位置がずれて、下ハーフ4の挿通孔23、
23がシャッター10の底板部11で閉塞されるようになって
いる(以下、この状態におけるシャッター10の位置を
「閉塞位置」と言う。)。
更に、シャッター10の底板部11の下面には前後方向に
延び底板部11の前端縁に開口する浅溝24、24が形成され
ており、該浅溝24、24の開口端部は徐々に拡開されるよ
うに形成されている。そして、前面蓋9が閉じた状態に
おいて、浅溝24、24の開口端は前面蓋9の下端縁に形成
された切欠25、25と対応するようにされている。尚、前
面蓋9の下端縁には更に2つの切欠26、26が形成されて
いる。
前記浅溝24、24の前端部には角形の係合孔27、27が形
成され、また、浅溝24、24の後端部には同じく角形の係
合孔28、28が形成されている。
29、29はロック片であり、下ハーフ4の底板にU字状
の切溝30、30を形成することによって後端部が下ハーフ
4の底板に連結され前端部が撓むように前後方向に延び
て形成されている。また、ロック片29、29前端部の下面
には側方から見て逆三角形をした係合突起31、31が一体
に形成されている。そして、ロック片29、29の肉厚は下
ハーフ4の底板の他の部分に比して薄くされて撓み易く
されており、更に、ロック片29、29前端部上方の所定の
高さにリミッタ32、32を上ハーフ3から突設し、第16図
(B)に示すようにロック片29、29が必要以上に撓まさ
れて折れてしまうようなことがないようにされている。
しかして、第13図に示すように、シャッター10が閉じ
た状態では、シャッター10に設けられた係合孔28、28に
ロック片29、29先端の係合突起31、31が嵌合し、シャッ
ター10が開き位置へ向って移動してしまわないようにロ
ックされている。そして、この状態で、係合突起31、31
は係合孔28、28から下方へは突出するが浅溝24、24内に
位置されている。
(b.DAT)[第2図] 33は後述するカセットローディング装置等が設けられ
たDATである。34は該DAT33の外筐であり、その前面板34
aにカセットホルダー引出用の引出口35が形成されてい
る。
(c.カセット装着部)[第4図] 36は外筐34内に配置された下側シャーシであり、上記
引出口35の下側に対応した高さに位置している。
37は下側シャーシ36の前端部に形成されたリール駆動
軸配置用の開口部であり、該開口部37は左右方向に長い
小判形に形成されている。
38、39は上記開口部37の下方に設けられた図示しない
リール台基板に支持されたリール駆動軸であり、これら
リール駆動軸38、39の上端部には係合軸部38a、39aが設
けられると共に、該係合軸部38a、39aは前記開口部37を
通して下側シャーシ36から上方へ突出するように位置さ
れている。
40は下側シャーシ36の後端部に設けられたヘッドドラ
ムである。
尚、図示を省略してあるが、下側シャーシ36にはテー
プ走行機構、テープローディング機構等の機構が設けら
れており、これらにより記録媒体である磁気テープ駆動
部ないしはカセット装着部が構成され、前記したテープ
カセット1が後述するカセットローディング装置によっ
てローディングされ下側シャーシ36に対する所定の位置
へ装着されると、テープローディング機構によってカセ
ットケース2から磁気テープ5が引き出されると共に、
上記したテープ走行機構を構成する各種のテープガイド
部材及び前記ヘッドドラム40等に巻き付けられるように
なっている。
(d.カセットローディング装置)[第1図乃至第11図] 41はカセットローディング装置である。
(d−1.シャーシ)[第4図] 42は上部シャーシであり、外筐34内のうち下側シャー
シ36の稍上方に固定されている。
上部シャーシ42は前後方向に長い長方形をしており、
その後側(尚、テープレコーダ33に関してはその引出口
35がある側を前側とし、テープカセット1に関しては前
面蓋9のある側を前側として説明する。)略3分の1の
部分を残して大きな開口部43が形成されている。
44は上部シャーシ42の右側縁部の上方に前後方向に延
びるように支持されたガイドパイプである。
45は上部シャーシ42の左側縁部のうち前後方向におけ
る略中間の部分に立設されたガイドブロックであり、該
ガイドブロック45はナイロン樹脂のような辷り性の良好
な合成樹脂で形成されており、その上端部には前記ガイ
ドパイプ44の方を向いて開口した前後方向に延びるガイ
ド溝46が形成されている。
47、47は上部シャーシ42の上面の後方部のうち左右両
側縁より稍内側に寄った位置に立設された前後方向に延
びる後部支持壁であり、該支持壁47、47の上部には前後
方向に延びるガイドスリット48、48が形成されている。
尚、これらガイドスリット48、48は高さ方向において同
じ位置に形成されている。
49、49は上部シャーシ42の開口部43の左右開口縁の前
側略半分の部分から立り上げられた前部支持壁であり、
該支持壁49、49にも前後方向に延びるガイドスリット5
0、50が形成されている。尚、これらガイドスリット5
0、50は高さ方向において同じ位置に形成されている。
(d−2.摺動体)[第2図、第3図、第5図、第6図] 51は摺動体であり、上方から見て前後方向に長い枠状
に形成されている。
52、52は摺動体51の後端寄りの位置から側方へ突設さ
れた支持軸であり、該支持軸52、52にコロ53、53が回転
自在に支持されており、該コロ53、53が前記した後部支
持壁47、47のガイドスリット48、48に転動自在に係合さ
れている。
54、54は摺動体51の前端部両側から略下方へ向けて突
設された支持片55、55の下端部から側方へ突設された稍
長目の支持軸であり、これら支持軸54、54の先端部には
コロ56、56が回転自在に支持されており、これらコロ5
6、56が前記した前部支持壁49、49のガイドスリット5
0、50に転動自在に係合されている。
以上のようにして、摺動体51は上部シャーシ42に前後
方向へ摺動自在に支持される。そして、摺動体51の前方
への移動限度は、後部左側のコロ53が後部左側の支持壁
47のガイドスリット48の前端に突き当ることによって規
定され、また、摺動体51の後方への移動限度は、前部右
側のコロ56が前部右側支持壁49のガイドスリット50の後
端に突き当たることによって規定される。
(d−3.カセット載置板)[第1図乃至第3図、第5
図、第6図] 57はカセット載置板である。
カセット載置板57は上方から見て略横長長方形の板状
をしており、その後方寄りの部分に左右に間隔を置いて
挿通孔58、58が形成されている。
59、59は上記挿通孔58、58の直ぐ後側で挿通孔58、58
の外側に略対応した位置に前後方向へ延びるように形成
された突条であり、その前端部59a、59a及び後端部59
b、59bは傾斜面とされている。
カセット載置板57の後縁部には両側部を残して切欠60
が形成されており、該切欠60の両側端に近接した箇所の
後縁に突片61、61が上方へ向けて突設されている。
62はカセット載置板57の前縁の左右方向における中央
から後方へ向けて延び奥行の3分の1強の長さに達した
切欠溝である。
63、63はカセット載置板57の前端部から側方へ向けて
突設された係合片であり、これら係合片63、63には係合
孔64、64が形成されている。
65、65はカセット載置板57の両側縁の後端寄りの位置
から上方へ向けて立ち上げられた被支持片である。
(d−4.カセット載置板支持機構)[第2図、第3図、
第5図、第6図] 66は上方から見て略コ字形をした第1の支持アームで
あり、前後方向に延びる2本のアーム片67、67′とこれ
らアーム片67、67′の後端間を連結している中間片68と
が一体に形成されて成る。
69、69は摺動体51の前端部に設けられた支持片55、55
にその上端寄りの位置から内方へ向けて突設された支持
軸である。
そして、上記第1の支持アーム66のアーム片67、67′
はその後端寄りの部分が前記支持軸69、69の基部に回動
自在に支持されており、かつ、アーム片67、67′の前端
部はカセット載置板57の後端部に設けられた被支持片6
5、65の上端部に回動自在に連結されている。
70は左側のアーム片67の前後方向における略中間の部
分から側方へ向けて突設されたばね掛片であり、該ばね
掛片70と摺動体51の左側縁前端寄りの位置から突設され
たばね掛片71との間に引張スプリング72が張設されてい
る。
73、73は第2の支持アームであり、側方から見て略横
倒L字状をしている。これら第2の支持アーム73、73の
後端部は摺動体51の前記支持片55、55に設けられた下側
の支持軸54、54の基部寄りの部分に回動自在に支持さ
れ、前部から下方へ曲がった部分の下端部はカセット載
置板57の被支持片65、65の下端寄りの部分から側方へ向
って突設された支持軸74、74に回動自在に支持されてい
る。
カセット載置板57は上記のようにして、第1の支持ア
ーム66及び第2の支持アーム73、73によってそれらの回
動に応じて水平な姿勢を保ったまま上下方向に移動し得
るように摺動体51の前端部に支持されている。
(d−5.カセット押え)[第1図乃至第3図、第5図、
第6図] 75はカセット押えであり、前後方向に延びる2つのア
ーム片76、76′とこれらアーム片76、76′の後端間を連
結している連結片77とが一体に形成されて上方から見て
略コ字形を為すように形成されている。
そして、アーム片76、76′の後端寄りの部分が前記支
持軸69、69の先端部に回動自在に支持されている。
アーム片76、76′の前端部には外方へ向けて突出した
支持軸78、78が設けられており、該支持軸78、78に押え
ローラ79、79が回転自在に支持されている。
80は左側のアーム片76の後端から後方へ向けて突設さ
れた被作用片であり、該被作用片80の後端には被作用ピ
ン81が外方へ向けて突設されている。
82は被作用片80の後端寄りの部分の下縁から外方へ向
けて突設されたばね掛片であり、前記第1の支持アーム
66の中間片68の左側寄りの部分の前縁から下方へ向けて
突設されたばね掛片83と前記ばね掛片82との間に引張ス
プリング84が張設されている。そして、この引張スプリ
ング84の引張力によって、カセット押え75の2つのアー
ム片76、76′の前端部が第1の支持アーム66のアーム片
67、67′の前端部に対して下方へ移動しようとする付勢
力が与えられている。
(d−6.リミッター部)[第3図、第5図] 85は摺動体51の前部に設けられたリミッター部であ
る。
86は摺動体51の前端部から後方へ向って突設された支
持板であり、その後端寄りの部分の略中央に角形の孔87
が形成されており、また、後縁の右端から後方へ向って
向って腕88が突設されており、該腕88の後端部が下方へ
向けて屈曲されてばね掛片88aとされている。
89は被押圧アームであり、ナイロン樹脂のような辷り
性の良好な合成樹脂で形成されている。該被押圧アーム
89の基端部は支持板86の後縁部のうち左端の下面に回動
自在に支持されている。被押圧アーム89の先端部には後
方へ向って円弧状に突出した被押圧部90が一体に形成さ
れており、かつ、上方へ向けて突設された規制ピン91が
一体に形成され、該規制ピン91が支持板86に形成された
前記孔87内に挿入されている。しかして、被押圧アーム
89は規制ピン91が孔87の前縁に当接する位置と後縁に当
接する位置との間の範囲内で回動することができる。
92は引張スプリングであり、被押圧アーム89の先端と
支持板86に設けられた前記ばね掛片88aとの間に張設さ
れており、この引張スプリング92の引張力によって、被
押圧アーム89はその規制ピン91が支持板86の孔87の前縁
に弾接した状態に保持され、この状態で、被押圧部90の
大部分が上方から見て支持板86の後縁から後方へ突出し
ている。
(d−7.枠部材)[第1図乃至第3図、第5図乃至第7
図] 93は枠部材であり、合成樹脂で形成されている。
枠部材93は上方から見て前後方向に長い長方形状をし
ており、前端部にはテープカセット1を挿入するための
長方形状の孔94が形成されている。
枠部材93の側壁95、95′のうち上記孔94の両脇に位置
する部分の前側略3分の1の部分の上縁部には切欠96、
96が形成されている。また、孔94の両側と側壁95、95′
上縁との間には庇片97、97が形成されている。更に、側
壁95、95′の下縁のうち上記孔94の後部に対応した位置
を含んだ部分に切欠95a、95′aが形成されている。
98、98は庇片97のうち切欠96、96の後側斜縁の略中間
に対応した部分から下方に向けて突設された突条であ
り、その内側縁98a、98aによってテープカセット1の左
右への動きを限定するもので、内側縁98aと98aとの間の
間隔はテープカセット1のカセットケース2の横幅と略
同じに形成されている。
99は上記孔94の後縁の左右両端部を除いた部分から下
方へ向けて突設された期側板であり、この後側板99によ
ってカセット載置板内におけるテープカセット1の後方
への移動限界が規定される。
100は上記孔94の前縁の略中央部から下方へ向けて突
設された突条であり、この突条100によってカセット載
置部内におけるテープカセット1の前方への移動限界が
規定される。
101、101は側壁95、95′の前端寄りの部分の内面に突
設された案内片であり、その後端は前記突条98、98の稍
前側に位置し、前端は前面壁102のかなり手前で終わっ
ていて、その間に空間102a、102aが形成されている。
案内片101、101は庇片97、97に近接した後端部103、1
03と側壁95、95′の下縁に近接した前端部104、104とこ
れら2つの部分を連結していて前下がりに傾斜している
中間部105、105とから成り、前端部104、104の上面には
係合突起106、106が突設されている。
107は枠部材93の後半部下面の右側縁寄りの位置に前
後方向に延びるように突設されたラック部であり、その
左側面にはラック歯108、108、・・・が前後方向に配列
されている。
109は右側壁95′の後半部外面の上下方向における略
中間の位置に前後方向に延びるように突設された支持棚
であり、該支持棚109の下面に前後方向に延びる突条110
が突設されている。そして、該突条110の後端寄りの位
置に上下方向に延びる係合切欠111が形成されている。
112はナイロン樹脂のような辷り性の良い合成樹脂で
形成された軸受部材であり、上記支持棚109の上面に固
定されている。そして、該軸受部材112の前後両端に立
設された支持片113、113には軸受孔114、114が同軸上に
あるように形成されている。
115は左側の側壁95の外面のうち前後方向における中
央より稍前側の部分から後端にかけての部分に突設され
た前後方向に延びる被案内突条である。
上記の如き枠部材83は摺動体51に覆い被さった状態
で、軸受部材112の2つの軸受孔114、114に上部シャー
シ42に設けられたガイドパイプ44が摺動自在に挿通さ
れ、かつ、左側の側壁95に形成された被案内突条115が
上部シャーシ42に設けられたガイドブロック45のガイド
溝46に摺動自在に係合され、これによって、枠部材93は
上部シャーシ42に前後方向に摺動自在に支持される。
そして、枠部材93の後方への移動範囲は軸受部材112
の後側の支持片113がガイドパイプ44の後端を支持して
いる支持片116に当接することによって、また、前方へ
の移動範囲は軸受部材112の前側の支持片113がガイドパ
イプ44の前譚を支持している支持片117に当接すること
によって限定される。
118は引張スプリングであり、枠部材93の左側縁寄り
の部分の後方に寄った位置に形成されたばね掛孔119と
摺動体51の前記ばね掛片71との間に張設されている。こ
の引張スプリング118により、摺動体51と枠部材93とが
互いに引き寄せ合うように付勢され、摺動体51は相対的
に後方へ移動しようとする移動力を、また、枠部材93は
相対的に前方へ移動しようとする移動力を付勢されてい
る。尚、引張スプリング118の引張力は前記リミッター
部85の引張スプリング92の引張力より弱く設定されてい
る。そして、摺動体51の前部支持片55、55から側方へ向
けて突設された前記支持軸54、54の基部寄りの部分が枠
部材93の側壁95、95′の前部寄りの部分の下縁に形成さ
れた前記切欠95a、95′aの後縁に当接することによっ
て摺動体51の枠部材93に対する相対的な後方への移動限
界が規定される。
従って、枠部材93が後方へ向けて移動されると、この
枠部材93に引張スプリング118を介して連結された摺動
体51も後方へ向けて移動され、摺動体51が後方への移動
限界まで来て停止したところから、枠部材93が更に後退
し得るようになっていて、これによって、引込動作の最
後の方で摺動体51が引張スプリング118が伸張すること
によって枠部材93に対して相対的に前方へ僅かに移動す
るようになっている。
そして、摺動体51と枠部材93とが引張スプリング118
によって互いに引き寄せられた状態において、カセット
載置板57の前端部両側から突設された係合片63、63が庇
片97、97と案内片101、101の後端部103、103との間に位
置し、この状態で、カセット載置板57が底板となり枠部
材93の突条98、98、後側板99及び突条100によって周囲
を囲まれたカセット載置空間120が形成される。
(d−8.駆動部)[第4図乃至第6図、第9図乃至第11
図] 121は上部シャーシ42の中央部より稍後寄りの位置に
立設された支持軸122に回転自在に支持されたカムギヤ
であり、上下に重ね合わされた上ギヤ123と下ギヤ124と
から成る。
上ギヤ123は平歯車状をしており、その外周面にギヤ
歯125、125、・・・が形成されている。上ギヤ123の中
心部には軸部126が上方に向って突設されており、この
軸部126を貫通して上記支持軸122が挿通される挿通孔12
7が形成されている。
128は上ギヤ123の中心と外周部との間の中間より稍中
心寄りの位置に上記挿通孔127を中心とする弧状を為す
ように形成された案内スリットであり、中心角で略180
゜の範囲に形成されている。
129は案内スリット128の時計回り方向側の端部に近接
した周縁寄りの位置に形成された挿通孔、130は該挿通
孔129の更に外側に形成された係合孔であり、これら挿
通孔129と係合孔130は略半径方向に並んでいる。
131はロック板であり、撓み性のある合成樹脂によっ
て長板状に形成されていて、基部に形成された孔132は
上ギヤ123の中心に立設された軸部126に外嵌されてい
る。133はロック板131の先端部下面に突設されたロック
ピン、134はロックピン133の稍基部寄りの位置に下方へ
向けて突設された被作用片であり、被作用片134は上記
挿通孔129に、ロックピン133は上記係合孔130に、それ
ぞれ上方から挿通されている。そして、ロックピン13
3、被作用片134共に上ギヤ123の下面から下方に突出す
るが、その突出量は被作用片134の方が大きくなってい
る。
被作用片134の上ギヤ123の下面から下方へ突出した部
分の下側略半分の部分135は上ギヤ123の半径方向に見て
逆三角形状をしている。
136は板ばね材料で形成された押えばねであり、その
一端部は上ギヤ123の上面に固定され、他端部はロック
板131の先端部上面に弾接している。
137、137は上ギヤ123の上面に突設されたピンであ
り、ロック板131の側縁に当接していて、ロック板131が
回動してしまわないようにその位置を規定している。
下ギヤ124は上ギヤ123と略同径の平ギヤ状をしてお
り、その外周面にはギヤ歯138、138、・・・が形成され
ている。そして、下ギヤ124のギヤ歯138、138、・・・
の形成ピッチは上ギヤ123のギヤ歯125、125、・・・の
形成ピッチより小さくなっている。また、その中心から
下方に向って軸部139が突設されており、該軸部139を貫
通して挿通孔140が形成されている。
141は下ギヤ124の外周寄りの位置に形成された嵌合孔
であり、142は該嵌合孔141の外側に形成された係合孔で
ある。そして、これら嵌合孔141と係合孔142は下ギヤ12
4の半径方向に並んで形成されており、中心からのそれ
ぞれの距離は嵌合孔141が上ギヤ123の挿通孔129と、ま
た、係合孔142は上ギヤ123の係合孔130と同じになって
いる。従って、上ギヤ123と下ギヤ124とが互いの中心が
一致するように重ね合わされた状態で一方を回転して行
くと、ある所で嵌合孔141が挿通孔129と一致し、また、
係合孔142が係合孔130と一致するようになっている。
143は下ギヤ142の上面のうち中心と外周との略中間の
位置に立設された押圧ピンであり、中心からの距離が上
ギヤ123の案内スリット128のそれと同じになっている。
そして、上ギヤ123と下ギヤ124とが重ね合わされると、
下ギヤ124の押圧ピン143が上ギヤ123の案内スリット128
を挿通して上方へ突出される。
そして、上ギヤ123と下ギヤ124とが重ね合わされて、
押圧ピン143が上方から見て案内スリット128の時計回り
の方向側の端部に近接した位置にある状態で、上記ロッ
ク板131の被作用片134は挿通孔129及び嵌合孔141に挿通
され、ロックピン133は係合孔130及び係合孔142に係合
され、この状態で上ギヤ123と下ギヤ124とは一体的に回
転するようになっている。
下ギヤ124の下面には2つのカム溝144及び145が形成
されている。これらカム溝144、145は、外側のもの144
が枠部材ロック用であり、内側のもの145がカセット載
置板昇降用である。尚、以下に、カム溝144、145の詳細
を説明するが、後述の動作説明との関連で理解し易くす
るために、その向きは上方から見た向きで説明する。
外側のカム溝144は外周縁に沿った待機部144aと該待
機部144aより稍内側に位置したロック部144bとこれら待
機部144aとロック部144bとの間を連結している回動部14
4cとから成る。待機部144a、ロック部144b共に180゜弱
の中心角の円弧状に形成されており、待機部144aの時計
回り方向側端部とロック部144bの反時計回り方向側端部
とが回動部144cによって連結されている。また、待機部
144aの反時計回り方向側端部とロック部144bの時計回り
方向側端部とが近接した位置にある。
そして、ロック部144bの中間より稍時計回り方向側に
寄った位置に前記係合孔142が開口している。
内側のカム溝145は、待機部145aと昇降部145bと保持
部145cとが連続されて成る。待機部145aは上記外側カム
溝144のロック部144bのすぐ内側の位置で中心角で略200
゜の円弧状に形成されており、その反時計回り方向側端
はカム溝144の待機部144aの時計回り方向側端から反時
計回り方向へ約3分の1程行った部分に対応した箇所に
位置しており、その時計回り方向側端はカム溝144のロ
ック部144bの時計回り方向側端から反時計回り方向へ約
4分の1程行った部分に対応した箇所に位置している。
また、この待機部145aの時計回り方向側端から稍反時計
回り方向へ寄った位置に前記嵌合孔141が開口してい
る。従って、上ギヤ123と下ギヤ124とが重ね合わされ
て、ロック板131の被作用片134が下ギヤ124の嵌合孔141
に挿入された状態で、被作用片134の下端部135の殆どが
カム溝145の待機部145a内に突出した状態となってい
る。
昇降部145bは中心角で略120゜の範囲に形成されてお
り、その反時計回り方向側端は待機部145aの時計回り方
向側端に連続し、時計回り方向側端は軸部139に近接し
た位置にある。
保持部145cは中心角で約40゜程の円弧状を為し、その
反時計回り方向側端が昇降部145cの時計回り方向側端に
連続している。
146は下ギヤ124の下面の外周縁寄りの位置に円弧状に
延びるように形成されたスイッチ押圧片であり、係合孔
142の外側に係合孔142に対応した位置を中心とした略50
゜の中心角の円弧状に形成されている。
しかして、上ギヤ123と下ギヤ124とが重ね合わされた
状態で、それぞれの挿通孔127、140に支持軸122が挿通
され、これによって、カムギヤ121が上部シャーシ42に
回転自在に支持され、この状態で上ギヤ123のギヤ歯12
5、125、・・・が枠部材93に形成されたラック部107の
ラック歯108、108、・・・と噛合される。従って、上ギ
ヤ123が回転することによって、そのギヤ歯125、125、
・・・によってラック歯108、108、・・・が送られ、枠
部材93が上部シャーシ42に対して前後方向へ移動される
ことになる。
147は駆動ギヤであり、ボス部148の下端部にプーリ14
9が上端部にピニオン150がそれぞれ一体に形成されてお
り、ボス部148の中心部を貫通された挿通孔148aに上部
シャーシ42に立設された支持軸151が挿通されることに
よって上部シャーシ42に回転自在に支持され、かつ、そ
のピニオン150が前記カムギヤ121の下ギヤ124のギヤ歯1
38、138、・・・と噛合される。
152は上部シャーシ42の後部下面の左寄りの位置に固
定されたモータであり、その上部シャーシ42の上方へ突
出した回転軸152aに駆動プーリ153が固定されており、
該駆動プーリ153と前記プーリ149との間に無端状のベル
ト154が張架されている。従って、モータ152が回転する
と、その回転が駆動プーリ153、ベルト154を介してプー
リ149に伝達され、これによってピニオン150が回転され
て、このピニオン150とギヤ歯138、138、・・・が噛合
しているカムギヤ121の下ギヤ124が回転せしめられるこ
とになる。
(d−9.枠部材ロック機構)[第2図、第3図、第5図
乃至第7図] 155はロックアームであり、枠部材93が外筐34内に引
込まれた位置(以下、「引込位置」と云う。)に保持す
るためのものである。
該ロックアーム155は略「く」の字状をしており、前
後方向に延びる第1の腕156と該第1の腕156の前端から
左前方に向って斜めに延びる第2の腕157とが一体に形
成されて成り、第1の腕156と第2の腕157との連結部が
上記カムギヤ121の支持軸122の略右横に立設された支持
軸158に回動自在に支持されている。
第1の腕156の後端部にはロックピン159が立設されて
おり、第2の腕157の前端部に被作用ピン160が立設され
ている。
そして、被作用ピン160の上端部が上記カムギヤ121の
下ギヤ124のカム溝144に摺動自在に係合していて、被作
用ピン160がカム溝144の待機部144a内にあるときは、ロ
ックピン159が引込位置にある枠部材93の係合切欠111に
右側から近接した位置にあり、被作用ピン160がロック
部144bにあるときは、ロックピン159が引込位置にある
枠部材93の係合切欠111に係合して枠部材93を引込位置
にロックするようになっている。
(d−10.昇降機構)[第3図乃至第6図、第8図、第
9図] 161はカセット載置板57を昇降させるための昇降機構
である。
162は回動レバーであり、略「く」字状に形成されそ
の屈曲部が上部シャーシ42のカムギヤ121用支持軸122の
左横稍後方に立設された支持軸163に回動自在に支持さ
れている。そして、該回動レバー162の略前方へ延びる
第1の腕164の先端部には被作用ピン165が立設されてお
り、また、略左方へ延びる第2の腕166の先端部には前
後方向に僅かに離間した2本の突起167、167が立設され
ている。そして、第1の腕164の先端の被作用ピン165の
上端部は上記カムギヤ121のカム溝145に摺動自在に係合
している。
168は回動アームであり、主アーム169と副アーム170
とから成る。
主アーム169は側方から見て略横倒L字状をしてお
り、L字の屈曲部が上部シャーシ42の左側の後部支持壁
47の前端部の稍内側に立設されたアーム支持壁171の上
端部に回動自在に支持されている。そして、前後方向に
延びる第1の腕172の前端部には前端に開口した横倒U
字状の係合切欠173が形成されており、また、略下方に
延びる第2の腕174の下端部にはばね掛片175が形成され
ている。
副アーム170は側方から見て略高さの低い逆三角形状
をしており、中央より稍後端寄りの部分が主アーム169
の第2の腕174の上端寄りの位置に回動自在に支持され
ている。そして、下側に位置した角部から右方へ向けて
被押圧ピン176が突設され、該被押圧ピン176は回動レバ
ー162の第2の腕166先端に設けられた突起167と167との
間に位置している。また、前側に位置した角部にはばね
掛片177が形成されており、このばね掛片177と主アーム
169のばね掛片175との間に引張スプリング178が張設さ
れ、この引張スプリング178の引張力によって、主アー
ム169と副アーム170とが相対的に回動するように引き寄
せられ、主アーム169の第2の腕174の下端部が副アーム
170の被押圧ピン176の後面に弾接した状態で両者の相対
的な回動が止まっている。
179は副アーム170の後側の角部から右方へ向って張設
された突片である。
(e.動作)[第1図、第5図、第6図、第11図、第16
図] 次に、上記したカセットローディング装置41の動作に
ついて説明する。
(e−1.テープカセットの挿入) 先ず、モータ152がアンローディング方向に回転する
と駆動ギヤ147が反時計回り方向へ回転し、カムギヤ121
の下ギヤ124が時計回り方向へ回転せしめられる。この
とき、ロック板131のロックピン133及び被作用片134が
下ギヤ124の係合孔142及び嵌合孔141にそれぞれ係合し
ていて上ギヤ123が下ギヤ124と一体化されていると、下
ギヤ124と共に上ギヤ123も時計回り方向に回転すること
になる。
上ギヤ123の時計回り方向への回転によって枠部材93
のラック部107のラック歯108、108、・・・が前方へ向
けて送られ、そのために枠部材93が前方へ移動され、枠
部材93と引張スプリング118によって連結されている摺
動体51及び該摺動体51に支持されているカセット載置板
57も共に前方へ移動され、カセット載置空間120が外筐3
4の引出口35から外へ突出した位置(以下、「突出位
置」と云う。)まで来たところでモータ152が停止す
る。
尚、カムギヤ121は第5図(A)に示す状態になる。
即ち、ロックアーム155の被作用ピン160はカム溝144の
待機部144aの反時計回り方向側端部に位置し、回動レバ
ー162の被作用ピン165はカム溝145の待機部145aの反時
計回り方向側端部に位置している。従って、ロックアー
ム155のロックピン159は枠部材93の突条110より左側に
位置しているため、枠部材93の移動を妨げることはな
い。また、回動レバー162はその回動範囲の時計回り方
向側端に位置しているため、その突起167、167によって
回動アーム168の被押圧ピン176がその移動範囲の後端に
保持され、これによって主アーム169の先端の係合切欠1
73の高さはカセット押え75の被作用ピン81の高さに略対
応したところにある。
このように、カセット載置空間120が外筐34外に突出
している状態でテープカセット1をこのカセット載置空
間120内に挿入しカセット載置板57上に載置する。この
とき、テープカセット1の前部がカセットローディング
装置41の後側を向く向きで挿入する。
(e−2.ローディング動作) (e−2−a.引込動作) しかして、ローディング指令が為されると、モータ15
2がローディング方向に回転し、これによって駆動ギヤ1
47が時計回り方向に回転するため、カムギヤ121は反時
計回り方向へ回転し、その上ギヤ123の歯125、125、・
・・が枠部材93のラック歯108、108、・・・を後方へ向
けて送ることになるので、枠部材93、摺動体51が一緒に
外筐34内に引込まれて行く。
そして、摺動体51の前部右側のコロ56がガイドスリッ
ト50の後端に当接すると、摺動体51はそれ以上後方への
移動ができなくなるので、そこからは引張スプリング11
8を伸張させながら枠部材93のみが後方へ移動すること
になる。
従って、摺動体51に支持されたカセット載置板57は枠
部材93に対して相対的に前進することになる。そして、
テープカセット1はその後端面が枠部材93の突条100に
突き当ってそれ以上は動けないので、テープカセット1
に対してもカセット載置板57が前方へ移動することにな
り、カセット押え75の押えローラ79、79がテープカセッ
ト1の上面に乗り上げて行き、このとき伸張された引張
スプリング84の弾発力によりテープカセット1はカセッ
ト載置板57に圧着される。
それから更に、カセット載置板57が枠部材93に対して
前進することによってカセット載置板57の突条59、59が
テープカセット1の係合突起31、31を上方へ押し上げて
シャッター10のロックを解除すると共に、カセット載置
板57の突片61、61がシャッター10の突片15、15を押圧
し、シャッター10を開き位置まで押圧して行く。このよ
うにして、シャッター10が開き位置に達すると前記突条
59、59の後端が係合突起31、31の前側に逃げるので、係
合突起31、31が係合孔27、27に係合して、シャッター10
を開き位置にロックする。
尚、このような摺動体51と枠部材93との相対的移動の
間、枠部材93に設けられた突条100はカセット載置板57
の前縁中央から後方に向って延びる切欠溝62内に入って
行く。
そして、枠部材93が完全に引込位置に達する直前にカ
ムギヤ121は第5図(B)に示す状態になっている。即
ち、ロックアーム155の被作用ピン160はカム溝144の待
機部144aの時計回り方向側端に位置し、回動レバー162
の被作用ピン165は嵌合孔141の反時計回り方向側略半分
にかかった状態となる。
第5図(B)の状態から枠部材93が完全に引込位置に
達する間にカムギヤ121は第5図(C)に示す状態とな
る。即ち、この間に、ロックアーム155の被作用ピン160
はカム溝144の回動部144cの略中間にまで達し、これに
より、ロックアーム155は時計回り方向に僅かに回動さ
れてそのロックピン159が枠部材93の係合切欠111に係合
する直前の状態となる。また、回動レバー162の被作用
ピン165は嵌合孔141の時計回り方向側半分の位置に達
し、この間にロック板131の被作用片134の下半分135を
上方へ押し上げる。これによって、ロック板131の先端
部が上方へ移動せしめられるため、そのロックピン133
が下ギヤ124の係合孔142から上方へ外れる。
この第5図(C)の状態になると、枠部材93が既に引
込位置に達しているため、枠部材93のラック歯108、10
8、・・・とそのギヤ歯125、125、・・・が噛合してい
る上ギヤ123はそれ以上反時計回り方向に回転すること
はできない。従って、駆動ギヤ147によって回転力を与
えられている下ギヤ124はその嵌合孔141の時計回り方向
側の縁でロック板131の被作用片134の下半分135を押し
上げながら反時計回り方向へ回転し、これによって被作
用片134が下ギヤ124の上面に乗り上げ、これ以後は下ギ
ヤ124のみが回転することになる。
また、第5図(C)に示す状態のとき、下ギヤ124の
押圧ピン143はリミッター部85の被押圧アーム89の被押
圧部90の左横に近接した位置に達している。そして、こ
の状態から、回動レバー162の被作用ピン165がカム溝14
5の待機部145aの時計回り方向端に達するまで下ギヤ124
が反時計回り方向へ回転する間に、前記押圧ピン143は
被押圧部90の右横に近接した位置まで達し、この間に一
旦被押圧部90を前方へ向けて押圧する。従って、この時
にカセット載置板57は引張スプリング118を伸張させな
がら更に前方へ移動してから引込位置まで戻って来る
が、この動作の間に、テープカセット1の製造上のバラ
ツキ等により枠部材93とカセット載置板57との間の相対
的移動量が不充分でテープカセット1のシャッター10が
完全に開き位置に達していなかったような場合でも、こ
のリミッター部85を介しての移動によりシャッター10を
完全に開き位置にロックすることができる。また、押圧
ピン143の前方への変位量程カセット載置板57が移動す
ることができない場合には該余分な動きをリミッター部
85の引張スプリング92が伸張して吸収するため装置の各
部に無理な力が加わって破損したりする惧れはない。
更に、この引込動作が完了した時点で、カセット押え
75の被作用ピン81は回動アーム168の係合切欠173に摺動
自在に係合しており、また、カセット載置板57の前端部
側方に突出した係合片63、63は案内孔101、101の前端と
前面壁102との間の空間102a、102aに上方から臨んだと
ころに位置している。
更にまた、ロックアーム155の被作用ピン160はカム溝
144のロック部144bの反時計回り方向側端部に達し、こ
れによって、ロックピン159は枠部材93の係合切欠111と
係合し、枠部材93を引込位置にロックした状態となって
いる。
尚、上記した引込動作中にカセット載置空間120の前
端部が未だ外筐34外に出ている間にテープカセット1が
不用意に下方へ向けて押されたような場合、カセット載
置板57の係合片63、63が枠部材93に設けられた案内片10
1、101に当接するため、カセット載置板57がローディン
グ完了状態の高さに相当する高さまで押し下げられてし
まうことを避けることができる。また、最悪の場合であ
っても、係合片63、63の係合孔64、64が案内片101、101
の前端部104、104の係合突起106、106と係合することに
よって、前記空間102a、102aを通ってそれより下方まで
押し下げられてしまうことがない。従って、そのまま引
込動作を完了することができないが、カセット装着部そ
の他の部分に決定的なダメージが発生することを避ける
ことができる。そして、上記場合のように引込動作を完
了できない場合は、一旦突出位置まで戻して再び引込動
作を行なうようにシステム構成をしておけば、突出位置
まで戻る間に、係合片63、63は案内孔101、101の前端部
104、104、次いで、中間部105、105に順次案内されて後
端部103、103上に位置する元の位置まで戻されることに
なる。
(e−2−b.下降動作) 次いで、回動レバー162の被作用ピン165がカム溝145
の昇降部145bをその反時計回り方向側端から時計回り方
向側端まで移動するまで下ギヤ124が反時計回り方向に
回転する間に回動レバー162が反時計回り方向に回動
し、その第2の腕166の先端部が略前方へ移動する。
回動レバー162の第2の腕166の先端部が略前方へ移動
することによって、そこに設けられた突起167、167のう
ち後側のもの167によって回動アーム168の被押圧ピン17
6が前方へ向けて押圧され、これによって、回動アーム1
68はその前端部、即ち、主アーム169の第1の腕172の前
端部が略上方へ向って移動するように回動せしめられ
る。
主アーム169の前端部が上方へ移動すると、そこに設
けられた係合切欠173と係合しているカセット押え75の
被作用ピン81が上方へ向けて移動され、これによって、
カセット押え75がアーム片76、76′の前端部が下方へ移
動するように回動される。従って、このカセット押え75
と引張スプリング84によって結合されている第1の支持
アーム66がそのアーム片67、67′の先端部が下方へ下が
るように回動され、従って、このアーム片67、67′の先
端部に支持されたカセット載置板57がカセット装着部へ
向って下降されて行く。尚、このとき、カセット載置板
57の係合片63、63は枠部材93の案内片101、101前端と前
面壁102との間の前記空間102a、102aを通過して行く。
そして、回動レバー162の被作用ピン165がカム溝145
の昇降部145bの時計回り方向側端に達する手前でテープ
カセット1のリールハブ6、7がカセット載置板57の挿
通孔58、58、シャッター10の挿通孔22、22、カセットケ
ース2の挿通孔23、23を通してカセットケース2内に入
って来たリール駆動軸38、39の係合軸部38a、39aに係合
される。
その状態から、回動レバー162の被作用ピン165が溝14
5の昇降部145bの時計回り方向側端に達するまでの間に
回動レバー162は更に反時計回り方向に回動するが、カ
セット載置板57が既に下降限界に達しているため、第1
の腕168と主アーム169はそれ以上回動することができな
い。従って、副アーム170だけが更に回動され、この結
果、引張スプリング178が伸張され、これによって得ら
れた弾発力が主アーム169を介してカセット載置板57に
伝達され、テープカセット1をリール駆動軸38、39等か
ら成るカセット装着部に圧着する力となる。
尚、引込位置からカセット装着部まで下降されて来る
間にテープカセット1の前面蓋9が図示しない蓋開け部
材によって開き位置まで回動せしめられる。
尚、下ギヤ124は回動レバー162の被作用ピン165が溝1
45の保持部145cの時計回り方向側近くに達するまで回転
するが、この間に、下ギヤ124の下面に設けられたスイ
ッチ押圧片146が図示しないスイッチの操作片を押圧
し、これによって、ローディング完了指令が出され、モ
ータ152が停止する。
以上のようにして、テープカセット1のローディング
動作が完了するが、その後磁気テープ5がカセットケー
ス2から引き出されてヘッドドラム40に巻き付けられる
と共に所定のテープバスを通されるテープローディング
が為される。
(e−3.アンローディング動作) アンローディング動作は、磁気テープ5をカセットケ
ース2内に収納するテープアンローディングが為された
後、モータ152がローディング動作時とは逆のアンロー
ディング方向に回転されることによって為される。
そして、前記したローディング動作とは逆の順序で動
作する。
先ず、カムギヤ121の下ギヤ124のみが時計回り方向に
回転して行き、第5図(C)から第5図(B)までの状
態中に上ギヤ123と下ギヤ124の係合孔130と142とが、ま
た、挿通孔129と嵌合孔141とが、それぞれ一致し、ロッ
ク板131のロックピン133が下ギヤ124の係合孔142と係合
し、ロック板131の被作用片134が下ギヤ124の嵌合孔141
に挿入される。これによって、上ギヤ123が下ギヤ124と
一体的に回転されるようになり、ロックアーム155の被
作用ピン160がカム溝144のロック部144bから待機部144a
に移動する間に枠部材93に対するロックが解除され、枠
部材93はそのラック歯108、108、・・・が上ギヤ123の
ギヤ歯125、125、・・・によって前方へ向けて送られる
ことによって前方へ移動して行く。
枠部材93が前方へ移動して行く初期の段階では、枠部
材93と摺動体51との間に引張スプリング118の引張力が
働いているため、摺動体51が枠部材93に対して相対的に
後退する。従って、カセット載置板57が枠部材93に対し
て相対的に後退することになり、一方その上に載置され
ているテープカセット1は枠部材93の後側板99に当接し
てそれ以上後方へは移動することができないので、カセ
ット載置板57だけが枠部材93及びテープカセット1に対
して後方へ移動し、この間にシャッター10を開き位置に
ロックしている係合突起31、31をカセット載置板57の突
条59、59が上方へ押し上げて係合孔27、27との係合を解
く。従って、シャッター10はトーションバネ21の力で閉
塞位置へ戻される。
そして、枠部材93及び摺動体51は突出位置まで移動さ
れ、突出位置でカセット載置空間120からテープカセッ
ト1が取り出される。
(G.発明の効果) 以上に記載したところから明らかなように、本発明カ
セットローディング装置におけるカセット上下機構はカ
セットが載置されるカセット載置板と、カセット載置板
を上下方向に移動可能に支持した回動自在な支持アーム
と、回動自在なアーム片を備え該アーム片の先端にカセ
ットをカセット載置板上に押圧するカセット押圧部材を
備えたカセット押えと、カセット押えと支持アームとの
間に張設されると共に伸張されることによってカセット
押圧部材をカセットに対して弾接させる弾発力を生じる
カセット押えばねと、カセット押えを回動させる駆動機
構と、を備え、カセット押えの回動がカセット押えばね
を介して支持アームに伝達されるようにしたことを特徴
とする。
従って、本発明カセットローディング置におけるカセ
ット上下機構によれば、カセットをカセット載置板に対
して圧着するためのカセット押えをカセット載置板に支
持しなくて済みスペース的な余裕が生じ、カセットをカ
セット載置板上に圧着するための圧着力を無理なく得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第11図は本発明カセットローディング置にお
けるカセット上下機構の実施の一例を示すもので、第1
図は全体の斜視図、第2図は全体の平面図、第3図は要
部の分解斜視図、第4図は別の要部の分解斜視図、第5
図は動作を示す概略平面図、第6図は動作を示す概略側
面図、第7図は枠部材の側面図、第8図は回動アームの
斜視図、第9図はカムギヤの分解斜視図、第10図はカム
ギヤの拡大断面図、第11図はカムギヤの動作を示す拡大
断面図、第12図乃至第16図はカセットを示すもので、第
12図は斜視図、第13図はカセットを下から見た斜視図、
第14図は底面図、第15図は分解斜視図、第16図は動作を
説明する拡大断面図である。 符号の説明 1……カセット、 41……カセットローディング装置、 57……カセット載置板、 66……支持アーム、 75……カセット押え、 76、76′……アーム片、 79……カセット押圧部材、 84……カセット押えばね、 121、147、152、153、154、161、162……駆動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大東 辰行 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 川上 憲治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 須藤 祐二 茨城県下妻市下妻丙423番 ソニー筑波 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−289958(JP,A) 実開 昭63−91849(JP,U) 実開 昭63−184433(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カセットが載置されるカセット載置板と、 カセット載置板を上下方向に移動可能に支持した回動自
    在な支持アームと、 回動自在なアーム片を備え、該アーム片の先端にカセッ
    トをカセット載置板上に押圧するカセット押圧部材を備
    えたカセット押えと、 カセット押えと支持アームとの間に張設されると共に、
    伸張されることによってカセット押圧部材をカセットに
    対して弾接させる弾発力を生じるカセット押えばねと、 カセット押えを回動させる駆動機構と、を備え、 カセット押えの回動がカセット押えばねを介して支持ア
    ームに伝達されるようにした ことを特徴とするカセットローディング装置におけるカ
    セット上下機構
JP63037271A 1988-02-19 1988-02-19 カセットローディング装置におけるカセット上下機構 Expired - Lifetime JP2625826B2 (ja)

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KR1019890001908A KR0171396B1 (ko) 1988-02-19 1989-02-18 카셋트 로딩 장치에 있어서의 카셋트 상하 기구

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