JP2623267B2 - 低銀品位の高純度電気銅の製造法 - Google Patents

低銀品位の高純度電気銅の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、電解による低銀品位の高純度電気銅の製造
法に関するものであり、特には硝酸電解浴において電気
銅を陽極としての再電解において電解液中の溶存酸素及
び或は電解液の温度を管理することにより0.4ppm以下、
好ましくは0.1ppm以下の低銀品位の高純度電気銅を製造
する方法に関する。本発明は、近時実用化が急速に進ん
でいる超伝導用銅管、銅被覆体等の銅材、半導体デバイ
スのボンディングワイヤ、導電皮膜、モータのマグネッ
トワイヤその他の用途に好適の高純度電気銅の製造法を
与える。
従来技術とその問題点 通常的な電解精製では、純度98〜99%前後にまで精製
した粗銅を鋳造して陽極となしそして圧延銅板等から作
製した種板を用いて、銅濃度40〜50g/lそして遊離硝酸
濃度90〜220g/lの電解液中にて液温50〜70℃及び陰極電
流密度1〜3a/dm2の条件下で電解を行なうことにより電
気銅を製造している。得られる電気銅は、4N(99.99
%)程度の純度であり、10乃至15ppmに至るS,Ag,Fe等の
不純物を含有している。
超高純度電気銅を製造する一つの方法として、硫酸電
解浴における硫黄汚染を回避するために硝酸電解浴を用
いて、上記電気銅を陽極として隔膜方式で再電解を実施
する方法が提唱されている。再電解におけるトータルNO
3 -濃度は90〜220g/lそして銅濃度は30〜60g/lであり、
再電解条件としては、30〜50℃の電解温度及び50〜150A
/m2の陰極電流密度が一般に採用されていた。
しかし、こうして得られた従来の高純度銅はいまだ1p
pm水準の銀を含有している。現在、一層徹底した銀の除
去が望まれている。
Ag++Cl-=AgCl↓(Cl濃度50〜100ml/l)の反応によりA
g+の混入防止を計ることも考慮されるが(例えば特開昭
62−70589号公報参照)、しかし、電気銅の銀品位を0.4
ppm以下に低減するには、これだけでは不十分であり、
新たな対策により銀の溶出を極力抑制する必要がある。
発明の目的 本発明の目的は、銀品位が0.4ppm以下、好ましくは0.
1ppm以下の高純度電気銅を硝酸電解浴を用いての再電解
により製造する技術を開発することである。
発明の概要 本発明者等は、検討を重ねた結果、電解液中の溶存酸
素の低減が銀溶出の抑制に効果的であるとの知見を得
た。併せて、電解液温度を下げることも有効であること
が判明した。
この知見に基づいて、本発明は、1)硝酸電解浴にお
いて電気銅を陽極としての再電解により高純度電気銅を
製造するに当たり、電解液中の溶存酸素を3.0mg/l以下
に保持することを特徴とする0.4ppm以下の低銀品位の高
純度電気銅の製造法を提供し、更には2)硝酸電解浴に
おいて電気銅を陽極としての再電解により高純度電気銅
を製造するに当たり、電解液中の溶存酸素を3.0mg/l以
下に保持しそして電解液の温度を30℃以下に保持するこ
とを特徴とする0.4ppm以下の低銀品位の高純度電気銅の
製造法をも提供する。本発明により、0.1ppmより充分に
低い銀品位の高純度電気銅が容易に製造出来る。
発明の具体的説明 電着銅への銀混入については、物理的汚染と電気化学
的汚染の2大要因があるが、本発明は電気化学的汚染を
防止するものである。
アノードからの銀の溶出については次の2つの反応が
一応は考えられる: NO-+4H++3e=NO+2H2O E゜(at 25℃)=+0.96V Ag++e=Ag E゜(at 25℃)=+0.7994V O2(g)+4H++4e=2H2O E゜(at 25℃)=+1.229V Ag++e=Ag E゜(at 25℃)=+0.7994V 硝酸浴の場合、硝酸浴(ph1.5〜2.5)中ではアノード
中のAg゜は式の反応により相当部分が酸化され化学的
に溶出すると考えられている。このため、アノードから
の電解液へのAg゜の溶出量が多くなり、その平衡電位か
ら判断して、大部分が電着銅に入る危険があるので、こ
の溶出を極力抑制する必要がある。従って、この抑制法
としては式の溶存酸素量を極力抑制することが重要で
あると考えられる。
溶出銀を固定するためHClを添加し、 Ag++Cl-=AgCl↓(Cl濃度50〜100ml/l)の反応によ
りAg+の混入防止を計ったとしても、電着銅の銀品位を
0.4ppm以下に低減するには、これだけでは不十分であ
り、の反応による銀溶出を極力抑制する必要がある。
そのために、電解液中の溶存酸素を抑制するのである。
こうした硝酸浴での再電解において、電解液温度を下
げることが銀溶出を抑制するのに効果的であることも本
発明において始めて確認された。
図面は、上記溶存酸素及び温度低減効果に基ずく電着
銅の銀品位を示すグラフである。グラフから、電解液中
の溶存酸素を3.0mg/l以下に保持することにより0.4ppm
以下の低銀品位の電着銅の製造が可能であることが分か
る。驚くべきことには、電解液中の溶存酸素を1mg/l以
下に保持しそして電解液の温度を30℃以下、好ましくは
20℃以下に保持することにより銀品位は0.1ppmよりはる
かに低い水準にまでも低減されうる。
電解液の温度を下げることは、電流密度を低下せしめ
従って電解効率を下げると同時に冷却コストを必要とす
るので、状況に応じて許容される程度まで電解液の温度
を下げたうえで、電解液中の溶存酸素の低減化を計るこ
とが好ましい。
電解液中の溶存酸素の低減化を計るためには、周囲空
気との接触域はその巻き込みを最大限に防止する次のよ
うな対策が必要である: 1)電解液循環用ポンプをグランドレスポンプに変更す
る(例えばマグネットポンプの使用)。
2)循環電解液の電解槽への返送に際しての或はその循
環経路において、液落下時の空気巻き込みを防止するた
め管先端を液中に浸漬状態とする。
3)循環電解液の過時の空気巻き込みを防止するため
開放型フィルターを密閉型フィルターに変更する。
4)電解槽液表面の浮子、ポリプロピレンボール等によ
る被覆或は密閉蓋ないしカバーの採用により液表面の空
気との接触を防止する。
こうした対策の下で電解液中の溶存酸素は充分に低減
され得るが、電解液循環経路において、電解液を真空に
曝したり、COガス等のバブリングといった脱酸対策を講
じることも有用である。
温度管理は、電解槽自体の温度コントロール或は液循
環経路での電解液温度調節によりもたらされる。
再電解は、好ましくは塩素イオンを含む、硝酸電解浴
を用いて実施される。電解条件は一般に、次の通りであ
る: 電解液組成 Cu濃度 30〜100 g/l T.NO3 60〜130 g/l Cl濃度 50〜100mg/l ph 1.5〜2.5 電解条件 電流密度 0.4〜1.50A/dm2 槽電圧 0.20V 還流量 1〜4l/min槽 電解槽には電気銅としての陽極ボックス型の隔膜内に
配された陰極が30〜50mm面間距離にて対面状態で配置さ
れる。陰極としては、チタン板、ステンレス板、高純度
銅板等が使用される。電解液は、電解槽から抜き出さ
れ、循環槽に送られ、成分調整後、過器を通して隔膜
内に戻される。過を強化するために、例えば、0.2μ
ミリポアフィルターのような過器の使用が好ましい。
隔膜は、電気銅が溶解する際に発生する銅粉及び亜鉛
化銅粉や不純物が電着銅に混入するのを防止するために
設けられる。隔膜は、イオン交換膜、布、セラミクス
等から成り、布の場合枠に張り渡したボックス状とし
ても良いし、袋状としても良い。デビロン、テフロン、
テトロン等の耐酸性化繊布の使用が好ましい。
電解液中にはニカワが電気銅トン当たり1〜20g添加
されうる。ニカワの添加により電着銅の表面は緻密とな
り、不純物の巻き込みが有効に防止される。ニカワは硫
黄を含まないので、しかも添加量は少量に抑えてあるの
で、硫黄等の汚染の心配はない。ニカワ量が多すぎると
かえってしわが生じたり、表面性状が悪化する。ニカワ
の添加は不純物品位低減の安定化に大きく寄与する。
隔膜内に直接電解液の給液と必要ならニカワの補給を
行なうことが好ましい。この方式は、 1.電着面が常時清浄な電解液に曝され、不純物の巻き込
み防止効果が大きいこと、 2.ニカワが電着面によく作用し、ニカワ添加量が少なく
しうること、 3.電解液循環量を減少しうること の点で高純度化にきわめて有益である。
こうして低銀品位の電着銅がカソード上に電着され、
これを剥取り、溶融、連続鋳造等の工程を経た後、超高
純度銅製品が得られる。
一方、電着銅中に入らず、アノードスライムに残留し
た銀は別途回収処理される。
発明の効果 比較的簡易な対策により、0.4ppm以下特には0.1ppm以
下の低銀品位の電着銅の製造が可能とされ、銀資源の回
収の徹底化を計ると共に従来より高純度の銅材料を超伝
導分野や電子デバイスと関連して使用可能とした。
実施例 通常の4N(99.99%)電気銅を再電解して5N(99.99
%)電気銅を製造した。再電解は、通常の4N電気銅を陽
極としそしてチタン板を陰極とし、FRPプラスチックボ
ックスにテフロン布を張ったものを隔膜として使用し
た。電解条件は次の通りであった: Cu (g/l) 50 T.NO3 (g/l) 98 塩素濃度 (mg/l) 70 陰極電流密度 (A/dm2) 1 液循環量 (cm/hr)(陰極面当たり) 1.65 面間距離 (mm) 40 電解液の過 0.2μミリポリフィルタ 給液 陰極室給液方式 電解液溶存酸素量は0.5〜4.0mg/lの範囲でそして電解
液温度は15〜30℃の範囲で変更し、得られた関係が、前
出のグラフである。温度を15℃に減ずると、溶存酸素1.
0mg/l以下で電着銅銀含有量は充分に0.1ppm以下にな
る。温度を30℃に減ずると、溶存酸素0.5mg/lで電着銅
銀含有量は1.0ppm以下になる。溶存酸素3.0mg/l以下に
管理することにより容易に0.4ppm以下の低銀品位の電気
銅の製造が可能であることがわかる。0.03から0.07ppm
もの低い水準の銀品位が実現されるのである。
得られた5N電気銅の分析値の一例は次の通りであった
(ppm): Na <0.02 K <0.02 Ca <0.04 Mg <0.02 Fe <0.05 Ni <0.07 Cr <0.05 Pb <0.05 S 0.05 Ag 0.08
【図面の簡単な説明】
図面は、溶存酸素及び温度と電着銅の銀品位との関係を
示すグラフである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硝酸電解浴において電気銅を陽極としての
    再電解により高純度電気銅を製造するに当たり、電解液
    中の溶存酸素を3.0mg/l以下に保持することを特徴とす
    る0.4ppm以下の低銀品位の高純度電気銅の製造法。
  2. 【請求項2】硝酸電解浴において電気銅を陽極としての
    再電解により高純度電気銅を製造するに当たり、電解液
    中の溶存酸素を3.0mg/l以下に保持しそして電解液の温
    度を30℃以下に保持することを特徴とする0.4ppm以下の
    低銀品位の高純度電気銅の製造法。
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