JP2622857B2 - 湿し水不要平版印刷版材料 - Google Patents

湿し水不要平版印刷版材料

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JP2622857B2
JP2622857B2 JP63158642A JP15864288A JP2622857B2 JP 2622857 B2 JP2622857 B2 JP 2622857B2 JP 63158642 A JP63158642 A JP 63158642A JP 15864288 A JP15864288 A JP 15864288A JP 2622857 B2 JP2622857 B2 JP 2622857B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、湿し水不要平版印刷版材料に関し、詳しく
は現像時の耐スクラッチ性、耐刷力の良好な湿し水不要
平版印刷版材料に関する。
[従来の技術] 従来、湿し水不要平版印刷版材料(以下必要に応じ
「版材」という)としては、支持体上にプライマー層、
感光層及びシリコーンゴム層を順に塗設したものが知ら
れている(特公昭61−54219号、特開昭62−50760号、同
60−229031号)。即ち特公昭61−54219号、特開昭62−5
0760号には、エポキシ樹脂からなるプライマー層を設け
る技術が開示され、また特開昭60−229031号には光二量
化型光硬化からなるプライマー層を設ける技術、特開昭
60−9799号にはエポキシ樹脂と多官能イソシアナート化
合物との硬化物から成る技術が開示されている。かかる
従来技術によれば、プライマー層の存在によって耐刷力
に優れ、シリコーンゴム層の耐スクラッチ性、耐摩耗性
に優れ、しかも現像性の良好な湿し水不要平版印刷版材
を提供できる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記の従来技術では、感光層を薄くし
て小点画像再現性を上昇させようとすると耐刷力が低下
してしまうため、実用上問題があった。
特に感光層の組成物としては、光二量化反応する化合
物を用いた場合には耐刷力が極端に低下するという問題
があった。
そこで本発明の目的は、シリコーンゴム層の接着性が
良好で現像時の耐スクラッチ性を有し、実用上良好な耐
刷力を有し、また感光層の組成物として、光二量化反応
する化合物を用いた場合にも優れた耐刷力を示す湿し水
不要平版印刷版材料を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討の結果、
本発明に至った。
即ち、本発明に係る湿し水不要平版印刷版用版材料
は、支持体上に、プライマー層、感光層及びシリコーン
ゴム層を順に有する湿し水不要平版印刷版材料におい
て、上記プライマー層が(a)分子の両末端にアクリレ
ート基或いはメタクリレート基を有するエポキシアクリ
レート又はエポキシメタクリレート及び(b)光重合開
始剤からなる組成物を光硬化してなる層であり、しかも
該プライマー層は前記感光層を塗布する前に光により硬
化された層であることを特徴とする。
[作用] 本発明は上記の特有のプライマー層を設けたので、感
光層を薄膜化しても支持体とシリコーンゴム層との接着
性が極めて高いという性質を有し、従ってシリコーンゴ
ム層の耐スクラッチ性、耐摩耗性が優れ、得られる湿し
水不要平版印刷版は実用的に高い耐刷力を有する。また
加熱硬化でなく光硬化させるので、プライマー層を硬化
させるまでの時間が短くてよく硬化スピードが早い。
[発明の具体的構成] 本発明の支持体としては、通常の平版印刷機にセット
できるたわみ性と印刷時に加わる荷重に耐えうるもので
あることが好ましく、例えばアルミニウム、亜鉛、銅、
鋼等の金属板、及びクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アル
ミニウム及び鉄等がメッキ又は蒸着された金属板、紙、
プラスチックフィルム及びガラス板、樹脂コート紙、ア
ルミニウム等の金属箔が張られた紙、親水化処理したプ
ラスチックフィルム、ゴム等が挙げられる。これらのう
ち好ましいのはアルミニウム板である。
本発明のプライマー層に使用されるエポキシアクリレ
ート又はエポキシメタクリレートは、エポキシ樹脂とア
クリル酸又はメタアクリル酸の反応によって製造される
液状又は固状の不揮発性の化合物で、分子の両末端にア
クリレート基又はメタクリレート基を有する化合物であ
る。
具体的には、以下の化合物を挙げることができる。
[例示化合物] エポキシ樹脂としては、エポキシ基を有するビスフェ
ノール系化合物が好ましく用いられる。ビスフェノール
系化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノール
F、ハロゲン化ビスフェノール等が挙げられるが、好ま
しくはビスフェノールAである。またノボラックグリシ
ジルエーテルを用いることができる。
本発明のエポキシアクリレート又はエポキシメタクリ
レートは粘度が100ポイズ以上の粘稠体又は固形の化合
物である。従ってこれらの化合物を用いてプライマー層
を形成する場合には、粘度を下げることが好ましい。粘
度を下げるには、加熱するか、溶剤又は反応性モノマー
を希釈すればよい。
希釈用溶剤としては、ケトン類、アルコール類、エー
テル類、エステル類等が用いられる。
反応性モノマー類としてはスチレン、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸エステル、ビニルエステル、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ヘキサンジオール
ジアクリレート、カルビトールアクリレート、トリエチ
レングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、トリメチロールプロパントリエト
キシトリアクリレート等の多官能不飽和モノマー等が用
いられる。本発明のエポキシアクリレート等はこれらの
モノマーに相溶することにより、共重合体を得ることが
でき、これらの共重合体をプライマー層に用いることも
好ましいことである。
かかる共重合体の組成比は、エポキシアクリレート10
0重量部に対して多官能不飽和モノマーが10〜200重量部
が好ましい。
本発明に使用される光重合開始剤としては、ベンゾイ
ンエーテル系、ベンゾフェノン系、ケタール系、アセト
フェノン系、チオキサントン系等の公知の光重合開始剤
を使用できる。
例えば、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイ
ソブチルエーテル、α−メチロールベンゾイン、α−メ
チロールベンゾインイソメチルエーテル、α−メトキシ
ベンゾインエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、α
−t−ブチルベンゾイン、2,2−ジメトキシフェニルア
セトフェノン、2,2−ジエトキシフェニルアセトフェノ
ン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンジル、ピバ
ロイン、アンスラキノン、ベンズアンスラキノン、2−
エチルアンスラキノン、2−クロルアンスラキノン、ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドロキ
イソブチルフェノン、クロロチオキサントン、3,3−ジ
メチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジエチル
チオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−1−プロパン等を例として挙
げることができる。
本発明においては、上記光重合開始剤と共に光重合促
進剤(ジメチルアミノエタノール、p−ジメチルアミノ
安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息
香酸エチルエステルなど)を併用することも好ましい。
本発明のプライマー層の組成比は次の通りである。エ
ポキシアクリレート100重量部に対して、光重合開始剤
は、0.5〜10重量部が好ましく、より好ましくは1〜5
重量部であり、光重合促進剤は1〜5重量部が好まし
い。
本発明において光硬化させるために用いられる光源
は、特に限定されないが、高圧水銀ランプ等を用いるこ
とができる。
本発明の感光層に用いられる感光性物質は、特に限定
されず、先ず、従来公知のo−ナフトキノンジアジド化
合物の如きキノンジアジド型のポジ型感光性物質が挙げ
られる。好適なo−ナフトキノンジアジド化合物として
は、米国特許3,046,120号明細書中に記載されているナ
フトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−スルホン酸
クロライドとフェノールまたはクレゾール−ホルムアル
デヒド樹脂とのエステルがある。その他有用なo−ナフ
トキノンジアジド化合物としては、例えば米国特許3,63
5,709号に記載されているピロガロール−アセトン樹脂
とo−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロライドのエ
ステル、特開昭55−76346号、同56−1044号及び同56−1
045号に記載されているポリヒドロキシフェニル樹脂と
o−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロライドのエス
テル、特開昭50−113305号に記載されているようなp−
ヒドロキシスチレンのホモポリマーまたはこれと他の共
重合し得るモノマーとの共重合体にo−ナフトキノンジ
アジドスルホン酸クロライドをエステル反応させたも
の、特公昭49−17481号記載のスチレンモノマーとフェ
ノール誘導体との重合体生成物とo−キノンジアジドス
ルホン酸との反応生成物、またポリヒドロキシベンゾフ
ェノンとo−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロライ
ドのエステル等が挙げられる。
かかるキノンジアジド型のポジ型感光性物質を含有す
る感光性組成物は必要に応じて結合剤を添加することが
できる。例えば好適なものとしてアルカリ水溶液可溶性
のノボラック樹脂が挙げられる。このようなノボラック
樹脂の例としては、フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、p−tert−ブ
チルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール変
性キシレン樹脂などを代表例として挙げることができ
る。感光層中のキノンジアジド化合物の量は10〜50重量
%であり、より好ましくは20〜40重量%である。また上
記結合剤の配合量は感光層組成物中の45〜80重量%であ
り、好ましくは50〜70重量%である。
また特開昭56−80046号、同56−80047号等に記載され
ている難溶のマトリックスと該マトリックス中に分散さ
れた光可溶化型感光性物質とからなる感光層も用いるこ
とができる。
また本発明においては、以下の感光性物質を用いるこ
とができる。例えば、芳香族ジアゾニウム塩とホルムア
ルデヒドとの縮合物で代表されるジアゾ樹脂である。特
に好ましくは、p−ジアゾジフェニルアミンとホルムア
ルデヒドまたはアセトアルデヒドとの縮合物の塩、例え
ばヘキサフルオロ燐酸塩、テトラフルオロホウ酸塩、過
塩素酸塩または過ヨウ素酸塩と前記縮合物との反応生成
物であるジアゾ樹脂無機塩や、米国特許3,300,309号に
記載されているような、前記縮合物とスルホン酸類の反
応生成物であるジアゾ樹脂有機塩等が挙げられる。さら
にジアゾ樹脂は、好ましくは結合剤と共に使用される。
かかる結合剤としては種々の高分子化合物が使用され得
るが、好ましくは特開昭54−98613号に記載されている
ような芳香族性水酸基を有する単量体、例えばN−(4
−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−,m−、また
はp−ヒドロキシスチレン、o−,m−、またp−ヒドロ
キシフェニルメタクリレート等と他の単量体との共重合
体、米国特許4,123,276号に記載されているようなヒド
ロキシエチルアクリレート単位またはヒドロキシエチル
メタクリレート単位を主なる繰り返し単位として含むポ
リマー、シエラック、ロジン等の天然樹脂、ポリビニル
アルコール、米国特許3,751,257号に記載されているポ
リアミド樹脂、米国特許3,660,097号に記載されている
線状ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコールのフタレ
ート化樹脂、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンか
ら縮合されたエポキシ樹脂、酢酸セルロース、セルロー
スアセテートフタレート等のセルロース類が包含され
る。
また重合体主鎖または側鎖に感光基として あるいは−CH=CH−CH=CH−を含むポリエステル類、ポ
リアミド類、ポリカーボネート類のような光二量化型の
感光性物質を用いた感光性重合体を主成分とするものも
挙げられる。例えば、特開昭55−40415号に記載されて
いるような、フェニレンジエチルアクリレートと水素添
加したビスフェノールAおよびトリエチレングリコール
との縮合で得られる感光性ポリエステル、米国特許2,95
6,878号に記載されているような、シンナミリデンマロ
ン酸等の(2−プロペリデン)マロン酸化合物及び二官
能性グリコール類から誘導される感光性ポリエステル
類、特開昭61−123847号に記載されているような光二重
化基と水酸基を有するポリマー、特開昭62−50760号に
記載されているようなp−フェニレンジアクリル酸エス
テルと1,4−ジヒドロキシエチルオキシシクロヘキサン
との縮合で得られる感光性ポリエステル等が挙げられ
る。
さらにアジド基が直接またはカルボニル基又はスルホ
ニル基を介して芳香環に結合している芳香族アジド化合
物も挙げられる。例えば、米国特許3,096,311号に記載
されているようなポリアジドスチレン、ポリビニル−p
−アジドベンゾアート、ポリビニル−p−アジドベンザ
ール、特公昭45−9613号に記載のアジドアリールスルフ
ァニルクロリドと不飽和炭化水素系ポリマーとの反応生
成物、または特公昭43−21067号、同44−229号、同44−
22954号及び同45−24915号に記載されているような、ス
ルホニルアジドやカルボニルアジドを持つポリマー等が
挙げられる。
さらにまた、付加重合性不飽和化合物からなる光重合
性組成物も挙げられる。
以上の感光性物質のいずれを用いても本発明の効果を
発揮するが、特に光二量化型の感光性物質を用いた場合
にも耐刷力に優れる点で本発明は優れている。
感光層には、上記以外に露光後或いは現像後に像を可
視化させるための色素(例えば、ビクトリアピュアブル
ーBOH(保土谷化学社製)、オイルブルー#603(オリエ
ント化学工業社製)等のトリフェニルメタン系、ジフェ
ニルメタン系色素等)、塗布性を改良するためのアルキ
ルエーテル類(例えば、エチルセルロース、メチルセル
ロース)、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤
(例えば、プルロニックL64(旭電化社製)、塗膜の柔
軟性を付与するための可塑剤(例えば、ポリエチレング
リコール、リン酸トリクレジル、アクリル酸又はメタク
リル酸ポリマー)、安定剤(例えばリン酸、シュウ酸、
酒石酸等)を含有することができる。
本発明のシリコーンゴム層に用いられるシリコーンゴ
ムとしては、次のようなくり返し単位を有する分子量数
千〜数十万の主鎖中又は主鎖の末端にOH基を有する線状
有機ポリシロキサンを主成分とするものが好ましい。
ここでnは2以上の整数、Rは炭素数1〜10のアルキ
ル基、ハロゲン化アルキル基、アルキル基、ビニル基、
アリール基、シラノール基(OH基)であり、Rの60%以
上がメチル基であるものが好ましい。なお上記シラノー
ル基(OH基)は主鎖中又は主鎖の末端のどちらかにあっ
てもよいが、末端にあることが好ましい。
本発明において有用なシリコーンゴムは、このような
シリコーン・ベースポリマーと、次にあげるようなシリ
コーン架橋剤との縮合反応によって得られるものであ
る。
(1)R−SiOR′) (2)R−SiOAC) (3)R−SiON=CR′ ここでRは先に説明したRと同じ意味であり、R′は
メチル基、エチル基などのアルキル基であり、ACはアセ
チル基である。
これらのシリコーンゴムは市販品としても入手でき、
例えば東芝シリコーン社製YE−3085等がある。
また、その他の有用なシリコーンゴムは、上に挙げた
ようなベースポリマーと、次のような繰り返し単位を有
するシリコーンオイルとの反応、或いはRの3%程度が
ビニル基であるシリコーンベースポリマーとの付加反
応、或いは該シリコーンオイル同志の反応によっても得
ることができる。
(式中、Rは先のRと同じ意味であり、mは2以上の整
数、nは0又は1以上の整数である。) このような架橋反応によって、シリコーンゴムを得る
ためには、上記の成分の他に、錫、亜鉛、コバルト、
鉛、カルシウム、マンガンなどの金属の有機カルボン酸
塩、例えばラウリン酸ジブチルスズ、スズ(II)オクト
エート、ナフテン酸コバルトなど、或いは塩化白金酸の
ような触媒が添加される。
また、シリコーンゴムの強度を向上し、印刷作業中に
生じる摩擦力に耐え得るシリコーンゴムを得るために
は、充填材(フィラー)を混合することもできる。予め
フィラーの混合されたシリコーンゴムは、シリコーンゴ
ムストック、或いはシリコーンゴムディスバージョンと
して市販されており、本発明のようにコーティングによ
り、シリコーンゴム膜を得ることが好ましい場合には、
RTV或いはLTVシリコーンゴムのディスバージョンが好ん
で用いられる。このような例としては、トーレシリコー
ン社製Syl Off 23、SRX−257、SH237などのペーパーコ
ーティング用シリコーンゴムディスバージョンがある。
本発明においては、縮合架橋タイプのシリコーンゴム
を用いることが好ましい。
シリコーンゴム層には、更に接着性を向上させるため
にシランカップリング剤を含有していることが好まし
い。
シランカップリング剤としては、例えば次のようなも
のがある。
(a)H2NCH2CH2NHCCH2CH2CH2Si(OCH3 (c)HS(CH23Si(OCH3 (d)CH2=CHSi(OCOCH3 (f)CH2=CHSi(OCH2CH3 (g)H2NCH2CH2NH(CH23Si(OCH3(CH3) (h)クロルシラン 本発明においては、上記の成分の他に、シリコーンゴ
ム層中に光増感剤を少量含有せしめることができる。
本発明の版材を構成する各層の厚さは、以下の通りで
ある。即ち支持体は50〜400μm、好ましくは100〜300
μm、プライマー層は0.1〜100μmが好ましく、より好
ましくは1.0〜15μm、感光層は0.05〜10μm、好まし
くは0.1〜2μmシリコーンゴム層は0.5〜100μm、好
ましくは1〜40μmである。
本発明において、シリコーンゴム層の上面には必要に
応じて保護層を有していてもよい。
本発明の湿し水不要版材は、例えば次のようにして製
造される。
支持体上に、リバースロールコータ、エアーナイフコ
ータ、メーヤバーコータなどの通常のコータあるいはホ
エラーのような回転塗布装置を用い、プライマー層を塗
布後、高圧水銀ランプを全面露光して光硬化する。次い
で該プライマー層上に感光層を構成すべき組成物溶液を
塗布乾燥および必要に応じて熱キュアする。なお必要な
らば該感光層のうえに上記と同様な方法で接着層を設け
てもよい。次いで感光層上にシリコーンゴム溶液を同様
の方法で塗布し、通常100〜120℃の温度で数分間熱処理
して、十分に硬化せしめてシリコーンゴム層を形成す
る。必要に応じ該シリコーンゴム層上にラミネーター等
を用いて保護フィルムを設ける。
以上のようにして得られた版材を用いて刷版を得るに
は、原稿であるポジフィルムを版材表面に真空密着さ
せ、露光する。この露光用の光源は、紫外線を豊富に発
生する水銀灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メ
タルハライドランプ、蛍光灯などが用いられる。露光に
よって感光層に光不溶化部を形成する。次いで未露光部
を現像液を用いて溶出除去して現像すると、画線部(凹
部)を形成する。現像液としては湿し水不要版材の現像
液として公知のものが使用できる。例えば脂肪族炭化水
素類(ヘキサン、ヘプタン、“アイソパーE,H,G"(エッ
ソ化学製脂肪族炭化水素類の商品名)或はガソリン、灯
油等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、
或はハロゲン化炭化水素類(トリクレン等)に下記の極
性溶媒を添加したものが好適である。
アルコール類(メタノール、エタノール、水等)、エ
ーテル類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトー
ル、ブチルカルビトール、ジオキサン等)、ケトン類
(アセトン、メチルエチルケトン等)、エステル類(酢
酸エチル、メチルセロソルブアセテート、セロソルブア
セテート、カルビトールアセテート等)等 またクリスタルバイオレット、アストラゾンレッド等
の染料を現像液に加えて現像と同時に画像部の染色化を
行うこともできる。
現像は、例えば上記のような現像液を含む現像用パッ
ドでこすったり、現像液を版面に注いだ後に現像ブラシ
でこする等、公知の方法で行うことができる。これによ
り、画像部のシリコーンゴム層と感光層が除かれ、プラ
イマー層の表面が露出し、その部分がインキ受容部とな
る。
インキ受容部の深さは感光層とシリコーンゴム層の厚
さ分だけであってもよいし、感光層もしくはシリコーン
ゴム層の厚さ分だけであってもよい。
なお必要に応じて、インキ受容部(画線部)の深さを
浅くするためにインキ着肉性物質を該凹部内に埋め込む
ことも好ましい。
[発明の効果] 本発明によれば、シリコーンゴム層の接着性が良好で
現像時の耐スクラッチ性を有し、実用上良好な耐刷力を
有する湿し水不要版印刷版材料を提供できる。また感光
層の組成物として、光二量化反応する化合物を用いた場
合にも優れた耐刷力を示すという効果を有する。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明を更に詳説する。
なお「部」とあるのは特に断らない限り、「重量部」
を表わす。
実施例1 通常の方法で脱脂したスムーズアルミ板上に下記組成
のプライマー層を硬化後膜厚で4.0μmになるように塗
布し乾燥させた後、高圧水銀ランプ(出力80W/cm)露光
して硬化させた。
この硬化時間は乾燥時間を含めて60秒であり、従来の
加熱乾燥(通常5分)に比べ、短縮された。
プライマー層組成物 リポキシSP−1509(昭和高分子社製、ビスフェノールA
系エポキシアクリレート 100部 トリメチロールプロパントリエトキシトリアクリレート
80部 2,4−ジエチルチオキサントン 4部 p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル 4部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 600部 上記プライマー層上に、下記感光性組成物を乾燥重量
で0.2μmになるように塗布し120℃で35秒間乾燥して感
光層を形成した。
感光性組成物 (1)p−フェニレンジアクリル酸エステルと1,4−ジ
ヒドロキシエチルオキシシクロヘキサンとの1:1重縮合
による感光性不飽和ポリエステル(光二量化型)10 部 (2)1−メチル−2−ベンゾイルメチレン−βナフト
チアゾリン 0.6部 (3)スミトーンシアニンブルーVH514(住友化学社製
フタロシアニンブルー顔料) 2 部 (4)メチルセロソルブアセテート 600 部 (5)トルエン 300 部 次に、上記感光層上に下記シリコーンゴム層組成物を
乾燥重量で2.0μmになるように塗布し、120℃で4分間
乾燥し、シリコーンゴム層を得た。
シリコーンゴム層組成物 両末端に水素基を有するジメチルポリシロキサン(分子
量 約100,000) 100 部 両末端にトリメチルシリル基を有するメチルハイドロジ
ェンポリシロキサン(分子量 約2,500) 3.5部 1−メトキシシリルプロピル−3,5−ジアリルイソシア
ヌレート 3.3部 ジブチル錫ジオクタノエート 3.3部 アイソパーG(エッソ化学社製) 1500 部 上記のようにして得られたシリコーンゴム層の表面に
厚さ12μmの片面マット化ポリプロピレンフィルムをラ
ミネートし、湿し水不要版材を製造した。
現像液組成 アイソパーH(エッソ化学社製) 25部 ソルフィット(クラレイソプレンケミカル社製) 25部 メタノール 25部 トルエン 25部 上記版材の上面にポジフィルムを真空密着させてメタ
ルハライドランプを用いて露光した。次いでラミネート
フィルムを剥離し、上記現像液を用い、現像パッドでこ
すり、未露光部の感光層とシリコーンゴム層を除去し、
湿し水不要平版印刷版を製造した。
次いで上記の刷版を湿し水供給装置をはずしたハイデ
ルベルグGTO印刷機に取り付け、東洋インキ社製TOYO KI
NG ULTRA TUK アクワレスG紅インキにより印刷したと
ころ、最終印刷物に至るまで小点画像再現性に優れた印
刷物が50,000枚得られ、耐刷力に優れることが判った。
実施例2 実施例1と感光性組成物、シリコーンゴム層組成物、
現像液を下記のように代えて、実施例1と同様に印刷を
行った所、最終印刷物に至るまで小点画像再現性に優れ
た印刷物が30,000枚得られ、耐刷力に優れることが判っ
た。
感光性組物物 エステル化度45%のフェノールノボラック樹脂(“スミ
ライトレジンPR50235"、住友デュレズ社製)のナフトキ
ノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸エステル 100 重量部 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナート 20 重量部 ジブチル錫ジラウレート 0.2重量部 ジオキサン 480 重量部 シリコーンゴム層組成物 ジメチルポリシロキサン(分子量約25,000,末端水酸
基) 100 重量部 ビニルトリ(メチルエチルケトオキシム)シラン 8 重量部 ジブチル錫ジアセテート 0.1重量部 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン 0.5重量部 “アイソバ"E(エクソン化学社製) 440 重量部 現像液組成 エタノール/“アイソバ"E(エクソン化学社製) 60/40重量部 比較例1 実施例1のプライマー層組成物を下記に代え、120℃
で5分間硬化させた以外は実施例1と同様に印刷を行っ
た所、小点画像再現性に優れた印刷物は20,000枚しか得
られなかった。
エピコート1001(シェル化学社製ビスフェノールA系エ
ポキシ樹脂、エポキシ当量450〜500) 100部 メチルテトラヒドロ無水フタル酸 36部 2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール 12部 メチルセロソルブアセテート 120部 トルエン 120部 メチルエチルケトン 120部 比較例2 実施例2のプライマー層組成物を下記に示す組成に代
え、230℃5分にて硬化させた以外は実施例1と同様に
印刷を行った所、小点画像再現性に優れた印刷物は25,0
00枚しか得られなかった。
エピコート1001(シェル石油社製ポキシ樹脂) 40部 ヒタノール4010(日立化成社製フェノール樹脂) 40部 コロネートL(日本ポリウレタン工業社製、多官能イソ
シアナート化合物) 20部 のメチルエチルケトン/エチルセロソルブアセテート/D
MF=40/40/20重量比、溶剤の固形分15重量%溶液。
なお本明細書において前記した範囲で実施例1または
2で用いた感光性物質以外についても、実施例1及び2
と同様に印刷を行った所、本発明の効果が確認された。
以上のことから、従来のプライマー層では感光層に光
二量化反応をする化合物を用いた場合に耐刷力が劣るの
に対し、本発明では感光性物質の種類に関係なく非常に
耐刷力が優れていることが判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−161244(JP,A) 特開 昭62−50760(JP,A) 特開 昭60−9799(JP,A) 特開 昭63−51139(JP,A) 特開 昭56−69641(JP,A) 特開 昭62−267738(JP,A) 特開 昭56−29244(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、プライマー層、感光層及びシ
    リコーンゴム層を順に有する湿し水不要平版印刷版材料
    において、上記プライマー層が(a)分子の両末端にア
    クリレート基或いはメタクリレート基を有するエポキシ
    アクリレート又はエポキシメタクリレート及び(b)光
    重合開始剤からなる組成物を光硬化してなる層であり、
    しかも該プライマー層は前記感光層を塗布する前に光に
    より硬化された層であることを特徴とする湿し水不要平
    版印刷版材料。
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