JP2621090B2 - 排水の高度処理方法 - Google Patents
排水の高度処理方法Info
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Description
剤使用量を著しく低減出来且つ処理能力に優れた化学酸
化方法を利用する排水の高度処理方法に関する。
いては、現在実用化されている種々の生物学的処理方法
によって、比較的低いコストで満足出来る結果が得られ
ている。
性物質や生物代謝老廃物質等)の処理には、活性炭吸着
法、オゾン酸化法、逆浸透法、過酸化水素等の酸化剤を
用いる化学酸化方法等が利用されている。
第1鉄塩を用いる化学酸化方法が極めて強い処理能力を
有し、排水中の広い範囲のCOD成分の分解除去方法とし
て有力であり、一部実用化されている(PPM−1986/10 3
〜16P参照)。
においても、比較的高濃度の有機性排水では過酸化水
素、鉄塩その他の使用薬剤の消費量が多く処理コストの
面で種々の問題が残っている。
ン触媒の存在下に過酸化水素を添加して酸化分解する時
に下記の反応が行われる。
第1鉄イオンが必要とされる。
・7H2O)が使用されるので、例えば、35%過酸化水素水
溶液100重量部当り約350乃至400重量部の使用割合とな
る。この第1鉄塩は比較的安価であるが、生成した第2
鉄塩は後にアルカリ中和によって凝集沈澱されるので、
その際に使用する苛性ソーダ等のアルカリの使用量、高
分子凝集剤の使用量が大となり、更に水酸化第2鉄を主
成分とするスラッジの量が大で、その処理コストが大と
なり、トータルとしての処理コストが著しく大となる欠
点がある。
的低い場合には、本発明者らが以前に開発した方法であ
るA−Hipo(登録商標)法により、酸化処理前にCODの
かなりの量を凝集沈澱させる方法によって、ある程度回
避することが出来るが、排水中のCOD濃度が高く、且つ
事前の凝集沈澱によっても多量のCODが排水中に残る場
合には、上記コストの問題が依然として残り、経済的に
利用困難である。
量に対して有効酸素換算で0.1乃至2倍であるが、排水
中のCOD濃度は50乃至60%に低下する場合が多く、それ
以上に低下させるべく更に過酸化水素を添加してもそれ
以上のCODの低下は困難であり、逆に残留過酸化水素がC
OD濃度測定時に見かけCODの値として検出される。その
ために残留過酸化水素の除去のために更に第1鉄イオン
を加える必要が生じ、更に前記のアルカリや高分子凝集
剤等の薬剤コストやスラッジ処理コストが上昇するとい
う問題が生じる。
であっても、少ない薬剤使用量で低コストで高い処理効
果をあげることが出来る排水の高度処理方法を提供する
ことである。
果、酸化剤を用いる排水の化学酸化方法において、その
時の反応温度を高め、又、必要に応じて他の工程を付加
することによって著しい少量の金属イオン使用量で優れ
た処理効果が得られることを見出して本発明を完成し
た。
オンを触媒として酸化剤で酸化分解する排水の高度処理
方法において、上記の酸化分解反応を酸素を添加せず
に、50〜80℃の温度で、排水のpHを2を超えて4以下に
調整し、排水中のCOD濃度100mg/l当たり過酸化水素を酸
素原子として50〜800mg/l、鉄イオンを過酸化水素1モ
ル当たり10-3〜0.5モル用いて処理することを特徴とす
る排水の高度処理方法である。
る化学酸化方法において、被処理排水の温度を高めるこ
とにより、CODの分解除去率が著しく向上することを認
めた。
には、排水の昇温に要するエネルギー費が相対的に高く
なり、コスト的メリットはそれ程大とはならないが、排
水のCOD濃度が高い場合には、処理コストがエネルギー
コストを十分に吸収して全体的に著しく有利となること
を認めた。従って、排水が温排水である時には更に有利
となる。
は過酸化水素とほぼ当モル量の鉄イオンが要求されたの
に対して、使用する鉄イオンの量が激減し、鉄イオン量
を過酸化水素1モル当り約10-3乃至0.5モルの使用量で
も十分な処理効果が得られ、その結果、その後使用する
苛性ソーダ、高分子凝集剤等の薬剤の使用量が激減し、
更に生成するスラッジの量が使用した鉄塩に比例して激
減し、その処理コストも著しく低下した。これらの個々
のコスト低下を合計すると、本発明方法によれば従来の
方法のコストの半分以下、特に1/3以下になることを見
出した。
酸性凝集処理したり、或いは使用した金属イオンを触媒
として再利用することにより、更に薬剤使用量が低減出
来、又、更に酸化処理水をその後に生物処理する場合に
おいては、処理水中のCOD、TOC及びBODの生分解性が著
しく向上し、後段の処理において、処理水質、負荷等の
面で一層有利となる。
明する。
色度成分を含有しているし尿生物処理水、埋立場浸出汚
水、廃棄物焼却場排水、発酵及び醸造排水、高濃度有機
性排水、石油、石炭化学排水、染色排水、メッキ、表面
処理排水、溶解性油脂排水、塗装排水、その他COD、色
度等で示される生物難分解性物質や生物代謝老廃物質等
の有機物を含む排水であり、従来公知のいずれの有機排
水にも適用出来る。
度成分が高濃度に、例えば、CODとして約100mg/以上
の濃度の排水であり、更に好ましいのは50℃以上に既に
加熱されている温排水であり、これらの温排水の場合に
は加熱エネルギーコストが不要となるので特に有利であ
る。
化方法において使用されている酸化剤、例えば、過酸化
水素、過酸化カルシウム、過硫酸アンモニウム、アルキ
ルヒドロペルオキシド、過酸エステル、過酸化ジアルキ
ル又はジアシル等が使用されるが、コストや副生成物等
の点からみて過酸化水素が最も好ましい。以下過酸化水
素を代表例として説明する。
内容によって変化するが、好ましい使用量はCOD100mg/
に対して約50乃至800mg/(0として)となる範囲で
ある。
オン源としては、金属鉄、鉄酸化物、鉄塩、錯体等のい
ずれの形態でもよい。鉄イオンとともに他の金属イオ
ン、例えば、チタン、セリウム、銅、マンガン、コバル
ト、バナジウム、クロム、鉛等を併用することができ
る。
ンが使用されたが、本発明においては第1鉄イオンは勿
論、第2鉄イオンも有効であり、更に鉄屑等の如き金属
鉄や鉄イオンをイオン交換樹脂等で固定した固定鉄イオ
ンも使用することが出来る。
使用量が従来技術に比較して著しく少量で十分な効果を
得ることが出来る点である。すなわち、従来技術では使
用する過酸化水素1モル(35%過酸化水素水溶液として
約97重量部)当り、ほぼ当モル量の第1鉄イオン(FeSO
4.7H2Oとして約278重量部)を使用する必要があったの
に対し、本発明では過酸化水素1モル当り約10-3乃至0.
5モルで十分な処理効果を挙げることが出来る。
水素と鉄イオンとを用いて排水中の有機汚濁成分を酸化
分解するが、本発明における排水の温度は50〜80℃の範
囲である。排水が工場温排水の如く既に上記温度範囲に
加温されている場合には単に保温すればよく、特別な加
温は不要である。予め加温されていない排水の場合に
は、水蒸気等の吹込み、工場における他の温水等による
熱交換等任意の加温手段が利用出来、加温の方法は特に
限定されない。処理温度が50℃未満である場合には酸化
効率が不十分で且つ過酸化水素の利用効率が悪化する。
又、80℃を越える温度はそれ以上の処理効果が期待出来
ず、又、過酸化水素の自己分解が大きく、利用効率が低
下するとともに、加熱エネルギー消費が大になるだけで
特別の利点はない(第8図参照)。
幾つかの実施態様を添付図面を参照して更に具体的に説
明する。
法)の1例を示す。
熱源によって適当な温度に加熱されて反応槽に導かれ、
ここで排水中のCOD濃度に対応した量のイオン触媒1、
過酸化水素2及び排水のpHを2を超えて4以下に調整す
るために硫酸のような鉱酸3を添加混合する。尚、排水
が前記の温度範囲の温排水である場合には当然加熱は不
要である。又、排水のpHが上記の範囲にある場合には当
然調整は不要である。
温度で約0.1乃至5時間酸化分解を行うことによって排
水中の有機汚濁成分は酸化分解され反応を完了する。処
理水は必要に応じて第2の熱交換器(冷却器)で冷却さ
れる(ここで吸収された熱は第1の熱交換器で再利用さ
れ得る)。冷却された処理水は中和槽で好ましくは40℃
以下の温度で苛性ソーダの如きアルカリ4で中和されて
pHが約4以上に調整されると、触媒としての鉄イオン
(主に第二鉄イオン)はフロック状に析出する。これを
凝集槽に導いて例えば高分子凝集剤5を添加して沈澱槽
で沈澱させ、槽の底から水酸化第二鉄を主成分とするス
ラッジを回収し、処理済の水は放流又は別の処理工程に
導かれる。
す。この例では前記基本方法と同様に昇温した排水を反
応槽に導き、ここで鉄イオン触媒1、過酸化水素2及び
鉱酸3を加えて基本方法と同様に酸化処理し、処理後更
にアルカリ4と凝集剤5とを加えて静置して凝集沈澱さ
せ、スラッジを分離した後処理済水を放流又は別の処理
工程に導く。この例では上記の混合→反応→中和→凝集
→沈澱→放流の各工程をタイマー又はシーケンス制御し
て行う。
を連続反応塔(又は反応管)とした例であり、反応塔中
に鉄イオン触媒を担持した触媒担体を固定又は流動さ
せ、必要に応じて熱交換器又は他の熱源によって加熱さ
れた排水に所定量の過酸化水素2及び鉱酸3を連続的に
注入しながら反応塔に送り反応させる。反応後の処理は
第1図示の例と同様でよい。
程である酸性凝集処理工程を付加した例であり、この例
は処理すべき排水が凝集剤によって分離可能な有機汚濁
成分を多量に含有する場合に有用であり、本発明におけ
る薬剤使用量を更に節約することが出来る。上記酸性凝
集処理とは、排水に第二鉄イオンを排水COD密度100mg/
に対して0.1乃至200mg/の範囲で加え、必要に応じ
て鉱酸を加えてpHを約3.5乃至5.5に調整し、高分子凝集
剤等を加えて凝集沈澱可能な有機汚濁物をスラッジとし
て分離する方法である。
酸3を加えてpHを約3.5乃至5.5に調整するとともに、第
二鉄イオン6や高分子凝集剤5等を加えて凝集沈澱可能
な有機汚濁成分を凝集させ、沈澱槽で凝集沈澱物を分離
する。上澄液は次いで第1図示のプロセスに送られ、第
1図示の基本方法と同様に処理される。分離された沈澱
物中の第二鉄イオンは鉱酸に再溶解して上記酸性凝集処
理の凝集剤或いは前記基本方法の酸化触媒として再利用
することが出来る。
示す。即ち、COD濃度2,900mg/の自動車工場排水に、
第二鉄イオンを400mg/添加し、鉱酸又はアルカリを添
加して、第2鉄イオンによる凝集時のpHを変化させ、析
出したスラッジを分離し、上澄水のCODを分析したとこ
ろ、第9図示の結果が得られた。第9図示の結果から明
らかな様に凝集時のpHは3.5乃至5.5の範囲、特にpH4の
弱酸性下で最も良好な凝集効果が得られ、この範囲外の
pHではいずれも上澄液のCODが悪化する。
至1,500mg/の範囲で変化させた結果を第10図に示す。
第10図の結果からして使用する第二鉄イオンの使用量は
COD2,900mg/に対して100乃至400mg/で十分であるこ
とが判る。
記第1図示の基本方法を60℃で触媒添加量200mg/の条
件で実施した場合の結果を第11図に示す。第11図には、
原水を中性(pH=7)で凝集処理した例と原水を4倍に
希釈した例を比較の目的で示した。
ることによって本発明の処理効果が更に顕著になり、少
ない酸化剤及び触媒の使用量で効果的に処理効果が得ら
れる。これに対して中性(pH=7)での凝集処理では従
来法に比較して約70%の除去率を示し、又、排水を単に
希釈したのみでは排水中に凝集で除去出来る有機物が残
っているため、酸性凝集処理を付加したものに比べて酸
化効率が不十分である。
凝集処理工程を付加することにより使用する酸化剤等の
薬剤の量が少なくすることが出来且つ処理効率が著しく
向上する。
ての鉄塩を再使用する例を説明する。第1図示の基本方
法において沈澱槽から発生したスラッジは大部分が水酸
化第二鉄である。本発明方法ではこの水酸化第二鉄は水
酸化第一鉄に還元することなくそのままのスラリーとし
て又は鉱酸に溶解して第二鉄塩として酸化処理時の触媒
としてそのまま再使用することが出来ることを見い出し
た。これに対して酸化反応を常温で実施する従来方法で
は沈澱槽から回収される水酸化第二鉄はそのままでは酸
化触媒として再使用出来ず、再使用する場合には第一鉄
に還元することが必要であった。従って本発明方法では
回収した水酸化第二鉄を還元する必要がないのでこの点
でも還元剤等の薬剤が不要であり薬剤費が著しく節減さ
れるだけでなく、発生するスラッジ量も殆ど無くなる。
ーン形成工程からの排水を前記の酸性凝集処理を行い、
第1図示の方法を実施し、沈澱槽で発生した水酸化第二
鉄をそのまま酸化処理時の触媒として使用した。又、比
較の目的で新触媒として新鮮な第一鉄塩を用いた例及び
酸化処理を常温で行う従来例において上記の水酸化第二
鉄、新触媒及び回収した水酸化第二鉄を鉱酸に溶解して
亜硫酸ソーダで第一鉄塩に還元した再生触媒を用いる例
も合せて行って第12図の結果を得た。
は新触媒と殆ど変らない優れた触媒効果を示し、水酸化
第二鉄のままでも再使用することが出来ることが判る。
これに対して従来方法の場合には水酸化第二鉄のままで
は触媒効果が著しく低く還元して再生触媒とする必要が
あった。すなわち、本発明の方法では酸化剤の使用量が
少なくて済むだけでなく、沈澱槽で回収された水酸化第
二鉄がそのまま触媒として再利用出来、廃棄スラッジの
発生がないという利点がある。
加した例を示す。
源として摂取し、これを分解してエネルギーを獲得し、
そのエネルギーの一部を利用して菌体を合成する工程で
あり、この代謝作用により排水中のBOD、TOC、COD等に
より表示される汚濁物質を除去する方法である。
としては活性汚泥法(連続式及び回分式)、生物膜法、
酸化池法等があり、後者としてはいわゆるメタン醗酵法
があり、これらの方法はいずれも本発明の基本方法に付
加して優れた処理効果を挙げることが出来る。
後、処理水を冷却することなく高温醗酵(水温53乃至55
℃)のメタン醗酵槽にて生物処理する方法を示し、第5
図bは第1図の基本方法により化学処理した後処理水
を、冷却することなく他系統の雑排水や一部の冷却水を
混合することにより放冷した後、連続式活性汚泥法で生
物処理する方法を示し、第5図cは第5図bの代わりに
回分式活性汚泥法により生物処理する方法を示し、第5
図dは最も一般方法であり、基本方法による処理水を40
℃以下に冷却した後接触曝気槽にて生物処理する方法を
示す。
方法処理を行った。
に加温し、pHを3とし、反応時間を4時間とし、添加触
媒量は200mg/に固定し、過酸化水素濃度を変えて処理
を行ったところ第6図示の結果を得た。
び濃度はFeとして表した。又、過酸化水素の使用量及び
濃度もO(酸素)として表した。いずれも以下同様であ
る。
で鉄イオン触媒添加量と過酸化水素濃度を夫々変えて他
は上記と同一の条件で従来方法で処理を行って第6図示
の結果を得た。
では鉄イオン触媒25,000mg/及び過酸化水素10,000mg/
の濃度でCODは7,300mg/から約2,000mg/に低下し
たのに対し、本発明の場合には鉄イオン触媒量は従来法
の1/125という少量であるにも係わらず、COD濃度は7,30
0mg/から約800mg/に低下した。
になるまでに必要とする触媒及び過酸化水素の量を本発
明方法及び従来方法で求めたところ下記第1表の通りで
あり、本発明方法は従来方法に比較して触媒及び過酸化
水素の消費量が著しく削減された。
に代えて第二鉄イオンを用いても同様な結果が得られた
のに対し、従来方法では第二鉄イオンでは殆ど効果がな
かった。
4図示のプロセスに従って処理前に第二鉄イオン1,000m
g/で酸性凝集処理を行い、COD濃度を予め4,700mg/
に低下させたものを用いて化学酸化方法を行った。
間とし、触媒は150mg/に一定とした。その結果第7図
示の結果が得られた。
度で触媒量と過酸化水素濃度を変えて従来方法で同様に
処理を行ったところ第7図の結果が得られた。
には25,000mg/の触媒量で10,000mg/の過酸化水素濃
度でCOD濃度が4,700mg/から約1,700mg/に低下した
のに対し、本発明方法は1/167の触媒量でCOD濃度は4,70
0mg/から約500mg/にまで低下した。
て得られた本発明及び従来方法の処理済水の生分解度を
調べた。
釈したものを用い、本発明及び従来方法とも同一条件で
生分解性試験を行って下記第2表の結果を得た。
解性に優れていることが明らかであり、本発明方法の後
段に生物処理方法を行うことによって、より優れた排水
の処理が可能である。
に代えて第二鉄イオンを用いても同様な結果が得られた
のに対し、従来方法では第二鉄イオンでは殆ど効果がな
かった。
べた。
を20mg/、過酸化水素を2,500mg/の濃度で加え、種
々の温度で1時間反応させてCOD濃度の変化を求めたと
ころ第8図の結果が得られた。
は少なく、温度が上がって40℃以上になるとCOD濃度が
急激に低下し、約50℃以上となると十分なCOD濃度の低
下が認められた。従って本発明においては反応温度を50
℃以上とするのが最も好ましい。
切削油排水のCOD処理を行いコスト計算を行った。
トが約30%に低下した。
排水(80℃)のCOD処理を行いコスト計算を行った。排水の性状 水 量: 120m3/日 温 度: 80℃ COD濃度: 7,200mg/ 処理済水のCOD: 2,000mg/ 以上の通り本発明方法では従来方法に比して処理コス
トが約27%に低下した。
れば、過酸化水素と鉄塩を用いる化学酸化方法におい
て、被処理排水の温度を高めることにより、CODの分解
除去率が著しく向上することを認めた。
には、排水の昇温に要するエネルギー費が相対的に高く
なり、コスト的メリットはそれ程大とはならないが、排
水のCOD濃度が高い場合には、処理コストがエネルギー
コストを十分に吸収して全体的に著しく有利となること
を認めた。従って、排水が温排水である時には更に有利
となる。
は過酸化水素とほぼ当モル量の鉄イオンが要求されたの
に対して、使用する鉄イオンの量が激減し、鉄イオン量
を過酸化水素1モル当り約10-3乃至0.5モルの使用量で
も十分な処理効果が得られ、その結果、その後使用する
苛性ソーダ、高分子凝集剤等の薬剤の使用量が激減し、
更に生成するスラッジの量が使用した鉄塩に比例して激
減し、その処理コストも著しく低下した。これらの個々
のコスト低下を合計すると、本発明方法によれば従来の
方法のコストの半分以下、特に1/3以下になることを見
出した。
酸性凝集処理したり、或いは使用した金属イオンを触媒
として再利用することにより、更に薬剤使用量が低減出
来、又、更に酸化処理水をその後に生物処理する場合に
おいては、処理水中のCOD、TOC及びBODの生分解性が著
しく向上し、後段の処理において、処理水質、負荷等の
面で一層有利となる。
シートを示し、第6図乃至第12図は実施例における処理
結果を示す図である。 1:触媒、2:過酸化水素 3:鉱酸、4:アルカリ 5:高分子凝集剤、6:第二鉄イオン
Claims (1)
- 【請求項1】排水中の有機汚濁成分を金属イオンを触媒
として酸化剤で酸化分解する排水の高度処理方法におい
て、上記の酸化分解反応を酸素を添加せずに、50〜80℃
の温度で、排水のpHを2を超えて4以下に調整し、排水
中のCOD濃度100mg/l当たり過酸化水素を酸素原子として
50〜800mg/l、鉄イオンを過酸化水素1モル当たり10-3
〜0.5モル用いて処理することを特徴とする排水の高度
処理方法。
Priority Applications (1)
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JP63311949A JP2621090B2 (ja) | 1988-06-03 | 1988-12-12 | 排水の高度処理方法 |
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JP13563788 | 1988-06-03 | ||
JP63311949A JP2621090B2 (ja) | 1988-06-03 | 1988-12-12 | 排水の高度処理方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0278488A JPH0278488A (ja) | 1990-03-19 |
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JP63311949A Expired - Lifetime JP2621090B2 (ja) | 1988-06-03 | 1988-12-12 | 排水の高度処理方法 |
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- 1988-12-12 JP JP63311949A patent/JP2621090B2/ja not_active Expired - Lifetime
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