JP2620934B2 - 位置調整装置 - Google Patents

位置調整装置

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JP2620934B2
JP2620934B2 JP11046995A JP11046995A JP2620934B2 JP 2620934 B2 JP2620934 B2 JP 2620934B2 JP 11046995 A JP11046995 A JP 11046995A JP 11046995 A JP11046995 A JP 11046995A JP 2620934 B2 JP2620934 B2 JP 2620934B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手動による早送りと微
少送りとにより様々な物体の位置を調整する位置調整装
置に関し、特に、検査や観察、測定などの対象となる対
象物の位置や、あるいはそれら対象物を観測するカメラ
などの観測手段の位置を手動による早送りと微少送りと
によって調整する位置調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、検査や測定などの対象物や、あるいはそれら対象物
を観測するカメラなどの観測手段の位置を、その対象物
が載置されたx−yステージや観測手段を取付ける観測
手段取付部を早送りと微少送りとによって移動させるこ
とにより調整する位置調整装置がある。このような調整
装置においては、通常、早送り及び微少送りをさせるた
めに複数のモータを備えたり、あるいはまた早送りと微
少送りとの切替を行なうための切替部材を備えたりして
いるため、構造が複雑で製造コストが高かったり、ある
いはまた操作性がよくないという問題がある。
【0003】また、上記x−yステージを回転させるこ
とによって対象物の水平面内における角度的な位置調整
を早送りと微少送りとにより行なう位置調整装置におい
ても、従来、簡易で操作性に優れるものがない。
【0004】そこで、本発明は、上記の点に鑑み、手動
による早送りと微少送りとによって、対象物や観測手段
の位置を調整する、安価で操作性が良好な位置調整装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の位置
調整装置は、回転軸の回転によって該回転軸に連結され
た被調整部材を動作させてその位置を調整する位置調整
装置において、前記回転軸に配され該回転軸を回転させ
る早送りハンドルと、前記回転軸に回動自在に配された
ウォームホイルと、前記回転軸とともに回転して前記被
調整部材に前記回転軸の回転による動力を伝達する動力
伝達部材と、前記ウォームホイルと噛合するウォーム
と、前記ウォームを回転させる微少送りハンドルと、前
記動力伝達部材に対して適度な回転抵抗を与え、かつ、
前記ウォームの回転による前記ウォームホイルの回転力
を前記動力伝達部材に伝達する摩擦部材とを備えたもの
である。
【0006】請求項2の位置調整装置は、請求項1の位
置調整装置において、前記摩擦部材が、前記ウォームホ
イルと前記動力伝達部材との間に配されて両者間で挟圧
状態に支持されているものである。
【0007】請求項3の位置調整装置は、鉛直な支持軸
上に配されて回転する水平な回転テーブルと、前記支持
軸に回動自在に配されたクラッチプレートと、前記クラ
ッチプレートと前記回転テーブルとの間に挟圧状態に配
され、前記クラッチプレートの回転力を前記回転テーブ
ルに伝達する摩擦部材と、前記回転テーブルの回転によ
る前記クラッチプレートの回転を規制し、かつ、前記ク
ラッチプレートを微少送りで回転させる微少送り手段と
を備えたものである。
【0008】
【作用】請求項1の位置調整装置では、早送りハンドル
を回転させるとその回転による動力が動力伝達手段を介
して被調整部材に伝達される。そのとき、ウォームホイ
ルはウォームと噛合しているため回転せず、動力伝達部
材は摩擦部材の摩擦力に逆らって回転軸とともに回転す
る。一方、微少送りハンドルを回転させるとウォームの
回転によりウォームホイルが回転する。このウォームホ
イルの回転力が摩擦部材によって動力伝達部材に伝達さ
れ、この動力伝達部材から被調整部材に動力が伝達され
る。すなわち、早送りハンドルを回転させれば、その回
転による動力がそのまま被調整部材に伝達されるので早
送りの位置調整ができる。また、微少送りハンドルを回
転させれば、その回転による動力がウォームとウォーム
ホイルとよりなるウォームギアで減速されて被調整部材
に伝達されるので微少送りの位置調整ができる。また、
停止時には、動力伝達部材は、摩擦部材によって適度な
回転抵抗を与えられているので、勝手に回転しない。
【0009】請求項2の位置調整装置では、ウォームホ
イルと動力伝達部材との間に挟圧状態にて配された摩擦
部材が、ウォームの回転によりウォームホイルが回転し
たとき、その回転力を動力伝達部材に伝達する。また、
停止時には、動力伝達部材は、ウォームと噛合して回転
しないウォームホイルに摩擦部材を介して配されている
ので、勝手に回転しない。
【0010】請求項3の位置調整装置では、回転テーブ
ルを手で回転させたときには、微少送り手段によってク
ラッチプレートの回転が規制されているので、回転テー
ブルは、摩擦部材上をその摩擦力に逆らって回転する。
これにより、手で回転させた角度だけ回転テーブルが回
転するため、早送りによる位置調整が可能となる。ま
た、微少送り手段によりクラッチプレートを微少送りで
回転させたときには、その回転力が摩擦部材によって回
転テーブルに伝達されて、回転テーブルが微少送りで回
転する。これにより、回転テーブルの微少送りによる位
置調整が可能となる。また、停止時には、回転テーブル
は、摩擦部材を介してクラッチプレートに配され、この
クラッチプレートが微少送り手段によって回転を規制さ
れているので、勝手に回転しない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る位置調整装置
10について図面を参照して説明する。なお、この位置
調整装置10においては、図1における左右方向をx軸
方向とし、紙面上においてx軸と直交する方向(前後方
向)をy軸方向とする。
【0012】この位置調整装置10は、ICのリードフ
レームや解剖したカエルの臓器などの対象物に対し、そ
の所定部分の寸法を測定する寸法測定装置の基台となる
装置であって、カメラ等の観測手段とモニター等の出力
手段などよりなる付属部品を適宜に取付けて、該対象物
と観測手段とのx−y方向における位置の調整を行なう
ものである。
【0013】この位置調整装置10は、前記対象物を載
置する対象物ステージ12と、前記対象物の寸法を測定
するための基準となる目盛が付された基準物(例えば液
晶パネルに格子状目盛を付したもの)を載置する基準物
ステージ14とを備える。対象物ステージ12と基準物
ステージ14は、装置10のx軸方向に延びる水平角材
であるx軸支え16を挾んでその前後に位置するよう
に、すなわちy軸方向に並んで配されている。x軸支え
16の下面には、図2に示すように、x軸方向に延びる
x軸レール18が配されており、このx軸レール18に
は、該レール18に案内されてx軸方向に走行する案内
部20が配されている。そして、この案内部20に対象
物ステージ12と基準物ステージ14とが取付けられて
おり、これにより、両ステージ12、14が、一体とな
ってx軸方向に移動する。
【0014】図1に示すように、x軸支え16の右端部
には、両ステージ12、14をx軸方向に移動させて、
そのx軸方向における位置調整を行なうx軸方向位置調
整部22が設けられている。
【0015】x軸支え16の左端部には、y軸方向後方
に延びる断面L字状のy軸支え24が取付け固定されて
おり、図3に示すように、このy軸支え24の鉛直面に
は、y軸方向に延びるy軸レール26が設けられてい
る。
【0016】図1、2に示すように、対象物ステージ1
2と基準物ステージ14との上方には、それぞれ観測手
段たるカメラを取付けるためのカメラ取付部28、30
が配されている。このカメラ取付部28、30は、上下
方向に貫通する円形の取付け孔を有する矩形の板状部材
で、y軸方向に延びる水平腕32の両端に設けられてい
る。この水平腕32は、鉛直方向に延びる支持柱34の
上端に取付けられており、この支持柱34の下部には、
図3に示すように、y軸支え24のy軸レール26に案
内されて該レール26に沿って走行する案内部36が設
けられている。これにより、両カメラ取付部28、30
が、一体となってy軸方向に移動する。
【0017】図1に示すように、y軸支え24の前端
部、即ち、x軸支え16への取付け端部には、両カメラ
取付部28、30をy軸方向に移動させて、そのy軸方
向における位置調整を行なうy軸方向位置調整部38が
設けられている。
【0018】なお、x軸支え16の左右両端は、左右に
対峙する一対の板状の支持脚40、40に取付けられて
支持されている。
【0019】以下、この位置調整装置10の要部である
x軸及びy軸方向位置調整部22、38と対象物ステー
ジ12について詳細に説明する。
【0020】まず、x軸方向位置調整部22について図
1、2及び図4〜7を参照して説明する。
【0021】符号42は、対象物ステージ12と基準物
ステージ14とをx軸方向に移動させるためのワイヤで
あり、x軸支え16上にてx軸方向に走行するように配
されている。このワイヤ42は、x軸支え16のほぼ中
央に配された水平軸44に回動自在に取付けられた滑車
46と、x軸支え16の右端部においてy軸方向に向っ
て水平に配された回転軸であるシャフト48との間にか
け渡され、鉛直面内において走行する。そして、ワイヤ
42の上方走行路には、ワイヤ42を締付けるためのス
プリング50が配されている。
【0022】符号52は、基準物ステージ14をワイヤ
42に連結させるための連結金具であり、その下部が基
準物ステージ14上に取付けられ、上端部がワイヤ42
をその下方走行路において掴持している。
【0023】符号54は、シャフト48を回動自在に支
持するシャフト軸受部であり、x軸支え16上に取付け
られている。このシャフト軸受部54は、前後に貫通す
る貫通孔を備えた直方体ハウジング54aと、該貫通孔
の前後の開口部に配されてシャフト48を回動自在に支
持する前後のつば付きベアリング54b、54bとより
なる。
【0024】符号56は、シャフト48を回転させる早
送りハンドルであり、シャフト48の前端に取付けられ
ている。この早送りハンドル56とシャフト軸受部54
との間には、シャフト48と同軸に4枚の円環状板バネ
58、58…とUナット60が配されている。
【0025】符号62は、シャフト48の回転をワイヤ
42に伝達するためのプーリであり、シャフト48の後
端に取付け固定されている。このプーリ62には、その
外周にワイヤ42をかけるためのワイヤ溝62aが設け
られており、このワイヤ溝62aにワイヤ42が1回巻
かれてかけられている。なお、このプーリ62と上記の
Uナット60とによって、シャフト48はシャフト軸受
部54から抜脱しないように締付けられている。
【0026】符号64は、シャフト軸受部54とプーリ
62との間に配された平歯車よりなるウォームホイルで
あり、シャフト48と同軸、かつ、シャフト48に対し
て回動自在に配されている。このウォームホイル64の
外周に設けられた歯には、後述するウォーム68との接
触を良くするために、中央部で周方向に沿った中くぼみ
64aが形成されている。
【0027】符号66は、ウォームホイル64の回転力
をプーリ62に伝達する摩擦部材であるOリングであ
り、ゴムなどの弾性体よりなる。このOリング66は、
プーリ62の前方面にシャフト48と同軸に設けられた
円形のOリング溝62bに配されており、ウォームホイ
ル64の後方面に当接している。このOリング66は、
円環状板バネ58、58…によってウォームホイル64
に適度に押し付けられており、ウォームホイル64に対
して適度な摩擦力を有している。その摩擦力は、ウォー
ムホイル64を回転させるとき、ウォームホイル64と
ともにプーリ62を一体に回転させることのできるよう
な、即ちウォームホイル64の回転力をプーリ62に伝
達することができるような大きさを有する。換言すれ
ば、この摩擦力は、ウォームホイル64を回転させると
き、シャフト48の軸受構造やプーリ62にかけられた
ワイヤ42などによってOリング66に負荷される全て
の抵抗力に抗じて、プーリ62をウォームホイル64と
一体に回転させることができるように、その抵抗力より
も大きく設定されている。
【0028】符号68は、ウォームホイル64と噛合す
るウォームであり、鉛直に配されたウォーム軸70上に
形成されている。
【0029】符号72は、ウォーム軸70を回動自在に
支持するウォーム軸受部であり、シャフト軸受部54の
直方体ハウジング54aの左側壁に取付けられている。
このウォーム軸受部72は、前方壁を有して縦断面コ字
状に形成されその上下壁にそれぞれ上下方向に貫通する
円孔を有する基部72aと、下壁の円孔に配されてウォ
ーム軸70の下端を軸受するつば付きベアリング72b
と、上壁の円孔に配されてウォーム軸70を貫通状態に
て軸受するベアリング72cと、このベアリング72c
の上方にて基部72aにねじ止め固定されてベアリング
72cの上方への動きを規制する板状のベアリング押え
72dとよりなる。なお、ウォーム軸70には、ベアリ
ング72cの下面に当接するように段差70aが設けら
れており、この段差70aとベアリング72cとの当接
によって、ウォーム軸70のウォーム軸受部72からの
抜脱を防止している。
【0030】符号74は、ウォーム軸受部72をシャフ
ト軸受部54に取付けるためのL字状の板バネであり、
シャフト軸受部54の直方体ハウジング54aの左側壁
とウォーム軸受部72の基部72aの前方壁とにネジ止
めされている。このL字状板バネ74は、図5に示すよ
うに、ほぼ直角をなす両取付け壁面のなす角度を拡げる
ように付勢しており、これにより、ウォーム68をウォ
ームホイル64に押えつけてウォーム68とウォームホ
イル64とをぴったりと噛合わせ、両者間のガタツキを
防止している。
【0031】符号76は、ウォーム68とその下方のつ
ば付きベアリング72bとの間にてウォーム軸70と同
軸に配された4枚の円環状板バネである。この円環状板
バネ76、76…は、ウォーム68を上方に付勢してお
り、ウォーム軸受部72内におけるウォーム68の上下
方向の遊びをなくしている。
【0032】符号78は、ウォーム68を回転させる微
少送りハンドルであり、ウォーム軸70の上端に取付け
られている。
【0033】つぎに、このx軸位置調整部22の動作に
ついて説明する。
【0034】 早送りをするときには、早送りハンド
ル56を回す。この早送りハンドル56の回転によって
シャフト48が回転し、その回転力が直接プーリ62に
伝わってプーリ62が回転する。このとき、ウォームホ
イル64はウォーム68との噛合によってその回転が規
制されているので、プーリ62は、Oリング66とウォ
ームホイル64との間の摩擦力に逆らって回転する。す
なわち、ウォームホイル64上をOリング66が滑って
プーリ62が回転する。
【0035】このプーリ62の回転によって、そのワイ
ヤ溝62aの外周長に等しい長さだけ、ワイヤ42がx
軸方向に動き、ワイヤ42に連結された基準物ステージ
14と対象物ステージ12とが、x軸レール18に沿っ
て、その長さだけx軸方向に移動する。よって、早送り
ハンドル56の回転速度に応じた速度で両ステージ1
2、14を移動させることができる。
【0036】 微少送りをするときには、微少送りハ
ンドル78を回す。この微少送りハンドル78の回転に
よってウォーム68が回転し、その回転力が減速されて
ウォームホイル64に伝達され、ウォームホイル64が
回転する。このウォームホイル64の回転力が、Oリン
グ66との間の摩擦力によってプーリ62に伝達されて
プーリ62が回転する。すなわち、ウォームホイル64
とOリング66との間の摩擦力によって、ウォームホイ
ル64とプーリ62とが一体に回転する。
【0037】このプーリ62の回転によって、そのワイ
ヤ溝62aの外周長に等しい長さだけワイヤ42がx軸
方向に動き、ワイヤ42に連結された両ステージ12、
14が、x軸レール18に沿ってその長さだけx軸方向
に移動する。これにより、微少送りハンドル78の回転
速度が減速されて、ワイヤ42に伝達されるので、両ス
テージ12、14のx軸方向における位置の微調整が可
能となる。
【0038】 停止時においては、プーリ62がウォ
ームホイル64にOリング66を介して拘束されてお
り、このウォームホイル64がL字状板バネ74によっ
て付勢されたウォーム68とぴったりと噛合しているの
で、μ単位のガタつきもなく停止している。
【0039】なお、以上のように、早送り時において
は、ウォームホイル64とOリング66との間の摩擦力
に逆らって早送りハンドル56を回転させる。そのた
め、該摩擦力をあまり大きく設定しておくと、早送りハ
ンドル56を回転させにくく、操作性が悪くなるので、
この点も考慮して摩擦力を設定する。
【0040】つぎに、y軸方向位置調整部38について
図1、3、8を参照して説明する。なお、この位置調整
部38は、上述したx軸方向位置調整部22と基本的な
構成が同一であるため、特に説明しない限り同一の符号
を付したものは同一の構成を有するものとする。
【0041】この位置調整部38は、x軸方向位置調整
部22において、そのx軸方向をy軸方向に変換し、さ
らに、その水平方向と鉛直方向とを逆転させたものであ
る。すなわち、図1に示すように、ワイヤ42がy軸支
え24上において水平面内をy軸方向に走行するように
配され、またウォーム軸70が水平に、さらに、図8に
示すように、シャフト48が鉛直に配されている。そし
て、ワイヤ42と支持柱34とを連結する連結金具52
が、図3に示すように、支持柱34の中央部にてその左
側面に取付けられ、ワイヤ42をその右側走行路にて掴
持している。
【0042】図8に示すように、この位置調整部38で
は、早送りハンドル56のシャフト48に対する取付け
位置が、x軸方向位置調整部22と逆になっている。す
なわち、早送りハンドル56は、Uナット60側の端部
ではなく、プーリ62側の端部に取付けられている。そ
して、鉛直に配されたシャフト48には、上から順に早
送りハンドル56、プーリ62、Oリング66を介して
ウォームホイル64、シャフト軸受部54、4枚の円環
状板バネ58、58…、そしてUナット60が配されて
いる。そして、シャフト48の下端はUナット60とと
もにy軸支え24の水平部に設けられた凹部80内に配
されている。なお、シャフト軸受部54は、その直方体
ハウジング54aがy軸支え24の鉛直部に固定されて
いる。
【0043】この位置調整部38においても、x軸方向
位置調整部22と同様に動作して、ここでは、早送りハ
ンドル56を回転させることにより、カメラ取付部2
8、30をy軸方向において早送りで移動させ、また、
微少送りハンドル78を回転させることにより、カメラ
取付部28、30をy軸方向に微少送りで移動させて、
y軸方向における粗微動による位置調整が可能となって
いる。
【0044】つぎに、対象物ステージ12について図
1、2及び図9〜11を参照して説明する。
【0045】この対象物ステージ12は、図2に示すよ
うに、x軸レール18を走行する案内部20の下面に取
付けられてそこから前方に延設された連結部材100の
前面に鉛直に配されたレールガイド102に対して、ア
リにて係合している。
【0046】符号104は、水平面内において回転可能
に配された矩形板状の回転テーブルであり、その上面が
対象物を載置する載置面となっている。この回転テーブ
ル104の載置面にはその中心を通るようにx−y軸を
示す十字線106が刻まれている。この回転テーブル1
04の下面には、鉛直な支持軸であるテーブル軸108
が取付け固定されている。そして、このテーブル軸10
8の上端部には、回転テーブル104を支える円板状の
支え部108aが形成されている。
【0047】符号110は、回転テーブル104の下方
に配されてその回転を制御するクラッチプレートであ
る。このクラッチプレート110は、略円環状に形成さ
れており、その中空部に2つのつば付きベアリング11
2、112を介してテーブル軸108を回転自在に受入
れている。クラッチプレート110の上面には、テーブ
ル軸108と同軸に円形のOリング溝110aが設けら
れており、このOリング溝110aに摩擦部材であるO
リング114が配されて回転テーブル104の下面に当
接している。
【0048】符号116は、円環状のスペーサ118を
介してクラッチプレート110の下方に配され、テーブ
ル軸108を回動自在に支持するテーブル軸受部であ
る。このテーブル軸受部116は、上下方向に貫通する
貫通孔を有する直方体ハウジング116aと、この直方
体ハウジング116aの上下の開口部に配されてテーブ
ル軸108を回動自在に軸受するつば付きベアリング1
16b、116bとよりなる。
【0049】符号120は、テーブル軸108のテーブ
ル軸受部116からの抜脱を防止するためのUナットで
あり、4枚の円環状の板バネ122、122…を介して
テーブル軸108の下端に取付けられている。なお、こ
の円環状の板バネ122、122…は、Oリング114
を回転テーブル104に押圧するように付勢しており、
これにより、Oリング114と回転テーブル104との
間に適度な摩擦力が保たれている。
【0050】符号124は、テーブル軸受部116の前
方面に取付けられ、x軸方向に延びるマイクロメータ取
付板である。このマイクロメータ取付板124の先端に
は、単体形の棒形内側マイクロメータ126が、その前
後に移動するヘッド部126aを前方に、かつ、ヘッド
部126aの移動を調整する回転ハンドル部126bを
後方にして取付けられている。
【0051】符号128は、マイクロメータ126のヘ
ッド部126aにより押圧される押圧板であり、クラッ
チプレート110に取付けられている。この押圧板12
8の後端部には、コイルバネ130の一端が取付けられ
ており、コイルバネ130の他端は、マイクロメータ取
付板124に取付けられている。コイルバネ130は、
押圧板128が常にマイクロメータ124のヘッド部1
26aに接触するように、押圧板128を前方に付勢し
ている。すなわち、コイルバネ130は、クラッチプレ
ート110を図9における時計回りに回動するように付
勢している。
【0052】符号132は、テーブル軸受部116の直
方体ハウジング116aの後面に配されたラックレール
部である。このラックレール部132の後面には、レー
ルガイド102のアリ溝102aに係合する凸状のアリ
132aが上下方向に形成されている。そして、そのア
リ132aの中央に上下に延びるラック134が配され
ている。このラック134の歯は、水平方向に対して若
干傾斜するように形成されている。
【0053】符号136は、ラック134と噛合するピ
ニオンであり、レールガイド102の中央部に回動自在
に配されてx軸方向に延びる水平なピニオン軸138上
に形成されている。このピニオン136の歯は、ラック
134の歯と噛合するように水平方向に対して傾斜して
いる。
【0054】符号140は、ピニオン軸138を回転さ
せる上下動ハンドルであり、ピニオン軸138の右端に
取付けられている。
【0055】なお、上述したOリング114と回転テー
ブル104との間の適度な摩擦力は、クラッチプレート
110を回転させるとき、テーブル軸108の軸受構造
や回転テーブル104上の対象物などによってOリング
114に負荷される全ての抵抗力に抗じて、回転テーブ
ル104をクラッチプレート110と一体に回転させる
ことができるように、その抵抗力よりも大きく設定され
ている。また、この摩擦力は、回転テーブル104を回
転させるとき、コイルバネ130の付勢力によりOリン
グ114上を回転テーブル104が滑ってクラッチプレ
ート110を回転させないように、その付勢力よりも小
さく設定されている。
【0056】つぎに、この対象物ステージ12の動作に
ついて説明する。
【0057】 回転テーブル104の高さを調節する
際には、上下動ハンドル140を回転させる。すると、
ピニオン136とラック134とが係合して、レールガ
イド102に対してラックレール部132が上下に移動
する。そのため、回転テーブル104が上下に移動す
る。
【0058】 回転テーブル104を水平面内におい
て大きく回転させる場合、即ち回転テーブル104の角
度を早送りで調整する場合には、回転テーブル104を
手で直接回転させる。すると、回転テーブル104は、
クラッチプレート110のOリング114上を滑って、
手で回転させた角度だけ回転する。ここで、回転テーブ
ル104を図9において時計回りに回転させた場合に
は、クラッチプレート110が、押圧板128のマイク
ロメータ126のヘッド部126aへの当接によって回
転を規制されているので、回転テーブル104のみがO
リング114の摩擦力に逆らって回転する。また、図9
において反時計回りに回転させた場合には、Oリング1
14の摩擦力がコイルバネ130の付勢力よりも小さい
ため、クラッチプレート110の回転が規制され、回転
テーブル104のみがOリング114の摩擦力に逆らっ
て回転する。
【0059】 回転テーブル104を小さく回転させ
る場合、即ち回転テーブル104を微少送りで調整する
場合には、マイクロメータ126の回転ハンドル部12
6bを回転させる。すると、マイクロメータ126のヘ
ッド部126aが前後方向において移動して、押圧板1
28が前後方向において移動する。これによりクラッチ
プレート110が微少に回動し、回転テーブル104
が、Oリング114との間の摩擦力によってクラッチプ
レート110と一体になって回動する。
【0060】 停止時においては、回転テーブル10
4は、クラッチプレート110にOリング114を介し
て配されており、このクラッチプレート110が、押圧
板128とマイクロメータ126のヘッド部126a間
の当接と、コイルバネ130の付勢力とによって、回転
が規制されている。そのため、回転テーブル104は、
勝手に回転することがない。
【0061】以上のように、回転テーブル104を手で
直接回転させることにより、回転テーブル104の角度
を早送りで調整することができ、また、マイクロメータ
126の回転ハンドル部126bを回転させることによ
り、微少送りでその角度調整が可能となる。
【0062】なお、この対象物ステージ12において
は、上述したマイクロメータ126と押圧板128及び
コイルバネ130に代えて、クラッチプレート110上
にウォームホイルを設け、さらにこのウォームホイルと
噛合するようにウォームとこのウォームを回転させるハ
ンドルとを配してもよく、この場合にも、上記と同様、
回転ステージ104の粗微動による角度的な位置調整を
行なうことができる。
【0063】以上より構成される位置調整装置10にお
いては、両カメラ取付部28、30に150倍の拡大レ
ンズを備えたTVカメラ(不図示)をそれぞれ取付け、
これらカメラの映像をそれぞれ映し出すモニタ(不図
示)に接続する。そして、対象物ステージ12の回転テ
ーブル104上に対象物を載置し、基準物ステージ14
上に0.3mmの格子状目盛を付した液晶パネルを載置
する。
【0064】ここで、ある対象物における2点間の寸法
(第1地点と第2地点との距離)を測定する場合、まず
x軸方向及びy軸方向位置調整部22、38を用いて、
対象物ステージ12上を映し出すモニタが第1地点を映
し出すように位置を調整する。その際、まず早送りハン
ドル56を回転させて早送り調整を行ない、その後モニ
タを見ながら微少送りハンドル78を回転させて微少送
り調整を行なう。なお、この粗微動調整をする際に、必
要に応じて、回転テーブル104の高さを上下動ハンド
ル140で適宜に調整し、また、回転テーブル104上
の対象物の水平面内における角度的な位置を調整するた
めに、手で直接回転テーブル104を回転させて早送り
調整した後、マイクロメータ126を用いて微少送り調
整を行なう。そして、前記モニタが第1地点を映し出し
たとき、基準物ステージ14を映し出すモニタ上にて当
該格子目盛上における第1地点の位置を記憶させる。こ
のときこのモニタの画像処理により上記格子目盛を30
0分割して、1μ単位で第1地点の位置を特定してお
く。
【0065】つぎに、上記と同様にx軸方向及びy軸方
向位置調整部22、38を用いて、対象物ステージ12
上を映し出すモニタが第2地点を映し出すように両ステ
ージ12、14のx−y方向における位置を粗微動調整
する。そして、調整後、基準物ステージ14を映し出す
モニタ上における第2地点の位置を、先に記憶した第1
地点の位置と比較して、両者の距離をμ単位で測定す
る。これにより、2点間の寸法が得られる。
【0066】以上説明した本実施例の位置調整装置10
であれば、Oリング66、114の摩擦によって、早送
りと微少送りとを制御しているので、測定対象となる対
象物の位置やカメラなどの観測手段の位置を調整する場
合に、操作する部材、即ち例えば回転させるハンドルを
使い分けるのみで早送り調整と微少送り調整とを行なう
ことができる。そのため、切替部材などを操作して早送
りと微少送りとを切替えるものに比べて、操作性に優
れ、また、構造が簡易なので製造コストが低い。また、
手動による位置調整であって、モータを用いるものでな
いので製造コストが低い。
【0067】また、この位置調整装置10であると、x
−yステージ上に載置された対象物を観測手段によって
観測する場合に、そのx軸方向における粗微動調整につ
いてはステージを移動させ、y軸方向における粗微動調
整については観測手段を移動させて、これによりx−y
方向における位置調整を行なうので、ステージ又は観測
手段の一方のみを用いてx−y方向における位置調整を
する場合に比べて、構造を簡易にすることができ、よっ
て、コスト的に優れる。
【0068】なお、本実施例においては、摩擦部材とし
ていずれもOリング66、114を用いたが、上述した
ような摩擦力を有する弾性体であれば、Oリングに限ら
ず、例えば、矩形や円形の摩擦板などにより構成するこ
ともできる。
【0069】また、この位置調整装置10は、手動によ
り位置調整を行なうものであり、モータを用いてシャフ
トなどを回転させるものとは相違する。それは、手動だ
からこそOリングのような摩擦部材を用いて切替えなし
の粗微動調整を行なうことができるのであり、モータを
用いた場合には、上記摩擦部材における摩擦熱が大きい
ためその部分が劣化しやすく問題となる。
【0070】
【発明の効果】請求項1の位置調整装置であると、摩擦
部材によって、早送りハンドルと微少送りハンドルとの
いずれかを選択して回転させることによる早送りと微少
送りとの切替えを可能にしている。そのため、切替え部
材を操作することなく上記の切替えができるため操作性
が良好であり、また、装置構造が簡易であるため安価で
ある。また、摩擦部材のブレーキ作用により、停止時に
おける被調整部材の勝手な動きを防止することができ
る。
【0071】請求項2の位置調整装置であると、さら
に、摩擦部材をウォームホイルと動力伝達部材との間に
配するので、その製造が容易である。
【0072】請求項3の位置調整装置であると、回転テ
ーブルとクラッチプレートとの間に配された摩擦部材に
よって、回転テーブルと微少送り手段とのいずれかを選
択して操作することによる早送りと微少送りとの切替え
を可能にしている。そのため、切替え部材を操作するこ
となく上記の切替えができるため操作性が良好であり、
また、装置構造が簡易であるため安価である。また、摩
擦部材のブレーキ作用により、停止時における回転テー
ブルの勝手な動きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る位置調整装置10の平
面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】図1におけるB−B線断面図である。
【図4】位置調整装置10のx軸方向位置調整部22を
示す斜視図である。
【図5】x軸方向位置調整部22の平面図である。
【図6】図5におけるA−A線断面図である。
【図7】図5におけるB−B線断面図である。
【図8】位置調整装置10のy軸方向位置調整部38を
示す縦断面図である。
【図9】位置調整装置10の対象物ステージ12の平面
図である。
【図10】図9におけるA−A線断面図である。
【図11】図9におけるB−B線断面図である。
【符号の説明】
10……位置調整装置 12……対象物ステージ 14……基準物ステージ 22……x軸方向位置調整部 28、30……カメラ取付部 38……y軸方向位置調整部 48……シャフト 56……早送りハンドル 62……プーリ 64……ウォームホイル 66……Oリング 68……ウォーム 78……微少送りハンドル 104……回転テーブル 108……テーブル軸 110……クラッチプレート 114……Oリング 126……マイクロメータ 128……押圧板 130……コイルバネ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の回転によって該回転軸に連結さ
    れた被調整部材を動作させてその位置を調整する位置調
    整装置において、 前記回転軸に配され該回転軸を回転させる早送りハンド
    ルと、 前記回転軸に回動自在に配されたウォームホイルと、 前記回転軸とともに回転して前記被調整部材に前記回転
    軸の回転による動力を伝達する動力伝達部材と、 前記ウォームホイルと噛合するウォームと、 前記ウォームを回転させる微少送りハンドルと、 前記動力伝達部材に対して適度な回転抵抗を与え、か
    つ、前記ウォームの回転による前記ウォームホイルの回
    転力を前記動力伝達部材に伝達する摩擦部材とを備えた
    ことを特徴とする位置調整装置。
  2. 【請求項2】 前記摩擦部材が、前記ウォームホイルと
    前記動力伝達部材との間に配されて両者間で挟圧状態に
    支持されていることを特徴とする請求項1に記載の位置
    調整装置。
  3. 【請求項3】 鉛直な支持軸上に配されて回転する水平
    な回転テーブルと、 前記支持軸に回動自在に配されたクラッチプレートと、 前記クラッチプレートと前記回転テーブルとの間に挟圧
    状態に配され、前記クラッチプレートの回転力を前記回
    転テーブルに伝達する摩擦部材と、 前記回転テーブルの回転による前記クラッチプレートの
    回転を規制し、かつ、前記クラッチプレートを微少送り
    で回転させる微少送り手段とを備えたことを特徴とする
    位置調整装置。
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JP4150123B2 (ja) * 1999-03-10 2008-09-17 株式会社ミツトヨ 角度計

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