JP2620913B2 - 手動式チェンブロック - Google Patents

手動式チェンブロック

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JP2620913B2
JP2620913B2 JP22928293A JP22928293A JP2620913B2 JP 2620913 B2 JP2620913 B2 JP 2620913B2 JP 22928293 A JP22928293 A JP 22928293A JP 22928293 A JP22928293 A JP 22928293A JP 2620913 B2 JP2620913 B2 JP 2620913B2
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儀雄 上野
保雄 和田
宗信 本田
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象印チエンブロック株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は手動式チェンブロック、
詳しくは、一対のサイドプレート間に回転自由に支持さ
れたロードシーブをハンドホイルを介して回転駆動させ
るようにした手動式チェンブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種手動式チェンブロックとし
て、一対のサイドプレート間にロードシーブを回転自由
に支持し、該ロードシーブの軸孔に駆動軸を挿嵌させ
て、この駆動軸の軸方向一側にハンドホイルを設け、か
つ、該ハンドホイルの外周囲にホイルカバーを取付ける
と共に、前記駆動軸とハンドホイルとの間にはメカニカ
ルブレーキをもった伝動機構を介装させる一方、前記駆
動軸のハンドホイル側軸端に過負荷防止機構を、また、
ロードシーブ側軸端に減速歯車機構をそれぞれ介装させ
たものが知られている。また、以上の構成において前記
伝動機構は、前記駆動軸に螺着された駆動部材と、前記
駆動軸に相対回転不能に結合された従動部材と、該従動
部材に回転可能に支持された制動用爪車と、この爪車と
前記従動部材との間及び前記爪車と駆動部材との間にそ
れぞれ介装されたライニング板とから構成され、また、
前記サイドプレートの一方側には、前記爪車に常時噛合
するように付勢された制動用爪を支持して、この制動用
爪と前記爪車及び従動部材と駆動部材並びにライニング
板とにより前記メカニカルブレーキを構成している。さ
らに、前記過負荷防止機構は、前記駆動軸上で駆動部材
とハンドホイルとの間に介装されたライニング板と弾性
部材及び荷重設定調節部材とから成り、この荷重設定調
節部材を回転させて、前記弾性部材のライニング板に対
する押圧力を調節することにより、前記ハンドホイルが
駆動部材に対しスリップする荷重を設定するようにして
いる。
【0003】そして、荷物の荷揚げ作業時には、前記ハ
ンドホイルに掛設されたエンドレス状のハンドチェンを
引張操作して、前記ハンドホイルを正転駆動させると、
前記駆動部材が駆動軸に対し螺進されて、前記メカニカ
ルブレーキをもつ伝動機構を介して前記駆動軸が駆動さ
れ、この駆動軸の駆動に伴い前記減速歯車機構を介して
前記ロードシーブが回転され、該ロードシーブに掛設さ
れたロードチェンにより荷物の荷揚げが行われる。ま
た、荷物の荷揚げ作業時に、負荷側つまり前記ロードチ
ェン側に前記過負荷防止機構の荷重設定調節部材で設定
するスリップ荷重を越える荷重が作用すると、前記ハン
ドホイルは駆動部材に対しスリップし、それ以上の荷揚
げが中止され、このときの荷揚げ位置は前記メカニカル
ブレーキの作用で保持される。さらに、荷揚げした荷物
を荷下しする場合には、前記ハンドチェンを操作して前
記ハンドホイルを逆回転させると、前記駆動部材が駆動
軸に対し螺退され、前記メカニカルブレーキの作用・不
作用の繰り返しで前記ロードシーブが逆転され、荷物の
荷下しが徐々に行われるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上の従来
構造では、前記駆動軸上でハンドホイルの近くに過負荷
防止機構やメカニカルブレーキをもった伝動機構が介装
され、これら過負荷防止機構や伝動機構は、前記ハンド
ホイルの外周囲に設けたホイルカバーで保護されてはい
るものの、このホイルカバーには、該ホイルカバーに掛
設されたハンドチェンを挿通するためのチェン導通孔が
形成されていることから、このチェン導通孔を介して前
記ホイルカバー内に塵芥が入ったり、また、屋外で使用
するようなときには塵芥だけではなく雨水が入ったりし
て、これら塵芥や雨水などが前記過負荷防止機構や伝動
機構の各構成部材に侵入することがある。そして、塵芥
や雨水が前記過負荷防止機構に侵入したりすると、該過
負荷防止機構を構成する前記ライニング板の摩擦係数な
どが変わって、前記荷重設定調節部材で設定されたスリ
ップ荷重が勝手に変動するのであり、例えば塵芥が侵入
したときは、前記ライニング板の摩擦係数が大となっ
て、前記荷重設定調節部材で設定するスリップ荷重を越
えた荷重が前記ロードシーブに作用しても、前記ハンド
ホイルが駆動部材に対しスリップされることなく、それ
以上の荷揚げ作業が継続されたり、また、雨水が侵入し
たときには、前記ライニング板の摩擦係数が小となっ
て、前記荷重設定調節部材で設定するスリップ荷重を越
える以前に、前記ハンドホイルが駆動部材に対しスリッ
プして荷揚げ作業が中止されたりするのである。さら
に、前記伝動機構のメカニカルブレーキに塵芥や雨水が
侵入した場合にも、該メカニカルブレーキを構成する前
記ライニング板の摩擦係数などが変わって制動特性や、
制動解除特性が変化し、例えば雨水が侵入したときに
は、前記ライニング板の摩擦係数が小となって予め設定
された制動力が低下し、荷揚げした荷物を荷下しするよ
うな場合に、前記メカニカルブレーキの機能が損なわれ
て荷物の荷下しを徐々に行うことができない不具合が生
ずるのである。
【0005】本発明の目的は、ハンドホイルのホイルカ
バーの内部に塵芥や雨水が入ることがあっても、この塵
芥なとが過負荷防止機構に侵入し、スリップ荷重が狂う
のを防止することができる手動式チェンブロックを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、サイドプレート1,2間に支持
されるロードシーブ3と、このロードシーブ3を駆動す
る駆動軸7と、該駆動軸7を駆動する駆動部材23及び
この駆動部材23に回転自由に支持されるハンドホイル
8とホイルカバー15とを備え、前記駆動部材23とハ
ンドホイル8との間にライニング板30,31と弾性部
材33及び荷重設定調節部材34とから成る過負荷防止
機構21を設けた手動式チェンブロックにおいて、前記
ハンドホイル8のボス部8aに、前記駆動部材23の鍔
部及び荷重設定調節部材34の外周面に近接する内周面
をもち、前記過負荷防止機構21を覆うカバー90を設
けたのである。
【0007】また、請求項2記載の発明は、前記カバー
90を筒状部材で形成して、その軸方向一端側を前記ハ
ンドホイル8のボス部8aに一体的に結合したのであ
る。
【0008】さらに、請求項3記載の発明は、前記カバ
ー90の軸方向外側端部に、前記荷重設定調節部材34
の外側に位置して前記過負荷防止機構21の軸方向外側
を覆う端板91を取付けたのである。
【0009】また、請求項4記載の発明は、前記駆動軸
7の過負荷防止機構側軸端部を、前記過負荷防止機構2
1の外側に延ばして前記ホイルカバー15側に軸受し、
前記駆動軸7の延長部に前記ハンドホイル8の軸方向外
方への移動を規制するホイル止め40を設けると共に、
前記カバー90の軸方向外側端部に前記荷重設定調節部
材34の軸方向外側を覆う端板92を取付け、この端板
92に前記ホイル止め40の外周面に近接する内周面9
2aを設けたのである。
【0010】さらに、請求項5記載の発明は、前記端板
92の内周面92aと前記ホイル止め40の外周面41
aとの間に、シール材93を介装したのである。
【0011】また、請求項6記載の発明は、前記駆動軸
7と駆動部材23との間に、この駆動軸7に結合される
従動部材22と制動用爪車24と制動用爪27及びライ
ニング板25,26とから成るメカニカルブレーキ9を
もった伝動機構10を設けると共に、前記カバー90
に、前記ハンドホイル8のボス部8aに対し軸方向内方
に延びる延長部90Aを設け、この延長部90Aの延長
端部内周面を前記制動用爪車24の外周部に近接させた
のである。
【0012】さらに、請求項7記載の発明は、前記制動
用爪車24の外周部に、ボス部24bに対し軸方向内方
に延びる筒状部24cを備え、この筒状部24cの外周
面に前記制動用爪27が係合する歯部24aを設けると
共に、前記筒状部24cの外周面外側部に前記カバー9
0の軸方向内方に延びる延長部90Aの延長端部内周面
を近接させたのである。
【0013】また、請求項8記載の発明は、前記制動用
爪車24の筒状部24cを前記従動部材22の外周面を
覆うように設け、この外周面と前記筒状部24cの内周
面との間にシール材94を設けたのである。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明ては、前記ハンドホイル8
のボス部8aに、前記駆動部材23の鍔部及び荷重設定
調節部材34の外周面に近接する内周面をもち、前記過
負荷防止機構21を覆うカバー90を設けているから、
前記ハンドホイル8のホイルカバー15内に塵芥や雨水
が入ることがあっても、この塵芥や雨水が前記過負荷防
止機構21の各構成部材内に侵入するのを防止できるの
であり、従って、前記過負荷防止機構21を構成する前
記ライニング板31の摩擦係数などが変動して前記荷重
設定調節部材34によるスリップ荷重が変動したりする
のを阻止でき、この荷重設定調節部材34により予め設
定したスリップ荷重を基に前記ロードシーブ3を駆動し
て安全な荷揚げ作業を行うことができるのである。
【0015】また、請求項2記載の発明では、前記カバ
ー90を筒状部材で形成して、その軸方向一端側を前記
ハンドホイル8のボス部8aに一体結合しているため、
ハンドホイル8を利用してシール構造を構成でき、従っ
て、構造簡単としながら、前記過負荷防止機構21の各
構成部材内に塵芥や雨水が侵入するのを防止できるので
ある。
【0016】さらに、請求項3記載の発明では、前記カ
バ−90の軸方向外側端部に、前記荷重設定調節部材3
4の外側に位置して前記過負荷防止機構21の軸方向外
側を覆う端板91を取付けているから、前記カバー90
と前記端板91とでもって、前記過負荷防止機構21を
有効に被覆でき、従って、この過負荷防止機構21の各
構成部材内に塵芥だけではなく雨水が侵入するのを効果
的に防止できるのである。つまり、以上の作用において
塵芥が侵入したときには前記ライニング板31の摩擦係
数が大となって、前記荷重設定調節部材34で設定する
スリップ荷重を越えた荷重が前記ロードシーブ3に作用
しても、前記ハンドホイル8が前記駆動部材23に対し
てスリップされることなく、それ以上の荷揚げ作業が継
続されるのであり、一方、雨水が侵入したときには、前
記ライニング板31の摩擦係数が小となって、前記荷重
設定調節部材34で設定するスリップ荷重を越える以前
に、前記ハンドホイル8が前記駆動部材23に対しスリ
ップして荷揚げ作業が中止されたりするのであるが、塵
芥や雨水の侵入を防止できることから、前記荷重設定調
節部材34で予め設定したスリップ荷重を基に前記ロー
ドシーブ3を駆動して安全な荷揚げ作業を行うことがで
きるのである。
【0017】また、請求項4記載の発明では、前記駆動
軸7の過負荷防止機構側軸端部を、前記過負荷防止機構
21の外側に延ばして前記ホイルカバー15側に軸受し
たから、駆動軸7の支持強度を向上でき、従って、前記
ハンドホイル8の駆動操作時、負荷が大きくとも軸撓み
を少なくできるし、軸変形を防止できるのであって、駆
動力の伝達効率を向上でき、ハンドホイルの操作性も向
上できるのであり、しかも、前記駆動軸7の延長部に前
記ハンドホイル8の軸方向外方への移動を規制するホイ
ル止め40を設けると共に、前記カバー90の軸方向外
側端部に前記荷重設定調節部材34の軸方向外側を覆う
端板92を取付け、この端板92に前記ホイル止め40
の外周面に近接する内周面92aを設けているから、前
記したように、駆動軸7の支持強度を向上できる作用が
得られながら前記カバー90と前記端板92及びホイル
止め40との簡単な構成でもって、前記過負荷防止機構
21の各構成部材内に塵芥などが侵入するのを防止でき
るのである。
【0018】さらに、請求項5記載の発明は、前記端板
92の内周面92aと前記ホイル止め40の外周面41
aとの間にシール材93を介装させたから、前記端板9
2の内周面92aと、前記ホイル止め40の外周面41
aとの間の隙間を前記シール材93でシールでき、従っ
て、前記過負荷防止機構21の各構成部材内に塵芥や雨
水が侵入するのをより確実に防止できるのである。
【0019】また、請求項6記載の発明は、前記駆動軸
7と駆動部材23との間に、この駆動軸7に結合される
従動部材22と制動用爪車24と制動用爪27及びライ
ニング板25,26とから成るメカニカルブレーキ9を
もった伝動機構10を設けると共に、前記カバー90に
は、前記ハンドホイル18のボス部8aに対し軸方向内
方に延びる延長部90Aを設けて、この延長側端部内周
面を前記制動用爪車24の外周面に近接させたから、前
記ハンドホイル8のホイルカバー15内に侵入する塵芥
などが過負荷防止機構21内に入り込むのをより有効に
防止できると共に、前記塵芥などが前記伝動機構10の
メカニカルブレーキ9のライニング板側に侵入するのも
防止できるのである。
【0020】さらに、請求項7記載の発明は、前記制動
用爪車24の外周部に、ボス部24bに対し軸方向内方
に延びる筒状部24cを備え、この筒状部24cの外周
面に前記制動用爪27が係合する歯部24aを設けると
共に、前記制動用爪車24の外周面外側部に前記カバー
90の軸方向内方に延びる延長部90Aの延長端部内周
面を近接させたから、該延長部90Aと前記制動用爪車
24とにより、この爪車24を有効利用しながら塵芥な
どが前記過負荷防止機構21のライニング板30及び前
記メカニカルブレーキ9の各ライニング板側に侵入する
のを確実に防止できるのである。
【0021】また、請求項8記載の発明は、前記制動用
爪車24の筒状部24cを前記従動部材22の外周面を
覆うように設け、この外周面と前記筒状部24cの内周
面との間にシール材94を設けたから、前記筒状部24
cと従動部材22との間の隙間を前記シール材94によ
りシールできて、過負荷防止機構21のみならず前記メ
カニカルブレーキ9のライニング板25,26側に塵芥
や雨水が侵入するのをより有効に防止できるのであり、
従って、過負荷防止機構21のスリップ荷重が変動する
のを防止できる上、更に前記メカニカルブレーキ9の制
動力特性や制動解除特性が変動したりするのも確実に阻
止できるのである。つまり、前記メカニカルブレーキ9
に塵芥や雨水が侵入した場合、前記ライニング板の摩擦
係数などが変わり、例えば雨水が侵入したときには、前
記ライニング板の摩擦係数が小となって制動力が低下
し、荷揚げした荷物を荷下しするような場合に、前記メ
カニカルブレーキ9の機能が損なわれて荷物の荷下しを
徐々に行うことができなくなるのであるが、雨水などの
侵入を確実に防止できることから、前記メカニカルブレ
ーキ9の制動特性及び制動解除特性が変化することな
く、該メカニカルブレ−キ9の機能を良好に発揮でき
て、荷物の荷下しを確実に行うことができるのである。
しかも、前記シール材94は、前記制動用爪車24にお
ける筒状部24cの内周面と前記従動部材22の外周面
との間に介装されているため、前記ハンドホイル8の回
転操作に伴い前記駆動部材23が螺進したり螺退して
も、前記シール材94が影響を受けることなく、該シー
ル材94による確実なシール機能を発揮させることがで
きるし、また、メカニカルブレ−キ9の機能を阻害する
こともない。
【0022】
【実施例】図1は手動式チェンブロックの第1実施例を
示しており、一対の第1及び第2サイドプレート1,2
間には、ロードチェン4を掛設するロードシーブ3が軸
受5,6を介して回転自由に支持され、このロードシー
ブ3の軸孔には駆動軸7が挿嵌され、その軸方向一端側
にはエンドレス状のハンドチェン80が掛設されるハン
ドホイル8を設けて、該ハンドホイル8と前記駆動軸7
との間にメカニカルブレーキ9を備えた伝動機構10を
設け、また、前記駆動軸7の軸方向他端側には複数の減
速ギヤをもつ歯車減速機構11を設け、前記ハンドチェ
ン80におけるハンドホイル8の駆動操作により、この
駆動力が前記伝動機構10及び歯車減速機構11を介し
て前記ロードシーブ3に伝達され、該ロードシーブ3に
掛設されるロードチェン4の負荷側に連結するフックな
どから成る吊下具(図示せず)が巻上げられたり巻下げ
られたりするようになっている。
【0023】前記サイドプレート1,2は、複数のステ
ーボルト12により所定間隔をおいて固定されており、
これら各サイドプレート1,2の上部側には、フック1
3を取付けるための取付軸14を設けている。
【0024】前記第1サイドプレート1には、前記ハン
ドホイル8を被覆し、そのハンドチェン80を挿通させ
るためのチェン導通孔15aを設けたホイルカバー15
が添設され、また、前記第2サイドプレート2には前記
歯車減速機構11を覆うギヤカバー16が添設され、前
記ステーボルト12に螺着するナット17により固定さ
れている。
【0025】また、前記ハンドチェン80とハンドホイ
ル8及び伝動機構10は、駆動機構20を構成するもの
であって、この駆動軸機構20は過負荷防止機構21を
備えている。
【0026】前記伝動機構10は、前記駆動軸7に相対
回転不能に結合(図面ではねじ結合)されている従動部
材22と、前記駆動軸7に螺着されている駆動部材23
及び前記従動部材22と駆動部材23との各鍔部間に介
装され、前記従動部材22に回転自由に支持される歯部
24aをもった制動用爪車24と、この爪車27を挟ん
だ両側で前記従動部材22と制動用爪車24との間に介
装される左右一対のライニング板25,26とにより構
成しており、前記第1サイドプレート1には爪ばね44
により前記制動用爪車24側に付勢され、該制動用爪車
24の歯部24aに噛合する制動用爪27を爪軸28を
介して揺動可能に枢着し、この制動用爪27と前記制動
用爪車24及び従動部材22と駆動部材23並びにライ
ニング板25,26とにより前記メカニカルブレーキ9
を構成している。
【0027】また、前記過負荷防止機構21は、前記駆
動部材23の筒状ボス部23aに前記ハンドホイル8
を、ワンウェイクラッチ29を介して正転駆動方向に対
し回転自由に支持すると共に、前記駆動部材23の鍔部
とハンドホイル8のボス部8aとの間に第1ライニング
板30を設け、前記駆動部材23の筒状ボス部23aに
おける前記ハンドホイル8の外側には、第2ライニング
板31と前記筒状ボス部23aと共回りする押え板32
と皿ばねから成る弾性部材33とを順次挿嵌し、この弾
性部材33の外側に、該弾性部材33の押圧力を調節し
て前記ハンドホイル8が駆動部材23に対しスリップす
る荷重を設定する荷重設定調節部材34を螺着して構成
している。
【0028】更に、前記歯車減速機構11は、前記駆動
軸7の軸端に一体に形成される第1ギヤ35と、この第
1ギヤ35に噛合し、中間軸36,36に支持される一
対の第2ギヤ37,37と、前記中間軸36,36に支
持される一対の第3ギヤ38,38、及び前記ロードシ
ーブ3の延長部に結合され、前記第3ギヤ38,38に
噛合する第4ギヤ39とにより構成されている。
【0029】また、前記ホイルカバー15とギヤカバー
16との駆動軸7に対する対向部位には、ラジアル軸受
18,19を設け、該各軸受18,19を介して前記駆
動軸7の軸方向両端が前記ロードシーブ3とは独立状に
支持している。つまり、前記駆動軸7の一端側を前記ギ
ヤカバー16側に延長させて、その延長部をラジアル軸
受19を介して前記ギヤカバー16に支持させると共
に、前記駆動軸7の他端側を前記ホイルカバー15側に
延長させて、該ホイルカバー15に形成した凹陥部15
bに介装するラジアル軸受18を介して前記駆動軸7の
他端側を支持させている。
【0030】そして、以上の構成において、前記ハンド
チェン80を引張操作してハンドホイル8を正転駆動さ
せると、前記過負荷防止機構21及びメカニカルブレー
キ9をもつ伝動機構10を介して前記駆動軸7が駆動さ
れ、この駆動力が前記歯車結合機構11を介して前記ロ
ードシーブ3に伝わり、該ロードシーブ3を駆動回転さ
せ、このロードシーブ3に掛設するロードチェン4の負
荷側、つまり先端にフックをもち荷物を吊下げる負荷側
を巻上げ、該荷物の荷揚げ作業が行われるのである。
【0031】また、前記荷物の荷揚げ作業時、負荷側に
前記過負荷防止機構21の荷重設定調節部材34により
設定するスリップ荷重を越える荷重が作用すると、前記
ハンドホイル8は駆動部材23に対しスリップし、それ
以上の荷揚げが中止され、また、斯く荷揚げされた荷揚
げ位置は前記メカニカルブレーキ9の作用で保持され
る。
【0032】さらに、荷揚げした荷物を荷下しする場合
には、前記ハンドチェン80を操作してハンドホイル8
を逆転駆動させることにより行うのであって、このハン
ドホイル8の逆転駆動により前記駆動部材23が螺退
し、前記メカニカルブレーキ9の作用・不作用の繰り返
しで前記ロードシーブ3が逆転され、前記荷物の荷下し
が徐々に行われるのである。
【0033】しかして、図1に示した第1実施例は、以
上の手動式チェンブロックにおいて、前記ハンドホイル
8のボス部8aにおける軸方向外側に筒状部材から成る
カバー90を一体に形成して、このカバー90により前
記過負荷防止機構21を構成する第2ライニング板31
と弾性部材33及び荷重設定調節部材34の全外周囲を
覆うと共に、前記ハンドホイル8における前記ボス部8
aの軸方向内側には、内方に延びるカバ−延長部90A
を一体に設け、この延長部90Aの延長端部を前記制動
用爪車24の外周部に近接させ、前記過負荷防止機構2
1の第1ライニング板30と、前記伝動機構10を構成
する前記駆動部材23の鍔部及び前記メカニカルブレー
キ9を構成する第2ライニング板26の外周囲を覆うよ
うにしている。
【0034】以上のように、前記カバー90の軸方向外
端部内周面を、前記荷重設定調節部材34の外周面に近
接させて、前記過負荷防止機構21の第2ライニング板
31及び弾性部材33の外周面全体を被覆し、また、前
記延長部90Aの延長端部を前記制動用爪車24に近接
させて、前記過負荷防止機構21のライニング板30
と、前記伝動機構10を構成する前記駆動部材23の鍔
部及び前記メカニカルブレーキ9を構成するライニング
板26との外周囲全体を被覆することにより、前記ホイ
ルカバー15のチェン導通孔15aから内部に塵芥など
が入ることがあっても、この塵芥などが前記過負荷防止
機構21の各構成部材内に侵入するのを有効に防止で
き、従って、前記ライニング板30,31の摩擦係数な
どが変動して前記荷重設定調節部材34によるスリップ
荷重が勝手に変動したりするのを阻止でき、この荷重設
定調節部材34で予め設定したスリップ荷重に基づき前
記ロードシーブ3により確実な荷揚げ作業を行うことが
できるのである。しかも、前記カバー90の延長部90
Aで前記メカニカルブレーキ9のライニング板26に塵
芥が侵入するのも阻止できることから、このライニング
板26の摩擦係数などが勝手に変動したりするのもなく
し得るのであって、前記メカニカルブレーキ9による所
定の制動力も確保でき、前記ロードシーブ3を介して確
実な荷下し作業を行うことができるのである。さらに、
前記カバー90は、前記ハンドホイル8のボス部8aに
一体に突出形成されているため、このハンドホイル8を
利用して前記シール構造を形成でき、従って、構造簡単
としながら、前記過負荷防止機構21やメカニカルブレ
ーキ9の各構成部材内に塵芥が侵入するのを防止できる
のである。
【0035】また、図1の実施例では、前記駆動軸7の
過負荷防止機構側軸端部を前記ホイルカバー15側に延
長させて、その延長部を前記ホイルカバー15の凹陥部
15bに介装したラジアル軸受18を介して支持するか
ら、前記駆動軸7の駆動機構側における支持強度を向上
でき、前記ハンドホイル8の操作でロードシーブ3を駆
動するとき、その駆動負荷が大きくとも前記駆動軸7が
緩むのを少なくできるし、軸変形を防止できるのであっ
て、前記ロードシーブ3への駆動力の伝達効率を向上で
きるし、軸撓みによる音鳴りも防止できるのである。ま
た、図1の実施例では、前記駆動軸7の延長部に前記駆
動部材23、ひいてはハンドホイル8の軸方向外方への
移動を規制するホイル止め40を設けている。このホイ
ル止め40は、前記ラジアル軸受18の外輪と対向し、
該外輪への当接により前記ハンドホイル8の軸方向移動
を規制する規制部41と、この規制部41と一体形成さ
れ、前記駆動部材23を介して前記ハンドホイル8の軸
方向移動を受止める受止部42とを備え、この受止部4
2と前記ラジアル軸受18の内輪との間に前記駆動軸7
に止着されるスナップリング43を介装させて構成して
いる。
【0036】次に、図2で示した第2実施例を説明す
る。この第2実施例は、前記カバー90の軸方向外側端
部に、前記荷重設定調節部材34の外側に位置して前記
過負荷防止機構21の軸方向外側全体を覆う円板形状の
端板91を着脱可能なボルト91aを介して取付たもの
である。
【0037】斯くするときには、前記カバー90と前記
端板91とでもって、前記過負荷防止機構21の各構成
部材内に塵芥や雨水が侵入するのも確実に防止できる
し、また、駆動軸7のねじ軸部、即ち、前記駆動部材2
3を螺着するねじ軸部への雨水の侵入を防止できるので
あり、従って、これら塵芥や雨水により前記過負荷防止
機構21を構成する前記ライニング板31の摩擦係数な
どが変わって、前記荷重設定調節部材34で設定された
スリップ荷重が勝手に変動したりするのをより効果的に
防止できるし、また、前記駆動軸7の雨水侵入による発
錆で、前記駆動部材23の螺進、螺退動作が悪くなるの
も防止できる。
【0038】尚、以上のように、前記第1カバー90A
の軸方向外側端部に、前記過負荷防止機構21の軸方向
外側全体を覆う前記端板91を取付るときには、図1で
示すものとは異なり、前記駆動軸7の他端側に前記ラジ
アル軸受18を設けることなく、この駆動軸7の一端側
をラジアル軸受19に支持させ、前記駆動軸7の他端側
を前記ロードシーブ3の軸孔に、ニードル軸受等の軸受
を介して支持し、また、前記駆動軸7の軸端部には、前
記駆動部材23のボス部23a内に介入するナット7a
を螺着固定して、前記駆動部材23の軸方向移動を規制
するのである。また、図2の構成において前記過負荷防
止機構21の荷重設定調節部材34を調節操作するとき
には、前記ホイルカバー15を取外し、かつ、前記端板
91を取外すことにより簡単に行うことができる。
【0039】次に図3に示した第3実施例を説明する。
この第3実施例は、図1に示した駆動軸7の支持構造を
両軸受支持構造とした上で、前記カバー90の軸方向外
側端部に、前記荷重設定調節部材34の軸方向外側を覆
うドーナツ形状の端板92をボルト92bで着脱可能に
取付け、この端板92に前記ホイル止め40における規
制部41の外周面に近接する内周面92aを設けたもの
である。斯くするときには、駆動軸7をホイルカバ−1
5で支持する構造を採りながら前記カバー90で過負荷
防止機構21の外周囲を被覆できるだけではなく、前記
端板92で過負荷防止機構21の外側方も被覆できるの
であり、しかも、前記端板92の内周面92aは前記ホ
イル止め40における規制部41の外周面に近接させて
いることから、前記カバー90と端板92及びホイル止
め40との簡単な構成でもって前記過負荷防止機構21
の各構成部材内に塵芥などが侵入するのを有効に防止で
きるのである。従って、前記駆動軸7を前記ラジアル軸
受18で支持してその支持強度を向上し、前記した効果
が得られながら、前記荷重設定調節部材34で設定され
たスリップ荷重が勝手に変動するのを防止できて、この
荷重設定調節部材34で設定したスリップ荷重に基づき
前記ロードシーブ3を介して確実な荷揚げ作業を行うこ
とができる。
【0040】さらに、以上の構成とする場合には、図4
で示したように、この端板92の内周面92aと前記ホ
イル止め40における規制部41の外周面41aとの間
に、前記端板内周面92aに保持したOリングから成る
シール材93を介装させることが好ましい。斯くすると
きには、前記端板92の内周面92aと前記ホイル止め
40における規制部41の外周面41aとの間の隙間を
前記シール材93でシールできるから、前記過負荷防止
機構21の各構成部材内に塵芥だけではなく雨水が侵入
するのも確実に防止できるのである。
【0041】尚、図4においては、前記カバ−延長部9
0Aの内周面と駆動部材23の鍔部外周面との間に前記
鍔部外周面に保持したOリングから成るシール材96を
介装している。
【0042】次に図5に示した第4実施例を説明する。
この第4実施例は、前記メカニカルブレーキ9の制動用
爪車24の外周部に、ボス部24aに対し軸方向内方に
延び、前記従動部材22の鍔部外周とライニング板25
とを覆う筒状部24cを設けて、この筒状部24cの外
周面に前記制動用爪27が係合する歯部24aを設ける
と共に、前記カバ−90の延長部90Aの延長端部内周
面を、制動用爪車24の外周面外側部に近接させたので
ある。即ち、図5の第3実施例では、前記制動用爪車2
4の外周一部に切欠段部24eを形成して、この切欠段
部24eの外周面に前記カバー90の延長部90Aにお
ける延長端部内周面90をオーバーラップさせている。
斯くするときには、前記過負荷防止機構21のライニン
グ板30のみならずメカニカルブレーキ9のライニング
板26への塵芥などの侵入を防止できるのである。
【0043】更には、図6で示した第5実施例を説明す
る。この第5実施例は、前記メカニカルブレーキ9を構
成する前記制動用爪車24の外周部に、そのボス部24
bに対し軸方向内方に延び、前記従動部材22とメカニ
カルブレーキ9のライニング板25とを覆う第1筒状部
24cと軸方向外方に延び前記駆動部材23の鍔部から
前記過負荷防止機構21の第1ライニング板30を覆う
第2筒状部24dとを一体に形成して、前記第1筒状部
24cの外周面に前記制動用爪27が係合する前記歯部
24aを設けると共に、前記第2筒状部24dの外周面
に前記カバー90の延長部90Aの延長端部内周面を近
接状にオーバーラップさせたものである。
【0044】以上の構成によれば、前記制動用爪車24
の第1筒状部24c及び第2筒状部24dと前記カバー
90の延長部90Aとにより、過負荷防止機構21のみ
ならず前記メカニカルブレーキ9に塵芥などが侵入する
のを防止できるのであり、従って、前記ハンドホイル8
及び制動用爪車24を有効利用しながら過負荷防止機構
21とメカニカルブレ−キ9との両方に塵芥などが侵入
するのを阻止でき、前記各ライニング板の摩擦係数など
が変わったりするのを防止できる。
【0045】また、図6に示した構成において、前記従
動部材22における鍔部の外周面と前記第1筒状部24
cの内方側外周面との間に、従動部材22の鍔部に保持
したOリングから成るシール材94を介装させるのが好
ましいし、また、前記第2筒状部24dと延長部90A
との間にも、前記第2筒状部24dで保持したOリング
から成るシール材95を介装するのが好ましい。
【0046】しかして、前記シール材94により前記筒
状部24cと従動部材22の鍔部との間をシールするこ
とができるため、前記メカニカルブレーキ9のライニン
グ板25側に塵芥だけではなく雨水が侵入するのも確実
に防止できるのであり、また、前記シール材95で前記
第2筒状部24dと延長部90Aとの隙間をシールでき
るから、前記メカニカルブレ−キ9のライニング板26
及び過負荷防止機構21のライニング板30への雨水等
の侵入を回避できる。しかも、前記シール材94は、前
記第1筒状部24cの内周面と前記従動部材22の鍔部
外周面との間に介装し、また、前記シール材95は前記
第2筒状部24dの外周面と延長部90Aの内周面との
間に介装しているから、駆動部材23が螺進したり螺退
する場合でも、これら各シール材94,95は、そのシ
ール機能に何ら影響を受けることなく、確実なシール機
能を発揮させることができるし、また、メカニカルブレ
−キの機能を阻害することもない。
【0047】また、図6の第5実施例では、図2の第2
実施例と同様に、前記カバー90の軸方向外側端部に、
前記荷重設定調節部材34の外側に位置して前記過負荷
防止機構21の軸方向外側全体を覆う円板形状の端板9
1を取付け、この端板91で前記過負荷防止機構21の
各構成部材内に塵芥だけではなく水が侵入するのを確実
に防止できるようにしているが、図3に示した第3実施
例又は図7に示したように図4に示した第3実施例の変
形例に適用してもよい。即ち、図7の実施例では、図4
と同様前記カバー90の軸方向外側端部に、前記荷重設
定調節部材34の軸方向外側を覆うドーナツ形状の端板
92を取付け、この端板92の内周面と前記ホイル止め
40における規制部41の外周面との間に前記シール材
93を介装させると共に、前記駆動軸7の外周面と前記
ホイル止め40における規制部41の内周面との間にシ
ール材96を介装させたものである。斯かる構成とする
ときには、前記駆動軸7を前記ラジアル軸受18で支持
でき、その支持強度を向上できながら前記各シール材9
3,94,95,96を介して前記メカニカルブレーキ
9と過負荷防止機構21との各構成部材に塵芥だけでは
なく雨水の侵入を一層確実かつ良好に防止できるし、ま
た、駆動軸7のねじ軸部への侵入も防止でき、これらメ
カニカルブレーキ9と過負荷防止機構21との作用を確
実に発揮することができるのである。
【0048】また、図4及び図7に示したラジアル軸受
18は、市販のシール付きベアリングを使用することが
好ましく、斯くするときには、前記過負荷防止機構21
の各構成部材側への塵芥や雨水の侵入を一層良好に阻止
できながら駆動軸7のねじ軸部への侵入も防止できるの
である。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、前記ハンドホイル8のボス部8aに、前記
駆動部材23の鍔部及び荷重設定調節部材34との外周
面に近接する内周面をもち、前記過負荷防止機構21を
覆うカバー90を設けたから、前記ハンドホイル8のホ
イルカバー15内に塵芥が入ることがあっても、この塵
芥が前記過負荷防止機構21の各構成部材内に侵入する
のを防止できるのであり、従って、前記過負荷防止機構
21を構成する前記ライニング板30,31の摩擦係数
などが変動して前記荷重設定調節部材34によるスリッ
プ荷重が勝手に変動したりするのを阻止でき、この荷重
設定調節部材34により予め設定したスリップ荷重に基
づき前記ロードシーブ3を介して確実な荷揚げ作業を行
うことができるのである。
【0050】また、請求項2記載の発明では、前記カバ
ー90を筒状部材で形成して、その軸方向一端側を前記
ハンドホイル8のボス部8aに一体結合したから、この
ハンドホイル8を利用して構造簡単としながら、前記過
負荷防止機構21の各構成部材内に塵芥が侵入するのを
防止できるのである。
【0051】さらに、請求項3記載の発明では、前記カ
バー90の軸方向外側端部に、前記荷重設定調節部材3
4の外側に位置して前記過負荷防止機構21の軸方向外
側を覆う端板91を取付けているため、前記カバー90
と前記端板91との簡単な構成でもって、前記過負荷防
止機構21の各構成部材内に塵芥だけではなく雨水が侵
入するのも確実に防止できるのであり、従って、これら
塵芥や雨水により前記過負荷防止機構21を構成する前
記ライニング板31の摩擦係数などが変わって、前記荷
重設定調節部材34で設定されたスリップ荷重が勝手に
変動したりするのを一層確実に防止できるのである。
【0052】また、請求項4記載の発明によれば、前記
駆動軸7の過負荷防止機構側軸端部を、前記過負荷防止
機構21の外側に延ばして前記ホイルカバー15側に軸
受したから、駆動軸7の支持強度を向上でき、従って、
ハンドホイル8の駆動操作による軸撓みを少なくできる
し、軸変形を防止できるのであって、ロードシーブ3に
伝達する駆動力の伝達効率を向上できハンドホイル8の
操作性も向上できるのであり、しかも、前記駆動軸7の
延長部に前記ハンドホイル8の軸方向外方への移動を規
制するホイル止め40を設けると共に、前記カバー90
の軸方向外側端部に前記荷重設定調節部材34の軸方向
外側を覆う端板92を取付け、この端板92に前記ホイ
ル止め40の外周面に近接する内周面92aを設けたか
ら、前記駆動軸7の支持強度を向上できる効果が得られ
ながら、前記カバー90と前記端板92及びホイル止め
40との簡単な構成でもって、前記過負荷防止機構21
の各構成部材内に塵芥などが侵入するのを防止できるの
である。
【0053】さらに、請求項5記載の発明では、前記端
板92の内周面92aと前記ホイル止め40の外周面4
1aとの間にシール材93を介装させたから、前記端板
92の内周面92aと前記ホイル止め40の外周面41
aとの間の隙間を前記シール材93でシールでき、従っ
て、前記過負荷防止機構21の各構成部材内に塵芥や水
が侵入するのをより確実に防止できるのである。
【0054】また、請求項6記載の発明によれば、前記
駆動軸7と駆動部材23との間に、この駆動軸7に結合
される従動部材22と制動用爪車24と制動用爪27及
びライニング板25,26とから成るメカニカルブレー
キ9をもった伝動機構10を設けると共に、前記カバー
90にはハンドホイル8のボス部8aに対し軸方向内方
に延びる延長部90Aを設けて、この延長端部内周面を
前記制動用爪車24の外周面に近接させたから、前記ハ
ンドホイル8のホイルカバー15内に侵入する塵芥など
が過負荷防止機構21に入り込むのを有効に防止できる
と共に、前記塵芥などが前記伝動機構10のメカニカル
ブレーキ9のライニング板側に侵入するのも防止できる
のである。
【0055】さらに、請求項7記載の発明では、前記制
動用爪車24の外周部に、ボス部24bに対し軸方向内
方に延びる筒状部24cを備え、この筒状部24cの外
周面に前記制動用爪27が係合する歯部24aを設ける
と共に、前記制動用爪車24の外周面外側部に前記カバ
ー90の軸方向内方に延びる延長部90Aの延長端部内
周面を近接させたから、該延長部90Aと前記制動用爪
車24とにより、この爪車24を有効利用しながら塵芥
などが前記過負荷防止機構21のライニング板30及び
前記メカニカルブレーキ9の各ライニング板側に侵入す
るのを確実に防止できるのである。
【0056】また、請求項8記載の発明では、前記制動
用爪車24の筒状部24cを前記従動部材22の外周面
を覆うように設け、この外周面と前記筒状部24cの内
周面との間にシール材94を設けたから、前記筒状部2
4cと従動部材22との隙間を前記シール材94により
シールできて、過負荷防止機構21のみならず、前記メ
カニカルブレーキ9のライニング板25,26に塵芥や
雨水が侵入するのも確実に防止できるのであり、従っ
て、過負荷防止機構21のスリップ荷重が変動するのを
防止できるだけてなく、前記メカニカルブレーキ9の制
動力が変動したりするのも阻止できるのである。しか
も、前記シール材94は、前記制動用爪車24における
筒状部24cの内周面と前記従動部材22の外周面との
間に介装されているため、前記ハンドホイル8の回転操
作に伴い前記駆動部材23が螺進したり螺退しても、前
記シール材94が影響を受けることなく、該シール材9
4による確実なシール機能を発揮させることもできる
し、また、メカニカルブレ−キ9の機能を阻害すること
もないのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の手動式チェンブロックの第1実施例を
示す縦断面図である。
【図2】同チェンブロックの第2実施例を示す断面図で
ある。
【図3】同じく第3実施例を示す断面図である。
【図4】第3実施例の変形をを示す断面図である。
【図5】同じく第4実施例を示す断面図である。
【図6】同じく第5実施例を示す断面図である。
【図7】第5実施例の変形を示す断面図である。
【符号の説明】
1,2 サイドプレート 3 ロードシーブ 7 駆動軸 8 ハンドホイル 8a ボス部 9 メカニカルブレーキ 10 伝動機構 15 ホイルカバー 21 過負荷防止機構 22 従動部材 23 駆動部材 24 制動用爪車 24a 歯部 24b ボス部 24c 筒状部 25,26 ライニング板 27 制動用爪 31 ライニング板 32 弾性部材 34 荷重設定調節部材 40 ホイル止め 41a 外周面 90 防塵カバー 90a 内周面 91,92 端板 92a 内周面 93,94 シール材

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイドプレート(1)(2)間に支持さ
    れるロードシーブ(3)と、このロードシーブ(3)を
    駆動する駆動軸(7)と、該駆動軸(7)を駆動する駆
    動部材(23)及びこの駆動部材(23)に回転自由に
    支持されるハンドホイル(8)とホイルカバー(15)
    とを備え、前記駆動部材(23)とハンドホイル(8)
    との間にライニング板(30)(31)と弾性部材(3
    3)及び荷重設定調節部材(34)とから成る過負荷防
    止機構(21)を設けた手動式チェンブロックにおい
    て、 前記ハンドホイル(8)のボス部(8a)に、前記駆動
    部材(23)の鍔部及び荷重設定調節部材(34)の外
    周面に近接する内周面をもち、前記過負荷防止機構(2
    1)を覆うカバー(90)を設けていることを特徴とす
    る手動式チェンブロック。
  2. 【請求項2】 カバー(90)は筒状部材から成り、そ
    の軸方向一端側がハンドホイル(8)のボス部(8a)
    に一体的に結合されている請求項1記載の手動式チェン
    ブロック。
  3. 【請求項3】 カバー(90)の軸方向外側端部には、
    荷重設定調節部材(34)の外側に位置して過負荷防止
    機構(21)の軸方向外側を覆う端板(91)を取付け
    ている請求項1又は2記載の手動式チェンブロック。
  4. 【請求項4】 駆動軸(7)の過負荷防止機構側軸端部
    は、過負荷防止機構(21)の外側に延びていて、ホイ
    ルカバー(15)側に軸受されており、前記駆動軸
    (7)の延長部には、ハンドホイル(8)の軸方向外方
    への移動を規制するホイル止め(40)が設けられ、 カバー(90)の軸方向外側端部には荷重設定調節部材
    (34)の軸方向外側を覆う端板(92)が取付けられ
    ていて、この端板(92)には前記ホイル止め(40)
    の外周面に近接する内周面(92a)を備えている請求
    項1記載の手動式チェンブロック。
  5. 【請求項5】 端板(92)の内周面(92a)とホイ
    ル止め(40)の外周面(40a)との間に、シール材
    (93)が介装されている請求項4記載の手動式チェン
    ブロック。
  6. 【請求項6】 駆動軸(7)と駆動部材(23)との間
    には、駆動軸(7)に結合される従動部材(22)と制
    動用爪車(24)と制動用爪(27)及びライニング板
    (25)(26)とから成るメカニカルブレーキ(9)
    をもった伝動機構(10)が設けられており、ハンドホ
    イル(8)のボス部(8a)に設けるカバー(90)
    は、前記ボス部(8a)に対し軸方向内方に延びる延長
    部(90A)をもち、この延長部(90A)の延長端部
    内周面が前記制動用爪車(24)の外周部に近接してい
    る請求項1記載の手動式チェンブロック。
  7. 【請求項7】 制動用爪車(24)の外周部には、ボス
    部(24b)に対し軸方向内方に延びる筒状部(24
    c)を備え、この筒状部(24c)の外周面に制動用爪
    (27)が係合する歯部(24a)を設けており、前記
    制動用爪車(24)の外周面外側部にカバー(90)の
    軸方向内方に延びる延長部(90A)の延長端部内周面
    を近接させている請求項6記載の手動式チェンブロッ
    ク。
  8. 【請求項8】 制動用爪車(24)の筒状部(24c)
    は従動部材(22)の外周面を覆っており、この外周面
    と前記筒状部(24c)の内周面との間にシール材(9
    4)を設けている請求項7記載の手動式チェンブロッ
    ク。
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JP22928293A Expired - Lifetime JP2620913B2 (ja) 1993-09-14 1993-09-14 手動式チェンブロック

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JPH0781890A (ja) 1995-03-28

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