JP2620859B2 - 熱陰極型イオン源 - Google Patents

熱陰極型イオン源

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JP2620859B2
JP2620859B2 JP21025987A JP21025987A JP2620859B2 JP 2620859 B2 JP2620859 B2 JP 2620859B2 JP 21025987 A JP21025987 A JP 21025987A JP 21025987 A JP21025987 A JP 21025987A JP 2620859 B2 JP2620859 B2 JP 2620859B2
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勇蔵 桜田
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日本真空技術株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、主としてイオン注入装置に使用される熱陰
極型のイオン源に関する。
(従来の技術) 従来、イオン注入装置のイオン源として、第1図示の
ような、真空の室a内に、フランジbから延びるSUS製
パイプの支柱cで支えられた固定ベースdを設け、これ
にイオン引き出し用のスリットeとガス導入口fとを周
壁に形成したモリブデン製の中空箱形のアークチャンバ
ーgをねじhにより固定し、該アークチャンバーg内に
その外部のフィラメント電極i、iと接続されるタング
ステン製フィラメントjを設けるようにしたものが知ら
れている。各フィラメント電極i、iの一端はフランジ
bを介して室aの外部のリード線kに接続され、もう一
端には押え板oをねじ止めした構造のフィラメントクラ
ンプlによりフィラメントjが接続固定される。また該
ガス導入口fには直接SUS製のガスパイプmが差し込ま
れ、室aの外部から該ガスパイプmを介してアークチャ
ンバーg内にガスが導入される。nはフランジbにリー
ド線kをねじ止めする固定部で、その内部にフレオンを
循環され冷却が施される。該フィランメンjの軸方向に
沿って室aの外部から磁界が加えられる。
この従来のものは、室aの外部の電源からリード線
k、フィラメント電極i、i及びクランプlを介してフ
ィラメントjに電流を流すと共に該フィラメントjが陰
極でアークチャンバーgが陽極となるようにマイナス10
0V程度のアーク電圧を与えると該アークチャンバーg内
で放電が起り、そこに導入されたガスがイオン化する。
このイオンはアークチャンバーgのスリットeと対向す
るところに設けた引出電極(図示してない)の電圧によ
り該アークチャンバーg内からビーム状に引き出され、
イオン注入に供される。
(発明が解決しようとする問題点) 以上のような従来のものは、アークチャンバーgが固
定ベースdにねじhで取付けされているため組立時にア
ークチャンバーgの位置ずれが生じ易く、その前方に設
けられる引出電極との相対的関係に狂いを生じて引き出
されるイオンビームのビーム電流が減少し、イオン源の
性能を低下させる欠点があり、またアークチャンバーg
は比較的高温になるためこれに差し込まれたSUS製ガス
パイプmの差込部が溶解してガスの流通を阻害する欠点
がある。
更にスリットeの寸法はイオン種やビーム電流に合せ
て設定され、イオン種やビーム電流が変わると該寸法を
変える必要が生じ、また使用中にスリットeが消耗する
と交換しなければならないが、該スリットeはアークチ
ャンバーgと一体に構成されているので、その全体を交
換して適した寸法のスリットのものを選ばなければなら
ず、該アークチャンバーgは通常Mo製であるので高価に
つく不都合がある。更にイオン源を長時間使用するとフ
ィラメントjが消耗するので交換し、またアークチャン
バーg内がフィラメントjのスパッタで汚れるのでその
クリーンナップを要するが、アークチャンバーgの取外
しにはガスパイプを外す必要があり、しかも該フィラメ
ントjを固定するクランプlのねじが高温により変形す
るためその取外しが困難になり、フィラメントj及びア
ークチャンバーgを固定ベースdから外すことが難しく
なる。フィラメントj、クランプl、アークチャンバー
g内にはAs等の有毒物質が付いていることがあり、取外
しの作業を素手で行なえないのでこれらの部品を簡単に
取外せる構成とすることが望まれる。
本発明の目的は従来のイオン源のこうした欠点や不都
合等を解消することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明では、真空の室内に設けられた固定ベースに、
イオン引き出し用のスリットとガス導入口とを周壁に形
成した中空のアークチャンバーを固定し、該アークチャ
ンバー内にその外部のフィラメント電極とフィラメント
クランプを介して接続されるフィラメントを設けるよう
にしたものに於いて、該固定ベースに、該アークチャン
バーの1部を埋入して位置設定する凹入部を形成すると
共に一端にガスパイプが接続され他端が該ガス導入口と
連通するガス通路を形成し、該アークチャンバーのスリ
ットが形成される壁部を該アークチャンバーの本体と分
離自在に構成して該本体を固定ベースに係着手段により
着脱自在に取付け、該フィラメント電極の端部を2叉状
に形成してその間にフィラメントの端部を着脱自在に挾
持するフィラメントクランプに構成することにより、前
記問題点を解決するようにした。
(作 用) ガスパイプからガス通路及びガス導入口を介してアー
クチャンバー内にガスを導入し、フィラメント電極を介
してフィラメントに電流を流すと共に該フィラメントを
陰極としアークチャンバーを陽極とするマイナス100V程
度の電位差を与えると、アークチャンバー内に放電が生
じ、その内部のガスがイオン化され、スリットからその
前方の引出電極の電位によりイオンビームとなって引き
出される。イオン源の使用時間が経過すると、フィラメ
ントの消耗やイオンの衝突によるスリットの消耗或いは
フィラメントのスパッタによるアークチャンバー内の汚
れが生じ、フィラメントやスリットの交換、アークチャ
ンバー内の清掃が必要なるが、その時にはフィラメント
電極の2叉状の端部を拡げ、アークチャンバーの本体を
固定ベースに取付ける係着手段を外し、ガスパイプを取
外さずにアークチャンバー全体を固定ベースから簡単に
取外すことが出来る。
そしてフィラメントを抜き出してこれを新しいものと
交換するか、スリットを形成した壁部をアークチャンバ
ーの本体から外して新しいスリットを有する壁部と交換
し或いは該本体内を清掃したのち、フィラメントの端部
をフィラメント電極の2叉状の端部に挾持させると共に
アークチャンバー本体を固定ベースの凹入部に埋入して
係着手段により取付固定する。この場合、スリットを形
成した壁部がアークチャンバー本体から分離出来るの
で、別途に用意した壁部と交換するだけで、スリットの
寸法への変更や新しいスリットに取換え出来、高価なア
ークチャンバー本体はそのまま使用し得て無駄がなく、
保守のコストが安価になる。またアークチャンバー本体
は固定ベースの凹入部に於いて位置が設定され、その前
方の引出し電極との位置関係を正確に再現出来、イオン
ビーム電流の減少を防げ組立が容易になる。
イオン源の使用中はアークチャンバーが高温になる
が、ガスパイプはチタン製の固定ベースに取付けられ、
直接アークチャンバーに触れていないのでガスパイプの
溶損によるガスの不通が防げる。
(実施例) 本発明の実施例を図面に基づき説明すると、第3図に
於いて符号(1)は真空の室、は該室(1)の室壁に気
密に取付けされるフランジ、(3)は該フランジ(2)
に設けたSUS製の円柱(4)に固定されたTi製の固定ベ
ース、(5)は中空箱形のMo製のアークチャンバーを示
す。
該アークチャンバー(5)の周壁にはイオン引き出し
用のスリット(6)とガス導入口(7)とが設けられ、
その内部には絶縁体(8)を介してタングステン製のフ
ィラメント(9)を挿通させ、その両端は中間の連結部
(10)で連結したフィラメント電極(11)(11)に夫々
接続される。
以上の構成は従来のものと特に変わりがないが、本発
明のものでは、該固定ベース(3)を一枚の板状のもの
で構成し、その前面に、アークチャンバー(5)の本体
(5a)の一部を丁度埋入出来る凹入部(12)を形成する
と共に該アークチャンバー(5)のガス導入口(7)と
対応する個所にガス通路(13)を形成し、該アークチャ
ンバー(5)のスリット(6)が形成される壁部(5b)
を該アークチャンバー(5)の箱形の本体(5a)と分離
させ、該本体(5a)と壁部(5b)は第8図示のように該
本体(5a)の上下の側板(5c)(5c)に植込み固定した
Ta製のピン(5d)と壁部(5b)に形成したピン穴(5e)
との係合により互に分離自在となるようにし、該本体
(5a)をその側面に形成した凹部(14)と固定ベース
(3)のビス(15a)を中心に旋回する爪片(15)とが
係合する係着手段(16)により固定ベース(3)へ着脱
自在に取付けるようにした。更に各フィラメント電極
(11)(11)をMo製としその端部を分割して2叉状(11
a)に形成し、その間にフィラメント(9)の端部を挾
持するクランプ(22)に構成し、図示のものでは2叉状
(11a)の部分を貫通するMo製のビス(17)を設け、こ
れを緩めるとフィラメント(9)が着脱されるようにし
た。
(18)はフランジ(2)を介して延びるフィラメント
電極(11)の根部(11b)に差し込まれてリード線(1
9)を接続するコネクターを示し、該コネクター(18)
には該根部(11b)を周囲から挟圧するばね(20)とフ
レオン等の冷媒の循環通路(21)を設けるようにした。
(23)はフランジ(2)を介して外部から導入されガ
ス通路(13)の一端にねじ込みにより接続したSUS製の
ガスパイプである。
図示の実施例のものは各リード線(19)からフィラメ
ント電極(11)、フィラメントクランプ(22)を介して
例えば180Aの電流をフィラメント(9)に通電し、該フ
ィラメント(9)にマイナス100Vの電位を与えて陰極と
し、アークチャンバー(5)をアース電位の陽極とす
る。そしてガスパイプ(23)からガス通路(13)を介し
てアークチャンバー(5)内に例えばBF3ガスを導入す
るとフィラメント(9)からの熱電子とアーク放電とに
より該ガスが電離され、Bイオンが発生する。該イオン
は壁部(5b)のスリット(6)からその前方の引出し電
極(図示してない)により引き出され、イオン注入に供
される。
イオン源の使用時間が経過すると、フィラメント
(9)が消耗し、スパッタによりアークチャンバー
(5)内が汚れ、スリット(6)が消耗するので、フィ
ラメント(9)やスリット(6)の交換、アークチャン
バー(5)内の清掃を要するが、その場合各クランプ
(22)のビス(17)を緩めると共に各爪片(15)を回動
するとアークチャンバー(5)の全体がフィラメント
(9)と共に固定ベース(3)からガスパイプ(23)を
外すことなく簡単に取外せるのでフィラメント(9)の
交換を簡単に行なえ、また取外したアークチャンバー
(5)の壁部(5b)は本体(5a)から分離出来るので、
内部の清掃や壁部(5b)を交換して新たな寸法のスリッ
ト(6)を設けることが容易に行なえる。
取外したアークチャンバー(5)は再び固定ベース
(3)に取付けられるが、該固定ベース(3)にはアー
クチャンバー(5)の一部が埋入する凹入部(12)が形
成されているので、そこにアークチャンバー(5)を収
め、係着手段(16)を操作するだけで正確に位置設定を
行なえ、前方の引出電極との位置ずれを防止することが
出来る。更にアークチャンバー(5)を固定したのちこ
れにフィラメント(9)を挿通し、その各端部をフィラ
メント電極(11)の2叉状のクランプ(22)に保持させ
るとイオン源の組立が完了する。
(発明の効果) 以上のように本発明によるときは、固定ベースに凹入
部とガス通路を形成し、該凹入部にアークチャンバーを
収めて係着手段で固定ベースに取付け、フィラメント電
極の端部を2叉状のクランプに構成してフィラメントを
保持するようにしたので、簡単にアークチャンバーを固
定ベースから取外せると共に所定の位置に正確に組付け
得、スリットを形成した壁部をアークチャンバーの本体
と分離自在に構成したので、アークチャンバー内の清掃
が容易でスリットの交換もチャンバー全体を変えること
なく安価に行なえ、ガスパイプはアークチャンバーに直
接接続されないのでガスパイプの溶損による不通を防止
出来る等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来例の一部截断正面図、第2図は第1図のII
−II線断面図、第3図は本発明の実施例の一部截断正面
図、第4図は第3図の要部の拡大図、第5図は第3図の
V−V線に沿った側面図、第6図は第3図のVI−VI線に
沿った側面図、第7図はコネクターの拡大断面図、第8
図はアークチャンバーの分解斜視図である。 (1)……真空の室、(3)……固定ベース (5)……アークチャンバー、(6)……スリット (7)……ガス導入口、(9)……フィラメント (11)……フィラメント電極、(5a)……本体 (5b)……壁部、(12)……凹入部 (13)……ガス通路、(16)……係着手段 (22)……フィラメントクランプ、(23)……ガスパイ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空の室内に設けられた固定ベースに、イ
    オン引き出し用のスリットとガス導入口とを周壁に形成
    した中空のアークチャンバーを固定し、該アークチャン
    バー内にその外部のフィラメント電極とフィラメントク
    ランプを介して接続されるフィラメントを設けるように
    したものに於いて、該固定ベースに、該アークチャンバ
    ーの1部を埋入して位置設定する凹入部を形成すると共
    に一端にガスパイプが接続され他端が該ガス導入口と連
    通するガス通路を形成し、該アークチャンバーのスリッ
    トが形成される壁部を該アークチャンバーの本体と分離
    自在に構成して該本体を固定ベースに係着手段により着
    脱自在に取付け、該フィラメント電極の端部を2叉状に
    形成してその間にフィラメントの端部を着脱自在に挾持
    するフィラメントクランプに構成したことを特徴とする
    熱陰極型イオン源。
JP21025987A 1987-08-26 1987-08-26 熱陰極型イオン源 Expired - Lifetime JP2620859B2 (ja)

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