JPH05251031A - イオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置

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JPH05251031A
JPH05251031A JP8051392A JP8051392A JPH05251031A JP H05251031 A JPH05251031 A JP H05251031A JP 8051392 A JP8051392 A JP 8051392A JP 8051392 A JP8051392 A JP 8051392A JP H05251031 A JPH05251031 A JP H05251031A
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ion source
ion
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JP8051392A
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Naohito Tanaka
尚人 田中
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メンテナンスを容易に行うこと。 【構成】 ソースチャンバの蓋体をなすバックプレート
3に、導電性の支柱32〜34を介して絶縁性材料より
なる中間プレート6を取り付け、イオン源装置2に固定
された支柱61〜64を、中間プレート6に着脱自在に
取り付ける。またイオン源装置2と中間プレート6との
間に導電性ストラップを介在させ、所定の電気的接続を
行う。イオン源装置2のフィラメント23の両端に並行
状に第1の導電棒41a、41bを固定し、この導電棒
41a、41bに変形自在な接続体51、52を介し
て、相互距離の広い第2の導電棒42a、42bを接続
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン注入装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造プロセスにおい
て、半導体ウエハに不純物をイオンとして注入するため
には、一般にイオン源から引き出されたイオンを、質量
分析マグネット及び加速管を通した後静電偏光板によ
り、X、Y方向に走査して、所定のパターンで半導体ウ
エハに注入するイオン注入装置が用いられている。この
ようなイオン注入装置のイオン源装置としては、アーク
チャンバ内に、アノード電極と当該チャンバを貫通する
棒状のフィラメントとを設け、アノード電極及びフィラ
メント間に電圧を印加すると共にアークチャンバ内に原
料ガスを導入してプラズマ化し、このプラズマから引き
出し電極によりイオンを引き出すフリーマン型の装置が
一般に知られている。
【0003】ここで本発明者等は、フリーマン型とは方
式の異なる新しいイオン源装置として、フィラメントと
アノート電極との間に電圧を印加して所定のガスから第
1のプラズマを発生させると共に、この第1のプラズマ
中から電子を引き出して所定の原料ガスに照射すること
により第2のプラズマを発生させ、チャンバに設けられ
たスリットから第2のプラズマ中のイオンを引き出す電
子ビーム励起イオン源装置を開発し、検討している。こ
の装置は第1のプラズマの電子を利用して第2のプラズ
マからイオンを引き出しているため、低いイオンエネル
ギーから高いイオン電流密度が得られる点で非常に有利
である。
【0004】ところでイオン注入装置においては、ソー
スチャンバと呼ばれる円筒状の真空容器内にイオン源装
置が配置されており、イオン源装置はソースチャンバの
一端側開口部の蓋体をなすバックプレートに支柱を介し
て固定されている。図7はこのようなイオン源装置の従
来の固定構造を示す図である。この例においてイオン源
装置1は、第1のプラズマを発生するための電子生成室
11と第2のプラズマを発生するためのイオン生成室1
2とからなり、電子生成室11内にはU字状のフィラメ
ント13が設けられると共に、フィラメント13の両端
部にバックプレート14に向かって並行状に延びる導電
棒15a、15bの一端が接続され、他端がバックプレ
ート14に固定されている。更にイオン源装置1とバッ
クプレート14との間には、支柱16、導電性のストラ
ップ17、ガス管18a、18bなどが接続されおり、
イオン源装置は、バックプレート14を介してソースチ
ャンバに対して装着、取り外しが行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでイオン源装置
においては、プラズマ中のイオンによりイオン出力スリ
ット等がスパッタ、エッチングされて消耗し、またスパ
ッタやエッチングによる飛散物がイオン引き出し電極の
表面に被着、堆積するため、定期的にイオン源装置1を
ソースチャンバ内から取り出して分解し、上述の部品の
交換あるいはクリーニング等のメンテナンスを行う必要
がある。
【0006】この場合イオン源装置1と、バックプレー
ト14とが一体となっていると、メンテナンス作業が不
便であるため、イオン源装置1をバックプレート14か
ら取り外すことが必要である。
【0007】しかしながら導電棒15a、15bや支柱
16をメンテナンスを行う度にバックプレート14に対
して着脱するとシール部材が摩耗して気密性が悪くなっ
てしまう。なおイオン源装置1が高温に加熱されるた
め、支柱16等とイオン源装置1の壁部との熱膨脹の差
によりこれら結合部には大きな力が加わって結合部が歪
んでいるので、イオン源装置1側で上述の取り外しを行
うことは得策ではない。
【0008】またフィラメント13はU字状に形成され
ており、イオン注入時には1000℃から3000℃付
近もの高温に加熱されるため、熱膨脹によりその形状が
開く方向に即ち両端部が開くように変形し、このためフ
ィラメント13の両端部に接続されている導電棒15
a、15bが拡開しようとするが、導電棒15a、15
bの他端側はシール性を確保するためにバックプレート
14に強固に固定されている。この結果バックプレート
14における導電棒15a、15bの固定用のネジ部に
フィラメント13の拡開方向の力が集中してネジ部を潰
してしまい、メンテナンス時にネジ部をドリルで壊さな
ければならないこともあり、メンテナンスに多大な労力
と時間を費やしてしまうのみならず、ネジ部あるいはバ
ックプレート14自体を交換しなければならず、コスト
低減の妨げとなっていた。なおイオン源装置2側の接続
部については、イオン源装置2が高温になることからイ
オン源装置2と導電棒15a、15bとの熱膨脹の差に
より大きな力が加わり、着脱することは困難である。
【0009】本発明は、このような事情のもとになされ
たものであり、その目的は、メンテナンスを容易に行う
ことのできるイオン注入装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、真空
容器に装着される保持体に、支持部材を介してイオン源
装置が支持され、このイオン源装置内の屈曲したフィラ
メントの両端部から延び出した導電棒の先端部が前記保
持体に固定されているイオン注入装置において、前記導
電棒の各々を、イオン源装置から長さ方向に第1の導電
棒と第2の導電棒とに分割し、第2の導電棒の分割側端
部を夫々第1の導電棒の分割側端部同士間の内方側また
は外方側に位置させ、第1の導電棒の分割側端部と第2
の導電棒の分割側端部とを、前記フィラメントの熱膨脹
力により変形する導電性の接続体により接続したことを
特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、真空容器に装着される
保持体に、支持部材を介してイオン源装置が支持される
イオン注入装置において、前記保持体とイオン源装置と
の間に中間結合体を配置し、当該中間結合体を導電性の
支持部材により前記保持体に支持させ、前記中間結合体
とイオン源装置との間に支持部材及び導電路部材を介在
させ、少なくとも支持部材を中間結合体に対して着脱自
在に取り付けたことを特徴とする。この場合中間接続体
を絶縁材にすることが望ましい。
【0012】請求項4の発明は、真空容器の開口部に装
着される蓋体に、支持部材を介してイオン源装置が支持
されるイオン注入装置において、前記蓋体に位置決め用
の係合部を形成すると共に、前記真空容器に前記係合部
と係合する位置決め用の被係合部を形成し、前記係合部
を被係合部に係合した状態で蓋体を真空容器に装着する
ことによりイオン源装置が位置決めされることを特徴と
する。
【0013】請求項5の発明は、容器に装着される保持
体に、支持部材を介してイオン源装置が支持され、この
イオン源装置と保持体との間にはガス供給管が設けられ
ているイオン注入装置において、前記ガス供給管が凹状
に屈曲して伸びるように構成したことを特徴とする。
【0014】
【作用】先ず保持体例えば蓋体を真空容器に装着する場
合、蓋体の係合部と真空容器の被係合部とを係合させる
ことにより、イオン源装置の出力イオンビームの軸が所
定位置となるように自動的に位置設定される。そしてイ
オンを出力するときにフィラメントが高温に加熱され導
電棒が拡開するが、導電棒の分割側端部の接続体がフィ
ラメントの熱膨脹力即ち導電棒の拡開力により変形し、
このため導電棒と蓋体との固定部に、また接続体と導電
棒との接続部にも大きな力が加わらないので、固定部や
接続部におけるネジ部を潰すことがなく、分解を容易に
行うことができる。
【0015】更にイオン源装置と蓋体との間に例えば絶
縁性の中間結合体を設けているので、この中間結合体と
支柱とを着脱することによりイオン源装置を蓋体に対し
て固定、取り外しを行うことができ、従ってメンテナン
スが容易になり、中間結合体における支柱間等の絶縁構
造も簡単である。そしてまたイオン源装置と蓋体との間
のガス供給管を例えばS字状に屈曲させれば、部品の寸
法誤差等により、イオン源装置と蓋体との距離よりガス
供給管の両端距離が短くなってもガス供給管を引き伸ば
すことによりその接続を行うことができる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の実施例を示す図である。同図
において2はイオン源装置であり、後述の支柱などを介
して、保持体に相当する円形状のバックプレート3に固
定されている。このバックプレート3はこの例では図2
に示すように真空容器であるソースチャンバ30の蓋体
をなすものであり、ソースチャンバ30に装着されるこ
とによって、イオン源装置2がソースチャンバ30内に
設置される。そしてイオン源装置2は後述のように非常
に高温になるので、バックプレート3の温度上昇を抑え
るためにイオン源装置2の表面及びソースチャンバ30
の内面を黒色に着色し、更にはバックプレート3に冷却
手段を設けること、例えばバックプレート3内に冷媒流
路を埋没することが望ましい。
【0017】前記イオン源装置2は、各々導電性高融点
材料例えばモリブテンからなる電子生成室21とイオン
生成室22とを備えており、電子生成室21内には、両
端が電子生成室21の背面側に固定されたU字状の例え
ばタングステンからなるフィラメント23が設けられて
いる。
【0018】前記フィラメント23の両端には、夫々導
電路部材である導電棒41、42の一端側が接続され、
これら導電棒41(42)は、イオン源装置2からバッ
クプレート3に向けて並行状に延び出すと共に、例えば
イオン源装置2とバックプレート3との中間部よりも若
干バックプレート3側に寄った位置にて、長さ方向に第
1の導電棒41a(42a)と第2の導電棒41b(4
2b)とに分割されており、第2の導電棒41b、42
bの相互離間距離が第1の導電棒41a、42aの相互
離間距離よりも広くなるように設定されている。
【0019】前記第1の導電棒41a、42aの分割側
端部(バックプレート3側の端部)と第2の導電棒41
b、42bの分割側端部(イオン源装置2側の端部)と
の間には、フィラメント23の熱膨張に伴う第1の導電
棒41a、42aの拡開力により変形する接続体51、
52が接続されており、この接続体51、52は、図
1、図3に示すように耐蝕性材料例えば銀製の薄い帯状
板の中央部をU字形に屈曲させて、長さ方向に変形する
ように構成されている。そして第1の導電棒41a(4
2a)の分割側端部及び第2の導電棒41b(42b)
の分割側端部は各々先端が偏平状に形成され、これら偏
平な先端の表面に夫々接続体51(52)の両端の平坦
面が接合されて例えばネジ53により固定されている。
【0020】前記導電棒41b、42bにおける分割側
と反対側の端部はバックプレート3にシール部材31を
介してネジ止めされ、図示しない電圧供給線に接続され
る。
【0021】前記イオン源装置2とバックプレート3と
の間には、バックプレート3側からみて前記導電棒4
1、42よりも図1中イオン源装置2の下方側を略覆う
ように、絶縁性材料よりなる四角形状の中間結合体とし
ての中間プレート6が配置されており、この中間プレー
ト6の中央部には円孔部60が形成されている。
【0022】イオン源装置2のバックプレート3側の背
面からは、上下に2本づつ並行状に合計4本の例えばス
テンレス製の支柱61〜64が延出して、その先端が図
1及び図4に示すように中間プレート6にバックプレー
ト3側からネジ65により着脱自在に固定されると共
に、イオン源装置2の側面には導電性ストラップ66〜
68の一端が接続され、これら導電性ストラップ66〜
68の他端は中間プレート6に図では見えないネジによ
り固定されている。
【0023】前記バックプレート3と中間プレート6と
の間には、3本の導電路を兼用した支柱32〜34が接
続され、その一端側はシール部材31を介してバックプ
レート3にネジ止めされ、図示しない電圧供給線に接続
されている。前記支柱32の他端は中間プレート6にて
前記導電性ストラップ66に電気的に接続されて固定さ
れると共に、その接続部と前記導電性ストラップ67と
は、中間プレート6のバックプレート3側の面に貼設さ
れた帯状の接続プレート35により電気的に接続されて
いる。中間プレート6のバックプレート3側の面はイオ
ン源装置2からの飛散物の付着量が少ないので、接続プ
レート35をこの面に設ければ、支柱61との間で付着
物によるショートのおそれがない。前記支柱33の他端
は、図4に示すように同様の接続プレート36により、
導電路を兼用するイオン源装置2側の支柱63に電気的
に接続され、また前記支柱34は前記導電性ストラップ
68に電気的に接続されている。
【0024】前記イオン源装置2の電子生成室21の図
1中上面には、例えばアルゴンガス(放電ガス)を供給
するための放電ガス供給管G1の一端が接続されると共
に、イオン生成室22の背面には、所定の原料ガスを供
給するための原料ガス供給管G2の一端が接続されてい
る。これらガス供給管G1、G2は途中S字状に屈曲さ
れており、その他端がバックプレート3にシール部材3
2により気密に固定されている。ただし原料ガス供給管
G2は、中間プレート6の孔部60内を貫通している。
【0025】このように中間プレート6を用いてイオン
源装置2とバックプレート3とを結合すれば、図4に示
すように、ネジ65により支柱61〜64を中間プレー
ト6から分離することができるので、ガス供給管G1、
G2及び導電性ストラップ66〜68をイオン源装置2
から取り外すと共に導電棒41a、41bを接続部5
1、52から取り外すことによって、イオン源装置2を
バックプレート3から容易に切り離すことができ、バッ
クプレート3側のシール構造を伴う接続部分については
取り外しをしなくて済むのでイオン源装置2の取り外
し、あるいは装着作業が容易であり、またバックプレー
ト3における気密性を悪くすることもない。
【0026】ここで前記イオン源装置2について図5を
参照しながら簡単に説明すると、電子生成室21内には
先述したようにU字状のフィラメント23が配置され、
このフィラメント23に電圧Vfを印加して加熱すると
共に、電極を兼用する壁部との間に電圧Vdを印加し、
これにより前記ガス供給管G1より導入した放電ガスQ
K例えばアルゴンガスを放電させる。
【0027】前記電子生成室21は、図5中その下面の
孔部24を介して、更に電子引き出し電極25の一部を
なす板状部の多数の透孔26を通じてイオン生成室22
に連通しており、電子引き出し電極25とイオン生成室
22の側壁部との間に加速電圧VAを印加することによ
り、アルゴンガスのプラズマ中の電子がイオン生成室2
2内に引き出される。
【0028】一方イオン生成室22内には、前記ガス供
給管G2により原料ガスQAが導入され、前記電子がこ
の原料ガスに衝突してプラズマが発生し、図示の方向に
形成された磁場BZと、イオン生成室22の下面及び側
壁部間の電圧VAとの作用によりプラズマが締め付けら
れて集束化し、図示しないイオン引き出し電極によりス
リット27を通してターゲットである半導体ウエハに走
査照射される。
【0029】そしてイオンビームを正確にターゲットの
所定位置に照射するためには前記スリット27を高精度
に位置合わせする必要があり、このため本発明実施例で
は図2に示すように、バックプレート3の正面側(イオ
ン源装置2側)周縁部に位置決め用の係合部をなす突起
37を設けると共に、ソースチャンバ30におけるリン
グ状の枠部に前記突起と係合する被係合部をなす受け穴
38が形成されている。従ってバックプレート3をソー
スチャンバ30に装着する場合、突起37を受け穴38
に差し込むことによってイオン源装置2の位置決め即ち
イオン出力ビームのビーム軸の位置決めを自動的に行う
ことができ、その後は例えばソースチャンバ30の開口
部周縁部に設けられた回動自在なストッパ39等により
バックプレート3の外表面を押さえるだけでバックプレ
ート3の装着を容易に行うことができる。
【0030】また図5に示す電圧供給端子と図1に示す
導電部との対応について述べると、図5の端子F1、F
2は導電棒41、42に対応し、端子S1、S2、S3
は夫々導電性ストラップ68、67、66に対応し、端
子Aは支柱63に対応している。
【0031】次に上述実施例の作用について述べる。先
ずイオン源装置2を支持したバックプレート3をソース
チャンバ30に装着し、図示しない電源部から図1に示
す導電棒41、42や支柱32〜34などを介して図5
に示すようにイオン源装置2に対して電圧を印加すると
共に、図示しないガス供給源からガス供給管G1を介し
て例えばアルゴンガスを0.05SCCM以上の流量で
電子生成室21内に導入すると、フィラメント23が電
圧Vfにより例えば1000℃から3000℃付近まで
加熱されて熱電子を発生し、放電電圧Vdによりアルゴ
ンガスが放電してプラズマ化する。そしてガス供給管G
2から原料ガスを例えば0.15SCCMの流量でイオ
ン生成室22内に導入すると共に図示しない排気口から
排気すると、既述したようにアルゴンガスのプラズマか
ら引き出された電子が原料ガスに衝突してプラズマを発
生させ、ここからイオンが引き出される。
【0032】ここで前記フィラメント23はU字状に形
成されているため高温に加熱することにより熱膨脹して
拡開し、このため導電棒41a、42aの先端が互に開
き合い、これにより接続体51、52の屈曲部分が更に
屈曲するように変形する。従って接続体51(52)の
両端と導電棒41a(42a)、41b(42b)との
接続部には無理な力が加わらないのでネジ部が潰れるこ
とがなく、このためメンテナンス時にイオン源装置2を
分解する場合にも接続体51、52を止めているネジ5
3を容易に外すことができ何ら支障なくイオン源装置2
側の導電棒41a、42aをバックプレート3側から分
離することができる。この接続体としては上述の構造に
限らず例えばフィラメントの熱膨脹力により変形し得る
細いS字状の線状体であってもよい。またフィラメント
としては、U字状に限らず開く方向に熱膨脹する形状で
あれば本発明を適用できる。
【0033】以上において上述実施例では、所定のイオ
ンビームを得るためにイオン源装置2を1000℃から
3000℃程度もの高温に維持する必要があるが、イオ
ン源装置2の背面側に中間プレート6を配置しているた
め、イオン源装置2からの放熱が中間プレート6により
遮ぎられ、熱効率を高めることができる。更に中間プレ
ート6を絶縁性材料により構成しているため、各導電性
の支柱や導電性ストラップ間が中間プレート6により絶
縁されるので各部材毎に絶縁構造を採用しなくて済み、
絶縁を容易に行うことができる。
【0034】更にまたガス供給管G1、G2をS字状に
形成しているため、例えば製造時にガス供給管や支柱等
の寸法誤差によりガス供給管G1、G2の両端間の寸法
や支柱の長さに誤差が生じても、ガス供給管G1、G2
を伸縮させることによりイオン源装置2及びバックプレ
ート3間に取り付けることができる。なおガス供給管G
1、G2は凹状に屈曲してのびる形状であれば途中をU
字状に形成してもよい。
【0035】そしてまたイオン源装置2より延び出して
いる導電棒41、42をバックプレート3までそのまま
延ばした場合には、導電棒41、42同士が可成り接近
しているため、各々のシール構造、絶縁構造が非常に複
雑になるが、上述実施例のように導電棒41、42を分
割して、バックプレート3側の導電棒41b、42bの
相互離間距離をイオン源装置2側の導電棒41a、42
aよりも大きくすれば、バックプレート3におけるシー
ル構造、絶縁構造が複雑にならなくて済む。ただし本発
明では、バックプレート3側の導電棒41b、42bを
導電棒41a、42bよりも狭めるようにしてもよい。
【0036】本発明は、上述実施例の構造に限定される
ことなく、例えばイオン源装置2と中間プレート6の間
を、導電性ストラップを用いずに導電路部材を兼用する
支柱によって接続する構造であってもよいし、イオン源
装置2についても実施例のような電子ビーム励起型のも
のに限定されない。
【0037】上述のイオン源装置2を用いたイオン注入
装置の全体構成の一例を図6に示すと、イオン源装置2
よりのイオンビームの照射路に沿って質量分析用のマグ
ネット71、可変スリット72及び加速管73が設置さ
れ、更に加速管73の出口側には電子レンズ74、Y方
向走査電極75及びX方向走査電極76が配置される。
従ってイオンビームは、マグネット71を通過して不要
な不純物のイオンが除去された後加速管73で加速さ
れ、走査電極75、76にて所定のパターンで走査され
た後、ファラデーカップ77内の半導体ウエハWに照射
されて所定のイオン注入が行われる。
【0038】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、フィラメント
の両端部より延びる導電棒を長さ方向に分割し、その分
割側端部同士を互に横にずらして、フィラメントの熱膨
張力により変形する接続体を介在させているため、接続
体の両端と導電棒との接続部には大きな力が加わらない
のでネジ部などを潰すことがなく、従って例えばこの接
続部からイオン源装置側の導電棒を外すことができるの
でメンテナンスを円滑に行うことができる。
【0039】請求項2の発明によれば、イオン源装置1
と保持体との間に中間結合体を設け、イオン源装置側の
少なくとも支持部材を中間結合体に対して着脱自在に取
り付けているため、イオン源装置を中間結合体に対して
着脱すればよいのでメンテナンスが容易である。またこ
の場合請求項3の発明のように中間結合体を絶縁性材料
で構成すれば中間結合体における導電路部材や支柱間の
絶縁構造が簡単になる。
【0040】請求項4の発明によれば、イオン源装置を
支持している蓋体と真空容器とに対し夫々位置決め用の
係合部及び被係合部を形成しているため、これらを係合
させるだけでイオン源装置の位置決めができ、従ってイ
オン源装置の装着作業が容易になる。
【0041】請求項5の発明によれば、ガス供給管を凹
状に屈曲して伸びるように構成しているため、例えばイ
オン源装置と蓋体との距離が長くなっても、ガス供給管
を引き伸ばすことによりガス供給管をイオン源装置と蓋
体との間に接続できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】蓋体をソースチャンバに取り付けるときの様子
を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施例の一部を示す縦断正面図であ
る。
【図4】本発明の実施例の一部を示す分解斜視図であ
る。
【図5】イオン源装置の一例の内部を示す斜視図であ
る。
【図6】本発明の実施例の適用例を示す説明図である。
【図7】イオン注入装置の従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 イオン源装置 23 フィラメント 3 バックプレート 31〜34 支柱 37 突起 38 受け穴 41、41a、41b、42、42a、42b 導電棒 51、52 接続体 6 中間プレート 61〜64 支柱 G1、G2 ガス供給管
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/265

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器に装着される保持体に、支持部
    材を介してイオン源装置が支持され、このイオン源装置
    内の屈曲したフィラメントの両端部から延び出した導電
    棒の先端部が前記保持体に固定されているイオン注入装
    置において、 前記導電棒の各々を、イオン源装置から長さ方向に第1
    の導電棒と第2の導電棒とに分割し、第2の導電棒の分
    割側端部を夫々第1の導電棒の分割側端部同士間の内方
    側または外方側に位置させ、第1の導電棒の分割側端部
    と第2の導電棒の分割側端部とを、前記フィラメントの
    熱膨脹力により変形する導電性の接続体により接続した
    ことを特徴とするイオン注入装置。
  2. 【請求項2】 真空容器に装着される保持体に、支持部
    材を介してイオン源装置が支持されるイオン注入装置に
    おいて、 前記保持体とイオン源装置との間に中間結合体を配置
    し、当該中間結合体を導電性の支持部材により前記保持
    体に支持させ、 前記中間結合体とイオン源装置との間に支持部材及び導
    電路部材を介在させ、少なくとも支持部材を中間結合体
    に対して着脱自在に取り付けたことを特徴とするイオン
    注入装置。
  3. 【請求項3】 中間結合体を絶縁性材料により構成した
    請求項2記載のイオン注入装置。
  4. 【請求項4】 真空容器の開口部に装着される蓋体に、
    支持部材を介してイオン源装置が支持されるイオン注入
    装置において、 前記蓋体に位置決め用の係合部を形成すると共に、前記
    真空容器に前記係合部と係合する位置決め用の被係合部
    を形成し、前記係合部を被係合部に係合した状態で蓋体
    を真空容器に装着することによりイオン源装置が位置決
    めされることを特徴とするイオン注入装置。
  5. 【請求項5】 真空容器に装着される保持体に、支持部
    材を介してイオン源装置が支持され、このイオン源装置
    と保持体との間にはガス供給管が設けられているイオン
    注入装置において、 前記ガス供給管が凹状に屈曲して伸びるように構成した
    ことを特徴とするイオン注入装置。
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