JP2016091795A - イオン源及びイオン源のメンテナンス方法 - Google Patents

イオン源及びイオン源のメンテナンス方法 Download PDF

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【課題】イオン源のメンテナンス時の作業効率を改善する。【解決手段】プラズマが生成されるプラズマ生成室1と、プラズマ生成室1からイオンビームを引き出す為の3又は4枚の電極から構成される引出電極系7〜9を有するイオン源ISで、プラズマ生成室1側から視て、引出電極系を構成する1枚目又は1枚目と2枚目の電極を支持する第一のフランジ5と、残りの電極を支持する第二のフランジ6を備えていて、第一のフランジ5がプラズマ生成室1と第二のフランジ6に対して係脱可能に連結されている。【選択図】 図1

Description

本発明は電界を用いてプラズマからイオンビームを引き出すイオン源と当該イオン源のメンテナンス方法に関する。
半導体製造装置として、イオンビームを用いて基板処理を行う装置が知られている。例えば、イオン注入装置やイオンドーピング装置、イオンビームミリング装置等が挙げられる。これらの装置はイオンビームを生成する為のイオン源を有している。
特許文献1の図2には前記イオン源の構成例が描かれている。このイオン源はバケット型イオン源と呼ばれるイオン源で、フィラメントからの熱電子を用いてプラズマ生成室内にプラズマを生成する。また、プラズマ生成室のプラズマからイオンビームを引き出す為の複数枚の電極から構成される引出電極系を備えている。
他にフィラメントに代えて高周波コイルを用いてプラズマを生成するバケット型イオン源もあるが、引出電極系に電圧を印加して、電界の作用によってプラズマ生成室内のプラズマからイオンビームを引き出す点は特許文献1のイオン源と共通している。
一方、半導体製造装置ではバケット型イオン源以外に特許文献2の図1に記載されるバーナス型イオン源が使用されている。この種のイオン源も特許文献1に記載のイオン源と同様に電界の作用でプラズマからイオンビームを引き出すイオン源である。
また、バーナス型イオン源のフィラメント部分を変更し、フィラメントでカソードを加熱し、カソードから放出された熱電子でプラズマを生成する間接型あるいは傍熱型と呼ばれるタイプのイオン源もある。その他、これらのイオン源以外に種々のイオン源が存在しているが、各イオン源でイオンビームを引き出す際に電界が用いられる点には変わりはない。なお、電極支持構造や電極形状等に係る引出電極系の構造はイオン源の種類やイオン源の製造者によって様々な構造が使用されているが、多くのイオン源で3又は4枚の電極から構成される引出電極系が使用されている。
特開2011−228044 特開2009−217985
半導体製造装置では装置内部が真空に保たれている。装置を組み立てるとき、通常、最も大気側に配置される部材が装置本体に最後に組み付けられる。また、装置を分解するときは組み立て時とは逆に最も大気側に配置される部材が装置本体から最初に外される。
装置組み立て時の手順についてイオン源を例に述べると、引出電極系を構成する電極で最も大気側から遠い場所に配置される電極から順に装置本体に取り付けられ、最後にプラズマ生成室が装置本体に取り付けられる。
半導体製造装置の稼働に伴ってイオン源を構成する部材は消耗、劣化、汚染される。例えば、プラズマの生成にフィラメントを用いるイオン源であれば、フィラメントの使用時間に応じてフィラメントが消耗する。また、装置稼働中にプラズマによりフィラメントがスパッタリングされて、フィラメントが消耗するケースもある。
一方、どのタイプのイオン源にも言えることではあるが、引出電極系からイオンビームが引き出される際に引出電極系を構成する各電極にイオンビームが衝突することで電極が削れて電極本来の性能が劣化してしまうことがある。
また、イオンビーム内のイオンを構成する化学物質が電極面に付着し、電極が汚染されてしまうことが起こり得る。
上述したイオン源の消耗、劣化、汚染の程度により、半導体製造装置の性能を維持する為、イオン源の部材交換やクリーニング等のメンテナンスが行われる。メンテナンスは半導体製造装置の内部を真空状態に保ったまま行われる場合もあるが、交換対象になる部材やイオン源内部の汚染の程度によっては半導体製造装置全体を大気開放するか、あるいはイオン源を含む一部の雰囲気を半導体製造装置本体から切り離した上で大気開放するかして、イオン源のメンテナンスが行われる。
イオン源のメンテナンスといっても常時イオン源全体のメンテナンスが必要となる訳ではない。イオン源を構成する特定の部材に限ってメンテナンスが行われる場合もある。このような場合、上述した分解、組立の手順に従って各部材を順番に取り外し、取り付けしていたのではメンテナンスが長期化してしまい、装置の稼働率に悪影響を与えてしまう。
上述した点を鑑み、本発明ではメンテナンス時の作業効率が改善されたイオン源及びイオン源のメンテナンス方法を提供する。
本発明に係るイオン源は、プラズマが生成されるプラズマ生成室と、前記プラズマ生成室からイオンビームを引き出す為の3又は4枚の電極から構成される引出電極系を有するイオン源で、前記プラズマ生成室側から視て、前記引出電極系を構成する1枚目又は1枚目と2枚目の電極を支持する第一のフランジと、残りの電極を支持する第二のフランジを備えていて、前記第一のフランジが前記プラズマ生成室と前記第二のフランジに対して係脱可能に連結されている。
上述した構成のイオン源であれば、第一のフランジと第二フランジあるいは第一のフランジとプラズマ生成室との間の連結を選択的に切り離すことが可能となるので、メンテナンスが必要とされる部材が配置される場所へのアクセスが早くなる。その結果、メンテナンス作業に要する時間が短縮され、メンテナンス時の作業効率が改善される。
また、前記引出電極系を構成する電極は、前記プラズマ生成室側か前記イオンビームが引き出される側から順番に取り外すことが可能な構成を採用してもよい。
個々の電極を順番に取り外しできるような構成と組み合わせることで、メンテナンス作業の利便性が向上する。
より具体的な構成としては、前記引出電極系は4枚の電極から構成されていて、前記第一のフランジには前記プラズマ生成室側から視て1枚目と2枚目の電極が支持されている構成を用いることが望ましい。
引出電極系を構成する電極が4枚の場合、2枚目の電極の裏面(イオンビームが引き出される側の電極面)と3枚目の電極の表面(プラズマ生成室側の電極面)がイオンビームによるスパッタリングの影響を受けやすい。一例を挙げると、イオンビームが3枚目の電極表面に衝突し、当該電極表面がスパッタリングされることで電極表面が削られる。また、イオンビームが衝突することで、電極表面が熱せられて電極形状が熱変形する。一方、2枚目の電極の裏面には、3枚目の電極表面から発生したスパッタ物が付着し、スパッタ物の付着量が多くなると電極としての機能に支障を来してしまう。
上述した点を鑑み、引出電極系においてメンテナンスの需要が高い2枚目の電極裏面と3枚目の電極表面に短時間でアクセスできるように構成しておけば、メンテナンス時の作業効率が格段に向上する。
また、イオン源のメンテナンスの方法としては次のような構成を用いることが望まれる。プラズマが生成されるプラズマ生成室と、前記プラズマ生成室からイオンビームを引き出す為の3又は4枚の電極から構成される引出電極系を有するイオン源のメンテナンス方法で、前記プラズマ生成室側から視て、前記引出電極系を構成する1枚目又は1枚目と2枚目の電極を支持する第一のフランジと、残りの電極を支持する第二のフランジを備えていて、前記第一のフランジが前記プラズマ生成室と前記第二のフランジに対して係脱可能に連結されているとともに、前記引出電極系を構成する電極の状態に応じて、前記プラズマ生成室と前記第一のフランジを切り離すか、前記第一のフランジと前記第二のフランジを切り離すか、を選択する。
第一のフランジと第二フランジあるいは第一のフランジとプラズマ生成室との間の連結を選択的に切り離すことが可能となるので、メンテナンスが必要とされる部材が配置される場所へのアクセスが早くなる。その結果、メンテナンス作業に要する時間が短縮され、メンテナンス時の作業効率が改善される。
本発明に係るイオン源の一構成例を示す断面図である。 図1の例で第一のフランジと第二のフランジとの間を分離したときの様子を表す。 図1の例でプラズマ生成室と第一のフランジとの間を分離したときの様子を表す。 引出電極系を構成する各電極の取り外しに係る説明図である。 引出電極系を構成する各電極の取り外しに係る別の説明図である。 本発明に係るイオン源の別の構成例を示す断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1には本発明に係るイオン源ISの一構成例を示す断面図が描かれている。本実施形態におけるイオン源ISはプラズマ生成室1と引出電極系を成す加速電極7、引出電極8、抑制電極9、接地電極10の4枚の電極で構成されている。
プラズマ生成室1はイオン化ガスが導入されるガスポート3とフィラメント2を有している。フィラメント2の両端部はフィラメント2を絶縁支持するフィードスルー14を介して外部(室外である大気側)に延出し、各フィラメント2の端子間には大気側に配置された図示されない電源が接続されている。この電源によりフィラメント2への通電が行われ、フィラメントが加熱されることでプラズマ生成室1内に熱電子が放出される。この熱電子がガスポート3から導入されるイオン化ガスに衝突し、プラズマ生成室1内にプラズマが生成される。
プラズマ生成室1には図示されない電源が接続されていて、プラズマ生成室1の電位が接地電位に対して所定電位となるように、プラズマ生成室1に電圧が印加されている。
また、加速電極7とプラズマ生成室1との間には図示されない電源が接続されていて、プラズマ生成室1を基準にして加速電極7が所定電位となるように電圧が印加されている。なお、プラズマ生成室1と加速電極7との間に接続される電源はバイアス電源と呼ばれる電源で、引出電極系より引き出されるイオンビームに含まれる特定イオンの比率を高める為に用いられている。
引出電極系より引き出されるイオンビームが正の電荷を有するイオンビームの場合、引出電極8の電位が接地電位に対して負電位となるように引出電極8に電圧が印加される。反対に引出電極系より引き出されるイオンビームが負の電荷を有するイオンビームの場合、引出電極8の電位が接地電位に対して正電位となるように引出電極8に電圧が印加される。
抑制電極9はイオンビームが引き出される側からプラズマ生成室1側に向けての電子の流入を防止する為の電極で、当該電極には抑制電極9の電位が接地電位に対して負電位となるように図示されない電源によって電圧が印加されている。また、接地電極10は接地電位に電位固定されている。
本実施形態では引出電極系を成す各電極7〜10には複数の丸孔あるいは複数のスリットが形成されている。これらの開口部を通してイオンビームは引出電極系から引出される。また、各電極7〜10は、カバー12によってプラズマ生成室1側から電極支持枠11上に抑え込まれるようにして、個別の電極支持枠11に支持されている。
加速電極7と引出電極8を支持する個々の電極支持枠11は第一のフランジ5に支持されている。一方、抑制電極9と接地電極10を支持する個々の電極支持枠11は第二のフランジ6に支持されている。プラズマ生成室1、第一のフランジ5、第二のフランジ6の各々は絶縁体4を介して互いにボルトによって連結されている。絶縁体4は図中のハッチングされている部材で、電位の異なる部材同士の電気的な短絡を防止する為に、必要な場所に適宜使用されている。また、第二のフランジ6は図示されない半導体製造装置の本体側に連結されている。なお、プラズマ生成室1と同室に連結されている絶縁体4との間、第一のフランジ5とその両側に配置された各絶縁体4との間、第二のフランジ6と半導体製造装置の本体側との間には、図示されないOリングや角リング等の真空シールが設けられている。
図1にV1で示される各ボルトを外すことで、プラズマ生成室1と第一のフランジ5との連結が解除され、プラズマ生成室1を半導体製造装置の本体側から分離することが可能となる。また、図1にV2で示される各ボルトを外すことで、第一のフランジ5と第二のフランジ6の連結が解除され、プラズマ生成室1と第一のフランジ5を半導体製造装置の本体側から分離することが可能となる。このような構成を採用することで、大気側から順に各部材を取り外してメンテナンスを行う従来の手法に比べて、メンテナンスが必要とされる部材の配置場所へのアクセスが早くなる。その結果、メンテナンス作業に要する時間が短縮され、メンテナンス時の作業効率が改善される。
図1でV2のボルトを外したときの様子が図2に描かれている。図2に描かれているように、第一のフランジ5と第二のフランジ6との間でイオン源ISを分離すると、図2に描かれる矢印P1、矢印P2の両方向からイオン源IS内部にアクセスすることが可能となる。
4枚電極で引出電極系が構成されている場合、引出電極8と抑制電極9との間の距離は他の電極間の距離に比べて比較的長い。このような距離の関係もあり、抑制電極9の表面(プラズマ生成室側の電極面)には多量のイオンビームが衝突する。
イオンビームが電極表面に衝突すると当該電極面がスパッタリングされて消耗する。消耗の程度によっては電極の機能に支障が生じる。また、イオンビームが電極に衝突することで電極が加熱され、電極に熱変形が生じる。電極の熱変形量が大きくなると所望する量のイオンビームを引き出すことが困難となる。さらに、電極間の距離が長いことからこれらの電極間にイオンビームのイオンを構成する化学物質の付着物やイオンビームによってスパッタリングされた電極やフランジ等のスパッタ物が広範囲に亘って堆積する。その上、引出電極8の裏面(イオンビームが引き出される側の電極面)には上述したスパッタ物が付着し、付着量が多くなると電極の機能に支障を来す。
上述した点を鑑み、引出電極系においてメンテナンスの需要が高い引出電極8の電極裏面と抑制電極9の電極表面に短時間でアクセスできるように構成しておけば、メンテナンスの作業効率が格段に向上する。
図1でV1のボルトを外したときの様子が図3に描かれている。図3に描かれているように、プラズマ生成室1と第一のフランジ5との間でイオン源ISを分離すると、図3に描かれる矢印P3、矢印P4の両方向からイオン源IS内部にアクセスすることが可能となる。プラズマ生成室1や加速電極7のメンテナンスを行う場合には、ここで述べた分離構成が用いられる。
図1乃至図3に描かれているように1つのフランジに複数枚の電極を支持されておくと次の点でメリットがある。イオン源ISのメンテナンスにおいて全ての部材のメンテナンスが必ずしも必要とは限らない。メンテナンスの不要な部材や分離せずともメンテナンスができる部材は出来るだけフランジ等に取り付けておく方がいい。例えば、図2の例で、抑制電極9のみを取り外してメンテナンスする場合、加速電極7と引出電極8を第一のフランジ5に取り付けたままにしておけば、両電極間の位置調整が不要となることからイオン源の組み立て時に要する時間を短縮させることが可能となる。このような効果は本発明の構成を用いてはじめて奏する効果である。
一方、従来の構成のように各電極を一枚ずつ取り外し、取り付けするような構成と本発明の構成を併用してもよい。図4には図3でプラズマ生成室1が取り外された後の様子が描かれている。図4に記載のV3〜V6に示すボルトを順番に取り外すことで各電極を支持する電極支持枠11を各フランジから取り外すことができる。なお、この実施形態では電極支持枠11を取り外す構成について述べたが、電極支持枠11を各フランジに取り付けておき、各電極のみを順番に取り外せるように構成しておいてもいい。また、上述した構成を用いることで各電極の取り付けも順番に行うことができる。本発明の構成と上述した構成を併用することで、メンテナンス対象にする電極へのアクセス方法のバリエーションが増えるので、メンテナンス作業の利便性を更に向上させることが可能となる。
さらに、電極支持に係る構成を図5に描かれる構成とし、プラズマ生成室1側とイオンビームが引き出される側の両側から電極の取り外しが行えるように構成してもよい。図5には第一のフランジ5に支持される加速電極7と引出電極8が描かれている。
図5に示す実施形態では、加速電極7の電極支持枠11の両側にカバー12が設けられている。V7のボルトを外すことで図4の実施形態とは反対側(イオンビームが引き出される側)から加速電極7を取り外すことが可能となる。また、引出電極8の電極枠体11を支持する第一のフランジ5は2つに分割されていて、V8のボルトを外すことで図4の実施形態とは反対側(イオンビームが引き出される側)から加速電極7を取り外すことが可能となる。
プラズマ生成室1側とイオンビームが引き出される側の両側から各電極の取り外しができるようにしておけば、メンテナンス作業の利便性を格段に向上させることが可能となる。ただし、必ずしも両側から電極の取り外しができる構成を用いる必要はない。プラズマ生成室1側とイオンビームが引き出される側の片側からのみ電極の取り外しができる構成を用いてもよい。
また、図5には加速電極7と引出電極8の取り外しに係る構成が描かれているが、図示されない抑制電極8と接地電極9についても同様にプラズマ生成室1側とイオンビームが引き出される側の両側、もしくは片側から取り外しができるように構成してもよい。なお、イオンビームが引き出される側から各電極を取り外す場合、第二のフランジ6と半導体製造装置の本体側との連結は、選択的に切り離しができるように構成しておく。
これまでの実施形態では、イオン源ISの構成として4枚電極の引出電極系を備えた構成を例に挙げて説明したが、本発明が適用されるイオン源ISは3枚電極の引出電極系を備えたものにも適用することができる。
図6には3枚電極の引出電極系を備えたイオン源ISが描かれている。図1の構成例と図6の構成例を比較すればわかるように、図6の構成例は加速電極7を備えていない。3枚電極の引出電極系でも引出電極8の裏面と抑制電極9の表面でのメンテナンスの需要は高い。この点を鑑み、引出電極8を第一のフランジ5に支持させておき、他の2枚の電極を第二のフランジ6に支持させている。このような構成を用いることで、メンテナンスの需要が高い場所に短時間でアクセスできるので、4枚電極の引出電極系を備えたイオン源と同様にメンテナンスの作業効率が向上する。
プラズマ生成室1と第一のフランジ5との間で分離させるのか、第一のフランジ5と第二のフランジ6との間で分離させるのかについては、引出電極系を構成する電極の状態に応じて決定してもよい。
例えば、イオン源ISの稼働時間と引出電極系を構成する各電極の消耗、劣化、汚染の度合いに相関関係があれば、これをもとに各電極の状態を類推して分離させる場所を選択すればいい。
また、各フランジに電極の状態が視認できるような窓を設けておき、装置のオペレーターによる目視にて各電極の状態を確認し、視認結果をもとに分離させる場所を選択するようにしてもよい。
さらに、各電極に電流計を接続しておき、各電極に流れる電流量を測定しておいてもよい。イオンビームが引き出される過程で電極にイオンビームが衝突すると電極に電流が流れる。ある条件下で基板への処理が開始されてから各電極に流れる電流を実測して、電流値の経時的な変化量を求める。この変化量に基づいてメンテナンスを要する電極を特定し、基板処理の終了後に特定された電極に短時間でアクセスできるような場所を選択して各部の分離を行うようにしてもよい。なお、電流値の変化量に代えて、予め決められた基準値を設けておき、この基準値と実測値との比較でメンテナンス対象にする電極を特定するようにしてもよい。
<その他の変形例>
上述した実施形態では電極支持枠11を介して各電極が所定のフランジに間接的に支持される構成であったが、各電極が所定のフランジに直接支持される構成を採用してもよい。
また、上述した実施形態では、各フランジ間やプラズマ生成室1と第一のフランジ5の間に絶縁体4を配置する構成であったが、本発明が適用されるイオン源ISの構成はこのような構成に限定されるものではない。例えば、各フランジを絶縁物で構成しておけばフランジ間での電位の切り離しは不要となるので、フランジ間に絶縁体4を配置する必要はない。
このことからわかるように、プラズマ生成室1と第一のフランジ5との連結や第一のフランジ5と第二のフランジ6との連結は、部材間に絶縁体4を設けた間接的な連結であってもいいし、部材間に絶縁体4を設けない直接的な連結であってもよい。
さらに、本発明が適用されるイオン源の種類は図1乃至図6に記載の構成に限られない。例えば、高周波型のイオン源であってもいいし、傍熱型、間接型のイオン源やバーナス型のイオン源であってもいい。また、各電極に形成されるイオンビーム引出用の開口部としては、複数の孔や複数のスリットに代えて、単一の孔や単一のスリットが形成されている構成であってもよい。
引出電極系の構造はイオン源の種類やイオン源の製造者によって異なる。この為、図4や図5に描かれる電極の支持構造とは異なる構成を用いることが考えられるが、これらの図を用いて説明した本発明の個々の電極の取り外し方は、プラズマ生成室1側かイオンビームが引き出される側の片側、もしくは両側から電極の取り外しができるようにしておくものであり、この要旨を逸脱しない限り、異なる構成が使用されていても本発明が適用されることは言うまでもない。
前述した以外に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
1 プラズマ生成室
5 第一のフランジ
6 第二のフランジ
7 加速電極
8 引出電極
9 抑制電極
10 接地電極
IS イオン源

Claims (4)

  1. プラズマが生成されるプラズマ生成室と、
    前記プラズマ生成室からイオンビームを引き出す為の3又は4枚の電極から構成される引出電極系を有するイオン源で、
    前記プラズマ生成室側から視て、前記引出電極系を構成する1枚目又は1枚目と2枚目の電極を支持する第一のフランジと、
    残りの電極を支持する第二のフランジを備えていて、
    前記第一のフランジが前記プラズマ生成室と前記第二のフランジに対して係脱可能に連結されているイオン源。
  2. 前記引出電極系を構成する電極は、前記プラズマ生成室側か前記イオンビームが引き出される側から順番に取り外すことが可能な請求項1記載のイオン源。
  3. 前記引出電極系は4枚の電極から構成されていて、
    前記第一のフランジには前記プラズマ生成室側から視て1枚目と2枚目の電極が支持されている請求項1または2記載のイオン源。
  4. プラズマが生成されるプラズマ生成室と、
    前記プラズマ生成室からイオンビームを引き出す為の3又は4枚の電極から構成される引出電極系を有するイオン源のメンテナンス方法で、
    前記プラズマ生成室側から視て、前記引出電極系を構成する1枚目又は1枚目と2枚目の電極を支持する第一のフランジと、
    残りの電極を支持する第二のフランジを備えていて、
    前記第一のフランジが前記プラズマ生成室と前記第二のフランジに対して係脱可能に連結されているとともに、前記引出電極系を構成する電極の状態に応じて、前記プラズマ生成室と前記第一のフランジを切り離すか、前記第一のフランジと前記第二のフランジを切り離すか、を選択するイオン源のメンテナンス方法。
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