JP2618466B2 - 光ファイバコネクタ、終端光ファイバ、および、光ファイバの結合方法 - Google Patents

光ファイバコネクタ、終端光ファイバ、および、光ファイバの結合方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光ファイバコネクタとその製造方法に関す
る。
[従来技術の説明] 光ファイバコネクタは少なくとも以下の2つの要件に
合致しなければならない。第1の要件:光ファイバコネ
クタは最小の挿入損失でもって2つの光ファイバを結合
しなければならない。第2の要件:作動環境下で光ファ
イバ間の接合に保護を与える機械的安定性がなければな
らない。2つの光ファイバの結合に際し、最小の挿入損
失を達成するためには、光ファイバ端面の整合、端面間
のギャップの幅、端面の光学表面状況を考慮しなければ
ならない。機械的安定性と接合部の保護は、コネクタの
設計(例えば、熱膨脹の差を最小にすること)の一般的
な目的である。
従来の光ファイバコネクタのあるものは、精密に機械
加工された部品を含んでおり、それゆえにコストが高
い。このようなものはある応用については使用できる
が、別の応用では、従来のコネクタの高いコストが全体
の設置コストの主要な一部を占めることになる。かくし
て高価な精密機械加工部品を必要としない光ファイバコ
ネクタに対する強い需要がある。
好ましい特徴を有する従来の光ファイバコネクタは、
2つの引き抜きガラスシリンダプラグを有し、ファイバ
の端面が各プラグの精密接合通路に挿入され、そして2
つのファイバ端部の結合を、プラグを端面対端面の形で
整合スリーブに挿入することによりなし、2つのプラグ
の外部表面をその適切な位置に保持するというものであ
る。このコネクタの設計はガラスプリフォームからプラ
グを引き抜くことによって非常に小さい許容誤差でもっ
てプラグを製造できるか否かに掛っている。2つのプラ
グを相対的に回転させることはプラグの通路に保持され
ているファイバの相対位置を変化させることになる。そ
の理由はプラグと光ファイバコアとの偏心のためであ
る。偏心とは、プラグの端面におけるプラグの軸方向の
中心軸とプラグの通路内に保持された光ファイバコアの
中心軸との差でもって定義される。一般的に、この通路
の外部のシリンダ状表面(これが基準表面となる)と同
心ではない。光ファイバはプラグ通路の中心に必ずしも
位置することはなく、またファイバコアもファイバの外
部表面と必ずしも同軸ではない。ここで、偏心には、光
ファイバコアの偏心と、プラグの通路の光ファイバの偏
心と、プラグ内の通路の偏心が含まれる。
プラグ内の光ファイバコアの偏心を制御するのは非常
にむずかしいため、対向するコアを約0.7μm内に整合
させるような許容誤差に維持することなく、単一モード
ファイバ内で0.1dB以下の好ましい損失を達成すること
は困難である。このことは、もちろん製造コストを増大
させる。
上記した好ましい特性を有する他の従来技術に係るコ
ネクタは米国特許4545644号に開示されている。この特
許に開示されている光ファイバコネクタは、軸方向の通
路を有する2つのシリンダ状のプラグを有し、そこに光
ファイバ端部が挿入され、次いでこのプラグを整合装置
に挿入させるものである。この整合装置は複数の(典型
的には3個)のシリンダ状整合ロッドと、バネクリップ
の様な両方のプラグに接触して、この整合ロッドを維持
する装置を有している。
この整合ロッドの少なくとも1つは、ロッドの端部か
ら中央部にかけて、異なる曲面の「フラットな」部分を
有しており、この部分ではロッド材料を少量除去してオ
フセットを形成する。平面を有する整合ロッドを用いる
と、偏心を正確にプラグの整合に吸収できる。1つのプ
ラグに対して他のプラグを回転させることにより、ファ
イバコア間の不整合を除去することができる。2つのシ
リンダ状プラグ間を相対的に回転させることにより、そ
の中に保持されている光ファイバ端部の相対的変化を起
こさせる。
結合されるべき2つの光ファイバ端部の全体の偏心が
同一あるいは非常に近いものならば、低損失結合を達成
するには、単にプラグ同志を整合スリーブ内で、最大結
合が得られるまで、回転すればよい。このことは同一の
引き抜きグラス円筒状材料の隣接部分から一対のシリン
ダ状プラグを作ることにより可能である。米国特許4691
986号によれば、二つのプラグを作るに際して、ある長
さのプラグ円筒状材料の部分(この各々がプラグに対応
する)に分ける工程を含んでいる。グラス円筒状材料に
沿った2つの部分の隣接する端面は2つのプラグ対向す
る端面になる。ある装置を用いると、光ファイバが2つ
の隣接するプラグでもって終端した後は、これらのプラ
グは分離前の相対的位置に組み立てることができる。こ
の装置は予整合回転スプライスと呼ばれている。
このいわゆる予整合回転スプライスの中心的な考え方
は、プラグ通路とプラグシリンダ状表面との偏心は2つ
のプラグによって終端されるファイバの整合には何等影
響を及ぼさないということである。但し、2つのプラグ
はシリンダ状表面に対して、通路の偏心の量がほぼ同じ
場合で、かつその偏心がプラグの中心軸から同一の円周
方向にあるように、プラグが整合している場合である。
これが達成できるのは、隣接面が円筒状材料からの分離
前に、隣接面がプラグの端面となるように、隣接プラグ
がアレンジされて、また、その分離前に2つの隣接部材
間に存在するほぼ同一の角度関係を有するようにプラグ
が回転整合されている場合である。しかしこのような整
合対を用いた場合でさえも、0.1dB以下の整合損失を達
成することは何時も可能ではない。なぜならば、そのよ
うな低損失レベルの達成には、ファイバ端部の整合を約
1μm未満にしなければならないからである。
予整合回転スプライスを用いると、プラグに対するボ
アの偏心による損失はほぼ解決される。また、回転スプ
ライスにより、光ファイバコアのオフセットに起因する
損失の問題も解決される。残るのは、プラグの通路内の
光ファイバ端部のランダムな配置に起因する損失であ
る。このことをかなりの程度まで解決するには、通路の
断面がその中に収納される光ファイバの断面にほぼ等し
くなるように作ることである。もちろんこれによりプラ
グの精密な加工が必要となり、プラグ通路の断面がそれ
ほど精密でない場合よりもコスト高になる。
必要な、そして従来の技術では達成できなかったもの
は、プラグ通路内に光ファイバをランダムに配置するこ
とによる損失を解決できるような光ファイバコネクタで
ある。もしこの問題が解決されるならば、予整合回転で
スプライスを用いて光ファイバ接合のいかなる損失も0.
05dBのレベルまで下がることになる。
[発明の概要] 従来技術の前述の問題点は本発明の光ファイバコネク
タ及びその製造方法により解決される。本発明の光ファ
イバコネクタ第1、第2のプラグを有し、各プラグは光
ファイバの端部を収納する通路を有している。各通路は
プラグの縦軸を横断面する断面部を有し、それはそこに
収納されるべき光ファイバのそれよりも大きい。第1の
光ファイバは第1のプラグの通路に収納される端部を有
し、第2の光ファイバは第2のプラの通路に収納される
端部を同じく有する。各ファイバの端部は、各プラグの
通路に対して同方向に通路内に載置される。また、第1
プラグの外部表面を第2プラグの外部表面に実質的に整
合させる装置も具備している。
本発明の実施例においては、結合に用いられる2つの
プラグ部材は、同一の円筒状プリフォームの隣接部分か
ら得られる。プラグ部分をプリフォームから分離する前
に、各プラグの自由端はコネクタ本体に載置される。各
コネクタ本体には、タブが付着しており、そしてタブが
軸方向に整合するように、コネクタ本体はプラグ部材に
固着している。その結果、プラグ部材の分離後、分離前
には隣接していたプラグ端面は、互いに隣接し、タブも
軸方向に整合すると、2つのプラグの通路が整合するの
みでなく、2つのプラグの対応する周辺部分に隣接する
ように配置されたファイバも整合する。
光ファイバコネクタを製造する他の実施例において
は、プラグの軸方向に対する通路の偏心が決定される。
次に光ファイバの端部がプラグの通路に挿入され、その
ファイバは、プラグに対する通路の偏心の方向に対して
所定の方位に、通路内に載置される。好ましくは、光フ
ァイバは通路内に載置され、プラグの縦軸に対して通路
の偏心の方向に向けられるように保持される。この2つ
のプラグが整合装置内に、1つのプラグの偏心の方向が
他のそれに対して軸方向で整合するように、載置され
る。
ここで用いられる載置は、プラグの縦軸に対して通路
の偏心の方向に対応するプラグのマークに対して所定の
方位に、プラグの通路内に光ファイバの端部を収納する
終端プラグを提供する。この載置は複数のネストを有
し、各ネストは、光ファイバコネクタのプラグとコネク
タ本体を収納するようになっている。好ましい実施例に
おいて、共通のプリフォームから形成された隣接する2
つのプラグ部分の各々は、コネクタ本体内に載置され、
このコネクタ本体は、プリフォームからの分離の前にそ
こから突出したタブ(このタブが軸方向に整合する)を
有する。このプラグは互いに分離され、装置内の個々の
ネストに挿入される。光ファイバ端部は、各プラグの通
路内に挿入され、そして装置はプラグに挿入されたファ
イバ端部をタブの方向に動かし、プラグ通路の壁に係合
させる。
[実施例の説明] 第1図と第2図において、光ファイバコネクタ20は2
本の光ファイバ21,21間の光ファイバ結合を提供してい
る。この光ファイバコネクタ20は一実施例で、本発明の
他の構成も可能である。光ファイバ21,21(第3図参
照)の各々は、コーティング28に包囲されたコア25、ク
ラッド27を有する。この光ファイバは、ポリビニル塩化
物(PVC)のチューブ内に包囲され、本発明による終端
され、接合される緩衝バッファと呼ばれるものを提供す
る。本発明の結合装置は、単一ファイバケーブル30,30
(第4図参照)を整合するのに用いられ、この単一ファ
イバケーブル30は、PVCのチューブ31、Kelver(登録商
標)等の繊維材料からなる補強部材33、PVCからなる外
部ジャケット35で包囲されている。
第5,6図において、光ファイバコネクタ20は、2本の
光ファイバ終端部を有し、それらは、37で示される。光
ファイバ終端部37,37の対応部品は、同一の番号で示さ
れる。光ファイバコネクタ20は、終端部の縦軸38,38が
同軸であるように構成される。光ファイバ21の端部以外
に、光ファイバ終端部37は通路41(第2図参照)を有す
るプラグ40を有しており、それはガラスまたはセラミッ
ク材料でできている。プラグ40の外径は約2500μmであ
る。プラグ40の端面39は通路41の開口部を有している。
ファイバケーブル30を終端するに際し、コーティング
28、チューブ31、補強部材33、外部ジャケット35は、プ
ラグ40の終端前に、光ファイバ21の端部から除去され
る。その後、光ファイバのコートされていない端部がプ
ラグ40の通路41に挿入される。光ファイバ21の端部は、
本発明によってプラグ40の通路41内に収納され、光ファ
イバとプラグの端面は研磨される。
各終端部は、プラスチックまたは金属製のコネクタ本
体42(第2図と5図を参照)と圧縮バネ44と金属製のハ
ウジング45を有している。プラグ40、コネクタ本体42、
ハウジング45の各々は円筒状の断面を有している。コネ
クタ本体42は独立したタブ43(第5図参照)を有し、こ
のタブ43は縦軸38から半径方向に突出しており、タブ43
はいかなる位置にも取り付け可能である。
コネクタ本体42は、小径部46(第2図参照)を有し、
この小径部46はハウジングの内側に突出したカラー48内
の開孔部47を貫通して伸びる。ワッシャ49は、カラー48
の外側の小径部に接する。スプリング44は、カラー48と
大径部51の間で、コネクタ本体42の小径部46の周囲に配
置される。このように構成した結果、スプリング44はケ
ーブルから外側にコネクタ本体42に力を加え、ハウジン
グ45内にコネクタ本体42を保持する。
第5図において、ハウジング45は、軸方向に伸びたス
ロット55を有し、このスロット55はその内端部で周方向
に伸びたスロット57に連続している。スロット57はそれ
を形成するハウジングの円筒壁がラッチ突起58を含むよ
うに構成される。スロット55とスロット57は終端部37は
他の光ファイバコネクタ20の部分に固定するために用い
られる。
終端部37が完成するために、円錐部59があり、円錐部
59はフアジング45から光ファイバケーブルにそって円錐
状に移行する。光ファイバコネクタ20のこの部分は、終
端部の応力を除去し、ケーブルが他のケーブルとの結合
後、使用中の繰返しの曲げに耐え、光ファイバケーブル
に不当な応力を与えないようにするためである。
本発明によれば、プラグ通路の横断面が、その中に収
納される光ファイバのそれよりもはるかに大きい場合
に、プラグ通路41内に収納される光ファイバの偏心に起
因する損失を減らす方法が採用される。ここで、上記の
はるかに大きい場合とは、プラグ通路の直径がその中に
収納される光ファイバの直径よりも約6μm大きいこと
を指す。
このことを実行するには、まずプラグ40の縦中心軸80
(第8図参照)に対してプラグ40の通路41の偏心度を決
定する。大部分のプラグにおいて、そのような偏心は、
製造過程で避けがたく、プラグの端面に於ける通路の中
心は、プラグの縦中心軸80から半径線82にそって配置さ
れる(第8図参照)。偏心度が決定されると、偏心の方
向(それは通路中心84が配置されるところの半径線82で
あるが)は、タブ43を有するプラグの周辺上に指示され
る。
その後、光ファイバ21は、ファイバの端部からコーテ
ィングを除去することにより、プラグ40と終端するよう
に準備される。この光ファイバの端部は次のプラグの一
つに挿入され、そして適当な手段たとえば、接着剤好ま
しくは、紫外線固化接着剤によって偏心の方向が指示さ
れたプラグに固着される。プラグの端面から突出した光
ファイバのこの終端部は、傷を付けられ切断され、その
後光ファイバとプラグの端面は、公知の方法により研磨
される。
本発明によれば、光ファイバの端部は、それが載置さ
れる通路の偏心の方向に対して所定の方位でもって通路
41内に載置される。好ましい実施例においては、光ファ
イバの端部(それは81と指示されている端面の中心軸を
有する)は、大きめの通路内に偏心の方向にそってプラ
グ外側方向に偏って載置される(第9図参照)。もちろ
ん所定の方位とは、光ファイバが、通路の壁に対向し
て、偏心の方向に対して反対方向(第10図参照)に、あ
るいは、それに対してある角度をもって、偏って配置さ
れることを指す。重要ことは、結合に際して用いられる
各プラグは、光ファイバ端部を通路内に偏心の方向に関
して、それに結合されるプラグのそれと同じ方向に配置
されることである。その方位は、光ファイバ端部をその
中に固着するまえに、プラグの通路の偏心の方向を決定
することにより、予め決定される。
各プラグの組み立てにおいて、偏心の方向は、プラグ
本体の外部あるいはキャップに指示される(マークを付
けられる)。このプラグ組み立てを結合するときに、結
合は、このマークが縦方向で整合するように成される。
コネクタ本体42,42とプラグ40,40は、カップリング60
内に収納される(第5,6図参照)。カップリング60は、
端部64と66を有する円筒部材62を有し、この端部64と66
は、軸方向に伸びたスロット67を有している。コネクタ
20をパネルに載置可能とするために、カップリング60は
センタ部分68を有し、このセンタ部分68はネジ溝が切ら
れ、パネル内の穴(図示せず)内に挿入されるようにな
っている。その端部64と66の部分でカップリング60内で
含まれるものに、組み立てピン73,73があり、このピン7
3は、スロット67から周方向にその端部で偏位されてい
る。
第5図に示される光ファイバコネクタ20の組み立てに
際し、カップリング60をパネルに載置するか、あるいは
それを終端部37,37を収納するような位置におく。カッ
プリング60内に載置されるものは、スリーブ75である。
スリーブ75は終端部37,37のプラグ40,40を収納するに適
し、プラグの外部表面の整合手段である。スリーブ75が
カップリング60内に配置されて、プラグがカップリング
内に挿入された時に、プラグ40,40が移動できるように
スリーブ75は浮動する。さらに、スリーブ75は、プラグ
40,40の縦軸38,38が同軸になるようにする。
光ファイバコネクタ20の組み立てに際し、終端部37,3
7の一つのプラグ40は、スリーブ75内に挿入され、その
際カップリングのピン73が、終端部の軸方向に伸びたス
ロット55内に収納されるように、組み立てられる。それ
と同時に、終端部37のコネクタ本体42から円周方向に伸
びたタブ(ピン)43がカップリング60の軸方向に伸びた
スロット67内に収納されるように組み立てる。プラグ40
の移動は、タブ43がスロット67を形成する壁の内端に係
合したときに、中断される。スプリング44の力に抗し
て、ハウジング45をさらに動かすと、コネクタ本体にハ
ウジングが重なり合う。カップリング60の一端にあるピ
ン73が、軸方向に伸びたスロット55の内端に達すると、
ハウジング45を回転して、ピン73がラッチ突起58の背後
にある周方向に伸びたスロット57内に確保されるように
する(第6図参照)。ハウジグ45はプラグ40とコネクタ
本体42のまわりに自由に回転できる。これによりハウジ
ング45は、コネクタ本体42とは独立して回転し、ピン73
がラッチ突起58の後に配置される。
これらのステップの後、この手続きが他の終端部37に
ついても繰りかえして、そのプラグ40が、浮動スリーブ
75内に収納されるようにする。カップリング60と終端部
37,37の結合構造は、以下のようである。すなわち、プ
ラグ40,40が浮動スリーブ75内に収納された時に、タブ4
3,43がカップリング60のスロット67,67から飛び出して
おり、プラグ40,40の端面が、互いに接触する(第7図
の参照)。同様に、タブ43,43が整合すると、光ファイ
バの端部は、プラグの通路に対して同一の所定の方位に
有している。その結果、光ファイバコネクタ20を介して
の伝送ロスが最小となる。
好ましい実施例においては、プラグは、126から131μ
mの範囲の直径を有する通路を有しており、これにより
直径125μmの光ファイバを収納する。これは、従来の
プラグの通路直径が比較的狭い126から128μmに特定さ
れていたのとは、大きく異なる。通路の直径がこのよう
に大きな許容誤差を有する結果、製造コストは下がる。
好ましい実施例においては、このプラグは、予整合回
転スプライスコネクタ(米国特許4691986号に開示され
た)のプラグである。コネクタに使用されるプラグは、
ボア92を有する円柱材料90の接続部分から形成される
(第11図参照)。第11図から分かるように、プリフォー
ムには、マーク94,96,98があり、このマークにより、隣
接するプラグ部分の隣接する端面が後で確認できる。円
柱材料90はまた、隣接するプラグ間の角度の関係を確認
する手段、例えば、線100あるいは溝101を有している。
この線または、溝は、円柱材料の縦軸102に平行に伸び
ている(第11図参照)。この線または、溝は、円柱材料
の全長にわたって伸びている必要はない。そのかわり
に、プラグ部分の隣接する対の間の角度の関係は、プラ
グ部分間の境界にわたる短い線によって確認することも
できる。そのような線はまた、隣接するプラグ部材の隣
接する端部を確認するのに有効である。さらに、この実
施例においてはプラグ部材は、引き抜きガラスである
が、本発明は、それに限定されるものではなく、円柱材
料は、適当な材料例えば、セラミック、プラスチック、
金属、等から引き抜き以外の手段で形成することもでき
る。
円柱材料の隣接している2つのプラグ部材104と106
は、一つのコネクタ用に用いられる。光ファイバが終端
するプラグ部材の端面は、このプラグ部材が円柱材料か
ら分離される前は、隣接したものでなければならない。
プラグ部材上の回転するマークは、終端後プラグの回転
整合を可能にする。
本発明の好ましい実施例を第12,13図を用いて以下に
説明する。ここでは、2つのプラグ部材111,111を含む
引き抜きガラスのプリフォーム101は、プラスチック材
料例えば、ポリカーボネイトのような材料で出来ている
ハウジング112によりその各端部で終端している。この
プリフォームは、その中心面のまわりに形成された周方
向のV溝113を有している。ハウジング112は、プリフォ
ームの端部115を収納する孔部114と小径部116を含んで
いる。小径部116は、通路118を有しており、この通路11
8は拡大通路部121からテーパ部119と連続している。拡
大通路部121は、終端されるべきバッファ層を有する光
ファイバの端部を収納し、その端部から、バッファ層
は、光ファイバの終端部を露出するために除去される。
バッファ層を含む光ファイバが拡大通路部121に収納さ
れると、光ファイバの露出した部分は、テーパ部119と
通路118を介して、プラグ部材111の光ファイバコネクタ
20内に伸びる。
ハウジング112はは、また、拡大部分124を含み、そこ
には、タブ126が付着している。プリフォーム110の端部
にハウジング112,112を組み立てるに際し、ハウジング
を回転して、タブを軸方向に整合させる。
小径部116の自由端にわたってカラー128が位置してい
る。圧縮バネ129は、小径部116の周囲に、カラー128と
ハウジングの拡大部124との間に同軸に配置されてお
り、ハウジング112のリップ125にわたってスナップロッ
クしている。
その後、ハウジング112,112,のマークのついたプラグ
部材111,111の2つは、周方向の溝113にそって、互いに
分離されて2本の光ファイバを終端するのに用いられる
(第14図参照)。前にも強調した様に、プラグ部材は、
材料の分離されない部分の時には、光ファイバが終端す
る端面は、互いに隣接していたというように結合される
(第12図参照)。
また、結合は、次のようにして実行される。すなわ
ち、各光ファイバ端部は、プラグ通路内に通路の偏心の
方向に関して所定の方位で、載置される。この実施例に
おいては、各光ファイバの端部は、プラグ部材111の通
路122内に挿入されて、プラグが載置されるハウジング1
12のタブ126の方向に力を加えられ、その方向は、タブ1
26を介して、プラグの軸方向中心軸から伸びた半径方向
の線に沿ったプラグの外部方向である。
本発明の装置は、各光ファイバの端部をプラグ部材11
1の通路に載置するのに用いられる。そのような装置は1
30が第15図に示されている。そして、複数の光ファイバ
端部の各々をプラグ内の通路に間して同一方向でもって
位置させるものである。各複数のプラグ部材111,111は
ハウジング112,112,内に載置され、それらは、同一のプ
リフォームの隣接する対であり、装置130のネスト132内
に位置される。各プラグ部材は、ハウジングに沿ってタ
ブ126が、そこに収納されるネストのキー溝134内に収納
されるように位置する。第15図からわかるように、各ネ
ストのキー溝134は、下方向に向いている。
このとき、接着剤が、注射器(図示せず)によって各
通路に注入される。このような接着剤は、紫外線固化接
着剤でもよい。
次に、そこからコーティング28が除去された光ファイ
バ21の端部が装置130に保持されたプラグ部材の一つに
挿入される。このステップは、各プラグに、接着剤が注
入され、光ファイバの端部がそのなかに挿入されるまで
繰り返される。
第15図から分るように、この装置には、回転可能なワ
イヤー状ベイル138,138がある。各ベイル138はその中心
部分は、一列のネストの一列の光ファイバ端部を横ぎっ
て伸びている。
このベイル138は、ロッド144に付着したピントル142
−142から支持されている。ノブ146はロッド144の端部
に付属している。このベイルは、ノブ146の回転により
同時に回転させられ、入口に隣接する複数の光ファイバ
をプラグに係合させ、その後さらに、通路にある光ファ
イバ端部を通路の最下段部に係合させるように動く。こ
のような状態においては、光ファイバは、プラグ部材の
ハウジング112の外部表面上のタブ126の方向に向けられ
る。各プラグ部材のタブ126はプラグ部材を通して通路
の偏心の方向に関して同一方位にあるため、あるプラグ
部材の通路内の光ファイバ端部は、通路の偏心に関して
同一の円柱材料の別のプラグ通路内にある光ファイバ端
部と同一方位にある。
結合を形成する次のステップにおいて、各通路にある
接着材料は、固化する。ベイル138−138はその移動した
位置に保持され、光ファイバ端部を通路の最下端部に保
持する。その後この装置130は紫外線エネルギーのよう
な放射にさらし、各通路内で装着材料を固化する。その
結果、各光ファイバ端部は、通路に関して同一の方位で
通路内に載置される。
光ファイバがプラグ通路内に配置されて、タブ126,12
6の方向に力を加えられているとすると、各ファイバは
プラグの中心軸に対するプラグ通路のいかなる偏心に関
しても同一方位を有する。この実施例において、偏心の
方向は決定されてはいないが、というのは、プラグ部材
は、分離の前のように、分離後、互いに同一の回転整合
を有しているからである。各プラグのタブ126はプラグ
部材のいかなる偏心に関してもどのような方位も取り得
る。そして重要なことは、両方とも同じ方位を取りうる
ということである。その結果、光ファイバが載置される
大きめの通路に関して光ファイバの端部の偏心に寄与す
る偏心要素は、大幅に削減される。
さらに、本発明は、通路の偏心がない場合でさえ、有
効である。本発明によれば、大きめの通路を使用するこ
とができ、プラグ部材は、各プラグ部材の通路の光ファ
イバはプラグ通路に関して同一の方位を有するように配
置される。
次に2本の光ファイバの結合は、適当な整合装置内に
プラグ部材を挿入することによって完了する。そのよう
な装置は、米国特許第4545644号に記載されている。上
記の米国特許に記載された整合装置に載置される同一の
円筒上材料から形成された隣接するプラグ部材を用いる
ことを含む予整合回転スプライスを用いることは米国特
許第4691986号に記載されている。
上記の2件の米国特許に記載された複数ロッド整合装
置150には、3本のシリンダ状整合ロッド152,154,156を
含みそれは、フレクシブクリップ158内に保持されてこ
れらのロッドが整合手段(第16図)内に挿入された後、
プラグに係合する。その整合ロッドは、プラグセグメン
トと同一の熱膨脹係数を持つのが好ましい。数合ロッド
152,154,156はさらに、整合装置150内に保持された2本
のプラグ部材111,111に整合するようになる。
本発明のコネクタは、プラグを整合手段内に挿入した
後も、光ファイバの端部間を固定する軸関係を維持する
手段も含んでいる。このようにする装置は、公知である
のでここでは、説明しない。そのような装置には、プラ
グ組み立て体と、整合装置150の組み立てが挿入される
ような構成部を含んでいる。このような、構造物は、組
み立て体の挿入は、各カラーが、ハウジングとスプリン
グの付属する圧縮の動きを必要とするような物である。
軸方向の関係は、プラグとプラグ端面は、互いに接触す
るようになり、そしてそれらの間に熱膨張係数等が等し
い接合材料でもって、離れて支持されるようになってい
る。
プラグ部材例えば、111と111を円筒状材料90から、分
離するまえに、円筒状材料90にそって軸方向に形成され
た溝101、(第11図参照)は、隣接するプラグ間の角度
関係を認識する為に用いられる。この溝では、目視検査
なしにプラグの回転方向の整合が容易になる。例えば、
米国特許4545644号の整合ロッドを用いると、第1のプ
ラグ部材111は、整合ロッドにそって挿入されて、その
ロッドの一つが、第1のプラグの一つに溝に沿って接触
する。第2のプラグ部材111が挿入された後、同じ、整
合ロッドが第2のプラグにその溝に沿って接触するまで
回転させられる。この後者の整合は、ロッドが溝に入っ
た時に発生するカチッという音によってわかる。
なお、以上の構成は、本発明の単なる一実施例であ
り、当業者は、他の構成も考えることができるが、それ
らは、本発明の精神とその請求の範囲に含まれるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る光ファイバコネクタの外形図、 第2図は、第1図の部分断面図、 第3図は、光ファイバの端面図、 第4図は、本発明のコネクタにより終端される光ファイ
バケーブルの端面図、 第5図は、本発明の2本の終端された光ファイバを含む
光ファイバ結合装置の斜視図、 第6図は、カップリングにより、結合された2つのプラ
グ組み立て体の斜視図、 第7図は、第6図の部分断面図、 第8図は、偏心して位置する通路(その偏心は、誇張し
て記載されている)を有するプラグの端面図、 第9図は、その中に光ファイバが挿入された第8図のプ
ラグの端面図、 第10図は、その中に光ファイバが挿入せられた第8図の
別のプラグの端面図、 第11図は、個数のプラグ部材を含む円筒状材料を示す
図、 第12図は、分離前の円筒上の材料の2個のプラグ部材の
部分(回転認識手段を含む)の斜視図、 第13図は、第12図のプラグ部材の部分断面図、 第14図は、分離後の第12図の分割された2個のプラグ部
材を示す図、 第15図は、本発明の結合手段を提供する装置を示す図、 第16図は、本発明の結合装置に用いられる3本の整合ロ
ッド手段を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョージ エフ ディボー アメリカ合衆国,30088ジョージア ス トーン マウンテン,パイン ヒル コ ート イー4924 (72)発明者 ケネス エム ヤシンスキー アメリカ合衆国,30049ジョージア エ レンウッド,ハックルベリー レーン 190 (56)参考文献 特開 昭62−11807(JP,A) 特開 昭61−267007(JP,A) 特開 昭54−160248(JP,A) 特開 昭53−145647(JP,A) 特開 昭62−11807(JP,A) 特開 昭53−113562(JP,A) 実開 昭56−150909(JP,U) 特公 昭62−61921(JP,B2)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1および第2のプラグと、第1および第
    2の光ファイバと、整合手段とからなる光ファイバコネ
    クタにおいて、 各プラグは、1つの円柱材料を切断して形成された部材
    からなり、外部表面と、光ファイバの端部が収納される
    通路とを有し、各通路の断面は、収納される光ファイバ
    の断面よりも実質的に大きく、プラグの軸に直交し、 第1の光ファイバは、第1のプラグの通路に収納される
    端部を有し、第2の光ファイバは、第2のプラグの通路
    に収納される端部を有し、各光ファイバの端部は、プラ
    グの通路に対して、同一の方位に載置され、 整合手段は、第1のプラグの外部表面と第2のプラグの
    外部表面とを整合させ、第1のプラグと第2のプラグが
    円柱材料の切断前のように相互に同一の向きを有するよ
    うにすることを特徴とする光ファイバコネクタ。
  2. 【請求項2】各光ファイバの端部はその通路内に、プラ
    グの中心軸からの通路の偏心の方向に対して、同一の方
    位に載置されることを特徴とする請求項1の光ファイバ
    コネクタ。
  3. 【請求項3】分離前のプラグ部材は、ハウジング内に収
    納される自由端を有し、 このハウジングは大径部、小径部、プラグ部材内の通路
    に整合する通路、タブとを有し、ハウジングのタブが軸
    方向に整合するように、ハウジングがプラグ部材に組み
    立てられることを特徴とする請求項1の光ファイバコネ
    クタ。
  4. 【請求項4】それぞれプラグと光ファイバとからなる相
    互に接続可能な終端光ファイバにおいて、 各プラグは、1つの円柱材料を切断して形成された部材
    からなり、外部表面と、光ファイバの端部が収納される
    通路とを有し、各通路の断面は、収納される光ファイバ
    の断面よりも実質的に大きく、プラグの軸に直交し、各
    プラグは、プラグどうしが円柱材料の切断前のように相
    互に同一の向きを有するように接続可能であり、 光ファイバはプラグの通路に収納される端部を有し、各
    光ファイバの端部は、プラグの通路に対して、同一の方
    位に載置されることを特徴とする終端光ファイバ。
  5. 【請求項5】光ファイバの端部が収納される軸方向に延
    びた通路を有し、その断面はそこに収納される光ファイ
    バの断面より実質的に大きく、円柱材料を切断すること
    により形成された第1のプラグを用意するステップと、 光ファイバの端部が収納される軸方向に延びた通路を有
    し、その断面はそこに収納される光ファイバの断面より
    実質的に大きく、前記切断した円柱材料の残りの部分か
    ら形成された第2のプラグを用意するステップと、 光ファイバの端部を第1のプラグの通路に挿入し、光フ
    ァイバの端部を第2のプラグの通路に挿入するステップ
    と、 第1のプラグの通路に挿入された光ファイバの端部を、
    その通路に対して、第2のプラグの通路に挿入された光
    ファイバの端部が第2のプラグの通路に対するのと同一
    方位に載置するステップと、 これらのプラグを軸方向に整合させ、プラグどうしが円
    柱材料の切断前のように相互の同一の向きを有するよう
    に支持するステップとからなることを特徴とする光ファ
    イバの結合方法。
  6. 【請求項6】各光ファイバが通路の偏心の方向に対し
    て、所定の方位になるように、各光ファイバを通路内に
    固着することを特徴とする請求項5の方法。
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