JP2618047B2 - 酸化物超電導材料とその製造方法 - Google Patents
酸化物超電導材料とその製造方法Info
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- JP2618047B2 JP2618047B2 JP1168923A JP16892389A JP2618047B2 JP 2618047 B2 JP2618047 B2 JP 2618047B2 JP 1168923 A JP1168923 A JP 1168923A JP 16892389 A JP16892389 A JP 16892389A JP 2618047 B2 JP2618047 B2 JP 2618047B2
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- heat treatment
- superconducting material
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- oxygen
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、比較的高い臨界温度を有し、比較的安価な
酸化物超電導材料とその製造方法に関する。
酸化物超電導材料とその製造方法に関する。
従来の技術 1986年に30K以上の高い臨界温度を有するLa−Ba−Cu−
O系の超電導酸化物((LaBa)2CuO4が発見されて以
来、酸化物超電導材料が注目を集めている。1987年に
は、Y−Ba−Cu−O系の超電導酸化物(LaBa2Cu3Oy)の
臨界温度が液体窒素温度(77K)よりも高い約90Kである
ことが確認された。また1988年には、Bi−Sr−Ca−Cu−
O系、およびTl−Ba−CaCu−O系超電導材料が発見さ
れ、臨界温度は100K以上になった(北沢宏一・岸尾光
二、「応用物理」、57巻、pp.1644−1665、1988年)。
O系の超電導酸化物((LaBa)2CuO4が発見されて以
来、酸化物超電導材料が注目を集めている。1987年に
は、Y−Ba−Cu−O系の超電導酸化物(LaBa2Cu3Oy)の
臨界温度が液体窒素温度(77K)よりも高い約90Kである
ことが確認された。また1988年には、Bi−Sr−Ca−Cu−
O系、およびTl−Ba−CaCu−O系超電導材料が発見さ
れ、臨界温度は100K以上になった(北沢宏一・岸尾光
二、「応用物理」、57巻、pp.1644−1665、1988年)。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、超電導材料を各種センサーやデバイス
等に応用する際には、それぞれの用途に見合った適当な
臨界温度を有する比較的安価な超電導材料が必要であ
る。
等に応用する際には、それぞれの用途に見合った適当な
臨界温度を有する比較的安価な超電導材料が必要であ
る。
本発明は、このような課題を解決するためになされた
もので、約40Kの臨界温度を実現することが可能で比較
的安価である新規な超電導材料を提供することを目的と
する。
もので、約40Kの臨界温度を実現することが可能で比較
的安価である新規な超電導材料を提供することを目的と
する。
課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するため、少なくとも、Ln
(Nd、Sm、Eu)、Ba、Sr、Ce、Cu、Oの6種類の元素か
ら構成され、組成式がLnq(Ba1-xSrx)rCesCu9O30-zで
表され、q、r、s、xが次の条件 q+r+s=12 4.5<q<8.5 1.5<r<5.5 0.5<s<3.5 0<x<0.85 を満たすものであること特徴とする。
(Nd、Sm、Eu)、Ba、Sr、Ce、Cu、Oの6種類の元素か
ら構成され、組成式がLnq(Ba1-xSrx)rCesCu9O30-zで
表され、q、r、s、xが次の条件 q+r+s=12 4.5<q<8.5 1.5<r<5.5 0.5<s<3.5 0<x<0.85 を満たすものであること特徴とする。
本発明の酸化物超電導材料の製造方法は、上記組成物
を酸素雰囲気で加熱処理を行って焼結した後、酸素雰囲
気中で熱処理(300〜700℃)を行って酸素を吸収させる
ことを特徴とする。
を酸素雰囲気で加熱処理を行って焼結した後、酸素雰囲
気中で熱処理(300〜700℃)を行って酸素を吸収させる
ことを特徴とする。
作用 上記構成によれば、結晶構造が従来の(LaBa)2CuO4
系超電導材料やLaBa2Cu3Oy系超電導材料と全く異なる新
規な酸化物超電導材料を得ることができる。しかも焼結
に要する加熱処理時間が従来例に比べて短くて済み製造
が容易なので、製造コストを抑えることができる。
系超電導材料やLaBa2Cu3Oy系超電導材料と全く異なる新
規な酸化物超電導材料を得ることができる。しかも焼結
に要する加熱処理時間が従来例に比べて短くて済み製造
が容易なので、製造コストを抑えることができる。
また上記組成式において、q、r、s、xを、4.5<
q<7.5、r=4、s=2、0.35<x<0.65とすること
により、15K以上の臨界温度を実現することが可能であ
る。更に、熱処理時の酸素分圧を1気圧以上に設定した
り、加熱処理時の酸素分圧を0.1気圧以下に設定するこ
とにより、臨界温度40Kを実現することが可能である。
q<7.5、r=4、s=2、0.35<x<0.65とすること
により、15K以上の臨界温度を実現することが可能であ
る。更に、熱処理時の酸素分圧を1気圧以上に設定した
り、加熱処理時の酸素分圧を0.1気圧以下に設定するこ
とにより、臨界温度40Kを実現することが可能である。
この結果、各種センサやデバイスなどに応用する際、
それぞれの用途に見合った適当な臨界温度を有する超電
導材料を比較的安価に提供することができる。
それぞれの用途に見合った適当な臨界温度を有する超電
導材料を比較的安価に提供することができる。
実 施 例 本発明の第1の実施例における酸化物超電導材料とそ
の製造方法を説明する。
の製造方法を説明する。
出発原料として、市販の試薬を用いて第1表に示した
組成の試料No.1〜20を作製した。
組成の試料No.1〜20を作製した。
試料の製造方法を試料No.1の製造方法を例に説明す
る。出発原料として市販のNd2O3、BaCO3、SrCO3、Ce
O2、CuOを用いた。これらの原料を十分に乾燥させたの
ち、本発明の組成式Lnq(Ba1-xSrx)rCesCu9O30-zに基
づいてNd6(Ba0.5Sr0.5)4Ce2Cu9O30-zの化学式となる
ように配合した。この混合粉を直径40mm、厚さ5mmの円
柱形にプレス成形し、酸素雰囲気中1020℃で20時間仮焼
した。得られた仮焼粉を十分に粉砕し、2mm×2mm×20mm
の直方体にプレス成形した。つづいて、 この成形体を炉内で酸素ガスを流通させながら1030℃で
20時間加熱処理を行って焼結し、50℃/minで冷却した。
冷却時、600℃で20時間、400℃で20時間熱処理を行い、
酸素を十分に吸収させた。熱処理後、そのまま常温まで
放冷した。
る。出発原料として市販のNd2O3、BaCO3、SrCO3、Ce
O2、CuOを用いた。これらの原料を十分に乾燥させたの
ち、本発明の組成式Lnq(Ba1-xSrx)rCesCu9O30-zに基
づいてNd6(Ba0.5Sr0.5)4Ce2Cu9O30-zの化学式となる
ように配合した。この混合粉を直径40mm、厚さ5mmの円
柱形にプレス成形し、酸素雰囲気中1020℃で20時間仮焼
した。得られた仮焼粉を十分に粉砕し、2mm×2mm×20mm
の直方体にプレス成形した。つづいて、 この成形体を炉内で酸素ガスを流通させながら1030℃で
20時間加熱処理を行って焼結し、50℃/minで冷却した。
冷却時、600℃で20時間、400℃で20時間熱処理を行い、
酸素を十分に吸収させた。熱処理後、そのまま常温まで
放冷した。
炉から取出した、試料No.1の抵抗−温度特性を通常の
4端子法で測定した。その結果を第1図に示した。この
試料No.1の超電導の開始温度(オンセット温度)は41K
であり、抵抗率ゼロとなる温度は33Kであった。この試
料No.1の交流帯磁率を測定したところ、帯磁率は34K以
下で負の値になり、マイスナー効果が認められた。
4端子法で測定した。その結果を第1図に示した。この
試料No.1の超電導の開始温度(オンセット温度)は41K
であり、抵抗率ゼロとなる温度は33Kであった。この試
料No.1の交流帯磁率を測定したところ、帯磁率は34K以
下で負の値になり、マイスナー効果が認められた。
この試料No.1の結晶構造を粉末X線回折によって調べ
た。X線源にはCuKγ線を用いた。得られた粉末X線回
折図形を第2図に示した。この粉末X線図形は、超電導
体として知られている(LaBa)2CuO4やLaBa2Cu3Oyの粉
末X線回折図形と全く異なっていた。粉末X線回折から
得られたピークは、a=3.85Å、c=28.44Åの格子定
数をもつ正方晶系の単位格子を仮定すると、すべて指数
付することができた。第2図の粉末X線図形の各ピーク
にそれぞれの指数を与えた。
た。X線源にはCuKγ線を用いた。得られた粉末X線回
折図形を第2図に示した。この粉末X線図形は、超電導
体として知られている(LaBa)2CuO4やLaBa2Cu3Oyの粉
末X線回折図形と全く異なっていた。粉末X線回折から
得られたピークは、a=3.85Å、c=28.44Åの格子定
数をもつ正方晶系の単位格子を仮定すると、すべて指数
付することができた。第2図の粉末X線図形の各ピーク
にそれぞれの指数を与えた。
この従来にない新規な超電導化合物の結晶構造を明ら
かにするために粉末X線回折図形のリートベルト解析を
行った。こうして得られた結晶構造を第3図に示した。
この化合物の結晶構造は、従来から超電導体として知ら
れている。(LaBa)2CuO4やLaBa2Cu3Oyの結晶構造と全
く異なっていた。
かにするために粉末X線回折図形のリートベルト解析を
行った。こうして得られた結晶構造を第3図に示した。
この化合物の結晶構造は、従来から超電導体として知ら
れている。(LaBa)2CuO4やLaBa2Cu3Oyの結晶構造と全
く異なっていた。
この試料No.1の酸素含有量(30−z)を不活性ガス融
解−非分散赤外線吸収法によって分析した。得られた値
は、酸素含有量が約27.2であった。したがって酸素欠損
量(z)としては2.8となる。
解−非分散赤外線吸収法によって分析した。得られた値
は、酸素含有量が約27.2であった。したがって酸素欠損
量(z)としては2.8となる。
また、この試料No.1の酸素の吸収・放出特性を調べる
ために熱重量(TG)分析を行った。測定の際、酸素雰囲
気中で室温から1000℃の間で加熱及び冷却を行った。試
料の重量は約100mgであり、加熱及び冷却速度は10℃/mi
nである。得られたTG曲線を第4図に示した。この結果
からこの試料No.1は、300℃以上の温度で可逆的に酸素
を吸収及び放出することがわかる。それで、800℃、700
℃、600℃と熱処理温度を変化させて、その後、室温ま
で急冷して試料を作製したところ熱処理温度が800℃の
場合には超電導転移を示さなかった。したがって、熱処
理温度としては、酸素を吸収する最低温度である300℃
以上であり、酸素を十分に吸収する最高温度である700
℃以下が適当であることがわかる。なお、この熱重量分
析は酸素1気圧下の測定であるので、酸素分圧が1気圧
以上になると試料中に酸素がより吸収されやすくなるか
ら熱処理に望ましい温度範囲が一気圧の場合の300〜700
℃の範囲より広がるのは当然である。
ために熱重量(TG)分析を行った。測定の際、酸素雰囲
気中で室温から1000℃の間で加熱及び冷却を行った。試
料の重量は約100mgであり、加熱及び冷却速度は10℃/mi
nである。得られたTG曲線を第4図に示した。この結果
からこの試料No.1は、300℃以上の温度で可逆的に酸素
を吸収及び放出することがわかる。それで、800℃、700
℃、600℃と熱処理温度を変化させて、その後、室温ま
で急冷して試料を作製したところ熱処理温度が800℃の
場合には超電導転移を示さなかった。したがって、熱処
理温度としては、酸素を吸収する最低温度である300℃
以上であり、酸素を十分に吸収する最高温度である700
℃以下が適当であることがわかる。なお、この熱重量分
析は酸素1気圧下の測定であるので、酸素分圧が1気圧
以上になると試料中に酸素がより吸収されやすくなるか
ら熱処理に望ましい温度範囲が一気圧の場合の300〜700
℃の範囲より広がるのは当然である。
試料No.1〜3は、Ce以外の希土類元素LnをNd、Sm、Eu
と変化させた試料である。試料No.4〜8は、アルカリ土
類元素(Ba+Sr)と希土類元素Ln(本実施例の場合、N
d)との比率を変化させた試料であり、試料No.9〜12
は、CeとCe以外の希土類元素Ln(本実施例の場合、Nd)
との比率を変化させたものである。また、試料No.13〜2
0は、BaとSrとの比率を変化させたものである。
と変化させた試料である。試料No.4〜8は、アルカリ土
類元素(Ba+Sr)と希土類元素Ln(本実施例の場合、N
d)との比率を変化させた試料であり、試料No.9〜12
は、CeとCe以外の希土類元素Ln(本実施例の場合、Nd)
との比率を変化させたものである。また、試料No.13〜2
0は、BaとSrとの比率を変化させたものである。
第1表に示した組成の試料No.1〜20の超電導特性を第
2表に示した。この表でオンセット温度とは、第1図に
示したように試料の超電導転移の開始温度であり、試料
を冷却していった際に電気抵抗率が低下し始める温度で
ある。ゼロ抵抗温度とは、超電導状態になったために試
料の電気抵抗がゼロになった温度である。第2表で−印
で示したのは、抵抗−温度測定で超電導転移が観測され
なかった場合やゼロ抵抗が観測されなかった場合であ
る。
2表に示した。この表でオンセット温度とは、第1図に
示したように試料の超電導転移の開始温度であり、試料
を冷却していった際に電気抵抗率が低下し始める温度で
ある。ゼロ抵抗温度とは、超電導状態になったために試
料の電気抵抗がゼロになった温度である。第2表で−印
で示したのは、抵抗−温度測定で超電導転移が観測され
なかった場合やゼロ抵抗が観測されなかった場合であ
る。
試料No.1〜3を比較すると、希土類元素LnとしてNd、
Sm、Euのいずれを用いても超電導転移を示すことがわか
る。また、試料No.4〜8を比較するとq及びrの望まし
い範囲としては、4.5<q<8.5及び1.5<r<5.5である
こと がわかる。また試料No.9〜12を比較すると、Ceの組成比
率としては、0.5<s<3.5の範囲が望ましいことがわか
る。試料No.13〜20の比較から望ましいxの範囲として
は、0<x<0.85であり、しかもSr/Baの比率が1のと
ころで最も臨界温度が高くなることがわかる。第2表に
示した特性の比較から特に望ましい組成範囲としては、 4.5<q<7.5 r=4 s=2 0.35<x<0.65 の範囲にある場合である。
Sm、Euのいずれを用いても超電導転移を示すことがわか
る。また、試料No.4〜8を比較するとq及びrの望まし
い範囲としては、4.5<q<8.5及び1.5<r<5.5である
こと がわかる。また試料No.9〜12を比較すると、Ceの組成比
率としては、0.5<s<3.5の範囲が望ましいことがわか
る。試料No.13〜20の比較から望ましいxの範囲として
は、0<x<0.85であり、しかもSr/Baの比率が1のと
ころで最も臨界温度が高くなることがわかる。第2表に
示した特性の比較から特に望ましい組成範囲としては、 4.5<q<7.5 r=4 s=2 0.35<x<0.65 の範囲にある場合である。
本発明の第2の実施例におる酸化物超電導材料とその
製造方法を説明する。
製造方法を説明する。
第1の実施例で作製した試料No.1を酸素分圧2気圧
(試料No.21)、10気圧(試料No.22)、50気圧(試料N
o.23)、200気圧(試料No.24)の高酸素圧の条件で600
℃と400℃でそれぞれ20時間づつ熱処理を行って酸素を
吸収させ、4種の試料No.21〜24を得た。これらの試料N
o.21〜24の抵抗−温度特性を第5図に示した。また、オ
ンセット温度とゼロ抵抗温度を第3表に示した。
(試料No.21)、10気圧(試料No.22)、50気圧(試料N
o.23)、200気圧(試料No.24)の高酸素圧の条件で600
℃と400℃でそれぞれ20時間づつ熱処理を行って酸素を
吸収させ、4種の試料No.21〜24を得た。これらの試料N
o.21〜24の抵抗−温度特性を第5図に示した。また、オ
ンセット温度とゼロ抵抗温度を第3表に示した。
この結果、熱処理の酸素分圧が高いほど、試料の抵抗
率の値が小さくなり、超電導転移の温度も高くなること
がわかる。
率の値が小さくなり、超電導転移の温度も高くなること
がわかる。
本発明の第3の実施例における酸化物超電導材料とそ
の製造方法を説明する。
の製造方法を説明する。
第1の実施例の試料No.1の仮焼粉を十分に粉砕し、2m
m×2mm×20mmの直方体にプレス成形した。つづいて、こ
の成形体を炉内で、本実施例では窒素ガスを流通させな
がら900℃で20時間加熱処理を行って焼結した。その
後、酸素ガスを窒素ガスに切替えて、50℃/minで冷却し
た。冷却時、600℃で20時間、400℃で20時間熱処理を行
い。酸素を十分に吸収させた。熱処理後、そのまま常温
まで放冷した。
m×2mm×20mmの直方体にプレス成形した。つづいて、こ
の成形体を炉内で、本実施例では窒素ガスを流通させな
がら900℃で20時間加熱処理を行って焼結した。その
後、酸素ガスを窒素ガスに切替えて、50℃/minで冷却し
た。冷却時、600℃で20時間、400℃で20時間熱処理を行
い。酸素を十分に吸収させた。熱処理後、そのまま常温
まで放冷した。
炉から取出した試料の抵抗−温度特性を通常の4端子
法で測定した。この試料の超電導の開始温度は41Kであ
り、抵抗率ゼロとなる温度は35Kであった。同様の加熱
処理を酸素分圧が0.1気圧の条件下で行ったが、超電導
の開始温度が41K、ゼロ抵抗温度が34Kになつた。
法で測定した。この試料の超電導の開始温度は41Kであ
り、抵抗率ゼロとなる温度は35Kであった。同様の加熱
処理を酸素分圧が0.1気圧の条件下で行ったが、超電導
の開始温度が41K、ゼロ抵抗温度が34Kになつた。
このことから、酸素分圧が低い条件で加熱処理した方
が高くなることは明らかである。
が高くなることは明らかである。
発明の効果 本発明は、従来の(LaBa)2CuO4系超電導材料やLaBa2
Cu3Oy系超電導材料と全く異なる新規な結晶構造を有
し、臨界温度40Kを実現することが可能な酸化物超電導
材料を低コストで製造することができるので、各種セン
サやデバイスなどに応用する際、それぞれの用途に見合
った適当な臨界温度を有する超電導材料を比較的安価に
提供することができる。
Cu3Oy系超電導材料と全く異なる新規な結晶構造を有
し、臨界温度40Kを実現することが可能な酸化物超電導
材料を低コストで製造することができるので、各種セン
サやデバイスなどに応用する際、それぞれの用途に見合
った適当な臨界温度を有する超電導材料を比較的安価に
提供することができる。
第1図は本発明の第1の実施例における酸化物超電導材
料の抵抗−温度特性図、第2図は同材料の粉末X線回折
図、第3図は同材料結晶構造の概略図、第4図は同材料
の熱重量分析(TG)曲線図、第5図は本発明の第2の実
施例における酸化物超電導材料の抵抗−温度特性図であ
る。
料の抵抗−温度特性図、第2図は同材料の粉末X線回折
図、第3図は同材料結晶構造の概略図、第4図は同材料
の熱重量分析(TG)曲線図、第5図は本発明の第2の実
施例における酸化物超電導材料の抵抗−温度特性図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 隆博 東京都江東区東雲1丁目10番13号 財団 法人国際超電導産業技術研究センター超 電導工学研究所内 (72)発明者 一瀬 中 東京都江東区東雲1丁目10番13号 財団 法人国際超電導産業技術研究センター超 電導工学研究所内 (72)発明者 八重樫 裕司 東京都江東区東雲1丁目10番13号 財団 法人国際超電導産業技術研究センター超 電導工学研究所内 (72)発明者 山内 尚雄 東京都江東区東雲1丁目10番13号 財団 法人国際超電導産業技術研究センター超 電導工学研究所内 (72)発明者 田中 昭二 東京都江東区東雲1丁目10番13号 財団 法人国際超電導産業技術研究センター超 電導工学研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】少なくとも、Ln(Nd、Sm、およびEuから選
ばれた少なくとも一種)、Ba、Sr、Ce、Cu、Oの元素か
ら構成され、組成式がLnq(Ba1-xSrx)rCesCu9O30-zで
表され、q、r、s、xが次の条件 q+r+s=12 4.5<q<8.5 1.5<r<5.5 0.5<s<3.5 0<x<0.85 を満たすものである酸化物超電導材料。 - 【請求項2】q、r、s、xが次の条件 4.5<q<7.5 r=4 s=2 0.35<x<0.65 を満たすものである請求項1記載の酸化物超電導材料。
- 【請求項3】少なくとも、Ln(Nd、Sm、およびEuから選
ばれた少なくとも一種)、Ba、Sr、Ce、Cu、Oの元素か
ら構成され、組成式がLnq(Ba1-xSrx)rCesCu9O30-zで
表され、q、r、s、xが次の条件 q+r+s=12 3.5<q<8.5 1.5<r<5.5 0.5<s<3.5 0<x<0.85 を満たすものである組成物の原料混合物を、酸素雰囲気
で加熱処理を行って焼結し、加熱処理後、酸素雰囲気中
で700℃以下300℃以上の温度で熱処理を行って酸素を吸
収させることにより、酸化物超電導材料を製造すること
を特徴とする酸化物超電導材料の製造方法。 - 【請求項4】酸素分圧が、0.1気圧以下の条件下で加熱
処理を行って焼結する請求項3記載の酸化物超電導材料
の製造方法。 - 【請求項5】酸素分圧が、1気圧を越える条件下で熱処
理を行って酸素を吸収させる請求項3記載の酸化物超電
導材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1168923A JP2618047B2 (ja) | 1989-06-29 | 1989-06-29 | 酸化物超電導材料とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1168923A JP2618047B2 (ja) | 1989-06-29 | 1989-06-29 | 酸化物超電導材料とその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0333013A JPH0333013A (ja) | 1991-02-13 |
JP2618047B2 true JP2618047B2 (ja) | 1997-06-11 |
Family
ID=15877059
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1168923A Expired - Lifetime JP2618047B2 (ja) | 1989-06-29 | 1989-06-29 | 酸化物超電導材料とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2618047B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2591896B2 (ja) * | 1993-03-29 | 1997-03-19 | 日本碍子株式会社 | 固体電解質型燃料電池の空気極材料の製造方法 |
-
1989
- 1989-06-29 JP JP1168923A patent/JP2618047B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0333013A (ja) | 1991-02-13 |
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