JP2617220B2 - 光メモリ装置 - Google Patents

光メモリ装置

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JP2617220B2
JP2617220B2 JP1040591A JP4059189A JP2617220B2 JP 2617220 B2 JP2617220 B2 JP 2617220B2 JP 1040591 A JP1040591 A JP 1040591A JP 4059189 A JP4059189 A JP 4059189A JP 2617220 B2 JP2617220 B2 JP 2617220B2
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博之 片山
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光メモリ素子に対して情報の記録、再生、
または消去を行う光メモリ装置に関するものである。
〔従来の技術〕
半導体レーザ等の光により情報の記録、再生、または
消去を可能とする光メモリ素子は、携帯性に優れた高密
度大容量メモリ媒体として注目されている。特に、記録
媒体に磁性膜を使用する光磁気メモリは、書き換え可能
な光メモリ素子のうちで最も実用化の進んでいるもので
ある。光磁気ディスクは、透明基板上に垂直磁気異方性
のある磁性膜からなる記録膜を形成してなるものであ
り、磁化の向きの違いで情報を記録する。そして、光磁
気メモリを用いる光メモリ装置は、レーザ光で上記の記
録膜を昇温させた状態で外部磁界を印加し若しくは磁性
膜自身の反磁界により磁化状態を変化させて情報の記録
・消去を行う一方、上記記録膜に入射したレーザ光が反
転するとき、光の振動面が磁化の方向に従って回転する
ことを利用して情報の読み出しを行うようになってい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記のごとく所望の領域にレーザ光を照射
して記録,再生または消去を行う光ディスク装置におい
ては、それらの処理を行う前に、上記所望の領域におけ
る記録状態をチェックしておく手段を有することが望ま
れていた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記課題を解決するためになされたものであ
って、一単位の情報が記録される記録ビットが複数形成
される情報記録部と、該情報記録部の位置情報の基準と
なる基準位置情報を与える複数ピットが予め形成された
位置情報部と、を有する光メモリ素子に対して、情報の
再生,記録または消去の処理を行う光メモリ装置におい
て、記録ビットを通過する間に、記録ビットの記録状態
を検出するための検出用光ビームパルスと、記録ビット
に対して前記処理を行うための処理用光ビームパルス
と、を記録ビットにこの順に連続して照射する光ビーム
照射手段と、複数ピットを検出するとともに、その検出
後、複数ピットと記録ビットの間隔に対応する時間が経
過したときに、検出用光ビームパルスを照射させる照射
制御手段と、を備えてなるものである。
また、上記光メモリ素子が、記録ビット毎に、記録膜
が分断されて形成されてなるものである。
また、上記複数ピットの少なくとも1つは、記録ビッ
トが配列されるトラック方向に対して傾斜して設けられ
てなるものである。
〔作用〕
上記構成によれば、記録等の処理のための処理用光ビ
ームパルスの照射の前に、検出用光ビームパルスを照射
して、記録状態を検出することができ、このため、処理
の前に記録状態の事前チェックを行うことが可能とな
る。従って、記録・消去部分が希望している記録状態と
同じであればその記録部分に対する記録変更動作を省く
ことができる。
また、複数ピットを検出してから、複数ピットと記録
ビットの間隔に対応する時間が経過したときに、上記の
検出用光ビームパルスを照射するため、記録ビットに的
確にレーザ光を照射することができる。
また、光メモリ素子が、一単位の情報を記録する記録
ビット毎にその記録膜が分断されて形成されたものであ
る場合には、各記録ビットが熱的に孤立しているため、
クロストーク等の問題を解消することができる。
更に、上記複数ピットの少なくとも1つを、記録ビッ
トが配列されるトラック方向に対して傾斜して設けてお
くことにより、光メモリ素子に照射する光ビームのトラ
ッキング誤差を1トラック中において即座に検出するこ
とができる。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図ないし第4図に基づいて説
明すれば、以下の通りである。
本発明に係る光メモリ素子及びその駆動装置において
は、情報の記録を可能とする部分が記録単位(ビット)
毎に互いに孤立状態で形成されている光磁気メモリ素子
が用いられる。第1図に本発明に係る光磁気メモリ素子
の全体のピット構成の模式図を示す。ここで第3図
(a)の一部拡大図、及び第3図(b)の一部側断面図
に示すように、光磁気メモリ素子にはガラスなどの透明
基板1の一方の面に、記録ビットと同じ1μm程度の直
径を有し且つ一定深さを有するピット2…が1μm程度
の間隔で形成されるとともに、その面上に垂直磁気異方
性の磁性膜を含む記録膜3…が形成される。かかる構成
において、記録ビット部分となるピット2…上の記録膜
3…は、それ以外の部分である非ピット部分の記録膜3
…との間で分離されている。
一方、光メモリ装置全体は、第4図に示すように、レ
ーザ光を光磁気メモリ素子4に導くための第1光学系17
を構成する半導体レーザ11、コリメータレンズ12、整形
プリズム13、ビームスプリッタ14、ミラー15、および対
物レンズ16と、光磁気メモリ素子4にて反射された反射
光を検出して情報の再生を行う第2光学系24を構成する
ビームスプリッタ18、1/2波長板19、集光レンズ20、ビ
ームスプリッタ21、およびPINフォトダイオード22・23
と、光磁気メモリ素子4にて反射された反射光を検出し
てフォーカス並びにトラッキングサーボに供するための
第3光学系28を構成する集光レンズ25、シリンドリカル
レンズ26、およびサーボ用PINフォトダイオード27とを
備えて構成される。
前記のPINフォトダイオード22・23の出力の差を検出
することにより光磁気信号の再生が行われるようになっ
ている。例えば、記録膜3…の磁化方向に対応した反射
光の偏光方位(偏光面の回転方向)の変化を互いに異な
る2方向に設けられた光通過軸に対する各々の成分によ
る光強度の差によって検出するようになっている。ま
た、PINフォトダイオード22・23の出力の和を検出する
ことにより前記ピット2…の存在を検出できるようにな
っている。例えば、ピット2…と非ピット部との高低差
によって生じる光の回折によりピット2…での反射光の
トータル的な光強度が変化するのを利用するようになっ
ている。そして、前記の半導体レーザ11からは、第5図
(a)に示すように、光出力がパルス駆動され、且つ、
同図(b)に示す光磁気メモリ素子4との関係で示すよ
うに、一つのピット2に対して3つのパルスが対応する
ようにレーザ光の照射が行われるようになっている。即
ち、図において、正方向(イニシャル方向)に磁化され
た記録膜3aを有するピット2aに対してはパルスa,b,cが
対応し、反対方向に磁化された記録膜3bを有するピット
2bに対してはパルスd,e,fが対応している。
上記の構成によれば、パルス駆動された照射レーザ光
に対応するPINフォトダイオード22・23の和出力におい
て、同図(c)に示すように、前記パルスa,b,c,d,e,f
に対応するパルスa1,b1,c1,d1,e1,f1は、幾分出力の小
さいものとして検出され、これによってピット2…の存
在が検出されることになる。一方、パルス駆動された照
射レーザ光に対応するPINフォトダイオード22・23の差
出力において、同図(d)に示すように、前記パルスa,
b,cに対応するパルスa2,b2,c2は、更に幾分出力の小さ
いものとして検出され、他方、パルスd,e,fに対応する
パルスd2,e2,f2は正負の逆転したものとして検出され
る。即ち、ピット信号と光磁気信号とは互いに独立して
取り出すことができるとともに、光磁気信号であるa2,b
2,c2,とd2,e2,f2とは互いに区別できることになり、こ
れによって光磁気メモリ素子4に対する情報再生が可能
となる。
ここで、光磁気メモリ素子4に情報を記録し、若しく
は消去する場合においては、記録または消去しようとす
るピット2上の記録膜3の記録状態を逐一確認した上で
記録するか消去するかを決める必要がある。このとき、
前記のパルスa,dが用いられる。第2図で説明すると、
同図(a)に示すピット2cに対応する3つのパルス
a′,b′,c′(照射されたレーザ光のパルスである)の
うちのパルスa′に対応するパルスa2′〔同図(c)に
示す〕が用いられる。
ピット2cが図のように消去状態であれば、パルスa2
は他のパルスと同様に正側に立ち上がる。このパルス
a2′でピット2c上の記録膜3の記録状態が調べられ、そ
の結果が希望していた状態と異なっていれば、後続のパ
ルスb′〔第2図(c)ではb2′が対応している。〕の
出力を強め、ピット2c上の記録膜3の温度を上昇させ、
保磁力を低下させて磁化反転を行わせる。これにより記
録が行われる。そして、この記録状態の確認は、後続の
パルスc′(出力はパルスa′と同じ)により行われ
る。即ち、上記の場合であれば、パルスc′に対応する
パルスc2′は負側に立ち下がり、記録状態であることが
確認され、このようにして、パルスc2′の方向により意
図した磁化状態になっているか否かの確認が行われる。
このように、情報の記録(消去)およびそのチェック
を、光ビームが一つの孤立部分を通過する間に行ってし
まうので、従来の回転待ち時間が不要になり、情報の記
録(消去)に関連して必要となる時間、即ち、記録(消
去)とこれに伴うチェックに要する時間のトータル時間
を大幅に短縮することができる。
なお、上記パルスa2′でピット2c上の記録膜3の記録
状態が調べられ、その結果が希望していた状態と同じで
あれば、後続のパルスb′はパルスa′と同じ強さであ
ればよい。即ち、本実施例では、磁化状態をパルスa2
で調べることにより、希望している磁化状態か否かを予
め検知するので希望していた状態と同じであればそのピ
ット2の記録膜3に対する記録動作を省くことができ
る。
このように、本発明の光メモリ装置は、光ビームが一
つの孤立部分を通過する間に、必要に応じて光ビームの
出力を変えて孤立部分に情報を記録するとともに、記録
された状態が正しいか否かを確認する。そして上述のご
とくパルス駆動することで、磁化状態を調べるパルス、
磁化状態を反転させるパルス、磁化状態を確認するパル
スの区別を行なう。尚、パルス数は各ピット2に対応し
て3つである必要はなく、3つ以上であってもよい。例
えば、パルス数を5とすることにより、光ビームが一つ
のピット2を通過する間に、磁化調査→磁化反転→磁化
確認→磁化反転→磁化確認を行うようにしてもよい。こ
れによれば、1度目の磁化確認において意図した磁化状
態になっていないと確認された場合に次動作の磁化反転
により所望の磁化状態に変更させることができる。
上述の光メモリ装置は、光メモリ素子として、情報の
記録を可能とする部分が一記録単位毎に互いに孤立状態
で形成されている光メモリ素子を用いており、孤立部分
(本実施例でいえばピット2上の記録膜3)に記録を行
う際、この孤立部分の中心から若干外れた位置に記録レ
ーザ出力の中心値がずれたとしても、孤立部分内での温
度分布には差は殆ど生じずに昇温され、一方、その孤立
部分以外の部分では熱が分散し易いため、両者の間では
温度に大きく差が生じるので、孤立部分においてのみ磁
化反転がなされ、孤立部分からはみ出して磁化反転が生
じるといった事態が回避され、クロストーク等の問題を
解消することができるものである。
上記した如く、実施例の光磁気メモリ素子4は記録単
位(ビット)毎に互いに孤立される形状を備え、その為
に記録単位に該当する個所にピットを形成し、そのピッ
トの段差によって各ピット上の記録膜3…を互いに分離
している。又、第1図に光磁気メモリ素子4の全体のピ
ット構成を示すが、上記の記録単位毎のピット(記録ピ
ット)だけでなく、記録単位のピット位置情報の基準と
なる基準位置情報を与える複数ピット(サンプルピッ
ト)を備えている。このサンプルピットは上記の隣接す
る記録単位のピット(記録ピット)間の間隔とは異なる
間隔(ユニークディスタンス)を有し、記録ピットの配
列に続いて設けられる。又、サンプルピットはディスク
上に分散して設けられる。
次に第1図のサンプルピットの周辺の構成を第6図に
示すが、同図に示すように、光磁気メモリ素子4におけ
る基板上には矢印Bが通過するトラックの中央に沿って
複数の記録ピット2・2…が形成され、かつ、それらの
間におけるトラックの中央にサンプルピットの一方を構
成する基準ピット30が形成されている。
又、基準ピット30からトラックの延びる方向である光
ビームのアクセス方向に所定の間隔を隔てて、サンプル
ピットの他方を構成する長尺の傾斜ピット31が設けられ
ている。この傾斜ピット31は光ビームのアクセス方向、
つまり、トラックの方向に対して傾斜した方向(この傾
斜角度θは6〜80゜に設定する。)に延びる溝部として
形成されている。傾斜ピット31は矢印Bが通過するトラ
ックの中央を中心にトラックと垂直な方向の両側にほぼ
等距離だけ延びている。この基準ピット30と傾斜ピット
31がセットとしてサンプルピットを構成し、これが1ト
ラック1周中に1000〜2000個形成される。ここで後述す
る駆動装置における光ビームが、矢印Bに沿ってトラッ
クの中央をアクセスした場合は、第7図中(b)で示す
ように、基準ピット30からの再生信号が出力されてから
傾斜ピット31からの再生信号が出力されるまでの時間間
隔はt0となる。
一方、光ビームがトラックの中央からトラックと垂直
な方向の一側にずれた矢印Aに沿ってアクセスした場合
は、第7図中(a)で示すように、基準ピット30からの
再生信号が出力される時刻は光ビームがトラックの中央
をアクセスした場合と同じであるが、傾斜ピット31から
の再生信号が出力される時刻は光ビームがトラックの中
央をアクセスした場合より遅れるので、基準ピット30か
らの再生信号が出力されてから傾斜ピット31からの再生
信号が出力されるまでの時間間隔tはt0より△tだけ長
くなる。
又、光ビームがトラックの中央からトラックと垂直な
方向の他側に同一距離だけずれた矢印Cに沿ってアクセ
スした場合は、第7図中(c)に示すように、傾斜ピッ
ト31からの再生信号が出力される時刻は光ビームがトラ
ックの中央をアクセスした場合より早くなり、従って、
基準ピット30からの再生信号が出力されてから傾斜ピッ
ト31からの再生信号が出力されるまでの時間間隔t′は
t0より△tだけ短くなる。
このように、基準ピット30からの再生信号が出力され
てから傾斜ピット31からの再生信号が出力されるまでの
時間間隔が上記の時間間隔t0より長いか短いかにより、
換言すれば、基準ピット30と傾斜ピット31からの再生信
号の位相差により、光ビームがトラックの中央からいず
れの側にずれているかが検出でき、かつ、基準ピット30
からの再生信号が出力されてから傾斜ピット31からの再
生信号が出力されるまでの実際の時間間隔と光ビームが
トラックの中央をアクセスした場合の上記時間間隔t0
の差を求めることにより、光ビームのトラック中央から
の変位量を知ることができる。
ここで第4図においては、トラッキング誤差の検出に
関しては次の様に行なう。基準ピット30及び傾斜ピット
31からの各反射光に対応する光検出器22,23からの信号
が波形整形回路32を介して順次時間間隔検出器33に入力
される。そして、タイミング発生器34からのタイミング
信号に基づいて時間間隔検出器33において基準ピット30
から再生信号が出力されてから傾斜ピット31から再生信
号が出力されるまでの時間間隔が検出されることによ
り、トラッキング誤差検出信号が得られる。
次に、上述した基準ピット30と傾斜ピット31の間隔は
所定の値に設定されている。これはユニークディスタン
スと呼称され、時間的な間隔が一定となるように管理さ
れる。即ち光磁気メモリ素子4は定速回転(CAV)する
為に、上記の基準ピット30と傾斜ピット31の物理的間隔
はディスクの内側に行く程狭く設定される。
次にトラッキング誤差の検出に前述したサンプルピッ
トを利用したサンプルサーボ方式を使用する場合のサン
プルピットのパターンにつき説明する。記録データの変
調には、通常、4/15変調方式が用いられる。この変調方
式は、1バイト=8ビットの情報を光メモリ装置上の15
チャンネルビットに変換するものであり、第15ビット目
は必ず“0"とされる。そして、残りの14チャンネルビッ
トが偶数ビットと奇数ビットとに分割され、それぞれが
元データ8ビット中の上位4ビットと下位4ビットとに
割り当てられる。この際、偶数及び奇数に分割された各
チャンネルビット中常に2ビットのみが“1"とされ、残
りの5ビットが“0"とされる。
その場合、変換後のパターンは偶数及び奇数の各チャ
ンネルビットにつき、7C2=7×6÷2=21通り、全体
では、21×21=441通りとなる。一方、元データは8ビ
ット、つまり、28=256通りであるから、441−256=185
通りの余分なパターンが存在することになる。従って、
余分なパターンの中から選択した特定のパターンをサン
プルピットのサーボパターンとして使用するのが1つの
方法となる。なお、4/15変調方式以外の各変調方式でも
元データより多数のパターンが得られるものであるか
ら、いずれの変調方式でも余分のパターンの中からサン
プルピットのサーボパターンを選択することができる。
次に、サーボパターンの他の例につき述べる。
一般に、変調に際しては、変調後のパターンの再生が
容易となるように、“010101…”の如く最短ピットが出
ないように、又、逆に、“1111…”もしくは“0000…”
のように、“0"又は“1"が連続しないように変調後のパ
ターンが選択される。従って、“10000…01"の如くに、
“1"と“1"の間で、通常のパターンには存在しないビッ
ト数だけ“0"を連続させたパターンを形成して、サンプ
ルピットのサーボパターンとして使用することができ
る。
例えば、4/15変調方式では16〜19チャンネルビット程
度“0"を連続させれば良い。又、8ビットを10チャンネ
ルビットに変換する8/10変調方式では、変調後のパター
ンで“0"又は“1"が連続するのは4ビット以下であるか
ら、サーボパターンとしては“0"を5ビット以上連続さ
せたものを使用すれば良く、2/7変調方式では“0"又は
“1"が連続するのは2〜7ビットであるから、サーボパ
ターンとしては“0"を8ビット以上連続させたものを使
用すれば良い。
さて、上記した様に第5図(a)に示すレーザ光のパ
ルス出力を同図(b)に示す光磁気メモリ素子4の記録
ピット2,2,…に対して3つのパルス(一記録単位に対し
てパルス数を5とする場合は5つのパルス)が対応する
ように照射せしめる制御が必要であるが、この為に次に
示す制御を行う。
第8図にこの制御を実行する回路図を示し、第9図に
その回路における信号波形図を示す。
同図において、4は前述した光磁気メモリ素子であ
り、該光磁気メモリ素子4はモータ40によって一定速度
(CAV)で回転される。41は第4図に示す光学系を内蔵
するピックアップ装置であり、第4図に示すPINフォト
ダイオード22・23の出力が差動増幅器42に導びかれ光磁
気信号(RF信号)となる。又、PINフォトダイオード22
・23の出力が増幅器43で加算され各ピットの情報を検出
する。このピットの情報を検出することにより、トラッ
ク番地等の信号が記録されるIDピット部51からトラック
番地等のID信号を得る。更に前述した様に基準ピット30
と傾斜ピット31の間のユニークディスタンス(時間間
隔)を検出する検出部44によって光ビームがトラックの
中央からいずれの側にずれているかのトラッキングエラ
ー信号(RES信号)を得る。この検出部44は第4図に示
す波形整形回路32,時間間隔検出器33,タイミング発生器
34から構成される。
第9図(a)の波形は増幅器43の出力aの波形であ
り、これはピットの位置を示す。第8図の基準ピット検
出部45は第6図に示す基準ピット30の通過を検出する。
これは光磁気メモリ素子4の回転立上がり直後にその検
出を行なうことはできないが、僅かでも回転すれば、上
記のサンプルピットのユニークディスタンスの検知によ
って、サンプルピットの存在が確認でき次のサンプルピ
ットの到来が予測できる為、その予測された時間に得た
ピット検知からそのピットを基準ピット30と判別するこ
とができる。第9図(b)の波形は基準ピット検出部45
の出力bの波形であり、この出力パルスの立下がりによ
ってカウンター47が発振器46の発振パルスのカウントを
開始する。カウンター47は予め設定された一定値をカウ
ントした時に単一のパルスを出力する。第9図(c)の
波形はカウンター47の出力cの波形である。上記カウン
ター47の一定値をカウントする迄のカウント時間は光ビ
ームが基準ピット30を通過してから次の傾斜ピット31の
直後の最初の記録ピットの直前に至る迄の時間と1対1
に対応している。カウンタ47の出力cは制御装置(CP
U)50に送られ、出力cのパルスの立下りに応じて制御
装置50から記録情報信号dが送出される。第9図(d)
にこの記録情報信号dを示す。この記録情報信号dと発
振器46から送出される発振パルスがパワー制御部48に送
られ、該パワー制御部48において、1つの記録パルスに
対して3つのパルス(発振器46の発振パルスのタイミン
グに同期している。)が対応するような信号に置き換え
られる。勿論記録時は、第2図(b)の様にこの3つの
パルスの中央のパルスのみを高レベルのパルスとされ
る。このパワー制御部48の出力eは半導体レーザの駆動
回路49に送られ、該半導体レーザ駆動回路49の出力に基
いてピックアップ装置41中の半導体レーザが駆動され
る。
以上の回路構成によりレーザ光がサンプルピット30,3
1を通過してから、最初に到来する記録ピット2の位置
に的確にレーザ光を照射することができる。この最初に
到来する記録ピット2をキャッチできれば、記録ピット
2と記録ピット2の間の時間間隔は一定であるので、続
く記録ピット2については以下自動的に位置決めするこ
とができる。
以上の信号処理によって3つのパルスが各記録ピット
2に合致するように制御がなされる。
上記の信号処理の説明は記録信号の処理について述べ
たが再生時も同様の処理で実現できる。
<効果> 本発明によれば、光メモリ素子の一単位の情報を記録
する記録ビットの記録状態のチェックを前もって極めて
短時間の間に行うことが可能となると共に各記録単位に
対する光ビームの照射位置を正確にコントロールするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る光メモリ素子の一実施例の模式
図、第2図(a)は光メモリ素子の一部側断面図、第2
図(b)、第2図(c)は信号波形図、第3図(a)は
光メモリ素子の一部平面図、第3図(b)はその一部側
断面図、第4図は光メモリ装置の構成説明図、第5図
(a)は信号波形図、第5図(b)は光メモリ素子の一
部側断面図、第5図(c),第5図(d)は信号波形
図、第6図は光メモリ素子の一部平面図、第7図は信号
波形図、第8図は回路構成図、第9図は信号波形図であ
る。 図中、2:記録ピット、4:光磁気メモリ素子 30:基準ピット、31:傾斜ピット 40:モータ、41:ピックアップ装置 42:差動増幅器、43:増幅器 44:検出器、45:基準ピット検出部 46:発振器、47:カウンター 48:パワー制御部、49:LDドライバー 50:CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 博之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 広兼 順司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 西谷 幸記 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−62821(JP,A) 特開 昭64−73532(JP,A) 特開 平1−122033(JP,A) 特開 平2−220227(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一単位の情報が記録される記録ビットが複
    数形成される情報記録部と、該情報記録部の位置情報の
    基準となる基準位置情報を与える複数ピットが予め形成
    された位置情報部と、を有する光メモリ素子に対して、
    情報の再生,記録または消去の処理を行う光メモリ装置
    において、 前記記録ビットを通過する間に、該記録ビットの記録状
    態を検出するための検出用光ビームパルスと、前記記録
    ビットに対して前記処理を行うための処理用光ビームパ
    ルスと、を前記記録ビットにこの順に連続して照射する
    光ビーム照射手段と、 前記複数ピットを検出するとともに、その検出後、前記
    複数ピットと前記記録ビットの間隔に対応する時間が経
    過したときに、前記検出用光ビームパルスを照射させる
    照射制御手段と、を備えてなることを特徴とする光メモ
    リ装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光メモリ装置において、 前記光メモリ素子は、前記記録ビット毎に、記録膜が分
    断されて形成されてなることを特徴とする光メモリ装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の光メモリ
    装置において、 前記複数ピットの少なくとも1つは、前記記録ビットが
    配列されるトラック方向に対して傾斜して設けられてな
    ることを特徴とする光メモリ装置。
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