JP2617183B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2617183B2
JP2617183B2 JP62095215A JP9521587A JP2617183B2 JP 2617183 B2 JP2617183 B2 JP 2617183B2 JP 62095215 A JP62095215 A JP 62095215A JP 9521587 A JP9521587 A JP 9521587A JP 2617183 B2 JP2617183 B2 JP 2617183B2
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magnetic
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仁 松尾
徳英 杉山
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、磁気記録媒体に関し、更に詳しくは潤滑性
保護膜として主鎖に環構造を有する特定の含フッ素ポリ
マーを用いる新規な磁気記録媒体に関する。
[従来の技術及び問題点] 近年、情報処理システムの小型・パーソナル化、多機
能化が進むにつれて、磁気ディスク装置の小型・軽量
化、大容量化に対するニーズが急速に高まっている。こ
れに伴い、磁気記録媒体の高密度化の要求が高まってい
る。従来のα−Fe2O3塗布型媒体に対してより高密度な
記録が可能な媒体としてCo−Ni,Co−Ni−Pメッキ薄膜
媒体あるいはα−Fe2O3,Co−Crスパッタリング薄膜媒体
等が注目され、一部実用化されるに至っている。このよ
うな磁気記録媒体と記録再生磁気ヘッドからなる磁気記
録装置の記録再生方法としてはコンタクト・スタート・
ストップ方式(以下、CSS方式と呼ぶ)が採用されてい
る。このCSS方式においては、操作開始および停止期に
おいて磁気記録媒体面と磁気ヘッドとが接触、摺動する
ことになる。この摺動によってヘッドと記録媒体に摩耗
が生じる。又、磁性媒体がCo−NiやCo−Ni−Pの様な合
金の場合、大気中の水分により腐食を生じる。これらの
摩耗および腐食による磁気記録媒体の寿命の低下を防ぐ
ために種々の保護膜が検討されている。保護膜の種類と
しては、たとえば、酸化コバルト,SiO2,Al2O3などの酸
化物、あるいはグラファイト膜などが知られているが、
いずれも十分な耐摩耗性を有していない。又、潤滑性を
上げるために脂肪族炭化水素系の固体潤滑剤やパーフル
オロアルキルポリエーテル系の液体潤滑剤などが用いら
れているが、前者は変質による硬化やヘッドの汚染、後
者はディスク回転に伴う遠心力による散逸やヘッド−デ
ィスク間の吸着による摩耗抵抗の増大などの問題が起こ
り、信号出力の不安定やドロップアウトを引き起こすな
ど、データの信頼性を低下させる原因となっていた。
本発明の目的は、従来技術において不十分であった耐
摩耗性と腐食性に優れた磁気記録媒体を提供することに
ある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、基板上に磁性媒体層が設けられ、該媒体上
に主鎖骨格中に含フッ素環状構造(以下、単に環状構造
または環構造という)を有する含フッ素ポリマーからな
る保護膜を形成した磁気記録媒体を提供するものであ
り、また該含フッ素ポリマー保護膜が溶液塗布法により
形成された磁気記録媒体をも提供するものである。
本発明を詳細に説明する。本発明の磁気記録媒体にお
いて、基板については特に限定ないが、Mg−Al合金又は
アルマイト、NiPおよび/又はCrメッキ膜、Ti等を被覆
したアルミ合金、又はポリエステル,ポリイミド,ポリ
エーテルスルホン,ポリカーボネート,ポリメチルメタ
クリレートなどのプラスチック,又は窒化ケイ素、酸化
アルミなどのセラミックス、又はSi,Cr,Mo,W,ステンレ
ス,Ti合金などの金属、又はガラス板などが用いられ
る。この基板の上に磁性層がメッキ法あるいはスパッタ
法により被覆されている。磁性層としてはα−Fe2O3
あるいはCo−Ni,Co−Ni−P,Co−Cr等の合金が用いられ
る。該磁性層の上に溶液塗布法により、主鎖中に環状構
造を有する含フッ素ポリマーからなる保護膜が形成され
ている。
本発明において、主鎖に環構造を有する含フッ素ポリ
マーとしては、例えば一般式 (ただし、lは0〜5,mは0〜4,nは0〜1,l+m+nは
1〜6,RはF又はCF3)、 一般式 (ただし、o,p,qは0〜5,o+p+qは1〜6)、 一般式 (ただし、R1はF又はCF3,R2はF又はCF3) の如き環構造を有するものが挙げられる。これらの内、
次の如き環構造を有するポリマーが代表的である。ただ
し、本発明の内容はこれらのみに限定されるものではな
い。
これら重合体の製造法を示すと、次の2通りである。
ただし、これら製造法に限定されるものではない。
1.環化重合によるもの 2.環状モノマーを使用するもの(USP 3978030) また、これらの成分の本質は損なわない程度に共重合
成分を使用することは何ら差し支えがない。
共重合せしめる他の単量体としては、ラジカル重合性
を有するモノマーであれば、特に限定されずに含フツ素
系、炭化水素系その他が広範囲にわたって例示され得
る。当然のことであるが、これら他の単量体は一種単独
で前記特定の環構造を主鎖に導入し得るモノマーとラジ
カル共重合せしめても良く、あるいは適宜の2種類以上
を併用して上記共重合反応を行なわせても良い。本発明
においては、通常は他の単量体としてフルオロオレフィ
ン、フルオロビニルエーテルなどの含フッ素系モノマー
を選定するのが望ましい。例えば、テトラフルオロエチ
レン、パーフルオロメチルビニルエーテル、パーフルオ
ロプロピルビニルエーテル、あるいはカルボン酸基やス
ルホン酸基の如き官能基を含有するパーフルオロビニル
エーテルなどは好適な具体例であり、弗化ビニリデン、
弗化ビニル、クロロトリフルオロエチレンなども例示さ
れ得る。
共重合体組成としては、溶解性およびパーフルオロポ
リマーの特性を生かすために、環状構造の組成が20%以
上が好ましく、更に好ましくは40%以上であることが望
ましい。
用いられる溶媒としては、上記ポリマーを溶解するも
のであれば限定はないが、パーフルオロベンゼン、“ア
フルード”(商品名:旭硝子社製のフッ素系溶剤)、
“フロリナート”(商品名:3M社製のパーフルオロ(2
−ブチルテトラヒドロフラン)を含んだ液体)、トリク
ロロトリフルオロエタン等が好適である。当然のことで
あるが、適宜の2種類以上を併用して溶媒として用いる
ことができる。特に混合溶媒の場合、炭化水素系、塩化
炭化水素、弗塩化炭化水素、アルコール、その他の有機
溶媒も併用できる。溶液濃度は0.01wt%〜50wt%で、好
ましくは0.1wt%〜20wt%である。保護膜として、従来
蒸着法やプラズマ重合法によるフッ素系ポリマー膜を形
成させる方法が知られているが、本発明の特定含フッ素
ポリマーは溶液塗布が可能なため簡単な操作、設備で保
護膜を形成させることができる。具体的には特定含フッ
素ポリマーの0.1〜10wt%溶液を磁性媒体上にディッピ
ング法又はスピンコート法等により塗布し、30〜100
℃、不活性ガス雰囲気下で溶媒を蒸発させることにより
保護膜を形成する。
[作用] 本発明において、主鎖中に環構造を有する含フッ素ポ
リマーからなる保護膜が潤滑性・耐摩耗性を有すること
により、磁気ヘッドとの接触による磁性媒体の損傷を防
止するとともに、空気中の水分の侵入をしゃ断すること
により腐食を防ぐことが可能である。
[実施例] 合成例1 パーフルオロアリルビニルエーテルの30g及び重合開
始剤 の10mgを50ccの硝子コルベンに入れた。凍結脱気を2回
繰り返した後に30℃で16時間重合した。重合中の圧力は
大気圧よりも低かった。重合の結果、重合体を16g得
た。この重合体の赤外線吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、モノマーにあった二重結合に起因する1790cm-1付近
の吸収はなかった。また、この重合体をパーフルオロベ
ンゼンに溶解し19FのNMRスペクトルを測定したところ、
以下の繰り返し構造を示すスペクトルが得られた。
このポリマーの固有年度[η]は、“フロリナート"F
C−75(商品名:3M社製のパーフルオロ(2−ブチルテト
ラヒドロフラン)を主成分とした液体、以下、FC−75と
略記する)中30℃で0.505であった。
重合体のガラス転移点は69℃であり、室温ではタフで
透明なガラス状の重合体である。また10%熱分解温度は
462℃であり、さらにこの重合体は無色透明であり、屈
折率は1.34と低く、光線透過率は95%と高かった。
実施例1 Ni−Pメッキ膜が被覆されたアルミ合金上に磁性媒体
としてCo−Ni−Pを厚さ0.08μmにメッキした。次にこ
の磁性媒体層の上に合成例1で得られたポリパーフルオ
ロアリルビニルエーテルの1wt%溶液(FC−75溶媒)を
塗布し、N2気流下50℃で溶媒を蒸発させ、さらに100
℃、10-5torr以下で真空乾燥を行なうことにより保護膜
を形成させた。この様な方法により作成した磁気ディス
クを用いてCSS試験および相対湿度80%における耐食試
験を行なったところ、CSS試験20000回以上行なっても傷
はみられなかった。又、1ケ月間の耐食試験においても
エラー発生につながる腐食はみられなかった。
比較例1 実施例1と同様な磁性媒体上にArガス雰囲気でスパッ
リング法により炭素を被覆して磁気ディスクを作製し
た。CSS試験を行なったところ3000回で傷が発生した。
又、耐食試験においては、エラー発生率が10倍に増加し
ていた。
[発明の効果] 本発明は、潤滑性・耐食性に優れた、主鎖に環構造を
有する含フッ素ポリマーからなる保護膜を形成させるも
ので、これにより優れた耐摩耗性、防食性を有し、又、
溶解に可溶なため溶液塗布法による簡便な方法によって
保護膜を形成させることもできる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に設けられた磁性層の上に潤滑性保
    護膜を有する磁気記録媒体において、該潤滑性保護膜が
    主鎖に含フッ素環構造を有する含フッ素ポリマーからな
    ることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】含フッ素環構造がエーテル結合含有含フッ
    素環構造である特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】環構造が4〜7員環構造である特許請求の
    範囲第1項または第2項に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】含フッ素ポリマーがパーフルオロポリマー
    である特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれか一項に
    記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】潤滑性保護膜が、主鎖に含フッ素環構造を
    有する含フッ素ポリマーの有機溶媒溶液を磁性層の上に
    塗布し溶媒を蒸発させることにより形成されるものであ
    る特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれか一項に記載
    の磁気記録媒体。
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