JP2616056B2 - ポリウレタン弾性フォームの製造方法 - Google Patents

ポリウレタン弾性フォームの製造方法

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JP2616056B2
JP2616056B2 JP1271835A JP27183589A JP2616056B2 JP 2616056 B2 JP2616056 B2 JP 2616056B2 JP 1271835 A JP1271835 A JP 1271835A JP 27183589 A JP27183589 A JP 27183589A JP 2616056 B2 JP2616056 B2 JP 2616056B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ポリウレタン弾性フォームの製造方法に関
するものである。特に自動車用シートクッションとして
優れた物性を有するポリウレタン弾性フォームの製造方
法に関するものである。
[従来の技術、発明の解決しようとする課題] 近年、ポリウレタン弾性フォームの特性を向上させる
ために、新たな種々の検討がなされている。たとえば、
自動車などの高級化にともなってシートクッションの振
動特性の向上が望まれている。車体振動と人間の関係は
一様ではないが、とくに人が敏感な周波数域(たとえば
4〜8Hz、あるいは6〜20Hzといわれている)の減衰を
特に大きくとることが乗り心地向上に有効であると提唱
されている。従って、この周波数域よりも共振振動数が
低いポリウレタン弾性フォームでシートクッションを構
成することができれば、自動車の乗り心地は大幅に向上
すると考えられる。しかしながら、従来共振振動数が4H
z未満のポリウレタン弾性フォームは知られていなかっ
た。
一方、従来ポリウレタンフォーム製造用の発泡剤とし
て、トリクロロフルオロエタン(R−11)が広く用いら
れていた。しかし、近年R−11はオゾン層を破壊するお
それがあるという理由で、その使用が制限されている。
従って、R−11を使用しない、あるいはその使用量を削
減してポリウレタンフォームを製造することが望まれて
いる。
[課題を解決する為の手段] 本発明は、このようなポリウレタン弾性フォームを製
造することができるポリウレタン弾性フォームの製造方
法を提供するものである。本発明におけるポリウレタン
弾性フォームは、特に低水酸基価でかつ総不飽和度の低
いポリオキシアルキレンポリオールを用いることによっ
て得られる。即ち、ポリオキシアルキレンポリオールと
して炭素数3以上のオキシアルキレン基を主として含む
ポリオキシアルキレンポリオール、特に1,2−プロピレ
ンオキシドに由来するオキシプロピレン基を70wt%以上
有するポリオキシアルキレンポリオール、であって、そ
の水酸基価(Xmg KOH/g)と総不飽和度(Ymeq/g)が下
記式(1)の関係にあり(ただし、X>10のとき)、し
かもY≦0.07であり、Xが5〜38である高分子量ポリオ
ールを使用することによって得られる。
Y≦0.9/(X−10) ……(1) このポリオキシアルキレンポリオールの1分子当り平
均水酸基数は2〜8であり、特に2〜6が好ましい。
又、このポリオキシアルキレンポリオールをマトリック
スとするポリマー分散ポリオール、およびポリマー分散
ポリオールとこのポリオキシアルキレンポリオールとの
混合物も好ましいポリオールである。
更に、上記ポリオキシアルキレンポリオールなどとと
もに架橋剤と呼ばれる比較的低分子量の多官能性化合物
を使用することも好ましい。
ポリウレタン弾性フォームの原料として、ポリイソシ
アネート化合物は必須の原料であり、触媒、発泡剤、及
び整泡剤は通常必須の助剤である。従って、本発明にお
けるポリウレタン弾性フォームはこれらを原料として製
造される。
本発明では、発泡剤として1,1−ジクロロ−2,2,2−ト
リフルオロエタン(R−123)あるいは1,1−ジクロロ−
1−フルオロエタン(R−141b)を使用することを必須
とする。発泡剤としてはこれらのみを使用することがで
きるが、通常は水と併用される。勿論さらに、他の発泡
剤(例えば、低沸点ハロゲン化炭化水素などの低沸点化
合物や分解してガスを発生する化合物など)を併用する
こともできる。
本発明におけるポリウレタン弾性フォームは、その共
振振動数が4Hz未満、特に3.5Hz以下が好ましい。それに
加えて、コアの反発弾性は70%以上であることが好まし
い。
以下に、本発明における各原料成分の説明を行なう。
ポリオキシアルキレンポリオール 一般に、ポリウレタンの原料として用いられるポリオ
キシアルキレンポリオールはアルカリ金属水酸化物など
のアルカリ触媒を用い多価アルコールなどのイニシエー
ターにプロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドを
開環付加重合されて製造されている。この製法におい
て、副生物として不飽和基を有するモノオールが生成
し、この不飽和モノオールの生成量はポリオールの分子
量の増大(水酸基価の低下)とともに増大する。ポリウ
レタン弾性フォームの原料として広く用いられている水
酸基価56程度のポリオキシアルキレンポリオールにおい
ては、この不飽和モノオールの存在はあまり問題となる
量ではなかった。しかし、ポリウレタンエラストマーな
どの原料として用いられるより低水酸基価のポリオキシ
アルキレンポリオールにおいてはこの不飽和モノオール
の存在が問題となることがある。たとえば、水酸基価34
程度のポリオキシアルキレンポリオールでは、その総不
飽和度は通常0.1meq/g以上となる。さらに低水酸基価の
ポリオキシアルキレンポリオールをアルカリ触媒を用い
て製造しようとしても、その総不飽和度が著るしく高く
なることより事実上不可能であった。
又、かりに総不飽和度の高いポリオキシアルキレンポ
リオールを用いて弾性フォームを製造したとしても、硬
度の低下、反発弾性の低下、圧縮永久歪の悪化、フォー
ム成形時のキュア性の低下等の問題点が生じる。
本発明において使用されるポリオキシアルキレンポリ
オールは通常のポリウレタン弾性フォームに用いられる
原料に比べ、低不飽和度であるため、従来見られた問題
点、特に水酸基価38以下の高分子量ポリオキシアルキレ
ンポリオールを用いる場合の問題点(硬度の低下、反発
弾性の低下、圧縮永久歪の悪化、フォーム成型時のキュ
ア性の低下)をおさえることができるとともに、振動減
衰特性にすぐれるものである。
こうしたポリオキシアルキレンポリオールは一般的に
アルカリ触媒以外の触媒、たとえばジエチル亜鉛、塩化
鉄、金属ポルフィリン、複金属シアン価物錯体等を触媒
に用いることによって得られる。特に、複金属シアン価
物錯体の使用により良好なポリオキシアルキレンポリオ
ールが得られる。このようなポリオキシアルキレンポリ
オールの製造方法としては、例えば下記文献に記載され
ている。
USP3829505,USP3941849,USP4355188,USP3427334,USP342
7335,USP4472560,USP4477589,EP283148 本発明において、ポリオールは上記低不飽和度かつ低
水酸基価のポリオキシアルキレンポリオールの1種以上
を用いることができる。また、ポリオキシアルキレンポ
リオール以外に必要により任意にポリエステル系ポリオ
ール、水酸基含有ポリジエン系ポリマー、ポリカーボネ
ート系ポリオール等の2〜8、特に2〜4個の水酸基を
有するポリオールを併用することができる。特にポリオ
キシアルキレンポリオールの1種類以上あるいはそれを
マトリックスとするポリマー分散ポリオールのみからな
るか、それを主成分としてポリエステル系や水酸基含有
ポリジエン系ポリマーなどの少量(通常30重量%以下)
との併用が好ましい。本発明におけるポリオキシアルキ
レンポリオールとしては、多価アルコール、糖類、アル
カノールアミン、多価フェノール類、それらにアルキレ
ンオキシドを付加して得られる目的物よりは低分子量の
ポリオキシアルキレンポリオール、その他の開始剤にモ
ノエポキシドの少なくとも1種を付加して得られるポリ
オキシアルキレンポリオールが用いられる。モノエポキ
シドとしては、1,2−プロピレンオキシド、1,2−ブチレ
ンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、スチレンオキシ
ド、その他の炭素数3以上のアルキレンオキシドの少な
くとも1種、及びそれらの少なくとも1種とエチレンオ
キシドの併用が好ましい。特に好ましくは、1,2−プロ
ピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレ
ンオキシドの少なくとも1種、又はそれらの少なくとも
1種とエチレンオキシドの併用が好ましい。最も好まし
くは、1,2−プロピレンオキシド由来のオキシプロピレ
ン基を70重量%以上、特に80重量%以上含むポリオキシ
アルキレンポリオールである。
上記ポリオキシアルキレンポリオールは1級水酸基含
量の高いポリオキシアルキレンポリオールが好ましい。
このようなポリオキシアルキレンポリオールは、分子末
端にオキシエチレン基やポリオキシエチレンブロック鎖
を有する。これら末端部分に存在するオキシエチレン基
の割合は少なくとも2wt%、特に5〜30wt%が好まし
い。最も好ましくは5〜20wt%である。
本発明におけるポリオキシアルキレンポリオールは2
種以上の混合物であってもよい。ただし、実質的に水酸
基価38を越えるポリオキシアルキレンポリオールは含ま
ないことが好ましい。その場合の水酸基価、水酸基数、
総不飽和度は平均値として表わされる。本発明におい
て、ポリオキシアルキレンポリオールはXが約22.9以下
ではYの上限は0.07である。より好ましくは、Yの上限
は0.04である(Xが約32.5〜38では式(1)に従う)。
また、水酸基価はより好ましくは5〜28である。
ポリマー分散ポリオール 本発明のポリオールとして、ポリマー分散ポリオール
を用いることができる。ポリマー分散ポリオールのマト
リックスであるポリオールは前記ポリオキシアルキレン
ポリオールである必要がある。ポリマー分散ポリオール
は、このマトリックス中にポリマー微粒子が安定的に分
散している分散体であり、ポリマーとしては付加重合体
系ポリマーや縮重合体系ポリマーがある。マトリックス
が従来のポリオールであるポリマー分散ポリオールは公
知であり、ポリウレタン弾性フォーム用ポリオールとし
て広く用いられている。本発明におけるポリマー分散ポ
リオールは前記ポリオキシアルキレンポリオールをマト
リックスとして従来の方法で製造することができる。
又、従来知られているポリマー分散ポリオールの比較的
少量を前記ポリオキシアルキレンポリオールに添加して
もよい。この場合、従来のポリマー分散ポリオールのマ
トリックスのポリオールが前記ポリオキシアルキレンポ
リオールに少量添加されることになるが、その場合でも
平均として前記ポリオキシアルキレンポリオールの水酸
基価と総不飽和度の関係が満たされていることが必要で
ある。このように、本発明におけるポリマー分散ポリオ
ールのマトリックスであるポリオキシアルキレンポリオ
ールは前記と同じ要件(水酸基価と総不飽和度の関係
等)である必要がある。
ポリマー分散ポリオール中のポリマー微粒子は、アク
リロニトリル、スチレン、アルキルメタクリレート、ア
ルキルアクリレート、その他のビニルモノマーのホモポ
リマーやコポリマー等の付加重合体系ポリマーやポリエ
ステル、ポリウレア、ポリウレタン、メラミン樹脂等の
縮重合系ポリマーからなる。このポリマー微粒子の存在
により、ポリマー分散ポリオール全体の水酸基価はマト
リックスのポリオールの水酸基価よりも一般的に言って
低下する。従って、前記ポリオキシアルキレンポリオー
ルをマトリックスとするポリマー分散ポリオールの全体
の水酸基価は5〜38であることが好ましく、特に5〜28
が好ましい。
ポリマー分散ポリオールあるいはそれと前記ポリオキ
シアルキレンポリオールとの混合物中におけるポリマー
微粒子の含有量は、通常60wt%以下、特に40wt%以下で
ある。ポリマー微粒子の量は特に多い必要はなく、また
多すぎても、経済的な面以外では不都合ではない。多く
の場合20wt%以下で十分に有効である。また、ポリオキ
シアルキレンポリオール中のポリマー微粒子の存在は必
ずしも必須ではないが、それが存在するとフォームの硬
度、通気性、その他の物性の向上に有効である。従っ
て、ポリマー微粒子は少なくとも0.1wt%、好ましくは
少なくとも1wt%、最も好ましくは少なくとも2wt%存在
することが適当である。
架橋剤 本発明において、上記低水酸基価(即ち、高分子量)
のポリオキシアルキレンポリオールのみを(ただし水を
除く)イソシアネート化合物と反応させることができる
が、さらに低分子量のイソシアネート基と反応しうる多
官能性化合物(本発明では架橋剤と呼ぶ)を高分子量の
ポリオキシアルキレンポリオールとともに使用すること
ができる。この多官能性化合物は、水酸基、1級アミン
基、あるいは、2級アミノ基などのイソシアネート反応
性基を2個以下有するイソシアネート反応性基当りの分
子量が600以下、特に300以下の化合物が適当である。こ
のような架橋剤としてはポリウレタン技術分野で通常架
橋剤あるいは鎖伸長剤と呼ばれている化合物を含む。こ
のような化合物としては、たとえば多価アルコール、ア
ルカノールアミン、ポリアミン、および多価アルコー
ル、アルカノールアミン、糖類、ポリアミン、モノアミ
ン、多価フェノール類などに少量のアルキレンオキサイ
ドを付加して得られる低分子量のポリオキシアルキレン
ポリオール系ポリオールがある。さらに、低分子量のポ
リエステル系ポリオールやポリアミンなども使用でき
る。好ましくは、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール、グリセリンなどの多価
アルコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ンなどのアルカノールアミン、水酸基価が200以上のポ
リオキシアルキレン系ポリオールおよびt−ブチルトリ
レンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、クロルジア
ミノベンゼン等のポリアミンが用いられる。特に好まし
くは水酸基価が200以上で水酸基数が3〜8のポリオキ
シアルキレン系ポリオールからなる。この多官能性化合
物の使用量は高分子量ポリオール100重量部に対して約1
0重量部以下、特に5重量部以下が好ましい。使用量の
下限は特にないが、使用する場合、0.2重量部程度で充
分に有効である。
ポリイソシアネート化合物 ポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート
基を2以上有する芳香族系、脂環族系、あるいは脂肪族
系のポリイソシアネート、それら2種類以上の混合物、
およびそれらを変性して得られる変性ポリイソシアネー
トがある。具体的には、たとえば、トリレンジイソシア
ネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(通
称:クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメ
チレンジイソシアネート(HMDI)などのポリイソシアネ
ートやそれらのプレポリマー型変性体、ヌレート変性
体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体などがある。
好ましくは、TDI,MDI,クルードMDI、およびそれらの変
性体から選ばれる少なくとも1種の芳香族ポリイソシア
ネートが用いられる。より好ましくは、MDI、クルードM
DIおよびそれらの変性体の少なくとも1種とTDIあるい
はその変性体との混合物が用いられる。TDIの量は50〜1
00wt%が好ましい。最も好ましくは、TDIあるいはその
変性体とクルードMDIあるいはその変性体の97/3〜50/5
0、特に90/10〜60/40の重量割合範囲の混合物が好まし
い。また、この混合物の変性体も好ましい。
TDIとしては2.4体,2.6体あるいはその混合物が好まし
く、2.4体/2.6体の重量比が95/5〜50/50、特に90/10〜6
5/35の異性体混合物が好ましい。クルードMDIとして
は、触媒の存在下でアニリンとホルムアルデヒドを縮合
することによりポリメチレンポリフェニルアミン混合物
を得、更にこれをホスゲン化することにより得られる。
また、これよりジフェニルメタンジイソシアネートの一
部ないし全部を除去して得られるものも使用できる。更
に、N−フェニルカルバミン酸エステルとホルムアルデ
ヒドを縮合することにより得られる縮合物を熱分解等で
分解して得られるポリメチレンポリフェニルイソシアネ
ート混合物から目的とするクルードMDIを得ることもで
きる。このクルードMDIの1分子当りのイソシアネート
基の数は平均して2を超える必要があり、特に2.1〜4
が好ましい。
本発明におけるポリイソシアネート化合物は少なくと
も10重量%のイソシアネート基を含むことが好ましく、
特に15重量%以上、さらには20重量%以上のイソシアネ
ート基を含むことが好ましい。
上記各ポリイソシアネートの変性体としては、ポリオ
ールやポリオールとポリカルボン酸で変性して得られる
プレポリマー型変性物やリン酸系触媒で変性して得られ
るカルボジイミド型変性物、ヌレート変性物などが適当
である。変性用ポリオールとしては多価アルコール、比
較的低分子量のポリオキシアルキレンポリオール、ポリ
エステルポリオール、前記高分子量、低不飽和度のポリ
オキシアルキレンポリオール、それらの2種以上の混合
物などがある。ポリカルボン酸はそれよりも過剰当量の
ポリオールと併用して使用され、またはあらかじめ両者
を反応させたものを使用してもよい。比較的低分子量の
ポリオキシアルキレンポリオールとしては分子量400〜1
500のジオールやトリオールが適当で、不飽和度は0.07
以下であってもよい。ポリカルボン酸としては、炭素数
4〜8の脂肪族あるいは芳香族のジカルボン酸が適当で
ある。
その他原料成分 ポリオールとポリイソシアネート化合物を反応させる
際、通常触媒の使用が必要とされる。触媒としては、活
性水素含有基とイソシアネート基の反応を促進させる有
機スズ化合物などの金属化合物系触媒やトリエチレンジ
アミンなどの3級アミン触媒が使用される。また、カル
ボン酸金属塩などのイソシアネート基同志を反応させる
多量化触媒が目的に応じて使用される。さらに、良好な
気泡を形成するための整泡剤も多くの場合使用される。
整泡剤としては、たとえばシリコーン系整泡剤や含フッ
素化合物系整泡剤等がある。その他、任意に使用しうる
配合剤としては、例えばシリカ、アルミナ、炭酸カルシ
ウム等の充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤
等の安定剤、着色剤、難燃剤等がある。
前記のように、本発明においては発泡剤としてR−12
3あるいはR−141bを使用し、さらに通常は水系発泡剤
を使用する。場合によってはR−11,R−12(ジフルオロ
ジクロロメタン),CF2Br2(ジフルオロジブロムメタ
ン),塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素やブタン、
ヘキサン、空気、窒素等が用いられる。水系発泡剤とは
水そのもの、あるいは含水物などの反応時に水を発生す
る化合物をいう。低沸点ハロゲン化炭化水素を水系発泡
剤とともに発泡剤として併用することができる。
発泡剤として水系発泡剤を用いた場合、前記ポリイソ
シアネート化合物の一部が水と反応し、炭酸ガスを発生
する。従って、ポリイソシアネート化合物の使用量は、
高分子量ポリオールや低分子量の多官能性化合物の合計
にさらに水系発泡剤を加えたものを基準とし、それら合
計の1当量に対して0.8〜1.3当量用いることが好まし
い。このポリイソシアネート化合物の当量数の100倍は
通常(イソシアネート)インデックスと呼ばれている。
従って、ポリイソシアネート化合物のインデックスは80
〜130が好ましい。
[実施例] 後述ポリウレタン弾性フォームの原料として下記のポ
リオキシアルキレンポリオールを用いた。各ポリオール
は、分子量400〜600のポリオキシプロピレンポリオール
を開始剤とし、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体を触
媒としてプロピレンオキシドを付加し、次いで該触媒を
失活させた後アルカリ触媒を用いてエチレンオキサイド
を付加し、その後精製して触媒成分を除去して製造され
たものである。第1表に得られたポリオキシアルキレン
ポリオールの名称、ポリオキシアルキレンポリオールの
水酸基数(N)、水酸基価(X)、オキシエチレン基含
有量(EO)、総不飽和度(Y)を示す。
比較のために用いたポリオール(ポリオールF,G)
は、アルカリ触媒を用いて開始剤(グリセリン)にプロ
ピレンオキシドを反応させ、次にエチレンオキサイドを
反応させ、その後精製して製造されたポリオキシアルキ
ルポリオールである。
ポリマー分散ポリオール: 上記ポリオキシアルキレンポリオールをマトリックス
とし、ポリアクリロニトリルの微粒子を20wt%含むポリ
マー分散ポリオールを使用した。このポリマー分散ポリ
オールの名称はマトリックスのポリオールの名称にpを
付して表わす(例:ポリオールAp)。
他のポリウレタン弾性フォームの製造原料は以下の通
りである。
架橋剤 A:ソルビトール−プロピレンオキシド−エチレンオキシ
ド付加物。水酸基価450(水酸基当りの分子量約125) 触 媒 A:トリエチレンジアミン溶液(商品名“Dabco33LV") 発泡剤 A:水 B:R−123 C:R−141b 整泡剤 A:シリコーン系整泡剤(商品名“SRX−274C",東レシリ
コーン(株)販売) ポリイソシアネート化合物 A:TDI−80とクルードMDI(商品名“MR−200"日本ポリウ
レタン(株)販売)の80/20の混合物 B:TDI−80 実施例、比較例 表−2に示す原料を用いてポリウレタン弾性フォーム
を製造した。
ポリイソシアネート化合物以外の全原料の混合物にポ
リイソシアネート化合物を加えて攪拌し、直ちに60℃に
加温された縦横各350mm、高さ100mmの金型にその混合物
を注入して密閉し、室温で5分間放置した後成形された
ポリウレタン弾性フォームを金型より取り出した。その
後、下記のフォームの物性を測定した。原料の種類、使
用量(重量部で表わす。ただし、ポリイソシアネート化
合物の使用量のみはイソシアネートインデックス(当量
比の100倍)で表わす)、フォーム物性を表−2に示
す。なお物性測定は下記による。
外 観:目視による判定 エアフロー:ASTM D 1564 25% ILD:JIS K6401 反発弾性:JIS K6401 伸 び:JIS K6401 湿熱永久歪:JIS K6401 共振振動数:JASO B 407−82 6Hz伝達率:JASO B 407−82
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 75:04 (72)発明者 山口 芳之 神奈川県横浜市瀬谷区阿久和町3888―24 (72)発明者 土居 孝夫 神奈川県横浜市栄区飯島町412―1 (56)参考文献 特開 平2−115211(JP,A) 特開 平3−14812(JP,A) 特開 平3−128914(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記ポリオキシアルキレンポリオールおよ
    び下記ポリオキシアルキレンポリオールをマトリックス
    とするポリマー分散ポリオールから選ばれた少くとも1
    種の高分子量ポリオール、任意に架橋剤、およびポリイ
    ソシアネート化合物を1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフル
    オロエタンあるいは1,1−ジクロロ−1−フルオロエタ
    ンを含む発泡剤、および触媒、整泡剤などの助剤の存在
    下で反応させることを特徴とするポリウレタン弾性フォ
    ームの製造方法。 ポリオキシアルキレンポリオール:水酸基価(X mgKOH/
    g)と総不飽和度(Y meq/g)が下記の関係にあり(ただ
    し、X>10のとき)、かつYが0.07以下、水酸基価
    (X)が5〜38、水酸基数2〜8のポリオキシアルキレ
    ンポリオール。 Y≦0.9/(X−10)
  2. 【請求項2】ポリオキシアルキレンポリオールがオキシ
    プロピレン基含有量70wt%以上で、任意にオキシエチレ
    ン基を含む、ポリオキシアルキレンポリオールである、
    請求項1の方法。
  3. 【請求項3】ポリオキシアルキレンポリオールが末端オ
    キシエチレン基を5wt%以上含む、ポリオキシアルキレ
    ンポリオールである、請求項2の方法。
  4. 【請求項4】架橋剤をポリオール100重量部に対し0.2〜
    10重量部使用する、請求項1の方法。
JP1271835A 1988-10-25 1989-10-20 ポリウレタン弾性フォームの製造方法 Expired - Lifetime JP2616056B2 (ja)

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JP1-29644 1989-07-18
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