JP2614099B2 - 湿気を放出する食品乾燥または熟成用処理室 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、底部にわたつて分布される空気入口を通つ
て入りかつ頂部で空気出口開口を通つて引き出される不
飽和空気の流れに露出される湿気を放出する食品、とく
に肉製品を乾燥または熟成するための湿気を放出する食
品乾燥または熟成用処理室に関する。

従来技術 この型の処理室は、例えば、スイス特許出願第603060
号から公知である。この特許出願はトンネル状の処理室
を示し、その底部はその下に給気導管が延在する負荷支
持の粗いグリツドによつて形成される。アーチ状の屋根
区域全体にわたつて、上昇空気は排気導管内に引き出さ
れかつ再び底の下に供給される。床グリツドは処理され
るべき材料がその上で処理室を通つて動かされる搬送ト
ロリ用レールを有している。

かくして、空気は床の複数の入口開口を通つて供給さ
れ、そこで大容量の渦巻の形成を防止する。供給された
空気は処理されている材料によつて放出される水を吸収
するようになされるので、それは飽和されずかつより湿
つた排気より重く、その結果異なる密度の理由により、
垂直上方流が確立される。したがつて空気はそれが現わ
れる処理室の屋根に上昇する。供給される空気が入口開
口を出てかつ死角なしに、複数の平行流路を流れること
ができるのが規則的である程、乾燥または熟成される製
品の品質はより高くなる。

種々の乾燥率は製品品質の損失に至る。例えば、くん
製ベーコンの場合において、極度に速い乾燥は縁部での
硬化を引き起し、一方少な過ぎる通気は逆に水分の除去
に影響を及ぼす。

非常に低い流速（0.01〜0.5m/secの間）が最高の乾燥
結果を提供することが見い出された。それにより流速は
空気が処理されている材料内の水の妨害ない毛細管移動
が表面で解放する水分量を丁度吸収することができるよ
うに十分に高くしなければならない。スイス特許出願第
603060号に記載されたグリツド床は細かな分散の条件を
満たすには大き過ぎる網の目である。しかしながら、グ
リツド上の歩行はより小さな網の目のグリツドを汚しか
つ閉塞させ、その結果空気流の規則性がこの場合に保証
されない。

発明の開示 本発明は、極めて規則的な空気分散および空気流が達
成されかつ底が多くの時間作動された後でも同様に維持
されることができる処理室を提供する課題に基礎が置か
れている。

本発明によれば、これは空気入口開口が複数の編んだ
ホースの周辺開口によつて形成され、該ホースが互いか
らかつ床から間隔を置いて懸架されかつその長さまたは
幅にわたつて延在することにより達成される。

空気が底の全表面積を越えて出ないという事実にも拘
らず、最小流量許容する空気の所望の極めて規則的な分
散が達成される。例えば、120paの圧力降下による空気/
sq・ｍの250cu・ｍの１時間ごとの処理量を許容する超
精密織物が理想である。例えば、ホースは10〜20cmの直
径を有しかつ30〜60cmの間隔においてかつ底から５〜20
cmの間隔において懸架されることができ、その結果中間
の空間内において、処理室の床が自由にかつ空気入口開
口を閉塞する汚れの危険なしに歩行されることができ
る。処理室および編んだホースの寸法によれば、搬送ト
ロリの床のクリヤランスは１実施例がホース懸架レベル
の十分に上に上昇させるレールを有するようなトラツク
を提供することができるように十分に低くするいことが
できる。かくして、ホースはいずれの場合にも到来する
搬送トロリの下に延在しかつ各対のトラツクの間でさら
に底上に残された通路がある。供給された空気の超精密
分散は、出口方向が平行でないという事実にも拘らず、
非常に低い速度での空気の事実上乱流のない流におい
て、回避できない乱流を生じる搬送トロリだけで、全体
として処理室内の空気入口開口の配置および分散なしを
結果として生じる。空気処理室に必要とされるブロアは
同様に流量だけでしかも流れの方向には影響を及ぼす。

処理室はくん製室として容易に使用されることがで
き、その場合に別個の煙入口および出口開口が設けられ
ることが好ましい。

図面の簡単な説明 以下に本発明を添付図面に関連して、それに限定され
ることなく、詳細に説明する。

第１図は処理室を示す垂直断面図、 第２図は第１図のIIの拡大詳細図である。

発明を実施するための好適な形態 処理室１は、例えば、50〜150sq・ｍの間にすること
ができる床区域２からなる。処理されるべき材料、とく
にくん製ベーコン等のごとき肉製品は搬送トロリ14に懸
架されかつ処理室１に搬送される。該処理室１内で製品
は、例えば３〜４週間にわたつて空気の流れ（矢印Ａ）
に露出され、空気は抽出されることができるかまたは処
理されている材料によつて放出される水分を吸収しその
後水分が運び去られる。空気入口開口７は縁部区域４に
そつて床２の区域にわたつて分布される。縁部区域４は
処理室１から物理的に分割されないが給気を許容する床
区域２の上方の高さにある。第１図において、しかしな
がら、縁部区域４は、図示では、想像分離鎖線によつて
示される。空気入口開口７は最小の網の目の大きさの空
気透過織物からなるホース６の周部開口によつて形成さ
れ、ホースは、例えば、15cmの直径を有する。ホース６
から出ている乾燥空気は約0.01〜0.5m/secの低い流速を
有し、その結果周部区域４の上方の自在に向けられる空
気出口開口７（第２図）にも拘らず、均等な上向流が流
速より高い流速区域でもまたより低い流速区域でも保証
されない。

ホース６は床区域２から間隔を置いてサスペンシヨン
９に固着され、該サスペンシヨン９はホース６の上のル
ープを貫通する緊張したワイヤからなつている。それら
のヘツド端において、ホース６は給気導管に接続され、
一方他端においてホース６は密封される。

空気は屋根３の領域においてかつ単に略示される出口
開口８を通つて出る。空気出口開口８はまた適宜な織物
が屋根３の下に伸張されるならば網目（メツシユ）開口
によつて形成されることができる。処理室１の床を走行
しかつその上を歩行することができるために、床区域２
の上方に懸架されているホース６に拘らず、トラツク11
は搬送トロリ14のために設けられる。これらは複数の支
持体12およびそれらに取り付けられるレール13によつて
形成され、支持体12はその両側に各々レール13を支持す
る処理室の中間に配置される。それゆえ、走行レベルは
実質上周部区域４の想像分離面の高さにおいてホース６
用のサスペンシヨン９の上方にあり、周部区域の上方で
供給された空気の平行上向運動が実質上保証される。ト
ラツク11の間には個々の搬送トロリ14の便利な押進を許
容するような通路10がある。もしも処理室１がまたくん
製室として使用されることができるならば、その場合に
好ましくは周部区域４に別個の煙入口開口（図示せず）
が設けられかつ屋根区域に煙出口開口が設けられる。し
かしながら、空気系に設けられた開口７および８に煙が
導入されかつそれを通つて導出されることが同様に考え
得る。

空気は水分を吸収するとより軽くなるので、矢印Ａの
方向は空気の自然な運動に対応し、その結果ブロワは流
速を増大するのにのみ必要とされるのが流れの方向を維
持するためには必要とされない。またブロワの助けなし
においても空気／時間のかなりの処理量があるので、処
理室のエネルギ節約運転が達成されかつ高品質の製品が
得られる。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】底部にわたつて分布される空気入口開口を
   通つて入りかつ頂部で空気出口開口を通つて引き出され
   る不飽和空気の流れに露出される湿気を放出する食品、
   とくに肉製品を乾燥または熟成するための湿気を放出す
   る食品乾燥または熟成用処理室において、前記空気入口
   開口（７）が複数の編んだホースの周辺開口によつて形
   成され、該ホースが互いからかつ床から間隔を置いて懸
   架されかつその長さまたは幅にわたつて延在することを
   特徴とする湿気を放出する食品乾燥または熟成用処理
   室。
2. 【請求項２】歩行通路またはトラツクが底上に設けら
   れ、前記トラツク（11）は前記ホース（６）のサスペン
   シヨン（９）のレベルの十分上方に上昇されるレール
   （13）を有することを特徴とする請求の範囲第１項に記
   載の湿気を放出する食品乾燥または熟成用処理室。