JP2613219B2 - ラッピングテープの製造方法及び磁気記録媒体の研磨方法 - Google Patents
ラッピングテープの製造方法及び磁気記録媒体の研磨方法Info
- Publication number
- JP2613219B2 JP2613219B2 JP62201703A JP20170387A JP2613219B2 JP 2613219 B2 JP2613219 B2 JP 2613219B2 JP 62201703 A JP62201703 A JP 62201703A JP 20170387 A JP20170387 A JP 20170387A JP 2613219 B2 JP2613219 B2 JP 2613219B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wrapping tape
- abrasive grains
- binder resin
- recording medium
- magnetic recording
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ラッピングテープの製造方法及び該製法に
より得られたラッピングテープを用いた磁気記録媒体の
研磨方法に関する。
より得られたラッピングテープを用いた磁気記録媒体の
研磨方法に関する。
従来、磁気ディスク等の磁性媒体面の研磨において
は、ラッピングテープとして第5図に示すように砥粒1
とバインダー(ウレタン系樹脂)2の混合物をベーステ
ープ3に塗布し乾燥したものを使用しているが、加工性
及びディスク面汚れの問題点がある。これは切削をあず
かる砥粒1に樹脂2が被さっているため、その程度によ
り加工性の良いラッピングテープ、悪いラッピングテー
プが生じてしまうからである。またディスク面汚れは、
砥粒1に被さっている樹脂2がディスクになすり付けら
れるため、ディスク面に樹脂が付着するからである。
は、ラッピングテープとして第5図に示すように砥粒1
とバインダー(ウレタン系樹脂)2の混合物をベーステ
ープ3に塗布し乾燥したものを使用しているが、加工性
及びディスク面汚れの問題点がある。これは切削をあず
かる砥粒1に樹脂2が被さっているため、その程度によ
り加工性の良いラッピングテープ、悪いラッピングテー
プが生じてしまうからである。またディスク面汚れは、
砥粒1に被さっている樹脂2がディスクになすり付けら
れるため、ディスク面に樹脂が付着するからである。
なお、ラッピングテープおよび磁気ディスクの研磨に
関し、関連するものに例えば特開昭56−130834号,特開
昭56−130836号が挙げられる。
関し、関連するものに例えば特開昭56−130834号,特開
昭56−130836号が挙げられる。
前述のように、従来技術のラッピングテープでは表層
砥粒に被さっているバインダ樹脂について配慮がされて
おらず、加工性,ディスク面汚れの問題があった。
砥粒に被さっているバインダ樹脂について配慮がされて
おらず、加工性,ディスク面汚れの問題があった。
本発明の目的は、加工性に優れ、かつ被加工面を汚さ
ないラッピングテープの提供と、このラッピングテープ
を用いて磁気記録媒体の磁性膜を均一厚さでかつ清浄に
仕上げる方法を提供することにある。
ないラッピングテープの提供と、このラッピングテープ
を用いて磁気記録媒体の磁性膜を均一厚さでかつ清浄に
仕上げる方法を提供することにある。
上記目的は、ラッピングテープの表層砥粒に被さって
いるバインダ樹脂を、例えば紫外線とオゾン照射により
分解除去することと、そのラッピングテープを用いて、
磁性媒体面を研磨することにより、達成される。
いるバインダ樹脂を、例えば紫外線とオゾン照射により
分解除去することと、そのラッピングテープを用いて、
磁性媒体面を研磨することにより、達成される。
紫外線とオゾンの相互作用によりラッピングテープの
表層砥粒に被さっているバインダ樹脂中の−C,−HはCO
2またはH2Oとなるため、表層砥粒に被さっているバイン
ダ樹脂を分解除去することができる。
表層砥粒に被さっているバインダ樹脂中の−C,−HはCO
2またはH2Oとなるため、表層砥粒に被さっているバイン
ダ樹脂を分解除去することができる。
これにより加工性の安定した、磁気記録媒体面を汚さ
ないラッピングテープが得られ、このラッピングテープ
を用いて磁性媒体面を研磨することにより、均一薄膜磁
性媒体面,清浄な磁性媒体面が得られる。
ないラッピングテープが得られ、このラッピングテープ
を用いて磁性媒体面を研磨することにより、均一薄膜磁
性媒体面,清浄な磁性媒体面が得られる。
以下、本発明の実施例を第1図〜第4図により説明す
る。
る。
第1図は本発明によるラッピングテープ4の断面図を
示している。この図では表層部のバインダ樹脂2が紫外
線とオゾン照射により分解除去されているため、加工性
は安定し、磁気記録媒体面汚れのないラッピングテープ
となる。ここでの紫外線とオゾン照射によるバインダ樹
脂の分解除去過程は次による。
示している。この図では表層部のバインダ樹脂2が紫外
線とオゾン照射により分解除去されているため、加工性
は安定し、磁気記録媒体面汚れのないラッピングテープ
となる。ここでの紫外線とオゾン照射によるバインダ樹
脂の分解除去過程は次による。
1849Å波長の紫外線により空気中の酸素O2は次の反応
によりオゾンO3となる。
によりオゾンO3となる。
O2→O+O,O+O2→O3 次に2537Å波長の紫外線によりオゾンO3は次の反応に
より原子状酸素(O)とO2に分解される。
より原子状酸素(O)とO2に分解される。
O3→(O)+O2 この原子状酸素(O)がバインダ樹脂の分解除去過程
において大きな働きをする。ここで外部からO2もしくは
O3を供給することにより原子状酸素(O)の生成効率を
促進することができる。一方、紫外線によりバインダ樹
脂を構成しているC−C結合やC−H結合の鎖が切断さ
れ、この切断部に先ほどの原子状酸素が反応し、CO2やH
2Oとなり、ラッピングテープ表層部のバインダ樹脂が分
解除去される形となる。
において大きな働きをする。ここで外部からO2もしくは
O3を供給することにより原子状酸素(O)の生成効率を
促進することができる。一方、紫外線によりバインダ樹
脂を構成しているC−C結合やC−H結合の鎖が切断さ
れ、この切断部に先ほどの原子状酸素が反応し、CO2やH
2Oとなり、ラッピングテープ表層部のバインダ樹脂が分
解除去される形となる。
第2図はラッピングテープ4の製造工程を示してい
る。Al2O3もしくはSiCの砥粒1とウレタン系樹脂からな
るバインダ樹脂2と分散剤,溶剤とを混合撹拌し、過
する。ここでの砥粒含率は通常50wt%〜90wt%の範囲で
ある。次にポリエステル系のベーステープ3の表面を清
掃した後先の過された混合物を塗布し、乾燥したのち
紫外線とオゾン照射を行なう。ここではバインダ樹脂の
分解除去効率を上げるために溶融石英管を使用した低圧
水銀灯を用いる。これは通常の高シリカガラスでは1849
Å波長の紫外線が管材に吸収され、外部に出てこないた
めである。また、さらにO2も外部から供給する。こうし
て最後に巻き取ることにより、第1図に示される構造の
ラッピングテープ4が完成する。
る。Al2O3もしくはSiCの砥粒1とウレタン系樹脂からな
るバインダ樹脂2と分散剤,溶剤とを混合撹拌し、過
する。ここでの砥粒含率は通常50wt%〜90wt%の範囲で
ある。次にポリエステル系のベーステープ3の表面を清
掃した後先の過された混合物を塗布し、乾燥したのち
紫外線とオゾン照射を行なう。ここではバインダ樹脂の
分解除去効率を上げるために溶融石英管を使用した低圧
水銀灯を用いる。これは通常の高シリカガラスでは1849
Å波長の紫外線が管材に吸収され、外部に出てこないた
めである。また、さらにO2も外部から供給する。こうし
て最後に巻き取ることにより、第1図に示される構造の
ラッピングテープ4が完成する。
このようにラッピングテープの研磨面に存在する砥粒
の表面の樹脂が除去されているため、加工性に優れかつ
加工性が安定する。また被加工面を汚すこともない。
の表面の樹脂が除去されているため、加工性に優れかつ
加工性が安定する。また被加工面を汚すこともない。
このラッピングテープを用いて磁気記録媒体の磁性膜
を研磨する方法を第3図,第4図により説明する。
を研磨する方法を第3図,第4図により説明する。
磁気記録媒体として磁気ディスク10を例に挙げる。第
3図に示すようにアルマイト処理されたアルミニウム基
板11の表面に、鉄粉12,バインダ樹脂13,補強材14からな
る磁性塗料を塗布し、焼付硬化を行う。この状態では磁
性膜表面は凹凸を有し、微小突起15も存在している。こ
の表面の研磨を第4図のようにして行う。回転保持した
磁気ディスク10の表面に、ゴムローラ16によりラッピン
グテープ4を押し付け、研削板17をラッピングテープ4
の磁気ディスク表面への接触面に流し込みながら、ラッ
ピングテープ4を移送させて行う。最後に洗浄して乾燥
を行う。前述の如くラッピングテープ4の表面は砥粒が
露出しているため、磁気ディスク表面の微小突起は除去
され、均一な厚さの平滑面が得られる。
3図に示すようにアルマイト処理されたアルミニウム基
板11の表面に、鉄粉12,バインダ樹脂13,補強材14からな
る磁性塗料を塗布し、焼付硬化を行う。この状態では磁
性膜表面は凹凸を有し、微小突起15も存在している。こ
の表面の研磨を第4図のようにして行う。回転保持した
磁気ディスク10の表面に、ゴムローラ16によりラッピン
グテープ4を押し付け、研削板17をラッピングテープ4
の磁気ディスク表面への接触面に流し込みながら、ラッ
ピングテープ4を移送させて行う。最後に洗浄して乾燥
を行う。前述の如くラッピングテープ4の表面は砥粒が
露出しているため、磁気ディスク表面の微小突起は除去
され、均一な厚さの平滑面が得られる。
本発明によれば、不安定な加工性,磁気記録媒体面汚
れの原因となっていたラッピングテープの表層砥粒に被
さっているバインダ樹脂が分解除去されるため、加工性
の安定した、磁気記録媒体面汚れのないラッピングテー
プが得られ、このラッピングテープを用いて磁性媒体面
を研磨することにより、均一薄膜磁性媒体面,清浄な磁
性媒体面が得られる。
れの原因となっていたラッピングテープの表層砥粒に被
さっているバインダ樹脂が分解除去されるため、加工性
の安定した、磁気記録媒体面汚れのないラッピングテー
プが得られ、このラッピングテープを用いて磁性媒体面
を研磨することにより、均一薄膜磁性媒体面,清浄な磁
性媒体面が得られる。
第1図は本発明によるラッピングテープの断面図、第2
図はラッピングテープの製造工程を示す流れ図、第3図
は磁気ディスクの断面図、第4図は磁性媒体面の研磨方
法を示す図、第5図は従来のラッピングテープの断面図
である。 1……砥粒、2……バインダ樹脂、 3……ベーステープ、4……ラッピングテープ、 10……磁気ディスク、16……ゴムローラ、 17……研削液。
図はラッピングテープの製造工程を示す流れ図、第3図
は磁気ディスクの断面図、第4図は磁性媒体面の研磨方
法を示す図、第5図は従来のラッピングテープの断面図
である。 1……砥粒、2……バインダ樹脂、 3……ベーステープ、4……ラッピングテープ、 10……磁気ディスク、16……ゴムローラ、 17……研削液。
Claims (2)
- 【請求項1】ベーステープ上に砥粒とバインダ樹脂の混
合物を塗布してなるラッピングテープの製造方法におい
て、ベーステープ上に砥粒とバインダ樹脂の混合物を塗
布した後、表層に紫外線とオゾン照射を行うことによ
り、表層砥粒を覆っているバインダ樹脂を除去し、表層
砥粒を露出させることを特徴とするラッピングテープの
製造方法。 - 【請求項2】ベーステープ上に砥粒とバインダ樹脂の混
合物を塗布した後、表層に紫外線とオゾン照射を行うこ
とにより、表層砥粒を覆っているバインダ樹脂を除去
し、表層砥粒を露出させてなるラッピングテープを準備
し、該ラッピングテープを回転あるいは移動する磁気記
録媒体表面に押し付けることにより、磁気記録媒体表面
を研磨することを特徴とする磁気記録媒体の研磨方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62201703A JP2613219B2 (ja) | 1987-08-14 | 1987-08-14 | ラッピングテープの製造方法及び磁気記録媒体の研磨方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62201703A JP2613219B2 (ja) | 1987-08-14 | 1987-08-14 | ラッピングテープの製造方法及び磁気記録媒体の研磨方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6445560A JPS6445560A (en) | 1989-02-20 |
JP2613219B2 true JP2613219B2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=16445520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62201703A Expired - Lifetime JP2613219B2 (ja) | 1987-08-14 | 1987-08-14 | ラッピングテープの製造方法及び磁気記録媒体の研磨方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2613219B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6153335A (ja) * | 1984-08-22 | 1986-03-17 | Tohoku Richo Kk | プラスチツクのドライエツチング法 |
JPS61141420A (ja) * | 1984-12-14 | 1986-06-28 | Toshiba Corp | 液晶表示素子の製造方法 |
JPS62166970A (ja) * | 1986-01-16 | 1987-07-23 | Sony Corp | 磁気ヘツド表面研摩用テ−プ |
-
1987
- 1987-08-14 JP JP62201703A patent/JP2613219B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6445560A (en) | 1989-02-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4237439B2 (ja) | 基体の研磨又は平坦化方法 | |
JP2001508597A (ja) | エピタキシャル成長用炭化珪素ウェーハ製造方法 | |
JP2613219B2 (ja) | ラッピングテープの製造方法及び磁気記録媒体の研磨方法 | |
JP3594199B2 (ja) | 光ドレッシング方法とこの方法による加工装置と砥石 | |
JPH10202507A (ja) | 化学機械的研磨(cmp)装置及びこれを利用した化学機械的研磨方法 | |
CN114290132A (zh) | 碳化硅晶片的表面处理方法 | |
US4184908A (en) | Method for polishing cadmium sulfide semiconductors | |
JPH09277163A (ja) | 研磨方法と研磨装置 | |
JPH03251370A (ja) | 超精密研削用ダイヤモンド砥石およびその製造法 | |
JP3885518B2 (ja) | スタンパ用基板の製造方法及びNi圧延板の研磨方法 | |
JP2735569B2 (ja) | 光ディスク原盤の製造方法 | |
JPS62236664A (ja) | 磁気デイスク用基盤のテクスチヤリング方法 | |
JP2898142B2 (ja) | 成形用型の再生方法 | |
JPH05314474A (ja) | 磁気ディスク及びその表面加工方法並びに磁気ディスク装置 | |
KR101270659B1 (ko) | 블랭크 마스크 기판, 블랭크 마스크 및 그의 제조 방법 | |
JPH04141372A (ja) | ダイヤモンド砥石 | |
JPH0417332A (ja) | 半導体ウェーハの研磨方法 | |
Desai et al. | Chemical mechanical polishing for planarization in manufacturing environment | |
JP2616149B2 (ja) | 電解ドレッシング研削装置 | |
JPH06345447A (ja) | 光学素子成形用型の再生方法 | |
SU625239A1 (ru) | Способ изготовлени проволочного носител магнитной записи | |
JPH04331075A (ja) | ダイヤモンド砥石およびその製造法 | |
JPH0262882B2 (ja) | ||
JPH0644613A (ja) | スタンパの保管方法 | |
JPH11191208A (ja) | 薄膜磁気ヘッドスライダの製造方法 |