JP2613207B2 - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents
難燃性樹脂組成物Info
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- JP2613207B2 JP2613207B2 JP62087072A JP8707287A JP2613207B2 JP 2613207 B2 JP2613207 B2 JP 2613207B2 JP 62087072 A JP62087072 A JP 62087072A JP 8707287 A JP8707287 A JP 8707287A JP 2613207 B2 JP2613207 B2 JP 2613207B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、難燃性樹脂組成物に関するものである。
(従来の技術) フッ素系樹脂は、ポリテトラフルオロエチレンを代表
として、テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニル
エーテル共重合体,テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体,エチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体等が知られており、耐熱性,耐薬品
性,電気的性質の優れた成形可能な材料として広範に利
用されている。また、耐候性についても、優秀であり、
各種物品の保護被覆材として有効である。しかしなが
ら、フッ素系樹脂は、それ自身紫外線を吸収する能力は
ほとんどないため、該樹脂を耐候保護被覆とする場合、
紫外線吸収剤や紫外線遮蔽剤の添加が必須とされる。し
かしながら、該樹脂は、その成形可能下限温度が280な
いし300℃以上であり、一方、通常の紫外線吸収剤の沸
点あるいは揮散開始温度は、150〜250℃であるため、加
熱成形時に混合された紫外線吸収剤が多量揮散してしま
い十分な紫外線吸収能力を発揮することができなかっ
た。
として、テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニル
エーテル共重合体,テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体,エチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体等が知られており、耐熱性,耐薬品
性,電気的性質の優れた成形可能な材料として広範に利
用されている。また、耐候性についても、優秀であり、
各種物品の保護被覆材として有効である。しかしなが
ら、フッ素系樹脂は、それ自身紫外線を吸収する能力は
ほとんどないため、該樹脂を耐候保護被覆とする場合、
紫外線吸収剤や紫外線遮蔽剤の添加が必須とされる。し
かしながら、該樹脂は、その成形可能下限温度が280な
いし300℃以上であり、一方、通常の紫外線吸収剤の沸
点あるいは揮散開始温度は、150〜250℃であるため、加
熱成形時に混合された紫外線吸収剤が多量揮散してしま
い十分な紫外線吸収能力を発揮することができなかっ
た。
又、ポリフッ化ビニル樹脂は、特公昭37−11224号に
示されるように、潜在溶媒中に紫外線吸収剤を溶解さ
せ、キャスト成形することにより、十分な紫外線吸収能
を有する組成物を生成せしめることが可能であることも
知られている。しかしながら、その工程が煩雑であるこ
と、該組成物の耐薬品性,難燃性に難点があること等か
ら用途が限られていた。
示されるように、潜在溶媒中に紫外線吸収剤を溶解さ
せ、キャスト成形することにより、十分な紫外線吸収能
を有する組成物を生成せしめることが可能であることも
知られている。しかしながら、その工程が煩雑であるこ
と、該組成物の耐薬品性,難燃性に難点があること等か
ら用途が限られていた。
(解決しようとする問題点) 本発明の目的は、前述のごとき従来技術の問題点を解
消しようとするものであり、優れた紫外線吸収性と難燃
性を併せ有する組成物を提供することにある。
消しようとするものであり、優れた紫外線吸収性と難燃
性を併せ有する組成物を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたもので
あり、テトラフルオロエチレン,クロロトリフルオロエ
チレン及びエチレンが共重合した含フッ素共重合体から
なり、その共重合体組成がテトラフルオロエチレン10〜
60モル%,クロロトリフルオロエチレン20〜60%モル
%,エチレン20〜40モル%であり、熱分解点325℃以上
であり、融点と熱分解点の差が120℃以上である難燃性
樹脂に紫外線吸収剤を添加混合したことを特徴とする難
燃性樹脂組成物を提供するものである。
あり、テトラフルオロエチレン,クロロトリフルオロエ
チレン及びエチレンが共重合した含フッ素共重合体から
なり、その共重合体組成がテトラフルオロエチレン10〜
60モル%,クロロトリフルオロエチレン20〜60%モル
%,エチレン20〜40モル%であり、熱分解点325℃以上
であり、融点と熱分解点の差が120℃以上である難燃性
樹脂に紫外線吸収剤を添加混合したことを特徴とする難
燃性樹脂組成物を提供するものである。
本発明において難燃性樹脂は、テトラフルオロエチレ
ン(以下、TFEという)、クロロトリフルオロエチレン
(以下、CTFEという)及びエチレン(以下、ETという)
の三成分が特定の組成割合共重合した含フッ素共重合体
であることが重要である。
ン(以下、TFEという)、クロロトリフルオロエチレン
(以下、CTFEという)及びエチレン(以下、ETという)
の三成分が特定の組成割合共重合した含フッ素共重合体
であることが重要である。
まず、ETの割合は、余りに多量すぎると酸素指数が小
さくなり、優れた難燃性が達成されず、また、余りに少
量すぎるとポリテトラフルオロエチレン,ポリクロロト
リフルオロエチレンの如く溶融粘度が高くなり、成形性
が悪くなってしまうので、20〜40モル%、特に25〜35モ
ル%が好ましい。次に、CTFEの割合は、余りに少量すぎ
ると燃焼時容易にドリップしてしまい、また余りに多量
すぎると成形性が悪くなるので20〜60モル%、特に20〜
55モル%が好ましい。そして、TFEの割合は、余りに少
量すぎる場合には融点と熱分解点との差が小さくて成形
性が悪くなってしまい、また、余りに多量すぎる場合に
は、溶融粘度が高くて成形性が悪いので、10〜60モル
%、特に15〜55モル%が好ましい。
さくなり、優れた難燃性が達成されず、また、余りに少
量すぎるとポリテトラフルオロエチレン,ポリクロロト
リフルオロエチレンの如く溶融粘度が高くなり、成形性
が悪くなってしまうので、20〜40モル%、特に25〜35モ
ル%が好ましい。次に、CTFEの割合は、余りに少量すぎ
ると燃焼時容易にドリップしてしまい、また余りに多量
すぎると成形性が悪くなるので20〜60モル%、特に20〜
55モル%が好ましい。そして、TFEの割合は、余りに少
量すぎる場合には融点と熱分解点との差が小さくて成形
性が悪くなってしまい、また、余りに多量すぎる場合に
は、溶融粘度が高くて成形性が悪いので、10〜60モル
%、特に15〜55モル%が好ましい。
上記本発明の特定含フッ素共重合体は、良好な成形性
を有し、且つ、優れた難燃性を示すものである。すなわ
ち、酸素指数が60以上、例えば76〜80程度と高く、燃焼
時に炭化し、耐ドリップ性が良好である。また、融点と
分解点との差が120℃以上、例えば140〜185℃程度と大
きく、良好な成形性を有する。さらに、本発明の特定含
フツ素共重合体は、高い熱分解点を有し、通常は325℃
以上、好適な態様では340〜370℃程度の熱分解点を達成
可能である。なお、融点は上記熱分解点と共に後述の分
子量などによっても変り得るが、通常は170〜230℃、特
に180〜220℃程度が好ましい。本発明において、特定含
フッ素共重合体の分子量は、良好な機械的強度を付与
し、且つ良好な成形性を付与するために、下記に定義す
る容量流速で5〜200mm3/秒程度、特に10〜150mm3/秒が
好ましい。
を有し、且つ、優れた難燃性を示すものである。すなわ
ち、酸素指数が60以上、例えば76〜80程度と高く、燃焼
時に炭化し、耐ドリップ性が良好である。また、融点と
分解点との差が120℃以上、例えば140〜185℃程度と大
きく、良好な成形性を有する。さらに、本発明の特定含
フツ素共重合体は、高い熱分解点を有し、通常は325℃
以上、好適な態様では340〜370℃程度の熱分解点を達成
可能である。なお、融点は上記熱分解点と共に後述の分
子量などによっても変り得るが、通常は170〜230℃、特
に180〜220℃程度が好ましい。本発明において、特定含
フッ素共重合体の分子量は、良好な機械的強度を付与
し、且つ良好な成形性を付与するために、下記に定義す
る容量流速で5〜200mm3/秒程度、特に10〜150mm3/秒が
好ましい。
本明細書中にて使用される「容量流速」なる言葉は、
次の様に定義され、分子量の目安となるものである。す
なわち、高化式フローテスターを使用して、所定温度、
所定荷重30kg/cm2のもとに、ノズル径1mm、ランド2mmの
ノズルより1gの試料を押出し、その際の単位時間に押出
される溶融試料の容量で表わされる値が、「容量流速」
として定義され、その単位はmm3/秒である。ここにおい
て、所定温度とは、特定の含フッ素共重合体の成形可能
な温度領域(融点と熱分解点との間の温度範囲)の内か
ら採用される。而して、本発明における特定の含フッ素
共重合体に対しては、所定温度として300℃が選定され
る。
次の様に定義され、分子量の目安となるものである。す
なわち、高化式フローテスターを使用して、所定温度、
所定荷重30kg/cm2のもとに、ノズル径1mm、ランド2mmの
ノズルより1gの試料を押出し、その際の単位時間に押出
される溶融試料の容量で表わされる値が、「容量流速」
として定義され、その単位はmm3/秒である。ここにおい
て、所定温度とは、特定の含フッ素共重合体の成形可能
な温度領域(融点と熱分解点との間の温度範囲)の内か
ら採用される。而して、本発明における特定の含フッ素
共重合体に対しては、所定温度として300℃が選定され
る。
本発明の含フッ素共重合体を製造するには、従来より
TFEやCTFEなどの共重合体について公知乃至周知の重合
方法が、特に限定されることなく採用可能であり、例え
ば溶液重合、懸濁重合、乳化重合などいずれの方法も使
用できる。
TFEやCTFEなどの共重合体について公知乃至周知の重合
方法が、特に限定されることなく採用可能であり、例え
ば溶液重合、懸濁重合、乳化重合などいずれの方法も使
用できる。
溶液重合において使用され得る重合開始剤としては、
例えばジ−(クロロフルオロアシル)−パーオキサイ
ド,ジ−(パーフルオロアシル)−パーオキサイド,ジ
−(ω−ハイドロパーフルオロアシル)−パーオキサイ
ド,t−ブチルパーオキシイソブチレート,ジイソプロピ
ルパーオキシジカーボネートなどが挙げられる。また、
溶媒としてはクロロフルオロアルカンやジフルオロエタ
ンが用いられ、クロロフルオロアルカンとしては、例え
ばトリクロロフルオロメタン,ジクロロジフルオロメタ
ン,ジクロロフルオロメタン,クロロジフルオロメタ
ン,トリフルオロメタン,トリクロロトリフルオロエタ
ン,ジクロロテトラフルオロエタン,クロロプンタフル
オロエタンなどが挙げられる。また必要に応じて分子量
調整のための連鎖移動剤を添加しても良く、例えば四塩
化炭素,n−ペンタン,n−ヘキサン,イソペンタン,トリ
クロロフルオロメタン,メタノールの如き連鎖移動剤を
使用するのが好ましい。
例えばジ−(クロロフルオロアシル)−パーオキサイ
ド,ジ−(パーフルオロアシル)−パーオキサイド,ジ
−(ω−ハイドロパーフルオロアシル)−パーオキサイ
ド,t−ブチルパーオキシイソブチレート,ジイソプロピ
ルパーオキシジカーボネートなどが挙げられる。また、
溶媒としてはクロロフルオロアルカンやジフルオロエタ
ンが用いられ、クロロフルオロアルカンとしては、例え
ばトリクロロフルオロメタン,ジクロロジフルオロメタ
ン,ジクロロフルオロメタン,クロロジフルオロメタ
ン,トリフルオロメタン,トリクロロトリフルオロエタ
ン,ジクロロテトラフルオロエタン,クロロプンタフル
オロエタンなどが挙げられる。また必要に応じて分子量
調整のための連鎖移動剤を添加しても良く、例えば四塩
化炭素,n−ペンタン,n−ヘキサン,イソペンタン,トリ
クロロフルオロメタン,メタノールの如き連鎖移動剤を
使用するのが好ましい。
懸濁重合においては、ラジカル重合開始剤として前記
溶液重合で挙げたと同様のものが使用でき、溶媒として
は水と前記溶液重合で挙げた如きクロロフルオロアルカ
ンとの混合部が用いられ、混合比は通常重量比で水:ク
ロロフルオロアルカン=1:9〜9:1,好ましくは1:5〜5:1
程度である。また連鎖移動剤としては、前記溶液重合の
ものを使用するのが望ましい。さらに、懸濁安定剤とし
て、フルオロカーボン系の乳化剤、例えばC7F15COONH4,
C8F17COONH4などを添加しても良い。
溶液重合で挙げたと同様のものが使用でき、溶媒として
は水と前記溶液重合で挙げた如きクロロフルオロアルカ
ンとの混合部が用いられ、混合比は通常重量比で水:ク
ロロフルオロアルカン=1:9〜9:1,好ましくは1:5〜5:1
程度である。また連鎖移動剤としては、前記溶液重合の
ものを使用するのが望ましい。さらに、懸濁安定剤とし
て、フルオロカーボン系の乳化剤、例えばC7F15COONH4,
C8F17COONH4などを添加しても良い。
乳化重合において使用され得るラジカル重合開始剤
は、通常の水溶性のラジカル重合開始剤が用いられる。
例えば、ジサクシニックアシッドパーオキサイド,過硫
酸アンモニウム,過硫酸カリウム,t−ブチルパーオキシ
イソブチレート,2,2′−ジグアニル−2,2′−アゾプロ
パンジハイドロクロライドなどである。溶媒としては、
水単独又は水と有機溶媒の混合溶媒を用い得る。有機溶
媒としては、t−ブタノール,ジフルオロエタン,トリ
クロロトリフルオロエタンなどが、また連鎖移動剤とし
ては溶液重合で挙げたものが使用され得る。乳化剤とし
ては、フルオロカーボン系の乳化剤が望ましく、例えば
C7F15COONH4,C8F17COONH4などである。上記の各種重合
方法における重合条件も、特に限定されることなく、広
範囲にわたって採用可能である。
は、通常の水溶性のラジカル重合開始剤が用いられる。
例えば、ジサクシニックアシッドパーオキサイド,過硫
酸アンモニウム,過硫酸カリウム,t−ブチルパーオキシ
イソブチレート,2,2′−ジグアニル−2,2′−アゾプロ
パンジハイドロクロライドなどである。溶媒としては、
水単独又は水と有機溶媒の混合溶媒を用い得る。有機溶
媒としては、t−ブタノール,ジフルオロエタン,トリ
クロロトリフルオロエタンなどが、また連鎖移動剤とし
ては溶液重合で挙げたものが使用され得る。乳化剤とし
ては、フルオロカーボン系の乳化剤が望ましく、例えば
C7F15COONH4,C8F17COONH4などである。上記の各種重合
方法における重合条件も、特に限定されることなく、広
範囲にわたって採用可能である。
本発明において、紫外線吸収剤は、特に限定されず、
紫外線吸収能を有する種々の化合物が採用される。本発
明の組成物における難燃性樹脂はフッ素樹脂としては低
温で成形が可能であるため、成形時に紫外線吸収剤の揮
散、分解が少なく、本発明の組成物は、紫外線吸収剤に
よる効果が、極めて有効に作用する。また、紫外線吸収
剤としては、比較的高い沸点、揮散開始温度または熱分
解点を有するものを採用することが、成形時に紫外線吸
収剤の損失が少ないことから好ましい。本発明において
使用される紫外線吸収剤としては、基本構造が、 である化合物などが例示される。たとえば、下記一般式
(1)〜(3)の化合物が例示される。
紫外線吸収能を有する種々の化合物が採用される。本発
明の組成物における難燃性樹脂はフッ素樹脂としては低
温で成形が可能であるため、成形時に紫外線吸収剤の揮
散、分解が少なく、本発明の組成物は、紫外線吸収剤に
よる効果が、極めて有効に作用する。また、紫外線吸収
剤としては、比較的高い沸点、揮散開始温度または熱分
解点を有するものを採用することが、成形時に紫外線吸
収剤の損失が少ないことから好ましい。本発明において
使用される紫外線吸収剤としては、基本構造が、 である化合物などが例示される。たとえば、下記一般式
(1)〜(3)の化合物が例示される。
(ただし、R1,R2,R3はそれぞれ独立に、H,OH,アルキ
ル,アルコキシ,アリル,ハロゲン,アラルキル,カル
ボキシル,アミノ, R4はHまたはハロゲン,R5はH,アルキル,アルコキ,ア
ルキルスルホニル,−SO3H,−CO2Hまたはハロゲン、R6
はH,アルキル,アラルキル,ハロゲン,アリルまたはシ
クロアルキル、R7はH,OH,アルコキシまたはアルキル、R
8はH,アルキル,アリル,アルコキシ,ハロゲン,アラ
ルキルまたはシクロヘキシルである) さらに具体的には、2−ヒドロキシ−4−n−オクト
キシベンゾフェノン,2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミ
ノ−2′−カルボキシベンゾフェノン,2−ヒドロキシ−
4−(1−ヒドロキシ−2−メタクリルオキシエトキ
シ)ベンゾフェノン,パラターシャリーブチルフェニル
サリシレート,2−(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール,2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール,2−
(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリーブチル−5′
−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等
が例示される。
ル,アルコキシ,アリル,ハロゲン,アラルキル,カル
ボキシル,アミノ, R4はHまたはハロゲン,R5はH,アルキル,アルコキ,ア
ルキルスルホニル,−SO3H,−CO2Hまたはハロゲン、R6
はH,アルキル,アラルキル,ハロゲン,アリルまたはシ
クロアルキル、R7はH,OH,アルコキシまたはアルキル、R
8はH,アルキル,アリル,アルコキシ,ハロゲン,アラ
ルキルまたはシクロヘキシルである) さらに具体的には、2−ヒドロキシ−4−n−オクト
キシベンゾフェノン,2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミ
ノ−2′−カルボキシベンゾフェノン,2−ヒドロキシ−
4−(1−ヒドロキシ−2−メタクリルオキシエトキ
シ)ベンゾフェノン,パラターシャリーブチルフェニル
サリシレート,2−(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール,2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール,2−
(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリーブチル−5′
−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等
が例示される。
上記紫外線吸収剤は、難燃性樹脂100重量部に対して
0.01〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部程度の添加
混合割合で使用される。添加量が少なすぎる場合には、
紫外線吸収効果が認められず、また添加量が多すぎる場
合には、樹脂自体のすぐれた諸特性に悪影響をもたらす
ことがある。
0.01〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量部程度の添加
混合割合で使用される。添加量が少なすぎる場合には、
紫外線吸収効果が認められず、また添加量が多すぎる場
合には、樹脂自体のすぐれた諸特性に悪影響をもたらす
ことがある。
もちをん、上記化合物を一種類単独で用いることが出
来ると共に二種以上混合物で用いることも可能である。
来ると共に二種以上混合物で用いることも可能である。
又、本発明組成物の用途によっては、他の紫外線吸収
剤、熱安定剤、補強剤、充てん剤、潤滑剤、顔料、その
他適宜添加剤を含有させることも可能である。
剤、熱安定剤、補強剤、充てん剤、潤滑剤、顔料、その
他適宜添加剤を含有させることも可能である。
例えば耐候性用途において、かかる他の添加剤によっ
て表面硬度の改善、機械的強度の改善、耐摩耗性の改
善、その他を向上させることも可能である。
て表面硬度の改善、機械的強度の改善、耐摩耗性の改
善、その他を向上させることも可能である。
本発明において難燃性樹脂と紫外線吸収剤の添加混合
方法には特に限定はないが、可及的均一に混合される様
な手段を採用することが望ましい。
方法には特に限定はないが、可及的均一に混合される様
な手段を採用することが望ましい。
例えば、紫外線吸収剤あるいは難燃性樹脂を適当な粒
子径、粒子径分布に粉砕して混合する方法や、難燃性樹
脂を水性媒体や有機媒体に分散せしめて、湿式混合法に
よって、紫外線吸収剤を添加混合する方法なども可能で
ある。
子径、粒子径分布に粉砕して混合する方法や、難燃性樹
脂を水性媒体や有機媒体に分散せしめて、湿式混合法に
よって、紫外線吸収剤を添加混合する方法なども可能で
ある。
本発明の組成物は成形物を得るために、種々の成形加
工法が採用可能である。成形法は、成形品の形状、用途
などにより適宜選定される。例えば、プレス成形、押出
成形、射出成形などの成形加工法、さらには、ライニン
グ、コーティングも可能である。
工法が採用可能である。成形法は、成形品の形状、用途
などにより適宜選定される。例えば、プレス成形、押出
成形、射出成形などの成形加工法、さらには、ライニン
グ、コーティングも可能である。
[実施例] 次に、実施例および比較例を示し、本発明をさらに具
体的に説明するが、かかる説明によって本発明が何ら限
定されるものでないことは勿論である。なお、融点、熱
分解点、共重合体組成、酸素指数の測定は次の方法で行
なった。
体的に説明するが、かかる説明によって本発明が何ら限
定されるものでないことは勿論である。なお、融点、熱
分解点、共重合体組成、酸素指数の測定は次の方法で行
なった。
融点、熱分解点 島津製作所製DT−3D型を用い、昇温速度10℃/分で室
温から昇温し、融解曲線の最大値を融点とし、また、熱
重量曲線の減少し始めた点を熱分解点とした。
温から昇温し、融解曲線の最大値を融点とし、また、熱
重量曲線の減少し始めた点を熱分解点とした。
共重合体組成 共重合体の組成は、共重合体のフッ素含量及び塩素含
量より計算した。これらフッ素含量、塩素含量は、それ
ぞれ以下の方法で測定した。すなわち、フッ素含量は、
共重合体の熱分解により発生したフッ素を水溶液にトラ
ップし、フッ化物イオン選択性電極(米国コーニング社
製No.476042)を用いて測定した。また、塩素含量は、
共重合体をシート状に成形し、ケイ光X線分析装置(理
学電気製IKF 3064M型)を用いて測定した。
量より計算した。これらフッ素含量、塩素含量は、それ
ぞれ以下の方法で測定した。すなわち、フッ素含量は、
共重合体の熱分解により発生したフッ素を水溶液にトラ
ップし、フッ化物イオン選択性電極(米国コーニング社
製No.476042)を用いて測定した。また、塩素含量は、
共重合体をシート状に成形し、ケイ光X線分析装置(理
学電気製IKF 3064M型)を用いて測定した。
酸素指数 JIS K7201−1972の方法により、東洋精機製キャンド
ル法燃焼試験機No.606を用いて行なった。
ル法燃焼試験機No.606を用いて行なった。
実施例1〜4 TFE/CTFE/ETの含有モル比が45/24/31であり、融点201
℃、熱分解点367℃、酸素指数が76であり、300℃におけ
る容量流速が90mm3/secの難燃性樹脂100重量部に下記表
1に示す各種紫外線吸収剤を添加混合し、得られる組成
物を220℃の温度でフィルム押出成形して厚み25μのフ
ィルムを作成した。このフィルムについて相溶性、加工
性、紫外線透過率を調べたところ、表1に示すような結
果を得た。
℃、熱分解点367℃、酸素指数が76であり、300℃におけ
る容量流速が90mm3/secの難燃性樹脂100重量部に下記表
1に示す各種紫外線吸収剤を添加混合し、得られる組成
物を220℃の温度でフィルム押出成形して厚み25μのフ
ィルムを作成した。このフィルムについて相溶性、加工
性、紫外線透過率を調べたところ、表1に示すような結
果を得た。
比較例1 実施例1〜4で用いたと同じエチレン−テトラフルオ
ロエチレン−クロロトリフルオロエチレン三元共重合体
に紫外線吸収剤を添加せず、300℃の温度でフィルム押
出成形によって25μ厚のフィルムを作成し、紫外線透過
率を測定した。その結果を表1に示す。
ロエチレン−クロロトリフルオロエチレン三元共重合体
に紫外線吸収剤を添加せず、300℃の温度でフィルム押
出成形によって25μ厚のフィルムを作成し、紫外線透過
率を測定した。その結果を表1に示す。
比較例2 TFE/ETの含有モル比が52/48であり、融点270℃、熱分
解点345℃、酸素指数31であり、300℃における容量流速
88mm3/secのエチレン−テトラフルオロエチレン共重合
体100重量部に2−(2′−ヒドロキシ−3′−ターシ
ャリブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール2重量部添加混合し、得られる組成物を
300℃の温度でフィルム押出形成して、厚み25μのフィ
ルムを作成した。
解点345℃、酸素指数31であり、300℃における容量流速
88mm3/secのエチレン−テトラフルオロエチレン共重合
体100重量部に2−(2′−ヒドロキシ−3′−ターシ
ャリブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール2重量部添加混合し、得られる組成物を
300℃の温度でフィルム押出形成して、厚み25μのフィ
ルムを作成した。
相溶性、加工性、紫外線透過率について表1に示す。
なお押出温度270℃以下では良好な押出は不可能であっ
た。
なお押出温度270℃以下では良好な押出は不可能であっ
た。
比較例3 TFE/CTFE/ETの含有モル比が20/31/49であり、融点232
℃、熱分解点313℃、酸素指数45であり、300℃における
容量流速85mm3/secのET/TFE/CTFE三元共重合体100重量
部に2−(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリブチル
−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル2重量部添加混合し、得られる組成物を250℃の温度
でフィルム押出形成して厚さ25μフィルムを作成した。
相溶性、加工性、紫外線透過率について表1に示す。
℃、熱分解点313℃、酸素指数45であり、300℃における
容量流速85mm3/secのET/TFE/CTFE三元共重合体100重量
部に2−(2′−ヒドロキシ−3′−ターシャリブチル
−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル2重量部添加混合し、得られる組成物を250℃の温度
でフィルム押出形成して厚さ25μフィルムを作成した。
相溶性、加工性、紫外線透過率について表1に示す。
なお押出温度240℃以下では良好に押出は出来なかっ
た。
た。
実施例5〜7 TFE/CTFE/ETの含有モル比が20/54/26であり、融点208
℃、熱分解点353℃、酸素指数が87であり、306℃におけ
る容量流速が82mm3/secの難燃性樹脂を用いた以外実施
例1〜4と同様に実施した。
℃、熱分解点353℃、酸素指数が87であり、306℃におけ
る容量流速が82mm3/secの難燃性樹脂を用いた以外実施
例1〜4と同様に実施した。
その結果を表2に示す。
[発明の効果] 本発明の組成物は、フッ素系樹脂としては比較的低い
融点を有し、融点と分解点の差が120℃以上ある樹脂を
主成分とするため、成形性が極めて優れ、低温成形が可
能であるため成形時において、紫外線吸収剤の揮散、分
解等による損失がほとんどない。また、この樹脂は、酸
素指数60以上あり、優れた難燃性を有する。さらに、本
発明の組成物は紫外線吸収剤を有しているため、特に、
紫外線遮蔽性が優れている。これらの効果を有する本発
明の組成物は、ERP板、塩ビ板などの保護被覆、保温
材、計測器などの軽防食保護被覆、道路標識、看板、壁
材、透明防音板などの屋外使用されるものの保護被覆な
どの用途への応用が可能である。また、本発明の組成物
における主成分である樹脂の電気的特性が優れることか
ら、難燃性電線被覆への応用も可能である。
融点を有し、融点と分解点の差が120℃以上ある樹脂を
主成分とするため、成形性が極めて優れ、低温成形が可
能であるため成形時において、紫外線吸収剤の揮散、分
解等による損失がほとんどない。また、この樹脂は、酸
素指数60以上あり、優れた難燃性を有する。さらに、本
発明の組成物は紫外線吸収剤を有しているため、特に、
紫外線遮蔽性が優れている。これらの効果を有する本発
明の組成物は、ERP板、塩ビ板などの保護被覆、保温
材、計測器などの軽防食保護被覆、道路標識、看板、壁
材、透明防音板などの屋外使用されるものの保護被覆な
どの用途への応用が可能である。また、本発明の組成物
における主成分である樹脂の電気的特性が優れることか
ら、難燃性電線被覆への応用も可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−76345(JP,A) 特開 昭62−230803(JP,A) 特開 昭63−278915(JP,A) 特公 昭49−32786(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】テトラフルオロエチレン,クロロトリフル
オロエチレン及びエチレンが共重合した含フッ素共重合
体からなり、その共重合体組成がテトラフルオロエチレ
ン10〜60モル%,クロロトリフルオロエチレン20〜60%
モル%,エチレン20〜40モル%であり、熱分解点が325
℃以上であり、融点と熱分解点の差が120℃以上である
難燃性樹脂に紫外線吸収剤を添加混合したことを特徴と
する難燃性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62087072A JP2613207B2 (ja) | 1987-04-10 | 1987-04-10 | 難燃性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62087072A JP2613207B2 (ja) | 1987-04-10 | 1987-04-10 | 難燃性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63254151A JPS63254151A (ja) | 1988-10-20 |
JP2613207B2 true JP2613207B2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=13904739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62087072A Expired - Fee Related JP2613207B2 (ja) | 1987-04-10 | 1987-04-10 | 難燃性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2613207B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04202346A (ja) * | 1990-11-29 | 1992-07-23 | Sekisui Chem Co Ltd | 合わせガラス用中間膜 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5440885B2 (ja) * | 1971-08-04 | 1979-12-05 | ||
JPS5390355A (en) * | 1977-01-19 | 1978-08-09 | Asahi Glass Co Ltd | Fluorine-containing copolymer composition having improved weatherability |
JPS5390356A (en) * | 1977-01-21 | 1978-08-09 | Asahi Glass Co Ltd | Fluorine-containing copolymer composition |
JPS6163433A (ja) * | 1984-09-05 | 1986-04-01 | Unitika Ltd | フツ素系延伸フイルム及びその製造方法 |
-
1987
- 1987-04-10 JP JP62087072A patent/JP2613207B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63254151A (ja) | 1988-10-20 |
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Legal Events
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