JP2612763B2 - 構造物の基礎構造 - Google Patents

構造物の基礎構造

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、砂層中に少なくとも一部が埋設された構
造物の基礎構造に係り、特に、静水圧による浮き上がり
は起こらないが、砂層の液状化による浮き上がりの恐れ
のある構造物に用いられて好適な構造物の基礎構造に関
するものである。
「従来の技術」 近年、埋立地盤の開発や、ウォーターフロント(水
際)領域の開発が活発になるに連れて、地震時等におけ
る砂地盤の液状化が問題となり、これに伴う構造物の浮
き上がりを防止する方法が種々実現されている。一例と
して、砂地盤中にグラベルドレーンと呼ばれる砂利等か
らなる柱体を施工し、地震時等における砂地盤中の間隙
水をグラベルドレーンを通じて地表面の排水層に排水す
ることで液状化を防止するグラベルドレーン工法や、砂
地盤中に井戸を掘ってこの井戸から地下水を汲み上げる
ことで地下水位を低下させ、これにより地表面付近の液
状化を防止する地下水低下工法等がある。
「発明が解決しようとする課題」 しかし、前記従来の砂地盤の液状化防止手段は、次に
あげるような問題点を抱えており、改良の余地があっ
た。すなわち、グラベルドレーン工法においては、ドレ
ーンの配置やその間隔等により排水性能も大きく異な
り、確実な排水効果が得にくい状況にある。また、地下
水低下工法においては、地下水を常時汲み上げる必要が
あるため排水ポンプ等の永久施設が不可欠であり、設備
費等が嵩む、等の問題点がある。
この発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、排
水ポンプ等の永久施設を必要とせず、しかも確実な排水
効果が得られることで砂地盤の液状化による構造物の浮
き上がりを防止しうる構造物の基礎構造の提供を目的と
している。
「課題を解決するための手段」 そこでこの発明は、不透水層上にある砂層中に少なく
とも一部が埋設された構造物に適用され、前記砂層の液
状化による前記構造物の浮き上がりを防止するための基
礎構造であって、構造物が構築されるべき箇所を囲繞す
るように止水壁が砂層中に設けられ、この止水壁の下端
部は前記不透水層にまで至らされ、かつ、止水壁により
囲繞された砂層の上部には、前記構造物の底面及び地下
部分の側面全体を覆うように砂利等からなる排水層が設
けられていることを特徴とするものである。
「作用」 この発明の構造物の基礎構造に地震力等が作用して砂
層の液状化が生じやすい状況になった場合、止水壁が砂
の変形を拘束することにより、構造物直下の砂層の液状
化が起こりにくくなる。また、もし構造物直下で砂層の
液状化が発生しても、砂層の間隙水が排水層へと排水さ
れ、この排水層により過剰水圧が直ちに消散されるの
で、有害な浮き上がりは起こらない。むしろ、僅かな浮
き上がりは、砂層の過剰水圧を減少させる効果をもつた
め、構造物にとって有害とならない。
「実施例」 以下、この発明の実施例について図面を参照して説明
する。
第1図は、この発明の実施例である構造物の基礎構造
を示す図である。第1図において、符号1で表されるの
は、本実施例が適用される構造物であり、この構造物1
は、不透水層C上に延在する砂層Sの地表面部分にその
下部が埋設されている。この砂層Sは、例えばその地下
水位WLが第1図に示す如く地表面近くにまで至り、静水
圧による浮き上がりは起こらないが、液状化による浮き
上がりの恐れのある地盤(見掛けの比重=約1.9)であ
る。
構造物1付近の砂層Sには、この構造物1を囲繞する
ように止水壁2が構築され、この止水壁2の下端は前記
不透水層Cにまで至らされている。この止水壁2を形成
する部材やその構造は任意であり、周知慣用の手段から
適宜選択されればよい。また、平面視した状態での止水
壁2の形状も任意であり、円形、長方形等構造物1の平
面形状等に応じて適宜決定されればよい。
この止水壁2で囲繞される砂層Sの上部には、砂利等
で構成される排水層Dが形成され、この排水層Dは前記
構造物1の地下部分の底面及び側面を覆っている。ま
た、排水層Dには、この排水層Dにおける透水性能を向
上させるために、先端が地表面に突出された穴あきパイ
プ(図示略)が適宜挿入されている。
以上のような構成の構造物の基礎構造を構築する方法
は任意であり、何等特殊な工法は必要としないが、その
一例を以下に示す。
まず、構造物1の地下部分を構築する際に、この構造
物1を囲繞するように止水壁2を砂層S内に構築し、そ
の下端を不透水層Cにまで至らせる。この止水壁2の構
築方法も任意であり、例えば地中連続壁工法、ソイルセ
メント壁工法、場所打ち杭壁工法、シートパイル等周
知、慣用の工法が好適に使用可能である。
止水壁2の構築が終了したら、この止水壁2により囲
繞された砂層Sを地表面から掘削し、排水層Dを形成す
べき深さまで掘り進める。次に、砂利等によりこの掘削
部分を埋め戻しつつ、構造物1の地下部分を順次施工
し、最終的に構造物1の地下部分の底面及び側面全体を
覆う状態で排水層Dを形成する。
従って、このような構成の構造物の基礎構造に地震力
等が作用して砂層Sの液状化が生じやすい状況になった
場合、止水壁2がこれに囲繞される部分の砂の変形を拘
束することにより、構造物1直下の砂層Sの液状化が起
こりにくくなる。また、止水壁2の下端が不透水層Cに
まで至らされているので、止水壁2外方の砂層Sが構造
物1に悪影響を及ぼすことがない。さらに、もし構造物
1直下で砂層Sの液状化が発生しても、砂層Sの間隙水
が排水層Dへと排水され、この排水層Dにより過剰水圧
が直ちに消散されるので、構造物1の倒壊等を生じさせ
るような有害な浮き上がりは起こらない。むしろ、僅か
な浮き上がりは、砂層Sの過剰水圧を減少させる効果を
もつため、構造物1にとって有害とならない。
よって、この実施例においては、構造物1を囲繞する
止水壁2により構造物1直下の砂層Sの液状化が抑制さ
れていると共に、構造物1の地下部分の底面及び側面を
砂利等からなる排水層Dで覆っているので、もし構造物
1直下で砂層Sの液状化が発生しても、広範囲に広がる
排水層Dの存在により砂層Sの過剰水圧を速やかに消散
させることができ、前記従来のグラベルドレーン工法に
比較して確実な排水効果を有する排水工を施工すること
ができる。また、前記従来の地下水低下工法のように排
水ポンプ等の永久施設を必要とせず、設備費、維持管理
費等が殆ど不要である。さらに言えば、構造物1の地下
部分を構築するには、地下部分掘削のために止水壁2を
いずれにしても必要とするため、これを砂層Sの液状化
防止に利用できて好適である。しかも、止水壁2はこれ
に囲繞される砂層Sの地震時における水圧の一時的上昇
を遮断する作用を果たせばよく、完全な止水効果を期待
しなくてもよいため、その施工を簡略化することも可能
である。
なお、この発明の構造物の基礎構造は、その細部が前
記実施例に限定されず、種々の変形例が可能である。一
例として、前記実施例は構造物1の基礎構造に適用した
ものであったが、橋脚、護岸等の土木構造物であっても
好適に適用可能である。
「発明の効果」 以上詳細に説明したように、この発明によれば、構造
物を囲繞する止水壁により構造物直下の砂層の液状化を
抑制できると共に、構造物の地下部分の底面及び側面全
体を砂利等からなる排水層で覆っているので、もし構造
物直下で砂層の液状化が発生しても、広範囲に広がる排
水層の存在により砂層の過剰水圧を速やかに消散させる
ことができ、確実な排水効果を有する排水工を施工する
ことができる。また、排水ポンプ等の永久施設を必要と
せず、設備費、維持管理費等が殆ど不要である。さらに
言えば、構造物の地下部分を構築するには、地下部分掘
削のために止水壁をいずれにしても必要とするため、こ
れを砂層の液状化防止に利用できて好適である。しか
も、止水壁はこれに囲繞される砂層の地震時における水
圧の一時的上昇を遮断する作用を果たせばよく、完全な
止水効果を期待しなくてもよいため、その施工を簡略化
することも可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例である構造物の基礎構造を示
す断面図である。 C……不透水層、D……排水層、S……砂層、1……構
造物、2……止水壁。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不透水層上にある砂層中に少なくとも一部
    が埋設された構造物に適用され、前記砂層の液状化によ
    る前記構造物の浮き上がりを防止するための基礎構造で
    あって、構造物が構築されるべき箇所を囲繞するように
    止水壁が砂層中に設けられ、この止水壁の下端部は前記
    不透水層にまで至らされ、かつ、止水壁により囲繞され
    た砂層の上部には、前記構造物の底面及び地下部分の側
    面全体を覆うように砂利等からなる排水層が設けられて
    いることを特徴とする構造物の基礎構造。
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