JP2612588B2 - アスフアルト改質用熱可塑性エラストマー - Google Patents

アスフアルト改質用熱可塑性エラストマー

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JP2612588B2 JP8285788A JP8285788A JP2612588B2 JP 2612588 B2 JP2612588 B2 JP 2612588B2 JP 8285788 A JP8285788 A JP 8285788A JP 8285788 A JP8285788 A JP 8285788A JP 2612588 B2 JP2612588 B2 JP 2612588B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規なアスファルト改質用熱可塑性エラスト
マーに関するものである。さらに詳しくいえば、本発明
はアスファルトに配合して、その感温特性、タフネス、
テナシティ、伸度、軟化点、針入度などの物性と加工性
のバランスを向上させることができ、例えば防水シート
用、止水材用、サイレンサーシート用、鋼管コーティン
グ用、道路舗装用などのアスファルトの改質に好適に用
いられる特定な構造を有する熱可塑性エラストマーに関
するものである。
従来の技術 従来、アスファルトは入手が容易でかつ安価なため、
多くの分野において種々の用途に幅広く用いられてい
る。しかしながら、アスファルトはタフネスやテナシテ
ィなどに劣る上に、最大の欠点として温度の変化により
軟らかくなったり、硬くなったりするといった好ましく
ない感温特性を有している。
したがって、このような欠点を改良する目的で、従
来、ポリエチレンやエチレン−アクリル酸エチル共重合
体などの樹脂、スチレン−ブタジエンランダム共重合体
ゴムなどの合成ゴム、あるいは天然ゴムなどを添加し
て、改質することが試みられている。しかしながら、前
記樹脂による改質においては、アスファルトのタフネス
は改良されるものの、テナシティや低温たわみ性の改良
は不十分であるし、前記合成ゴムや天然ゴムによる改質
においては、低温たわみ性は改良されるが、タフネス、
テナシティ、高温での耐流動変形性などの改良について
は十分であるとはいえない。
さらに、近年、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合
物とのブロック共重合体から成る熱可塑性エラストマー
を添加してアスファルトを改質することが試みられてお
り、例えば、アスファルトの諸物性を改良することを目
的として、特定の構造を有する熱可塑性エラストマーを
配合したアスファルト組成物が開示されている(特公昭
47−17319号公報、特公昭59−36949号公報)。しかしな
がら、従来用いられている熱可塑性エラストマーは、ア
スファルトの感温特性の改良についてはかなり有効であ
るものの、タフネス、テナシティ、伸度の改良について
は必ずしも十分ではない。このために、一般的には、熱
可塑性エラストマーの高分子量化やアスファルトへの配
合量を増加してこれらの物性を高めることが行われてい
るが、これらの方法においては、該熱可塑性エラストマ
ーの溶融時間が著しく長くなるのを免れず、しばしばゲ
ル化が生じたりする上、得られた改質アスファルトの溶
融粘度が著しく高くなって、加工性がそこなわれるなど
の問題がある。
このように、アスファルトのタフネス、テナシティ、
伸度などの物性と加工性のバランスを十分に満足させう
るアスファルト改質剤は、これまで見出されていないの
が現状である。
発明が解決しようとする課題 本発明はこのような従来のアスファルト改質剤が有す
る欠点を克服し、感温特性、タフネス、テナシティ、伸
度、軟化点、針入度などの物性と加工性のバランスに優
れたアスファルトを与えるためのアスファルト改質剤を
提供することを目的としてなされたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、前記の好ましい性質を有するアスファ
ルトを与えるためのアスファルト改質剤を開発するため
に鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有するブロック
共重合体から成る熱可塑性エラストマーがその目的に適
合しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)ビニル芳香族化合物重合
体ブロックの少なくとも2個と、(B)ガラス転移温度
が−85℃ないし−30℃で、ビニル芳香族化合物単位の含
有量が10〜40重量%のブタジエン−ビニル芳香族化合物
共重合体ブロックの少なくとも1個とから成り、かつ全
ビニル芳香族化合物単位の含有量が30〜50重量%で、メ
ルトフロー値が0.1〜50g/10分であることを特徴とする
アスファルト改質用熱可塑性エラストマーを提供するも
のである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の熱可塑性エラストマーは、(A)ビニル芳香
族化合物重合体ブロックと(B)ブタジエン−ビニル芳
香族化合物共重合体ブロックとから成るものであって、
その構造は直鎖状であってもよいし、分枝状であっても
よい。(A)ブロックは、少なくとも2個存在すること
が必要であるが、これらはそれぞれ同一であってもよい
し、たがいに異なっていてもよい。また、(B)ブロッ
クは少なくとも1個以上存在する必要があるが、これが
2個以上の場合、それらのブロックは、それぞれ同一で
あってもよいし、たがいに異なっていてもよい。このよ
うな熱可塑性エラストマーとしては、例えば A−B−A、A−B−A′、(A−B)nX (式中のA及びA′は前記(A)ブロックのビニル芳香
族化合物重合体ブロック、Bは前記(B)ブロックのブ
タジエン−ビニル芳香族化合物共重合体ブロック、Xは
カップリング剤の残基、nは2〜6の整数である) で表わされるブロック共重合体が好ましいが、これらに
限定されるものではない。
本発明の熱可塑性エラストマーにおけるビニル芳香族
化合物単位を構成する単量体としては、例えばスチレ
ン、p−メチルスチレン、第三級ブチルスチレン、α−
メチルスチレンなどが挙げられるが、これらの中でスチ
レンが好ましい。また、これらの単量体は、それぞれ単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よい。
前記(A)ブロックを構成するビニル芳香族化合物重
合体は、ビニル芳香族化合物の単独重合体であってもよ
いし、所望に応じ10重量%未満、好ましくは3重量%以
下のブタジエン(1,3−体)単位を含有するビニル芳香
族化合物−ブタジエン共重合体であってもよいが、ビニ
ル芳香族化合物単独重合体であることが望ましい。この
ブロックを構成するビニル芳香族化合物重合体がブタジ
エン単位10重量%以上を含有するとアスファルトの高温
下での耐流動変形性の改良効果が十分に発揮されないお
それがある。
また、前記(B)ブロックを構成するブタジエン−ビ
ニル芳香族化合物共重合体中のビニル芳香族化合物単位
の含有量は10〜40重量%、好ましくは12〜35重量%、よ
り好ましくは14〜33重量%の範囲で選ばれる。この含有
量が10重量%未満ではアスファルトのタフネスやテナシ
ティの改良効果が十分に発揮されず、かつ伸度が低下す
るおそれがあるし、40重量%を超えるとアスファルトの
低温たわみ性改良効果が不十分となる傾向が生じる。
また、この(B)ブロックを構成するブタジエン−ビ
ニル芳香族化合物共重合体におけるブタジエン単位とビ
ニル芳香族化合物単位の結合様式は均一型であってもよ
いし、不均一型(テーパー型など)であってもよいが、
好ましくは均一型である。
さらに、該ブタジエン−ビニル芳香族化合物共重合体
のガラス転移温度は、示差走査熱量計による測定で−85
℃ないし−30℃、好ましくは−80℃ないし−40℃の範囲
にあることが必要である。このガラス転移温度が−85℃
より低い場合にはアスファルトの伸度が低下するおそれ
があるし、−30℃を超えると低温たわみ性の改良効果が
十分に発揮されない傾向が生じる。なお、この共重合体
中のブタジエン単位のミクロ構造については、1,2−ビ
ニル含量が50%以下、好ましくは35%以下、より好まし
くは20%以下である。
本発明の熱可塑性エラストマーにおける全ビニル芳香
族化合物単位の含有量は30〜50重量%、好ましくは、35
重量%を超え50重量%以下であり、より好ましくは35重
量%を超え45重量%以下である。この含有量が30重量%
未満ではアスファルトの高温における耐流動変形性の改
良効果が十分に発揮されないおそれがあるし、50重量%
を超えるとアスファルトの低温可とう性の改良効果が十
分に発揮されない傾向が生じる。
また、該熱可塑性エラストマーのメルトフロー値(AS
TM D 1238、G)は0.1〜50g/10分、好ましくは1〜40g/
10分の範囲にあることが必要である。このメルトフロー
値が0.1g/10分未満のものではアスファルトと混練する
際、溶融混練時間が著しく長くなり、かつ得られた改質
アスファルトの溶融粘度も著しく高くなるおそれがある
し、50g/10分を超えるとアスファルトの高温における耐
流動性の低下が著しくなる傾向が生じる。
本発明の熱可塑性エラストマーは、例えば不活性炭化
水素溶媒中において、有機リチウム化合物などを重合開
始剤として、まずビニル芳香族化合物を重合させ、次い
でブタジエンとビニル芳香族化合物とを共重合させ、再
度ビニル芳香族化合物を重合させる逐次重合方法、ある
いはまずビニル芳香族化合物を重合させ、次いでブタジ
エンとビニル芳香族化合物とを共重合させて成るジブロ
ック共重合体に、カップリング剤を反応させる方法など
によって製造することができる。これらの反応における
重合温度については特に制限はないが、生産性を考慮し
て通常20〜130℃の範囲で選ばれるが、好ましくは重合
開始温度が30〜90℃の範囲で、かつ最高到達温度が80〜
120℃の範囲にあることが望ましい。
前記不活性炭化水素溶媒としては、例えばシクロヘキ
サン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、オクタンな
どやこれらの混合物が使用されるが、これらの中でシク
ロヘキサンが好ましい。また、これらの不活性炭化水素
溶媒には、該ブロック共重合体のミクロ構造を調整する
ために、少量のエーテル類や第三級アミン類などの極性
化合物、例えばエチレングリコールジメチルエーテル、
テトラヒドロフラン、α−メトキシテトラヒドロフラ
ン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンな
ど、好ましくはテトラヒドロフランやN,N,N′,N′−テ
トラメチルエチレンジアミンを共存させてもよい。
さらに、該不活性炭化水素溶媒には、ブロック共重合
体における(B)ブロックのランダマイザーとして、少
量のアルカリ金属第三級アルコシキドを共存させてもよ
い。このアルカリ金属第三級アルコシキドとしては、例
えばカリウム−tert−ブトキシド、ナトリウム−tert−
アルミオシキド、セシウム−tert−ブトキシド、カリウ
ムイソペンチルオキシドなどが挙げられるが、これらの
中でカリウム−tert−ブトキシドが好ましい。
また、該有機リチウム化合物としては、例えばn−ブ
チルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリ
チウムなどが挙げられるが、これらの中でn−ブチルリ
チウムが好適である。
さらに、該カップリング剤としては、例えばジブロモ
エタン、ジクロロメチルシラン、四塩化ケイ素、ヘキサ
クロロジシランなどのポリハライド、テトラメトキシシ
ランなどのポリアルコキシド、酢酸エチル、アジピン酸
ジエチルなどのエステル類、プロピオン酸クロリド、ア
ジピン酸ジクロリドなどの酸クロリド、エポキシ化大豆
油、エポキシ化亜麻仁油などのポリエポキシドなどが挙
げられるが、これらの中でポリハライド及びエステル類
が好適である。
このようにして得られた熱可塑性エラストマーには、
必要に応じ、軟化剤、酸化防止剤、光安定剤、ブロッキ
ング防止剤などを添加することができる。該軟化剤とし
ては、例えばナフテン系、パラフィン系、アロマ系のプ
ロセスオイル及びこれらの混合系オイルなどが挙げられ
るが、これらの中でナフテン系、パラフィン系及びこれ
らの混合系オイルが好ましい。該酸化防止剤としては、
例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノー
ル、n−オクタデシル−3−(4′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)プロピオネー
ト、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブ
チルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル
−6−tert−ブチルフェノール)、2−tert−ブチル−
6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチル
ベンジル)−4−メチルフェニルアクリレートなどのヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤、ジラウリルチオジプ
ロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネー
ト、ペンタエリスリトール−テトラキス(β−ラウリル
チオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤、トリ
ス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ
−tert−ブチルフェニル)ホスファイトなどのリン系酸
化防止剤などを挙げることができる。
また、光安定剤としては、例えば2−(2′−ヒドロ
キシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−tert−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾールなどのベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤や2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンな
どのベンゾフェノン系紫外線吸収剤、あるいはヒンダー
ドアミン系光安定剤などを挙げることができる。さら
に、ブロッキング防止剤としては、例えば高級脂肪酸、
高級脂肪酸の金属塩、ワックス類、脂肪酸アミド、脂肪
酸エステル、無機の金属塩類や水酸化物などが挙げられ
る。
本発明の熱可塑性エラストマーは、アスファルト100
重量部に対して、通常1〜25重量部、好ましくは2〜15
重量部の割合で用いられる。この配合量が1重量部未満
では該アスファルトの物性改良効果が十分に発揮されな
いおそれがあるし、25重量部を超えるとそれ以上の物性
改良効果は期待できない上、前記アスファルトの溶融粘
度が著しく増大して、加工性が大きく低下する傾向が生
じる。
前記アスファルトについては特に制限はなく、従来慣
用されているストレートアスファルトやブローンアスフ
ァルトなどを用いることができるが、針入度40〜120の
ストレートアスファルト及び針入度10〜30のブローンア
スファルトが好適である。
このようにして調製されたアスファルト組成物には、
必要に応じ、従来アスファルト組成物に慣用されている
各種添加剤、例えばシリカ、タルク、炭酸カルシウム、
鉱物質粉末、ガラス繊維などの充てん剤や補強剤、鉱物
質の骨材、顔料あるいはプロセスオイルなどの軟化剤、
アゾジカルボンアミドなどの発泡剤、ポリエチレンやエ
チレン−アクリル酸エチル共重合体などの熱可塑性樹脂
などを添加することができる。
また、道路舗装用として用いられる場合には、通常該
アスファルト組成物は、鉱物質の石、砂、スラグなどの
骨材と混合して使用される。
前記アスファルト組成物は、所要量のアスファルト、
本発明の熱可塑性エラストマー、所望に応じて用いられ
る各種添加剤を、例えば熱溶融釜、ロール、ニーダー、
バンバリーミキサー、押出機などにより溶融混練するこ
とにより調製することができる。
発明の効果 本発明のアスファルト改質用熱可塑性エラストマーは
特定の構造を有するブロック共重合体から成るものであ
って、アスファルトに配合することにより、感温特性、
タフネス、テナシティ、伸度、軟化点、針入度などの物
性と加工性のバランスに優れた改質アスファルトを与え
ることができる。本発明の熱可塑性エラストマーを配合
した改質アスファルトは、前記のような特性を有してい
るので、例えば防水シート用、止水材用、サイレンサー
シート用、鋼管コーティング用、道路舗装用などに好適
に用いられる。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
なお、熱可塑性エラストマー及びアスファルト組成物
の特性は、次の方法に従って求めた。
熱可塑性エラストマーの物性 (1) 全スチレン単位含量 紫外線分光光度計(日立UV−200)を用いて、262nmの
吸収強度より測定した。
(2) (A)スチレン重合体ブロック量 四酸化オスミウムとtert−ブチルハイドロパーオキシ
ドによる酸化分解法〔「ジャーナル・オブ・ポリマー
サイエンス」第1巻、第429ページ(1946年)に記載〕
に従って求めた。なお、スチレン重合体ブロックの重量
測定は、紫外線分光光度計(日立UV−200)を用いて262
nmの吸収強度より測定した。
(3) (B)共重合体ブロック中のスチレン単位含量 全スチレン単位含量とスチレン重合体ブロック量との
差より算出した。
(4) (B)共重合体ブロックのガラス転移温度 示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製、SSC/57
5)を用いて、ASTM D3418−82に準拠し、比熱の温度変
化を測定して、外挿温度Tfを求めガラス転移温度とし
た。なお、昇温速度は10℃/分とした。
(5) メルトフロー値 ASTM D−1238によるG条件に準拠し、測定した。
(6) 引張特性、硬度 引張特性は110℃で成形した厚さ2mmのシートをJIS K
−6301に準拠して求め、硬度はASTM D−2240に準拠して
求めた。
アスファルト組成物の特性 (7) タフネス、テナシティ 舗装工事に関する試験方法(日本道路建設業協会編)
に準じて測定した。
(8) 伸度、針入度、軟化点 JIS K−2207に準拠して測定した。
(9) 感温特性 高温側の感温特性(高温下での耐流動性)は軟化点か
ら○、△、×の3ランクで評価した(○が耐流動性に最
も優れる)。
低温側の感温特性(低温下での可とう性)は、厚さ2m
m、幅20mm、長さ100mmの組成物シートを−10℃に保持し
たドライアイス・メタノール冷媒中に15分間浸せきした
のち、すばやく手で折り曲げて、クラックが発生しない
ものを○、完全に割れるものを×、その中間を△とし、
3ランクで評価した。
(10) 溶融粘度 180℃でB型粘度計により測定した。
実施例1〜4、比較例1〜4 ジャケットとかきまぜ機の付いた10ステンレス製反
応器を十分窒素置換したのち、第1表に示す量のシクロ
ヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン(第1スチレ
ンという)を仕込み、ジャケットに温水を通して内容物
を約90℃に設定し、次いでn−ブチルリチウムのシクロ
ヘキサン溶液所定量を添加して、スチレンの重合を開始
した。
スチレンがほぼ完全に重合してから、10分後にスチレ
ン(中間スチレンという)とブタジエンを同時に所定量
添加して、重合を継続させ、2分経過後に定量ポンプに
より10〜60分間を要して残りのブタジエン(追添ブタジ
エンという)を連続的に重合系内に供給し、重合を継続
させた。これらがほぼ完全に重合し、最高温度に到達し
てから15分後、再度スチレン(第2スチレンという)を
所定量添加して、重合を続けた。第2スチレンを添加し
てから、15分間同温度に保持して重合を完結させたの
ち、メタノール10gを添加して重合を停止させた。な
お、第1スチレンを仕込んだ直後からこの間、かきまぜ
機により連続的に系内をかきまぜた。
反応終了後、ポリマー溶液を抜き出し、これに2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール8g、トリス
(ノニルフェニル)ホスファイト4g、ジラウリルチオジ
プロピオネート4gを添加して、スチームストリッピング
することにより、溶媒を除去し、引続き熱ロールにより
脱水して熱可塑性エラストマーを得た。
このようにして得られた熱可塑性エラストマーの各物
性を第2表に示す。
次に、ストレートアスファルト〔日本石油(株)製、
ストアス60/80〕500gと前記の熱可塑性エラストマー25g
を、180℃で1時間加熱して溶融混練し、アスファルト
組成物を調製した。その特性を第3表に示す。
実施例5 ジャケットとかきまぜ機の付いた10ステンレス製反
応器を十分窒素置換したのち、第1表に示す量のシクロ
ヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン(第1スチレ
ンという)を仕込み、ジャケットに温水を通して内容物
を77℃に設定したのち、n−ブチルリチウムのシクロヘ
キサン溶液所定量を添加し、スチレンの重合を開始し
た。スチレンが完全に重合してから、8分経過後に、ス
チレン(中間スチレンという)とブタジエンを同時に所
定量添加して重合を継続させた。15分後、ほぼ完全に重
合が終った時点で98℃に達した。
次に、再度スチレン(第2スチレンという)を所定量
添加して重合を続け、同温度で15分間保持して重合を完
結させたのち、メタノール10gを添加して重合を停止さ
せた。なお、第1スチレンを仕込んだ直後から、メタノ
ールを添加して重合を停止させる間はかきまぜ機により
系内をかきまぜた。
その後、実施例1〜4と同様に処理して熱可性エラス
トマーを得、さらにアスファルト組成物を調製した。熱
可塑性エラストマーの物性を第2表に、アスファルト組
成物の特性を第3表に示す。
実施例6、7 ジャケットとかきまぜ機の付いた10ステンレス製反
応器を十分に窒素置換したのち、第1表に示す量のシク
ロヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン(第1スチ
レンという)を仕込み、ジャケットに温水を通水して内
容物を約70〜80℃に設定したのち、n−ブチルリチウム
のシクロヘキサン溶液所定量を添加し、スチレンの重合
を開始した。スチレンがほぼ完全に重合してから10分後
に、スチレン(中間スチレンという)とブタジエンを同
時に所定量添加して重合を継続させ、2分後に定量ポン
プにより40分間を要して残りのブタジエン(追添ブタジ
エンという)を連続的に重合系内に供給し、重合を継続
させた。これがほぼ完全に重合し、最高温度に到達して
から15分後に、第1表に示す量のカップリング剤を加
え、反応させ、同温度で10分間保持した。なお、第1ス
チレンを仕込んだ直後からこの間、かきまぜ機により連
続的に系内をかきまぜた。
次に、実施例1〜4と同様に処理して、熱可塑性エラ
ストマーを得、さらにアスファルト組成物を調製した。
熱可塑性エラストマーの物性を第2表に、アスファルト
組成物の特性を第3表に示す。
比較例5 ジャケットとかきまぜ機の付いた10ステンレス製反
応器を十分窒素置換したのち、第1表に示す量のシクロ
ヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン(第1スチレ
ンという)を仕込み、ジャケットに温水を通して内容物
を68℃に設定したのち、n−ブチルリチウムのシクロヘ
キサン溶液所定量を添加して、スチレンの重合を開始し
た。スチレンがほぼ完全に重合してから10分後に、ブタ
ジエンを所定量添加して、重合を継続し、ブタジエンが
ほぼ完全に重合して、最高温度に達してから15分後に、
所定量の四塩化ケイ素を加えて反応させ、同温度で10分
間保持した。なお、第1スチレンを仕込んだ直後からこ
の間、かきまぜ機により連続的に系内をかきまぜた。次
いで、実施例1〜4と同様に処理して熱可塑性エラスト
マーを得、さらにアスファルト組成物を調製した。熱可
塑性エラストマーの物性を第2表に、アスファルト組成
物の特性を第3表に示す。
比較例6 ジャケットとかきまぜ機の付いた10ステンレス製反
応器を十分に窒素置換したのち、第1表に示す量のシク
ロヘキサン、テトラヒドロフラン、スチレン(第1スチ
レンという)を仕込み、ジャケットに温水を通水して内
容物を76℃に設定したのち、n−ブチルリチウムのシク
ロヘキサン溶液所定量を添加して、スチレンの重合を開
始した。スチレンがほぼ完全に重合してから10分後に、
ブタジエンを所定量添加して重合を継続して、ブタジエ
ンがほぼ完全に重合して最高温度に達してから15分後
に、再度スチレン(第2スチレンという)を所定量添加
して重合を続け、同温度で15分間保持し重合を完結させ
たのち、メタノール10gを添加して重合を停止した。な
お、第1スチレンを仕込んだ直後からこの間、かきまぜ
機により連続的に系内をかきまぜた。
次いで、実施例1〜4と同様に処理して、熱可塑性エ
ラストマーを得、さらにアスファルト組成物を調製し
た。熱可塑性エラストマーの物性を第2表に、アスファ
ルト組成物の特性を第3表に示す。
実施例8 ブローンアスファルト〔日本石油(株)製、甲ブロア
ス20/30〕500gと実施例3で得られた熱可塑性エラスト
マー50gを、180℃で90分間溶融混練してアスファルト組
成物を調製した。その特性を第3表に示す。
比較例7 実施例8と同じブローンアスファルト500gと比較例5
で得た熱可塑性エラストマー50gとを、180℃で90分間溶
融混練して、アスファルト組成物を調製した。その特性
を第3表に示す。
第3表から実施例1〜7のアスファルト組成物は、比
較例1〜6のアスファルト組成物と比較して、また実施
例8のアスファルト組成物は、比較例7のアスファルト
組成物と比較して、それぞれアスファルトの感温特性、
タフネス、テナシティ、伸度、針入度の物性と加工性の
バランスが著しく改良されていることが分かる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ビニル芳香族化合物重合体ブロック
    の少なくとも2個と、(B)ガラス転移温度が−85℃な
    いし−30℃で、ビニル芳香族化合物単位の含有量が10〜
    40重量%のブタジエン−ビニル芳香族化合物共重合体ブ
    ロックの少なくとも1個とから成り、かつ全ビニル芳香
    族化合物単位の含有量が30〜50重量%で、メルトフロー
    値が0.1〜50g/10分であることを特徴とするアスファル
    ト改質用熱可塑性エラストマー。
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