JP2612485B2 - 2液型接着剤 - Google Patents

2液型接着剤

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JP2612485B2 JP63299089A JP29908988A JP2612485B2 JP 2612485 B2 JP2612485 B2 JP 2612485B2 JP 63299089 A JP63299089 A JP 63299089A JP 29908988 A JP29908988 A JP 29908988A JP 2612485 B2 JP2612485 B2 JP 2612485B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、2液型接着剤に関する。
従来の技術及びその問題点 珪素原子に結合した水酸基又は加水分解性基を有し、
シロキサン結合を形成することにより架橋し得る珪素原
子含有基(以下「反応性珪素基」という)を少なくとも
1個有するゴム系有機重合体とエポキシ樹脂とを主成分
とする硬化性樹脂組成物は、本願出願前公知である(特
開昭61−268720号公報)。
しかしながら、本発明者の研究によれば、上記樹脂組
成物を2液型接着剤として用いる場合、即ち上記ゴム系
有機重合体を一方の成分とし、エポキシ樹脂及びゴム系
有機重合体の硬化触媒を他方の成分とする2液型接着剤
として用いる場合、下記のような欠点が生ずることが見
い出された。即ち、後者の成分は、貯蔵安定性に乏し
く、従って該組成物を長期間放置した後に2液型接着剤
の1成分として用いる際に、該接着剤の硬化速度が遅く
なり、硬化反応が迅速に進行し得なくなることが判明し
た。この傾向はエポキシ樹脂を含む成分が充填剤、特に
無機充填剤を含む場合顕著である。
問題点を解決するための手段 本発明者は、斯かる現状に鑑み、貯蔵安定性に優れた
2液型接着剤を開発すべく鋭意研究を重ねて来た。その
結果、エポキシ樹脂含有成分にカルボン酸を配合した場
合に、本発明の所期の目的を達成し得ることを見い出し
た。本発明は、斯かる知見に基づき完成されたものであ
る。
即ち、本発明は、 (A)(1)反応性珪素基を少なくとも1個有するゴム
系有機重合体及び(2)エポキシ樹脂硬化剤を含有する
組成物(以下「組成物A」という)、並びに (B)(1)エポキシ樹脂、(2)上記ゴム系有機重合
体の硬化触媒及び(3)カルボン酸を含有する組成物
(以下「組成物B」という) からなる2液型接着剤に係る。
本発明において、組成物Aは、反応性珪素基を少なく
とも1個有するゴム系有機重合体とエポキシ樹脂硬化剤
とを含有するものである。
反応性珪素基を少なくとも1個有するゴム系有機重合
体の骨格をなす重合体としては、例えばプロピレンオキ
シド、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン等の環状
エーテルの重合で得られるポリエーテル系;アジピン酸
等の2塩基酸とグリコールとの縮合又はラクトン類の開
環重合で得られるポリエステル系;エチレン−プロピレ
ン共重合体系;ポリイソブチレン又はイソブチレンとイ
ソプレン等との共重合体系;ポリクロロプレン;ポリイ
ソプレン又はイソプレンとブタジエン、スチレン、アク
リロニトリル等との共重合体系;ポリブタジエン又はブ
タジエンとスチレン、アクリロニトリル等との共重合体
系;ポリイソプレン、ポリブタジエン又はイソプレンと
ブタジエンとの共重合体を水素添加して得られるポリオ
レフィン系;エチルアクリレート、ブチルアクリレート
等のモノマーをラジカル重合して得られるポリアクリル
酸エステル又は前記アクリル酸エステルと酢酸ビニル、
アクリロニトリル、スチレン、エチレン等との共重合体
系;本発明に用いるゴム系有機重合体中でビニルモノマ
ーを重合して得られるグラフト重合体系;ポリサルファ
イド系等の重合体等が挙げられる。これらの中ではポリ
プロピレンオキシド系ポリエーテル等の一般式: −R−O− 〔式中Rは炭素数2〜4の2価のアルキレン基を示
す。〕 で表わされる繰返し単位を有するポリエーテル、ポリプ
ロピレンオキシド等のポリエーテルの存在下でアクリル
酸エステル、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル
等のビニルモノマーを重合させて得られるグラフト重合
体等の重合体又は共重合体、ポリアクリル酸アルキルエ
ステル又はアクリル酸アルキルエステルを50重量%以上
含有するアクリル酸アルキルエステルと酢酸ビニル、ア
クリロニトリル、スチレン、エチレン等との共重合体
が、反応性珪素基を分子末端に導入させ易く、また無溶
剤で液状重合体を製造し易い等の点から、好適である。
本発明において反応性珪素基としては、特に限定され
るものではないが、代表的なものを示すと、例えば一般
式(1) 〔式中、R1及びR2は、いずれも炭素数1〜20の炭化水素
基当は(R′)3SiO−(R′は炭素数1〜20の1価の炭
化水素基であり、3個のR′は同一であってもよく、異
なっていてもよい)で表わされるトリオルガノシロキシ
基を示し、R1又はR2が2個以上存在するとき、それらは
同一であってもよく、異なっていてもよい。Xは水酸基
又は加水分解性基を示し、Xが2個以上存在するとき、
それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。a
は0、1、2又は3を、bは0、1又は2をそれぞれ示
す。またm個の におけるbは同一である必要はない。mは0又は1〜9
の整数を示す。但し、a+(bの和)≧1を満足するも
のとする。〕 で表わされる基が挙げられる。
上記Xが水酸基である場合には、該反応性珪素基はシ
ラノール縮合触媒の存在下又は非存在下でシラノール縮
合反応を起こし架橋する。またXが加水分解性基である
場合には、該反応性珪素基はシラノール縮合触媒の存在
下又は非存在下で水分により加水分解反応及びシラノー
ル縮合反応を起こし架橋する。
上記Xで示される加水分解性基としては、特に限定さ
れず、従来公知の加水分解性基が包含され、具体的に
は、例えば水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ア
シルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド
基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカプト基、アル
ケニルオキシ基等が挙げられる。これらのうちでは、水
素原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメー
ト基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、メルカプ
ト基及びアルケニルオキシ基が好ましく、加水分解性が
マイルドで取扱い易いという観点から、アルコキシ基が
特に好ましい。
該加水分解性基や水酸基は1個の珪素原子に1〜3個
の範囲で結合することができ、(a+bの和)は1〜5
の範囲が好ましい。加水分解性基や水酸基が反応性珪素
基中に2個以上結合する場合には、それらは同一であっ
てもよく、異なっていてもよい。
前記反応性珪素基を形成する珪素原子は1個でもよ
く、2個以上であってもよいが、シロキサン結合等によ
り連結された珪素原子の場合には、20個程度まであって
もよい。特に一般式(2) 〔式中、R2、X及びaは前記と同じ。〕 で表わされる反応性珪素基が入手容易性の点から好まし
い。
また、上記一般式(1)におけるR1及びR2の炭素数1
〜20の1価の炭化水素基としては、炭素数1〜20のアル
キル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のア
ラルキル基等を例示でき、より具体的にはメチル基、エ
チル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等の
アラルキル基等が挙げられる。またトリオルガノシロキ
シ基としては、具体的にはR′がメチル基、フェニル基
等である(R′)3SiO−で示されるトリオルガノシロキ
シ基等が挙げられる。これらの中ではメチル基が特に好
ましい。
上記反応性珪素基は、ゴム系有機重合体主鎖と化学的
に結合している。反応性珪素基とゴム系重合体主鎖間の
結合において、Si−O−C結合のような結合がある
ことは、水分による結合の開裂があり得るため、望まし
くない。反応性珪素基中、ゴム系有機重合体主鎖に最も
近い珪素原子は、Si−C結合で結合されていること
が好ましい。
反応性珪素基はゴム系有機重合体1分子中に少なくと
も1個、好ましくは1.2〜6個存在するのがよい。分子
中に含まれる反応性珪素基の数が1個未満になると、硬
化性が不充分になり、良好なゴム弾性挙動を発現し難く
なる。
反応性珪素基はゴム系有機重合体分子鎖の末端に存在
してもよく、内部に存在してもよく、或いは両方に存在
してもよい。特に反応性珪素基が分子鎖末端に存在する
場合には、形成される硬化物において架橋点間の分子鎖
長が長くなるため、ゴム弾性特性が効果的に現れ易く、
従って本発明の接着剤に配合されるエポキシ樹脂の脆さ
が改善され易くなり、一方ゴム系有機重合体主体のゴム
硬化物の場合には高強度が得られ易くなる等の点から好
ましい。
上記ゴム系有機重合体への反応性珪素基の導入は、公
知の方法で行なえばよく、例えば下記(1)〜(4)の
方法が挙げられる。
(1) ビニルトリアルコキシシラン、メタクリロイル
オキシプロピルメチルジアルコキシシラン、メタクリロ
イルオキシプロピルトリアルコキシシラン等のような共
重合可能な不飽和基と反応性珪素基とを分子中に有する
モノマーをエチレン、プロピレン、イソブチレン、クロ
ロプレン、イソプレン、ブタジエン、アクリル酸エステ
ル等の重合性モノマーと共重合させたり、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン等のような共重合可能な
エポキシ基及び反応性珪素基を分子中に有するモノマー
をプロピレンオキシド又はエチレンオキシド等と共重合
させる方法。
この方法により、分子側鎖に反応性珪素基を導入する
ことができる。
(2) ラジカル重合において連鎖移動反応を起こし得
るメルカプトプロピルトリアルコキシシラン、メリカプ
トプロピルメチルジアルコキシシラン等のようなメルカ
プト基やジスルフィド基等と反応性珪素基とを分子中に
有する化合物を連鎖移動剤として使用してラジカル重合
性モノマーを重合させる方法。
(3) アゾビス−2−(8−メチルジエトキシシリル
−2−シアノヘキサン)等の反応性珪素基を含有するア
ゾ系又は過酸化物系重合開始剤を使用してラジカル重合
性モノマーを重合させる方法。
この(2)及び(3)の方法では、反応性珪素基が重
合体分子末端に導入される。
(4) 重合体の側鎖及び/又は末端に水酸基、カルボ
キシル基、メルカプト基、エポキシ基、イソシアネート
基等の官能基(以下「Y官能基」という)を有する重合
体を使用し、該Y官能基と反応し得る官能基を分子中に
含有し、且つ反応性珪素基を有する化合物をY官能基と
反応させる方法。
本発明で用いられる上記ガム系有機重合体の具体例と
しては、例えば特公昭45−36319号12154号公報、同49−
32673号公報、公報、同46−特開昭50−156599号公報、
同51−73561号公報、同54−6098号公報、同55−13767号
公報、同54−13768号公報、同55−82123号公報、同55−
123820号公報、同55−125121号公報、同55−131021号公
報、同55−131022号公報、同55−135135号公報、同55−
137129号公報、同57−179210号公報、同58−191703号公
報、同59−78220号公報、同59−78221号公報、同59−78
222号公報、同59−78223号公報、同59−168014号公報等
に開示されているものを挙げることができる。
上記反応性珪素基を有するゴム系有機重合体の数平均
分子量は、500〜50000程度であるのが好ましく、1000〜
20000程度が特に好ましい。本発明では、斯かるゴム系
有機重合体を、1種単独で使用してもよいし、2種以上
併用してもよい。
本発明において組成物Aに配合されるエポキシ樹脂硬
化剤としては、一般に使用されているエポキシ樹脂用硬
化剤を広く使用できる。具体的には、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプ
ロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、m−キシ
リレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジ
フェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホ
ロンジアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチ
ル)フェノール等のアミン類;第3級アミン塩類;ポリ
アミド樹脂類;イミダゾール類;ジシアンジアミンド
類;三弗化硼素錯化合物類;無水フタル酸、ヘキサヒド
ロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメ
チレンテトラヒドロ無水フタル酸、ドデシニル無水コハ
ク酸、無水ピロメリット酸、無水クロレン酸等の無水カ
ルボン酸類;アルコール類;フェノール類;カルボン酸
類等を例示できる。本発明においては、斯かる硬化剤
は、1種単独で、又は2種以上混合して使用される。
本発明では、組成物A中に配合される上記ゴム系有機
重合体とエポキシ樹脂硬化剤との配合割合としては特に
制限されるものではないが、エポキシ樹脂硬化剤は、組
成物Bから注入されるエポキシ樹脂100重量部に対し、
通常0.1〜300重量部程度、好ましくは0.5〜100重量部程
度となるように配合されるのがよい。
本発明において、組成物Bは、エポキシ樹脂、上記ゴ
ム系有機重合体の硬化触媒及びカルボン酸を含有するも
のである。
組成物B中に配合されるエポキシ樹脂としては、従来
公知のものを広く使用でき、例えばエピクロルヒドリン
−ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリ
ン−ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラブロモビ
スフェノールAのグリシジルエーテル等の難燃型エポキ
シ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAプロピレンオキ
シド付加物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、p−
オキシ安息香酸グリシジルエーテルエステル型エポキシ
樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノ
ジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキ
シ樹脂、各種脂環式エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジル
アニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、トリ
グリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコー
ルジグリシジルエーテル、グリセリン等の多価アルコー
ルのグリシジルエーテル、ヒダントイン型エポキシ樹
脂、石油樹脂等の不飽和重合体のエポキシ化物等が挙げ
られる。これらの中では、特に式 で示されるエポキシ基を少なくとも分子中に2個含有す
るものが、硬化に際し反応性が高く、また硬化物が3次
元的網目を作り易い等の観点から、好適である。本発明
では、ビスフェノールA型エポキシ樹脂及びノボラック
型エポキシ樹脂が最も好適である。本発明では、斯かる
エポキシ樹脂は、1種単独で、又は2種以上混合して用
いられる。
組成物B中に配合される硬化触媒としては、シラノー
ル縮合触媒として従来公知のものを広く使用できる。そ
の具体例としては、例えばテトラブチルチタネート、テ
トラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;ジブ
チルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブ
チルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン酸ス
ズ等のスズカルボン酸塩類;ジブチルスズオキサイドと
フタル酸エステルとの反応物;ジブチルスズジアセチル
アセテート;アルミニウムトリスアセチルアセトナー
ト、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイ
ソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の
有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチ
ルアセトナート、チタンテトラアセチルアセトナート等
のキレート化合物類;オクチル酸鉛;ブチルアミン、オ
クチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイル
アミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエ
チルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリ
エチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジ
ン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、ホモホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−
4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7(DBU)等のアミン系化合物、或いは
これらのカルボン酸等との塩;過剰のポリアミンと多塩
基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポ
リアミンとエポキシ化合物との反応生成物;アミノ基を
有するシランカップリング剤、例えばγ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン等のシラノール縮合
触媒、更には他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知のシラ
ノール縮合触媒等が挙げられる。これらの触媒は単独で
使用してもよく、2種以上併用してもよい。
組成物B中に配合されるカルボン酸としては、総炭素
数が1〜40個のものである限り従来公知のものを広く使
用することができる。斯かるカルボン酸の中でも、直鎖
又は分枝鎖状の飽和又は不飽和脂肪酸が好適であり、総
炭素数が8〜40個の高級脂肪酸が特に好適である。斯か
る高級脂肪酸を具体的に示すと、例えばカプリル酸、カ
プリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン
酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等の飽和脂肪
酸、ミリストレイ酸、パルミトレイ酸、オレイン酸、リ
ノール酸、リノレン酸、エイコセン酸、アラキドン酸等
の不飽和脂肪酸等を挙げることができる。これらカルボ
ン酸は、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
本発明では、組成物B中に配合されるエポキシ樹脂、
硬化触媒及びカルボン酸の配合割合としては特に制限さ
れるものではない。しかしエポキシ樹脂については、組
成物Aで用いられるゴム系有機重合体/エポキシ樹脂の
重量比が通常1/100〜100/1程度、特に10/100〜100/10と
なるように配合されるのがよい。エポキシ樹脂の配合量
が少な過ぎると、得られる硬化物の弾性率等の機械的強
度が不十分になり、また逆にエポキシ樹脂の配合量が多
過ぎると、得られる硬化物が脆くなり、いずれも好まし
くない。また硬化触媒は、組成物Aから混入されるゴム
系有機重合体に対し、通常0.1〜20重量部程度、好まし
くは0.5〜10重量部程度となるように配合されるのがよ
い。更にカルボン酸は、B液に対して通常0.05〜20重量
%程度、好ましくは0.1〜10重量%程度となるように配
合されるのがよい。カルボン酸の配合量が少な過ぎる
と、貯蔵安定性の改善効果が小さくなり、また逆にカル
ボン酸の配合量が多過ぎると、得られる硬化物の物性に
影響を及ぼすという欠点が生ずる傾向となり、いずれも
好ましくない。
本発明の組成物Aや組成物Bには、充填剤を配合する
ことができる。充填剤としては、例えば木粉、パルプ、
木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、マイ
カ、クルミ殻粉、グラファイト、カーボンブラック、炭
酸カルシウム、タルク、炭酸マグネシウム、石英、アル
ミニウム微粉末、フリント粉末、亜鉛粉等を挙げること
ができる。本発明の組成物Bがこれら充填剤、特に無機
充填剤を含む場合、本発明の効果が顕著である。充填剤
の使用量は、ゴム系有機重合体とエポキシ樹脂の合計量
100重量部に対して通常1〜500重量部程度、特に10〜30
0重量部程度の範囲が好ましい。
本発明組成物Aや組成物Bは種々の添加物、例えば老
化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、発泡剤等を必要
に応じ添加され得る。
本発明の2液型接着剤の使用に際しては、特に制限が
なく、従来の2液型接着剤と同様の方法でされ得る。
発明の効果 本発明によれば、エポキシ樹脂及び硬化触媒を含有す
る組成物に充填剤を配合した場合にあっても、貯蔵安定
性に優れた2液型接着剤を得ることができる。
実 施 例 本発明をより一層明らかにするため、以下に実施例を
掲げる。尚、以下単に「部」とあるのは「重量部」を、
「%」とあるのは「重量%」を意味する。
製造例1 ポリプロピレングリコール(数平均分子量2500)90部
及びポリプロピレントリオール(数平均分子量3000)10
部を出発原料とし、塩化メチレンを使用して分子量ジャ
ンプ反応を行った後、アリルクロライドで分子鎖末端を
キャッピングして得られるアリルエーテル基が全末端の
99%に導入された数平均分子量8000のポリプロピレンオ
キシド800gを撹拌機付耐圧反応容器に入れ、メチルジメ
トキシシラン20gを加えた。次いで塩化白金酸触媒溶液
(H2PtCl6・6H2Oの8.9gをイソプロピルアルコール18ml
及びテトラヒドロフラン160mlに溶解させた溶液)0.40m
lを加えた後、80℃で6時間反応させた。
反応溶液中の残存水素化珪素基の量をIRスペクトル分
析法により定量したところ、ほとんど残存していなかっ
た。またNMR法により珪素基の定量をしたところ、分子
末端に を1分子当り約1.75個有するポリプロピレンオキシドが
得られた。
製造例2 ポリプロピレングリコール(数平均分子量2000)を出
発原料とし、塩化メチレンを使用して分子量ジャンプ反
応を行なった後、アリルクロライドで分子鎖末端をキャ
ッピングして得られるアリルエーテル基が全末端の95%
に導入された数平均分子量5000のポリプロピレンオキシ
ド500gを撹拌機付耐圧反応容器に入れ、トリエトキシシ
ラン32gを加えた。次いで塩化白金酸触媒溶液(製造例
1と同様組成)0.40mlを加えた後、90℃で3時間反応さ
せた。減圧下で過剰のシランを除去した後、NMR法によ
り珪素の定量をしたところ、分子末端に(CH3CH2O)3Si
CH2CH2CH2O−基を1分子当り約1.8個有するポリプロピ
レンオキシドが得られた。
製造例3 数平均分子量3000のポリプロピレングリコール300gを
撹拌機付フラスコに仕込み、次いでトリレンジイソシア
ネート26gとジブチルスズジラウレート0.2gとを加え、1
00℃で5時間窒素ガス気流下にて撹拌しながら反応させ
た。その後γ−アミノプロピルトリエトキシシラン22.1
gを加え、100℃で3時間撹拌しながら反応させ、平均分
子量約6600、末端にトリエトキシシリル基を有し、分子
中に約2個の反応性珪素基を有するポリエーテルを得
た。
製造例4 ブチルアクリレート80g、ステアリルメタクリレート2
0g、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキ
シシラン2.2g、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキ
シシラン1.8g及び2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
0.5gを混合、撹拌し、均一に溶解させた。該混合物25g
を攪拌機及び冷却管付の200ml4つ口フラスコに入れ、窒
素ガスを通じながら油浴で80℃に加熱した。数分後重合
が始まり発熱したが、その発熱が穏やかになってから残
りの混合液を滴下ロートを用いて、3時間かけて徐々に
滴下して重合させた。滴下終了後、15分後及び30分後に
それぞれAIBN0.15gずつを追加した。追加終了後、30分
間撹拌を続け重合反応を終了させた。
得られた液状ポリマーをゲルパーミエイションクロマ
トグラフ(GPC)で分析したところ、数平均分子量が約1
0000であった。
実施例1及び比較例1 A液の作製 製造例1で得られたポリマー100部、2,2′−メチレン
−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)1
部、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン1部、ビニルトリメトキシシラン3
部、重質炭酸カルシウム48部及び2,4,6−トリス−(ジ
メチルアミノメチル)フェノール5部を三本ペイントロ
ールを用いてよく混合して配合物を得る。
B液の作製 エピコート828(油化シェルエポキシ(株)製のビス
フェノールA型エポキシ樹脂)50部、重質炭酸カルシウ
ム25部、#918(有機錫化合物、三共有機合成(株))
1部及びステアリン酸3部を三本ペイントロールでよく
混合して配合物を得る。
A液及びB液をそれぞれガラス製の密封容器に入れ、
50℃で1ケ月間貯蔵した後、A液20gとB液10gとを混合
し、23℃、50%RH下で硬化させ、表面硬化時間(接触で
のタックフリー時間)を測定した。
また、B液においてステアリン酸を用いない以外は、
全く同様にしてタックフリー時間を測定した結果を比較
例1として第1表に示す。第1表から、ステアリン酸を
添加することにより、貯蔵安定性が大幅に改善されるこ
とがわかる。
実施例1において、A液40gとB液20gとの混合物を用
い、JIS K 6850及びJIS K 6854に従って接着剤と
しての評価を行なった。引張剪断強度測定用には、JIS
H 4000のアルミニウム板A−1050P(100×25×2mm
試験片)を用い、上記混合物をヘラで塗布して貼合わ
せ、手で圧着し試験サプルを作製した。T字剥離接着強
さは、JIS H 4000のアルミニウム板A1050P(200×25
×0.1mm試験片)を用いて上記混合物をヘラで約0.5mmの
厚さに塗布して貼合わせ、5kgのハンドローラーを用い
て長さ方向に往復しないように5回圧着して試験サンプ
ルを作製した。これら接着試験サンプルを23℃で2日、
更に50℃で3日間硬化養生し、引張試験に供した。引張
速度は引張剪断の場合は50mm/分、T字剥離の場合は200
mm/分で行なった。50℃で1ケ月貯蔵後のA液及びB液
を用いて作製された接着試験サンプルでの接着強度は、
第1表に示されているが、比較例1は強度低下があるの
に対し、実施例1では貯蔵前と変らない強度を有する。
実施例2〜7 実施例1のB液において、ステアリン酸3部の代りに
各種カルボン酸を使用した以外は実施例1と同様にして
求めた結果を実施例2〜7として第2表に示す。
実施例8〜10 実施例1のA液において、製造例1で得られたポリマ
ーの代りに製造例2〜4のポリマーを使用する以外は、
実施例1と同様にして、タックフリーを測定した結果を
実施例8〜10として第3表に示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(1)珪素原子に結合した水酸基又
    は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成すること
    により架橋し得る珪素原子含有基を少なくとも1個有す
    るゴム系有機重合体及び(2)エポキシ樹脂硬化剤を含
    有する組成物、並びに (B)(1)エポキシ樹脂、(2)上記ゴム系有機重合
    体の硬化触媒及び(3)カルボン酸を含有する組成物 からなる2液型接着剤。
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