JP2611203B2 - 磁気テープ用二軸配向熱可塑性樹脂フィルム - Google Patents

磁気テープ用二軸配向熱可塑性樹脂フィルム

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JP2611203B2
JP2611203B2 JP61207809A JP20780986A JP2611203B2 JP 2611203 B2 JP2611203 B2 JP 2611203B2 JP 61207809 A JP61207809 A JP 61207809A JP 20780986 A JP20780986 A JP 20780986A JP 2611203 B2 JP2611203 B2 JP 2611203B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐摩耗性に優れた磁気テープ用ベースフイ
ルムとして好適な二軸配向熱可塑性樹脂フイルムに関す
るものである。
[従来の技術] 従来、二軸配向熱可塑性樹脂フイルムには、ハンドリ
ング性、易滑性をもたせるために、酸化チタン、シリ
カ、炭酸カルシウム等の不活性物質を含有させておく手
段が知られている(例えば、特開昭55−133431号公報な
ど)。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、磁気テープ用ベースフイルムに要求さ
れる耐摩耗性は、記録の高密度化に共ない、益々厳しく
なっているため、上述の如き従来の二軸配向熱可塑性樹
脂フイルムでは記録の脱落などが起り、品質的に十分と
はいえなかった。
本発明の目的は、かかる問題点を解消せしめ、耐摩耗
性に優れた磁気テープ用ベースフイルムとして好適な二
軸配向熱可塑性樹脂フイルムを提供せんとするものであ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、二酸化チタンにより被覆された平均粒径0.
03〜3μmの無機粒子を、0.001〜0.5重量%含有するこ
とを特徴とする磁気テープ用二軸配向熱可塑性樹脂フイ
ルムに関するものである。
本発明の熱可塑性樹脂は、特に限定されないが、通常
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンα、β−ビ
ス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボ
キシレート、ポリエチレン2,6ナフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リプロピレン、ポリエチレン等が用いられる。中でもポ
リエチレンテレフタレートの場合が本発明の効果が大き
く好ましい。
本発明に用いる二酸化チタンによって被覆された無機
粒子の平均粒径は、0.03〜3μm、好ましくは0.05〜1
μm、更に好ましくは0.1〜0.5μmの範囲である。平均
粒径が小さすぎると滑り性が悪く、テープとした時の走
行性が不良となり、一方、大きすぎると表面が荒れす
ぎ、たとえば磁気テープとしたときのドロップアウトが
多くなる等の問題がある。
また、二酸化チタンで被覆される無機粒子の種類は、
特に限定されないが、通常シリカ、炭酸カルシウム、カ
オリン、タルク、雲母等の無機粒子が好ましく用いられ
る。特に、シリカの場合に本発明の効果が大きく好まし
い。
また二酸化チタン被覆の厚さは、特に限定されない
が、二酸化チタン被覆の体積が粒子全体の体積の10〜80
%の範囲にある場合が磁気テープとしたときのドロップ
アウトが少なくなるので好ましい。
また、本発明の二軸配向熱可塑性樹脂フイルムでは、
二酸化チタン被覆無機粒子が0.001〜0.5重量%、好まし
くは0.005〜0.2重量%含有されている必要がある。含有
量が上記範囲より少ない場合には走行性が不良となり、
上記範囲より多い場合には、ドロップアウトが多くな
る。尚、本発明で用いる熱可塑性樹脂フイルムに、二酸
化チタン被覆無機粒子以外の粒子が含まれていてもよ
く、例えば二酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、リ
ン酸カルシウムなどがあるが、平均粒径は、二酸化チタ
ン被覆無機粒子よりも小さい方が望ましい。
また、本発明フイルムの平均表面粗さは、特に限定さ
れないが、少なくとも片面の平均表面粗さが0.002〜0.0
5μmの範囲にある場合が、磁気テープとしたときの走
行性及びドロップアウトが良好となるので好ましい。
更に、本発明フイルムの静摩耗係数は、特に限定され
ないが、少なくとも片面の静摩耗係数が0.2〜3.0の範囲
にある場合が磁気テープとしたときの走行性及びドロッ
プアウトが良好となるので特に好ましい。
次に本発明フイルムの製造方法を説明する。
本発明に用いる二酸化チタン被覆無機粒子の製造法
は、特開昭61−57653号公報などに示されるように、通
常まず無機粒子を硫酸チタニル稀薄水溶液中に懸濁し、
そして該無機粒子の存在下硫酸チタニルの熱加水分解を
行ない、該無機粒子の表面に二酸化チタンの被覆を形成
させる方法が一般的であり、この方法に限定されるもの
ではない。
この二酸化チタン被覆無機粒子を熱可塑性樹脂に添加
する。添加時期は、重合前、重合中、重合後のいずれで
もよいが、重合前に添加した方が本発明の効果が大き
い。
次に、この熱可塑性樹脂を押出機に供給してスリット
状ダイから溶融押出し、冷却固化せしめて未延伸フイル
ムを作る。次にこの未延伸フイルムを二軸延伸し、配向
せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸または同時
二軸延伸法を用いることができる。また、一旦、二軸延
伸したフイルムを少なくとも一方向に更に延伸する方法
は、フイルムの走行性をよりいっそう良好とするのに有
効である。
また必要に応じて、この延伸フイルムを熱処理するこ
とができる。
[作用] 本発明は、無機粒子に二酸化チタンを被覆した特殊な
粒子のうちの特定の粒子径をもったものを特定量含有し
たため、粒子表面と熱可塑性樹脂が特異な相互作用を示
し、効果的に表面突起が生成し、かつ粒子の脱落がなく
なるものと推定される。
[特性の測定法] 本発明の特性値は次の測定法、評価基準によるもので
ある。
(1) 平均粒径 粒子をエチレングリコール中に均一に分散してスラリ
ーとし、これを特定に便利な濃度に希釈し、遠心沈降式
粒子径測定装置(島津製作所製SA−CP2型)で測定す
る。得られた粒子径分布を対数確率紙にプロットし、積
算通過百分率が50%となった点のメジアン径を、その粒
子の平均粒径とした。
(2) 無機粒子含有量 析出粒子量の測定:熱可塑性樹脂を溶解させることが
可能な溶媒に熱可塑性樹脂100グラムを加えて加熱し、
完全に溶解させる。この溶液を日立工機(株)製超延伸
機55P−72を用し、30000rpmで40分間延伸分離を行な
い、得られた粒子を真空乾燥する。該粒子を走査形差動
熱量計にて測定した時、ポリマーに相当する融解ピーク
が認められる場合には該粒子に再び溶媒を加え、加熱溶
解後、延伸分離操作を行なう。融解ピークが認められな
くなった時、該粒子を析出粒子とし、重量を測定する。
この重量を100グラムで割り、パーセント表示したもの
を含有量とした。
なお、通常延伸分離操作は3回程度で十分である。
(3) 平均表面粗さ JIS−B−0601に準じて、触針式表面粗さ計を用いて
測定した。なお、カットオフは0.08mm、測定長は4mmと
した。
(4) 静摩擦係数 ASTM−D−1894−63に準じ、スリップテスターを用い
て、静摩擦係数を測定した。荷重は200グラムとした。
(5) ドロップアウト Co含有γ−Fe2O3、ポリエステルウレタ、ポリ(塩化
ビニル−酢酸ビニル)共重合体、酢酸ブチル及びメチル
イソブチルケトンよりなる磁性塗液を十分混練した後、
更にトリイソシアネートを加え、更に分散させて磁性塗
液を作る。こ磁性塗液を熱可塑性樹脂フイルム上に厚さ
5μmとなるよう塗布し、乾燥させる。その後カレンダ
ー処理を行ない、1/2インチ幅にスリットしてビデオカ
セットに組み込む。ビデオデッキを用いて信号の入力、
再生を行ない、ドロップアウトカウンター(シバソク製
TG−7/1)で−16dBの状態が5μsec続くドロップアウト
の数を数えた。60分間測定を行ない、その1/60をドロッ
プアウト数とした。
(6) 走行性 上記と同様にして作ったビデオテープをビデオデッキ
に連続48時間、再生、巻きもどしを繰り返した。48時間
後に、 テープの端が折れてワカメ状にならない。
テープが裂けたり、破断したりしない。
出力の低下が2dB未満である。
の3つの条件を全て満足した場合は走行性:良好、いず
れかの条件を満足できなか場合には走行性:不良とし
た。
[実施例] 次に実施例に基ずき、本発明の実施態様を説明する。
実施例1 平均粒径0.3μmの二酸化チタン被覆シリカ粒子をメ
ディア分散法でエチレングリコール中に均一に分散さ
せ、ジメチルテレフタレートと重合して、極限粘度
[η]=0.65のポリエチレンテレフタレートのペレット
を得た。ポリマーに対する粒子の含有量は、0.15重量%
であった。
このペレットを、180℃で3時間減圧乾燥(3Torr)し
た後、押出機に供給し、300℃で溶融押出し、静電印加
キャスト法を用いて表面温度30℃のキャスティンドラム
に巻きつけて冷却固化し、厚さ約150μmの未延伸フイ
ルムを作った。この未延伸フイルムを90℃にて長手方向
に3.4倍延伸した。
この延伸は2組のロールの周速差で行なわれ、延伸速
度10000%/分であった。この一軸フイルムをステンタ
を用いて延伸速度2000%/分で100℃で幅方向に3.6倍延
伸し、定長下で210℃にて5秒間熱処理し、厚さ12μm
のフイルムを得た。
このフイルムの平均表面粗さは、0.0065μm、静摩擦
係数は、1.4であった。
次にこのフイルムを磁気テープとしてドロップアウト
数を測定すると、0.2個/分であり、良好であった。ま
た走行性も非常に良好であった(第1表)。このよう
に、特定の平均粒径をもった特定の粒子を特定量含有さ
せることにより、走行性、ドロップアウトを共に満足す
る優れたフイルムとなり得ることが分る。
実施例2〜3、比較例1〜5 含有する粒子の種類、平均粒径、含有量を種々変え
て、実施例1と同様にポリエチレンテレフタレートの二
軸配向フイルムとした。含有する粒子の種類、平均粒
径、含有量の全てが本発明の範囲内であるものは、磁気
テープとしたときのドロップアウト、走行性共に良好で
あった(実施例2〜3)。
しかし、含有する粒子の種類、平均粒径、含有量のい
ずれかが本発明外であるときは、磁気テープとしたとき
のドロップアウト、走行性を共に満足させることはでき
なかった(比較例1〜5)。
実施例4,比較例6〜7 平均粒径0.3μmの二酸化チタン被覆シリカ粒子を0.1
5重量%含有したポリフェニレンサルファイドを押出機
に供給し、310℃でTダイから押出し、表面を25℃に保
った金属ドラム上にキャストして冷却固化し、未延伸フ
イルムを得た。
この未延伸フイルムを、ロール群からなる縦延伸装置
によって、フイルム温度102℃、延伸速度30000%/分で
3.9倍縦延伸し、続いてテンタを用いて、温度100℃、延
伸温度1000%/分で3.5倍横延伸し、更に同一テンター
内の後続する熱処理室で275℃で10秒間熱処理して、厚
さ12μmのフイルムを得た。このフイルムの平均表面粗
さは、0.0082μm、静摩擦係数は、1.1であった。次に
このフイルムを磁気テープとしてドロップアウト数を測
定すると1.0個/分であり、良好であった。また走行性
も良好であった(実施例4)。
次に、含有する粒子の平均粒径、含有量を種々変え、
実施例4と同様にして、ポリフェニレンサルファイドの
二軸配向フイルムを得た。平均粒径、含有量が本発明外
であるものは、ドロップアウト、走行性を共に満足する
ことはできなかった(比較例6〜7)。
[発明の効果] 本発明は、特定した被覆をもった特定の粒径の粒子を
特定量含有した二軸配向熱可塑性樹脂フイルムとしたの
で、該粒子と熱可塑性樹脂とが、特異な相互作用を示す
ため、次の如き優れた効果を奏するものである。
(1) 磁気テープとしたときのドロップアウトが減少
し、かつ走行性も良好なフイルムとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 67:00 B29L 7:00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化チタンにより被覆された平均粒径0.
    03〜3μmの無機粒子を、0.001〜0.5重量%含有するこ
    とを特徴とする磁気テープ用二軸配向熱可塑性樹脂フイ
    ルム。
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