JP2608475B2 - 潤滑方法 - Google Patents

潤滑方法

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JP2608475B2
JP2608475B2 JP1213016A JP21301689A JP2608475B2 JP 2608475 B2 JP2608475 B2 JP 2608475B2 JP 1213016 A JP1213016 A JP 1213016A JP 21301689 A JP21301689 A JP 21301689A JP 2608475 B2 JP2608475 B2 JP 2608475B2
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英雄 赤沼
雅詩 村田
清 井上
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は潤滑方法に関し、詳しくは、150℃を超える
可能性のある部分を潤滑するのに好適に用いられる潤滑
方法に関する。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] ガラス繊維の成形、パンの焼成、塗料の焼付けなどに
使用されている機械のチェーンや、各種セラミックスの
焼成に使用されている台車の軸受けなどの部品は、室温
から、例えば200℃以上の高温まで広範な温度で使用さ
れている。150℃以下程度の温度では、通常の油潤滑や
グリース潤滑で十分であるが、約200℃以上の高温下に
おいては通常の潤滑油やグリースは使用できない。この
ような個所には、従来から鉱油やポリα−オレフィンな
どの基油にグラファイトのような固体潤滑剤を分散した
潤滑剤が使用されている。
しかしながら、鉱油やポリα−オレフィンなどの油は
高温で酸化劣化し、粘度上昇、スラッジ化、固化を生
じ、機械に不具合を生じる。また、このような劣化物は
固体潤滑剤の効果をも阻害する。また、固体潤滑剤とし
て従来から使用されているグラファイトも潤滑性は満足
できるものではなく、さらに、このグラファイトが沈降
しやすいことも実用上の大きな問題になっていた。
本発明は、かかる課題を解決すべくなされたもので、
室温から、例えば200℃以上の高温まで広範な温度で使
用されている部位に用いられる部品の好適な潤滑方法を
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、ポリオールエステルを基油とし、これ
にフッ化カーボンを配合してなるチェーン用潤滑油を開
発し、先に出願している(特公平5−7438号公報参
照)。この潤滑油は、高温下で使用しても高い熱安定
性、耐コーキング性、潤滑性などを有する優れた潤滑油
であるが、本発明者らはさらに研究を重ねた結果、特定
の構造を有するポリグリコール系潤滑基油に特定の構造
および粒子径を有するフッ化カーボンを配合した潤滑剤
を使用し、150℃以下では油潤滑、高温では基油がスラ
ッジを残さず分解し、その後に残存するフッ化カーボン
による固体潤滑による潤滑方法がさらに優れていること
を見出し、本発明を完成するに至った。
150℃以下の温度においては以下の一般式(1)で表
されるポリグリコール系潤滑基油に実験式がCFx(式
中、xは0.5〜1.2の数を示す)で表され、粒子径が0.03
〜10μmであるフッ化カーボンを必須成分として潤滑剤
全量を基準として0.1〜30重量%配合してなる潤滑剤に
よる油潤滑を行い、150℃を超える温度においては該潤
滑剤中の該ポリグリコール系潤滑基油が分解し、残存す
る該フッ化カーボンによる固体潤滑を行うことを特徴と
する潤滑方法を提供するものである。
R1-(-OR3-)n-R2 (1) (式中、R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、
それぞれ水素または炭素数1〜18の直鎖または分枝状の
アルキル基を、R3は炭素数2〜3のアルキレン基を、ま
たnは3〜50の整数を示す) 以下、本発明の内容をより詳細に説明する。
本発明における潤滑剤の基油であるポリグリコール
は、一般式 R1OR3 nR2 で表されるポリオキシアルキレングリコールまたはその
エーテルである。式中、R1およびR2は同一でも異なって
いてもよく、それぞれ水素または炭素数1〜18の直鎖あ
るいは分枝状のアルキル基を示し、R3は炭素数2〜3の
アルキレン基を示す。またnは3〜50の整数を示す。
R1およびR2としては、具体的には例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、
ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシ
ル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル
基、オクタデシル基などが挙げられ、その中でもメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基がよ
り好ましい。
またR3としては、具体的には例えば、エチレン基、プ
ロピレン基、トリメチレン基などが挙げられる。
さらに本発明におけるポリグリコールにおいては、一
分子中に炭素数が異なるアルキレン基が存在しても良
く、すなわち炭素数が異なるオキシアルキレン基がラン
ダム共重合またはブロック共重合したものであってもよ
い。
また、本発明におけるポリグリコールの動粘度は100
℃において6〜13cStであることが好ましく、さらには1
0〜12cStであることが好ましい。
さらに、本発明におけるポリグリコールとしては、通
常、平均分子量が1000〜3000のものが好ましく用いら
れ、さらには1000〜2000のものが好ましく用いられる。
一方、本発明に係る潤滑剤において必須成分である固
体潤滑剤として配合されるフッ化カーボンは実験式CFx
を有するものである。式中、xの値は潤滑性の面から0.
5以上であり、また、このフッ化カーボンの得やすさの
面から1.2以下である。好ましい値は0.8〜1.0である。
このフッ化カーボンは、例えば、天然黒鉛、人造黒
鉛、活性炭、コークスなどを炭素材として高温でフッ素
や含フッ素化合物と反応させることにより得ることがで
きる。
本発明で使用されるフッ化カーボンの粒子径はポリグ
リコールへの分散の容易さから0.03〜10μmである。
本発明に係る潤滑剤に配合されるフッ化カーボンの含
有量は、磨耗防止性、焼付防止性の面から潤滑剤全量を
基準として0.1重量%以上である。また、経済性、粘度
上昇の面から30重量%以下である。さらに好ましい含有
量は0.5〜10重量%である。
本発明においては、ポリグリコールを基油とし、これ
にフッ化カーボンを配合することにより得られる潤滑剤
単独でも潤滑剤に要求される各種性能は優れているが、
その性能をさらに高める目的で必要に応じて公知の添加
剤を配合してもよい。
このような添加剤としては、具体的には例えば、フェ
ニル−α−ナフチルアミン、4.4′−テトラメチルジア
ミノジフェニルメタンなどの芳香族アミン系、2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール、4,4′−メチレンビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)などのフェノール
系およびZn−ジアルキルジチオホスフェート、Zn−ジア
ルキルアリルジチオホスフェート、Zn−ジアルキルジチ
オカーバメートなどの有機Zn系の各種酸化防止剤、非分
散型ポリメタクリレート、分散型ポリメタクリレート、
ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポ
リアルキルスチレンなどの粘度指数向上剤などが挙げら
れる。
これら各種添加剤を配合する場合の含有量は任意であ
るが、通常は得られる組成物全量を基準として酸化防止
剤は0.05〜5重量%、粘度指数向上剤は2〜20重量%含
有されるように配合するのが望ましい。
本発明の方法においては、上記潤滑剤を用いて、150
℃以下の温度においては油潤滑を行い、150℃を超える
温度においてポリグリコール基油が熱分割し、基油が分
解したのち残存するフッ化カーボンによる固体潤滑が行
われる。分解温度はポリグリコールの種類などによって
異なるが、通常150〜200℃である。本発明の潤滑方法
は、150℃以下の温度からポリグリコールの分解温度を
超える温度に変化する部位に適用され、具体的には例え
ば、ガラス繊維の成型、パン焼き機、塗料焼付機などの
チェーンや、各種セラミックス焼成に用いられる台車の
軸受けなどが挙げられる。
[実施例] 以下、本発明の内容を、実施例等によりさらに具体的
に説明する。
実施例1および比較実験例1〜3 〈各種潤滑基油の熱分解性の評価〉 各種潤滑基油の熱分解性を評価するために、第1表に
示した動粘度を有する各種基油に、酸化防止剤としてフ
ェニル−α−ナフチルアミンを組成物全量に対し0.5重
量%含有するように配合せしめて組成物を調製した(実
験例1および比較実験例1〜3)。
これらの組成物それぞれに関してJIS K 2540に準拠
し、200℃、48時間経過後の熱分解性(蒸発量)を測定
すると共に、その後の油の状態を目視によって評価し
た。結果を第2表に示した。
第2表に示される熱分解性試験結果から明らかな通
り、ポリグリコール基油は200℃においてほとんどが蒸
発する。これに対して、精製鉱油、エステル、ポリα−
オレフィンは200℃において蒸発量が少なく、固化して
しまう。
実施例1および比較例1〜4 耐磨耗性を評価するために、第1表に示したポリグリ
コールを基油とし、第3表に示した粒径を有する各種固
体潤滑剤を組成物全量に対して1重量%含有するように
配合せしめて潤滑剤組成物を調製した(実施例1および
比較例1〜4)。
これらの組成物それぞれに関して分散安定試験、ASTM
D 4172に準拠した高速4球試験、およびASTM D 3233に
準拠したFALEX試験を以下の試験条件で行い、分散安定
性、高速4球磨耗コン径、摩擦係数、磨耗量を測定し
た。それぞれの結果を第3表に併記した。
〈試験条件〉 (分散安定性試験) 油温:80℃ 時間:168時間 (高速4球試験) 油温:80℃ 荷重:30kg 回転速度:1200r.p.m. 時間:30min (FALEX試験) 油温:80℃ 荷重:285lb 時間:30min 第3表に示される分散安定性試験の結果から明らかな
通り、比較例1〜2の潤滑剤組成物は分散安定性が悪
い。さらに、高速4球試験およびFALEX試験の結果から
明らかな通り、実施例1と比較例1〜4を比較すると、
比較例1〜2のFALEX磨耗試験の結果が実施例1とほぼ
同等であるほかは、いずれの結果も実施例1に比べて劣
っている。
[発明の効果] 以上のように、本発明の方法は、低温においては優れ
た潤滑性能を有する油潤滑を行い、また高温においては
基油がスラッジを生成することなく熱分解し、フッ化カ
ーボンによる固体潤滑に悪影響を及ぼさない、優れた潤
滑方法である。
従って、本発明の潤滑方法は、150℃以下の温度から
ポリグリコールの分解温度を超える温度に変化する部位
のチエーンや台車の軸受けなどの部品の潤滑に良好に使
用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:08 (72)発明者 大掛 亮次 千葉県印旛郡八街町丈違301―1424 (56)参考文献 特開 昭47−43663(JP,A) 特開 昭59−113095(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】150℃以下の温度においては以下の一般式
    (1)で表されるポリグリコール系潤滑基油に実験式が
    CFx(式中、xは0.5〜1.2の数を示す)で表され、粒子
    径が0.03〜10μmであるフッ化カーボンを必須成分とし
    て潤滑剤全量を基準として0.1〜30重量%配合してなる
    潤滑剤による油潤滑を行い、150℃を超える温度におい
    ては該潤滑剤中の該ポリグリコール系潤滑基油が分解
    し、残存する該フッ化カーボンによる固体潤滑を行うこ
    とを特徴とする潤滑方法。 R1-(-OR3-)n-R2 (1) (式中、R1およびR2は同一でも異なっていてもよく、そ
    れぞれ水素または炭素数1〜18の直鎖または分枝状のア
    ルキル基を、R3は炭素数2〜3のアルキレン基を、また
    nは3〜50の整数を示す)
  2. 【請求項2】前記ポリグリコール系潤滑基油は、一般式
    (1)においてR3が炭素数3のアルキレン基であるポリ
    グリコール系潤滑基油であるか、またはこれを含有する
    ものであることを特徴とする請求項1に記載の潤滑方
    法。
  3. 【請求項3】前記ポリグリコール系潤滑基油は、一般式
    (1)においてR1およびR2の少なくとも1つが炭素数1
    〜18の直鎖または分枝状のアルキル基であるポリグリコ
    ール系潤滑基油であることを特徴とする請求項1または
    2に記載の潤滑方法。
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