JP2607948B2 - 平面研削盤における研削方法 - Google Patents

平面研削盤における研削方法

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JP2607948B2
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grinding
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純三 池田
仙二 高橋
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光洋機械工業株式会社
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、平面研削盤における研削方法、さらに詳
しくは、工作物の被研削面と平行な方向に研削砥石を送
りながらこの被研削面を研削するいわゆるトラバース研
削方法に関する。
従来の技術および発明の課題 平面研削盤においてトラバース研削を行なう場合、従
来は、工作物を取付けたテーブルを一定の送り速度で送
っている。
このため、工作物の研削面積の変化に応じた研削抵抗
の変化により、仕上面の平面度が悪くなるという問題が
ある。
第6図を参照して、これを詳しく説明する。
第6図(a)は工作物(W)の被研削面(W0)と研削
砥石(G)の平面図、同図(b)は工作物(W)を取付
けたテーブルの送り速度、同図(c)は研削抵抗、同図
(d)は研削後の工作物(W)の仕上面(W1)の断面形
状をそれぞれ示している。なお、同図(b)および
(c)の横軸は時間である。また、時間t1は同図(a)
に鎖線(A)で示すように砥石(G)が被研削面(W0)
に接触した瞬間の研削開始点、時間t2は同図(a)に鎖
線(B)で示すように砥石(G)が被研削面(W0)から
離れた瞬間の研削終了点である。
第6図(b)に示すように、送り速度は研削開始前か
ら研削終了後まで一定である。砥石(G)による工作物
(W)の研削面積は、研削開始点t1までは0で、その後
徐々に増加して、途中で一定になり、研削終了前から徐
々に減少して、研削終了点を過ぎると0になる。このた
め、同図(c)に示すように、研削抵抗も、研削開始点
t1から徐々に増加して、途中で一定になり、さらに研削
終了点t2まで徐々に減少する。そして、研削抵抗が小さ
いところでは砥石軸(S)の変位(逃げ量)が小さいた
めに研削量が大きく、研削抵抗が大きいところでは砥石
軸(S)の変位が大きいために研削量が小さくなり、同
図(d)に示すように、工作物(W)の仕上面(W1)は
両端部が低くて中央部が高い平面度の悪いものになる。
平面研削盤には、砥石軸が静圧空気軸受で支持された
ものがあるが、この場合には、砥石軸のアキシアル方向
およびラジアル方向の剛性が小さいため、上記のような
研削抵抗の変化による平面度の不良がとくに大きくな
る。
この発明の目的は、上記の問題を解決し、研削抵抗の
変化による平面度の不良を防止できる研削方法を提供す
ることにある。
課題を解決するための手段 この発明による方法は、 工作物の被研削面と平行な方向に工作物または研削砥
石を送りながらこの被研削面を研削する方法であって、 上記被研削面と直角な方向の砥石軸の位置の変化を検
出することにより、上記方向の砥石軸の変位を検出し、
砥石軸の変位がほぼ一定になるように、変位検出値に応
じて上記送り速度を制御することを特徴とするものであ
る。
実 施 例 以下、図面を参照して、この発明の実施例を説明す
る。
第1図〜第3図は、第1実施例を示す。
第1図は第1実施例の立軸平面研削盤の機械的構成の
概略を示し、ベッド(1)上に工作物テーブル(2)が
水平方向(x軸方向)に移動しうるように取付けられて
いる。テーブル(2)は、x軸送りねじ(3)とこれに
連結されたx軸サーボモータ(4)によりx軸方向に移
動させられ、このモータ(4)を制御することによりテ
ーブル(2)のx軸方向の送り速度が変えられる。
ベッド(1)に固定されたコラム(5)に、砥石ヘッ
ド(6)が上下方向(z軸方向)に移動しうるように取
付けられている。砥石ヘッド(6)は、z軸送りねじ
(7)とこれに連結されたz軸サーボモータ(8)によ
りz軸方向に移動させられ、このモータ(8)を制御す
ることにより砥石ヘッド(8)のz軸方向の送り速度が
変えられる。
砥石ヘッド(6)には垂直な砥石軸(9)が静圧空気
軸受(10)(11)を介して回転自在に支持され、砥石軸
(9)の下端部に研削砥石(12)が取付けられている。
砥石(12)の軸線は垂直で、砥石軸(9)の軸線と一致
している。砥石軸(9)の上端部は砥石軸駆動モータ
(24)に連結されており、これにより砥石軸(9)およ
び砥石(12)がその軸線を中心に回転させられる。ま
た、砥石ヘッド(6)には、砥石軸(9)のz軸方向の
変位を検出する変位センサ(13)が取付けられている。
変位センサ(13)は砥石軸(9)の位置の変化を検出す
ることにより変位を検出するものであり、たとえば非接
触ギャップセンサなどの適当なセンサが使用される。
第2図は第1実施例の平面研削盤の電気的構成の概略
を示し、この研削盤には、数値指令にもとづいてx軸サ
ーボモータ(4)などを制御する公知のコンピュータ数
値制御装置(CNC装置)(14)が設けられている。ま
た、この発明の方法によりテーブル(2)のx軸方向の
送り速度を制御する送り速度制御装置(15)が設けられ
ており、この装置(15)は、マイクロコンピュータ(1
6)、AD変換器(17)および出力ユニット(18)を備え
ている。そして、変位センサ(13)の出力が増幅器(1
9)およびAD変換器(17)を介してマイクロコンピュー
タ(16)に入力し、マイクロコンピュータ(16)の出力
が出力ユニット(18)を介してCNC装置(14)に入力す
る。
上記の平面研削盤において、砥石ヘッド(6)のz軸
方向の位置を固定した状態でテーブル(2)をx軸方向
に送ることにより、テーブル(2)に取付けられた工作
物(W)上面の被研削面(W0)が砥石(12)の下端面で
研削される。このとき、送り速度制御装置(15)のマイ
クロコンピュータ(16)は、砥石軸(9)の変位がほぼ
一定になるように、変位検出値が大きくなるとテーブル
(2)のx軸方向の送り速度が小さくなるようにx軸サ
ーボモータ(4)を制御する。
送り速度制御装置(15)では、変位センサ(13)の出
力の0.1μm未満が切捨てられて、0.1μm単位の変位検
出値(デジタル値)が得られるようになっており、たと
えば、実際の変位が0.2μm以上0.3μm未満のときには
変位検出値は0.2μm、実際の変位が0.3μm以上0.4μ
m未満のときには変位検出値は0.3μm、実際の変位が
0.4μm以上0.5μm未満のときには変位検出値は0.4μ
mになる。また、マイクロコンピュータ(16)には、砥
石軸(9)の変位検出値に応じて、テーブル(2)のx
軸方向の送り速度の指令値に対する実際の送り速度の割
合(送り速度オーバライドという)が予めたとえば次の
ように設定されている。送り速度オーバライドは、変位
検出値が0.3μm未満のときは100%、変位検出値が0.3
μmのときは50%、変位検出値が0.4μm以上のときは
0%に設定されている。なお、変位は、研削抵抗が0の
ときを0とし、砥石軸(9)が被研削面(W0)から離れ
る方向すなわち上側を正とする。そして、砥石軸(9)
の変位検出値に応じてこのように送り速度を制御するこ
とにより、工作物(W)の仕上面(W1)の平面度が向上
する。
次に、第3図を参照して、これを詳細に説明する。
研削開始点t1までは、実際の変位が0で、変位検出値
も0であるから、送り速度オーバライドは100%であ
り、テーブル(12)は送り速度指令値で送られる。研削
が始まると、研削抵抗が徐々に増加して変位も徐々に増
加し、実際の変位が0.3μmになると、変位検出値も0.3
μmになるため、オーバライドは50%になり、テーブル
(2)は送り速度指令値の半分の速度で送られる。実際
の変位がさらに増加して0.4μmになると、変位検出値
も0.4μmになるため、オーバライドは0%になり、テ
ーブル(2)は停止する。テーブル(2)が停止してい
る間、同一箇所が研削されるため、変位は徐々に減少
し、実際の変位が0.4μmより小さくなると、変位検出
値が0.3μmになるため、テーブル(2)は再び送り速
度指令値の半分の速度で送られる。そして、テーブル
(2)はこのような動作を繰返し、実際の変位は0.4μ
mを中心とする一定範囲内に保たれる。研削終了点t2に
近付いて実際の変位が0.3μmより減少すると、変位検
出値も0.3μmより小さくなるため、オーバライドが100
%になり、テーブル(2)は再び送り速度指令値で送ら
れ、やがて研削を終了する。このように、工作物(W)
の両端部では送り速度が大きく、中央部では送り速度が
小さくなるように制御されることにより、砥石軸(9)
の変位が常に一定範囲内に保たれる。その結果、工作物
(W)の仕上面(W1)の両端部が低くなるようなことが
なく、平面度が向上する。
第4図および第5図は、第2実施例を示す。
これらの図面は第2実施例の横軸平面研削盤の機械的
構成の概略を示し、この研削盤のテーブル(2)は第1
実施例のものと同じである。砥石ヘッド(20)は水平に
配置され、これに静圧空気軸受(図示略)を介して回転
支持された水平な砥石軸(21)の一端部に研削砥石(2
2)が同軸状に取付けられている。そして、テーブル
(2)がx軸方向に送られることにより、砥石(22)の
外周面で工作物(W)の被研削面(W0)が研削される。
砥石ヘッド(20)には、砥石軸(21)の軸線と直交す
るz軸方向の変位を検出する変位センサ(23)が取付け
られている。
第2実施例の平面研削盤の電気的構成などは、第1実
施例の場合と同様である。
発明の効果 この発明の方法によれば、上述のように、研削抵抗の
変化によって仕上面の両端部が低くなることを防止し
て、平面度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例を示す立軸平面研削盤の
部分切欠き概略側面図、第2図は同概略電気ブロック
図、第3図は送り速度制御時の砥石軸の変位の変化を示
すグラフ、第4図は第2実施例を示す横軸平面研削盤の
概略側面図、第5図は第4図V−V線の矢視図、第6図
は従来の研削方法を説明する説明図である。 (2)……工作物テーブル、(9)(21)……砥石軸、
(12)(22)……研削砥石、(13)(23)……変位セン
サ、(15)……送り速度制御装置、(24)……砥石軸駆
動モータ、(W)……工作物、(W0)……被研削面、
(W1)……仕上面。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工作物の被研削面と平行な方向に工作物ま
    たは研削砥石を送りながらこの被研削面を研削する方法
    であって、 上記被研削面と直角な方向の砥石軸の位置の変化を検出
    することにより、上記方向の砥石軸の変位を検出し、砥
    石軸の変位がほぼ一定になるように、変位検出値に応じ
    て上記送り速度を制御することを特徴とする平面研削盤
    における研削方法。
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