JP2607777Y2 - 液状薬剤の揮散体 - Google Patents

液状薬剤の揮散体

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JP2607777Y2 JP1993054485U JP5448593U JP2607777Y2 JP 2607777 Y2 JP2607777 Y2 JP 2607777Y2 JP 1993054485 U JP1993054485 U JP 1993054485U JP 5448593 U JP5448593 U JP 5448593U JP 2607777 Y2 JP2607777 Y2 JP 2607777Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は薬剤(防虫、殺菌、防
臭、消臭あるいは芳香性の液剤を含む)を揮散させるた
めの揮散体に関するものである
【0002】
【従来の技術】容器に収容した液状薬剤を揮散させる方
法として一般的によく行われているのは、吸水性の部材
と比較的表面積の広い揮散体を用いて、薬剤を容器中か
ら吸い上げ、発散させるなどの方法である。
【0003】ところが、これらの方法においては、用い
られる揮散体の吸液性能や有効揮散表面積に、液剤の揮
散量、揮散速度は大きく左右される。又、使用される薬
剤中には、一般的に活性剤や着色料、保存料等の不揮発
性成分が含まれていることが多く、これらの不揮発性成
分も、他の揮発性成分などと伴に吸い上げ部材から揮散
体に到り、該揮散体における揮発性成分の揮散に伴い、
該揮散体内を、吸い上げ部材との接合部から該揮散体の
端部に向かって移動しながらその濃度を高めていき、最
終的には揮散体表面にて濃縮され、有効揮散面積を減少
させることとなる。従って揮散体の有効揮散面積は、薬
剤が揮散するに従って減少していき、薬剤揮散速度も低
下することとなる。
【0004】これら有効揮散面積の減少および薬剤揮散
速度の低下が意味することは、使用開始から終了までの
間に薬剤の発散が均一でなく、つまりは、使用開始から
終了にかけて、薬剤発散量がしだいに減少していくこと
となり、これは該揮散体の薬剤発散性能の低下に他なら
ない。
【0005】この現象があるが故に、従来は比較的大き
な表面積・体積を持つ揮散体と、開口部を有するカバー
等の、実質揮散量を制限するための部材の併用で、揮散
速度の調整を図り、前述した揮散体の薬剤発散性能の低
下を補ってきた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上記技術においては、
揮散量の長期安定確保を行うためには、有効揮散面積の
減少を考えに入れると、初期の揮散面積が大きな揮散体
が必要となり、したがって、コスト面やデザイン面での
制約が免れられなかった。
【0007】本考案は、従来装置における揮散量の長期
安定確保を行う上での不都合を解消し、コスト面やデザ
イン面での制約を少なくできる揮散体を開発したもので
ある。
【課題を解決するための手段】
【0008】次に、本考案の構成について説明する。
【0009】本考案においては、フェルト、不織布、濾
紙等の吸液性素材からなる揮散体と吸い上げ部材とを連
設形成し、該揮散体を連設端より垂直に起立させ、その
上端部から屈曲または屈折した帯状体に成形し、該揮散
体を、前記吸い上げ部材が液状薬剤容器中に挿入される
ように、該容器上に載置する構成としたことを特徴とす
る液状薬剤の揮散体によって達成される。
【0010】
【作用】本考案は以上のような構成であって、これによ
れば吸い上げ部材と連設した揮散体は該部材との連設端
から拡張した広い表面積を有する吸液性素材で構成され
ている。
【0011】従って容器中の薬剤は、吸い上げ部材との
連設端から端部に向かって、揮散体表面から揮散しなが
ら該揮散体内を移動する。一方、該薬剤中の不揮発性成
分は薬剤揮散に伴いその濃度を高めながら該揮散体の端
部に向かって移動する。この結果、不揮発性成分の残留
により揮散体表面が被覆されて、該部分の薬液揮散能力
が著しく低下するという現象が、吸い上げ部材との連設
端から最も離れた片端の局部から進行するが、当然その
現象は該局部において最も顕著にみられるものであり、
他の部分にまで及ぶ不揮発性成分の残留・被覆現象とま
ではいたらない。
【0012】かつ該揮散体は、連設端より垂直に起立さ
せてその上端部から屈曲または屈折した帯状体、例えば
略コの字状、略アーチ状または略波状、に形成された状
態で設置されているので、その表裏両面が大気接触下に
あって、この表裏両面からの薬剤揮散が可能であるの
で、前記の揮散体被覆現象による有効揮散面積減少によ
る揮散性能への影響を少なくすることができる。
【0013】また、被覆の発生部分は揮散体の揮散機能
に対する寄与の比較的少ない、吸い上げ部材との連設端
から最も離れた先端部である。さらに、該揮散体が略コ
の字状または略アーチ状または略波状に形成された帯状
体であり立体形成となっていることから、該揮散体の占
有空間体積に対する液状薬剤の揮散量が大きく、従って
従来例と比較して小さな揮散体を使用することが出来、
コスト面やデザイン面での自由度を大きくすることがで
きる。
【0014】
【実施例】第1図は、本考案の一実施例を分解して示す
揮散装置の斜視図で、フェルト、不織布、瀘紙等の吸液
性素材からなる帯状の揮散体1の一端に、吸い上げ部材
2を前記の平板状吸水性素材板を型抜き等して形成して
ある。そして、該吸い上げ部材2が垂直向きにある状態
で、これに連なる前記揮散体1を、その基部を残し直角
に曲げ、さらに、先端部3を直角に曲げられており、こ
れによって該揮散体1は、帯形状を略コの字状にして形
成されている、4は載置で、前記吸い上げ部材2を挿
入して保持し、かつ前記揮散体先端部3を嵌合保持する
ホルダー(係止部8)備えている。
【0015】5は、容器で液状薬剤を収容し、その口部
6から前記載置4から挿入された吸い上げ部材2を載
4とともに差し入れて捻込み等して固定するように
なしてある。
【0016】同様に、第2図は、本考案の一実施例を分
解して示す揮散装置の斜視図で、フェルト、不織布、濾
紙等の吸液性素材からなる帯状の揮散体1の一端に吸い
上げ部材2を連設形成してある。各部材の持つ役割は、
第1図に準じているが、保持部材7が吸い上げ部材2を
固定している。
【0017】その他、第3図乃至第5図は、本考案にお
ける揮散体1の他の実施形状を夫々示すもので、第3図
の揮散体1では、前記第1図示の揮散体の一部を波状に
形成しており、このことによってかかる揮散体1は、よ
り大きな表面積を持ち、その揮散能力を高めることがで
きる。第4図において、揮散体1には、切れ目が入れら
れており、また第5図においては、穴が開けられてお
り、いずれもその意味するところは、第3図におけるも
のと同一である。
【0018】また、第6図は、従来技術による揮散装置
の例である。各部材の機能は、各々前述のものに準ず
る。
【0019】
【考案の効果】本考案の薬剤揮散装置の揮散体によれ
ば、揮散体は略コの字状または略アーチ状または略波状
に立体形成された状態で設置され、その表裏両面を有効
揮散面積として作用させることで、嵩及び占有空間体積
に対して有効揮散面を大きくすることが可能である。
【0020】また、薬剤中の不揮散性成分を、揮散性能
に対する寄与の比較的少ない先端部に集積させることも
できるので、該揮散性成分の有効揮散面への拡散を少な
くして、揮散面積の減少を最低限で抑え、長期間にわた
って該揮散体からの揮散量の安定化を計ることができ
る。
【0021】これらの点から本考案における揮散体を薬
剤揮散装置に適用することでコスト面やデザイン面の制
約を免れ、揮散量の安定化にも貢献する等大きな利点を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案揮散体を備えた揮散装置の一実施例を示
す分解斜視図
【図2】本考案揮散体を備えた揮散装置の他の実施様態
を示す斜視図
【図3】本考案揮散体の、他の実施例を示す斜視図
【図4】本考案揮散体の、他の実施例を示す斜視図
【図5】本考案揮散体の、他の実施例を示す斜視図
【図6】従来技術による揮散装置の実施例
【符号の説明】
1 揮散体 2 吸い上げ部材 3 揮散体先端部 4 載置 5 容器 6 容器口部 7 吸い上げ部材固定用キャップ8 係止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 9/00

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸液性素材からなる揮散体と吸い上げ部
    材とを連設形成し、該揮散体を連設端より垂直に起立さ
    せ、その上端部から屈曲または屈折することにより揮散
    全体として略コの字状の帯状体に形成し、前記吸い上
    げ部材を液状薬剤容器上に設置された係止部を有する載
    置部から前記容器内に挿入し、前記揮散体を前記載置部
    に設置することにより揮散体と載置部との間に空間を設
    け、かつその先端部を係止部に保持させた構成としたこ
    とを特徴とする液状薬剤の揮散体。
  2. 【請求項2】 前記連設端に連なる基部と先端部とをつ
    なぐ中間部がアーチ状をなす請求項1記載の液状薬剤の
    揮散体。
  3. 【請求項3】 前記連設端に連なる基部と先端部とをつ
    なぐ中間部が略波状をなす請求項1記載の液状薬剤の揮
    散体。
  4. 【請求項4】 前記吸い上げ部材が一体に成形されてい
    る請求項1、2または3記載の液状薬剤の揮散体。
  5. 【請求項5】 前記連設端に吸い上げ部材が当接してい
    る請求項1、2または3記載の液状薬剤の揮散体。
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