JP2023071266A - 液体収容器及び薬剤揮散器 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定して自立させることができるとともに、液残りを低減することができる液体収容器、及び、この液体収容器を用いた薬剤揮散器を提供することを目的とする。【解決手段】液体収容器1は、周壁部10及び底部9を備え、底部9上の周壁部10に囲まれた空間が液体の収容空間21をなしており、底部9は、水平な中央部90を備え、中央部90が底部9の外周縁92よりも下方に突き出ており、底部9には、中央部90から外周縁92に向かって延びる複数の凹状の脚部15が設けられている。【選択図】図10

Description

本開示は、液体、例えば芳香液や消臭液などの液状の薬剤(本開示では「薬液」ともいう。)を収容可能な液体収容器、及び、薬液を収容した液体収容器に吸液芯材を挿入し、吸液芯材により薬液を吸い上げて液体収容器の外部の空間(本開示では「外部空間」という。)に揮散させる薬剤揮散器に関する。
室内や車内などの空間の臭気による不快感をなくし、快適な空間を生み出すために、芳香剤、消臭剤などの薬剤を自然に揮散させる薬剤揮散器が広く使用されている。この薬剤揮散器には、ゲル状、固形状、液状など、種々の薬剤が用いられており、その中で液状の薬剤(薬液)を用いた薬剤揮散器として、例えば特許文献1に記載の薬剤揮散器が提案されている。
例えば図12に示すように、薬剤揮散器100は、薬液を収容する液体収容器101と、液体収容器101内に挿入される太い棒状を呈する一本の吸液芯材102と、液体収容器101の口部に装着される中栓103とを備える。吸液芯材102は、上端側の一部が液体収容器101の上方に突き出るように液体収容器101の口部に中栓103を介して保持されており、液体収容器101内の薬液を毛細管現象により吸い上げて外部空間に揮散する。吸液芯材102は、液体収容器101内で真っ直ぐ上下方向に起立しており、その下端面が液体収容器101の底部104の上面に接触している。液体収容器101の底部104は、吸液芯材102の下端が当接する中央部105が外周縁106よりも隆起する。つまりは中央部105よりも外周縁106が下側に突き出るのが一般的である。これにより、例えば台や床などの上に液体収容器101を設置した際に液体収容器101を安定して自立可能としている。
特開2016-166046号公報
吸液芯材102による薬液の吸い上げに伴い液体容器101内の薬液の残量が少なくなると、薬液は底部104において凹状にへこんだ外周縁106に溜まる。液体収容器101の底部104の外周縁106に溜まった薬液は、底部104の中央部105に位置する吸液芯材102によって自然に吸い上げることができない。例えば液体収容器101を動かしたり傾けたりするなどして底部104の外周縁部106に溜まった薬液を中央部105に強制的に移動させようとしても、スムーズに薬液が移動しない。よって、液体収容器101内の薬液を吸液芯材102で全て吸い上げることができずに液体収容器101内に薬液が残り続けてしまう。この場合、液体収容器101内の薬液を最後まで使い切ったかどうかをユーザが判断しにくいため、液体収容器101内の薬液の残留(本開示では「液残り」ともいう。)はできる限り低減されることが望ましい。
本開示は、上記課題に着目して、例えば台や床などの上に安定して自立させることができるとともに、液残りを低減することができる液体収容器、及び、この液体収容器を用いた薬剤揮散器を提供することを目的とする。
本開示の液体収容器は、周壁部及び底部を備え、前記底部上の前記周壁部に囲まれた空間が液体の収容空間をなすものである。本開示の液体収容器は、前記底部は、水平な中央部を含み、前記中央部が前記底部の外周縁よりも下方に突き出ており、前記底部には、前記中央部から前記外周縁に向かって延びる複数の凹状の脚部が設けられている、ことを特徴とする。
本開示の液体収容器において好ましくは、前記脚部は、前記中央部から前記外周縁に向かうに連れて下方に傾斜する傾斜部を含み、前記傾斜部の外端が前記中央部よりも下方に位置する、ことを特徴とするように構成することができる
また、本開示の液体収容器において好ましくは、前記底部は、前記外周縁から前記中央部に向かうに連れて下方に傾斜している、ことを特徴とするように構成することができる。
また、本開示の液体収容器において好ましくは、前記底部及び前記周壁部の間には、外側に凸をなして湾曲するアール状部が設けられており、前記脚部は、前記アール状部よりも前記中央部側に位置する、ことを特徴とするように構成することができる。
また、本開示の液体収容器において好ましくは、前記底部は、底面視で多角形状を呈しており、多角形状の前記底部のそれぞれの角に向かって、それぞれの角に対応した前記脚部が前記中央部から延びている、ことを特徴とするように構成することができる。
また、本開示の液体収容器において好ましくは、前記脚部は、前記中央部から前記外周縁に向かう長さ方向の寸法が、前記長さ方向と直交する幅方向の寸法よりも長い細長形状を呈している、ことを特徴とするように構成することができる。
本開示の薬剤揮散器は、揮散性を有する液状の薬剤(薬液)を収容した液体収容器に吸液芯材を挿入し、吸液芯材の毛細管現象により薬液を吸い上げて薬液の薬剤成分を外部空間に揮散させるものである。本開示の薬剤揮散器は、上述した構成の液体収容器と、下端が前記液体収容器の前記底部の前記中央部に当接しかつ上端側の一部分が前記液体収容器から上方に突き出るように前記液体収容器に挿入される吸液芯材であって、前記液体収容器に収容された液状の薬剤を吸い上げる吸液芯材と、を備えることを特徴とする。
本開示の液体収容器及び薬液揮散器によれば、例えば台や床などの上に安定して自立させることができるとともに、液残りを低減することができる。
薬剤揮散器の分解斜視図である。 薬剤揮散器の縦断面図である。 薬剤揮散器の縦断面図である。 液体収容器にキャップを装着した状態の薬剤揮散器の縦断面図である。 液体収容器にカバーを装着した状態の薬剤揮散器の縦断面図である。 液体収容器の斜視図である。 液体収容器の底面図である。 液体収容器の正面図である。 液体収容器の縦断面図(図7のA-A断面図)である。 液体収容器の縦断面図(図7のB-B断面図)である。 液体収容器の底部の一部分を拡大した縦断面図であり、(A)は底部を水平にした状態であり、(B)は底部を傾けた状態である。 従来の薬剤揮散器の縦断面図である。
本開示の薬剤揮散器は、揮散性を有する液状の薬剤(薬液)を収容した液体収容器に吸液芯材を挿入し、吸液芯材の毛細管現象により薬液を吸い上げて薬液の薬剤成分を外部空間に揮散させるものである。本開示の薬剤揮散器は、例えば室内や車内などの空間の臭気による不快感をなくして快適な空間を生み出すために、芳香液や消臭液などを薬液とし、芳香剤成分や消臭剤成分などを自然に揮散させて芳香や消臭などの薬効を得る目的で使用される。なお、本開示の薬剤揮散器の上述した使用目的はあくまでも一例である。
また、本開示の液体収容器は、上述した薬剤揮散器における薬液を収容するための容器を例に挙げることができる。この使用例はあくまでも一例であり、薬液以外の液体を収容するための容器としても使用することができる。
液体収容器に収容される液体(薬液も含む)は、無色ないしは有色の透明であってもよいし、半透明や不透明であってもよい。
以下、本開示の液体収容器及び薬剤揮散器の実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、本開示では、自立する液体収容器及び薬剤揮散器の高さ方向を上下方向とする。また、液体収容器及び薬剤揮散器の内部の方向を内側、外部の方向を外側とする。
薬剤揮散器
図1から図3に示すように、薬剤揮散器1は、薬液を収容する液体収容器2、液体収容器2に挿入される吸液芯材3、及び、液体収容器2に装着される中栓4を備える。また、薬剤揮散器1は、特に限定されないが、図4及び図5に示すように、液体収容器2に対して着脱可能なキャップ5及びカバー6をさらに備える。
図1から図5に示すように、吸液芯材3は、下端面が液体収容器2の胴部7の内底面(底部9の内側面)に接触しかつ上端側の一部分が液体収容器2よりも上方に突き出ている。吸液芯材3は、薬液と接触する部分において薬液を毛細管現象により吸い上げることで、薬剤成分を外部空間に揮散させる。
図1から図5に示すように、中栓4は、液体収容器2に挿入した吸液芯材3を保持するために液体収容器2の口部8に装着される。中栓4により、吸液芯材3は液体収容器2内で真っ直ぐ上下方向に起立するとともに、液体収容器2から容易に抜け出るのが防止されている。
図4に示すように、キャップ5は、吸液芯材3の液体収容器2から上方に突き出る部分を覆うように液体収容器2の口部8に装着される。吸液芯材3はキャップ5により概ね密封されて外部空間から遮断されるので、キャップ5を液体収容器2に装着した状態では、薬液の薬剤成分は吸液芯材3から連続的に揮散せず、外部空間に放出されない。そのため、キャップ5は薬剤揮散器1の非使用時に用いられ、使用時には液体収容器2から取り外される。キャップ5を液体収容器2から取り外すと、吸液芯材3により吸い上げられた薬液の薬剤成分が揮散して外部空間に放出され、薬剤揮散器1は薬効を発揮する。
図5に示すように、カバー6は、薬剤揮散器1の使用時に主に用いられ、薬剤揮散器1のデザイン的な観点から、吸液芯材3の液体収容器2から突き出る部分を外部から視認し難くするために液体収容器2の胴部7に装着される。カバー6には複数の揮散孔53が形成されており、カバー6を液体収容器2に装着した状態では、吸液芯材3から揮散した薬液の薬剤成分はカバー6のそれぞれの揮散孔63を通過して外部空間に放出される。
以下、薬液について説明した後、薬剤揮散器1の各構成部材について詳細に説明する。
薬液(液状の薬剤)
薬液は、揮散性(薬効徐放性)を有し、空気との接触により空気中に徐々に薬剤成分を揮散することで薬効を奏する。薬液は薬剤成分を含む。薬剤成分としては、例えば芳香剤成分、消臭剤成分、殺虫剤成分、防虫剤成分、忌避剤成分、抗菌剤成分などを挙げることができる。薬液は、これらの薬剤成分のうちの1つを単独で含むこともできるし、複数を組み合わせて含むこともできる。薬剤成分は揮散可能である限り、油性又は水性のいずれであってもよい。
薬液の粘度は、特に限定されないが、25℃環境下で、0.1mPa・s以上30mPa・s以下であることが好ましく、0.1mPa・s以上20mPa・s以下であることがより好ましく、0.1mPa・s以上10mPa・s以下であることがさらに好ましい。薬液の粘度は、振動式粘度計(VM-3OO-L セコニック社製)を用いて、25℃環境下で測定することができる。
液体収容器
図1及び図6~図11に示すように、液体収容器2は上端に開口20を有するとともに、内部に開口20から繋がる薬液の収容空間21を有する。吸液芯材3は、液体収容器2の上端の開口20から内部の収容空間21に挿し込まれる。液体収容器2は、一部分又は全体が透明又は半透明であり、これにより外部から薬液の残量を確認することができる。液体収容器2の素材としては、特に限定されないが、例えば合成樹脂やガラスなどを挙げることができる。
液体収容器2は、中空かつ有底の胴部7、及び、上下両端が開口した筒状の口部8を含む。胴部7と口部8は一体に形成されている。胴部7は、一体に形成された底部9、周壁部10及び肩部11を含む。底部9の外周縁92に周壁部10の下端縁が連なる。周壁部10の上端縁に肩部11の外周縁が連なる。肩部11の中央部において口部8が上方に延びるように連なる。胴部7の内部空間、つまりは底部9上の周壁部10に囲まれた空間が上記収容空間21である。口部8の上端開口が上記開口20である。
底部9及び周壁部10の間は、角部をなくして丸みが付けられている。本実施形態では、底部9及び周壁部10の間には、外側に凸をなして湾曲するアール状部12が設けられている。底部9の外周縁92は、周壁部10の下端縁とアール状部12を介して連なっている。アール状部12は、特に限定されないが、本実施形態では縦断面視で円弧状に湾曲している。なお、本開示において縦断面視形状とは、鉛直方向に沿った断面の形状である。
図6から図11に示すように、底部9は、底面視で概ね正方形状を呈する。底部9は、中央部90が水平である。液体収容器2に挿入された吸液芯材3の下端が中央部90に当接する。なお、中央部90とは、底部9の中心を真ん中に含む底部9の一部分である。中央部90は、特に限定されないが、本実施形態では吸液芯材3と同様に平面視で円形状を呈している。吸液芯材3の下端面が接触する中央部90の内側面は、必ずしも平坦である必要はなく、凸又は凹が存在していてもよい。
中央部90は、底部9の外周縁92よりも下方に突き出ており、底部9において中央部90が最も下方に突き出ている。なお、本開示において底部9の外周縁92は、底部9及び周壁部10が尖った角部を介して連なる場合は、底部9と周壁部10との境界(角部の位置)を指す。一方で、本実施形態のように、底部9及び周壁部10の間に丸みを帯びたアール状部12が設けられている場合は、底部9の外周縁92は、底部9とアール状部12との境界、具体的にはアール状部12の接線が水平を向く位置を指す。
底部9の中央部90以外の部分は、後述する脚部15を除いて、外周縁92から中央部90に向かうに連れて下方に傾斜する誘導部91をなしている。つまり、底部9は、水平な中央部90と、中央部90を囲む傾斜した誘導部91とを含む。誘導部91は、傾斜により薬液を中央部90の方に自然に流下させる役割を果たす。
底部9は、中央部90の周囲が傾斜した誘導部91であることにより、液体収容器2内の薬液の残量が減少して液面が底部9の内側面付近となった場合に、薬液を誘導部91の傾斜によって中央部90へと誘導することができる。そのため、液体収容器2内の薬液の残量が減少しても、薬液をスムーズに中央部90上の吸液芯材3に供給して吸い上げることができる。よって、液体収容器2内の薬液を可能な限り全て吸い上げることができ、液体収容器2に収容された薬液を最後まで使い切ることができる。
中央部90は、外径D(図3に示す)が吸液芯材3の少なくとも下端の外径L(図3に示す)と同じ又は外径Lよりも大きいことが好ましい。これにより、中央部90に当接する吸液芯材3の下端は、中央部90の領域内に収まる。つまりは、吸液芯材3の下端は中央部90の外側にはみ出しておらず、吸液芯材3の下端面の全部が中央部90の内側面に接触する。なお、中央部90の外径Dは必ずしも吸液芯材3の下端の外径Lと同じ又は外径Lよりも大きい必要はない。
上述したように、液体収容器2内の薬液の残量が減少して液面が底部9の内側面付近となった場合には、薬液は中央部9に誘導される。中央部90の範囲内に吸液芯材3の下端が位置することにより、中央部90に誘導された薬液を吸液芯材3の下端によって効果的に吸い上げることができる。
底部9には、中央部90の外側に複数の凹状の脚部15が設けられている。複数の脚部15は、底部9の中央部90から外周縁92に向かって延びており、脚部15の内端(中央部90側の端)17が中央部90に接続されている。脚部15は、底部9の一部分を下方にへこませることで形成されており、底部9の内側面においては脚部15の部分で溝ができており、底部9の外側面においては脚部15の部分で突起ができている。
脚部15は、底部9の中央部90から外周縁92に向かうに連れて下方に傾斜する傾斜部16を含む。図11(A)に示すように、傾斜部16の内側面及び外側面のいずれもが、中央部90から外周縁92に向かって徐々に下っている。中央部90側の端(内端)17よりも底部9の外周縁92側の端(外端)18が下方に位置する。傾斜部16の外端18は、中央部90よりも下方に位置しており、液体収容器2を台や床などの上に設置した際には、底部9の最も下方に突き出る中央部90ではなく、中央部90よりも下方に突き出る傾斜部16の外端18が接地する。このように、液体収容器2は、底部9から下方に突き出た複数の脚部15が台や床の上などに置かれて液体収容器2を支持している。
脚部15は、傾斜部16の外端18において端面部が鉛直に立ち上ることで底部9に連なっていてもよいし、本実施形態のように、傾斜部16の外端18から端面部19が傾斜しながら次第に立ち上がって底部9に連なっていてもよい。
脚部15は、底部9の内側面においてはへこんだ溝となっているため、液体収容器2内の薬液が脚部15内に溜まる。液体収容器2内の薬液の残量が減少して液面が底部9の内側面付近となった場合に、脚部15内に薬液が溜まったままであると、液体収容器2に収容された薬液を最後まで使い切ることができない。そのため、脚部15内の薬液を底部9の中央部90へ移動できるように、脚部15は傾斜部16を含んでいる。つまり、傾斜部16が底部9の中央部90に向かって徐々に上昇しているため、図11(B)に示すように、液体収容器2を多少動かしたり傾けたりすることにより、脚部15内の薬液を容易に中央部90へと移動させて中央部90上の吸液芯材3により吸い上げることができる。よって、液体収容器2内に残る薬液の量を減らすことができ、液体収容器2に収容された薬液を最後まで使い切ることができる。
脚部15の縦断面視形状は、脚部15の底に向かうに連れて幅狭となる先細り形状である。これにより、脚部15内に溜まる薬液の量を減らすことができる。脚部15内の薬液は中央部90へ容易に移動させることはできるが、脚部15内に溜まる薬液の量が少ないほど、効率的に液体収容器2内の薬液を吸液芯材3に供給して吸い上げることができる。また、脚部15が先細り形状であることにより、液体収容器2を台や床などの上に安定して自立させることができる。なお、脚部15の縦断面視形状は、必ずしも上述した先細り形状である必要はない。
図7に示すように、脚部15は、底部9の中央部90から外周縁92に向かう長さ方向の寸法が、長さ方向と直交する幅方向の寸法よりも長い細長形状を呈している。本実施形態では、複数の細長形状の脚部15が、内端17の全幅にわたって中央部90に接続された状態で中央部90を中心に放射状に延びるようにして、中央部90の周方向に等間隔に配置されている。
細長形状の脚部15の長さ方向の寸法は、脚部15が底部9の外周縁92近傍まで延びるように設定される。液体収容器2内の薬液の残量が減少して液面が底部9の内側面付近となった場合、薬液は底部9及び周壁部10の境界(本実施形態ではアール状部12、アール状部12がない実施形態では底部9及び周壁部10の角部)に残りやすい。そのため、脚部15が底部9の外周縁92近傍まで延びることにより、底部9及び周壁部10の境界に残った薬液を、誘導部91だけでなく複数の脚部15を介して中央部90に移動させることができ、吸液芯材3により吸い上げることができる。
また細長形状の脚部15の長さ方向の寸法は、脚部15が底部9の外周縁92よりも内側に位置するように設定される。つまり、脚部15は、底部9及び周壁部10の境界のアール状部12よりも中央部90側に位置する。液体収容器2内の薬液は脚部15内にも溜まるが、底部9において脚部15がアール状部12よりも中央部90側に位置することで、脚部15は外部から視認し難くなる。よって、脚部15内に薬液が溜まっているとしても、ユーザからは薬液を見え難くすることができる。
細長形状の脚部15の幅方向の寸法について、幅方向の寸法が大きいと液体収容器2を台や床などの上に安定して自立させることができる一方で、幅方向の寸法が小さいと脚部15内に溜まる薬液の量を減らすことができる。脚部15内の薬液は中央部90に容易に移動させることはできるが、脚部15内に溜まる薬液の量が少ないほど、効率的に液体収容器2内の薬液を吸液芯材3に供給して吸い上げることができる。そのため、脚部15の幅方向の寸法は、2mm以上10mm以下であることが好ましく、3mm以上5mm以下であることがより好ましい。なお、脚部15の幅方向の寸法は、必ずしも上述した範囲に限定されない。
細長形状の脚部15の数は、三つ以上であることが好ましく、本実施形態では四つの脚部15が底部9に設けられている。これにより、液体収容器2を台や床などの上に安定して自立させることができる。なお、脚部15の数は、必ずしも三つ以上である必要はなく、脚部の形状や大きさ(長さや幅)に応じて二つとすることもできる。
また細長形状の脚部15の数は、底部9が底面視で多角形状を呈している場合には、底部9の角の数以上であることが好ましい。そして、多角形状の底部9のそれぞれの角に向かって、それぞれの角に対応した脚部15が中央部90から延びていることが好ましい。つまり、底部9が底面視でn角形状を呈している場合には脚部15の数は少なくともn個以上であり、n個の脚部15が底部9の中央部90から外周縁92のn個の角に向かって当該角の近傍まで延びていることが好ましい。例えば本実施形態のように、底部9が底面視で正方形状を呈している場合には脚部15の数は少なくとも四個以上であり、四つの脚部15が底部9の中央部90から外周縁92の四個の角(本実施形態では角は面取りされて丸みを帯びている)に向かって当該角の近傍まで延びている。
液体収容器2内の薬液の残量が減少して液面が底部9の内側面付近となった場合、薬液は、底部9及び周壁部10の境界の中でも、多角形状の底部9の角にあたる部分により一層残りやすい。そのため、脚部15が底部9の外周縁92の角の近傍まで延びることにより、底部9の外周縁92の角に残った薬液を、誘導部91だけでなく複数の脚部15を介して中央部90に移動させることができ、吸液芯材3により吸い上げることができる。
図1、図6及び図8から図10に示すように、周壁部10は、本実施形態では平面視で概ね正方形状(角が丸い正方形状)の筒状を呈しており、底部9からアール状部12を介して垂直に起立する。なお、周壁部10は必ずしも平面視で正方形状である必要はなく、底部9の底面視形状に応じた形状にすることができる。また、周壁部10は必ずしも底部9から垂直に起立する必要はなく、外側や内側に傾斜しながら起立していてもよい。また、周壁部10は、本実施形態では上下方向に平坦に延びているが、内側や外側に凸をなして湾曲していてもよい。
図1、図6及び図8から図10に示すように、肩部11は、本実施形態では平面視で概ね正方形状を呈しており、周壁部10よりも一回り小さく、周壁部10との間に段差部13を有する。段差部13が連なる肩部11の垂直面部には、複数(本実施形態では4つ)の凹部14が周方向に等間隔に形成される。凹部14は、後述するカバー6の複数(本実施形態では4つ)の係合突起62(図5に示す)を引っ掛けてとめることができる。肩部11の複数の凹部14にカバー6の複数の係合突起62が係合することにより、カバー6は、液体収容器2に装着した状態で容易に外れないよう液体収容器2と連結可能である。肩部11の平面部は、底部9と対向するよう垂直面部の上端縁から内側に延びており、平面部の中央部において口部8が上方に延びるように連なる。肩部11の平面部は、特に限定されないが、本実施形態では口部8から垂直面部に向かって低く傾斜している。なお、肩部11は必ずしも平面視で正方形状である必要はなく、周壁部10の平面視形状に応じた形状にすることができる。また、肩部11は、必ずしも周壁部10との間に段差部13を有する必要はない。また、各凹部14はカバー6と液体収容器2を連結するためのものであるが、連結手段は凹部14に限定されない。またカバー6を液体収容器2に装着しない場合には、凹部14を含めた連結手段は肩部11に設ける必要はない。
図1、図6及び図8から図10に示すように、口部8は、本実施形態では円筒状を呈し、内壁面及び外壁面の横断面視形状は円形状である。なお、本開示において横断面視形状とは、水平方向に沿った断面の形状である。口部8は、胴部7の底部9の中央部90の真上に位置し、口部8の中心と底部9の中心とは同一直線状にある。なお、口部8は必ずしも平面視で円形状である必要はなく、種々の形状とすることができる。
口部8の外周面には雄ねじ80が設けられる。雄ねじ80は後述するキャップ5の雌ねじ52(図4に示す)と螺合する。これにより、キャップ5は、液体収容器2の口部8に装着した状態で容易に外れないよう口部8と連結可能である。なお、液体収容器2の口部8とキャップ5を連結する手段は特に限定されず、その他の種々の公知の手段を用いることができる。
中栓
図1から図5に示すように、中栓4は液体収容器2の口部8に着脱可能であり、中栓4の内側から吸液芯材3が液体収容器2に挿入される。中栓4の素材としては、特に限定されないが、例えば合成樹脂より具体的にはポリエチレンテレフタレートなどを挙げることができる。中栓4は、特に限定されないが、本実施形態では液体収容器2の口部8に対応して概ね円筒状を呈し、内壁面及び外壁面の横断面視形状は円形状である。
中栓4は、液体収容器2の口部8内に嵌め込まれる高さ方向上側の嵌合部40と、嵌合部40よりも一回り内径及び外径の小さい高さ方向下側の挟持部41と、嵌合部40及び挟持部41をつなぐテーパー部42とを含む。
嵌合部40は、外径が液体収容器2の口部8の内径と同じ又は略同じであり、嵌合部40の外壁面が口部8の内壁面と接触することで、嵌合部40は口部8内で保持される。嵌合部40は、内径が吸液芯材3の外径Lよりも大きく、内壁面が中栓4に挿入される吸液芯材3の外周面と当接せずに吸液芯材3との間に空隙を形成する。嵌合部40の上端には外側に向けてフランジ部43が水平に突き出る。中栓4を液体収容器2の口部8に装着する際には、フランジ部43が口部8の上端に当接するまで中栓4を口部8内に嵌め込む。
挟持部41は、内径d(図3に示す)が吸液芯材3の外径Lよりも小さく、つまりは、内壁面の横断面視形状が吸液芯材3の横断面視形状よりも小さい。そのため、挟持部41の内壁面は中栓4に挿入される吸液芯材3の外周面を押圧する。吸液芯材3を押し込みながら挟持部41に挿入すると、吸液芯材3は縮径する(外周面が括れる)ように変形する。吸液芯材3の長さ方向の一部分(挟持部41に挟持される部分)においては外周面が挟持部41の内壁面と接触して挟持部41により挟持される。これにより、吸液芯材3は中栓4に保持され、液体収容器2の口部8から容易に抜け出ることなく、液体収容器2に挿入される。
テーパー部42は、下方に向かうに内径及び外径が次第に小さくなる。吸液芯材3を中栓4に挿入する際、テーパー部42により吸液芯材3は次第に縮径するよう変形して挟持部41に到達する。そのため、吸液芯材3を挟持部41にスムーズに挿入できる。
なお、中栓4は必ずしも上述した構造のものに限定されず、液体収容器2に挿入された吸液芯材3を口部8から容易に抜け出ることなく直立した姿勢で保持できるものであれば、種々の構造のものを用いることができる。
また、液体収容器2の口部8を、例えば中栓4の挟持部41と同じ構造の挟持部を含むように形成して、液体収容器2に挿入された吸液芯材3を口部8において口部8から容易に抜け出ることなく直立した姿勢で保持するようにできれば、中栓4を液体収容器2の口部8に装着しなくてもよい。
吸液芯材
図1から図5に示すように、吸液芯材3は、液体収容器2への挿入前は直線状に延びる棒状の部材であり、本実施形態では横断面視形状が円形状の円柱状を呈する。また、吸液芯材3は、特に限定されないが、本実施形態では全長にわたって太さがほぼ変わらず、全長にわたって横断面視が略同一外径Lの円形状を呈する。吸液芯材3は、液体収容器2に口部8から挿入されて使用される。吸液芯材3の長さは、下端が液体収容器2の底部9の内側面に到達するとともに上端側の一部分が液体収容器2の口部8よりも上方に突き出る長さに設定される。吸液芯材3の下端が液体収容器2の底部9に当接することにより、液体収容器2内の薬液の残量が少なくなっても吸液芯材3による薬液の吸い上げが可能である。
吸液芯材3は、毛細管現象により液体収容器2内の薬液を吸い上げることができ、かつ、吸い上げた薬液を外部空間に揮散させることができる限り、その素材は特に限定されない。例えばナイロン、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート)、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオキシメチレン、イソパラフィン、セルロース、ラタン、パルプなど、種々の材料を吸液芯材3の素材として挙げることができ、これらの材料は1種単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、特に限定されないが、例えば高温下での吸液芯材3の変形を抑制して吸液芯材3の形状を安定に維持するなどを目的として、その他の好適な材料を吸液芯材3の素材としてさらに用いてもよい。
吸液芯材3は、特に限定されないが、薬液を良好に吸い上げるために、例えば繊維状材料を溶着又は接着させて棒状に成形したもの、繊維状材料を編んで棒状にしたもの、繊維状材料を用いた不織布を棒状にしたもの、スポンジを棒状に成形したものを使用することが好ましい。
吸液芯材3は、特に限定されないが、例えば外周面の強度を向上させるなどの処理を施すことが好ましい。これにより、液体収容器2に挿入するなどの際にユーザが吸液芯材3を手で持って外周面が幾度となく擦られたとしても、吸液芯材3に毛羽立ちができるなど、吸液芯材3がダメージを受けることを抑制できる。
吸液芯材3は、液体収容器2に挿入した際に、吸液芯材3の外径L(図3に示す)が、口部8に装着された中栓4の挟持部41の内径dよりも大きいと、長さ方向の一部分が挟持部41に挟持されて、挟持部41に挟持された部分が縮径するよう変形する。このように、液体収容器2に挿入された吸液芯材3が中栓4の挟持部41により締め付けられることで、吸液芯材3の毛細管が細くなり、毛細管現象による薬液の吸い上げ機能が促進される。これにより、吸液芯材3による薬液の吸い上げ量が増加する。例えば吸液芯材3の外周面の強度を向上させる処理などを行うことにより吸液芯材3が外周面から薬液を吸い上げにくい仕様とされた場合であっても、吸液芯材3は下端面から十分な量の薬液を吸い上げて薬剤成分を外部空間に良好に揮散可能である。
吸液芯材3の外径Lは、特に限定されないが、上述した毛細管現象による薬液の吸い上げ機能を効果的に促進させるとの観点から、挟持部41の内径の1.05倍以上であることが好ましく、1.1倍以上であることがより好ましい。また、吸液芯材3の変形のしやすさにもよるが、吸液芯材3について挟持部41を無理なく通過させるとの観点から、吸液芯材3の外径Lは、中栓4の挟持部41の内径の1.5倍以下であることが好ましく、1.2倍以下であることがより好ましい。
吸液芯材3において中栓4の挟持部41により挟持される部分の長さ、つまりは挟持部41の高さは、特に限定されないが、上述した毛細管現象による薬液の吸い上げ機能を効果的に促進させるとの観点から、吸液芯材3の全長の1/5以上4/5以下であることが好ましく、2/5以上3/5以下であることがより好ましい。
なお、吸液芯材3の横断面視形状は、必ずしも円形状である必要はなく、例えば三角形状や四角形状などの多角形状としてもよいし、楕円形状などのその他の様々な形状としてもよい。
キャップ
図4に示すように、キャップ5は、薬剤揮散器1の非使用時において液体収容器2の上方に露出した吸液芯材3の一部分を密封するために、液体収容器2の口部8に装着される。キャップ5は、特に限定されないが、合成樹脂製であり、上端が閉鎖されかつ下端が開口した円筒状の覆い部50と、覆い部50よりも外径が大きくかつ中央に覆い部50が上方に延びるように連なる円筒状の取付部51とを含む。
覆い部50は、内部に吸液芯材3の液体収容器2の上方に露出した部分を収容できる内径及び高さを有する。取付部51は、液体収容器2の口部8を内側に嵌め込むことができる内径を有する。取付部51の内周面には、液体収容器2の口部8の外周面に設けられた雄ねじ80と螺合する雌ねじ52が設けられる。
カバー
図5に示すように、カバー6は、薬剤揮散器1の使用時において薬剤揮散器1の美感を向上させるために、液体収容器2の胴部7に装着される。カバー6は、特に限定されないが、合成樹脂製であり、平面視で概ね正方形状の天面部60と、天面部60の外周縁から垂下する周面部61とを含む。
周面部61は、液体収容器2の肩部11を内側に嵌め込むことが可能であり、肩部11は周面部61内に嵌合する。周面部61の内面の下端には内側に突き出る複数の係合突起62が周方向に間隔をあけて設けられる。複数の係合突起62は、液体収容器2の段差部12の凹部13に係合する。カバー6の天面部60や周面部61には、吸液芯材3により吸い上げられて揮散する薬液の薬剤成分を外部空間に放出するための複数の揮散孔63が形成される。
薬剤揮散器の使用方法
次に、上述した薬剤揮散器1の使用方法について説明する。まず、使用開始前においては、図4に示すように、液体収容器2の口部8にはキャップ5が装着されており、吸液芯材3は密封されている。そのため、使用開始時には、液体収容器2の底部9を下にキャップ5を上に向けた状態でキャップ5を液体収容器2の口部8から取り外す。これにより、吸液芯材3が露出し、液体収容器2内の薬液は吸液芯材3により吸い上げられ、薬液の薬剤成分が外部空間に連続的に揮散する。その結果、薬剤揮散器1の設置された空間を快適空間にすることができる。薬剤揮散器1の使用中は、図5に示すように、必要に応じて液体収容器2にカバー6を装着することができる。
薬剤揮散器及び液体収容器による作用・効果
上述した本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2は、底部9に複数の凹状の脚部15が設けられており、液体収容器2を例えば台や床などの上に設置した際には、複数の脚部15が接地する。そのため、複数の脚部15により薬剤揮散器1及び液体収容器2を台や床などの上に安定して自立させることができる。
加えて本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2は、底部9の水平な中央部90が底部90の外周縁92よりも下方に突き出ている。そのため、液体収容器2内の薬液の残量が減少して液面が底部9の内側面付近となった場合に、薬液は中央部90の方へと流下する。よって、液体収容器2内の薬液の残量が減少しても、薬液を中央部90上の吸液芯材3の方に集めて吸い上げることができる。
加えて本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2は、液体収容器2内の薬液が脚部15内に溜まるが、脚部15は傾斜部16が底部9の中央部90に向かって徐々に上昇している。そのため、液体収容器2を多少動かしたり傾けたりすることにより、脚部15内の薬液を容易に中央部90へと移動させることができ、脚部15内の薬液を中央部90上の吸液芯材3の方に集めて吸い上げることができる。
以上の通り、本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2によれば、台や床などの上に安定して自立させることができるとともに、液体収容器2内の薬液を可能な限り全て吸液芯材3により吸い上げることができるため、液体収容器2に収容された薬液を最後まで使い切ることができ、液残りを低減することができる。
また本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2は、底部9は、外周縁92から中央部90に向かうに連れて下方に傾斜している。そのため、液体収容器2内の薬液の残量が減少して液面が底部9の内側面付近となった場合に、薬液は中央部90の方へとスムーズに流下する。よって、本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2によれば、薬液を効率的に中央部90上の吸液芯材3の方に集めて吸い上げることができる。
また本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2は、底部9及び周壁部11の間に外側に凸をなして湾曲するアール状部12が設けられており、複数の脚部15は、アール状部12よりも底部9の中央部90側に位置する。そのため、脚部15は外部から視認し難い位置にある。よって、本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2によれば、使用時に脚部15内に溜まった薬液をユーザから見え難くすることができる。
また本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2によれば、底部9が底面視で四角形状を呈しており、四角形状の底部9のそれぞれの角に向かって対応する脚部15が底部9の中央部90から延びている。液体収容器2内の薬液の残量が減少して液面が底部9の内側面付近となった場合、薬液は、底部9及び周壁部10の境界、特に、底部9の外周縁92の角にあたる部分に残りやすい。そのため、脚部15が底部9の外周縁92の角の近傍まで延びることにより、底部9の外周縁92の角に残った薬液を複数の脚部15を介して中央部90に移動させることができる。よって、本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2によれば、液体収容器2内に残る薬液の量を減らすことができ、液体収容器2に収容された薬液を最後まで使い切ることができる。
また本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2によれば、複数の脚部15は、底部9の中央部90から外周縁92に向かう長さ方向の寸法が、長さ方向と直交する幅方向の寸法よりも長い細長形状を呈している。そのため、液体収容器2を台や床などの上に安定して自立させることができるとともに、複数の脚部15内に溜まる薬液の量を減らすことができる。よって、本実施形態の薬剤揮散器1及び液体収容器2によれば、効率的に液体収容器2内の薬液を吸液芯材3に供給して吸い上げることができる。
薬剤揮散器及び液体収容器の変形例
以上、本開示の薬剤揮散器及び液体収容器の実施形態について説明したが、本開示の薬剤揮散器及び液体収容器は上述した実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変形が可能である。
上述した実施形態では、底部9及び周壁部10の間はアール状部12が設けられていて、角部をなくして丸みが付けられているが、一変形例として、底部9及び周壁部10の間にアール状部12を設けることなく、底部9及び周壁部10の境界を尖った角部にしてもよい。
上述した実施形態では、底部9及び周壁部10は、底面視で正方形状を呈するが、一変形例として、底部9及び周壁部10の底面視形状が長方形状であってもよいし、四角形以外の多角形状であってもよく、円形状や楕円形状などであってもよい。底部9及び周壁部10の底面視形状は、特に限定されない。
上述した実施形態では、底部9の中央部90以外の部分は外周縁92から中央部90に向かうに連れて下方に傾斜する誘導部91をなしているが、底部9の中央部90以外の部分は全てが傾斜する誘導部91である必要はなく、一変形例として、底部9は外周縁92から中央部90に向かって概ね傾斜するが、例えば底部9の外周縁92において所定の幅の水平な部分があってもよいし、そこから中央部90に向かって傾斜していてもよいし、底部9の外周縁92と中央部90の間に所定の幅の水平な部分があってもよい。また、底部9の外周縁92と中央部90の間は必ずしも傾斜する部分が存在している必要はない。
上述した実施形態では、脚部15は底部9の中央部90から外周縁92近傍まで延びているが、必ずしも外周縁92近傍まで延びている必要はなく、一変形例として、脚部15は、底部9の中央部90から外周縁92までの途中位置までしか延びていなくてもよい。
上述した実施形態では、脚部15は底部9の中央部90から外周縁92の内側まで、つまり、底部9及び周壁部10の境界のアール状部12よりも中央部90側までしか延びていないが、一変形例として、脚部15は、外周縁92の外側まで、つまり、アール状部12にはみ出すように延びていてもよい。
上述した実施形態では、脚部15は横断面視で長さ方向の寸法が幅方向の寸法よりも長い細長形状を呈しているが、一変形例として、脚部15は横断面視で長さ方向の寸法が幅方向の寸法よりも短い横長形状を呈していてもよい。
1 薬剤揮散器
2 液体収容器
3 吸液芯材
9 液体収容器の底部
10 液体収容器の周壁部
12 液体収容器のアール状部
15 液体収容器の脚部
16 脚部の傾斜部
18 傾斜部の外端
21 液体収容器の液体の収容空間
90 底部の中央部
91 底部の誘導部
92 底部の外周縁

Claims (7)

  1. 周壁部及び底部を備え、前記底部上の前記周壁部に囲まれた空間が液体の収容空間をなす液体収容器であって、
    前記底部は、水平な中央部を含み、前記中央部が前記底部の外周縁よりも下方に突き出ており、
    前記底部には、前記中央部から前記外周縁に向かって延びる複数の凹状の脚部が設けられている、液体収容器。
  2. 前記脚部は、前記中央部から前記外周縁に向かうに連れて下方に傾斜する傾斜部を含み、前記傾斜部の外端が前記中央部よりも下方に位置する、請求項1に記載の液体収容器。
  3. 前記底部は、前記外周縁から前記中央部に向かうに連れて下方に傾斜している、請求項1又は2に記載の液体収容器。
  4. 前記底部及び前記周壁部の間には、外側に凸をなして湾曲するアール状部が設けられており、
    前記脚部は、前記アール状部よりも前記中央部側に位置する、請求項1から3のいずれか一項に記載の液体収容器。
  5. 前記底部は、底面視で多角形状を呈しており、
    多角形状の前記底部のそれぞれの角に向かって、それぞれの角に対応した前記脚部が前記中央部から延びている、請求項1から4のいずれか一項に記載の液体収容器。
  6. 前記脚部は、前記中央部から前記外周縁に向かう長さ方向の寸法が、前記長さ方向と直交する幅方向の寸法よりも長い細長形状を呈している、請求項1から5のいずれか一項に記載の液体収容器。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の液体収容器と、
    下端が前記液体収容器の前記底部の前記中央部に当接しかつ上端側の一部分が前記液体収容器から上方に突き出るように前記液体収容器に挿入される吸液芯材であって、前記液体収容器に収容された液状の薬剤を吸い上げる吸液芯材と、
    を備える薬剤揮散器。
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