JP4953536B2 - 薬剤揮散装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、芳香剤、消臭剤等の種々の揮散性液状薬剤を収容すると共に、この薬剤中に薬剤吸い上げ用に芯材を浸漬した薬剤揮散装置に関し、特に芯材を容器外部に引き上げることによって芯材の上部からの薬剤の揮散を可能にした薬剤揮散装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種薬剤揮散用容器としては、登録実用新案公報第3020459号にその一例が開示されている。これは、図13及び図14に示すように、薬剤収容容器102と、この容器102内に格納可能な芯材保持枠101と、この芯材保持枠101に巻設された帯状芯材100によって構成され、容器102のキャップを外して芯材保持枠101を引き上げることにより帯状芯材100を容器102の外部に露出させるようにしたもので、露出の程度によって揮散状態を調整可能にしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記登録実用新案公報第3020459号に開示されている薬剤揮散構造は、引き上げ状態の確保に帯状芯材100と容器口部103の括れた内面との面接触に頼っており、薬剤揮散経過に伴い、帯状芯材100が不揮発成分により徐々に目詰まりを起こし、吸液力が落ち帯状芯材100が膨潤による膨らみを失い、芯材保持枠101に巻設された帯状芯材100と容器102の括れた内面との面接触による保持力が弱くなり、所定の引き上げ高さで保持できなくなったり、さらには使用中にずり落ちるおそれがあった。
【0004】
また、上記薬剤揮散構造は、薬剤容器102の挿入口104への芯材保持枠101の挿入作業のときに、容器口部103の周囲部が芯材保持枠101との接触により摩滅し、止栓効果に影響を及ぼす事もあり、さらには、帯状芯材100と挿入口104との間に芯材保持枠101のサイドフレーム105が介在して帯状芯材100と挿入口104との間に隙間106があるために、使用時に薬剤容器102が倒れた場合には、液漏れを生じる懸念があった。
【0005】
そこで、本発明の目的とするところは、揮散体(芯材)をスムーズに引き上げ調整可能であるとともに、使用中に安定して所定の引き上げ高さで保持できる薬剤揮散装置を提供するところにあり、また、さらには引き上げ状態において容器が倒れても、収容薬剤がこぼれにくい薬剤揮散装置を提供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の薬剤揮散装置は、前記課題を解決するために、液状薬剤を吸い上げて揮散させる揮散体と、該揮散体の起立状態を保持する挿入口を有する薬剤容器とを備えた薬剤揮散装置であって、前記薬剤を吸液した後も起立状態を自身で保持できる前記揮散体を形成し、前記薬剤容器の前記挿入口に前記揮散体が引き上げ自在に挿入された状態で前記揮散体の外周面と前記挿入口の周囲部との接触によって前記揮散体を所定の引き上げ高さで保持するように構成したことを特徴とする。
【0007】
前記揮散体の表面に突起部を形成すると共に、該突起部を揮散体の縦方向に複数列設し、前記突起部を前記挿入口の周囲部に接触させるように構成するのが望ましい。
【0008】
また、前記揮散体を扁平状とし、該揮散体の左右両側面若しくは表裏両面の少なくともいずれか一方に前記突起部を設けるのが望ましい。
【0009】
また、前記揮散体の最大引き上げ高さのときに前記薬剤容器の底面に達する長さを有する可撓性のある吸い上げ部を前記揮散体の下部に設けるのが望ましい。
【0010】
また、前記揮散体の上部に引き上げ用の摘みを設けるのが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】
図4に示すように、薬剤揮散装置は、液状芳香消臭剤(液状薬剤)を吸い上げて揮散させる揮散体1と、揮散体1の起立状態を保持する挿入口2を有する芳香消臭剤の薬剤容器3と、揮散孔4を有する揮散用蓋体5と、閉栓用蓋体6とを備えている。
【0013】
図1に示すように、揮散体1は、繊維構造体であって、板状の厚物不織布7の両面に外皮8を貼着して構成され、芳香消臭を吸液した後も起立状態を自身で保持できるいわゆる自己支持性を有し、且つクッション性を有している。なお、繰り返し作用する荷重に対して3次元構造を保持して揮散体のヘタリを防止できるいわゆる寸法安定性を有すれば更に好ましい。
【0014】
揮散体1の前記繊維構造体の製法については、自己支持性及び寸法安定性が得られるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、層間剥離をなくすために基体パルプ繊維と熱溶着性繊維及び粉体接着剤とを均一に混合した後、基体パルプ繊維をマットフォーマーによってマット状に積層して厚物不織布7(図1に示す)を形成し、この厚物不織布7の両面に外皮8(図1に示す)を貼着した後、加熱及び加圧する方法を採用でき、この場合、外皮8はレーヨン繊維から成るスパンレース不織布にて構成され、また、厚物不織布7の目付量は例えば2000g/m前後に設定し、外皮8の目付量は例えば25g/m前後に設定される。
【0015】
図1乃至図4に示すように、揮散体1の両側面には縦方向に等間隔で突起部9が列設され、揮散体1の下部には芳香消臭剤を吸い上げるための吸い上げ部10が形成され、この吸い上げ部10は幅狭に形成されて柔軟性を付与されている。また、吸い上げ部10は揮散体1を挿入口2から最大限引き上げた高さのときに薬剤容器3の底面に達することができる長さに設定されている。
【0016】
また、揮散体1の下部の両側部から外側方に向けて抜け止め部11が突設され、抜け止め部11の下縁側には斜め上方に向けて傾斜した挿入ガイド部11aが形成されている。
【0017】
なお、突起部9、吸い上げ部10及び抜け止め部11を有する揮散体1は前記繊維構造体を打ち抜いて形成されるものである。
【0018】
図3に示すように、揮散体1の寸法は、例えば、吸い上げ部10を除く揮散体1の本体部分の幅Bを50mm及び高さHを80mm、突起部9の突出長を5mm、揮散体1の吸い上げ部10の幅B1を8mm及び高さH1を20mm、揮散体1の厚みを12mmにそれぞれ設定される。
【0019】
図1乃至図4に示すように、薬剤容器3は、合成樹脂製の容器本体12の口部13に合成樹脂製の中栓14を取り付けて形成され、この中栓14に揮散体1の挿入口2が形成され、また、図1のように挿入口2の縁部から垂下片2Aが垂設されている。
【0020】
そして、図3に示すように、揮散体1を薬剤容器3の挿入口2に挿入すれば、揮散体1の突起部9が弾性変形して挿入口2の周囲部を押圧し、揮散体1の突起部9と挿入口2の周囲部との接触によって揮散体1が所定の引き上げ高さで保持される。また、同図に示すように、弾性変形している突起部9の直ぐ上に位置する突起部9aが薬剤容器3の口部13の係止することによっても揮散体1が保持される。また、揮散体1によって挿入口2が塞がれる。
【0021】
なお、突起部9の突出長を変えて挿入口2の周囲部への突起部9の押圧力を調整することによって揮散体1の保持力を調整できる。
【0022】
芳香消臭剤の香りの強さや持続性を調整するためには、薬剤容器3の挿入口2から突出する揮散体1の表面積を変える必要があり、そのために揮散体1の引き上げ高さを調整する必要がある。この場合、揮散体1を上下に移動させることにより、図3(a)に示すように、挿入口2の周囲部から外れている突起部9が弾性変形して挿入口2の周囲部に摩擦接触すると共に挿入口2の周囲部に接触していた突起部9が挿入口2の周囲部から離脱する。このとき使用者の手に軽い衝撃が伝わるので、揮散体1の引き出し高さを調整する際には、視認のみならず手の感触によっても引き上げ高さの変更を確認でき、揮散体1の引き出し高さの調整作業が容易になる。
【0023】
また、揮散体1には抜け止め部11が形成されているので、揮散体1の引き出し高さの調整作業中に揮散体1が不用意に薬剤容器3から抜け出すのを防止できる。また、揮散体1を挿入口2に挿入する場合には、抜け止め部11の挿入ガイド部11aが挿入口2の周囲部を摺動して抜け止め部11が内側にスムーズに撓むことができるので、揮散体1の挿入作業が容易になる。他方、薬剤容器3の芳香消臭剤の詰め替える場合には、揮散体1を挿入口2から強制的に引き抜いて揮散体1を挿入口2からいったん取り外す必要があり、この場合には抜け止め部11によって揮散体1の挿入作業よりも大きな力が必要になるので揮散体1が抜けたときに薬剤容器3が大きく動くおそれがある。しかし、詰め替え時には薬剤容器3内の芳香消臭剤は少量になっているので、薬剤容器3が大きく動いたとしても残った芳香消臭剤が不用意にこぼれることがない。なお、抜け止め部11の形状は特に限定はされず、揮散体1の挿入作業が容易で不用意な引き抜けがなく、取り外すときに適度な力で引き抜ければ良い。
【0024】
なお、薬剤揮散装置の使用時には、図3(a)のように揮散用蓋体5を薬剤容器3に被せ、輸送時には、図4のように薬剤容器3の口部13を閉栓用蓋体6で閉塞する。
【0025】
図5乃至図9は突起部9の他の態様を示し、図5(a)は台形状の突起部9を、同図(b)は三角形状の突起部9をそれぞれ示している。図6は揮散体1の前後両面の突起部9を形成した態様を示し、図7は揮散体1の前後両面に形成される突起部9の他の態様を示している。図8は揮散体1の左右両側面及び前後両面に突起部9を設けた態様を示し、図9は揮散体1の左右両側面及び前後両面に形成される突起部9の他の態様を示す。なお。突起部9の位置や形状は特に限定はされず、また異なった形状の突起部9を組み合わせても良い。
【0026】
揮散体1の突起部9を設けずに揮散体1の左右両側面及び表裏両面をフラットに形成しても良い。この場合には、図3(a)のように揮散体1のフラットな外面が弾性変形することにより、揮散体1と薬剤容器3の挿入口2の周囲部との接触の他に、揮散体1の弾性変形により形成される出っ張り部1Aが薬剤容器3の口部13に係止することにより揮散体1が保持される。なお、揮散体1は上記性質を有する限りにおいては、その材質等を特に制限するものではない。例えば紙やパルプなどの天然繊維、人造繊維又はそれらの混合繊維からなる不織布若しくは編織物又は発泡ウレタンなどの合成樹脂からなるスポンジ材料等をあげることができる。
【0027】
図10乃至図12は、揮散体1の上部に引き上げ用の摘み15を設けた図を示している。図10は逆T状の摘み本体16の両側に挟持片17,18をヒンジ連結し、一方の挟持片17に設けらた突出部19を、揮散体1の上部の穿設された取付孔20及び他方の挟持片18に穿設された孔部22に挿入し、突出部19の先端外周に周設された係止突起21を孔部22の孔縁に係止して摘み15を揮散体1に着脱自在に取り付けるようになっている。図11に示す摘み15Aは、挟持片23を有する摘み本体24の横片部25の先端に他の挟持片26をヒンジ連結し、挟持片23に設けられた突出部27を揮散体1の取付孔20及び他の挟持片26に穿設された孔部28に挿入し、突起部9の先端外周に周設された係止突起29を孔部28の孔縁に係止して揮散体1に着脱自在に取り付けられるようになっている。図12の摘み15Cは、ばね性を有する板材を屈曲した形成される一方、揮散体1の上部には摘み15Cに合致する嵌合溝20Aが形成され、摘み15Cは弾性変形させた状態で揮散体1の嵌合溝20Aにはめ込んで揮散体1に取り付けられる。
【0028】
また、以上のようにして構成される薬剤揮散装置について使用感の評価、揮散体1の引き抜き強度試験及び揮散体1の揮散効率試験を行った。
【0029】
使用感の評価
使用感の評価法は、揮散体1の引き上げ高さの調整作業性の良否と、薬剤容器3への揮散体1のはめ込み作業性の良否であり、芳香剤使用経験者80名が本発明品を使用して評価を行った。
【0030】
揮散体1の引き上げ高さの調整作業性の評価結果は次の通りである。
【0031】
良い 37.1%
やや良い 40.0%
どちらともいえない 5.7%
やや悪い 17.1%
悪い 0.0%
このように、「良い」と「やや良い」を合わせた数が全体の8割近くになり、揮散体1の引き上げ高さの調整が容易であることが判明した。
【0032】
また、薬剤容器3への揮散体1のはめ込み作業性の評価結果は次の通りである。
【0033】
良い 78.1%
やや良い 15.6%
どちらともいえない 3.0%
やや悪い 3.3%
悪い 0.0%
このように、「良い」だけで全体の8割近くになり、「良い」と「やや良い」を合わせた数が全体の9割を超え、揮散体1のはめ込みが容易であることが判明した。
【0034】
揮散体の引き抜き強度試験
保持枠の帯状の芯材(揮散体)を巻いた従来品と本発明品とについて、芳香消臭剤を含浸させた揮散体1を薬剤容器3の挿入口2に挿入した状態で、揮散体を薬剤容器3の挿入口2から引き抜くのに要する力(引き抜け強度)を比較する引張試験を行った。
【0035】
この試験の趣旨は、揮散体の引き上げ高さを調整する際の揮散体の不用意な引き抜きを防止でき、しかも、詰め替えを行うためには揮散体は適度な力で引き抜けなければならないという相反する条件を満たすか否かである。
【0036】
引張強度試験機(島津製作所(株)製 AGS−500D)を用い、引張速度は200mm/minとした。本試験の結果は表1及び表2の通りである(単位:N)。
【0037】
【表1】
Figure 0004953536
【0038】
【表2】
Figure 0004953536
【0039】
表1は図13乃至図15に示す保持枠101の帯状の芯材100を巻設した従来品であり、改良の対象は、保持枠101の下端から外方に突出する係止部107である。この係止部107は、保持枠101を引き上げる際に容器102の挿入口104に引っ掛かって保持枠101の不用意な抜けを防止する。改良内容は、係止部107の突出長を2mm前後長くして保持枠101を容器102から抜くのに要する力を大きくしたことである。
【0040】
表1及び表2からも明らかなように、従来品については、改良前のものは、芯材の引き上げ高さを調整する際に芯材が容器から不用意に抜かれてしまい、改良後のものは、改良前の約5倍の引き抜け強度を示し、手技での芯材の引き抜きが困難になった。このことから、係止部の突出長さを僅かな量だけ調整しても引き抜け強度が大幅に変動し、従来品では上記の相反する条件を満たすことは困難であることが判明した。
【0041】
これに対して、本発明品1〜5の平均値が約25Nであり、揮散体1の引き上げ高さを調整する際の不用意な引き抜きを防止でき、詰め替えを行うために揮散体1を挿入口2から引き抜く際は適度の力で行えることが判明した。
【0042】
揮散体の香り立ち官能試験及び揮散効率試験
芳香消臭剤の減り具合によって初期、中期及び後期に分け、図13に示す保持枠に帯状の揮散体1を巻いた従来品と本発明品とを比較して揮散体1の香り立ち官能試験及び揮散効率試験を行った。
【0043】
薬剤容器3の挿入口2の開口面積及び揮散体1の引き上げ高さを同じに設定し、薬剤容器3の挿入口2から外部に露出した揮散体1の表面積は、比較品が55.6cm、本発明品は58.2cmであった。
【0044】
香り立ち官能試験については、香りに関する仕事に1年以上従事した者8名が評価を行った。評価結果は表3の通りである。
【0045】
【表3】
Figure 0004953536
【0046】
表3から明らかなように、香り立ちが大幅に改善されるという効果があるのがが判明した。
【0047】
また、芳香消臭剤の揮散性(単位時間当たりの香料気散量)の試験結果は表4の通りである。
【0048】
【表4】
Figure 0004953536
【0049】
表4から明らかなように、揮散性が改善されるという効果があるのが判明した。
【0050】
これは、揮散体1の突起部9によって揮散体1の表面積が大きくなった為と思われる。
【0051】
【発明の効果】
以上記述の通り、本発明にかかる薬剤揮散装置は、薬剤容器の挿入口に揮散体が引き上げ自在に挿入された状態で揮散体の外周面と挿入口の周囲部とを接触させるので、従来のように薬剤揮散経過に伴い、所定の引き上げ高さで保持できなくなったり、さらには使用中にずり落ちるおそれがなく、安定して所定の引き上げ高さを保持できかつスムーズに引き上げ調整が可能になる。
また、保持枠が不要となるので、従来のように薬剤容器の挿入口への揮散体保持枠の挿入作業のときに、容器口部の周囲部が揮散体保持枠との接触により摩滅し、止栓効果に影響を及ぼすことがなく、さらには、揮散体と挿入口との間に揮散体保持枠のサイドフレームが介在することによる隙間がないために、使用時に薬剤容器が倒れた場合、収容薬剤の液もれを生じることもない。
【0052】
また、抜け止め防止部を突設することにより、挿入口への揮散体の挿入が容易になり、使用時の不用意な引き抜きを防止でき、さらには、詰め替えを行うときには、適度な力で引き抜けができ、簡単に薬剤の詰め替えを行うことが可能である。さらには、保持枠に芯材を巻設する必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬剤揮散装置の実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の薬剤揮散装置の実施形態を示す斜視図である。
【図3】本発明の薬剤揮散装置の断面図である。
【図4】本発明の薬剤揮散装置の断面図である。
【図5】(a)(b)は本発明の揮散体の他の形態を示す正面図である。
【図6】(a)(b)(c)は本発明の揮散体の他の形態を示す正面図、平面図及び側面図である。
【図7】(a)(b)は本発明の揮散体の他の形態を示す側面図である。
【図8】(a)(b)は本発明の揮散体の他の形態を示す正面図及び平面図である。
【図9】(a)(b)(c)は本発明の揮散体の他の形態を示す側面図である。
【図10】(a)(b)(c)は本発明の揮散体の摘みを示す側面図、断面図及び斜視図である。
【図11】本発明の揮散体の摘みの他の形態を示す側面図である。
【図12】本発明の揮散体の摘みの他の形態を示す斜視図である。
【図13】従来例を示す斜視図である。
【図14】従来例を示す側面図である。
【図15】従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 揮散体
2 挿入口
3 薬剤容器
9 突起部
10 吸い上げ部
11 抜け止め部
11a 挿入ガイド部

Claims (6)

  1. 液状薬剤を吸い上げて揮散させる揮散体と、該揮散体の起立状態を保持する挿入口を有する薬剤容器とを備えた薬剤揮散装置であって、
    前記薬剤を吸液した後も起立状態を自身で保持できる前記揮散体を形成し、
    前記薬剤容器の前記挿入口に前記揮散体が引き上げ自在に挿入された状態で、前記揮散体の外周面と前記挿入口の周囲部との接触によって前記揮散体が所定の引き上げ高さで保持されるように構成され、
    前記揮散体の表面に突起部を形成すると共に、該突起部を揮散体の縦方向に複数列設し、前記突起部を前記挿入口の周囲部に接触させる構成としたことを特徴とする薬剤揮散装置。
  2. 前記揮散体を扁平状とし、該揮散体の左右両側面若しくは表裏両面の少なくともいずれか一方に前記突起部を設けたことを特徴とする請求項に記載の薬剤揮散装置。
  3. 前記揮散体の下部の両側部から外側方に向けて抜け止め部を突設し、該抜け止め部の下縁側を斜め上方に向けて傾斜させて挿入ガイド部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の薬剤揮散装置。
  4. 液状薬剤を吸い上げて揮散させる揮散体と、該揮散体の起立状態を保持する挿入口を有する薬剤容器とを備えた薬剤揮散装置であって、
    前記薬剤を吸液した後も起立状態を自身で保持できる前記揮散体を形成し、
    前記薬剤容器の前記挿入口に前記揮散体が引き上げ自在に挿入された状態で、前記揮散体の外周面と前記挿入口の周囲部との接触によって前記揮散体が所定の引き上げ高さで保持されるように構成され、
    前記揮散体の下部の両側部から外側方に向けて抜け止め部を突設し、該抜け止め部の下縁側を斜め上方に向けて傾斜させて挿入ガイド部を形成したことを特徴とする薬剤揮散装置。
  5. 前記揮散体の最大引き上げ高さのときに前記薬剤容器の底面に達する長さを有する可撓性のある吸い上げ部を前記揮散体の下部に設けたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の薬剤揮散装置。
  6. 前記揮散体の上部に引き上げ用の摘みを設けたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の薬剤揮散装置。
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