JP2607422Y2 - ウエビング巻取装置 - Google Patents

ウエビング巻取装置

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JP2607422Y2
JP2607422Y2 JP1998009452U JP945298U JP2607422Y2 JP 2607422 Y2 JP2607422 Y2 JP 2607422Y2 JP 1998009452 U JP1998009452 U JP 1998009452U JP 945298 U JP945298 U JP 945298U JP 2607422 Y2 JP2607422 Y2 JP 2607422Y2
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秀元 荒木
利昌 山本
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研二 松井
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】本考案はウエビングの急激な
引き出しで、ロック手段を作動させて巻取軸のウエビン
グ引出し方向回転を瞬時に停止させることができるウエ
ビング巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に装備されるウエビング巻取装置に
は、ウエビングの急激な引出しに応じてロック輪に回転
遅れを生じさせ、巻取軸とロック輪との相対回転により
ロック手段を作動させて巻取軸のウエビング引出方向回
転を停止させて、ウエビングの引き出しを瞬時に阻止す
るものがある(WSIRと称される)。
【0003】このタイプのウエビング巻取装置において
はロック手段の作動を解除する場合、巻取軸を若干量ウ
エビング巻取方向へ回転させることによりロック手段の
作動を解除するようになっている。
【0004】ところで、乗員がウエビングの装着を解除
する場合、巻取軸は付勢手段よりウエビング巻取方向へ
付勢されているため、乗員がウエビングを手放すとウエ
ビングが急激に巻き取られることがある。このような状
態でウエビングの巻き取りが終了すると巻取軸の回転が
急激に停止し、ウエビングを急激に引き出した場合と同
じ状態になり、ロック手段が作動する場合がある。
【0005】そこで、この不具合を解消するウエビング
巻取装置が提案されている(実開昭62−95058
号)。
【0006】図7に基づいてこのタイプのウエビング巻
取装置を説明する。
【0007】ウエビング102を巻き取る巻取軸104
の一端部104Aにはロック輪106が軸支されてい
る。このロック輪106にはフレーム108に固着され
た内歯ギヤホイル110と噛み合うことにより巻取軸1
04の回転を停止させる一対のロックプレート112が
配設されている。また、巻取軸104の一端部104A
には巻取軸104と一体となって回転するロータ114
が連結されている。このロータ114にはカム116の
ボス部116Aが嵌入されており、カム116はロータ
114との摩擦力により回転可能となっている。このカ
ム116はカバー体118に設けられたフリクシヨンス
プリング120によってロータ114との摩擦力より強
い力で挟持されている。
【0008】前記ロック輪106とロータ114との間
にはねじりコイルばね122が配設され、ねじりコイル
ばね122はロック輪106をウエビング引出方向(図
7矢印B方向)に付勢している。
【0009】また、前記ロック輪106には突起部12
4が形成され、この突起部124にはロータ114のピ
ン114Aに軸支されるポール126が当接可能とされ
ている。
【0010】上記構成のウエビング巻取装置において、
ウエビング巻取時は巻取軸104がウエビング巻取方向
(図7矢印A方向)に回転すると、ロータ114も一体
となって回転する。この場合、ロータ114の回転力を
カム116へ所定摩擦力を介して伝達しているが、カム
116はフリクシヨンスプリング120に挟持されてい
るため回転されない。
【0011】従って、ポール126の一端部126Aが
カム116の切欠面116Bと当接してポール126は
ピン114Aを中心として矢印F方向に回転される。こ
れによりポール126がロック輪106の突起部124
と係合しロック輪106と巻取軸104との相対回転を
阻止する。
【0012】この結果、ウエビング全巻取時においては
巻取軸104はロックプレート112によりロックされ
ないため、ウエビング102を容易に引き出すことがで
きる。
【0013】ところで、ウエビング装着時において乗員
の姿勢変化に対応して引き出されたウエビング102が
巻き取られる場合においても前述の作用と同様にロック
輪106と巻取軸104とは相対回転阻止状態とされ
る。
【0014】従って、この時に車両が急減速状態になる
と巻取軸104とロック輪106とは相対回転可能状態
となっていないため、乗員の急激な移動によって巻取軸
104とロック輪106とが相対回転可能状態となるま
での間ウエビング102は引き出されるので、巻取軸1
04の引出しを停止する迄の時間が長くなる。このウエ
ビング102の引出し停止迄の時間を短くするにはカム
116やポール126の寸法精度を向上させる必要があ
り、コストアツプの原因となる。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】本考案は上記事実を考
慮し、ウエビングの全巻取状態からウエビングを容易に
引き出せ、しかも通常のウエビング装着状態では車両急
減速時に瞬時にウエビングの引き出しを阻止するウエビ
ング巻取装置を提供することが目的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る考案のウ
エビング巻取装置は、乗員に装着されるウエビングと、
前記ウエビングを巻き取る巻取軸と、前記ウエビングの
急激な引出しによって前記巻取軸に対し回転遅れが生じ
ると共に、車両急減速時に加速度センサが係合するラチ
ェット歯が外周に形成されたロック輪と、前記ロック輪
の回転遅れにより前記巻取軸の回転をロックするロック
手段と、前記ロック輪と同軸的に設けられ、周方向に沿
って回転移動することで、前記ロック輪の側面に係合し
て前記巻取軸に対するロック輪の回転遅れを阻止する阻
止位置または前記ロック輪の側面から離間して前記回転
遅れを許容する解除位置となるカムと、前記巻取軸と一
体回転し、渦巻き状の渦巻溝が形成されたスパイラルプ
レートと、前記スパイラルプレートの渦巻溝内に移動可
能に挿入され、ウエビングの巻取量が全巻き付近に達し
た際に前記カムを押圧して前記解除位置から阻止位置へ
移動させる案内ピンと、を備えている。
【0017】請求項1記載のウエビング巻取装置では、
ウエビングの巻取量が全巻き付近においては、カムを介
してロック輪と巻取軸とは連結されるため、ロック輪と
巻取軸とは相対回転しない。これによりロック輪は巻取
軸に対して回転遅れが阻止される。この結果、ウエビン
グを容易に引き出すことができる。
【0018】ウエビング巻取量が所定以下の場合には、
カムはロック輪と巻取軸を非連結状態とする。このた
め、ウエビング装着時に車両が著しい急減速状態に陥る
とロック輪が巻取軸に対し回転遅れして、巻取軸はロッ
ク手段により回転が阻止されて、瞬時にウエビングの引
き出しが停止される。
【0019】
【考案の実施の形態】図1乃至図6には本考案に係るウ
エビング巻取装置の実施の形態が示されている。
【0020】図1に示す如く、フレーム10には基部の
両側部から一対の脚部12、14が互い平行に延びてい
る。これらの脚部12、14には巻取軸20が軸支され
ており、この巻取軸20には乗員に装着されるウエビン
グ23の一端部が係止されている。
【0021】巻取軸20の長手方向一端部は脚部12の
外側へ突出し、この突出部にはぜんまいばね27の内端
部が係止されている。ぜんまいばね27の外端部は、脚
部12に固着されてぜんまいばね27を収容するばねカ
バー29へ係止されており、これにより巻取軸20はぜ
んまいばね27の付勢力でウエビング巻取方向(図1矢
印A方向)へ付勢回転されてウエビング23を層状に巻
き取るようになっている。
【0022】巻取軸20の他端部は脚部14の外側へ突
出し、この突出部には二股部20Aが形成されている。
二股部20Aの回りには図2及び図3にも示される如く
ロック手段の一部を構成する一対のロックプレート2
4、25が配置されている。これらのロックプレート2
4、25はそれぞれ中央部に略U字形の切欠凹部26が
形成された略C字状とされており、この切欠凹部26内
へ二股部20Aが位置している。この切欠凹部26は図
2に示される如く、幅寸法(図2上下方向長さ)が二股
部20Aの幅寸法(図2上下方向長さ)より若干大きく
形成されており、ロックプレート24、25が巻取軸2
0に対して所定角度だけ相対回転可能となっている。
【0023】これらのロックプレート24、25の一端
部にはそれぞれ爪部28、30が形成されており、脚部
14へ固着されてロックプレート24、25と共にロッ
ク手段を構成する内歯ギヤホイル32の内歯と対向して
いる。
【0024】さらに、ロックプレート24、25にはそ
れぞれ一対のピン34、36が突設されており、ロック
輪38へ形成された長孔40内へ挿入されている。この
ロック輪38は巻取軸20の軸心部から突出される小径
軸部20Bへ軸支されて巻取軸20と相対回転可能とな
っている。
【0025】また、前記小径軸部20Bの先端部にはカ
ム52が軸支されている。ロック輪38とカム52との
間にはねじりコイルばね44が配設されている。このね
じりコイルばね44のコイル部はロック輪38のボス部
38Aに外嵌され、一端部はロック輪38に他端部はカ
ム52にそれぞれ係止されている。これによりロック輪
38はねじりコイルばね44の付勢力によりウエビング
引出方向(矢印B方向)に付勢回転されている。
【0026】従って、ロック輪38はねじりコイルばね
44の付勢力で図2に示すようにロックプレート24、
25のピン34、36を長孔40の一端部へ収容して爪
部28、30を内歯ギヤホイル32と離間させている。
【0027】図1に示すように前記カム52の円板部5
2Aの軸心部には貫通孔52Bが形成されて前記小径軸
部20Bの先端部が挿入されている。前記円板部52A
には半径方向に向かって係合突起部52Cが突設されて
いる。この係合突起部52Cは前記ロック輪38の凹部
38Bの内周壁に形成された凸部62Aと凸部62Bと
の間に位置するように配設されている。また、前記カム
52の円板部52Aには略C字状の円弧溝53が形成さ
れている。
【0028】前記カム52のロックプレート24、25
と反対側方向には円板状のスパイラルプレート70が巻
取軸20へ固定され巻取軸20と共に回転するようにな
っている。このスパイラルプレート70と前記ロック輪
38との間には付勢手段としてのリターンばね74が配
設され、カム52をウエビング巻取方向(矢印A方向)
に付勢している。
【0029】従って、図4に示される如く、カム52は
ロック輪38をウエビング巻取方向へ付勢回転してい
る。この場合ロック輪38の回転は図2に示される如
く、ロックプレート24、24が二股部20Aに当たる
までとなっている。従って、この状態ではロック輪38
は巻取軸20のウエビング引出方向回転に対して回転遅
れを生ずると、図3に示される如く、ロックプレート2
4、25を内歯ギヤホイル32へ噛み合わせるようにな
っている。
【0030】前記スパイラルプレート70の中央部には
軸方向に向かってボス部71A、71Bが突設されてい
る。ボス部71Bはセンサカバー54の内側に設けられ
たボス受け孔56に挿入されて回転可能に支持されてい
る。また、ボス部71Aの先端部は前記巻取軸20の小
径軸部20Bに嵌入されて巻取軸20と連結されてい
る。このためスパイラルプレート70は巻取軸20と一
体となって回転されるようになっている。スパイラルプ
レート70には前記ボス部71A、71Bを中心とする
ように渦巻き状の渦巻溝72が形成されている。
【0031】図4に示す如く、スパイラルプレート70
は係合突起部52Cが凸部62Aへ当っている状態のカ
ム52に対し、渦巻溝72の一端部72A近傍が前記カ
ム52に形成された円弧溝53と多少ずれて対応するよ
うに配置されている。しかし、この渦巻溝72は図6に
示される如く係合突起部52Cが凸部62Bへ当たると
円弧溝53と一致するようになっている。
【0032】図1に示すように前記渦巻溝72及び円弧
溝53には長尺状の長尺レバー76の一端部に突設され
た案内ピン78が挿入されるようになっている。この案
内ピン78の直径は渦巻溝72及び円弧溝53の溝幅よ
りも僅かに小径とされている。長尺レバー76の他端部
には円孔80が形成されており、この円孔80にはセン
サカバー54の内側に突設された支持ピン82が挿入さ
れている。この結果、長尺レバー76は前記支持ピン8
2を中心として揺動可能とされている。
【0033】従って、前記スパイラルプレート70のウ
エビング巻取方向回転により前記長尺レバー76の案内
ピン78は渦巻溝72の一端部72Aの近傍に進むと長
尺レバー76は図4時計回り方向に揺動する。そして、
ウエビング23が全巻状態近くまで巻取軸20に巻き取
られると、前記案内ピン78が渦巻溝72の一端部72
A近傍に案内される。このため、図5及び図6に示すよ
うにカム52の円弧溝53の内周面に当接してカム52
の係合突起部52Cを時計回り方向に移動させる。そし
て、係合突起部52Cが凸部62Bと当接することによ
り、ロック輪38と巻取軸20とは相対回転しなくな
る。
【0034】一方、前記スパイラルプレート70のウエ
ビング引出方向回転により、渦巻溝72の一端部72A
の近傍に位置していた前記長尺レバー76の案内ピン7
8は渦巻溝72の中間部方向に位置する。このため、カ
ム52はリターンばね74に付勢されて、カム52の係
合突起部52Cはロック輪38の凸部62Bと離間し
て、凸部62Aと当接して停止する。この結果、ロック
輪38と巻取軸20とは相対回転可能となる。
【0035】次に実施の形態の作用を説明する。
【0036】上記のように構成される本実施の形態のウ
エビング巻取装置では、フレーム10がボルトを介して
車体に取り付けられる。この巻取装置がウエビング連続
式とされた3点式シートベルト装置に用いられる場合に
は、巻取軸20から引き出されたウエビング23は端部
がアンカ部材を介して車体へ係止され、中間部が車体に
係止されたスリツプジヨイントで折り返され、さらに前
記アンカ部材とスリツプジヨイントとの中間部にタング
プレートが長手方向へ摺動可能に取り付けられる。そし
て、シートに着座した乗員がウエビング23を巻取軸2
0から引き出して前記タングプレートを車体へ取り付け
られたバツクル装置に係合させることで、乗員はウエビ
ング装着状態となる。
【0037】乗員が降車する場合には、まずタングプレ
ートとバツクル装置との係合を解除する。これにより、
ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻
取方向に回転して、ウエビング23は巻取軸20に巻き
取られる。この時巻取軸20と一体にスパイラルプレー
ト70がウエビング巻取方向に回転する。このため、長
尺レバー76の案内ピン78は渦巻溝72に案内されて
渦巻溝72の中間部から一端部72A近傍に位置され
る。そして、ウエビング23が全巻状態近くになると前
記案内ピン78はカム52の円弧溝53の内周面にも当
接する。これにより、カム52は案内ピン78に押圧さ
れて、カム52はリターンばね74の付勢力に抗して時
計回り方向に回転する。この結果、カム52の係合突起
部52Cがロック輪38の凸部62Bに当接する。
【0038】従って、ロック輪38と巻取軸20とは相
対回転できず、ロック輪38は巻取軸20に対し回転遅
れを生じさせない。この結果、ロックプレート24、2
5は内歯ギヤホイル32と噛み合わないため、ウエビン
グ23を装着する場合にウエビング23を引張るだけで
ウエビング23を容易に引き出すことができる。
【0039】乗員がウエビング23を装着するため、ウ
エビング23を引張ると巻取軸20及びスパイラルプレ
ート70はウエビング引出方向に回転する。このため長
尺レバー76の案内ピン78が渦巻溝72の一端部72
A近傍及び円弧溝53から渦巻溝72の中間部方向へ移
動するとカム52はリターンばね74の付勢力により反
時計回り方向に回転する。これにより、カム52の係合
突起部52Cはロック輪38の凸部62Aと当接する。
従って、ロック輪38と巻取軸20とは相対回転可能と
なる。
【0040】このようにして引き出されたウエビング2
3を装着している場合であって、乗員の姿勢変化に応じ
てウエビング23が巻き取られている時に車両が著しい
急減速状態に陥ると、ロック輪38の慣性力に起因して
ロック輪38と巻取軸20との間に相対回転(回転遅
れ)が生じる。
【0041】この相対回転により巻取軸20と共に回転
するロックプレート24、25は図3に示されるように
ピン34、36がロック輪38の長孔40によって案内
されて、爪部28、30は内歯ギヤホイル32と噛み合
い巻取軸20のウエビング引出方向回転が阻止される。
【0042】この結果、乗員はウエビング23により確
実に拘束される。しかも、乗員のウエビング装着時にお
いて既にロック輪38と巻取軸20とは相対回転可能状
態となっているため、ウエビング23の引き出しを瞬時
に阻止できる。
【0043】なお、上記実施の形態に車両の急減速を感
知する加速度センサを設け加速度センサの作動により図
示しないポールがロック輪38のラチエツト歯に係止し
てロック輪38を巻取軸20に対して回転遅れが生じる
ようにする機構を併設してもよいことは勿論である。
【0044】以下に前記実施の形態に関連する参考例を
説明する。 [第1参考例] 図8乃至図10には第1参考例に係るウエビング巻取装
置が示されている。なお、前記実施の形態と同一の構成
は同一の符号を用いてその説明を省略する。
【0045】図8に示す如く、巻取軸20の小径軸部2
0Bに軸支されるロツク輪238の外周面にはラチエツ
ト歯238Aが形成されている。さらにこのラチエツト
歯238Aと同軸的で脚部14と反対側方向には平歯車
238Bが形成されている。このロツク輪238の脚部
14と反対側方向には平歯車で形成されたストツパプレ
ート241が配設されている。前記ストツパプレート2
41の軸心部にはキー溝が形成された円孔241Aが形
成され前記小径軸部20Bが挿入されて、ストツパプレ
ート241は巻取軸20と一体回転するようになってい
る。
【0046】ロツク輪238とストツパプレート241
との間にはねじりコイルばね243が配設されている。
このねじりコイルばね243のコイル部は前記ロツク輪
238のボス部238Cに外嵌され、一端部はロツク輪
238に他端部はストツパプレート241にそれぞれ係
止されている。これによりロツク輪238はねじりコイ
ルばね243の付勢力によりウエビング引出方向(矢印
B方向)に付勢回転されている。
【0047】従って、ロツク輪238はねじりコイルば
ね43の付勢力でロツクプレート24、25のピン3
4、36をロツク輪238の長孔40の一端部へ収容し
て爪部28、30を内歯ギヤホイル32と離間させてい
る。
【0048】このストツパプレート241の外周面に形
成される平歯車241Bのピツチは前記ロツク輪238
に形成された平歯車238Bと同一ピツチに設定されて
いる。また、ストツパプレート241のピツチ円直径は
ロツク輪238の平歯車238Bのピツチ円直径と同一
に設定されている。
【0049】前記ストツパプレート241の脚部14と
反対側方向にはカムプレート242が巻取軸20の小径
軸部20Bと同軸上に配設されている。このカムプレー
ト242の外周面には周方向に沿って一定長さを有する
突起片244が半径方向に向かって突設されている。こ
のカムプレート242の脚部14と反対側の面には凹部
246が形成されている。この凹部246の内周面には
内歯246Aが形成されている。このカムプレート24
2の軸心部には貫通孔248が形成され、ピニオン25
0のボス部250Aが挿入されている。このボス部25
0Aは前記巻取軸20の小径軸部20Bに連結されてい
る。
【0050】前記カムプレート242の脚板14と反対
側にはカムプレート242等を覆うセンサカバー243
が脚板14の外側に固着されるようになっている。この
センサカバー243の内側にはピン252が突設されて
おり、平歯車254を軸支している。この平歯車254
は前記ピニオン250と内歯246Aとにそれぞれ噛み
合っている。このため、カムプレート242は巻取軸2
0と反対方向に回転されると共に巻取軸20の回転が減
速して伝達されるようになっている。
【0051】従って、ウエビング装着状態時のようにウ
エビング23が大量に引き出されている状態から巻取軸
20がウエビング巻取方向に回転してウエビング23が
全巻取状態となる迄に突起片244は図10に示す位置
から時計回り方向に図9に示す位置迄移動するにすぎな
い。
【0052】図8に示す如く、前記フレーム10の脚部
14には支持ピン256が突設されている。この支持ピ
ン256には係止手段としてのアーム体260が軸支さ
れている。このアーム体260は略く字形状に形成され
ており、く字形状の一方の突出部260Aの先端部には
一対のブラケツト部260Bが一定間隔を置いて形成さ
れている。このブラケツト部260B間にはストツパギ
ヤ262が軸支されている。このストツパギヤ262は
前記ロツク輪238の平歯車238B及びストツパプレ
ート241に同時に噛み合い可能になっている。
【0053】前記ストツパギヤ262が前記ロツク輪2
38の平歯車238B及びストツパプレート241の平
歯車241Bと噛み合うとロツク輪238とストツパプ
レート241とが連結されるのでロツク輪238は巻取
軸20に対して回転遅れが生じない。また、これと反対
にストツパギヤ262が前記平歯車238B及び平歯車
241Bと噛み合わないとロツク輪238とストツパプ
レート241とは一体回転せずロツク輪238は巻取軸
20に対して回転遅れを生じることができる。
【0054】前記アーム体260のく字状の他方の突出
部260Cは反脚板14方向に延設されており、前記カ
ムプレート242の突起片244の当接部とされてい
る。この突出部260Cの先端部は略半円形状に形成さ
れており突起片244が当接押圧するとアーム体260
を図9及び図10反時計回り方向(図9、図10矢印D
方向)に揺動させるようになっている。
【0055】図8に示す如く、前記脚部14とアーム体
260の間にはねじりコイルばね264が前記支持ピン
256に外嵌されて配設されている。このねじりコイル
ばね264の一端部は脚部14に、他端部はアーム体2
60にそれぞれ係止されてアーム体260をストツパギ
ヤ262が平歯車238B、ストツパプレート241か
ら離間する方向(図8矢印C方向)に付勢している。
【0056】次に第1参考例の作用を説明する。
【0057】乗員が降車する場合には、まずタングプレ
ートとバツクル装置との係合を解除する。これにより、
ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻
取方向(図8矢印A方向)に回転して、ウエビング23
は巻取軸20に巻き取られる。この巻取軸20のウエビ
ング巻取方向の回転と共にストツパプレート241及び
ピニオン250もウエビング巻取方向(図8矢印A方
向)に回転する。ピニオン250の回転により平歯車2
54を介してカムプレート242は低速でウエビング引
出方向(図8矢印B方向)に回転する。そして、ウエビ
ング23が全巻取状態近くになると、カムプレート24
2の突起片244がアーム体260の他方の突出部26
0Cに当接する。このため、アーム体260はリターン
ばね264の付勢力に抗して図9反時計回り方向(図9
矢印D方向)に揺動される。これによりストツパギヤ2
62がロツク輪238の平歯車238B及びストツパプ
レート241の平歯車241Bと噛み合う。
【0058】従って、ロツク輪238は巻取軸20に対
して回転遅れすることはないため、巻取軸20とロツク
輪238とは相対回転しない。この結果、ロツクプレー
ト24、25は内歯ギヤホイル32と噛み合わない。従
って、ウエビング23の全巻取状態からウエビング23
を装着する場合にウエビング23を引張るだけでウエビ
ング23を容易に引き出すことができる。
【0059】乗員がウエビング23を装着するため、ウ
エビング23を引き出すと巻取軸20及びピニオン25
0はウエビング引出方向(図8矢印B方向)に回転す
る。このため、平歯車254を介してカムプレート24
2もウエビング巻取方向(図9の反時計回り方向)に回
転することにより、カムプレート242の突起片244
とアーム体260の他方の突出部260Cとが離間す
る。このため、アーム体260はリターンばね264の
付勢力により図10時計回り方向(図10矢印C方向)
に付勢される。この結果、前記ストツパギヤ262、ロ
ツク輪238の平歯歯238B及びストツパプレート2
41の平歯歯241Bとの噛み合いが解除される。従っ
て、ロツク輪238と巻取軸20とは相対回転可能とな
る。
【0060】なお、他の作用は前記実施の形態と同一で
あるので説明を省略する。 [第2参考例] 図11乃至図13には第2参考例に係るウエビング巻取
装置が示されている。なお、前記実施の形態と同一の構
成については同一の符号を用いてその説明を省略する。
【0061】図11にはウエビング巻取装置が分解斜視
図で示されている。巻取軸20の小径軸部20Bの先端
部にはアダプタ384が固着されている。即ち、このア
ダプタ384の大径部384Aは前記小径軸部20Bに
外嵌されて固着されている。
【0062】また、アダプタ384の小径部384Bは
円板形状のロータ386の軸心部に形成された図示しな
い固定手段により固定されている。これにより、ロータ
386はアダプタ384を介して巻取軸20と固着さ
れ、巻取軸20と一体回転するようになっている。
【0063】前記ロツク輪338の凹部338Bの内周
面にはブロツク形状の一対の突起部388、388が一
定間隔を配して一体形成されている。また、ロータ38
6の脚板14と反対側の面にもブロツク形状の一対のガ
イド390、390が前記突起部388、388間と同
寸法の間隔を配して固着されている。
【0064】図12及び図13に示すように、前記ロー
タ386の直径寸法は前記ロツク輪338の凹部338
Bの直径寸法より小さく形成されており、これによりロ
ータ386は前記凹部338Bに収容されるようになっ
ている。また、ロータ386を凹部338Bに収容した
場合に前記突起部388、388とガイド390、39
0とは互いに対向可能となっている。
【0065】図11に示すように前記ロータ386とセ
ンサカバー354との間には矩形状のカム394が配設
されている。このカム394は前記ロータ386のガイ
ド390、390間及び前記ロツク輪338の突起部3
88、388間を移動可能とされている。このカム39
4の脚板14と反対方向側の面には案内ピン396が突
設されている。この案内ピン396は前記センサカバー
354の内側に刻設された渦巻溝392に挿入されてい
る。
【0066】図12及び図13に示すように前記案内ピ
ン396は渦巻溝392の長手方向一端部392A近傍
から他端部392B近傍まで移動されるようになってい
る。
【0067】他の構成は前記実施の形態と同一である。
【0068】次に第2参考例の作用を説明する。
【0069】乗員が降車する場合には、まずタングプレ
ートとバツクル装置との係合を解除する。これにより、
ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻
取方向に回転して、ウエビング23は巻取軸20に巻き
取られる。この時ロータ86は巻取軸20と一体にウエ
ビング巻取方向(図12矢印A方向)に回転する。この
ため、カム394の案内ピン396は渦巻溝392に案
内されて渦巻溝392の一端部392A近傍から図13
に示す他端部392B方向に案内される。従って、カム
394はロータ386のガイド390、390間を案内
されてロータ386の外周方向へ直進移動する。
【0070】この結果、図13に示すように、ウエビン
グ23が全巻状態近くになると前記突起部396は渦巻
溝392の他端部392B近傍に位置され、カム394
の一端部は突起部388、388間に進入する。しかも
カム394は直進移動して突起部388、388間に進
入するため、カム394が突起部388、388に当接
するようなことはなく、確実に突起部388、388間
に進入することができる。
【0071】従って、ロツク輪338とロータ386と
はカム394を介して連結されるためロツク輪338と
巻取軸20とは相対回転できず、ロツク輪338は巻取
軸20に対し回転遅れを生じさせない。この結果、ロツ
クプレート24、25は内歯ギヤホイル32と噛み合わ
ないため、ウエビング23を装着する場合にウエビング
23を引張るだけでウエビング23を容易に引き出すこ
とができる。
【0072】乗員がウエビング23を装着するため、ウ
エビング23を引き出すと巻取軸20及びロータ386
はウエビング引出方向(図13矢印B方向)に回転す
る。このためカム394の案内ピン396は渦巻溝39
2に案内されて渦巻溝392の一端部392A方向に移
動する。これにより、カム394の一端部は前記ガイド
388、388間から退出する。従って、ロツク輪33
8とロータ386との連結は解除されるためロツク輪3
38と巻取軸20とは相対回転可能となる。
【0073】なお、この実施例ではセンサカバー354
に渦巻溝392を形成してカム394の案内ピン396
を案内するようにしたが、渦巻溝392の代わりにセン
サカバー354に渦巻状のリブを突設形成して前記案内
ピン396を案内するようにしてもよい。
【0074】他の作用は前記実施の形態と同一であるの
で省略する。
【0075】本第2参考例では、前記実施の形態におい
て用いられているリターンばね74(図1参照)やスパ
イラルプレート70(図1参照)が不要となるため部品
点数を少なくできるという効果を有する。 [第3参考例] 図14及び図15には第3参考例に係るウエビング巻取
装置が示されている。なお、前記実施の形態と同一の構
成については同一の符号を用いてその説明を省略する。
【0076】図14に示す如く、巻取軸20の小径軸部
20Bに軸支されるロツク輪438の脚部14と反対側
方向には円板状のロータ440が配設されている。
【0077】図15に示す如く、前記ロータ440の軸
心部にはボス部442が突設されている。このボス部4
42には突起部442Aが形成されており、この突起部
442Aは巻取軸20の小径軸部20Bに嵌入されてい
る。これによりロータ440は巻取軸20と連結され巻
取軸20と一体回転されるようになっている。
【0078】図14に示す如く、ロータ440の軸心部
には、脚部14と反対方向に向かって長尺状の雄ねじ4
44が突設されている。この雄ねじ444には前記ロー
タ440と略同一直径で円板状のスクリユープレート4
46が軸支されている。このスクリユープレート446
の軸心部にはねじ孔448が形成されて、前記雄ねじ4
44が螺入されている。
【0079】前記スクリユープレート446の外周部に
は矩形状の切欠部446Aが形成されている。この切欠
部446Aにはセンサカバー454の内部に固定された
矩形板状のリブ456が入り込むことによりスクリユー
プレート446は回転を阻止される。
【0080】前記ロータ440には雄ねじ444を挟ん
で一対の貫通孔450が軸方向に形成されている。この
貫通孔450にはロツクピン460がそれぞれ挿入され
ている。このロツクピン460の軸部460Aには圧縮
コイルばね462が巻装されている。
【0081】図15に示す如く、圧縮コイルばね462
の一端部はロータ440に、他端部はロツクピン460
の頭部460Bにそれぞれ当接してロツクピン460を
反脚部方向(図15右方向)へ付勢している。
【0082】また、前記ロツクピン460の先端部は前
記ロツク輪438に一対形成されたピン挿入孔439に
挿入されるようになっている。従って、ロツクピン46
0がロツク輪438のピン挿入孔439に挿入すること
により、ロータ440とロツク輪438とが連結され
て、ロータ440とロツク輪438とは一体回転され
る。
【0083】次に第3参考例の作用を説明する。
【0084】乗員が降車する場合には、まずタングプレ
ートとバツクル装置との係合を解除する。これにより、
ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻
取方向(図14矢印A方向)に回転して、ウエビング2
3は巻取軸20に巻き取られる。この巻取軸20のウエ
ビング巻取方向の回転と共にロータ440もウエビング
巻取方向(図14矢印A方向)に回転する。
【0085】前記ロータ440の前記回転によりスクリ
ユープレート446はリブ456に案内されて脚部14
方向に向かって直線移動する。これによりロツクピン4
60はスクリユープレート446に押圧されるため、圧
縮コイルばね462の付勢力に抗して脚部14方向に移
動してロツク輪438に形成されているピン挿入孔43
9に挿入する。この結果、ロツク輪438はロツクピン
460を介してロータ440と連結されるため、前記巻
取軸20とロツク輪438とは一体回転する。
【0086】従って、ロツク輪438は巻取軸20に対
して回転遅れすることはないため、巻取軸20とロツク
輪438とは相対回転しない。この結果、ロツクプレー
ト24、25は内歯ギヤホイル32と噛み合わない。従
って、ウエビング23の全巻取状態からウエビング23
を装着する場合にウエビング23を引張るだけでウエビ
ング23を容易に引き出すことができる。
【0087】乗員がウエビング23を装着するため、ウ
エビング23を引き出すと巻取軸20及びロータ340
はウエビング引出方向(図14矢印B方向)に回転す
る。このため、スクリユープレート446はリブ456
に案内されて脚部14と反対方向に向かって直線移動す
るので、スクリユープレート446のロツクピン460
に対する押圧は解除される。これにより、ロツクピン4
60は圧縮コイルばね462の付勢力によりロツク輪4
38のピン挿入孔439から抜け出る。
【0088】従って、ロツク輪438と巻取軸20とは
相対回転可能となる。
【0089】なお、この参考例でロツク輪438のピン
挿入孔439にロツクピン460が挿入するためには、
前記巻取軸20のウエビング巻取方向回転数としては、
例えば子供(6才児程度)がウエビング23を装着する
ことが不可能になる長さまでウエビング23が巻き取ら
れた回転数に設定することが考えられる。
【0090】他の作用は前記実施の形態と同様であるの
で説明を省略する。 [第4参考例] 図16乃至図18には第4参考例に係るウエビング巻取
装置が示されている。なお、前記実施の形態と同一の構
成については同一の符号を用いてその説明を省略する。
【0091】図16に示す如く、巻取軸20の小径軸部
20Bに軸支されたロツク輪638の脚部14と反対方
向には円形状のロータ640が配設されている。このロ
ータ640の脚部14と反対側の面には凹部640Aが
形成されている。このロータ640の軸心部には貫通孔
640Bが形成されており、この貫通孔640Bには前
記巻取軸20の小径軸部20Bが嵌入されて、ロータ6
40は巻取軸20と一体回転するようになっている。
【0092】また、ロータ640の脚部14と反対方向
には円板状のカム642が配設されて前記小径軸部20
Bに軸支されている。このカム642の脚部14と反対
側の面には凹部642Aが形成されており、この凹部6
42Aの内周面には内歯642Bが形成されている。カ
ム642の脚部14側には突起部644が突設されてい
る。
【0093】この突起部644はカム642の周方向に
沿って一定長さ形成されている。この突起部644の周
方向一端部には傾斜部644Aが形成されている。
【0094】前記カム642の凹部642Aには平歯車
646が配設されている。この平歯車646の軸部64
6Aは前記カム642の軸心部に形成された貫通孔64
2Cを貫通して前記小径軸部20Bと固着されている。
これにより平歯車646も巻取軸20と連結されて一体
回転されるようになっている。
【0095】図17にも示す如く、前記平歯車646と
カム642の内歯642Bとの間には遊星歯車650が
配設されている。この遊星歯車650はセンサカバー6
52の内部に突設されたピン654(図16参照)に軸
支されている。
【0096】前記ロータ640とカム642との間には
円柱形状のロツクピン658が配設されている。このロ
ツクピン658には圧縮コイルばね660が巻装されて
いる。
【0097】図18に示すように、この圧縮コイルばね
660の一端部は前記ロータ640に、他端部はロツク
ピン658に形成された鍔部658Aに当接されてい
る。この結果、ロツクピン658は圧縮コイルばね66
0によって脚部14と反対方向(図18右方向)に付勢
されている。
【0098】また、ロツクピン658はロータ640に
形成された貫通孔640Cに挿入されて前記ロツク輪6
38に形成されたピン挿入孔638Dに挿入可能とされ
ている。
【0099】次に第4参考例の作用を説明する。
【0100】乗員が降車する場合には、まずタングプレ
ートとバツクル装置との係合を解除する。これにより、
ぜんまいばね27の付勢力で巻取軸20はウエビング巻
取方向(図17矢印A方向)に回転して、ウエビング2
3は巻取軸20に巻き取られる。この巻取軸20のウエ
ビング巻取方向の回転と共に平歯車646もウエビング
巻取方向(図17矢印A方向)に回転する。
【0101】平歯車646の前記回転により平歯車64
6と噛合している遊星歯車650は、図17の時計回り
方向(図17矢印K方向)に回転して平歯車646の回
転力をカム642へ伝達し、これにより、カム642が
図17時計回り方向へ回転する。
【0102】このため、前記突起644の傾斜部644
Aがロツクピン658の他端部に当接する。この結果、
ロツクピン658は圧縮コイルばね660の付勢力に抗
してロツク輪638方向に移動してロツクピン658は
前記ロツク輪638のピン挿入孔638Dに挿入する。
これにより、ロツク輪638はロツクピン658を介し
てロータ640と連結されるため、巻取軸20とロツク
輪638は一体回転する。
【0103】従って、ロツク輪638は巻取軸20に対
して回転遅れすることはないため、巻取軸20とロツク
輪638とは相対回転しない。この結果、ロツクプレー
ト24、25は内歯ギヤホイル32と噛み合わない。従
って、ウエビング23の全巻取状態からウエビング23
を装着する場合にウエビング23を引張るだけでウエビ
ング23を容易に引き出すことができる。
【0104】乗員がウエビング23を装着するため、ウ
エビング23を引き出すと巻取軸20及び平歯車646
はウエビング引出方向(図17矢印B方向)に回転す
る。このため、遊星歯車650は図17反時計回り方向
(図17矢印J方向)に回転して平歯車646の回転力
をカム642へ伝達し、これにより、カム642は図1
7反時計回り方向に回転する。
【0105】従って、ロツクピン658からカム642
の突起644の傾斜部644Aは離間するため、ロツク
ピン658は圧縮コイルばね660の付勢力によりロツ
ク輪638のピン挿入孔638Dから抜け出る。
【0106】この結果、ロツク輪638と巻取軸20と
は相対回転可能となる。
【0107】他の作用は前記実施の形態と同様であるの
で説明を省略する。
【0108】なお、上記各参考例に車両の急減速を感知
する加速度センサを設け加速度センサの作動により図示
しないポールがロツク輪のラチエツト歯に係止してロツ
ク輪を巻取軸に対して回転遅れが生じるようにする機構
を併設してもよいことは勿論である。
【0109】
【考案の効果】以上説明した如く本考案では、ウエビン
グの全巻取時付近にのみロック輪の巻取軸に対する回転
遅れを阻止するようにしたので、ウエビングの全巻取時
から容易にウエビングを引き出せ、車両通常走行中のウ
エビング巻取時に車両が急減速した場合に瞬時にウエビ
ングの引き出しを阻止できるという優れた効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の構成を示す分解斜視図である。
【図2】本考案の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の構成を示し、ロックプレートと内歯ギヤホイルとが噛
み合っていない状態の図1II−II線矢視図である。
【図3】本考案の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の構成を示し、ロックプレートと内歯ギヤホイルとが噛
み合っている状態の図1II−II線矢視図である。
【図4】本考案の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の構成を示し、カム、スパイラルプレート及び長尺レバ
ーの作動状態を説明する正面図である。
【図5】本考案の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の構成を示し、カム、スパイラルプレート及び長尺レバ
ーの作動状態を説明する正面図である。
【図6】本考案の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の構成を示し、カム、スパイラルプレート及び長尺レバ
ーの作動状態を説明する正面図である。
【図7】従来のウエビング巻取装置を示す分解斜視図で
ある。
【図8】第1参考例に係るウエビング巻取装置の構成を
示す分解斜視図である。
【図9】第1参考例に係るウエビング巻取装置の構成を
示し、カムとアーム体との作動説明図である。
【図10】第1参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示し、カムとアーム体との作動説明図である。
【図11】第2参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示す分解斜視図である。
【図12】第2参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示し、カムとロック輪の突起部との作動説明図であ
る。
【図13】第2参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示し、カムとロック輪の突起部との作動説明図であ
る。
【図14】第3参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示す分解斜視図である。
【図15】第3参考例に係るウエビング巻取装置の主要
部の構成を示す断面図である。
【図16】第4参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示す分解斜視図である。
【図17】第4参考例に係るウエビング巻取装置の構成
を示す図16IV−IV線矢視図である。
【図18】第4参考例に係るウエビング巻取装置の主要
部の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
20 巻取軸 23 ウエビング 24 ロックプレート(ロック手段) 25 ロックプレート(ロック手段) 32 内歯ギヤホイル(ロック手段) 38 ロック輪 52 カム 70 スパイラルプレート 72 渦巻溝 76 長尺レバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松井 研二 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)考案者 小出 輝彦 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 (56)参考文献 特開 昭59−88165(JP,A) 特開 昭57−103654(JP,A) 特開 昭53−13723(JP,A) 特開 昭63−149245(JP,A) 特公 昭57−26140(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 22/36 - 22/40

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乗員に装着されるウエビングと、 前記ウエビングを巻き取る巻取軸と、 前記ウエビングの急激な引出しによって前記巻取軸に対
    し回転遅れが生じると共に、車両急減速時に加速度セン
    サが係合するラチェット歯が外周に形成されたロック輪
    と、 前記ロック輪の回転遅れにより前記巻取軸の回転をロッ
    クするロック手段と、 前記ロック輪と同軸的に設けられ、周方向に沿って回転
    移動することで、前記ロック輪の側面に係合して前記巻
    取軸に対するロック輪の回転遅れを阻止する阻止位置ま
    たは前記ロック輪の側面から離間して前記回転遅れを許
    容する解除位置となるカムと、 前記巻取軸と一体回転し、渦巻き状の渦巻溝が形成され
    たスパイラルプレートと、 前記スパイラルプレートの渦巻溝内に移動可能に挿入さ
    れ、ウエビングの巻取量が全巻き付近に達した際に前記
    カムを押圧して前記解除位置から阻止位置へ移動させる
    案内ピンと、 を備えたウエビング巻取装置。
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