JPH0537884Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0537884Y2
JPH0537884Y2 JP1986113514U JP11351486U JPH0537884Y2 JP H0537884 Y2 JPH0537884 Y2 JP H0537884Y2 JP 1986113514 U JP1986113514 U JP 1986113514U JP 11351486 U JP11351486 U JP 11351486U JP H0537884 Y2 JPH0537884 Y2 JP H0537884Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
webbing
winding
shaft
rotation
take
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1986113514U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6319453U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1986113514U priority Critical patent/JPH0537884Y2/ja
Publication of JPS6319453U publication Critical patent/JPS6319453U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0537884Y2 publication Critical patent/JPH0537884Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は乗員拘束用ウエビングを層状に巻取つ
て収容するウエビング巻取装置に用いられ、特に
乗員のウエビング装着時における巻取力を制御で
きるウエビング巻取装置に関する。
[従来技術及び考案が解決しようとする問題点] 車両に設置される巻取装置では、巻取軸へ付勢
力の大きいぜんまいばねと、小さいぜんまいばね
とを直列に連結し、ウエビング装着状態では大ぜ
んまいばねの付勢力が作用するのを阻止し、小ぜ
んまいばねの付勢力のみ作用させる所謂テンシヨ
ンリデユーサ構造が提案されている(1例として
実開昭60−44856号)。
これにより、乗員のウエビング装着状態では乗
員に加わる圧迫感を低減させ、ウエビング巻取時
には確実にウエビングを巻取ることが出来る。
ところが、このような構造では、若干ではある
が、乗員へは小ぜんまいばねの付勢力が作用して
おり、完全に巻取軸への付勢力を阻止することが
できない。
ここで、本出願人はウエビング装着時に巻取軸
のウエビング巻取方向回転を完全に阻止する所謂
テンシヨンレリーバを備えた巻取装置を提案して
いる。
ところで、この巻取装置では、乗員がウエビン
グを装着した直後にウエビングの巻取り方向回転
を阻止すると、ウエビングにスラツクが生じ、最
適なウエビング装着状態とならない場合がある。
このため、ウエビング装着後にスラツクを除去
するまでウエビングを巻取軸へ巻き取り、その後
の若干のウエビング引出で巻取軸のウエビング巻
き取りを阻止するようにしている。
ウエビングの巻取及びその後の引出によつてウ
エビングの巻取方向回転を阻止するために、カム
プレートが、巻取軸と一体回転する回転板と皿ば
ねを介して端面同士を突き合わせて摩擦係合し、
所定角度範囲内で往復回転可能とされ、このカム
プレートの往復回転によつて、巻取軸の巻取方向
回転を阻止するポールレバーの阻止位置への移動
が許容される。
しかしながら、上記構成では、カムプレートを
回転板と摩擦係合させるのに、皿ばねが必須の構
成要件とされるため、部品点数が多く、組付作業
性が悪い。また、巻取軸の軸線方向に組付けられ
るため、巻取軸の軸線方向の部品組付スペースが
大きくなり、装置全体が大型となる。
なお、運転中に乗員が上体を移動させるとウエ
ビングが引き出されるが、巻取付勢力が阻止され
た状態ではウエビングが引き出されたままとな
る。そこで、ウエビングが引き出された場合に
は、巻取付勢力の阻止状態を一旦解除して巻取付
勢力を作用させ、乗員が上体を元に戻したときに
その引き出されたウエビングが巻取られ、そし
て、元のウエビングの引き出し量で巻取付勢力が
再度阻止されるのがよい。
本考案は、上記事実を考慮し、摩擦係合のため
のみの部品をなくして構造を簡単として、かつ巻
取軸の軸線方向の部品組付スペースを小さくし
て、装置全体をコンパクト化し、また、ウエビン
グ装着後にスラツクを除去した後に巻取付勢力を
阻止することに加え、巻取付勢力が阻止された状
態で乗員が上体を移動させる等してウエビングが
引き出された場合に、元のウエビング引出量で再
度巻取付勢力を阻止でき、かつ、巻取付勢力が阻
止された状態で乗員が上体を移動させる等して引
き出しされるウエビングの引出量が大きくても、
元のウエビング引出量で再度巻取付勢力を阻止で
きるウエビング巻取装置を得ることが目的であ
る。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本考案に係るウエビング巻取装置は、ウエビン
グ装着に伴い、巻取方向回転付勢力をウエビング
に作用させないように巻取軸の巻取方向回転を阻
止する阻止位置へ移動付勢されるポールレバー
と、 自身の弾性力で拡縮可能とされこの弾性力によ
つて巻取軸の半径方向へ所定摩擦力で保持されて
巻取軸と共に回転するとともにその回転が所定角
度範囲内に制限されて、ウエビング装着後の巻取
による回転及びその後の若干の引出による逆方向
の回転によつてポールレバーの阻止位置への移動
を許容するカム板と、 巻取軸の回転が減速されて伝達される減速回転
部材と、 減速回転部材から摩擦力を介して回転が伝達さ
れ、ウエビング装着後に巻取軸の巻取方向回転が
阻止された状態でウエビングが引き出されると巻
取軸の引出方向回転に伴い回転してポールレバー
を阻止位置から脱出させ巻取付勢力をウエビング
に作用させるとともに、巻取付勢力による巻取軸
の巻取方向回転に伴い逆方向に回転して元回転位
置でポールレバーを阻止位置へ復帰させるメモリ
カムと、 を備えている。
カム板は、巻取軸の半径方向への所定摩擦力に
基づき巻取軸と共に回転するが、その回転は、所
定角度範囲内に制限される。すなわち、ウエビン
グが引き出される場合、カム板は、所定角度範囲
内で巻取軸の引出方向回転に伴い回転できるが、
それ以降の巻取軸の引出方向回転には追随しな
い。また、ウエビングが巻き取られる場合、カム
板は、所定角度範囲内で巻取軸の巻取方向回転に
伴い回転可能となるが、それ以降の巻取軸の巻取
方向回転には追随しない。
乗員がウエビングを引き出して装着を行うのに
伴い、ポールレバーは、巻取軸の回転を阻止する
阻止位置へ移動付勢される。
ポールレバーは直ちに巻取軸の回転を阻止せ
ず、巻取付勢力はウエビングに作用してスラツク
を除去すべくウエビングが巻き取られ、この巻取
軸の巻取方向回転によつてカム板は回転する。そ
の後、ウエビングが若干、引出されると、巻取軸
の引出方向回転によつてカム板は逆方向に回転
し、これによつて、ポールレバーの阻止位置への
移動が許容される。
従つて、スラツクの除去後に巻取軸の巻取方向
回転が阻止されて巻取付勢力が阻止され、乗員は
最適なウエビング装着状態を得る。
スラツクを除去すべくウエビングが巻き取られ
る際、カム板は、所定角度範囲内で巻取軸と共に
回転し、所定角度範囲外では巻取軸の巻取方向回
転が続けられるので、スラツクの量が大きくて
も、スラツクは残ることなく確実に除去される。
また、カム板自身が弾性力を有し、巻取軸へ所
定摩擦力で保持されているので、他に摩擦手段を
用いる必要がない。
更に、カム板は、弾性力による拡縮を利用して
巻取軸へ保持されるので、組付けが簡単である。
また、巻取軸の半径方向にカム板を組付けるた
め、その分、巻取軸の軸線方向の備品組付スペー
スが小さくて済み、装置全体がコンパクト化され
る。
一方、巻取軸の回転は減速されて減速回転部材
に伝達される。
減速回転部材の回転は、摩擦力を介してメモリ
カムに伝達される。
ウエビング装着後に巻取軸の巻取方向回転が阻
止された状態で乗員が上体を移動させる等してウ
エビングが引き出されると、メモリカムは、巻取
軸の引出方向回転に伴い回転する。これにより、
ポールレバーが阻止位置から脱出し、巻取付勢力
は、この阻止状態が一旦解除されて、ウエビング
に作用する。この巻取付勢力によりウエビングが
巻き取られる。メモリカムは、巻取軸の巻取方向
回転に伴い逆方向に回転して、元回転位置にくる
と、ポールレバーは阻止位置へ復帰する。
これによつて、巻取付勢力が阻止された状態で
乗員が上体を移動させる等してウエビングが引き
出された場合にも、元のウエビング引出量で再度
巻取付勢力が阻止され、かつ、巻取付勢力が阻止
された状態で乗員が上体を移動させる等して引き
出されるウエビングの引出量が大きくても、元の
ウエビング引出量で再度巻取付勢力が阻止され
る。
[実施例] 第1図には本実施例に係る巻取装置10が示さ
れている。
フレーム12はその両端部が屈曲され、互いに
平行とされる脚板12A,12Bが形成されてい
る。
脚板12A,12Bにはそれぞれ同軸上の円孔
14が設けられ、巻取軸16の両端部近傍が軸支
されている。この巻取軸16の中間部には第3図
に示すウエビング18が層状に巻き取られるよう
になつている。
なお、この巻取装置10には車両緊急時にこれ
らを加速度センサで感知して巻取軸16のウエビ
ング引出方向(第1図反矢印A方向とは反対の方
向)回転を瞬時に阻止するロツク手段が取り付け
られている(図示省略)。
巻取軸16の脚板12A側端部にはアダプタ2
0が同軸的に固着され、このアダプタ20の外周
に設けられたスリツト孔(図示省略)へはぜんま
いばね24の内端部が係止されている。また、こ
のぜんまいばね24の外周部はぜんまいばね24
を収容するばねカバー26に係止されている。こ
れにより、巻取軸16はぜんまいばね24の付勢
力により、第1図矢印A方向へ付勢回転するよう
になつている。なお、ばねカバー26は脚板12
Aへ取り付けられたシートプレート28へ固定さ
れ、ぜんまいばね24を収容封止している。
アダプタ20からは矩形状の突起部30が突出
され、ラツチギヤ32が取り付けられている。さ
らに、突起部30には円柱状のサブアダプタ34
が同軸的に取り付けられている。サブアダプタ3
4の基部にはカムサポート36が取り付けられ、
サブアダプタ34と一体回転するようになつてい
る。なお、このカムサポート36とサブアダプタ
34とは一体的に形成してもよい。また、カムサ
ポート36はE型止め輪28により軸方向移動が
阻止されている。また、サブアダプタ34の先端
部にはピニオンギヤ40が取り付けられている。
第2図に示される如く、カムサポート36の周
面には溝部42が形成されている。この溝部42
はその底部へと至るに従い、徐々に幅寸法が縮小
され、V字溝を構成している。
サブアダプタ34にはサブギヤシート44に設
けられた円孔46が挿通されている。このサブギ
ヤシート44はその外周の一部がカバー48へ固
着されており、中間部における巻取軸16と反対
方向の面側には溝部が設けられ内歯44Aが形成
されている。なお、この内歯44Aの歯数はその
ピツチ寸法がLで(第5図参照)、33歯とされて
いる。このサブギヤシート44の溝部には遊星ギ
ヤ50が収容され、内歯44A及び前記ピニオン
ギヤ40の両方に噛み合つている。これにより、
巻取軸16の回転でピニオンギヤ40が回転する
と遊星ギヤ50は巻取軸16の回転と反対方向へ
自転しながらピニオンギヤ40回りを巻取軸16
の回転と同方向へ公転するようになつている。
また、サブアダプタ34には減速ギヤ52が軸
支されている。減速ギヤ52は皿状に形成されて
おり、その内周面に内歯52Aが形成されてい
る。なお、この内歯52Aの歯数はそのピツチ寸
法がMで(第5図参照)、32歯とされている。こ
こで、遊星ギヤ50はサブギヤシート44の内歯
44Aと噛み合うように歯先50Aのピツチ寸法
Lが設定されているので、ピツチ寸法がMである
歯数の異なる減速回転部材としての減速ギヤ52
の内歯52Aと噛み合う場合に、遊星ギヤ50の
歯先50Aで減速ギヤ52の内歯52Aを第5図
矢印E方向へ押圧するようになつている。従つ
て、減速ギヤ52は遊星ギヤ50の公転方向と反
対方向へ減速されて回転される。
さらに、サブアダプタ34の先端部にはフリク
シヨンプレート54を介してメモリカム56が軸
支されている。
第4図に示される如く、メモリカム56にはそ
の巻取軸16へ向けられた面側へメモリ溝56A
が形成されている。また、メモリカム56には回
転中心方向の凹部56Bが形成されている。
サブアダプタ34へ取り付けられたカムサポー
ト36の溝部42へはリング状のカム板58がは
め込まれている。カム板58はこれ自身が弾性力
を備えており、リング部58Aの径が拡縮可能と
されている。従つて、リング部58Aは所定の摩
擦力で溝部42へ入り込んでおり、通常はカムサ
ポート36と一体回転するようになつている。す
なわち、カム板58は、カムサポート36の半径
方向に組付けられる構成となつている。カム板5
8からはその半径方向へ略L字状の延長部60が
形成されており、他の一部からは矩形状の突起部
62が形成されている。また、この延長部60及
び突起部62の回転移動軌跡上におけるリング部
58A回りにはカバー48から突出された制限手
段とされるリブ48Aが配設されている。従つ
て、カム板58はリブ48がストツパとなり、延
長部60及び突起部62のそれぞれの一端部60
A,62A間の寸法分のみ回動するように制限さ
れている。
ここで、巻取軸16のウエビング引出方向回転
時にはカム板58はリブ48Aが端部62Aと当
接するまで同方向へ回転し、その後は巻取軸16
とは相対回転するようになつている。また、これ
と同様に巻取軸16がウエビング巻取方向へ回転
した場合には、カム板58は端部60Aがリブ4
8Aと当接するまで回転可能で(第4図Cではそ
の途中の状態が示されている)、その後は巻取軸
16とは相対回転するようになつている。
延長部60の底部近傍には凹部64が形成され
全体としてカム溝66とされている。カム溝66
はポールレバー68から突出形成されたピン70
と対応されている。ポールレバー68は略L字状
に形成されてその屈曲部がシートプレート28か
ら突出されたピン28Aへ軸支されている。ポー
ルレバー68の一端部には爪部68Aが形成さ
れ、ラツチギヤ32の外周に形成された歯部32
Aと対応されており、ポールレバー68がピン2
8Aを中心に第1図及び第4図矢印C方向へ回転
するとこれらが噛み合い、ラツチギヤ32の回転
を阻止するようになつている。
ポールレバー68の他方の端部68Bには矩形
孔72が設けられており、ソレノイド74のプラ
ンジヤ76の先端部に取り付けられたピン78が
遊嵌されている。このソレノイド74の作動は第
3図に示される如く、バツクル装置80と連動さ
れており、乗員82がシート84へ着座し、ウエ
ビング18の中間部に取り付けられたタングプレ
ート86をバツクル装置80へ係合させることに
より、バツクル装置80に内蔵されたリミツトス
イツチ88がオン状態となり、ソレノイド74へ
給電することができるようになつている。
ここで、ソレノイド74の通常状態(電源遮断
状態)ではプランジヤ76が圧縮コイルばね90
により第1図矢印D方向(プランジヤ76の延び
出し状態)へ移動されている。この状態では、ポ
ールレバー68は第1図及び第4図反矢印C方向
へ回転されている(第4図A参照)。従つて、ポ
ールレバー68とラツチギヤ32とはそれぞれ離
間状態となつている。
ここで、ソレノイド74に電源が投入されると
プランジヤ76が第1図及び第4図反矢印D方向
へ移動し、ポールレバー68がピン28Aを中心
に回転し、ラツチギヤ32と係合する方向へ移動
するようになつている。
ここで、ソレノイド74への電源投入時には、
ポールレバー68はピン70が前記カム板58に
形成されたカム溝66の延長部60と当接して、
その移動が制限されラツチギヤ32とは係合され
ないようになつている(第4図B参照)。
この状態から、ウエビング18の若干の巻取
り、つづいて引き出しに応じて、ピン70はカム
板58のリング部58Aの外周へ当接し(第4図
C参照)、さらに凹部64へ入り込み、ポールレ
バー68とラツチギヤ32とを係合させるように
している(第4図D参照)。なお、この状態でピ
ン70はメモリカム56の凹部56Bへと収容さ
れている。
ポールレバー68とラツチギヤ32とが係合さ
れた状態で、巻取軸16はウエビング巻取及び引
出方向回転が阻止される。ここで、巻取軸16が
ウエビング引出方向へ回転した場合は、これに伴
なつてメモリカム56が遊星ギヤ50からの回転
力を減速ギヤ52及びフリクシヨンプレート54
を介して伝達されて回転するようになつている
(第4図E参照)。これにより、ポールレバー68
のピン70が凹部56Bからメモリ溝56Aへと
案内され、これに応じてポールレバー68をラツ
チギヤ32と離間する方向へ回転させるようにな
つている。ポールレバー68のピン70がメモリ
溝56Aに収容されている間はラツチギヤ32の
回転阻止が解除されるので、乗員は自由にウエビ
ング18を引き出すことができ(第4図F参照)、
この場合ぜんまいばね24の付勢力が付与される
ことになる。
引き出されたウエビング18はこの引き出し量
と同量巻き取つた時点でピン70が再度凹部56
Bへ入り込み爪部68Aをラツチギヤ32と係合
させるようになつている。
なお、ソレノイド74への電源が遮断され、圧
縮コイルばね90によりプランジヤ76が延び出
してポールレバー68を第1図反矢印C方向へ回
転した場合は、ポールレバー68とラツチギヤ3
2とが離間して巻取軸16がぜんまいばね24の
付勢力でウエビング巻取方向へ回転することにな
る。従つて、カム板58に形成された略L字状の
延長部60の一端部60Aがリブ48Aと当接す
る方向へ移動するので、ピン70がカム溝66か
ら容易に離脱できるようになつている。
以下に本実施例の作用を説明する。
乗員82がウエビング18を装着する場合、ウ
エビング18を巻取軸16から引き出して、タン
グプレート86をバツクル装置80へ係合させる
ことにより、ウエビング装着状態となることがで
きる。
車両が緊急状態に陥ると、これを加速度センサ
で感知し、ロツク手段を作動させる。このロツク
手段の作動により、巻取軸16のウエビング引出
方向(第1図反矢印A方向)回転が瞬時に停止さ
れ、乗員82を拘束状態とすることができる。
バツクル装置80にはリミツトスイツチ88が
内蔵されており、タングプレート86がバツクル
装置80へ係合されると、これがオン状態とな
り、ソレノイド74に電源が投入される。このた
め、プランジヤ76の第1図反矢印D方向の移動
により、ウエビング装着状態の乗員82へ加わる
巻取軸16のウエビング巻取力を阻止することが
できる。
以下、この作動を第4図に従い詳細に説明す
る。
まず、第4図Aの状態からソレノイド74のプ
ランジヤ76が圧縮コイルばね90の付勢力に抗
して反矢印D方向へ移動すると、ポールレバー6
8が矢印C方向へピン28Aを中心に回転する。
この回転により、ポールレバー68がラツチギヤ
32と噛み合い可能な方向へ移動する。ここで、
巻取軸16のウエビング引出時に突起部62の一
端部62Aはカム板58が自己の弾性力でカムサ
ポート36へ保持されているのでリブ48Aと当
接する方向へ回転される。従つて、ピン70は延
長部60の外周部と当接する(第4図B)。
ここで、乗員82がウエビング18を装着する
場合、通常ウエビング18を若干量長めに引き出
すので、これをぜんまいばね24の付勢力で巻取
軸16へ巻取る。この巻取軸16のウエビング巻
取方向回転により、カム板58の延長部60の一
端部60Aがリブ48Aに当接する方向へ移動す
る(第4図C)。
この状態で、乗員82が腹部等でウエビング1
8を若干引き出すと、カム板58の突起部62の
一端部62Aが再度リブ48A方向へ移動してピ
ン70がカム溝66の凹部へ収容される(第4図
D)。
ピン70がカム溝66へ収容されると、ポール
レバー68の爪部68Aがラツチギヤ32と噛み
合う。ラツチギヤ32の回転が阻止されると巻取
軸16はそのウエビング巻取方向及び引出方向回
転が阻止され、乗員82への圧迫感を解消するこ
とができる。
このように、カム板58は自己の弾性力でカム
サポート36へ所定の摩擦力で保持されているの
で、他に摩擦手段等を介して巻取軸16の回転力
を伝達させる必要がなく部品点数が減少する。
また、カム板58はカムサポート36の半径方
向(外周)に組付けられ、カム板58のリング部
58A自身が摩擦係合手段としての役目を有して
いるため、巻取軸16の軸線方向の部品組付スペ
ースを小さくすることができ、装置全体をコンパ
クトとすることができる。
さらに、この巻取装置10では、メモリカム5
6によりラツチギヤ32とポールレバー68との
係合状態を一旦解除し、ウエビング18を引出す
ことができる。
すなわち、通常のウエビング装置状態ではポー
ルレバー68とラツチギヤ32とは係合状態で保
持されている(第4図D)。
ここで、乗員82がインストルメントパネルの
スイツチ等を操作するために上体を移動させる
と、巻取軸16が若干回転する。この巻取軸16
の回転に伴つて、ピニオンギヤ40を介して遊星
ギヤ50が巻取軸16の回転方向と反対方向へ自
転しながら巻取軸16の軸回りを巻取軸16の回
転方向と同方向へ公転する。
この遊星ギヤ50の自転及び公転により、遊星
ギヤ50の歯先50Aで減速ギヤ52の内歯52
Aを押圧する。これは減速ギヤ52の歯数がサブ
ギヤシート44の内歯44Aの歯数よりも1歯少
なくピン寸法が異つているので、遊星ギヤ50の
公転に伴なつて順次反対方向(第5図矢印E方
向)へ送り出される。減速ギヤ52の回転力はフ
リクシヨンプレート54を介してメモリカム56
へと伝達される。このメモリカム56の回転によ
り、凹部56Bへ収容されていたピン70がメモ
リ溝56Aへと案内され(第4図E参照)、爪部
68Aがラツチギヤ32から離間される。
これにより、ウエビング18をピン70がメモ
リ溝56Bの1回転する割合分引き出すことがで
きる(第4図F参照)。
なお、この状態では、巻取軸16にはぜんまい
ばね24の付勢力が付与される。従つて、乗員8
2がスイツチ等の操作を終了し、元の位置へ戻る
とウエビング18が巻取軸16へぜんまいばね2
4の付勢力で巻取られる。これと同時に、メモリ
溝56A内でピン70がウエビング引出時と逆方
向へ移動する。乗員82が上体の移動前と同位置
となるとピン70が再度凹部56Bへ収容されポ
ールレバー68の爪部68Aとラツチギヤ32と
が係合されぜんまいばね24によるウエビング巻
取方向の付勢力を阻止することができる。
このように、乗員82はウエビング装着時には
ウエビング18の巻取軸16への巻取力を受ける
ことがなく、圧迫感を解消することができる。ま
た、運転中の上体の移動に際しては、自由にウエ
ビング18を引き出し、移動終了時には元のウエ
ビング引出量で再度巻取力を阻止することができ
る。
乗員82が車両の運転を終了し、タングプレー
ト86をバツクル装置80から離脱してウエビン
グ18の装着を解除すると、ソレノイド74への
電源投入が遮断されプランジヤ76が第4図矢印
D方向へ移動し、ポールレバー68を第1図及び
第4図反矢印C方向へ回転させる。
これにより、ポールレバー68はラツチギヤ3
2と離間し、ウエビング18の巻取軸16への巻
取力を再開することができる。これに伴ない、カ
ム板58の略L字状の延長部60の一端部60A
がリブ48Aと当接する方向へ移動するので、ピ
ン70はカム溝66から容易に離間させることが
できる。
なお、本実施例に適用したカム板及びカムサポ
ートは特定の巻取阻止手段(テンシヨンレリー
バ)に限らず、ウエビングの装着後にウエビング
のスラツクを除去する機構が必要な全ての巻取阻
止手段に適用できる。
[考案の効果] 以上説明した如く本考案に係るウエビング巻取
装置は、摩擦係合のためのみの部品をなくして構
造を簡単とし、かつ巻取軸の軸線方向の部品組付
スペースを小さくして、装置全体をコンパクトと
することができる優れた効果を奏する。
また、ウエビング装着後にスラツクを除去した
後に巻取付勢力を阻止することに加え、巻取付勢
力が阻止された状態で乗員が上体を移動させる等
してウエビングが引き出された場合に、元のウエ
ビング引出量で再度巻取付勢力が阻止され、か
つ、巻取付勢力が阻止された状態で乗員が上体を
移動させる等して引き出されるウエビングの引出
量が大きくても、元のウエビング引出量で再度巻
取付勢力が阻止される優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本実施例に係る巻取装置の分解斜視
図、第2図は第1図の−線断面図、第3図は
乗員のウエビング装着状態を車両前方から見た正
面図、第4図A乃至Fはポールレバーとラツチギ
ヤとの係合状態を示す説明図、第5図遊星ギヤと
減速ギヤとの噛み合い状態を示す説明図である。 10……巻取装置、16……巻取軸、18……
ウエビング、58……カム板、68……ポールレ
バー。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ウエビング装着に伴い、巻取方向回転付勢力を
    ウエビングに作用させないように巻取軸の巻取方
    向回転を阻止する阻止位置へ移動付勢されるポー
    ルレバーと、 自身の弾性力で拡縮可能とされこの弾性力によ
    り巻取軸の半径方向へ所定摩擦力で保持されて巻
    取軸と共に回転するとともにその回転が所定角度
    範囲内に制限されて、ウエビング装着後の巻取に
    よる回転及びその後の若干の引出による逆方向の
    回転によつてポールレバーの阻止位置への移動を
    許容するカム板と、 巻取軸の回転が減速されて伝達される減速回転
    部材と、 減速回転部材から摩擦力を介して回転が伝達さ
    れ、ウエビング装着後に巻取軸の巻取方向回転が
    阻止された状態でウエビングが引き出されると巻
    取軸の引出方向回転に伴い回転してポールレバー
    を阻止位置から脱出させ巻取付勢力をウエビング
    に作用させるとともに、巻取付勢力による巻取軸
    の巻取方向回転に伴い逆方向に回転して元回転位
    置でポールレバーを阻止位置へ復帰させるメモリ
    カムと、 を備えたウエビング巻取装置。
JP1986113514U 1986-07-24 1986-07-24 Expired - Lifetime JPH0537884Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986113514U JPH0537884Y2 (ja) 1986-07-24 1986-07-24

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1986113514U JPH0537884Y2 (ja) 1986-07-24 1986-07-24

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6319453U JPS6319453U (ja) 1988-02-08
JPH0537884Y2 true JPH0537884Y2 (ja) 1993-09-24

Family

ID=30995392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1986113514U Expired - Lifetime JPH0537884Y2 (ja) 1986-07-24 1986-07-24

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0537884Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2622882B2 (ja) * 1989-07-08 1997-06-25 タイガースポリマー株式会社 管継手及びその射出成形法
JPH0753036Y2 (ja) * 1990-03-30 1995-12-06 タキロン株式会社 管継手

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS598916Y2 (ja) * 1979-11-05 1984-03-21 株式会社高田工場 安全ベルト巻取装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6319453U (ja) 1988-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3667698A (en) Locking seat belt retractor
JP3204911B2 (ja) ウエビング巻取装置
KR890003573B1 (ko) 수동 록크기구를 갖춘 긴급시 록크식 시이트벨트리트랙터
JPS6036973B2 (ja) シ−トベルトリトラクタ
JPH0125092Y2 (ja)
JPH02102852A (ja) テンションレデュース機構付シートベルト巻取り装置
US4215830A (en) Safety belt retractors
EP0837796B1 (en) Seat belt mechanism
JPH0537884Y2 (ja)
JP2686425B2 (ja) シートベルトウェブの格納リトラクター
JPH0315577B2 (ja)
JP3258587B2 (ja) ウエビング巻取装置
US5507447A (en) Seat belt retractor with cinch mechanism
KR102386889B1 (ko) 시트벨트용 리트랙터
JP4676345B2 (ja) ウエビング巻取装置
US3958774A (en) Storage device for a safety belt with vehicle-sensitive locking
JPH061497Y2 (ja) ウエビング巻取装置
US4811913A (en) Comfort mechanism with slack set and memory
WO1992018357A1 (en) Dual-spring retractor
JPH03279059A (ja) シートベルト巻取装置
JPH035487Y2 (ja)
JPH0428280Y2 (ja)
JPH0740449Y2 (ja) シートベルトのリトラクター
JPH0315408Y2 (ja)
JPH0423083Y2 (ja)