JP2607316Y2 - 圧電共振部品 - Google Patents

圧電共振部品

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JP2607316Y2
JP2607316Y2 JP1991063932U JP6393291U JP2607316Y2 JP 2607316 Y2 JP2607316 Y2 JP 2607316Y2 JP 1991063932 U JP1991063932 U JP 1991063932U JP 6393291 U JP6393291 U JP 6393291U JP 2607316 Y2 JP2607316 Y2 JP 2607316Y2
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piezoelectric
piezoelectric vibrator
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capacitor
frequency
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喜就 山下
泰伸 及川
正信 杉本
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、誘電体基板上に圧電振
動子を搭載した圧電共振部品に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電振動子は、例えばマイクロコンピュ
ータのクロック発振回路等の共振回路に使用される。図
9はその代表的な使用例を示す回路図である。同図中破
線で示すD部分は帰還回路、Vは圧電振動子、C1 ,C
2 は位相補償用のコンデンサを示す。
【0003】また、近年実装部品点数の削減要求から、
圧電振動子Vと位相補償用のコンデンサC1 ,C2 を一
体化した圧電共振部品が提案されている(例えば実公平
2-38491 号公報)。
【0004】更に、表面実装が可能なように、コンデン
サC1 ,C2 を形成した誘電体基板上に圧電振動子Vを
搭載したチップ型の圧電共振部品も提案されている(例
えば特開昭64-81404号公報)。
【0005】上記の誘電体基板上に圧電振動子を搭載し
た圧電共振部品は、一般的に圧電振動子の厚み滑り振動
の基本波を使用し、優れた圧電特性,温度特性,熱安定
性を得ている。しかしながら、厚み滑り振動の基本波近
傍には、長さ振動の高調波が存在し、厚み滑り振動の基
本波のスプリアス振動として現れ、圧電振動子としての
性能を害している。その例を図10及び図11に示す。
【0006】図10乃至図11は図9のD部分に示す帰
還回路のインピーダンスの周波数特性図である。各図に
おいて、縦軸は端子T1 ,T2 間のインピーダンスの大
きさ及び位相を示し、横軸は周波数を示す。
【0007】図10に示す特性図では、共振周波数Fr
は3.90MHz、反共振周波数Faは4.23MHz
となっている。通常は、共振周波数Frと反共振周波数
Faとの間のインピーダンスが誘導性を示す領域Eが利
用されるが、同図ではこの利用領域E内の反共振周波数
Fa側にスプリアス振動Fs=4.15Mzが現れてい
る。
【0008】図11に示す特性図では、共振周波数Fr
は3.77MHz、反共振周波数Faは4.11MHz
であり、利用領域E内の共振周波数Fr側にスプリアス
振動Fs=3.80MHzが現れている。
【0009】従来、誘電体基板上に圧電振動子を搭載し
た圧電振動部品では、圧電振動子の長さを十分に長く
し、長さ振動の高調波のスプリアスFsの影響を小さく
したり、また、圧電振動子の長さ方向の両端に、導電性
接着剤等の導電接合部材を多く塗布することにより、誘
電体基板上の電極部への導電接合を図りつつ、長さ振動
の励振を抑圧し、長さ振動の高調波スプリアスFsを実
用上問題が無い程度まで抑圧,回避していた。
【0010】しかし、従来の方法では、圧電振動子の長
さを短くできず、製品の小型化の要求に対応できない。
また、導電性接着剤等の導電接合部材の塗布量により、
長さ振動の高調波スプリアスFsの抑圧度合が左右され
生産上の歩留を低下させていた。また導電接合部材の塗
布量が多く、コストアップの要因となったり、塗布部を
確保するために、小型化の障害となっていた。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】上述したように、従来
の方法では長さ振動の高調波スプリアス振動の回避が容
易ではなく、また不十分であるという問題があった。
【0012】そこで本考案は、上記事情に鑑みてなされ
たものであり、スプリアス振動を容易に回避できる圧電
共振部品を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、誘電体基板上に圧電振動子を搭載した圧電
共振部品において、前記誘電体基板内に複数の位相補償
用コンデンサと、スプリアス抑圧用コンデンサをそれぞ
れ基板内容量を利用して積層形成し、前記複数の位相補
償用コンデンサをそれぞれ前記圧電振動子と接地間に接
続し、前記スプリアス抑圧用コンデンサを前記圧電振動
子に対して直列又は並列に接続したことを特徴とするも
のである。
【0014】
【作用】このように構成された本考案によれば、圧電振
動子に並列にコンデンサを接続すると厚み滑り振動の基
本波の反共振周波数Faを低周波側へ、また、直列に接
続すると共振周波数Frを高周波側へ移動することがで
きる。
【0015】従って圧電振動子の反共振周波数近傍に長
さ振動の高調波スプリアス振動が発生する場合は、圧電
振動子に並列に適切な容量のコンデンサを接続し、ま
た、共振周波数近傍にスプリアス振動が発生する場合
は、圧電振動子に直列に適切な容量のコンデンサを接続
するように圧電共振部品を構成すれば、共振周波数、反
共振周波数及びその間の利用領域内にスプリアス振動の
ない圧電共振部品を得ることができる。また、上記全て
のコンデンサを誘電体基板の基板内容量を利用して積層
形成したので、製品の小形化の要求に対応できる。
【0016】
【実施例】以下に、本考案の実施例を図面を参照して詳
述する。
【0017】図1は本考案の第1の実施例の圧電共振部
品1の断面傾斜図、図2は図1におけるA矢視図であ
る。本部品1は、チタン酸ストロチウム(SrTio
3 )等を主成分とするセラミック誘電体からなる誘電体
基板2の両端面2a、2bに断面コ字状の銀等からなる
入力電極3a、出力電極3bを形成し、更にこれら入出
力電極3a、3bの振動子搭載用の導電接着剤からなる
間隔規制部材4a,4bに圧電振動子5の表面及び端部
側に形成された電極51、52を導電性接着剤6a、6
bにより接続した構造を有している。なお、図1、図2
中7a、7bはグランド電極である。また、誘電体基板
2は内部に内部電極8a、8bを形成し、入力電極3
a、出力電極3bをそれぞれ導通接続している。内部電
極8a、8b間、下側のグランド電極7bと下側の内部
電極8b間、上側のグランド電極7aと上側の内部電極
8a間には、図2に示すようにそれぞれコンデンサC
p ,C11、C12が形成される。つまり、全ての上記コン
デンサを誘電体基板の基板内容量を利用して積層形成し
たものである。なお、図1、図2中9は、金属、セラミ
ック又は樹脂部材からなるケースである。
【0018】本部品1の内部回路図を図3に示す。同図
に示すように本考案に係るコンデンサCp は、圧電振動
子5に並列に接続される。また、同図に示す回路構成に
よる周波数特性は、本考案者らの測定結果によると図4
のようになる。同図において図10と同様に、縦軸は端
子3a,3b間のインピーダンスの大きさ及び位相を示
し、横軸は周波数を示す。本例は、本考案に係るコンデ
ンサCp の容量を25pFとしたもので、当該コンデン
サCp を有していない従来のもの(図10に示す)と比
較して、共振周波数Frは3.90MHzと変化はない
が、反共振周波数Faは4.08MHzと0.15MH
z減少している。なお、本考案者らの測定によると、当
該コンデンサCp の容量を大きくするに従って、反共振
周波数Faが小さくなることが確認されている。
【0019】このように当該コンデンサCp の容量を変
更することにより、反共振周波数Faを変更できるの
で、利用領域E内であって反共振周波数Fa側例えば、
4.15MHzにスプリアス振動が現れた場合は、振動
子部品4に並列に接続した当該コンデンサCp の容量を
例えば25pFとすれば、利用領域E外にスプリアス振
動を追い出すことができる。
【0020】図5は本考案の第2の実施例の圧電共振部
品10の斜視図、図6は図5におけるB−B線断面図で
ある。本部品10は、第1の実施例部品1と同様にセラ
ミック誘電体からなる誘電体基板12,入力電極13
a,出力電極13bを備え、他に誘電体基板12の表面
に表面電極20を形成し、入力電極13aと表面電極2
0の振動子搭載用の導電接着剤からなる間隔規制部材1
4a,14bに圧電振動子5の表面及び端部側に形成さ
れた電極51,52を導電性接着剤6a,6bにより接
続した構造を有している。なお、図5中17はグランド
電極であり、内部電極18bと導通接続されている。ま
た誘電体基板12は、内部に内部電極18a,18bを
形成し、内部電極18aは出力電極13bと導通接続し
ている。入力電極13aと下側の内部電極18b間、内
部電極18a,18b間、表面電極17と上側の内部電
極18a間には、図6に示すようにそれぞれコンデンサ
21,C22,Cs が形成される。なお、図5,図6中1
9は、金属,セラミック又は樹脂部材からなるケースで
ある。
【0021】本部品10の内部回路図を図7に示す。同
図に示すように、本考案に係るコンデンサCs は圧電振
動子5に直列に接続されている。また、同図に示す回路
構成による周波数特性は、本考案者らの測定結果による
と図8のようになる。本例では、本考案に係るコンデン
サCs の容量を50pFとしたもので、当該コンデンサ
s を有していない従来のもの(図11に示す)と比較
して、反共振周波数Faは4.11MHzと変化はない
が、共振周波数Frは3.89Hzと0.12MHz増
加している。なお、本考案者らの測定によると、当該コ
ンデンサCs の容量を大きくするに従って、共振周波数
Frが大きくなることが確認されている。
【0022】このように当該コンデンサCs の容量を変
更することにより、共振周波数Frを変更できるので、
利用領域E内であって共振周波数Fr例えば、3.8M
Hzにスプリアス振動が現れた場合は、振動子部品4に
直列に接続した当該コンデンサCs の容量を例えば50
pFとすれば、利用領域E外にスプリアス振動を追い出
すことができる。
【0023】なお、本考案は上記実施例に限定されず、
その要旨を変更しない範囲内で種々に変形実施可能であ
る。例えば、圧電振動子は、リード線により誘電体基板
の電極に接続したものでもよく、筒状の容器内に圧電振
動子を配置したもの(筒型)等でもよい。また、厚み滑
り振動と長さ振動の高調波の場合について説明したが、
本考案は厚み縦振動と面積広がり振動の高調波、厚み縦
振動と厚み滑り振動の高調波等の組合せについても同様
に適用できる。
【0024】
【考案の効果】以上詳述した本考案によれば、共振周波
数と反共振周波数の近傍にスプリアス振動が現れても、
圧電振動子の並列又は直列にコンデンサを接続すること
で、共振周波数、反共振周波数及びその間の利用領域を
スプリアス振動の周波数からずらせるので、スプリアス
振動を容易かつ安全に回避できると共に、上記全てのコ
ンデンサを誘電体基板の基板内容量を利用して積層形成
したので製品の小形化の要求に対応する圧電共振部品を
提供することができる。また、共振周波数と反共振周波
数との差を小さくできるため、発振周波数のゆらぎを減
少できる。更に当該コンデンサの温度特性を適宜選択す
ることにより、圧電振動子の温度特性の補償も可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例の圧電共振部品の断面斜
視図である。
【図2】図1におけるA矢視図である。
【図3】図1に示す部品の内部回路図である。
【図4】図1に示す部品の周波数特性図である。
【図5】本考案の第2の実施例の圧電共振部品の斜視図
である。
【図6】図5におけるB−B線断面図である。
【図7】図5に示す部品の内部回路図である。
【図8】図5に示す部品の周波数特性図である。
【図9】従来の圧電共振部品の内部回路図である。
【図10】図9に示す回路構成の周波数特性例を示す図
である。
【図11】図9に示す回路構成の周波数特性例を示す図
である。
【符号の説明】
1 圧電共振部品 2 誘電体基板 5 圧電振動子 Cp コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 杉本 正信 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)考案者 小山内 勝則 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−236721(JP,A) 特開 昭64−68111(JP,A) 実開 昭64−23125(JP,U) 実開 昭63−95322(JP,U) 実公 昭59−30515(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板上に圧電振動子を搭載した圧
    電共振部品において、前記誘電体基板内に複数の位相補
    償用コンデンサと、スプリアス抑圧用コンデンサをそれ
    ぞれ基板内容量を利用して積層形成し、前記複数の位相
    補償用コンデンサをそれぞれ前記圧電振動子と接地間に
    接続し、前記スプリアス抑圧用コンデンサを前記圧電振
    動子に対して直列又は並列に接続したことを特徴とする
    圧電共振部品。
JP1991063932U 1991-08-13 1991-08-13 圧電共振部品 Expired - Lifetime JP2607316Y2 (ja)

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JPH0518120U JPH0518120U (ja) 1993-03-05
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JP3334669B2 (ja) * 1999-03-29 2002-10-15 株式会社村田製作所 圧電共振部品
JP4692703B2 (ja) * 2001-04-17 2011-06-01 Tdk株式会社 圧電共振部品

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JPS5930515U (ja) * 1982-08-23 1984-02-25 いすゞ自動車株式会社 エキゾ−スト・マニホ−ルドの補強構造
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Effective date: 19990316